JP2007281718A - 画像読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿の一度の搬送でこの原稿の両面の画像を読み取る画像読み取り装置において、表裏面画像の読み取り生産性を向上させる。
【解決手段】画像読み取り装置は、搬送される原稿の第1面の画像を読み取るCCDイメージセンサ78とこの原稿の第2面の画像を読み取るCIS50とを有する。CIS50によるn−1枚目の原稿の裏面読み取り中にCCDイメージセンサ78がn枚目の原稿の表面読み取りを開始する第1モードでは、CCDイメージセンサ78にて読み取られたn枚目(n:整数)の原稿の表面画像データを出力させ、CIS50にて読み取られページメモリに格納されるn−1枚目の原稿の第2面の画像データを出力させ、CCDイメージセンサ78にて読み取られたn+1枚目の表面画像データを出力させ、CIS50にて読み取られページメモリに格納されるn枚目の原稿の第2面の画像データを出力させる。
【選択図】図1
【解決手段】画像読み取り装置は、搬送される原稿の第1面の画像を読み取るCCDイメージセンサ78とこの原稿の第2面の画像を読み取るCIS50とを有する。CIS50によるn−1枚目の原稿の裏面読み取り中にCCDイメージセンサ78がn枚目の原稿の表面読み取りを開始する第1モードでは、CCDイメージセンサ78にて読み取られたn枚目(n:整数)の原稿の表面画像データを出力させ、CIS50にて読み取られページメモリに格納されるn−1枚目の原稿の第2面の画像データを出力させ、CCDイメージセンサ78にて読み取られたn+1枚目の表面画像データを出力させ、CIS50にて読み取られページメモリに格納されるn枚目の原稿の第2面の画像データを出力させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読み取り装置に係り、より詳しくは、1回の原稿搬送にて原稿の表裏両面に形成された画像を読み取る画像読み取り装置に関する。
従来、複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿における表裏両面の画像情報をユーザの介在なしに自動的に読み取る画像読み取り装置(自動両面読み取り装置)が用いられている。これらの自動両面読み取り装置としては、原稿反転部にて原稿を表裏反転させて読み取る方法が最も広く採用されている(例えば、特許文献1参照)。この種の自動両面読み取り装置では、特定の原稿読み取り部で表面の画像を読み取った後、この原稿を表裏反転させて再びこの特定の原稿読み取り部に搬送し、裏面の画像を読み取る。
また、最近では、原稿を搬送する搬送路の表裏両面側にそれぞれ原稿読み取り部を設け、1回の原稿搬送にて原稿の表裏両面を自動的に読み取るいわゆる1パス両面読み取り方式が検討されている。例えば、原稿が搬送される搬送路に対向して原稿の一方の面(表面)を読み取る表面読み取りユニットを配置すると共に、この表面読み取り装置からみて原稿搬送方向下流側に、この搬送路に対向して原稿の他方の面(裏面)を読み取る裏面読み取りユニットを配置する技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。ここで、表面読み取りユニットおよび裏面読み取りユニットとしては、原稿の搬送方向に直交する方向に延設される光源(表面光源、裏面光源)と、この光源に隣接して平行に配設される光センサ(表面光センサ、裏面光センサ)とを備えたものが用いられる。そして、各読み取りユニットでは、各光源を用いて原稿の表面あるいは裏面に光を照射し、照射された原稿から反射する反射光を各光センサにて受光することで、原稿の表面および裏面の画像を読み取っている。
ところで、上記特許文献1のような表裏反転による自動両面読み取り装置では、前述のように原稿の反転を行う反転パスを用いて原稿を裏返す必要があり、読み取り装置が表面だけを連続で読み取る場合に比べて、読み取りの生産性は低下する。一方、上記特許文献2のように、原稿の一回の搬送(反転なし)で両面を同時に読み込んだ場合には、反転パスを理由にした読み取りの生産性低下は発生しない。
ここで、1パス両面読み取り方式を採用した画像読み取り装置では、上記特許文献2のように表面読み取りユニットによる表面読み取り位置と裏面読み取りユニットによる裏面読み取り位置とをある程度離すことが好ましいとされる。これは、搬送路に対する原稿の姿勢(原稿と表面光センサあるいは裏面光センサとの距離の変動)を制御しやすい構成が作れるためである。また表面光源の照射光が裏面光センサに受光されたり、あるいは裏面光源の照射光が表面光センサに受光されたりするのを抑制するためでもある。
ただし、表面読み取り位置と裏面読み取り位置との距離を大きくすると、裏面読み取りユニットによる前の原稿の裏面画像の読み取りを完了する前に、表面ユニットによる次の原稿の表面画像の読み取りを開始する、という事態が生じ得る。すると、前の原稿の裏面画像データの後段への転送が完了する前に次の原稿の表面画像データの後段への転送を開始せざるを得なくなってしまう。
このような不具合を抑制するためには、前の原稿と次の原稿との距離を広げることが必要になり、その結果、両面読み取りにおける生産性の低下を招く、という新たな課題が生じた。
このような不具合を抑制するためには、前の原稿と次の原稿との距離を広げることが必要になり、その結果、両面読み取りにおける生産性の低下を招く、という新たな課題が生じた。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、原稿の一度の搬送でこの原稿の両面の画像を読み取る画像読み取り装置において、表裏面画像の読み取り生産性を向上させることにある。
また、他の目的は、原稿の一度の搬送でこの原稿の両面の画像を読み取る画像読み取り装置において、装置構成を変えることなく、高速での読み取りと低速での読み取りとを実現することにある。
また、他の目的は、原稿の一度の搬送でこの原稿の両面の画像を読み取る画像読み取り装置において、装置構成を変えることなく、高速での読み取りと低速での読み取りとを実現することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿を搬送する搬送部と、搬送部にて搬送される原稿の第1面の画像を読み取る第1読み取り部と、第1読み取り部よりも原稿の搬送方向下流側で、搬送部にて搬送される原稿の第2面の画像を読み取る第2読み取り部と、第2読み取り部にて読み取られた第2面の画像データを格納する格納部と、搬送部にて搬送される原稿が複数枚の場合に、第1読み取り部にて読み取られたn枚目(n:整数)の原稿の第1面の画像データを出力させた後、格納部に格納されるn−1枚目の原稿の第2面の画像データを出力させる制御部とを含んでいる。
