JP2005154931A - 印刷用塗工紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗工紙の表面平滑性と剛度とを兼ね備えた印刷用塗工紙を実現すること。
【解決手段】 紙基材上に、塗工層を備える印刷用塗工紙において、塗工層は、脂肪酸エステルおよび/又はレシチンを含むとともに、ガラス転移点が−20℃以上のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンと、顔料100重量部中に、40〜100重量部の炭酸カルシウムを含む塗工剤が、紙基材にブレード塗工方式で塗工されて成る構成にした。
【選択図】 なし
【解決手段】 紙基材上に、塗工層を備える印刷用塗工紙において、塗工層は、脂肪酸エステルおよび/又はレシチンを含むとともに、ガラス転移点が−20℃以上のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンと、顔料100重量部中に、40〜100重量部の炭酸カルシウムを含む塗工剤が、紙基材にブレード塗工方式で塗工されて成る構成にした。
【選択図】 なし
Description
本発明は、印刷用塗工紙に関する。
最近の出版物には多色印刷などの印刷効果が優れたグラビア印刷が施される場合が多い。グラビア印刷は写真製版で、版胴に直接くぼみをつくり版全体にインキを与え、次にドクターで画線部分以外のインキを掻き取り、くぼみにあるインキを紙にスムーズにかつ均一に転移させる。
グラビア印刷に用いられるグラビア印刷用塗工紙は、雑誌等の印刷物、通信販売カタログ等の商業印刷に多く使用されており、このような分野においては、高速印刷に適することの他に、印刷物については、色彩効果、鮮明性、階調再現性等の品質性能が要求されている。
グラビア印刷に用いられるグラビア印刷用塗工紙は、雑誌等の印刷物、通信販売カタログ等の商業印刷に多く使用されており、このような分野においては、高速印刷に適することの他に、印刷物については、色彩効果、鮮明性、階調再現性等の品質性能が要求されている。
このようなグラビア印刷用塗工紙における品質性能を満たすためには、網点ぬけ(スペックルまたはミスドットとも言う)を少なくすることが最も重要である。網点ぬけは、紙の平滑性、紙のクッション性(剛度、コシ)、インキ受容性、および印圧などの要因により生ずるハイライト部の転移の不良で、グラビア版のセル中のインキが被印刷体(グラビア用紙)に転移せず、網点が飛ぶという現象である。
このグラビア印刷用塗工紙の印刷適性を向上させるために、塗工紙の平滑性を向上させたグラビア印刷用塗工紙が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−296394号公報
このグラビア印刷用塗工紙の印刷適性を向上させるために、塗工紙の平滑性を向上させたグラビア印刷用塗工紙が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記特許文献1の場合、塗工紙の平滑性は向上したものの、塗工紙の剛度が低く、その印刷適性は十分でなかった。
本発明の課題は、塗工紙の表面平滑性と剛度とを兼ね備えた印刷用塗工紙を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意研究した結果、以下の発明をするに至った。
即ち、請求項1記載の発明は、紙基材上に、塗工層を備える印刷用塗工紙において、
前記塗工層は、脂肪酸エステルおよび/又はレシチンを含むとともに、ガラス転移点が−20℃以上のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンと、顔料100重量部中に、40〜100重量部の炭酸カルシウムを含む塗工剤が、前記紙基材にブレード塗工方式で塗工されて成ることを特徴とする。
即ち、請求項1記載の発明は、紙基材上に、塗工層を備える印刷用塗工紙において、
前記塗工層は、脂肪酸エステルおよび/又はレシチンを含むとともに、ガラス転移点が−20℃以上のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンと、顔料100重量部中に、40〜100重量部の炭酸カルシウムを含む塗工剤が、前記紙基材にブレード塗工方式で塗工されて成ることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の印刷用塗工紙において、
前記塗工層は、前記紙基材に固形換算で5〜17g/m2の付着量で塗工されているとともに、前記印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を当該印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上、前記印刷用塗工紙の正反射平滑度が60%以上かつ前記印刷用塗工紙の75°白紙光沢が45%以下であることを特徴とする。
