JP2007277772A - 印刷用塗工紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、塗工紙の品質を低下させずに、ブレード塗工方式の致命的欠陥であるストリーク等の発生を抑制し、生産効率が高く、高品質な印刷用塗工紙を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る印刷用塗工紙は、木材パルプを主成分とする塗工原紙の両面又は片面に塗工液をブレード塗工することによって形成された塗工層を有する印刷用塗工紙において、前記塗工原紙は、針葉樹パルプが全原料パルプのうち5質量%〜30質量%配合されてなり、前記針葉樹パルプは、平均繊維長が2.2mm〜3.0mmで、かつ、平均繊維幅が27μm〜33μmであることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗工紙の品質を低下させずに、ブレード塗工方式のストリークの発生を抑制した印刷用塗工紙に関する。
近年、塗工設備の高速化が進み、特にブレードコーターを用いて塗工操業することが一般的となってきた。ブレードコーターを用いると高平滑な塗工紙が高効率で生産されるが、ストリークと呼ばれる塗工欠陥が生じ易くなる。ここで、ストリークとは塗工層の表面に発生する筋状の欠点であり、正式には幅が3mmを超えるものをストリーク、幅が3mm以下のものをスクラッチとして区別する。以降、ストリークとスクラッチとを総称して「ストリーク等」と記す。ストリーク等はブレード塗工で発生する危険がある大きな問題であり、この欠点を克服することがブレード塗工における最重要課題の1つである。よって、従来からストリーク等が発生する各種原因の調査がされている(例えば、非特許文献1を参照。)。
ストリーク等の発生原因は、塗工原紙の問題、塗料(塗工液)の問題及びコーター操業上の問題に大別できる。これらの中で塗工原紙の問題を引き起こす要因としては、塗工原紙の表面の異物、塗工原紙の表面強度及び塗工原紙の平滑度が知られている(例えば、非特許文献2を参照。)。具体的に、例えば、スクリーン等の塗工機のクリーニングを強化して塗工原紙の表面に繊維以外の異物の存在を極力減らす対策又は澱粉等の表面紙力剤を使用して塗工原紙の表面からの繊維や導管等のパルプ成分の脱落を防ぐ対策がとられている。
塗工原紙の平滑度については、これが高いほど塗工後の平滑度が高くなって塗工紙の品質面では好ましいが、逆にストリーク等の発生の危険性が著しく増大することから、例えば、ベック平滑度で40秒以下といった低い平滑度に抑えられているのが現状である。
さらに、塗工原紙に塗工する塗工液の性状によってストリーク等の発生を抑制する対策もとられている。例えば、重質炭酸カルシウムを高配合とする又は塗工液の固形分を下げることによる流動性の改善或いは澱粉若しくは保水剤の使用による塗工液の保水性を向上させる対策によってストリーク等の発生の抑制が図られている。
Blade Coating Defect Terminology、TAPPI Press(1981) コーティング技術 株式会社 技術情報協会(1999)
しかし、以上で述べた塗工原紙の問題に起因する対策、例えば、スクリーン等の塗工機のクリーニングを強化して塗工原紙の表面に繊維以外の異物の存在を極力減らす対策又は澱粉等の表面紙力剤を使用して塗工原紙の表面からの繊維や導管等のパルプ成分の脱落を防ぐ対策では、ストリーク等の発生が完全に解消されていない。塗工原紙の平滑度については、これが高いほど塗工後の平滑度が高くなって塗工紙の品質面では好ましいが、逆にストリーク等の発生の危険性が著しく増大することから、例えば、ベック平滑度で40秒以下といった低い平滑度に抑えられているのが現状であり、ストリーク等の発生の抑制と塗工紙の品質の維持との両立ができていない。