このような画像読み取り装置において、制御部は、搬送部にて搬送されるn−1枚目の原稿の第2面の画像を第2読み取り部で読み取らせる間に、搬送部にて搬送されるn枚目の原稿の第1面の画像を第1読み取り部で読み取らせることができる。また、制御部は、搬送部にて搬送される原稿が1枚の場合に、第1読み取り部にて読み取られた1枚目の原稿の第1面の画像データを出力させた後、格納部に格納される1枚目の原稿の第2面の画像データを出力させることができる。さらに、制御部は、搬送部にて搬送される原稿が複数の場合であって、低生産性要求があった場合に、第1読み取り部にて読み取られたn枚目の原稿の第1面の画像データを出力させた後、格納部に格納されるn枚目の原稿の第2面の画像データを出力させることができる。さらにまた、制御部は、搬送部にて搬送されるn−1枚目の原稿の第2面の画像を第2読み取り部で読み取らせた後、搬送部にて搬送されるn枚目の原稿の第1面の画像を第1読み取り部で読み取らせることができる。そして、第1読み取り部による原稿の第1面の読み取り位置と第2読み取り部による原稿の第2面の読み取り位置との距離である読み取りギャップXと、搬送部により搬送される原稿の搬送方向後端と次の原稿の搬送方向先端との距離である原稿間ギャップGと、原稿の搬送方向長さである原稿長Lとが、L≦G<Xの関係を有することを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿を搬送する搬送部と、搬送部にて搬送される原稿の第1面の画像を読み取る第1読み取り部と、第1読み取り部よりも原稿の搬送方向下流側で、搬送部にて搬送される原稿の第2面の画像を読み取る第2読み取り部と、第1読み取り部による原稿の第1面の読み取り位置と第2読み取り部による原稿の第2面の読み取り位置との距離を読み取りギャップXとし、搬送部により搬送される原稿の搬送方向後端と次の原稿の搬送方向先端との距離を原稿間ギャップGとしたとき、G<Xに設定される高速モードあるいはG>Xに設定される低速モードにて、搬送部、第1読み取り部、および第2読み取り部を制御する制御部とを含んでいる。
このような画像読み取り装置において、第2読み取り部にて読み取られた第2面の画像データを格納する格納部をさらに含む場合に、制御部は、高速モードであって搬送部にて搬送される原稿が複数枚の場合に、第1読み取り部にて読み取られたn枚目(n:整数)の原稿の第1面の画像データを出力させた後、格納部に格納されるn−1枚目の原稿の第2面の画像データを出力させ、高速モードであって搬送部にて搬送される原稿が1枚の場合に、第1読み取り部にて読み取られた1枚目の原稿の第1面の画像データを出力させた後、格納部に格納される1枚目の画像データを出力させ、低速モードであって搬送部にて搬送される原稿が複数枚の場合に、第1読み取り部にて読み取られたn枚目の原稿の第1面の画像データを出力させた後、格納部に格納されるn枚目の原稿の第2面の画像データを出力させることを特徴とすることができる。
本発明によれば、原稿の一度の搬送でこの原稿の両面の画像を読み取る画像読み取り装置において、表裏面画像の読み取り生産性を向上させることができる。
また、本発明によれば、原稿の一度の搬送でこの原稿の両面の画像を読み取る画像読み取り装置において、装置構成を変えることなく、高速での読み取りと低速での読み取りとを実現することができる。
また、本発明によれば、原稿の一度の搬送でこの原稿の両面の画像を読み取る画像読み取り装置において、装置構成を変えることなく、高速での読み取りと低速での読み取りとを実現することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置の全体構成を示す図である。この画像読み取り装置は、積載された原稿束から原稿を順次搬送する原稿送り装置10と、スキャンによって画像を読み込むスキャナ装置70とを備えている。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置の全体構成を示す図である。この画像読み取り装置は、積載された原稿束から原稿を順次搬送する原稿送り装置10と、スキャンによって画像を読み込むスキャナ装置70とを備えている。
搬送部として機能する原稿送り装置10は、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿トレイ11、この原稿トレイ11の下方に設けられ、読み取りが終了した原稿を積載する排紙トレイ12を備える。また、原稿送り装置10は原稿トレイ11の原稿を取り出して搬送するナジャーロール13を備える。さらに、ナジャーロール13の原稿搬送方向下流側には、用紙を一枚ずつに捌く捌き機構14が設けられる。この捌き機構14は、ナジャーロール13により供給される原稿をさらに下流側に向けて搬送するフィードロール14a、ナジャーロール13により供給される原稿を一枚ずつに捌くリタードロール14bを有する。原稿が搬送される搬送路15には、原稿搬送方向上流側から順に、プレレジロール16、レジロール17、プラテンロール18、アウトロール19、および排出ロール20が設けられる。プレレジロール16は、一枚ずつに捌かれた原稿を下流側のロールに向けて搬送すると共に原稿のループ形成を行う。レジロール17は、回転し一旦停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、後述する原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給する。プラテンロール18は、スキャナ装置70にて読み込み中の原稿搬送をアシストする。アウトロール19は、スキャナ装置70にて読み込まれた原稿をさらに下流に搬送する。そして、排出ロール20は、読み込まれた原稿をさらに搬送すると共に排紙トレイ12に排出する。
また、アウトロール19と排出ロール20との間には、原稿の第2面(裏面)の画像を読み取るCIS(Contact Image Sensor)50が設けられている。
また、アウトロール19と排出ロール20との間には、原稿の第2面(裏面)の画像を読み取るCIS(Contact Image Sensor)50が設けられている。
一方、第1読み取り部として機能するスキャナ装置70は、上述した原稿送り装置10を開閉可能に支持すると共に、この原稿送り装置10を装置フレーム71によって支え、また、原稿送り装置10によって搬送される原稿の画像読み取りを行っている。このスキャナ装置70は、筐体を形成する装置フレーム71、画像を読み込むべき原稿を静止させた状態で載置する第1プラテンガラス72A、原稿送り装置10によって搬送される原稿を読み取るための光の開口部を有する第2プラテンガラス72Bを備えている。
また、スキャナ装置70は、第2プラテンガラス72Bの下に静止し、あるいは第1プラテンガラス72Aの全体にわたってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ73、フルレートキャリッジ73から得られた光を結像部へ供給するハーフレートキャリッジ75を備えている。フルレートキャリッジ73には、原稿に光を照射する照明ランプ74、原稿から得られた反射光を受光する第1ミラー76Aが設けられている。さらに、ハーフレートキャリッジ75には、第1ミラー76Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー76Bおよび第3ミラー76Cが設けられている。さらにまた、スキャナ装置70は、結像用レンズ77およびCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ78を備えている。これらのうち、結像用レンズ77は、第3ミラー76Cから得られた光学像を光学的に縮小する。また、CCDイメージセンサ78は、結像用レンズ77によって結像された光学像を光電変換する。つまり、スキャナ装置70では、所謂縮小光学系を用いてCCDイメージセンサ78に像を結像させている。そして、スキャナ装置70は、制御・画像処理ユニット79をさらに備える。制御・画像処理ユニット79は、CCDイメージセンサ78や後で詳述するCIS50から入力される原稿の表裏面の画像データに所定の処理を施す。また、制御・画像処理ユニット79は、画像読み取り装置の読み取り動作における各部の動作を制御する。
