JP4367096B2 - 画像読み取り装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置に係り、より詳しくは、表裏両面の画像を読み取ることのできる画像読み取り装置に関する。
従来、複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿における表裏両面の画像情報をユーザの介在なしに自動的に読み取る画像読み取り装置(自動両面読み取り装置)が用いられている。これらの自動両面読み取り装置としては、原稿反転部にて原稿を表裏反転させて読み取る方法が最も広く採用されている。表裏反転させて画像情報を入力する際には、特定の原稿読み取り部で表面の画像を読み取った後、この原稿を表裏反転させて再びこの特定の原稿読み取り部に搬送し、裏面の画像を読み取る。
しかし、この表裏反転による両面自動読み取りでは、一旦、原稿を排出した後に反転させて再度原稿読み取り部に搬送する必要があることから、両面読み取りに際して多くの時間がかかり、両面読み取りの生産性が劣ってしまう。そこで、原稿を搬送する原稿パスの表裏両面に2つの画像読み取りユニットを設け、1回の原稿搬送にて原稿の表裏両面を自動的に読み取る、所謂両面同時読み取り技術が検討されている。そこで、例えば原稿を搬送する原稿パスの表裏両面側にそれぞれイメージセンサを設けることで、原稿を表裏反転させることなく、1回の原稿搬送にて原稿の両面を自動的に読み取ることを可能とした技術が存在する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−244718号公報(第2−4頁、図1)
ところで、画像読み取り装置では、一般的に使用される白地の原稿だけでなく、例えば新聞や色紙等、様々な下地濃度を持った原稿が読み取り対象とされている。このような白地以外の原稿は、下地の濃度が高いため、原稿読み取り部で読み取った画像データをそのまま再現すると、下地が出て画質が低下してしまう。そこで、原稿を原稿読み取り部で予備読み取り(プリスキャン)して原稿の下地分を検出して画像パラメータを設定し、その後原稿を原稿読み取り部で本読み取り(メインスキャン)して得た画像データより、画像パラメータを用いて下地分を除去している。
しかしながら、上述した特許文献1記載の両面自動読み取り装置において、このような手法にて下地除去を行おうとする場合には、原稿の表側を読み取って得られた表面画像データおよび原稿の裏面を読み取って得られた裏面画像データの両者を、共に一旦メモリに格納しなければならない。このため、表裏両面の画像データを格納するために必要なメモリの容量が大きくなり、かかるコストが増加してしまう。なお、このような問題は、原稿の下地除去に限らず、原稿1ページ分の画像データに基づいて得られた画像パラメータを用いて画像処理を行う場合においても、同様に生じ得るものである。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、原稿の両面読み取りにおいて、原稿1ページ分の画像データを用いてこの画像データに対する画像処理を行うための画像パラメータを設定する場合に、必要なメモリ量を少なくすることにある。
また他の目的は、原稿の両面読み取りにおいて、原稿1ページ分の画像データを用いてこの画像データに対する画像処理を行うための画像パラメータを設定しない場合に、高速に画像読み取りを行うことにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿を給紙する給紙部と、給紙部より給紙された原稿が搬送される搬送路と、搬送路の一方の側から原稿の片面の画像を読み取る第1のセンサと、一方の側とは搬送路を介して対向する他方の側から原稿の片面の画像を読み取る第2のセンサと、第1のセンサにより画像が読み取られた原稿の表裏を反転させて搬送路に反転搬送するための反転搬送路とを備え、原稿1ページ分の画像データを用いて画像データに対する画像処理を行うための画像パラメータを設定する場合に、搬送路を搬送される原稿の片面を第1のセンサにて読み取り、反転搬送路を経由して搬送路に原稿を反転搬送してから原稿の他の片面を第1のセンサにて読み取る第1の両面読み取りモードと、原稿1ページ分の画像データを用いて画像データに対する画像処理を行うための画像パラメータを設定しない場合に、搬送路への原稿の一度の搬送で原稿における表裏両面の画像を第1のセンサおよび第2のセンサにて読み取る第2の両面読み取りモードとを有している。
ここで、第1のセンサまたは第2のセンサにて読み取られた画像データを格納するメモリをさらに備えることを特徴とすることができる。このメモリは、原稿2ページ分未満の画像データに対応する容量を有していることを特徴とすることができる。また、第1の両面読み取りモードでは、第1のセンサにて読み取られた片面の原稿1ページ分の画像データをメモリに格納すると共に片面の原稿1ページ分の画像データに基づいて画像処理パラメータを設定し、メモリから読み出した画像データに対し画像処理パラメータを用いた画像処理を施して出力し、反転搬送され第1のセンサにて読み取られた他の片面の原稿1ページ分の画像データをメモリに格納すると共に他の片面の原稿1ページ分の画像データに基づいて画像処理パラメータを設定し、メモリから読み出した画像データに対し画像処理パラメータを用いた画像処理を施して出力することを特徴とすることができる。さらに、第2の両面読み取りモードでは、第1のセンサにて読み取られた片面の原稿1ページ分の画像データを出力すると共に、第2のセンサにて読み取られた他の片面の原稿1ページ分の画像データをメモリに格納した後に出力することを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿を給紙する給紙部と、給紙部より給紙された原稿が搬送される搬送路と、搬送路の一方の側から原稿の片面の画像を読み取る第1のセンサと、一方の側とは搬送路を介して対向する他方の側から原稿の片面の画像を読み取る第2のセンサと、第1のセンサにより画像が読み取られた原稿の表裏を反転させて搬送路に反転搬送するための反転搬送路と、原稿の画像データを読み取る際あるいは原稿の画像データを読み取った後に施される処理の前処理を行う場合に、搬送路を搬送される原稿の片面を第1のセンサにて読み取らせた後、反転搬送路を経由して搬送路に原稿を反転搬送させ、原稿の他の片面を第1のセンサにて読み取らせる読み取り制御部とを有している。
ここで、前処理は、画像データから原稿の下地を除去するためのパラメータ設定であることを特徴とすることができる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿における第1面の画像データを第1の読み取り手段で読み取り、原稿における第2面の画像データを第2の読み取り手段で読み取り、第2の読み取り手段にて読み取られた第2面の画像データを格納手段に格納し、第1の読み取り手段で読み取られた第1面の画像データが出力された後に、格納手段に格納される第2面の画像データを出力手段で出力し、第1の読み取り手段にて読み取られた第1面の画像データに基づいて第1面の画像データに対する画像処理を行うための画像パラメータを設定する際、格納手段に転送手段で第1面の画像データを転送する。