前記塗工層は、前記紙基材に固形換算で5〜17g/m2の付着量で塗工されているとともに、前記印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を当該印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上、前記印刷用塗工紙の正反射平滑度が60%以上かつ前記印刷用塗工紙の75°白紙光沢が45%以下であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の印刷用塗工紙において、
前記スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量は、顔料100重量部に対し3〜10重量部であり、前記印刷用塗工紙のIGT印刷試験機による表面強度が180(cm/秒)以上であることを特徴とする。
前記スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量は、顔料100重量部に対し3〜10重量部であり、前記印刷用塗工紙のIGT印刷試験機による表面強度が180(cm/秒)以上であることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、印刷用塗工紙の塗工層を形成するための塗工剤は、脂肪酸エステルおよび/又はレシチンを含むため、平滑な塗工面を得ることができる。これは、脂肪酸エステルやレシチンが水溶性であるため、塗工剤中に凝集物を発生しにくく、塗工欠陥が生じにくいからである。
また、塗工剤は、ガラス転移点が−20℃以上のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンを含むため、適度な剛度を有するコシのある塗工層を形成することができ、印刷用塗工紙に剛度を付与することができる。スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンのガラス転移点が−20℃を下回ると、塗工層は柔らかくなる傾向があり、印刷用塗工紙の剛度を改善することは難しいのである。
また、塗工剤は、顔料100重量部中に、40〜100重量部の炭酸カルシウムを含むため、白色度が高い、マット調の高級感のある印刷用塗工紙を形成することができる。
また、ブレード塗工方式により塗工層を形成するので、高平滑面を有する塗工層を形成しやすく、良好な印刷適性を有する塗工層とすることができる。
よって、このような塗工剤が塗工されてなる塗工層を備える印刷用塗工紙は、表面平滑性と剛度とを兼ね備えた印刷用塗工紙であるといえる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、この印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上であるので、この印刷用塗工紙は、適度な剛度、コシを有する。このように、適度な剛度、コシを有する印刷用塗工紙は、雑誌や通販カタログ等の用途において、頁めくりがし易いなどの効果を有するようになる。
なお、印刷用塗工紙の製造工程において、その紙が搬送される流れ方向が紙の縦方向であり、流れ方向に垂直な方向が横方向である。
なお、印刷用塗工紙の製造工程において、その紙が搬送される流れ方向が紙の縦方向であり、流れ方向に垂直な方向が横方向である。
また、この印刷用塗工紙の塗工層は、紙基材に固形換算で5〜17g/m2の付着量で塗工されているので、この印刷用塗工紙は、適度な剛度、コシを有する。
紙基材に塗工剤を固形換算量5〜17g/m2の付着量で塗工することは、その印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上とするために好適な塗工量(付着量)であり、その印刷用塗工紙に、適度な剛度、コシを付与することができる。
紙基材に塗工剤を固形換算量5〜17g/m2の付着量で塗工することは、その印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上とするために好適な塗工量(付着量)であり、その印刷用塗工紙に、適度な剛度、コシを付与することができる。
また、印刷用塗工紙の正反射平滑度が60%以上であるので、ミッシングドット(網飛び)の発生が低減される。
また、印刷用塗工紙の75°白紙光沢が45%以下であるので、印刷用塗工紙の光沢感を押さえ、マット調の艶消し感のある塗工紙とすることができる。
よって、このような物性を兼ね備える印刷用塗工紙は、適度な剛度(コシ)を有し、マット調の印刷用塗工紙として、安定した品質を有する印刷用塗工紙であるといえる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、塗工剤におけるスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量は、顔料100重量部に対し3〜10重量部であるので、より適度な剛度を有し、コシのある塗工層を形成することができ、印刷用塗工紙に剛度を付与することができる。
また、印刷用塗工紙は、その印刷用塗工紙のIGT印刷試験機による表面強度が180(cm/秒)以上である、塗工層が紙基材から剥がれにくい強度を有しているので、様々な用途に使用できる安定した強度の塗工層を有する印刷用塗工紙であるといえる。
よって、このような物性を兼ね備える印刷用塗工紙は、適度な剛度(コシ)を有するとともに、安定した強度の塗工層を有する印刷用塗工紙であるといえる。
