JP2007271909A - 光偏向子及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

光偏向子及びこれを用いた表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光強度の強いレーザ光が用いられた場合でも共振周波数の変動が低減
され、レーザ光によりスクリーン上に投影される画像の偏向角度の変化を低減
した光偏向子及びこれを用いた表示装置を提供する。
【解決手段】凹部23Aを有する固定部23と、凹部23A内に配置された反射ミラー部12と、反射ミラー部12の重心Gを通る軸に対しこの軸の近傍の軸対称位置の両端と固定部23の凹部23Aを挟んだ両辺を連結する一対の捩じりバネ部24A,24Bと、凹部23Aの底部及び反射ミラー部12に設けられた放熱手段20,21と、反射ミラー部12を一対の捩じりバネ部24A,24Bを中心として駆動させる駆動部4と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザビーム等の光を所定方向に反射させる光偏向子及びこれを用いた表示装置に関するものである。
電子写真式複写機、レーザビームプリンタ、バーコードリーダ等の光学機器の走査装置、光ディスクのトラッキング制御装置の光偏向装置やレーザ光をスキャニングして映像を投影する表示装置などには光偏向子が使用されている。
このような光偏向子は、特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載されている光偏向子について、図11を用いて説明する。
図11に示すように、光偏向子41は、固定部2と、この固定部2上に固定される振動体3と、振動体3の反射ミラー部12を駆動する駆動部4とから構成されている。
固定部2は、ベース6と、このベース6の両端部に一体化して形成された一対の支持部7,8とからなり、コ字形状を有している。一対の支持部7,8の間のベース6の中央部には、凹部6Aが形成されている。
振動体3は、互いに対向するコ字状の一対の振動子9,10と、この一対の振動子9,10のコ字状側が対向することにより形成される空間領域11内に捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bを介して一対の振動子9,10に連続的に形成された反射ミラー部12とからなる。この振動体3の材料としては、シリコンが用いられている。各振動子9,10は、振動固定部9A,10Aと、この振動固定部9A,10Aの両端部に形成された各2本ずつのアーム部9B,9C,10B,10Cを有している。
即ち、一対の振動子9,10、捩じりバネ部13A,13B,14A,14B及び光反射ミラー部12は、全体として一体化されている。
そして、反射ミラー部12の表面には、光反射膜12Aが形成されている。
駆動部4は、ベース6の凹部6Aに隣接する凸部6B上に一対の支持部7,8を結ぶ方向に沿い、かつ各アーム部9B,9C,10B,10Cの先端部に対応させて形成された固定電極15,15,16,16と、固定電極15,15と振動体3或いは固定電極16,16と振動体3に接続された電圧を供給する電源17と、固定電極15,15と、固定電極16,16とを選択的に切り換えるスイッチSWとからなる。
この光偏向子41は、一方の固定電極15,15に電圧を印加して一方の振動子9のアーム部9B,9Cを静電力によって吸引して下方に移動させて、これに連動した捩じりバネ部13A,13Bを介して反射ミラー部12の重心Gを通る軸Lを中心として反射ミラー部12を反時計方向に回転させ、また他方の固定電極16,16に電圧を印加した場合には、同様にして反射ミラー部12を時計方向に回転させて、反射ミラー部12を振動させるようにしている。
また、画像変調されたレーザ光を上記した光偏向子41の反射ミラー部12に照射して反射させ、反射ミラー部12の回転角度に対応した操作をスクリーン上で行うことによって画像表示を行うようにした表示装置についても記載されている。
特開2000−214407号公報
ところで、ビーム走査型リアプロジェクションに光偏向子41を用いた場合のように、光強度の強いレーザ光が反射ミラー部12に照射すると、反射ミラー部12でこのレーザ光の一部が吸収され熱に変換されて、反射ミラー部12の温度が上昇する。
そして、この反射ミラー部12の温度上昇は、捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bへ伝導して、この捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bのバネ定数を変化させるので、光偏向子の共振周波数を変化させてしまう。
ここで、この光偏向子41の材料にシリコンを用いた場合の共振周波数、シリコンのヤング率及び共振特性について調べたところ図12乃至図14に示すような結果になった。