ここで、転送手段は、得られた画像パラメータに基づいて画像処理を行う際、格納手段に格納される第1面の画像データを読み出すことを特徴とすることができる。また、画像パラメータを設定する場合には、原稿の読み取りに第1の読み取り手段のみを使用することを特徴とすることができる
本発明によれば、原稿の両面読み取りにおいて、原稿1ページ分の画像データを用いてこの画像データに対する画像処理を行うための画像パラメータを設定する場合に、必要なメモリ量を少なくすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。この画像読み取り装置は、積載された原稿束から原稿を順次搬送する原稿送り装置10、スキャンによって画像を読み込むスキャナ装置70、および読み込まれた画像信号を処理する処理装置80に大別される。
原稿送り装置10は、給紙部の構成要素の一例として、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿トレイ11、原稿トレイ11を上昇および下降させるトレイリフタ12を備えている。また、トレイリフタ12により上昇された原稿トレイ11の原稿を搬送するナジャーロール13、ナジャーロール13により搬送された原稿をさらに下流側まで搬送するフィードロール14、ナジャーロール13により供給される原稿を1枚ずつに捌くリタードロール15を備えている。最初に原稿が搬送される第1搬送路31には、1枚ずつに捌かれた原稿を下流側のロールまで搬送するテイクアウェイロール16、原稿をさらに下流側のロールまで搬送すると共にループ形成を行うプレレジロール17、一旦、停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給するレジロール18、読み込み中の原稿搬送をアシストするプラテンロール19、読み込まれた原稿をさらに下流側に搬送するアウトロール20を備えている。また、第1搬送路31には、搬送される原稿のループ状態に応じて支点を中心として回動するバッフル41を備えている。さらに、プラテンロール19とアウトロール20との間には、本実施の形態における第2の読み取り手段であるCIS(Contact Image Sensor)50が備えられている。
アウトロール20の下流側には、第2搬送路32および第3搬送路33が設けられ、これらの搬送路を切り替える搬送路切替ゲート42、読み込みが終了した原稿を積載させる排出トレイ40、排出トレイ40に対して原稿を排出させる第1排出ロール21が設けられている。また、第3搬送路33を経由した原稿をスイッチバックさせる第4搬送路34、第4搬送路34に設けられ、実際に原稿のスイッチバックを行うインバータロール22およびインバータピンチロール23、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を再度、プレレジロール17等を備える第1搬送路31に導く第5搬送路35、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を排出トレイ40に排出するための第6搬送路36、第6搬送路36に設けられ、反転排出される原稿を第1排出ロール21まで搬送する第2排出ロール24、第5搬送路35および第6搬送路36の搬送経路を切り替える出口切替ゲート43を備えている。
ナジャーロール13は、待機時にはリフトアップされて退避位置に保持され、原稿搬送時にニップ位置(原稿搬送位置)へ降下して原稿トレイ11上の最上位の原稿を搬送する。ナジャーロール13およびフィードロール14は、フィードクラッチ(図示せず)の連結によって原稿の搬送を行う。プレレジロール17は、停止しているレジロール18に原稿先端を突き当ててループを作成する。レジロール18では、ループ作成時に、レジロール18に噛み込んだ原稿先端をニップ位置まで戻している。このループが形成されると、バッフル41は支点を中心として開き、原稿のループを妨げることのないように機能している。また、テイクアウェイロール16およびプレレジロール17は、読み込み中におけるループを保持している。このループ形成によって、読み込みタイミングの調整が図られ、また、読み込み時における原稿搬送に伴うスキューを抑制して、位置合わせの調整機能を高めることができる。読み込みの開始タイミングに合わせて、停止されていたレジロール18が回転を開始し、プラテンロール19によって、第2プラテンガラス72B(後述)に押圧されて、CCDイメージセンサ(後述)によって下面方向から画像データが読み込まれる。
搬送路切替ゲート42は、片面原稿の読み取り終了時、および両面原稿の両面同時読み取りの終了時に、アウトロール20を経由した原稿を第2搬送路32に導き、排出トレイ40に排出するように切り替えられる。一方、この搬送路切替ゲート42は、両面原稿の順次読み取り時には、原稿を反転させるために、第3搬送路33に原稿を導くように切り替えられる。インバータピンチロール23は、両面原稿の順次読み取り時に、フィードクラッチ(図示せず)がオフの状態でリトラクトされてニップが開放され、原稿をインバータパス(第4搬送路34)へ導いている。その後、このインバータピンチロール23はニップされ、インバータロール22によってインバートする原稿をプレレジロール17へ導き、また、反転排出する原稿を第6搬送路36の第2排出ロール24まで搬送している。
第2の読み取り手段としてのスキャナ装置70は、上述した原稿送り装置10を載置可能に構成されると共に、この原稿送り装置10を装置フレーム71によって支え、また、原稿送り装置10によって搬送された原稿の画像読み取りを行っている。このスキャナ装置70は、筐体を形成する装置フレーム71に、画像を読み込むべき原稿を静止させた状態で載置する第1プラテンガラス72A、原稿送り装置10によって搬送中の原稿を読み取るための光の開口部を形成する第2プラテンガラス72Bが設けられている。