本発明に係る印刷用塗工紙は、紙基材と、この紙基材に塗工剤が塗工されてなる塗工層とにより構成されている。なお、塗工層は紙基材の少なくとも片面に設けられており、特に両面に設けられていることが好ましい。
(紙基材)
紙基材の原紙としては、一般の印刷用紙に用いられる坪量30〜100g/m2程度の中質紙、上質紙が用いられ、そのパルプ原料としては、例えば、古紙パルプ(DIP)、化学パルプ(例えば、広葉樹クラフトパルプ:LBKP、針葉樹クラフトパルプ:NBKPなど)、機械パルプ(例えば、サーモメカニカルパルプ:TMP、プレッシャライズドグランドパルプ:PGW、リファイナーグランドパルプ:RGP、グランドパルプ:GP等)などであるが、あらゆるパルプ原料を用いることができる。
紙基材の原紙としては、一般の印刷用紙に用いられる坪量30〜100g/m2程度の中質紙、上質紙が用いられ、そのパルプ原料としては、例えば、古紙パルプ(DIP)、化学パルプ(例えば、広葉樹クラフトパルプ:LBKP、針葉樹クラフトパルプ:NBKPなど)、機械パルプ(例えば、サーモメカニカルパルプ:TMP、プレッシャライズドグランドパルプ:PGW、リファイナーグランドパルプ:RGP、グランドパルプ:GP等)などであるが、あらゆるパルプ原料を用いることができる。
(塗工層)
塗工層は、顔料、潤滑剤及び接着剤を含む塗工剤がブレード塗工方式により、紙基材の表面に塗工されて形成される。また、塗工剤には、適宜、蛍光増白剤、消泡剤、着色剤、保水剤等の助剤が添加される。
塗工層は、顔料、潤滑剤及び接着剤を含む塗工剤がブレード塗工方式により、紙基材の表面に塗工されて形成される。また、塗工剤には、適宜、蛍光増白剤、消泡剤、着色剤、保水剤等の助剤が添加される。
ブレード塗工方式は、高平滑な塗工面を、高速で形成する際に有効な塗工方式である。また、ブレード塗工方式に用いられるブレードコーターには、原紙を抄造する抄紙機とコーターとが一体化したオンマシンコーターや、抄紙機と別体のオフコーターとがある。
なお、原紙上に塗工された湿潤塗工層を乾燥させる方法としては、従来から公知の熱風加熱、ガスヒーター加熱、高周波加熱、電気ヒーター加熱、赤外線ヒーター加熱等の各種加熱乾燥方式を適宜採用して行う。
なお、原紙上に塗工された湿潤塗工層を乾燥させる方法としては、従来から公知の熱風加熱、ガスヒーター加熱、高周波加熱、電気ヒーター加熱、赤外線ヒーター加熱等の各種加熱乾燥方式を適宜採用して行う。
本発明において塗工層は、紙基材に固形換算で5〜17g/m2の付着量で塗工剤が塗工されている。
ここで、5g/m2未満の付着量では、紙基材のカバーリングが不足するので、塗工層の表面に紙基材のパルプ繊維の露出量が増え、十分なインキ着肉性が得られず、ミッシングドット(網点ぬけ、網飛び)が発生してしまう。また、17g/m2を越える付着量では、塗工剤を塗工する塗工量のプロファイル制御が困難となり操業性が悪化したり、塗工紙の剛度が低下し、折り適性や製本加工等の加工適性が悪化したりし、印刷用塗工紙としての安定した品質を維持できない。
つまり、塗工層の塗工剤の付着量(塗工量)は、固形換算で5g/m2以上17g/m2以下であることが好適な条件である。
ここで、5g/m2未満の付着量では、紙基材のカバーリングが不足するので、塗工層の表面に紙基材のパルプ繊維の露出量が増え、十分なインキ着肉性が得られず、ミッシングドット(網点ぬけ、網飛び)が発生してしまう。また、17g/m2を越える付着量では、塗工剤を塗工する塗工量のプロファイル制御が困難となり操業性が悪化したり、塗工紙の剛度が低下し、折り適性や製本加工等の加工適性が悪化したりし、印刷用塗工紙としての安定した品質を維持できない。
つまり、塗工層の塗工剤の付着量(塗工量)は、固形換算で5g/m2以上17g/m2以下であることが好適な条件である。
(顔料)
顔料としては、クロライト、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、サチンホワイト、タルク等の無機顔料や、スチレン、アクリル等からなる密実型あるいは中空の有機顔料を用いることができ、本願発明においては、塗工剤中、顔料100重量部中に40〜100重量部の炭酸カルシウムを含むように用いる。
炭酸カルシウムには、重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムとがあり、どちらのタイプの炭酸カルシウムも使用可能であるが、コスト面と、ブレード塗工方式による塗工において塗工剤の流動特性が優れること等を考慮すると、重質炭酸カルシウムがより好ましい。
また、炭酸カルシウムの配合量は全顔料中40重量部以上、より好ましくは50重量部以上であることが、印刷用塗工紙の白色度を向上させるために望ましい。
顔料としては、クロライト、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、サチンホワイト、タルク等の無機顔料や、スチレン、アクリル等からなる密実型あるいは中空の有機顔料を用いることができ、本願発明においては、塗工剤中、顔料100重量部中に40〜100重量部の炭酸カルシウムを含むように用いる。