また、塗工原紙に塗工する塗工液の性状による対策、例えば、重質炭酸カルシウムを高配合とする若しくは塗工液の固形分を下げることによる流動性の改善又は澱粉若しくは保水剤の使用による塗工液の保水性を向上させる対策では、ストリーク等の発生を抑制することができるが、その一方で白紙光沢が低下するなど、塗工紙の品質面で満足できる状況でない。
本発明は、従来の対策では解消し得なかった課題を解決しようとするものであり、塗工紙の品質を低下させずに、ブレード塗工方式の致命的欠陥であるストリーク等の発生を抑制し、生産効率が高く、高品質な印刷用塗工紙を提供することを目的とする。
一般に、塗工紙を製造する場合、針葉樹パルプが、紙力を補助し、製造工程での断紙を回避する目的及び/又は印刷、製本等の製品加工時の断紙、破れ、折れ割れを回避する目的だけで塗工原紙に配合されており、ストリーク等の発生を抑制する目的で塗工原紙に針葉樹パルプを配合させた例は無かった。ここで本発明者らは、塗工原紙に使用する原料パルプ、特に針葉樹パルプに注目し、特定繊維長と特定繊維幅とを有する針葉樹パルプを原料パルプに特定割合で配合してから抄造した塗工原紙を使用することによって、塗工紙の品質を低下させずに、ストリーク等の発生の危険性を著しく減少させる印刷用塗工紙が製造できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係る印刷用塗工紙は、木材パルプを主成分とする塗工原紙の両面又は片面に塗工液をブレード塗工することによって形成された塗工層を有する印刷用塗工紙において、前記塗工原紙は、針葉樹パルプが全原料パルプのうち5質量%〜30質量%配合されてなり、前記針葉樹パルプは、平均繊維長が2.2mm〜3.0mmで、かつ、平均繊維幅が27μm〜33μmであることを特徴とする。
本発明に係る印刷用塗工紙では、前記塗工層は、オンマシンコーターで形成されていることが好ましい。前記オンマシンコーターで前記塗工原紙の抄紙から乾燥まで一連の工程で製造することによって、生産効率をさらに高めるという効果を発揮する。
本発明に係る印刷用塗工紙では、前記塗工原紙は、表面に表面紙力剤を塗布する表面サイズ処理がなされていないことを含む。特に、前記オンマシンコーターにおいて、前記表面サイズ処理がなされないことで、前記表面サイズ処理による乾燥能力の制限や、前記表面サイズ処理での断紙の危険性を回避しつつ、ストリーク等を抑制するという効果を発揮する。
本発明に係る印刷用塗工紙では、前記塗工原紙は、表面に表面紙力剤を3g/m以下で塗布する表面サイズ処理がなされていることを含む。
本発明は、塗工紙の品質を低下させずに、ブレード塗工方式の致命的欠陥であるストリーク等の発生を抑制し、生産効率が高く、高品質な印刷用塗工紙を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。
本実施形態に係る印刷用塗工紙は、木材パルプを主成分とする塗工原紙の両面又は片面に塗工液をブレード塗工することによって形成された塗工層を有する印刷用塗工紙において、塗工原紙は、針葉樹パルプが全原料パルプのうち5質量%〜30質量%配合されてなり、針葉樹パルプは、平均繊維長が2.2mm〜3.0mmで、かつ、平均繊維幅が27μm〜33μmである。
本実施形態で用いる針葉樹パルプは、通常、NBKPとよばれる針葉樹晒クラフトパルプである。平均繊維長が2.2mm未満で、かつ、平均繊維幅が27μm未満の針葉樹パルプでは、ストリーク等の発生を抑制する効果があまり期待できない。一方、平均繊維長が3.0mmを超えて、かつ、平均繊維幅が33μmを超える針葉樹パルプでは、ストリーク等の発生を抑制する効果が大きくなるものの、塗工紙面感が悪化し、塗工紙の品質の悪化を招く。
ここで、塗工紙面感とは、目視でのガサツキ感であり、例えば、塗工紙面感が悪い塗工紙は、同平滑及び同光沢であっても、目視でガサツキ感又はザラツキ感を感じるものである。