第1プラテンガラス72Aに載置された原稿の画像を読み取る固定読み取りモードでは、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ73の照明ランプ74の光が原稿の被読み取り面に照射される。そして、原稿からの反射光が第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cの順に反射されて結像用レンズ77に導かれる。結像用レンズ77に導かれた光は、CCDイメージセンサ78の受光面に結像される。CCDイメージセンサ78は1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(スキャンの副走査方向)にフルレートキャリッジ73およびハーフレートキャリッジ75を移動させ、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りを完了させる。
一方、第2プラテンガラス72Bは、例えば長尺の板状構造をなす透明なガラスプレートで構成される。原稿送り装置10によって搬送される原稿の画像を読み取る搬送読み取りモードでは、搬送される原稿がこの第2プラテンガラス72Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ73およびハーフレートキャリッジ75は、図1に示す実線の位置に停止した状態におかれる。そして、原稿送り装置10のプラテンロール18を経た原稿の1ライン目の反射光が、第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cを経て結像用レンズ77にて結像され、CCDイメージセンサ78によって画像が読み込まれる。すなわち、1次元のセンサであるCCDイメージセンサ78によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置10によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。原稿の先端が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置に到達した後、この原稿の後端が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの原稿読み取りが完了する。
本実施の形態では、このようにフルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とを停止させ、第2プラテンガラス72Bを介してCCDイメージセンサ78により原稿の第1面の読み取りを行う原稿の搬送時に、同時(時間の完全一致ではなく、同一の原稿搬送時程度の意味)にCIS50によって、原稿の第2面の読み取りを行うことが可能である。すなわち、CCDイメージセンサ78とCIS50とを用いて、搬送路15への原稿の一度の搬送で、この原稿における表裏両面の画像を読み取ることを可能としている。ここで、本実施の形態では、CCDイメージセンサ78による原稿の第1面の読み取り位置よりも、CIS50による原稿の第2面の読み取り位置を、原稿搬送方向下流側にずらしている。
図2は、第2読み取り部として機能するCIS50の構成を説明するための図である。CIS50は、図1に示したようにアウトロール19と排出ロール20との間に設けられる。原稿の片面(第1面)は、第2プラテンガラス72Bに押し当てられ、この第1面の画像はCCDイメージセンサ78にて読み込まれる。一方、CIS50では、搬送路15を介して対向する他方の側から、片面(第2面)の画像が読み込まれる。このCIS50は、ハウジング51、ガラス52、LED(Light Emitting Diode)アレイ53、ロッドレンズアレイ54、およびラインセンサ55を備えている。これらのうち、ガラス52は、ハウジング51の搬送路15側に形成された開口に装着される。また、LEDアレイ53は、ガラス52を介して原稿の第2面に光を照射する。ロッドレンズアレイ54は、LEDアレイ53からの照射光の反射光を集光する。ラインセンサ55は、ロッドレンズアレイ54により集光された光を読み取る。そして、ラインセンサ55としては、CCDやCMOSセンサ、密着型センサ等を用いることができ、実寸幅(例えばA4長手幅297mm)の画像を読み取ることが可能である。つまり、CIS50では、縮小光学系を用いずにロッドレンズアレイ54およびラインセンサ55を用いた密着光学系にて画像の取り込みを行う。したがって、構造をシンプルにすることができ、且つ、筐体を小型化し、消費電力を低減することができる。
次に、図1に示す制御・処理ユニット79について説明する。
図3は、制御・処理ユニット79を説明するためのブロック図である。この制御・処理ユニット79は、センサ(CCDイメージセンサ78およびラインセンサ55(CIS50))から入力される画像データに処理を施す信号処理部80と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の動作を制御する制御部90とを備えている。信号処理部80は、原稿の表面(第1面)を読み取るCCDイメージセンサ78および裏面(第2面)を読み取るCIS50のラインセンサ55からの各々の出力に対して所定の画像処理を施す機能を有している。
図3は、制御・処理ユニット79を説明するためのブロック図である。この制御・処理ユニット79は、センサ(CCDイメージセンサ78およびラインセンサ55(CIS50))から入力される画像データに処理を施す信号処理部80と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の動作を制御する制御部90とを備えている。信号処理部80は、原稿の表面(第1面)を読み取るCCDイメージセンサ78および裏面(第2面)を読み取るCIS50のラインセンサ55からの各々の出力に対して所定の画像処理を施す機能を有している。
信号処理部80は、CCDイメージセンサ78からの入力信号に対して処理を施す第1の処理系と、ラインセンサ55(CIS50)からの入力信号に対して処理を施す第2の処理系とを備えている。
第1の処理系は、アナログ・フロント・エンド(AFE)81と、アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)82と、第1画像処理回路83とを備える。AFE81は、CCDイメージセンサ78から入力されてくる表面読み取り信号(アナログ信号)に、オフセットゲイン調整等を施す。ADC82は、オフセットゲイン調整等がなされた表面読み取り信号をデジタル信号に変換する。第1画像処理回路83は、デジタル変換された表面読み取り信号に対してシェーディング補正等の画像処理を施し、表面画像データとして出力する。