また、スキャナ装置70は、第2プラテンガラス72Bの下に静止し、第1プラテンガラス72Aの全体に亘ってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ73、フルレートキャリッジ73から得られた光を像結合部へ提供するハーフレートキャリッジ75を備えている。フルレートキャリッジ73には、原稿に光を照射する照明ランプ74、原稿から得られた反射光を受光する第1ミラー76Aが備えられている。更に、ハーフレートキャリッジ75には、第1ミラー76Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー76Bおよび第3ミラー76Cが備えられている。更に、スキャナ装置70は、第3ミラー76Cから得られた光学像を光学的に縮小する結像用レンズ77、結像用レンズ77によって結像された光学像を光電変換する第1のセンサとしてのCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ78、CCDイメージセンサ78を備える駆動基板79を備え、CCDイメージセンサ78によって得られた画像信号は駆動基板79を介して処理装置80に送られる。
ここで、まず、第1プラテンガラス72Aに載置された原稿の画像を読み取る場合には、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ73の照明ランプ74の光が原稿の被読み取り面に照射されると共に、その原稿からの反射光が第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cの順に反射されて結像用レンズ77に導かれる。結像用レンズ77に導かれた光は、CCDイメージセンサ78の受光面に結像される。CCDイメージセンサ78は1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(スキャンの主走査方向)の1ラインの読み取りが終了すると、主走査方向とは直交する方向(副走査方向)にフルレートキャリッジ73を移動させ、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿サイズ全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りを完了させる。
一方、第2プラテンガラス72Bは、例えば長尺の板状構造をなす透明なガラスプレートで構成される。原稿送り装置10によって搬送される原稿がこの第2プラテンガラス72Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とは、図1に示す実線の位置に停止した状態にある。まず、原稿送り装置10のプラテンロール19を経た原稿の1ライン目の反射光が、第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cを経て結像用レンズ77にて結像され、本実施の形態における第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって画像が読み込まれる。即ち、1次元のセンサであるCCDイメージセンサ78によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置10によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。原稿の先端が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置に到達した後、原稿が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの読み取りが完了する。
本実施の形態では、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とを停止させ、第2プラテンガラス72BにてCCDイメージセンサ78により原稿の第1面の読み取りを行う原稿の搬送時に、同時(時間の完全一致ではなく、同一の原稿搬送時程度の意味) に第2の読み取り手段であるCIS50によって、原稿の第2面の読み取りを行うことが可能である。即ち、第1の読み取り手段であるCCDイメージセンサ78と第2の読み取り手段であるCIS50とを用いて、搬送路への原稿の一度の搬送で、この原稿における表裏両面の画像を同時に読み取ることを可能としている。
図2は、CIS50を用いた読み取り構造を説明するための図である。図2に示すように、CIS50は、プラテンロール19とアウトロール20との間に設けられる。原稿の片面(第1面、表面)は、第2プラテンガラス72Bに押し当てられ、この第1面の画像はCCDイメージセンサ78にて読み込まれる。一方、CIS50では、原稿を搬送する搬送路を介して対向する他方の側から、片面(第2面、裏面)の画像が読み込まれる。このCIS50は、ガラス51と、このガラス51を透過して原稿の第2面に光を照射するLED(Light Emitting Diode)52と、LED52からの反射光を集光するレンズアレイであるセルフォックレンズ53と、このセルフォックレンズ53により集光された光を読み取る第2のセンサとしてのラインセンサ54とを備えている。ラインセンサ54としては、CCDやCMOSセンサ、密着型センサ等を用いることができ、実寸幅(例えばA4長手幅297mm)の画像を読み取ることが可能である。CIS50では、縮小光学系を用いずに、セルフォックレンズ53とラインセンサ54を用いて画像の取り込みを行うことから、構造をシンプルにすることができ、且つ、筐体を小型化し、消費電力を低減することができる。第1面の画像の読み込みと同様に、1次元のラインセンサ54によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、搬送される原稿における次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。このようにして、搬送される原稿の裏面について、副走査方向に亘って1ページの読み取りを行う。
また、CIS50による画像読み取りに際して、この読み取り部を構成する搬送路に、CIS50の筐体から延びる制御部材55、制御部材55によって押し付けられた原稿を突き当てる突き当て部材60を備えている。また、この突き当て部材60の下流側にはガイド部材61が設けられている。制御部材55および突き当て部材60は、原稿の搬送路に直交する方向に(即ち、原稿送り装置10の前面から後面の方向に)、原稿送り装置10の前面から後面まで、搬送路の位置に対応して設けられている。
更に、CIS50は、光学結像レンズにセルフォックレンズ53を採用していることから、焦点(被写界)深度が±0.3mm程度と浅く、スキャナ装置70を用いた場合に比べて約1/13以下の深度となっている。CIS50による読み取りに際しては、原稿の読み取り位置を所定の狭い範囲内に定めることが要求される。そこで、本実施の形態では、制御部材55を設け、原稿を制御部材55によって突き当て部材60に押し当てて搬送し、プラテンロール19とアウトロール20との間にある原稿の姿勢を安定的に制御できるように構成した。図2の二点鎖線矢印は、制御部材55を設けた場合の原稿の動きを示したものである。搬送される原稿が突き当て部材60に押し当てられながら搬送されることが理解できる。即ち、制御部材55によって搬送される原稿を突き当て部材60に押し当てられた状態にて読み取ることで、被写界深度の浅いCIS50を用いた場合のピントの甘さを改善している。
