JP2007283829A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン停止時間を長くして更なる燃費向上を図ることを目的とする。
【解決手段】エンジンオン要求が行われている際に、エアミックスダンパの開度が100%未満、すなわち、冷風と温風が混合されている状態である場合には(200〜208、214)、エンジンオン要求を取り消して(216)、エアミックスダンパの開度を100%に戻すように制御し、目標吹出し温度(TAO)を維持できなくなる所定水温となった時に(210、212)、エンジンオン要求を行うことにより、水温の余熱が十分あるのにエンジンオン要求してしまうことを防止することができ、従来の技術よりもエンジン停止時間を長くして更なる燃費向上を図ることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用空調装置にかかり、特に、停車時等にエンジン停止するハイブリッド自動車等の車両に搭載された車両用空調装置に関する。
交差点等などで走行停止した際に、アイドリングを停止して燃費向上を図るアイドリングストップ制御が行われる車両がある。例えば、エンジンとモータを動力源として搭載された車両では、走行停止した際にエンジンを停止して燃費向上を図っている。
一方、車両用空調装置は、エンジンの冷却水の熱を利用して暖房を行っているので、冷却水温度が低い場合には、所望の暖房効果を得ることができない。すなわち、上述のようなアイドリングストップ制御を行うような車両や走行中でもモータで走行するようなモードを有するハイブリッド自動車等の車両では、冷却水温が低下してしまうと、暖房効果が得られなくなってしまう。
そこで、車両用空調装置の目標吹出し温度(TAO)に応じて予め定められたエンジン冷却水の温度の閾値に基づいて、エンジン停止やエンジン始動を行って、冷却水の温度低下を抑制して暖房効果を得ることが提案されている。例えば、特許文献1に記載の技術では、車両用空調装置の目標吹出し温度(TAO)が高いほど、エンジン始動を要求する冷却水温度を設定している。これによってエンジン停止時間を長くして燃費向上を図ることができる。
特開2002−211238号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、目標吹出し温度に応じて予め定められたエンジン冷却水の温度の閾値に基づいてエンジン停止や始動を行う車両用空調装置では、暖房時に、冷却水の通路となるヒータコアを通過するヒータコア通過風と、冷媒の通路となるエバポレータを通過するエバポレータ通過風とを混合して空調している場合があり、この場合には、エバポレータで冷却された空気が混合されるので、無駄にエンジンを起動して冷却水温度を挙げて暖房温度(目標吹出し温度)を維持することになり、無駄な燃料消費となり、燃費向上するために行っている車両用空調装置の制御に改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、エンジン停止時間を長くして更なる燃費向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、車室内を空調するための空調風の目標吹出し温度を算出し、冷風とエンジン冷却水の熱を利用した温風とを混合する混合手段による混合状態に応じて、算出した前記目標吹出し温度となるように車室内を空調する車両用空調装置であって、前記目標吹出し温度に応じて予め定められたエンジン冷却水の温度が閾値以下の場合に、暖房能力を維持するためのエンジン始動要求を行うエンジン始動要求手段と、前記混合手段による冷風と温風の混合状態を判断する判断手段と、前記判断手段によって前記混合手段で冷風と温風とが混合されていることが判断された場合に、前記エンジン始動要求を禁止するエンジン始動禁止手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、例えば、車室内温度、外気温、日射量等を検出して、予め設定された温度にするための空調風の目標吹出し温度を算出して、冷風と温風を混合する混合手段の混合状態に応じて、算出した目標吹出し温度となるように車室内が空調される。
また、ハイブリッド自動車等の車両では、エンジンが停止されてモータによる走行が行われるため、温風の熱源となる冷却水の温度が低下してしまうため、目標吹出し温度に応じて予め定められたエンジン冷却水の温度が閾値以下の時に、暖房能力を維持するためのエンジン始動要求がエンジン始動要求手段によって行われる。
このような車両用空調装置では、上述したように、混合手段によって冷風と温風が混合されている状態でも、エンジン冷却水の温度が低下すると、現在の混合手段の混合状態で暖房能力を維持するためにエンジン始動要求を行ってしまう。