炭酸カルシウムには、重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムとがあり、どちらのタイプの炭酸カルシウムも使用可能であるが、コスト面と、ブレード塗工方式による塗工において塗工剤の流動特性が優れること等を考慮すると、重質炭酸カルシウムがより好ましい。
また、炭酸カルシウムの配合量は全顔料中40重量部以上、より好ましくは50重量部以上であることが、印刷用塗工紙の白色度を向上させるために望ましい。
また、炭酸カルシウムは、その白色度が高いことや、比較的流動特性に優れているためブレード塗工方式に適していることに加え、その粒子の配向性が低いことから、カレンダーによる平滑化処理を施しても光沢を低く抑えられるので、マット調の艶消し印刷用塗工紙としての用途に好まれて使用される。
(潤滑剤)
潤滑剤としては、脂肪酸エステル、レシチン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等を用いることができる。
本発明においては、脂肪酸エステルとレシチンを用い、脂肪酸エステルとレシチンのうち、少なくとも1つを塗工剤に含ませて使用する。
脂肪酸エステルやレシチンは水溶性であるため、塗工剤中に凝集物を発生しにくく、塗工欠陥が生じにくく、平滑な塗工面を形成し易い。また、潤滑剤として、脂肪酸エステルとレシチンを用いることにより、カレンダー処理工程において塗工紙表面から、塗工層、塗工剤の一部が剥離してしまうダスティングを防止することができる。
これに比べ、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛は、微粒子を含むエマルジョンであり、ブレードコーターで高速塗工する場合、高せん断力下で部分凝集が生じ、塗工表面にスクラッチ、ストリークなどの塗工欠陥を引き起しやすい欠点があり、印刷用塗工紙の品質低下の原因になる場合がある。そのため、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛を併用する場合は、その配合量は、顔料100重量部に対し固形換算で0.5重量部以下、好ましくは0.3重量部以下にすることが望まれる。
潤滑剤としては、脂肪酸エステル、レシチン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等を用いることができる。
本発明においては、脂肪酸エステルとレシチンを用い、脂肪酸エステルとレシチンのうち、少なくとも1つを塗工剤に含ませて使用する。
脂肪酸エステルやレシチンは水溶性であるため、塗工剤中に凝集物を発生しにくく、塗工欠陥が生じにくく、平滑な塗工面を形成し易い。また、潤滑剤として、脂肪酸エステルとレシチンを用いることにより、カレンダー処理工程において塗工紙表面から、塗工層、塗工剤の一部が剥離してしまうダスティングを防止することができる。
これに比べ、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛は、微粒子を含むエマルジョンであり、ブレードコーターで高速塗工する場合、高せん断力下で部分凝集が生じ、塗工表面にスクラッチ、ストリークなどの塗工欠陥を引き起しやすい欠点があり、印刷用塗工紙の品質低下の原因になる場合がある。そのため、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛を併用する場合は、その配合量は、顔料100重量部に対し固形換算で0.5重量部以下、好ましくは0.3重量部以下にすることが望まれる。
また、脂肪酸エステルやレシチンの潤滑剤としての配合量は、顔料100重量部に対し、その有効成分換算で、0.2〜3.0重量部であることが好ましい。
この潤滑剤の配合量が0.2重量部未満では、ダスティングを防止する効果は少ない。また、3.0重量部を超えると、塗工剤の粘性が高くなりすぎ、塗工適性が悪化する。
この潤滑剤の配合量が0.2重量部未満では、ダスティングを防止する効果は少ない。また、3.0重量部を超えると、塗工剤の粘性が高くなりすぎ、塗工適性が悪化する。
(接着剤)
接着剤としては、本願発明においては、ガラス転移点(Tg)が−20℃以上のスチレン・ブタジエン系共重合体エマルジョンを用いる。接着剤は、塗工剤中の顔料などの各含有物を紙基材に接着し、固定する物質であり、物理的、化学的に安定した塗工層を形成するためのものである。
接着剤として用いるスチレン・ブタジエン系共重合体エマルジョンのガラス転移点(Tg)が−20℃以上であると、形成される塗工層は適度な剛度を有するようになり、印刷用塗工紙に剛度、コシを付与することができる。スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンのガラス転移点が−20℃を下回ると、塗工層は柔らかくなる傾向があり、印刷用塗工紙の剛度としては不向きなものとなってしまうことがある。
なお、スチレン・ブタジエン系共重合体エマルジョンのガラス転移点として、より好ましい範囲は、−15℃以上+5℃以下である。+5℃を超えると、その塗工層の柔軟性が不足するようになり、ミッシングドットが発生しやすくなってしまう。