第1の処理系は、アナログ・フロント・エンド(AFE)81と、アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)82と、第1画像処理回路83とを備える。AFE81は、CCDイメージセンサ78から入力されてくる表面読み取り信号(アナログ信号)に、オフセットゲイン調整等を施す。ADC82は、オフセットゲイン調整等がなされた表面読み取り信号をデジタル信号に変換する。第1画像処理回路83は、デジタル変換された表面読み取り信号に対してシェーディング補正等の画像処理を施し、表面画像データとして出力する。
一方、第2の処理系は、アナログ・フロント・エンド(AFE)84と、アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)85と、第2画像処理回路86と、ページメモリ87とを備える。AFE84は、ラインセンサ55(CIS50)から入力されてくる裏面読み取り信号(アナログ信号)に、オフセットゲイン調整等を施す。ADC85は、オフセットゲイン調整等がなされた裏面読み取り信号をデジタル信号に変換する。第2画像処理回路86は、デジタル変換された裏面読み取り信号に対してシェーディング補正等の画像処理を施し、裏面画像データとして出力する。格納部として機能するページメモリ87は、第2画像処理回路86から出力される裏面画像データを一時的に蓄積する。ここでページメモリ87は、この画像読み取り装置で読み取り可能な最大サイズかつ最高解像度の裏面画像データを格納できるだけの容量を備えている。また、このページメモリ87では、既に格納された裏面画像データの出力を行いつつ、残存する容量の範囲内で新たな裏面画像データを格納することが可能になっている。
さらに、信号処理部80は、セレクタ(SEL)88を備える。このSEL88は第1画像処理回路83から出力される表面画像データ、あるいは、ページメモリ87から出力される裏面画像データを選択的に後段の機器へと出力する。特に、本実施の形態では、表面画像データがメモリを介さずに直接出力されるため、後述するように第1画像処理回路83から表面画像データが出力されている間は表面画像データをそのまま出力し、表面画像データが出力されていない間にページメモリ87から裏面画像データを出力するようになっている。このSEL88は、後述する画像読み取りコントローラ91によって制御される。なお、SEL88の出力対象となる後段の機器としては、例えばプリンタ等のIOT(Image Output Terminal)や、パーソナルコンピュータ(PC)等のホストシステム等が挙げられる。
一方、制御部90は、画像読み取りコントローラ91、CCD/CISコントローラ92、ランプコントローラ93、スキャンコントローラ94、および搬送機構コントローラ95を備える。これらのうち、制御部として機能する画像読み取りコントローラ91は、各種両面読み取りの制御や片面読み取りの制御等を含め、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の全体を制御する。CCD/CISコントローラ92はCCDイメージセンサ78およびラインセンサ55(CIS50)による画像データの取り込み動作を制御する。ランプコントローラ93は、読み取りタイミングに合わせてCIS50のLEDアレイ53やフルレートキャリッジ73に設けられた照明ランプ74の点灯・消灯を制御する。スキャンコントローラ94は、スキャナ装置70におけるモータのオン/オフなどを行いフルレートキャリッジ73およびハーフレートキャリッジ75によるスキャン動作を制御する。搬送機構コントローラ95は、原稿送り装置10におけるモータの制御、各種ロールの動作やフィードクラッチの動作、ゲートの切り替え動作等を制御する。これらの各種コントローラからは、原稿送り装置10およびスキャナ装置70に対して制御信号が出力され、かかる制御信号に基づいて、これらの動作制御が可能となる。画像読み取りコントローラ91は、ホストシステムからの制御信号や、例えば自動選択読み取り機能に際して検出されるセンサ出力、ユーザからの選択等に基づいて、読み取りモードを設定し、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御している。この読み取りモードとしては、第1プラテンガラス72A上に載置された原稿の画像を読み取る固定読み取りモードや、1パスによる両面読み取りモードや1パスによる片面読み取りモード等の搬送読み取りモードが挙げられる。
図4は、上記搬送読み取りモードのうち1パス両面読み取りモードにおける処理の流れを説明するフローチャートである。
原稿トレイ11に原稿(1枚または複数枚)がセットされ(ステップ101)、UI等を介して両面読み取り動作の開始指示が受け付けられると(ステップ102)、両面読み取り動作が開始される(ステップ103)。すなわち、原稿送り装置10によって原稿トレイ11上の原稿が搬送され、CCDイメージセンサ78による表面画像の読み取りおよびラインセンサ55(CIS50)による裏面画像の読み取りが実行される。
原稿トレイ11に原稿(1枚または複数枚)がセットされ(ステップ101)、UI等を介して両面読み取り動作の開始指示が受け付けられると(ステップ102)、両面読み取り動作が開始される(ステップ103)。すなわち、原稿送り装置10によって原稿トレイ11上の原稿が搬送され、CCDイメージセンサ78による表面画像の読み取りおよびラインセンサ55(CIS50)による裏面画像の読み取りが実行される。
両面読み取り動作の開始に伴い、画像読み取りコントローラ91は、センサからの出力に基づいて原稿トレイ11上に載置された原稿が一枚であったか否かを判断する(ステップ104)。これは、例えば原稿トレイ11近傍に設けられたセンサを用いて、一枚目の原稿の搬送が開始された後に原稿トレイ11上にまだ原稿が残っているか否かを検知し、その検知結果に基づいて判断することができる。
ここで、原稿トレイ11上の原稿が一枚であったと判断した場合、画像読み取りコントローラ91は、第2モードにて両面読み取りを実行させる(ステップ105)。一方、ステップ104において原稿トレイ11上の原稿が一枚ではなかったと判断した場合、画像読み取りコントローラ91は、次に、UI等を介して読み取りを静音モードで行う旨の指示があったか否かを判断する(ステップ106)。ここで、静音モードとは、画像読み取りの生産性を低下させることで、画像読み取り装置の静音性を確保するモードをいう。
そして、静音モードを実行する旨の指示がないと判断した場合、画像読み取りコントローラ91は、第1モードにて両面読み取りを実行させる(ステップ107)。一方、静音モードを実行する旨の指示があったと判断した場合、画像読み取りコントローラ91は、第3モードにて両面読み取りを実行させる(ステップ108)。
ここで、原稿トレイ11上の原稿が一枚であったと判断した場合、画像読み取りコントローラ91は、第2モードにて両面読み取りを実行させる(ステップ105)。一方、ステップ104において原稿トレイ11上の原稿が一枚ではなかったと判断した場合、画像読み取りコントローラ91は、次に、UI等を介して読み取りを静音モードで行う旨の指示があったか否かを判断する(ステップ106)。ここで、静音モードとは、画像読み取りの生産性を低下させることで、画像読み取り装置の静音性を確保するモードをいう。
そして、静音モードを実行する旨の指示がないと判断した場合、画像読み取りコントローラ91は、第1モードにて両面読み取りを実行させる(ステップ107)。一方、静音モードを実行する旨の指示があったと判断した場合、画像読み取りコントローラ91は、第3モードにて両面読み取りを実行させる(ステップ108)。