図12は、シリコンの共振周波数の温度依存性を示す図である。図13は、シリコンのヤング率の温度依存性を示す図である。図14は、光偏向子の共振特性を示す図である。
図12に示すシリコンの共振周波数の温度依存性の横軸は温度(℃)、縦軸は共振周波数(Hz)であり、図13に示すシリコンのヤング率の温度依存性の横軸は温度(℃)、縦軸はシリコンのヤング率(MPa)であり、図14に示す光偏向子の共振特性の横軸は周波数(Hz)、縦軸は光偏向子にレーザ光を照射した時の反射光の偏向角度(deg)である。
図12に示すように、光偏向子41の共振周波数は、温度が高くなると、直線的に減少する傾向があり、共振周波数は、温度が30℃の時では、21140Hzであったものが、温度が80℃の時では、21090Hzまでに減少する。このように、温度変化が50℃の場合には、50Hzの共振周波数の変化を生じる。
また、図13に示すように、シリコンのヤング率は、温度が高くなると、直線的に減少する傾向があり、シリコンのヤング率は、温度が30℃では、165.6MPaであったものが、温度が80℃では、164.7MPaまで減少し、この温度間では、−0.1%/℃の割合で減少する。
更に、図14に示すように、偏向角度は共振周波数となる31675Hzにピークを有し、それ以外では急峻に減少する。このときのQ値は2000以上である。
上記したように、光偏向子41に50℃の温度上昇がある場合には、50Hzの周波数変動を生じるので、光偏向子41が発熱を生じて80℃の温度になった場合には、30℃の温度のときのQ値が得られる共振周波数で動作している光偏向子の偏向角度は、大幅に変化してしまうことになる。
光偏向子41の反射ミラー部12は、ミクロンオーダーの大きさであり、アーム部9B,9C,10B,10Cと捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bを介して接続されているため、反射ミラー部12で吸収されたレーザ光の発熱が逃げにくい構造である。
このため、反射ミラー部12で反射されるレーザ光の偏向角度が変化してしまうので、スクリーン上に所定の位置に画像を投影することができなくなってしまう。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、光強度の強いレーザ光が用いられた場合でも共振周波数の変動が低減され、レーザ光によりスクリーン上に投影される画像の偏向角度の変化を低減した光偏向子及びこれを用いた表示装置を提供することを目的とする。
本願に係る第1の発明は、凹部を有する固定部と、前記凹部内に配置された反射ミラー部と、前記反射ミラー部の重心を通る軸に対しこの軸の近傍の軸対称位置の両端と前記固定部の凹部を挟んだ両辺を連結する一対の捩じりバネ部と、前記凹部の底部及び前記反射ミラー部に設けられた放熱手段と、前記反射ミラー部を前記一対の捩じりバネ部を中心として駆動させる駆動手段と、を備えたことを特徴とする光偏向子を提供する。
第2の発明は、間隔を置いて設けられた一対の支持部の一方に外側端部が固定され、内側端部が自由端である2本のアーム部を有する一方の振動子と、前記一対の支持部の他方に外側端部が固定され、内側端部が自由端である2本のアーム部を有する他方の振動子と、この一対の振動子の前記各2本のアーム部の間に配置された反射ミラー部と、この反射ミラー部の重心を通る軸に対しこの軸の近傍の一方の軸対称位置の両端と前記一方の振動子の前記各アーム部の内側端部とをそれぞれ連結する一方の捩じりバネ部と、前記反射ミラー部の重心を通る軸に対しこの軸の近傍の他方の軸対称位置の両端と前記他方の振動子の前記各アーム部の内側端部とをそれぞれ連結する他方の捩じりバネ部と、前記反射ミラー部の一方の面に接するか、或いは前記反射ミラー部の一方の面に接し、かつ前記一対及び他方の振動子並びに前記一対及び他方の捩じりバネ部にも接する放熱手段と、前記一対の振動子の少なくとも一方に対し別個独立に駆動力を作用し、前記各アーム部の内側端部を上下方向に別個独立に移動できる駆動手段と、を備えたことを特徴とする光偏向子を提供する。
第3の発明は、前記第1乃第2の発明に記載のいずれかの光偏向子において、前記放熱手段の温度調節を行う温度調整手段に接していることを特徴とする光偏向子を提供する。
第4の発明は、前記第1乃至第3の発明に記載のいずれかの光偏向子において、前記放熱手段は、熱放射特性の高い固体伝熱体又は固体熱放射体であり、前記固体伝熱体は、Au,Ag,Cu,Al,AlN,SiC,DLC,ダイヤモンド,カーボングラファイトのうちのいずれかの薄膜又は複合素材であり、前記固体放射体はAl薄膜又はAlを含む複合素材であることを特徴とする光偏向子を提供する。