そこで、混合手段による冷風と温風の混合状態を判断手段によって判断し、混合手段の混合状態で冷風と温風とが混合されていることが判断手段によって判断された場合に、エンジン始動要求がエンジン始動禁止手段によって禁止される。これによって、エンジン水温の余熱が十分あるのにエンジン始動要求してしまうことを防止することができるので、エンジン停止時間を従来の技術よりも長くして更なる燃費向上を図ることができる。
なお、エンジン始動禁止手段によってエンジン始動要求が禁止された場合には、請求項2に記載の発明のように、設定手段を更に備えて、エンジン始動要求を行うエンジン冷却水の温度を前記閾値より低く設定するようにしてもよい。これによって暖房能力を維持しながらエンジン停止時間を長くすることが可能となる。
また、エンジン始動禁止手段によってエンジン始動要求が禁止された場合には、請求項3に記載の発明のように、混合状態制御手段を更に備えて、混合手段による混合状態を温風の割合が多くなるように混合手段を制御して目標吹出し温度を維持するようにしてもよいし、請求項4に記載の発明のように、冷却水循環制御手段を更に備えて、エンジン停止時でもエンジン冷却水を循環可能な電動ウォーターポンプを制御して目標吹出し温度を維持するようにしてもよい。
以上説明したように本発明によれば、エンジン始動要求が行われている際に、冷風と温風が混合されている混合状態であることが判断された場合に、エンジン始動要求を取り消すことによって、エンジン水温の余熱が十分あるのにエンジン始動要求してしまうことを防止することができるので、エンジン停止時間を長くして更なる燃費向上を図ることができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係わる車両用空調装置10は、ハイブリッド自動車に搭載され、エンジン停止時においても車室内空調可能なものとして説明する。
本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置10は、コンプレッサ12、コンデンサ14、エキスパンションバルブ16、及びエバポレータ18を含む冷媒の循環路によって冷凍サイクルが構成されている。
エバポレータ18は、圧縮されて液化している冷媒を気化することにより、このエバポレータ18を通過する空気(以下、エバポレータ後の空気という)を冷却する。この時、エバポレータ18では、通過する空気を冷却することにより、空気中の水分を結露させるようになっており、これにより、エバポレータ18後の空気が除湿される。
エバポレータ18の上流側に設けられているエキスパンションバルブ16は、液化している冷媒を急激に減圧することにより、霧状にしてエバポレータへ供給するようになっており、これによってエバポレータ18での冷媒の気化効率を向上させている。
本実施形態では、車両用空調装置10のコンプレッサ12は、電動式のコンプレッサを適用し、車両の動力(例えば、エンジンやモータ等)を動作しない場合でもモータ20によって冷媒の循環が可能なように構成されている。なお、車両の動力が作動している時には、車両の動力によってコンプレッサ12を駆動するようにしてもよい。また、車両の動力を使用する場合には電動式のコンプレッサではなく、機械式のコンプレッサを適用するようしてもよい。
車両用空調装置10のエバポレータ18は、空調ダクト22の内部に設けられている。この空調ダクト22は、両端が開口しており、一方の開口端には、空気吸い込み口24、26が形成されている。また他方の開口端には、車室内へ向けて開口された複数の空気吹出口28(本実施の形態では一例として28A、28B、28Cを図示)が形成されている。
空気吸い込み口26は、車両外部と連通し、空調ダクト22内に外気を導入可能となっている。また、空気吸い込み口24は、車室内と連通しており車室内下部から空気(内気)を空調ダクト22内に導入可能となっている。なお、空気吹出し口28は、本実施の形態では、ウインドシールドガラスへ向けて空気を吹き出すデフロスタ吹出し口28A(DEF)、車室内上部へ向けて空気を吹出し可能なサイド及びセンタレジスタ吹出し口28B(Vent)、車室内下部へ向けて空気を吹き出す足下吹出し口28C(Heat)とされている。
空調ダクト22内には、エバポレータ18と空気吸い込み口24、26との間にブロアファン27が設けられている。また、空気吸い込み口24、26の近傍には、吸い込み口切換ダンパ30が設けられている。吸い込み口切換ダンパ30は、吸い込み口切換ダンパ用アクチュエータ32の作動によって、空気吸い込み口24、26の開閉を排他的に行う。