また、このガラス転移点が−20℃以上であるということは、そのエマルジョン粒子が単層構造の場合だけでなく、2層構造以上からなるいわゆるコアシェル構造においては、最外層が−20℃以上であれば良く、内層は−20℃未満であっても構わない。
接着剤としては、本願発明においては、ガラス転移点(Tg)が−20℃以上のスチレン・ブタジエン系共重合体エマルジョンを用いる。接着剤は、塗工剤中の顔料などの各含有物を紙基材に接着し、固定する物質であり、物理的、化学的に安定した塗工層を形成するためのものである。
接着剤として用いるスチレン・ブタジエン系共重合体エマルジョンのガラス転移点(Tg)が−20℃以上であると、形成される塗工層は適度な剛度を有するようになり、印刷用塗工紙に剛度、コシを付与することができる。スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンのガラス転移点が−20℃を下回ると、塗工層は柔らかくなる傾向があり、印刷用塗工紙の剛度としては不向きなものとなってしまうことがある。
なお、スチレン・ブタジエン系共重合体エマルジョンのガラス転移点として、より好ましい範囲は、−15℃以上+5℃以下である。+5℃を超えると、その塗工層の柔軟性が不足するようになり、ミッシングドットが発生しやすくなってしまう。
また、このガラス転移点が−20℃以上であるということは、そのエマルジョン粒子が単層構造の場合だけでなく、2層構造以上からなるいわゆるコアシェル構造においては、最外層が−20℃以上であれば良く、内層は−20℃未満であっても構わない。
また、塗工剤におけるスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量は、顔料100重量部に対し3〜10重量部とすることにより、より適度な剛度を有し、コシのある塗工層を形成することができ、印刷用塗工紙に剛度を付与することができる。
また、スチレン・ブタジエン系共重合体エマルジョン以外の接着剤として、例えば、種々の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル系ラテックス、ビニル系重合体ラテックス等の各種ラテックス、酸化澱粉、リン酸エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類を併用できる、特に澱粉類の配合は、塗工層の硬化を抑えるために、顔料100重量部に対し、固形換算で5重量部以下、好ましくは、3重量部以下にすることが望ましい。
また、スチレン・ブタジエン系共重合体エマルジョン以外の接着剤として、例えば、種々の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル系ラテックス、ビニル系重合体ラテックス等の各種ラテックス、酸化澱粉、リン酸エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類を併用できる、特に澱粉類の配合は、塗工層の硬化を抑えるために、顔料100重量部に対し、固形換算で5重量部以下、好ましくは、3重量部以下にすることが望ましい。
(印刷用塗工紙の物性、こわさ)
本発明に係る印刷用塗工紙は、この印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上である条件を満たす。
この印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上であるので、この印刷用塗工紙は、適度な剛度、コシを有するようになる。
印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値を0.18以上とするには、塗工層の塗工量が固形換算で5〜17g/m2、好ましくは8〜15g/m2の付着量に設定することで得られる。塗工量が17g/m2を超えると、塗工層の柔軟性が増し、紙の剛度が低下してしまう問題があり、5g/m2未満では、表面被覆性が不十分でミッシングドットの発生が増加してしまう問題があるので、塗工層の塗工量は固形換算で5〜17g/m2であることが好ましく、より好ましくは8〜15g/m2である。
このように、適度な剛度、コシを有する印刷用塗工紙は、雑誌や通販カタログ等の用途において、頁めくりがし易いなどの効果を有するようになる。
本発明に係る印刷用塗工紙は、この印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上である条件を満たす。
この印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上であるので、この印刷用塗工紙は、適度な剛度、コシを有するようになる。
印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を、印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値を0.18以上とするには、塗工層の塗工量が固形換算で5〜17g/m2、好ましくは8〜15g/m2の付着量に設定することで得られる。塗工量が17g/m2を超えると、塗工層の柔軟性が増し、紙の剛度が低下してしまう問題があり、5g/m2未満では、表面被覆性が不十分でミッシングドットの発生が増加してしまう問題があるので、塗工層の塗工量は固形換算で5〜17g/m2であることが好ましく、より好ましくは8〜15g/m2である。