次に、図1に示す処理装置80について説明する。
図3は、読み取り制御部としての処理装置80を説明するためのブロック図である。本実施の形態が適用される処理装置80は、大きく、センサ(CCDイメージセンサ78およびラインセンサ54)から得られた画像情報を処理する信号処理部81と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御する制御部90とを備えている。信号処理部81は、原稿の表面(第1面)を読み取るCCDイメージセンサ78および原稿の裏面(第2面)を読み取るCIS50のラインセンサ54からの各々の出力に対して所定の画像処理を施している。この信号処理部81は、ラインセンサ54からの出力に対してアナログ信号の処理を行うAFE(Analog Front End)82、アナログ信号をディジタル信号に変換するADC(Analog to Digital Converter)83を有している。但し、これらの機能は、CIS50の内部にて処理されるように構成することもできる。また、信号処理部81は、ディジタル信号に対してシェーディング補正やオフセット補正等の各種処理を施す画像処理回路が2系統備えられており、表面(第1面)の画像データに対して画像処理を施す第1画像処理回路100、裏面(第2面)の画像データに対して画像処理を施す第2画像処理回路200を備えている。これらの画像処理回路からの出力は、例えばプリンタ等のIOT(Image Output Terminal)や、パーソナルコンピュータ(PC)等のホストシステムへ出力される。
一方、制御部90は、各種両面読み取りの制御や片面読み取りの制御等を含め、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の全体を制御する画像読み取りコントロール91、CCDイメージセンサ78およびCIS50を制御するCCD/CISコントロール92、読み取りタイミングに合わせてCIS50のLED52やフルレートキャリッジ73の照明ランプ74を制御するランプコントロール93、スキャナ装置70におけるモータのオン/オフなどを行いフルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とのスキャン動作を制御するスキャンコントロール94、原稿送り装置10におけるモータの制御、各種ロールの動作やフィードクラッチの動作、ゲートの切り替え動作等を制御する搬送機構コントロール95を備えている。これらの各種コントロールからは、原稿送り装置10およびスキャナ装置70に対して制御信号が出力され、かかる制御信号に基づいて、これらの動作制御が可能となる。画像読み取りコントロール91は、ホストシステムからの制御信号や、例えば自動選択読み取り機能に際して検出されるセンサ出力、ユーザからの選択等に基づいて、読み取りモードを設定し、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御している。読み取りモードとしては、前述のような、1パス(反転なし)による両面同時読み取りモード、反転パスによる反転両面読み取りモード、1パスによる片面読み取りモード等が考えられる。
次に、各画像処理回路(第1画像処理回路100および第2画像処理回路200)の機能および動作について説明する。
図4は、信号処理部81の構成をさらに詳述したブロック図である。第1画像処理回路100は、全体の制御を行う第1CPU101、CCDイメージセンサ78から出力された表面画像データに対してサンプルホールドやオフセット調整、A/D変換等を行うAFE/ADC102、また、表裏の画像データを選択して出力するための出力手段としての第1セレクタ(第1SEL)103を備えている。さらに、シェーディング補正やライン間補正(RGBの位置ずれ補間)を実行するA集積回路(ASIC-A)110、MTFフィルタや縮拡処理、2値化処理等を実行するB集積回路(ASIC-B)130を備えている。
一方、第2画像処理回路200は、全体の制御を行う第2CPU201、CIS50から得られた裏面画像データに対して各種画像処理を施すC集積回路(ASIC-C)210、表裏の画像データを選択して出力するための転送手段としての第2セレクタ(第2SEL)202、画像処理が施された画像データを一旦保持(格納)し、所定の出力タイミングに合わせて第1セレクタ103に出力するための格納手段としてのメモリ203を備えている。なお、本実施の形態では、メモリ203が、この画像読み取り装置で読み取り可能な最大サイズの原稿1ページ分(且つ2ページ分未満)の画像データに対応する容量を有している。
図5は、A集積回路(ASIC-A)110の構成を示したブロック図である。A集積回路110は、CCDイメージセンサ78におけるシェーディングデータを補正するためのシェーディング補正部111、RGB3色のラインセンサの位置を補正するためのGAP補正部112、黒線を補正する黒線補正部113、入力階調を補正するENL115、BGR→L***に変換する色空間変換部116、読み取り原稿の下地を検知して下地除去用の画像パラメータを生成する下地検知部117を備えている。さらに、CCDイメージセンサ78およびAFE/ADC102の駆動クロックを生成するタイミング生成部(Timing生成)119、第1CPU101との通信を行うCPUインタフェース(CPU IF)120を備えている。
図6は、B集積回路(ASIC-B)130の構成を示したブロック図である。B集積回路130は、MTF補正や平滑化を行うデジタルフィルタ部131、原稿搬送方向である副走査方向に対して縮小処理を施す副走査縮小部132、原稿搬送方向に直交する方向であってCCDイメージセンサ78の走査方向である主走査方向に対する拡大縮小処理を施す主走査拡大縮小部133、下地検知部117による下地検知結果に基づいて読み取り原稿の下地を除去する下地除去部135、L***→YMCKに色空間変換するルックアップテーブル(LUT)136を備えている。また、第1CPU101との通信を行うCPUインタフェース(CPU IF)140を備えている。
図7は、C集積回路(ASIC-C)210の構成を示したブロック図である。C集積回路210は、Odd/Evenからなる2チャンネルの出力信号の合成(O/E合成)を行うマルチプレックス(MPX)回路211、シェーディングメモリ221に格納されたシェーディングデータに基づいてシェーディング補正を施すシェーディング補正部212、入力階調を補正するL*変換部(LUT)213、副走査方向に対して縮小処理を施す副走査縮小部214、主走査方向に対する拡大縮小処理を施す主走査拡大縮小部215、MTF補正や平滑化を行うフィルタ部216、下地検知部222による下地検知結果に基づいて下地除去を行う下地除去部217、出力階調補正を行うルックアップテーブル(LUT)218、2値化を行う誤差拡散処理部(Packing誤差拡散)219を備えている。また、第2CPU201と通信を行うCPUインタフェース223を備えている。