では、上述した第1モード、第2モード、および第3モードについて、順に説明する。なお、以下の説明では、CCDイメージセンサ78による原稿の表面読み取り位置とラインセンサ55(CIS50)による原稿の裏面読み取り位置との距離(表裏読み取りギャップ)が350mmであるとする。さらに、読み取り対象となる原稿はA4LEF(Long End Feed)とする。したがって原稿の搬送方向長さ(副走査方向長さ)は210mmである。さらにまた、第1モードおよび第2モードにおけるn枚目の原稿の搬送方向後端とn+1枚目の原稿の搬送方向先端との距離(原稿間ギャップ)は280mmであるとする。一方、第3モードにおける原稿間ギャップは490mmであるとする。
図5は、高速モードのひとつである上記第1モードにおける原稿の表裏面読み取り、および読み取りによって得られた表面画像データおよび裏面画像データの出力を説明するタイミングチャートである。なお、図5は、4枚の原稿の表裏画像を読み取って出力する場合を例示している。
図5(a)は、CCDイメージセンサ78による原稿の表面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわち、CCDイメージセンサ78による読み取りが行われているか否かをを示している。図5(b)は、ラインセンサ55(CIS50)による原稿の裏面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわちラインセンサ55による読み取りが行われているか否かを示している。図5(c)は、表面読み取りおよび裏面読み取りが行われた結果として、SEL88にて選択出力される出力データ(表面画像データおよび裏面画像データ)を示している。
図5(a)は、CCDイメージセンサ78による原稿の表面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわち、CCDイメージセンサ78による読み取りが行われているか否かをを示している。図5(b)は、ラインセンサ55(CIS50)による原稿の裏面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわちラインセンサ55による読み取りが行われているか否かを示している。図5(c)は、表面読み取りおよび裏面読み取りが行われた結果として、SEL88にて選択出力される出力データ(表面画像データおよび裏面画像データ)を示している。
原稿トレイ11から送り出された1枚目の原稿は、まず、CCDイメージセンサ78による表面読み取り位置を通過する。このとき、CCDイメージセンサ78は、1枚目の原稿の表面画像を読み取る。この1枚目の原稿は、次に、ラインセンサ55(CIS50)による裏面読み取り位置を通過する。このとき、ラインセンサ55は、1枚目の原稿の裏面画像を読み取る。第1モードでは、原稿間ギャップが表裏読み取りギャップよりも短いため、ラインセンサ55にて1枚目の原稿の裏面画像が読み取られている間に、原稿トレイ11から送り出された2枚目の原稿がCCDイメージセンサ78による読み取り位置を通過し始める。このとき、CCDイメージセンサ78は、2枚目の原稿の表面画像を読み取る。この2枚目の原稿は、次に、ラインセンサ55(CIS50)による裏面読み取り位置を通過する。このとき、ラインセンサ55は、2枚目の原稿の裏面画像を読み取る。さらに、ラインセンサ55にて2枚目の原稿の裏面画像が読み取られている間に、原稿トレイ11から送り出された3枚目の原稿がCCDイメージセンサ78による読み取り位置を通過し始める。このとき、CCDイメージセンサ78は、3枚目の原稿の表面画像を読み取る。この3枚目の原稿は、次に、ラインセンサ55(CIS50)による裏面読み取り位置を通過する。このとき、ラインセンサ55は、3枚目の原稿の裏面画像を読み取る。そして、ラインセンサ55にて3枚目の原稿の裏面画像が読み取られている間に、原稿トレイ11から送り出された4枚目の原稿がCCDイメージセンサ78による読み取り位置を通過し始める。このとき、CCDイメージセンサ78は、4枚目の原稿の表面画像を読み取る。この4枚目の原稿は、次に、ラインセンサ55(CIS50)による裏面読み取り位置を通過する。このとき、ラインセンサ55は、4枚目の原稿の裏面画像を読み取る。そして、原稿トレイ11上に載置されていた複数枚の原稿(この例では4枚)の搬送および表裏面の画像読み取りが完了する。
第1モードにおいて、信号処理部80では次のような処理が行われる。
CCDイメージセンサ78によって読み取られた1枚目の表面読み取り信号は、AFE81およびADC82によって所定の処理が施された後、第1画像処理回路83で画像処理が施され、1枚目の表面画像データとして出力される。このとき、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、第1画像処理回路83から出力される1枚目の表面画像データをそのまま出力させる。
CCDイメージセンサ78によって読み取られた1枚目の表面読み取り信号は、AFE81およびADC82によって所定の処理が施された後、第1画像処理回路83で画像処理が施され、1枚目の表面画像データとして出力される。このとき、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、第1画像処理回路83から出力される1枚目の表面画像データをそのまま出力させる。
一方、ラインセンサ55(CIS50)によって読み取られた1枚目の裏面読み取り信号は、AFE84およびADC85によって所定の処理が施された後、第2画像処理回路86で画像処理が施され、1枚目の裏面画像データとして出力される。第2画像処理回路86から出力された1枚目の裏面画像データは、一旦ページメモリ87に格納される。
また、CCDイメージセンサ78によって読み取られた2枚目の表面読み取り信号は、AFE81およびADC82によって所定の処理が施された後、第1画像処理回路83で画像処理が施され、2枚目の表面画像データとして出力される。このとき、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、第1画像処理回路83から出力される2枚目の表面画像データをそのまま出力させる。すなわち、初期段階においては、1枚目の表面画像データが出力された後、1枚目の裏面画像データが1枚分スキップされ、所定の間隔を開けて2枚目の表面画像データが出力される。
そして、2枚目の表面画像データの出力が完了すると、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、ページメモリ87に格納される1枚目の裏面画像データを出力させる。この1枚目の裏面画像データの出力は、3枚目の表面読み取りが開始されるまで、換言すれば、3枚目の表面画像データの出力が開始されるまでに完了する。
以降、1枚目の裏面画像データが出力された後に3枚目の表面画像データが出力され、3枚目の表面画像データが出力された後に2枚目の裏面画像データが出力される。また、2枚目の裏面画像データが出力された後に4枚目の表面画像データが出力され、4枚目の表面画像データが出力された後に3枚目の裏面画像データが出力される。そして、3枚目の裏面画像データが出力されると、5枚目の表面画像データは存在しないことから1枚分スキップされ、所定の間隔を開けて4枚目の裏面画像データが出力される。