このように、適度な剛度、コシを有する印刷用塗工紙は、雑誌や通販カタログ等の用途において、頁めくりがし易いなどの効果を有するようになる。
(印刷用塗工紙の物性、正反射平滑度)
本発明に係る印刷用塗工紙は、マイクロトポグラフ(東洋精機製作所製)を用いて測定した設定圧力25kg/cm2時の正反射平滑度(RP値)が60%以上であることを要する。
正反射平滑度が60%を下回ると、グラビア印刷適性が低下し、ミッシングドット(網飛び)が発生してしまうので、印刷用塗工紙の正反射平滑度は60%以上であるようにし、ミッシングドットの発生を低減するようにする。
本発明に係る印刷用塗工紙は、マイクロトポグラフ(東洋精機製作所製)を用いて測定した設定圧力25kg/cm2時の正反射平滑度(RP値)が60%以上であることを要する。
正反射平滑度が60%を下回ると、グラビア印刷適性が低下し、ミッシングドット(網飛び)が発生してしまうので、印刷用塗工紙の正反射平滑度は60%以上であるようにし、ミッシングドットの発生を低減するようにする。
(印刷用塗工紙の物性、白紙光沢度)
本発明に係る印刷用塗工紙は、JIS P8142に準じた75°の白紙光沢度が45%以下であることを要する。
白紙光沢度が45%を上回ると、艶消し塗工紙特有のマット調の仕上がりとならないからである。
本発明に係る印刷用塗工紙は、JIS P8142に準じた75°の白紙光沢度が45%以下であることを要する。
白紙光沢度が45%を上回ると、艶消し塗工紙特有のマット調の仕上がりとならないからである。
(印刷用塗工紙の物性、表面強度)
本発明に係る印刷用塗工紙は、JIS P8129に準じた紙・板紙の紙むけ試験方法−電気式IGT印刷試験機による表面強度が180(cm/秒)以上であることを要する。
表面強度が、180(cm/秒)を下回ると、表面強度が低下し、オフセット印刷時にピッキングが発生するからである。
本発明に係る印刷用塗工紙は、JIS P8129に準じた紙・板紙の紙むけ試験方法−電気式IGT印刷試験機による表面強度が180(cm/秒)以上であることを要する。
表面強度が、180(cm/秒)を下回ると、表面強度が低下し、オフセット印刷時にピッキングが発生するからである。
印刷用塗工紙の表面強度を180(cm/秒)以上とするには、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を固形換算で、顔料100重量部に対し3〜10重量部、より好ましくは5〜8重量部と調整することにより得られる。
3重量部未満では、表面強度が弱く、輪転グラビア印刷の自動紙継ぎに耐えることができず、10重量部を超えると、表面強度は十分であり、オフセット印刷にも耐えられる程度(180cm/秒以上)の表面強度は得られるものの、ミッシングドットの発生は増加してしまう。
このように、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を固形換算で、顔料100重量部に対し3〜10重量部、より好ましくは5〜8重量部と調整し、印刷用塗工紙の表面強度を180(cm/秒)以上とすることにより、印刷用塗工紙を、グラビア印刷とオフセット印刷とに兼用することができる印刷用塗工紙とすることができる。
3重量部未満では、表面強度が弱く、輪転グラビア印刷の自動紙継ぎに耐えることができず、10重量部を超えると、表面強度は十分であり、オフセット印刷にも耐えられる程度(180cm/秒以上)の表面強度は得られるものの、ミッシングドットの発生は増加してしまう。
このように、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を固形換算で、顔料100重量部に対し3〜10重量部、より好ましくは5〜8重量部と調整し、印刷用塗工紙の表面強度を180(cm/秒)以上とすることにより、印刷用塗工紙を、グラビア印刷とオフセット印刷とに兼用することができる印刷用塗工紙とすることができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ重量部および重量%を示す。
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)10重量%、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)80重量%、グラウンドパルプ(GP)10重量%から成るパルプスラリーを調整した。このパルプスラリーに固形分対比でパルプに中性サイズ剤(アルキルケテンダイマー)0.3%、填料として炭酸カルシウムを灰分で10%となるように添加し、ツインワイヤー型抄紙機を使用して抄造し、坪量50g/m2の原紙を得た。
一方、顔料として、平均粒子径0.7μmの重質炭酸カルシウム(ハイドラカーブ90;オミヤ社)50部、No.1クレー(UW−90;エンゲルハード社)50部、接着剤としてガラス転移点(Tg)が−20℃のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン7.0部、潤滑剤として、レシチン(バーケム社)1.0部を加え、さらに水を加えて固形分濃度60%の塗工液を調整した。