本実施形態に係る印刷用塗工紙では、針葉樹パルプが全原料パルプのうち5質量%〜30質量%配合されており、7質量%〜25質量%配合されていることが好ましい。針葉樹パルプが全原料パルプのうち5質量%未満しか配合されていないと、平均繊維長及び平均繊維幅が上記の範囲内にあっても針葉樹パルプの配合によるストリーク等の発生を抑制する効果が見られない。一方、針葉樹パルプが全原料パルプのうち30質量%を超えて配合されていると、塗工紙面感が悪化し、塗工紙の品質の悪化が発生する。針葉樹パルプが全原料パルプのうち5質量%〜30質量%配合されていることで、塗工紙面感等の塗工紙の品質を低下させずに、塗工原紙の嵩高さ、クッション性及びマクロな表面性を改質することで、ブレードの先端で異物が捕らえられ、塗工原紙の嵩高さ、クッション性及びマクロな表面性の総合的な効果によって、ストリーク等が発生する原因となる異物を塗工原紙の表面とブレード先端とのギャップから容易に通過させることを可能にして、大幅にストリーク等が発生する危険性を著しく減少させて、ストリーク等の発生を抑制したものと推定される。これによって、ブレード塗工方式の致命的欠陥であるストリーク等の発生を抑制し、生産効率が高く、高品質な印刷用塗工紙を提供することができる。
塗工原紙のベック平滑度(JIS P8119:1998「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」)については特に限定されるものでは無いが、通常5〜50秒の範囲であり、好ましくは10〜45秒である。本実施形態で用いる針葉樹パルプを適量配合すると、塗工原紙の平滑性を犠牲にすることなくストリーク等の発生を抑制することができ、この点は本実施形態に係る印刷用塗工紙の効果のひとつといえる。塗工原紙のベック平滑度が5秒より低いとその表面が粗く塗工紙面感が悪くなり、50秒を超えた平滑度になると、ストリーク等の発生を抑制する効果が平滑度上昇によるストリーク等の発生促進によって打ち消される危険性があり、必ずしもストリーク等の発生を抑制する効果が発揮できない場合も起こり得る。
本実施形態に係る印刷用塗工紙において、塗工原紙は、木材パルプを主成分とする原料により抄造される。針葉樹パルプ以外の木材パルプ原料は特に限定されるものではないが、通常、LBKPと呼ばれる広葉樹晒クラフトパルプを主体として構成される。また、NBSP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP又はCGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプなどのパルプが適宜使用可能である。
本実施形態で用いられるパルプ以外の原料としては、軽質炭酸カルシウム、タルク、クレー又はカオリン等の各種填料、サイズ剤、定着剤、歩留まり剤、カチオン化剤又は紙力増強剤等の各種添加剤の使用が可能である。抄紙pHについては、酸性、中性又はアルカリ性のいずれであっても良い。
塗工原紙は、長網方式、円網方式、ツインワイヤー方式、ハイブリッド方式(オントップ方式)、ギャップフォーマー型又はロールフォーマー型等の各種形式の抄紙機を用いて抄造することができる。
塗工原紙は、通常、サイズプレス、メタリングサイズプレス、ゲートロール又はスプレー等の各種塗布装置を使用して澱粉、ポリビニルアルコール(PVA)又はポリアクリルアミド(PAM)等の表面紙力剤若しくは表面紙力剤と顔料とを含んだ液が付与される表面サイズ処理を経て塗工原紙となる。この表面サイズ処理は、例えば、塗工原紙の表面強度を向上させる又は塗工原紙の表面の異物をクリーニングする効果があり、ストリーク等の発生を抑制することができる。しかしながら、様々な理由によって表面サイズ処理が省略される場合もある。特に塗工原紙を抄紙しながら塗工液の塗工、乾燥までも一連の工程で行うオンマシンコーターの場合、乾燥能力の制限や、断紙の危険性を回避するために表面サイズ処理が省略される場合もある。このような場合、ストリーク等の発生防止に対しては極めて不利な状況になり、塗工原紙のベック平滑度を下げても、ストリーク等の発生防止が出来ない場合も起こる。本実施形態に係る印刷用塗工紙は、このような悪条件下でもストリーク等の発生を防止する効果があり、本実施形態に係る印刷用塗工紙の特徴の一つである。