第5の発明は、前記第1乃至第4の発明に記載のいずれかの光偏向素子にレーザ光を照射して、前記光偏向素子の反射ミラー部で反射されたレーザ光をスクリーンに投影する表示装置において、前記レーザ光を出射するレーザ光源と、前記光偏向素子の反射ミラー部で反射されたレーザ光を前記スクリーン上で2次元的に走査する走査手段と、を備えたことを特徴とする表示装置を提供する。
本願発明によれば、凹部の底部及び前記反射ミラー部に設けられた放熱手段を有するので、光強度の強いレーザ光が用いられた場合でも共振周波数の変動が低減される。
また、表示装置は、放熱手段を備えた光偏向子を有する構成であるので、レーザ光によりスクリーン上に投影される画像の偏向角度の変化を低減でき、所定位置に画像を形成できる。
以下に本発明の実施の形態に係る光偏向子及びこれを用いた表示装置について図1乃至図10を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例1の光偏向子を示す斜視図である。
図2は、実施例1の光偏向子における固定部、固体伝熱体及び振動体を一体化した様子を示す斜視図である。図3は、振動体の平面図である。図4は、光偏向子の側面図である。
図5は、本発明の実施例2の光偏向子を示す斜視図である。
図6は、本発明の実施例3の光偏向子を示す斜視図である。
図7は、本発明の実施例4の光偏向子を示す斜視図である。
図8は、本発明の実施例5の光偏向子を示す斜視図である。
図9は、本発明の実施例1〜4の光偏向子を用いた表示装置を示す概略図である。
図10は、本発明の実施例1〜4の光偏向子を用いた他の表示装置を示す概略図である。
本発明の実施の形態は、少なくとも、従来の光偏向子における反射ミラー部に熱伝導率の良好な固体伝熱体を接触するようにしたものであり、それ以外は同様である。以下に、各実施例について説明する。従来例と同一構成には同一符号を付す。
図1及び図2において、光偏向子1は、固定部2と、この固定部2に載置される振動体3、駆動部4と、高い伝導率を有する固体伝熱体5とから構成されている。
固定部2は、ベース6と、このベース6の両端部に一体化して形成された一対の支持部7,8とからなり、コ字形状を有している。一対の支持部7,8の間のベース6の中央部には、凹部6Aが形成されている。
振動体3は、コ字状の一対の振動子9,10と、一対の振動子9,10のコ字状側が対向する空間領域11内に一対の振動子9,10と一体的に形成されて振動する反射ミラー部12とからなる。
一対の振動子9,10は、振動固定部9A,10Aの両端部に形成された各2本ずつのアーム部9B,9C,10B,10Cと、各アーム部9B,9C,10B,10Cの先端に反射ミラー部12と連結する捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bとを有している。この光偏向子1を共振モードで動作させる時は、捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bと反射ミラー部12で構成される振動系の共振モードの中で軸Lを中心とした回転を生ずるモード(第1次回転モード)を用いる。
図3に示すように、反射ミラー部12の表面には光反射膜12Aが形成され、反射ミラー部12はその最も低次な共振周波数が上記した第1次回転モードより高くなるように設定されている。反射ミラー部12の共振周波数は、反射ミラー部12の目的とする振動周波数にほぼ一致するように設定するのが好ましい。
光反射膜12Aの材料としてはAl,Au等を用いることができる。
駆動部4は、一対の支持部7,8と結ぶ方向に沿い、かつ各アーム部9B,9C,10B,10Cの先端部に対応させてベース6の凸部6B上に形成された固定電極15,15,16,16と、各固定電極15,15,16,16及び振動体3に接続された電圧を供給する電源17と、各固定電極15,15,16,16を選択的に切り換えて、この切り換えられたいずれかの固定電極15,15,16,16と振動体3との間に電源17からの電圧を供給するスイッチSWとからなる。
尚、振動子9,10の各アーム部9B,9C,10B,10Cへの電圧印加は、前述した様に振動子9,10同士が捩じり部13A,13B,14A,14B及び反射ミラー部12を介して接続されているため、いずれか一方の振動子をコモン電極として印加すれば良い。
固体伝熱体5は、振動体3及び一対の支持部7,8を覆って、一対の振動子9,10、反射ミラー部12並びに一対の捩じりバネ部13A,13B、一対の捩じりバネ部14A,14Bに接するように形成されている。固体伝熱体5を設けるのは、反射ミラー部12にレーザ光を照射して、スクリーン上に画像を撮影する場合に、反射ミラー部12で吸収されるレーザ光による熱が固体伝熱体5により放熱されるので、反射ミラー部12での温度上昇を低減できるようにするためである。
固体伝熱体5は、熱伝導率の高い材料からなり、Au,Ag,Cu,Al,AlN,SiC,DLC,Al,ダイヤモンド,カーボングラファイト又はそれらの混合物が用いられる。固体伝熱体5に代えて、放熱体でも良く、この放熱体の材料としては、熱伝達率が高い材料が用いられる。