ブロアファン27は、ブロアモータ34の駆動によって回転して、空気吸い込み口24乃至空気吸い込み口26から空調ダクト22内に吸引し、さらにこの空気をエバポレータ18へ向けて送出する。この時、吸い込み口切換ダンパ30による空気吸い込み口24、26の開閉状態に応じて、空調ダクト22内に外気又は内気が導入されるようになっている。すなわち、吸い込み口切換ダンパ30によって内気循環モードと外気導入モードが切換えられる。
エバポレータ18の下流には、エアミックスダンパ36及びヒータコア38が設けられている。エアミックスダンパ36は、エアミックスダンパ用アクチュエータ40の駆動によって回動してエバポレータ18後の空気の、ヒータコア38を通過する量とヒータコア38をバイパスする量を調整する。ヒータコア38は、エンジン冷却水が循環しており、該エンジン冷却水の熱を用いてエアミックスダンパ36によって案内された空気を加熱する。
エバポレータ18後の空気は、エアミックスダンパ36の開度に応じてヒータコア38へ案内されて加熱され、さらに、ヒータコア38によって加熱されていない空気と混合された後に、空気吹出し口28へ向けて送出される。車両用空調装置10では、エアミックスダンパ36をコントロールして、エバポレータ18後の冷風と、ヒータコア38によって加熱された温風の混合状態を調整することで、空気吹出し口28から車室内へ向けて吹き出す空気の温度調整を行う。
空気吹出し口28の近傍には、吹出し口切換ダンパ42が設けられている。車両用空調装置10では、これらの吹出し口切換ダンパ42によって空気吹出し口28A、28B、28Cを開閉することにより、温度調整した空気を所望の位置から車室内へ吹き出すことができる。なお、この吹出し口切換ダンパ42の作動は、車両用空調装置10が設定された運転モードに応じて吹出し口切換ダンパ用アクチュエータ44を駆動することによって行われる。
また、車両用空調装置10は、車両用空調装置10の各種制御を行うためのエアコンECU46を備えている。エアコンECU46には、ブロアファン27の回転速度を制御するブロアファン速度エアコンECU48、吸い込み口切換ダンパ用アクチュエータ32、エアミックスダンパ用アクチュエータ40、吹出し口切換ダンパ用アクチュエータ44、コンプレッサ12を回転駆動するモータ20を制御する制御スイッチ50、外気温センサ52、車室内温度センサ54、日射センサ56、及びエバポレータ後温度センサ60が接続されていると共に、車両用空調装置10の温度設定や吹出し口28の選択等を行うための温度設定装置58等が接続されており、外気温センサ52、車室内温度センサ54、日射センサ56、エバポレータ後温度センサ60の検出値がエアコンECU46に入力され、各センサの検出値に基づいて温度設定装置58の設定等に応じた各種制御を行うようになっている。なお、ブロアファン速度エアコンECU48は、パワートランジスタのようなものを適用することができ、パワートランジスタを適用する場合には、パワートランジスタのベースにかかる電圧のデューティ比を変えることでブロアファン27の回転速度を変えることが可能である。
さらに、エアコンECU46には、エンジンECU62が接続されており、エンジンECU62に入力されるエンジン水温の検出結果が取得可能とされて、本実施の形態に係わる車両用空調装置10は、ハイブリッド自動車等の車両に搭載されるので、モータによる走行時や停車時等の際にエンジンがオフされて、エンジン冷却水温度が低下すると、暖房効果を得られなくなってしまうため、エンジン水温に基づいて、エンジンECU62にエンジンオン要求やエンジンオフ要求を行うようになっている。
詳細には、エアコンECU46には、目標吹出し温度(TAO)に応じて予め定められたエンジン水温のエンジンオン要求閾値とエンジンオフ要求閾値からなるエンジンオンオフ要求マップが記憶されており、該エンジンオンオフマップに基づいて、エンジンECU62に対してエンジンオン要求及びエンジンオフ要求を行うようになっている。図2には、目標吹出し温度に応じて予め定められたエンジン水温の閾値のエンジンオンオフ要求マップの一例を示す。なお、図2の実線はエンジンオフ要求の閾値を示し、実線の図2上側がエンジンオフ要求領域であり、図2の点線はエンジンオン要求の閾値を示し、点線の図2下側がエンジンオン要求領域であり、実線と点線の間がオンオフのチャタリングを防止するためのヒステリシス領域となっている。
続いて、上述のように構成された本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置10の動作について説明する。