ここで、本実施の形態では、原稿送り装置10による原稿搬送によって画像を読み取る際、第2プラテンガラス72Bを介してプラテンロール19に搬送される原稿をスキャナ装置70(CCDイメージセンサ78)を用いて読み取ることが可能であると共に、原稿送り装置10に設けられたCIS50を用いて読み取ることが可能である。しかしながら、前述のように、スキャナ装置70の機構を用いたCCDイメージセンサ78による読み取りと、CIS50のセルフォックレンズ53を用いた読み取りとでは、その焦点深度が異なり、解像特性に差が生じてしまう。特に写真等のカラー画像や高精度のモノクロ画像を読み込む場合には、両者の読み込みにて色合わせあるいは濃度合わせが困難となり、両者の読み込みにて得られる画質が異なってしまう。そこで、本実施の形態では、複数の読み取りモードを準備し、装置の設定状態、原稿の種類、ユーザの選択等に基づいて、最適な読み取りモードの選択を可能としている。
図8は、図3に示す画像読み取りコントロール91によって実行される処理の一例を示したフローチャートである。画像読み取りコントロール91では、まず、コピー(Copy)、ファクシミリ(Fax)、スキャナ(Scan)のいずれの機能が選択されたかが判断される(ステップ101)。この判断は、例えばスキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザの選択によって認識される。
次に、画像読み取りコントロール91では、搬送される原稿が両面原稿であるか片面原稿であるかが判断される(ステップ102)。この判断は、例えばスキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザの選択や、例えば自動選択読み取り機能が働いている場合には、画像読み込み前の第1搬送路31上の搬送路両側に設けられたセンサ(図示せず)等によって認識することができる。また、ホストシステムからの要請や、ネットワーク等を介したユーザからの選択等も考えられる。このステップ102で片面原稿であると判断される場合には、1パス(反転パスを用いない1回だけの原稿搬送パス)による片面読み取りが行われる(ステップ103)。この1パスによる片面読み取りでは、CCDイメージセンサ78による読み取りとCIS50による読み取りとのどちらを選択してもよいが、より高画質な画像読み取りを実現する場合には、CCDイメージセンサ78による読み取りを選択することが好ましい。かかる際には、上向きに片面の原稿部分が存在すると共に原稿の1ページ目が上となるように載置することで、この1ページ目から原稿の搬送および読み取りが順に行われる。
また、ステップ102で片面原稿ではない場合、すなわち、両面原稿であると判断される場合には、次に、搬送される原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかが判断される(ステップ104)。この判断は、例えばスキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザの選択によって認識される。カラー原稿であってもユーザが白黒読み取りを望む場合もあり、カラー原稿をユーザが白黒原稿と指定することも可能である。ここで、カラー読み取りを行う場合には、2パス(反転パス)による両面読み取りが行われる(ステップ105)。すなわち、CIS50による読み取りを行わず、原稿の表面および裏面を共にCCDイメージセンサ78によって読み取るのである。これによって、カラー原稿の表面および裏面に対し、共に、焦点深度の深い読み取り手段を用いた高画質な両面読み取りが可能となる。
一方、ステップ104でカラー読み取りを行わない場合、すなわち、白黒読み取りを行う場合には、次に、白黒原稿の読み取りに対する要求が高画質であるか高生産性であるかが判断される(ステップ106)。この判断は、例えばスキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザの選択によって認識される。ここで、高画質が要求される場合には、カラー原稿の両面読み取りを行う場合と同様に、2パス(反転パス)による両面読み取りが行われる(ステップ105)。すなわち、CIS50による読み取りを行わず、原稿の表面および裏面を共にCCDイメージセンサ78によって読み取るのである。これによって、白黒原稿の表面および裏面に対し、共に、焦点深度の深い読み取り手段を用いた高画質な両面読み取りが可能となる。
また、ステップ106で高画質が要求されない場合、すなわち、高生産性が要求される場合には、反転パスを用いない、1パスによる両面同時読み取りが行われる(ステップ107)。すなわち、CCDイメージセンサ78によって原稿の表面の読み取りが行われ、この読み取りの搬送パスに際して、同じ搬送パスにてCIS50による原稿の裏面の読み取りが行われる。これによって、同一の読み取り部へ原稿を二度搬送する必要がなくなり、原稿読み取り速度を向上させることができると共に、搬送パスが簡素化されることで、原稿詰まり(JAM)等の原稿搬送トラブルを抑制することができる。なお、前述したように、「同時読み取り」とは、必ずしも時間的に一致するという場合を意味するものではなく、原稿の両面を1回のパスにて略同時期に読み取るという意味である。
ここで、図9(a)〜(d)は、上述した各ステップにおいてコントロールパネル(図示せず)に表示されるユーザインタフェース(UI)の一例を示している。図9(a)は、ステップ101においてユーザによる機能選択を受け付けるための画面を示している。また、図9(b)は、ステップ102においてユーザによる両面原稿/片面原稿の選択を受け付けるための画面を示している。なお、図9(b)の画面は、図9(a)に示す「Copy」、「Fax」、「Scan」のうち、「Copy」が選択された場合に表示されるものである。さらに、図9(c)は、ステップ104においてユーザによるカラー/白黒の選択を受け付けるための画面を示している。さらにまた、図9(d)は、ステップ106においてユーザによる高画質/高生産性の選択を受け付けるための画面を示している。なお、図9(d)の画面は、図9(c)に示す「カラー」、「白黒」のうち、「白黒」が選択された場合に表示されるものである。
このように、本実施の形態では、コピー、ファクシミリ、スキャンのすべてにおいて、高画質または高生産性を選択することができる。
次に、各原稿読み取りモードにおける原稿の搬送方法について、図10および図11を用いて説明する。