この塗工液を上記の原紙に片面当り固形分付着量が10g/m2になるように、ブレードコーターを用いて塗工速度800m/分で両面塗工を行い、乾燥後12段スーパーカレンダー処理して印刷用塗工紙を得た。
この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
一方、顔料として、平均粒子径0.7μmの重質炭酸カルシウム(ハイドラカーブ90;オミヤ社)50部、No.1クレー(UW−90;エンゲルハード社)50部、接着剤としてガラス転移点(Tg)が−20℃のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン7.0部、潤滑剤として、レシチン(バーケム社)1.0部を加え、さらに水を加えて固形分濃度60%の塗工液を調整した。
この塗工液を上記の原紙に片面当り固形分付着量が10g/m2になるように、ブレードコーターを用いて塗工速度800m/分で両面塗工を行い、乾燥後12段スーパーカレンダー処理して印刷用塗工紙を得た。
この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、顔料としての重質炭酸カルシウムの配合量を100部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、顔料としての重質炭酸カルシウムを軽質炭酸カルシウム(TP121、奥多摩工業)40部、No.1クレー60部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、顔料を平均粒子径が0.7μmの重質炭酸カルシウム30部、平均粒子径が1.3μmの重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ60、オミヤ社)30部、No.1クレー40部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、接着剤をガラス転移点(Tg)が0℃のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンに代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を10部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を3.0部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、潤滑剤を脂肪酸エステル(バーケム社)に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、塗工液を原紙に片面当り固形分付着量が5g/m2になるように、ブレードコーターを用いて両面塗工を行った以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、塗工液を原紙に片面当り固形分付着量が17g/m2になるように、ブレードコーターを用いて両面塗工を行った以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、顔料を平均粒子径が0.7μmの重質炭酸カルシウム30部、No.1クレー70部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、顔料を平均粒子径が0.7μmの重質炭酸カルシウム30部、No.1クレー70部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例1において、接着剤をガラス転移点(Tg)が−25℃のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンに代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、接着剤をガラス転移点(Tg)が−25℃のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンに代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
〔比較例3〕
実施例1において、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を11部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を11部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
〔比較例4〕
実施例1において、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を2.0部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量を2.0部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
〔比較例5〕