本実施形態に係る印刷用塗工紙では、表面サイズ処理を行うのであれば、塗工原紙は、表面に表面紙力剤を3g/m以下で塗布する表面サイズ処理がなされても良い。
本実施形態に係る印刷用塗工紙の塗工層は、一般塗工紙分野で公知公用の顔料を含む塗工液をブレード塗工することによって形成されている。上記の顔料としては、例えば、カオリン、炭酸カルシウム、クレー、サチンホワイト、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化亜鉛、活性白土、酸性白土又は珪素土等の無機顔料、或いは、澱粉、セルロースパウダー、プラスチックビーズ又はプラスチックピグメント等の有機顔料をあげることができる。
塗工液に含有されるバインダーとしては、例えば、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、酢酸ビニル・アクリル系、ブタジエン・メチルメタクリル系等の各種共重合体ラテックス、ポリビニルアルコール若しくは酸化澱粉、エステル化澱粉、熱化学変性澱粉、酵素変性澱粉等の澱粉やそれら澱粉をフラッシュドライして得られる冷水可溶性澱粉又はカゼイン、デキストリンを単独若しくは2種類以上を適宜混合したものをあげることができる。
塗工液の塗工方法は、高速のブレードコーターへの適用を主とするが、ブレードコーターの種類は特に限定されない。例えばショートドゥエルコーター型、ロールアプリケーター型又はノズルアプリケーター型等の各種ブレードコーターが使用可能であり、ベベル方式、ベント方式いずれであっても良い。塗工段数は、シングル塗工、ダブル塗工いずれでも可能であり、塗工面は塗工原紙の片面でも両面のいずれであっても良い。塗工方式は、一旦塗工原紙を抄紙、乾燥及び巻取りした後で、別工程で該巻取り済み塗工原紙に塗工液を塗工するオフマシンコーター、又はオンマシンコーターいずれの使用も可能であるが、前述のように、様々な制約があるオンマシンコーター、更に、表面サイズ処理を行わないオンマシンコーターの場合には、ストリーク等の発生防止に対して顕著な効果が期待できる。
本実施形態に係る印刷用塗工紙に、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー又はマシンカレンダー等のカレンダー処理を行っても良い。なお、平均繊維長及び平均繊維幅は、フィンランド国KAJAANI社製、FiberLab繊維長測定装置で測定した長さ加重平均繊維長及び繊維幅の値である。
以下、実施例を用いて、更に詳細に本発明の効果を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例中の%及び部は、それぞれ質量%及び質量部を示
し、繊維長及び繊維幅は、フィンランド国KAJAANI社製、FiberLab繊維長測定装置で測定した長さ加重平均繊維長及び繊維幅の値である。
(実施例1)