図10(a),(b)は図8のステップ103に示した1パスによる片面読み取りモードおよびステップ107に示した1パスによる両面同時読み取りモードにおける原稿パスを示した図である。図10(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、ナジャーロール13、フィードロール14およびリタードロール15、テイクアウェイロール16によって、第1搬送路31に順次供給される。供給された原稿は、図10(b)に示すように、プラテンロール19の読み取り部およびCIS50の読み取り部を経由して、搬送路切替ゲート42によって第2搬送路32に移動し、排出トレイ40に順次排出される。ここで、片面読み取りの場合には、プラテンロール19の箇所にて、下方から、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いた読み取りがなされる。また、両面同時読み取りの場合には、スキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて原稿の表面を読み取り、同一搬送時にCIS50を用いて原稿の裏面を読み取る。これによって、1回の原稿パスによって両面の原稿読み取りを行うことが可能となる。
図11(a)〜(d)は図8のステップ105に示した2パスによる両面読み取りモードにおける原稿パスを示した図である。図11(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、第1搬送路31に順次供給され、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて、プラテンロール19の箇所にて下方から原稿の表面の読み取りがなされる。そして、搬送路切替ゲート42によって第3搬送路33を経由し、第4搬送路34へと移動する。第3搬送路33を完全に抜けた原稿は、図11(b)に示すように、インバータロール22およびインバータピンチロール23によってスイッチバックし、第5搬送路35に供給される。
第5搬送路35に供給された原稿は、再度、第1搬送路31に供給される。そして、図11(c)に示すように、原稿がスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78によって下方から読み取られる。このとき、原稿は、図11(a)に示す場合とは表裏が反転した状態にあり、原稿の表面ではなく裏面が読み取られることとなる。裏面が読み取られた原稿は、表裏が反転された状態にあり、そのまま排出トレイ40に排出すると積載された読み取り後の原稿のページ順が狂うことになる。そこで、図11(c)に示すように、裏面の読み取りが完了した原稿を搬送路切替ゲート42を用いて第3搬送路33を経由させ、第4搬送路34に移動させる。第4搬送路34に供給され、出口切替ゲート43を完全に通過した原稿は、図11(d)に示すように出口切替ゲート43によって第6搬送路36を経由し排出トレイ40に排出される。これによって、原稿における表裏両面の画像を順次読み取る両面読み取りモードにおいて、読み取り後の原稿のページ順を揃えることが可能となる。
ところで、本実施の形態に係る画像読み取り装置では、A集積回路110に設けられた下地検知部117およびB集積回路130に設けられた下地除去部135を用いて、CCDイメージセンサ78で読み取られた画像データから原稿の下地成分の検知、除去を行っている。また、C集積回路210に設けられた下地検知部222および下地除去部217を用いて、CIS50で読み取られた画像データから原稿の下地成分の検知、除去を行っている。この画像読み取り装置では、通常は、原稿の読み取り動作時に、原稿の搬送方向先端部(画像が形成されていない余白部分)を読み取って得られた画像データに基づいて原稿の下地濃度を決定し、読み取られた画像データよりこの下地濃度分を差し引くことで下地除去を行っている(以下、このような下地除去プロセスを先端下地除去モードと呼ぶ)。ただし、より正確な下地除去を行いたい場合には、原稿の搬送方向先端部だけでなく、原稿の全面を読み取って得られた画像データに基づいて原稿の下地濃度を決定し、読み取られた画像データよりこの下地濃度分を差し引くことで下地除去を行うことが好ましい(以下、このような下地除去プロセスを全面下地除去モードと呼ぶ)。
そこで、本実施の形態では、通常は先端下地除去モードによって原稿の下地除去を行うが、ユーザからの指示を受け付けた場合には、全面下地除去モードによって原稿の下地除去を行うことが可能となっている。
図12は、図3に示す画像読み取りコントロール91によって実行される、下地除去モードの選択を加味した処理の一例を示すフローチャートである。画像読み取りコントロール91では、まず、コピー(Copy)、ファクシミリ(Fax)、スキャナ(Scan)のいずれの機能が選択されたかが判断される(ステップ201)。次に、画像読み取りコントロール91では、搬送される原稿が両面原稿であるか片面原稿であるかが判断される(ステップ202)。このステップ202で片面原稿であると判断される場合には、1パス(反転パスを用いない1回だけの原稿搬送パス)による片面読み取りが行われる(ステップ203)。
また、ステップ202で片面原稿ではない場合、すなわち、両面原稿であると判断される場合には、次に、搬送される原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかが判断される(ステップ204)。ここで、カラー読み取りを行う場合には、2パス(反転パス)による両面読み取りAが行われる(ステップ205)。すなわち、CIS50による読み取りを行わず、原稿の表面および裏面を共にCCDイメージセンサ78によって読み取る。
一方、ステップ204でカラー読み取りを行わない場合、すなわち、白黒読み取りを行う場合には、次に、原稿の下地除去を先端下地除去モード(先端)で行うか全面下地除去モード(全面)で行うかが判断される(ステップ206)。この判断は、例えばスキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザの選択によって認識される。ここで、全面下地除去モードが選択される場合には、2パス(反転パス)による両面読み取りBが行われる(ステップ207)。なお、この両面読み取りBは、ステップ205における両面読み取りAとは異なる。その詳細については後述する。
また、ステップ206で全面下地除去モードが選択されない場合、すなわち、先端下地除去モードが選択される場合には、反転パスを用いない、1パスによる両面同時読み取りが行われる(ステップ208)。すなわち、CCDイメージセンサ78によって原稿の表面の読み取りが行われ、この読み取りの搬送パスに際して、同じ搬送パスにてCIS50による原稿の裏面の読み取りが行われる。