実施例1において、潤滑剤をステアリン酸カルシウム1.5部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、潤滑剤をステアリン酸カルシウム1.5部に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
〔比較例6〕
実施例1において、固形分付着量を4g/m2に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、固形分付着量を4g/m2に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
〔比較例7〕
実施例1において、固形分付着量を18g/m2に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、固形分付着量を18g/m2に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
〔比較例8〕
実施例1において、エアーナイフコーターにより塗工剤を原紙に塗工した以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
実施例1において、エアーナイフコーターにより塗工剤を原紙に塗工した以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。この印刷用塗工紙の品質評価結果を表1に示す。
評価方法
こわさ ;JIS P8143に準じた紙・板紙の横方向のこわさ
坪量 ;JIS P8124に準じた紙・板紙の坪量
正反射平滑度;東洋精機製作所製マイクロトポグラフを用いて、設定圧力25kg/cm2(光学接触率0.9μm)時の正反射平滑度を測定
白色光沢度 ;JIS P8142に準じた紙・板紙の75度の光沢度
IGT印刷試験;JIS P8129に準じた紙・板紙の紙むけ試験方法(電気式IGT試験機による加速印刷法による表面強度(使用インキ:大日本インキ化学工業製、ピッキングテスト TV=18)
ミッシングドット ;印刷局式グラビア印刷試験機で単色印刷(インキ;東洋インキ社製OG16NA)を行い、175線、20%網点面積部1cm2のミッシングドットの個数を数え、その評価基準は、Aの「非常に良い」、Bの「良い」、Cの「普通」、Dの「悪い」の4段階で評価した。
塗工操業性 ;コーターの操業性(塗工欠陥発生の有無、塗工量のプロファイル制御のし易さ等)を評価し、その評価基準は、Aの「非常に良い」、Bの「良い」、Cの「普通」、Dの「悪い」の4段階で評価した。
こわさ ;JIS P8143に準じた紙・板紙の横方向のこわさ
坪量 ;JIS P8124に準じた紙・板紙の坪量
正反射平滑度;東洋精機製作所製マイクロトポグラフを用いて、設定圧力25kg/cm2(光学接触率0.9μm)時の正反射平滑度を測定
白色光沢度 ;JIS P8142に準じた紙・板紙の75度の光沢度
IGT印刷試験;JIS P8129に準じた紙・板紙の紙むけ試験方法(電気式IGT試験機による加速印刷法による表面強度(使用インキ:大日本インキ化学工業製、ピッキングテスト TV=18)
ミッシングドット ;印刷局式グラビア印刷試験機で単色印刷(インキ;東洋インキ社製OG16NA)を行い、175線、20%網点面積部1cm2のミッシングドットの個数を数え、その評価基準は、Aの「非常に良い」、Bの「良い」、Cの「普通」、Dの「悪い」の4段階で評価した。
塗工操業性 ;コーターの操業性(塗工欠陥発生の有無、塗工量のプロファイル制御のし易さ等)を評価し、その評価基準は、Aの「非常に良い」、Bの「良い」、Cの「普通」、Dの「悪い」の4段階で評価した。
このように、本発明に係る印刷用塗工紙は、塗工紙の表面平滑性と剛度とを兼ね備えた、優れた印刷用塗工紙であるといえる。
Claims (3)
- 紙基材上に、塗工層を備える印刷用塗工紙において、
前記塗工層は、脂肪酸エステルおよび/又はレシチンを含むとともに、ガラス転移点が−20℃以上のスチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンと、顔料100重量部中に、40〜100重量部の炭酸カルシウムを含む塗工剤が、前記紙基材にブレード塗工方式で塗工されて成ることを特徴とする印刷用塗工紙。 - 前記塗工層は、前記紙基材に固形換算で5〜17g/m2の付着量で塗工されているとともに、前記印刷用塗工紙のJIS P8143に準じた横方向のこわさ(cm3/100)を当該印刷用塗工紙の坪量(g/m2)で除した値が0.18以上、前記印刷用塗工紙の正反射平滑度が60%以上かつ前記印刷用塗工紙の75°白紙光沢が45%以下であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用塗工紙。
- 前記スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョンの配合量は、顔料100重量部に対し3〜10重量部であり、前記印刷用塗工紙のIGT印刷試験機による表面強度が180(cm/秒)以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷用塗工紙。
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