本実施の形態に係わる車両用空調装置10は、各センサの検出結果に基づいて、車室内の温度を予め定めた設定値に保つように空調制御(オートエアコン制御)するようになっており、オートエアコン制御について説明する。図3は、エアコンECU46で行われるオートエアコン制御の流れの一例を示すフローチャートである。
温度設定装置58等によって空調開始指示がなされると、ステップ100では、外気温センサ52、車室内温度センサ54、日射センサ56、及びエバポレータ後温度センサ60等の各センサ値によって検出される検出値を読み込むと共に、温度設定装置58によって設定されている温度を読み込む。
続いて、ステップ102では、目標吹出し温度(TAO)を算出してステップ104へ移行する。TAOは、次式を用いて算出される。
TAO=K1×Tset−K2×Tr−K3×To−K4×ST+C
ここで、Tsetは設定温度、Trは車室内温度、Toは外気温、STは日射量を示し、K1、K2、K3、K4、Cは定数である。
ステップ104では、エアミックスダンパ(A/M)36の開度を算出する。詳細には、吹出し温度が目標吹出し温度となるように制御するために、ヒータコア38を通過して温風と、ヒータコア38をバイパスした冷風の割合である混合比(温風/冷風)rを次式によって算出する。
r=(TAO−Te)/(Th−Te)
なお、Teはエバポレータ18後に設けたセンサによって検出したエバポレータ後空気温度を示し、Thはヒータコア38直後の空気温度を示す。また、Thは本実施の形態では、次式を用いて演算する。
Th=A×Tw+(1−A)×Te
ここで、Twはエンジン冷却水の温度を示し、Aは1以下の定数を示す。
次に、演算した混合比rになるエアミックスダンパ36の開度Sを次式で演算する。
S=F1(r)
なお、F1(x)はエアミックスダンパ36の開度Sの関数を表し、F1(r)は混合比rの場合のエアミックスダンパ36の開度を表す。
次にステップ106では、算出されたエアミックスダンパ36の開度となるように、エアミックスダンパ用アクチュエータ40を駆動して、ステップ108へ移行する。
ステップ108では、予め定めたマップに応じて、目標吹出し温度からブロアファン27のブロアモータ34へ印加する電圧を演算して、ブロアファン速度制御装置48に信号を出力することで、目標吹出し温度に応じた送風が行われ、ステップ110へ移行する。
ステップ110では、エアコンオフか否か判定する。該判定は、温度設定装置58等によって空調の停止が指示されたか否か等を判定し、該判定が否定された場合にはステップ100に戻って上述の処理を繰り返し、ステップ110の判定が肯定されたところで処理を終了する。
ところで、本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置10は、ハイブリッド自動車等に搭載されるため、エンジンを停止してモータ等で走行することがあるが、この場合には、エンジン冷却水の熱を利用して暖房するため、エンジン停止時間が長くなると暖房効果を得られなくなってしまうため、エンジンオンオフ要求をエアコンECU46からエンジンECU62に出力して、エンジン冷却水の温度の低下を防止するエンジンオンオフ要求制御を行う。
しかしながら、従来のエンジンオンオフ要求制御では、目標吹出し温度(TAO)に応じて予め定めた水温の閾値に基づいてエンジンオンオフ要求を行うため、エアミックスダンパ36が開度調整されて冷風が混合されている状態でも水温が低下すると、エンジンオン要求を行ってしまい、エンジン冷却水自体は十分な余熱があるにも係わらずエンジンオン要求を行ってしまい、無駄な燃料消費となってしまう。
図4は、オートエアコン制御を行いながら、任意に走行した時の、目標吹出し温度(TAO)、ヒータ吹出し温度、水温(TWE)、及びエアミックスダンパ36の開度(SW)の時間経過に対する変化を示すグラフである。例えば、オートエアコン制御では、エンジン始動して水温(TWE)が予め定めた水温を超えたところで、ブロアモータ34の回転が開始されて吹出し温度が時間経過と共に上昇して、これに伴って目標吹出し温度(TAO)が低下する。そして、図4の場合には、約27分後からエアミックスダンパ開度(SW)の調整が開始されて、目標吹出し温度の調整が行われている。このエアミックスダンパ開度SWの調整が行われている間は、水温が十分な熱を有しており、この時に、エンジンオン要求を行うと、無駄な燃料消費となってしまう。そこで、本実施の形態では、エアミックスダンパ36の開度調整が行われている際には、エンジンオン要求を取り消すようにしたエンジンオンオフ要求制御を行う。
図5は、本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置10のエアコンECU46で行われるエンジンオンオフ要求制御の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図5のエンジンオンオフ要求制御は、オートエアコン制御の終了と共に終了するものとして説明する。