カナダ標準法によるフリーネス(以下、「CSF」と記す。)430mlに叩解したLBKPとNBKPの銘柄AをCSF500mlに叩解したものとを配合してパルプスラリーを調製した。表1に、LBKPとNBKPとの配合割合と、叩解後のNBKPの繊維長及び繊維幅とを記載した。このパルプスラリーに、内添薬品として、軽質炭酸カルシウム6部(TP−121 奥多摩工業株式会社製)、カチオン澱粉1部(ネオタック40T 日本食品化工株式会社)、カチオン系ポリアクリル酸エステル歩留まり向上剤0.02部(ハイホールダー220 栗田工業株式会社)を加え、抄紙原料を調整した。この抄紙原料を用いてハイブリッド方式の抄紙機を用いて、表面サイズ処理を行わず、スチルロール・スチルロールマシンカレンダー処理を行って表1に記載のベック平滑度(JIS P8119:1998「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」)に仕上げ、坪量45g/mの塗工原紙を抄造し、オンマシンコーターにて、表2に記載した塗工液を、前述の塗工原紙に1200m/minの速度で片面乾燥塗工量10g/mずつ両面塗工して乾燥し塗工紙に仕上げた。該塗工紙を、その後スーパーカレンダー処理(ロール温度80℃、速度800m/min、線圧300KN/m)し、実施例1の印刷用塗工紙を得た。
このように製造される塗工原紙を用い、塗工紙製造時のストリーク等の発生状況と、得られた印刷用塗工紙の塗工紙面感の評価を行って、これら評価の結果を表1に記載した。ストリーク等の発生状況は、目視で評価した。5分間で観察したときのストリーク等の本数で評価した。0本であれば◎、1本であれば○、2本であれば△及び2本を超えると×としてストリーク等の発生状況を評価した。また、印刷用塗工紙の塗工紙面感は、目視でのガサツキ感を評価した。塗工紙面感が良好なものを◎、塗工紙面感が標準的なものを○、塗工紙面感がやや劣るものを△及び塗工紙面感が劣るものを×として評価した。上記いずれの評価の結果も、◎、○及び△が実用レベルであり、×は実用に耐えない。
Figure 2007277772
Figure 2007277772
なお、上記塗工液の固形分は64%であった。
(実施例2)
CSF430mlに叩解したLBKPとNBKPの銘柄AをCSF500mlに叩解したものとを配合してパルプスラリーを調製した。表1に、LBKPとNBKPとの配合割合と、叩解後のNBKPの繊維長及び繊維幅とを記載した。これ以外は、実施例1と同様にして塗工原紙を製造し、得られた塗工原紙を用いて塗工紙を製造し、製造時のストリーク等の発生状況と、得られた印刷用塗工紙の塗工紙面感の評価を行って実施例2とし、これら評価の結果を表1に記載した。
(実施例3)
CSF430mlに叩解したLBKPとNBKPの銘柄BをCSF500mlに叩解したものとを配合してパルプスラリーを調製した。表1に、LBKPとNBKPとの配合割合と、叩解後のNBKPの繊維長及び繊維幅とを記載した。これ以外は、実施例1と同様にして塗工原紙を製造し、得られた塗工原紙を用いて塗工紙を製造し、製造時のストリーク等の発生状況と、得られた印刷用塗工紙の塗工紙面感の評価を行って実施例3とし、これら評価の結果を表1に記載した。
(実施例4)
CSF430mlに叩解したLBKPとNBKPの銘柄AをCSF500mlに叩解したものとを配合してパルプスラリーを調製し、塗工原紙にゲートロールコーターを用いて、酸化澱粉(王子エースB 王子コーンスターチ社製)の糊液を両面に乾燥塗布量で1g/m塗布し、表面サイズ処理を行った。表1に、LBKPとNBKPとの配合割合と、叩解後のNBKPの繊維長及び繊維幅と、澱粉塗布量とを記載した。これ以外は、実施例1と同様にして塗工原紙を製造し、製造時のストリーク等の発生状況と、得られた印刷用塗工紙の塗工紙面感の評価を行って実施例4とし、これら評価の結果を表1に記載した。
(比較例1)
CSF430mlに叩解したLBKPとNBKPの銘柄CをCSF500mlに叩解したものとを配合してパルプスラリーを調製した。表1に、LBKPとNBKPとの配合割合と、叩解後のNBKPの繊維長及び繊維幅とを記載した。これ以外は、実施例1と同様にして塗工原紙を製造し、得られた塗工原紙を用いて塗工紙を製造し、製造時のストリーク等の発生状況と、得られた印刷用塗工紙の塗工紙面感の評価を行って比較例1とし、これら評価の結果を表1に記載した。
(比較例2)