図13は、上述したステップ205、すなわち、2パスによる両面読み取りAにおける処理の流れを示すフローチャートである。この処理では、まず原稿が搬送される(ステップ301)。次に、CCDイメージセンサ78によって原稿の一方の面(表面)画像が読み取られ、A集積回路110およびB集積回路130による画像処理が施され(ステップ302)、画像処理後の表面画像データが出力される(ステップ303)。
また、表面画像が読み取られた原稿は反転されて搬送される(ステップ304)。次に、CCDイメージセンサ78によって原稿の他方の面(裏面)画像が読み取られ、A集積回路110およびB集積回路130による画像処理が施され(ステップ305)、画像処理後の裏面画像データが出力される(ステップ306)。なお、2パスによる両面読み取りAでは、ステップ302およびステップ305において、先端下地除去が行われる。
また、図14は、上述したステップ208、すなわち、1パスによる両面読み取り(第2の両面読み取りモード)における処理の流れを示すフローチャートである。この処理では、まず、第2SEL202でC集積回路210側が選択される(ステップ401)。次いで、原稿が搬送される(ステップ402)。次に、CCDイメージセンサ78によって原稿の一方の面(表面)画像が読み取られ、A集積回路110およびB集積回路130による画像処理が施される(ステップ403)。そして、第1SEL103でB集積回路130側が選択され(ステップ404)、画像処理後の表面画像データが出力される(ステップ405)。
一方、上述したステップ403からわずかに遅れたタイミングで、CIS50によって原稿の他方の面(裏面)画像が読み取られ、C集積回路210による画像処理が行われ(ステップ406)、得られた裏面画像データはメモリ203に格納される(ステップ407)。次に、上述したステップ405における表面画像データの出力が終了した後のタイミングで、第1SEL103でメモリ203側が選択され(ステップ408)、メモリ203に格納された画像処理後の裏面画像データが出力される(ステップ409)。なお、この一連の処理においては、ステップ403〜ステップ405と、ステップ406〜ステップ408とが、略並行して行われる。
さらに、図15は、上述したステップ207、すなわち、2パスによる両面読み取りB(第1の両面読み取りモード)における処理の流れを示すフローチャートである。この処理では、まず、第2SEL202でA集積回路110側が選択される(ステップ501)。次いで、原稿が搬送される(ステップ502)。次に、CCDイメージセンサ78によって原稿の一方の面(表面)画像が読み取られ、A集積回路110による画像処理が施され(ステップ503)、A集積回路110で画像処理された表面画像データはメモリ203に格納される(ステップ504)。また、A集積回路110では、読み取られた全面の表面画像データに基づき、下地検知部117において下地除去用の画像パラメータが検知(前処理)され、得られた下地除去用の画像パラメータをB集積回路130の下地除去部135に設定する(ステップ505)。そして、メモリ203に格納されていた表面画像データを読み出し、B集積回路130において画像処理が行われ(ステップ506)、画像処理後の表面画像データが出力される(ステップ507)。なお、ステップ506において、下地除去部135では、設定された下地除去用の画像パラメータに基づいて下地除去(処理)が行われる。
また、表面画像が読み取られた原稿は反転されて搬送される(ステップ508)。次に、CCDイメージセンサ78によって原稿の他方の面(裏面)画像が読み取られ、A集積回路110による画像処理が施され(ステップ509)、A集積回路110で画像処理された裏面画像データはメモリ203に格納される(ステップ510)。また、A集積回路110では、読み取られた全面の裏面画像データに基づき、下地検知部117において下地除去用の画像パラメータが検知(前処理)され、得られた下地除去用の画像パラメータをB集積回路130の下地除去部135に設定する(ステップ511)。そして、メモリ203に格納されていた裏面画像データを読み出し、B集積回路130において画像処理が行われ(ステップ512)、画像処理後の表面画像データが出力される(ステップ513)。なお、ステップ512において、下地除去部135では、設定された下地除去用の画像パラメータに基づいて下地除去(処理)が行われる。
以上説明したように、本実施の形態では、全面下地除去モードが選択された場合、つまり、原稿1ページ分(全面)の画像データに基づく画像パラメータを用いて画像処理を行うモード(画像処理の前処理が必要なモード)が選択された場合には、原稿を反転搬送させて原稿両面の画像を順次読み取るようにしたので、メモリ203は原稿1ページ分の画像データを格納できればよいこととなり、低コスト化を図ることができる。特に、本実施の形態では、通常はCIS50で読み取られた画像データを格納するために用いられるメモリ203を、必要に応じてスキャナ装置70で読み取られた画像データを格納するために用いることで、装置構成を簡略化し、メモリ203を有効に活用することができる。また、通常の先端下地除去モードが選択された場合、つまり、原稿1ページ分の画像データに基づく画像パラメータを用いることなく画像処理を行うモードが選択された場合には、原稿の一度の搬送で原稿両面の画像を読み取るようにしたので、画像読み取りの高速化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、全面下地除去モードが選択された場合に、2パスにて原稿両面の画像を読み取るようにしていたが、これに限られるものではなく、例えば原稿上のカラー画像の色合いを自動的に調整する自動カラー調整(ACC)モード、複数の原稿の画像を1枚の用紙上に入れ込むN-Upモード等、原稿1ページ分の画像データに基づく画像パラメータが必要とされる画像処理モードが選択された場合にも、2パスにて原稿両面の画像を読み取るようにすることが好ましい。
本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。 CISを用いた読み取り構造を説明するための図である。 処理装置を説明するためのブロック図である。 信号処理部の構成を詳述したブロック図である。 A集積回路(A集積回路)の構成を示したブロック図である。 B集積回路(B集積回路)の構成を示したブロック図である。 C集積回路(C集積回路)の構成を示したブロック図である。 画像読み取りコントロールによって実行される処理の一例を示したフローチャートである。 コントロールパネルに表示されるユーザインタフェース(UI)の一例を示す図である。 (a),(b)は1パスによる片面読み取りモードと、1パスによる両面同時読み取りモードの原稿パスを説明するための図である。 (a)〜(d)は、2パスによる両面読み取りモードの原稿パスを説明するための図である。 画像読み取りコントロールによって実行される、下地除去モードの選択を加味した処理の一例を示すフローチャートである。 