上述のオートエアコン制御が開始されると、ステップ200では、ステップ104で算出された現在の目標吹出し温度(TAO)を読み出して、ステップ202へ移行する。
ステップ202では、読み出した目標吹出し温度(TAO)が40℃以上か否かを判定し、該判定が否定された場合にはステップ204へ移行し、肯定された場合にはステップ206へ移行する。
ステップ204では、図4に示したエンジンオンオフ要求マップに基づいて、エンジンオンオフ要求をエンジンECU62に対して行ってステップ200に戻って上述の処理が繰り返される。すなわち、エンジンECU62では、エアコンECU46から要求されたエンジンオン要求やエンジンオフ要求に応じてエンジンオンオフが制御される。
一方、ステップ202の判定が肯定されてステップ206へ移行すると、ステップ104で算出されたエアミックスダンパ(A/M)の開度を読み出してステップ208へ移行する。
ステップ208では、エアミックスダンパ(A/M)の開度が100%(エバポレータ18後の空気が全てヒータコア38を通過する暖房側全開状態)より少ない開度か否かを判定し、該判定が否定された場合には上述のステップ204へ移行し、肯定された場合にはステップ210へ移行する。
ステップ210では、エンジンECU62からエンジン水温を取得してステップ212へ移行して、所定水温以上か否かを判定する。なお、所定水温は、目標吹出し温度(TAO)の温度を維持可能な最も低い水温とし、目標吹出し温度(TAO)に応じて予め定めた値を所定値としてエアコンECU46に記憶しておく。例えば、図2に示すエンジンオンオフ要求の閾値よりも低い温度でエンジンオンオフ要求を行う閾値をエアコンECU46に記憶しておく。
次にステップ214では、エンジンオン要求中か否かを判定する。該判定は、ステップ204のオンオフ要求マップに基づくエンジンオン要求が行われている状態か否かを判定し、該判定が否定された場合にはステップ200に戻って上述の処理が繰り返され、判定肯定された場合にはステップ216へ移行する。
ステップ216では、エンジンオン要求を取り消してステップ200に戻って上述の処理が繰り返される。すなわち、エアミックスダンパによって冷風と温風が混合されている状態で余熱が存在する場合には、エンジンオン要求が禁止される。
ここで、上述のエンジンオンオフ要求制御を具体的に説明する。
温度設定装置58によって暖房が指示されると、例えば、図4に示すように車室内が冷えている状態では算出される目標吹出し温度(TAO)が40℃以上となり、ステップ202の判定が肯定される。また、暖房開始時ではエアミックスダンパ開度SWも100%となり、ステップ208の判定が否定されてステップ204によってエンジンオンオフ要求マップに基づくエンジンオンオフ要求が行われる。すなわち、目標吹出し温度(TAO)に応じて予め定められたエンジン水温の閾値に基づいてエンジンオンオフ要求が行われる。
続いて、車室内温度が上昇してくると、図4の約27分経過後のように、エアミックスダンパ開度SWが調整されて、エアミックスダンパ36の開度が低下するので、ステップ208の判定が肯定される。この時、水温が十分暖まっているので、ステップ212の判定は肯定されて、ステップ204でエンジンオン要求がなされている場合にはステップ216の判定が肯定されてエンジンオン要求が取り消される。これによって上述のオートエアコン制御(図3)では、車室内温度が低下しないように制御されるため、エアミックスダンパ36の開度を100%に戻すように制御され、目標吹出し温度(TAO)を維持するように制御される。なお、本実施の形態では、オートエアコン制御で徐々にエアミックスダンパ36の開度を100%に戻す制御を行うようにしたが、エンジンオン要求を取り消した時に、強制的にエアミックスダンパ36の開度を100%に戻すように制御してもよい。
このようにしてエンジンオンオフ要求制御が繰り返されると、エンジンが停止している状況等が続くと徐々にエンジン水温が低下し、目標吹出し温度を維持できない水温、すなわち所定水温以下の水温となる。これによってステップ212が否定されて、ステップ204へ移行すると、エンジンオン要求が行われることになる。すなわち、図2に示すエンジンオンオフ要求マップよりも低いエンジン水温の閾値でエンジンオン要求がエンジンECU62に対して行われる。