原料パルプとしてCSF430mlに叩解したLBKPだけを用いて、実施例1と同様にして塗工原紙を製造し、得られた塗工原紙を用いて塗工紙を製造し、製造時のストリーク等の発生状況と、得られた印刷用塗工紙の塗工紙面感の評価を行って比較例2とし、これら評価の結果を表1に記載した。
(比較例3)
CSF430mlに叩解したLBKPとNBKPの銘柄DをCSF500mlに叩解したものとを配合してパルプスラリーを調製した。表1に、LBKPとNBKPとの配合割合と、叩解後のNBKPの繊維長及び繊維幅とを記載した。これ以外は、実施例1と同様にして塗工原紙を製造し、得られた塗工原紙を用いて塗工紙を製造し、製造時のストリーク等の発生状況と、得られた印刷用塗工紙の塗工紙面感の評価を行って比較例3とし、これら評価の結果を表1に記載した。
(比較例4)
CSF430mlに叩解したLBKPとNBKPの銘柄AをCSF500mlに叩解したものとを配合してパルプスラリーを調製した。表1に、LBKPとNBKPとの配合割合と、叩解後のNBKPの繊維長及び繊維幅とを記載した。これ以外は、実施例1と同様にして塗工原紙を製造し、得られた塗工原紙を用いて塗工紙を製造し、製造時のストリーク等の発生状況と、得られた印刷用塗工紙の塗工紙面感の評価を行って比較例4とし、これら評価の結果を表1に記載した。
(評価結果)
表1からも明らかなように、実施例1〜4の印刷用塗工紙は、ストリーク等の発生が抑制され、塗工紙面感も良いことが分かった。
一方、繊維長が2.2mm未満で、かつ、繊維幅27μm未満のNBKPを用いて製造された塗工原紙(比較例1)を用いて塗工紙を製造した場合、塗工紙面感は良いものの、ストリーク等が多発してしまった。同様に、NBKPを全く含まない塗工原紙(比較例2)を用いて塗工紙を製造した場合、塗工紙面感は良いものの、ストリーク等が多発してしまった。また、繊維長が3.0mmを超えて、かつ、繊維幅33μmを超えたNBKPを用いて製造された塗工原紙(比較例3)を用いて塗工紙を製造した場合、ストリーク等の発生が抑制されたものの、塗工紙面感が悪化してしまった。さらに、比較例4に示すように、実施例1で用いたNBKPの銘柄Aを35%と多く使用すると、ストリーク等の発生が抑制されたものの、塗工紙面感が悪化してしまった。比較例1〜4はいずれも、ストリーク等の発生の抑制と塗工紙面感とのバランスがとれなかった。
上記の結果から、特定繊維長と特定繊維幅とを有する針葉樹パルプを原料パルプに特定割合で配合した塗工原紙を使用することが、ストリーク等の発生を著しく抑制しつつ、良好な塗工紙面感を得る上で不可欠な条件であることがわかった。

Claims (4)

  1. 木材パルプを主成分とする塗工原紙の両面又は片面に塗工液をブレード塗工することによって形成された塗工層を有する印刷用塗工紙において、
    前記塗工原紙は、針葉樹パルプが全原料パルプのうち5質量%〜30質量%配合されてなり、
    前記針葉樹パルプは、平均繊維長が2.2mm〜3.0mmで、かつ、平均繊維幅が27μm〜33μmであることを特徴とする印刷用塗工紙。
  2. 前記塗工層は、オンマシンコーターで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷用塗工紙。
  3. 前記塗工原紙は、表面に表面紙力剤を塗布する表面サイズ処理がなされていないことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷用塗工紙。
  4. 前記塗工原紙は、表面に表面紙力剤を3g/m以下で塗布する表面サイズ処理がなされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷用塗工紙。

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