第1モードでは、両面読み取りの生産性を向上させるため、原稿の搬送間隔すなわち原稿間ギャップを詰めている。このため、ラインセンサ55(CIS50)によって1枚目の原稿の裏面画像を読み取っている間に、CCDイメージセンサ78によって2枚目の原稿の表面画像の読み取りが開始される。すると、1枚目の表面画像データの出力が完了した後、ページメモリ87に格納された1枚目の裏面画像データを直ちに出力しようとすると、この1枚目の裏面画像データの出力が完了する前に2枚目の表面画像データの出力が開始されてしまうことになり、データの衝突が生じてしまう。
そこで、第1モードでは、裏面画像データの出力を原稿1枚分スキップさせて出力させるようにしている。すなわち、SEL88が、例えばn枚目の表面画像データを出力させた後にn−1枚目の裏面画像データを出力させ、n−1枚目の裏面画像データを出力させた後にn+1枚目の表面画像データを出力させている。
このようにすることで、第1モードでは、原稿間ギャップを詰めることで両面読み取りにおける高い生産性を確保しつつ、表面画像データおよび裏面画像データの出力を行わせることが可能となっている。
そこで、第1モードでは、裏面画像データの出力を原稿1枚分スキップさせて出力させるようにしている。すなわち、SEL88が、例えばn枚目の表面画像データを出力させた後にn−1枚目の裏面画像データを出力させ、n−1枚目の裏面画像データを出力させた後にn+1枚目の表面画像データを出力させている。
このようにすることで、第1モードでは、原稿間ギャップを詰めることで両面読み取りにおける高い生産性を確保しつつ、表面画像データおよび裏面画像データの出力を行わせることが可能となっている。
図6は、高速モードのひとつである上記第2モードにおける原稿の表裏面読み取り、および読み取りによって得られた表面画像データおよび裏面画像データの出力を説明するタイミングチャートである。なお、第2モードは、上述したように原稿が1枚の場合にのみ実行される。このため、図6は、1枚の原稿の表裏画像を読み取って出力する場合を例示している。
図6(a)は、CCDイメージセンサ78による原稿の表面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわち、CCDイメージセンサ78による読み取りが行われているか否かをを示している。図6(b)は、ラインセンサ55(CIS50)による原稿の裏面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわちラインセンサ55による読み取りが行われているか否かを示している。図6(c)は、表面読み取りおよび裏面読み取りが行われた結果として、SEL88に選択出力される出力データ(表面画像データおよび裏面画像データ)を示している。
図6(a)は、CCDイメージセンサ78による原稿の表面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわち、CCDイメージセンサ78による読み取りが行われているか否かをを示している。図6(b)は、ラインセンサ55(CIS50)による原稿の裏面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわちラインセンサ55による読み取りが行われているか否かを示している。図6(c)は、表面読み取りおよび裏面読み取りが行われた結果として、SEL88に選択出力される出力データ(表面画像データおよび裏面画像データ)を示している。
原稿トレイ11から送り出された1枚目の原稿は、まず、CCDイメージセンサ78による表面読み取り位置を通過する。このとき、CCDイメージセンサ78は、1枚目の原稿の表面画像を読み取る。この1枚目の原稿は、次に、ラインセンサ55(CIS50)による裏面読み取り位置を通過する。このとき、ラインセンサ55は、1枚目の原稿の裏面画像を読み取る。そして、原稿トレイ11上に載置されていた1枚の原稿の搬送および表裏面の画像読み取りが完了する。
第2モードにおいて、信号処理部80では次のような処理が行われる。
CCDイメージセンサ78によって読み取られた1枚目の表面読み取り信号は、AFE81およびADC82によって所定の処理が施された後、第1画像処理回路83で画像処理が施され、1枚目の表面画像データとして出力される。このとき、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、第1画像処理回路83から出力される1枚目の表面画像データをそのまま出力させる。
CCDイメージセンサ78によって読み取られた1枚目の表面読み取り信号は、AFE81およびADC82によって所定の処理が施された後、第1画像処理回路83で画像処理が施され、1枚目の表面画像データとして出力される。このとき、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、第1画像処理回路83から出力される1枚目の表面画像データをそのまま出力させる。
一方、ラインセンサ55(CIS50)によって読み取られた1枚目の裏面読み取り信号は、AFE84およびADC85によって所定の処理が施された後、第2画像処理回路86で画像処理が施され、1枚目の裏面画像データとして出力される。第2画像処理回路86から出力された1枚目の裏面画像データは、順次ページメモリ87に格納されていく。
ただし、第2モードでは上述したように2枚目の原稿が存在しないため、当然、2枚目の表面画像データも存在しない。このため、第2モードでは、1枚目の表面画像データの出力が完了した後、ページメモリ87に1枚目の裏面画像データが格納され始めた時点で、画像読み取りコントローラ91がSEL88に制御信号を出力し、ページメモリ87に格納される1枚目の裏面画像データを順次出力させる。つまり、第2モードでは、1枚目の表面画像データが出力された後、直ちに1枚目の裏面画像データの出力が行われる。これにより、第2モードでは、上述した第1モードに比べて、1枚目の表面画像データを出力した後1枚目の裏面画像データを出力するまでの待ち時間を減らすことができ、原稿1枚の表裏を読み取る際の読み取り生産性を高めることができる。
図7は、低速モードのひとつである上記第3モードにおける原稿の表裏面読み取り、および読み取りによって得られた表面画像データおよび裏面画像データの出力を説明するタイミングチャートである。なお、図7は、上記第1モードと同様、4枚の原稿の表裏画像を読み取って出力する場合を例示している。なお、第3モードでは、上述したように原稿間ギャップが490mmに広げられている。
図7(a)は、CCDイメージセンサ78による原稿の表面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわち、CCDイメージセンサ78による読み取りが行われているか否かをを示している。図7(b)は、ラインセンサ55(CIS50)による原稿の裏面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわちラインセンサ55による読み取りが行われているか否かを示している。図7(c)は、表面読み取りおよび裏面読み取りが行われた結果として、SEL88にて選択出力される出力データ(表面画像データおよび裏面画像データ)を示している。