2パスによる両面読み取りAにおける処理の流れを示すフローチャートである。 1パスによる片面読み取りにおける処理の流れを示すフローチャートである。 2パスによる両面読み取りBにおける処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10…原稿送り装置、31…第1搬送路、32…第2搬送路、33…第3搬送路、34…第4搬送路、35…第5搬送路、36…第6搬送路、40…排出トレイ、50…CIS、51…ガラス、52…LED、53…セルフォックレンズ、54…ラインセンサ、55…制御部材、70…スキャナ装置、74…照明ランプ、77…結像用レンズ、78…CCDイメージセンサ、79…駆動基板、80…処理装置、81…信号処理部、82…AFE、83…ADC、90…制御部、91…画像読み取りコントロール、92…CCD/CISコントロール、93…ランプコントロール、94…スキャンコントロール、95…搬送機構コントロール、100…第1画像処理回路、101…第1CPU、102…AFE/ADC、103…第1セレクタ(第1SEL)、110…A集積回路(ASIC-A)、117…下地検知部、130…B集積回路(ASIC-B)、135…下地除去部、200…第2画像処理回路、201…第2CPU、202…第2セレクタ(第2SEL)、203…メモリ、210…C集積回路(ASIC-C)

Claims (6)

  1. 原稿を給紙する給紙部と、
    前記給紙部より給紙された原稿が搬送される搬送路と、
    前記搬送路の一方の側から原稿の片面の画像を読み取る第1のセンサと、
    前記一方の側とは前記搬送路を介して対向する他方の側から原稿の片面の画像を読み取る第2のセンサと、
    前記第1のセンサにより画像が読み取られた原稿の表裏を反転させて前記搬送路に反転搬送するための反転搬送路と
    前記第1のセンサで読み取られた画像データおよび/または前記第2のセンサで読み取られた画像データに処理を施す画像処理部と、
    前記画像処理部において、原稿の第1面を読み取って得られた原稿1ページ分の第1の画像データを用いて当該第1の画像データの処理に用いる第1の処理用データを作成し、且つ、当該原稿の第2面を読み取って得られた原稿1ページ分の第2の画像データを用いて当該第2の画像データの処理に用いる第2の処理用データを作成する場合に、前記搬送路を搬送される原稿の当該第1面を前記第1のセンサにて読み取り、前記反転搬送路を経由して当該搬送路に当該原稿を反転搬送してから当該原稿の当該第2面を当該第1のセンサにて読み取る第1の両面読み取りモードを実行させ、当該画像処理部において、当該第1の画像データの一部を用いて当該第1の処理用データを作成し、且つ、当該第2の画像データの一部を用いて当該第2の処理用データを作成する場合に、当該搬送路への原稿の一度の搬送で当該原稿における当該第1面および当該第2面の画像を前記第1のセンサおよび前記第2のセンサにて読み取る第2の両面読み取りモードを実行させる制御部と
    を有する画像読み取り装置。
  2. 前記第1のセンサまたは前記第2のセンサにて読み取られた画像データを格納するメモリをさらに備え
    前記メモリは、原稿2ページ分未満の画像データに対応する容量を有していることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  3. 前記第1の両面読み取りモードにおいて、前記画像処理部は、前記第1のセンサにて読み取られた原稿1ページ分の前記第1の画像データを前記メモリに格納すると共に原稿1ページ分の当該第1の画像データに基づいて前記第1の処理用データを作成し、当該メモリから読み出した原稿1ページ分の当該第1の画像データに対し当該第1の処理用データを用いた画像処理を施して出力し、反転搬送され当該第1のセンサにて読み取られた原稿1ページ分の前記第2の画像データを前記メモリに格納すると共に原稿1ページ分の当該第2の画像データに基づいて前記第2の処理用データを作成し、当該メモリから読み出した原稿1ページ分の当該第2の画像データに対し当該第2の処理用データを用いた画像処理を施して出力することを特徴とする請求項2記載の画像読み取り装置。
  4. 前記第2の両面読み取りモードにおいて、前記画像処理部は、前記第1のセンサにて読み取られた原稿1ページ分の前記第1の画像データの一部に基づいて前記第1の処理用データを作成すると共に原稿1ページ分の当該第1の画像データに対し当該第1の処理用データを用いた画像処理を施して出力し、前記第2のセンサにて読み取られた原稿1ページ分の前記第2の画像データの一部に基づいて前記第2の処理用データを作成すると共に原稿1ページ分の当該第2の画像データに対し当該第2の処理用データを用いた画像処理を施して出力することを特徴とする請求項2または3記載の画像読み取り装置。
  5. 前記画像処理部は、
    前記第1の両面読み取りモードにおいて、原稿1ページ分の前記第1の画像データを用いて当該第1の画像データにおける前記第1面の下地データを前記第1の処理用データとして作成すると共に、原稿1ページ分の前記第2の画像データを用いて当該第2の画像データにおける前記第2面の下地データを前記第2の処理用データとして作成し、
    前記第2の両面読み取りモードにおいて、原稿1ページ分の前記第1の画像データのうち最初に入力される先頭側のデータを用いて前記第1面の下地データを前記第1の処理用データとして作成すると共に、原稿1ページ分の前記第2の画像データのうち最初に入力される先頭側のデータを用いて前記第2面の下地データを前記第2の処理用データとして作成し、
    前記第1の両面読み取りモードおよび前記第2の両面読み取りモードにおいて、前記第1の画像データに対し前記第1の処理用データを用いて下地除去処理を施し、且つ、前記第2の画像データに対して前記第2の処理用データを用いて下地除去処理を施すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の画像読み取り装置。
  6. 前記制御部は、
    原稿の全面を読み取って得られた画像データに基づいて原稿の下地濃度を決定し、読み取られた画像データより当該下地濃度を差し引くことで下地除去を行う全面下地除去モードが指定された場合に、前記第1の両面読み取りモードを実行させ、
    原稿の搬送方向先端部を読み取って得られた画像データに基づいて原稿の下地濃度を決定し、読み取られた画像データより当該下地濃度を差し引くことで下地除去を行う先端下地除去モードが指定された場合に、前記第2の両面読み取りモードを実行させること
    を特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
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