従って、本実施の形態に係わる車両用空調装置10では、エンジンオン要求が行われている際に、エアミックスダンパ36の開度が100%未満、すなわち、冷風と温風が混合されている状態である場合には、エンジンオン要求を取り消すことによって禁止して、エアミックスダンパ36の開度を100%に戻すように制御し、目標吹出し温度(TAO)を維持できなくなる所定水温までエンジンオン要求が行われないことになるので、水温の余熱が十分あるのにエンジンオン要求してしまうことを防止することができ、従来の技術よりもエンジン停止時間を長くして更なる燃費向上を図ることができる。
なお、上記の実施の形態は、エンジンの冷却水を循環するウォーターポンプとして電動ウォーターポンプを適用して、ステップ212で所定水温より低くなった場合に、電動ウォーターポンプの作動要求をエンジンECU62に対してエアコンECU46が行うことで、電動ウォーターポンプを作動させてヒータコア38を流れる水温を上げるように制御しても良い。これによって、更に停止時間を長くして燃費向上を図ることが可能となる。
また、上記の実施の形態では、エアコンECU46は、エンジンの始動状態は特に検出せずに、エンジンオンオフ要求をエンジンECU62に対して行うようにしたが、これに限るものではなく、例えば、エアコンECU46は、エンジンECU62からエンジン始動状態を検出して、エンジン始動状態を考慮してエンジンオンオフ要求を行うようにしてもよい。すなわち、エアコンECU46は、エンジン停止状態、且つ、目標吹出し温度に応じて予め定めたとエンジン水温が閾値(エンジンオン要求の閾値)以下の場合に、エンジンオン要求行い、エンジン始動状態、且つ、目標吹出し温度に応じて予め定めた水温が閾値(エンジンオフ要求の閾値)以上の場合に、エンジンオフ要求を行うようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置の構成を示すブロック図である。 目標吹出し温度と水温のエンジンオンオフ要求マップの一例を示すグラフである。 エアコンECUで行われるオートエアコン制御の流れの一例を示すフローチャートである。 オートエアコン制御を行いながら、任意に走行した時の、目標吹出し温度(TAO)、ヒータ吹出し温度、水温(TWE)、及びエアミックスダンパ36の開度(SW)の時間経過に対する変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置のエアコンECUで行われるエンジンオンオフ要求制御の流れの一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 車両用空調装置
36 エアミックスダンパ
38 ヒータコア
46 エアコンECU
52 外気温センサ
54 車室内温度センサ
56 日射センサ
58 温度設定装置
60 エバポレータ後温度センサ
62 エンジンECU

Claims (4)

  1. 車室内を空調するための空調風の目標吹出し温度を算出し、冷風とエンジン冷却水の熱を利用した温風とを混合する混合手段による混合状態に応じて、算出した前記目標吹出し温度となるように車室内を空調する車両用空調装置であって、
    前記目標吹出し温度に応じて予め定められたエンジン冷却水の温度が閾値以下の場合に、暖房能力を維持するためのエンジン始動要求を行うエンジン始動要求手段と、
    前記混合手段による冷風と温風の混合状態を判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記混合手段で冷風と温風とが混合されていることが判断された場合に、前記エンジン始動要求を禁止するエンジン始動禁止手段と、
    を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記エンジン始動禁止手段によって前記エンジン始動要求が禁止された場合に、前記エンジン始動要求を行うエンジン冷却水の温度を前記閾値より低く設定する設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記エンジン始動禁止手段によってエンジン始動要求が禁止された場合に、前記混合手段による前記混合状態を温風の割合が多くなるように前記混合手段を制御して前記目標吹出し温度を維持する混合状態制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記エンジン禁止手段によってエンジン始動要求が禁止された場合に、エンジン停止時でもエンジン冷却水を循環可能な電動ウォーターポンプを制御して前記目標吹出し温度を維持する冷却水循環制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車両用空調装置。
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