図7(a)は、CCDイメージセンサ78による原稿の表面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわち、CCDイメージセンサ78による読み取りが行われているか否かをを示している。図7(b)は、ラインセンサ55(CIS50)による原稿の裏面画像の読み取り位置を原稿が通過しているか否か、すなわちラインセンサ55による読み取りが行われているか否かを示している。図7(c)は、表面読み取りおよび裏面読み取りが行われた結果として、SEL88にて選択出力される出力データ(表面画像データおよび裏面画像データ)を示している。
原稿トレイ11から送り出された1枚目の原稿は、まず、CCDイメージセンサ78による表面読み取り位置を通過する。このとき、CCDイメージセンサ78は、1枚目の原稿の表面画像を読み取る。この1枚目の原稿は、次に、ラインセンサ55(CIS50)による裏面読み取り位置を通過する。このとき、ラインセンサ55は、1枚目の原稿の裏面画像を読み取る。第3モードでは、原稿間ギャップが表裏読み取りギャップよりも長いため、ラインセンサ55による1枚目の原稿の裏面画像の読み取りが終了した後、CCDイメージセンサ78による2枚目の原稿の表面画像の読み取りを開始するまでの間、若干の空白時間が存在する。このため、ラインセンサ55による1枚目の原稿の裏面画像の読み取りが終了した後、原稿トレイ11から送り出された2枚目の原稿が、CCDイメージセンサ78による読み取り位置を通過する。このとき、CCDイメージセンサ78は、2枚目の原稿の表面画像を読み取る。この2枚目の原稿は、次に、ラインセンサ55(CIS50)による裏面読み取り位置を通過する。このとき、ラインセンサ55は、2枚目の原稿の裏面画像を読み取る。以降3枚目および4枚目の原稿についても、同様にして原稿の表面読み取りおよび裏面読み取りが順次行われる。そして、原稿トレイ11上に載置されていた複数枚の原稿(この例では4枚)の搬送および表裏面の画像読み取りが完了する。
第3モードにおいて、信号処理部80では次のような処理が行われる。
CCDイメージセンサ78によって読み取られた1枚目の表面読み取り信号は、AFE81およびADC82によって所定の処理が施された後、第1画像処理回路83で画像処理が施され、1枚目の表面画像データとして出力される。このとき、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、第1画像処理回路83から出力される1枚目の表面画像データをそのまま出力させる。
CCDイメージセンサ78によって読み取られた1枚目の表面読み取り信号は、AFE81およびADC82によって所定の処理が施された後、第1画像処理回路83で画像処理が施され、1枚目の表面画像データとして出力される。このとき、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、第1画像処理回路83から出力される1枚目の表面画像データをそのまま出力させる。
一方、ラインセンサ55(CIS50)によって読み取られた1枚目の裏面読み取り信号は、AFE84およびADC85によって所定の処理が施された後、第2画像処理回路86で画像処理が施され、1枚目の裏面画像データとして出力される。第2画像処理回路86から出力された1枚目の裏面画像データは、順次ページメモリ87に格納されていく。
ただし、第3モードでは上記第1モードよりも原稿間ギャップを広げているため、第1モードとは異なり、ラインセンサ55(CIS50)によって1枚目の原稿の裏面画像を読み取っている間に、CCDイメージセンサ78によって2枚目の原稿の表面画像の読み取りが開始される、という事態が生じない。したがって、1枚目の表面画像データの出力が完了した後、ページメモリ87に格納された1枚目の裏面画像データを直ちに出力したとしても特に問題は生じない。
そこで、第3モードでは、1枚目の表面画像データの出力が完了した後、ページメモリ87に1枚目の裏面画像データが格納され始めた時点で、画像読み取りコントローラ91がSEL88に制御信号を出力し、ページメモリ87に格納される1枚目の裏面画像データを順次出力させる。この1枚目の裏面画像データの出力は、2枚目の表面読み取りが開始されるまで、換言すれば、2枚目の表面画像データの出力が開始されるまでに完了する。
そして、1枚目の裏面画像データの出力が終了した後、CCDイメージセンサ78によって読み取られた2枚目の表面読み取り信号は、AFE81およびADC82によって所定の処理が施された後、第1画像処理回路83で画像処理が施され、2枚目の表面画像データとして出力される。このとき、画像読み取りコントローラ91は、SEL88に制御信号を出力し、第1画像処理回路83から出力される2枚目の表面画像データをそのまま出力させる。
以降、同様にして、2枚目の裏面画像データ、3枚目の表面画像データ、3枚目の裏面画像データ、4枚目の表面画像データ、そして4枚目の裏面画像データの順に出力が行われる。
これにより、第3モードでは、原稿の供給間隔を上記第1モードや第2モードと比べて広げることができ、その結果、原稿のフィードや搬送等に伴う音の発生間隔を長くすることができ、その分、低騒音で原稿の読み取りを行うことが可能である。
以降、同様にして、2枚目の裏面画像データ、3枚目の表面画像データ、3枚目の裏面画像データ、4枚目の表面画像データ、そして4枚目の裏面画像データの順に出力が行われる。
これにより、第3モードでは、原稿の供給間隔を上記第1モードや第2モードと比べて広げることができ、その結果、原稿のフィードや搬送等に伴う音の発生間隔を長くすることができ、その分、低騒音で原稿の読み取りを行うことが可能である。
図8(a)は、CCDイメージセンサ78による原稿の表面読み取り位置(原稿の第1面の読み取り位置)Raとラインセンサ55(CIS50)による原稿の裏面読み取り位置(原稿の第2面の読み取り位置)Rbとの距離である読み取りギャップXを示している。また、図8(b)は、読み取り対象となる原稿Mの搬送方向長さ(副走査方向長さ)である原稿長Lと、前の原稿Mの搬送方向後端と次の原稿Mの搬送方向先端との距離である原稿間ギャップGとを示している。また、原稿の移動速度は搬送速度Vであり、原稿Mが表面読み取り位置Raあるいは裏面読み取り位置Rbを通過するのに要する期間を読み取り期間T1(=L/V)とする。さらに、原稿間ギャップGが読み取り位置Raあるいは裏面読み取り位置Rbを通過するのに要する期間をギャップ通過期間t2(=G/V)とする。
ここで、第1モードによる1パス両面読み取りが可能な条件について補足説明しておく。
第1モードでは、n枚目の原稿の裏面読み取りが完了する前にn+1枚目の原稿の表面読み取りが開始される。したがって、原稿間ギャップGは読み取りギャップXよりも小さい(G<X)。
また、第1モードでは、n枚目の原稿の表面画像データの出力を完了した後、n+1枚目の表面画像データの出力を開始するまでの間すなわちギャップ通過期間T2の間に、n−1枚目の原稿の裏面画像データの出力を開始且つ完了させる必要がある。図5等から明らかなように、原稿の表面画像データを出力するのに、読み取り期間T1が必要とされる。つまり、裏面画像データを出力するのにも、読み取り期間T1と同等以上の期間が必要になる。したがって、読み取り期間T1以上のギャップ通過期間T2が必要となり(T1≦T2)、その結果、原稿間ギャップGは原稿長L以上必要になる(L≦G)。
以上より、第1モードにおいて、原稿長L、原稿間ギャップG、および表裏面読み取りギャップGは、L≦G<Xの関係を有していることが必要になる。
なお、本実施の形態では、第2モードにおいても、第1モードと同様の関係が成り立つ。
第1モードでは、n枚目の原稿の裏面読み取りが完了する前にn+1枚目の原稿の表面読み取りが開始される。したがって、原稿間ギャップGは読み取りギャップXよりも小さい(G<X)。
また、第1モードでは、n枚目の原稿の表面画像データの出力を完了した後、n+1枚目の表面画像データの出力を開始するまでの間すなわちギャップ通過期間T2の間に、n−1枚目の原稿の裏面画像データの出力を開始且つ完了させる必要がある。図5等から明らかなように、原稿の表面画像データを出力するのに、読み取り期間T1が必要とされる。つまり、裏面画像データを出力するのにも、読み取り期間T1と同等以上の期間が必要になる。したがって、読み取り期間T1以上のギャップ通過期間T2が必要となり(T1≦T2)、その結果、原稿間ギャップGは原稿長L以上必要になる(L≦G)。
以上より、第1モードにおいて、原稿長L、原稿間ギャップG、および表裏面読み取りギャップGは、L≦G<Xの関係を有していることが必要になる。
なお、本実施の形態では、第2モードにおいても、第1モードと同様の関係が成り立つ。
また、第3モードによる1パス両面読み取りが可能になる条件は、n枚目の原稿の裏面読み取りが完了した後にn+1枚目の原稿の表面読み取りが開始されることである。したがって、原稿間ギャップGは読み取りギャップXよりも大きいことが必要になる(G>X)。
したがって、高速な1パス両面読み取りを実行する第1モードではG<Xの条件が満足され、低速な1パス両面読み取りを実行する第3モードではG>Xの条件が満足されていることになる。
したがって、高速な1パス両面読み取りを実行する第1モードではG<Xの条件が満足され、低速な1パス両面読み取りを実行する第3モードではG>Xの条件が満足されていることになる。
10…原稿送り装置、50…CIS(Contact Image Sensor)、55…ラインセンサ、70…スキャナ装置、78…CCDイメージセンサ、79…制御・画像処理ユニット、80…信号処理部、83…第1画像処理回路、86…第2画像処理回路、87…ページメモリ、88…セレクタ(SEL)、90…制御部
Claims (8)
- 原稿を搬送する搬送部と、
前記搬送部にて搬送される前記原稿の第1面の画像を読み取る第1読み取り部と、
前記第1読み取り部よりも前記原稿の搬送方向下流側で、前記搬送部にて搬送される当該原稿の第2面の画像を読み取る第2読み取り部と、
前記第2読み取り部にて読み取られた前記第2面の画像データを格納する格納部と、
前記搬送部にて搬送される原稿が複数枚の場合に、前記第1読み取り部にて読み取られたn枚目(n:整数)の原稿の第1面の画像データを出力させた後、前記格納部に格納されるn−1枚目の原稿の第2面の画像データを出力させる制御部と
を含む画像読み取り装置。 - 前記制御部は、前記搬送部にて搬送されるn−1枚目の原稿の第2面の画像を前記第2読み取り部で読み取らせる間に、当該搬送部にて搬送されるn枚目の原稿の第1面の画像を前記第1読み取り部で読み取らせることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
- 前記制御部は、前記搬送部にて搬送される原稿が1枚の場合に、前記第1読み取り部にて読み取られた1枚目の原稿の第1面の画像データを出力させた後、前記格納部に格納される1枚目の原稿の第2面の画像データを出力させることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
- 前記制御部は、前記搬送部にて搬送される原稿が複数の場合であって、低生産性要求があった場合に、前記第1読み取り部にて読み取られたn枚目の原稿の第1面の画像データを出力させた後、前記格納部に格納されるn枚目の原稿の第2面の画像データを出力させることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
- 前記制御部は、前記搬送部にて搬送されるn−1枚目の原稿の第2面の画像を前記第2読み取り部で読み取らせた後、当該搬送部にて搬送されるn枚目の原稿の第1面の画像を前記第1読み取り部で読み取らせることを特徴とする請求項4記載の画像読み取り装置。
- 前記第1読み取り部による前記原稿の第1面の読み取り位置と前記第2読み取り部による当該原稿の第2面の読み取り位置との距離である読み取りギャップXと、前記搬送部により搬送される原稿の搬送方向後端と次の原稿の搬送方向先端との距離である原稿間ギャップGと、原稿の搬送方向長さである原稿長Lとが、
L≦G<X
の関係を有することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。 - 原稿を搬送する搬送部と、
前記搬送部にて搬送される前記原稿の第1面の画像を読み取る第1読み取り部と、
前記第1読み取り部よりも前記原稿の搬送方向下流側で、前記搬送部にて搬送される当該原稿の第2面の画像を読み取る第2読み取り部と、
前記第1読み取り部による前記原稿の第1面の読み取り位置と前記第2読み取り部による当該原稿の第2面の読み取り位置との距離を読み取りギャップXとし、前記搬送部により搬送される原稿の搬送方向後端と次の原稿の搬送方向先端との距離を原稿間ギャップGとしたとき、G<Xに設定される高速モードあるいはG>Xに設定される低速モードにて、前記搬送部、前記第1読み取り部、および前記第2読み取り部を制御する制御部と
を含む画像読み取り装置。 - 前記第2読み取り部にて読み取られた前記第2面の画像データを格納する格納部をさらに含み、
前記制御部は、
前記高速モードであって前記搬送部にて搬送される原稿が複数枚の場合に、前記第1読み取り部にて読み取られたn枚目(n:整数)の原稿の第1面の画像データを出力させた後、前記格納部に格納されるn−1枚目の原稿の第2面の画像データを出力させ、
前記高速モードであって前記搬送部にて搬送される原稿が1枚の場合に、前記第1読み取り部にて読み取られた1枚目の原稿の第1面の画像データを出力させた後、前記格納部に格納される1枚目の画像データを出力させ、
前記低速モードであって前記搬送部にて搬送される原稿が複数枚の場合に、前記第1読み取り部にて読み取られたn枚目の原稿の第1面の画像データを出力させた後、前記格納部に格納されるn枚目の原稿の第2面の画像データを出力させること
を特徴とする請求項7記載の画像読み取り装置。
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JP2006103594A JP2007281718A (ja) | 2006-04-04 | 2006-04-04 | 画像読み取り装置 |
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JP2006103594A JP2007281718A (ja) | 2006-04-04 | 2006-04-04 | 画像読み取り装置 |
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