次に、その動作について説明する。
図4(A)に示すように、固定電極15,15に電圧が印加された時には振動子9のアーム部9B,9Cの先端部が静電力によって吸引されて下方に移動する。すると、アーム部9B,9Cの下方移動が捩じりバネ部13A,13Bを介して反射ミラー部12に伝達され、これが回転トルクとなって反射ミラー部12が重心Gを通る軸Lを中心として反時計方向に回転する。
また、図4(B)に示すように、固定電極16,16に電圧が印加された時には、振動子9のアーム部9B,9Cの吸引力が解除されて一方のアーム部9B,9Cが上方に戻ると共に、振動子10のアーム部10B,10Cの先端部が静電力によって吸引されて下方に移動する。すると、アーム部10B,10Cの下方移動が捩じりバネ部14A,14Bを介して反射ミラー部12に伝達され、これが回転トルクとなって反射ミラー部12が重心Gを通る軸Lを中心として時計方向に回転する。
そして、駆動部4によって一対の固定電極15,15と一対の固定電極16,16に交互に電圧を印加して、反射ミラー部12の回転を繰り返し、これによって反射ミラー部12に振動させるものである。
以上のように、固体伝熱体5が振動体3及び一対の支持部7,8を覆って、一対の振動子9,10、反射ミラー部12並びに一対の捩じりバネ部13A,13B、一対の捩じりバネ部14A,14Bに接するように形成されているので、反射ミラー部12にレーザ光を照射してスクリーン上に画像を投影する場合に反射ミラー部12で発生する熱が固体伝熱体5を伝導して外部に放出でき、反射ミラー部12の温度上昇を低減できる。
この結果、光偏向子1の共振周波数の変動を低減することができるため、画像の偏向角度の変化を低減することができる。
図5に示すように、実施例2の光偏向子18は、実施例1に示す固体伝熱体5を固定部2と振動体3との間に挿入して、反射ミラー部12の裏面(反射ミラー部12の固定部2に対向する面)に接し、かつ一対の振動子7,8、一対の捩じりバネ部13A,13B、一対の捩じりバネ部14A,14Bに接するようにしたものであり、それ以外は同様である。
実施例2についても、実施例1と同様な効果が得られる。
図6に示すように、実施例3の光偏向子19は、実施例1の固体伝熱体5の代わりに、ベース6の凹部6Aに対向する裏面側の反射ミラー部12の面及び凹部6Aに固体伝熱体20,21をそれぞれ形成したものであり、それ以外は同様である。
実施例3についても、実施例1と同様な効果が得られる。
なお、反射ミラー部12の表面に固体伝熱体20を設けても良い。
図7に示すように、実施例5の光偏向子22は、凹部23Aを有する固定部23と、凹部23A内に配置された反射ミラー部12と、この反射ミラー部12の重心Gを通る軸Lに対しこの軸Lの近傍の軸対称位置の両端と固定部23の凹部23Aを挟んだ両辺を連結する一対の捩じりバネ部24A、24Bと、反射ミラー部12の裏面(反射ミラー部12の固定部2に対向する面)及び凹部23Aの底部に形成されたそれぞれ固体伝熱体20,21と、前記反射ミラー部12を一対の捩じりバネ部24A,24Bを中心として駆動させる駆動部4と、を備えている。
駆動部4は、固定部23の凹部23Aの底部に配置された一対の固定電極15,16と、一対の固定電極15,16及び固定部23に接続され、一対の固定電極15,16及び固定部23を介して反射ミラー部12に電圧を供給する電源17と、各固定電極15,16を選択的に切り換えて、この切り換えられたいずれかの固定電極15,16と一対の捩じりバネ部24A,24Bとの間に電源17からの電圧を供給するスイッチSWとからなる。
この光偏向子22は、一方の固定電極15,15に電圧を印加して反射ミラー部12を静電力によって吸引して下方に移動させて、これに連動した捩じりバネ部24A,24Bを介して反射ミラー部12の重心Gを通る軸Lを中心として反射ミラー部12を反時計方向に回転させ、また他方の固定電極16,16に電圧を印加した場合には、同様にして反射ミラー部12を時計方向に回転させて、反射ミラー部12を振動させるようにしている。
実施例4についても、実施例1と同様な効果が得られる。
なお、固体伝熱体20は、反射ミラー部12の表面に形成しても良い。
図8に示すように、実施例5の光偏向子25は、実施例1〜4に示す光偏向子1,18,19,22のいずれかを温度調節台26上に載置したものである。図
を載置した様子を示している。
この温度調節台26としては、Cu製プレートとヒータ、ペルチェ素子、温度センサ等を組み合わせたもの、ヒータ内蔵のヒートシンク構造、このヒートシンクに組み込まれた冷却ファン及び温度センサが一体となったものが用いられる。
以上のように、実施例1〜4に示す光偏向子が温度調節台26上に載置されているので、温度調節が可能となり、各光偏向子の共振周波数が安定し、偏向角度を一定にすることができる。
次に、実施例1〜5の光偏向子を用いた表示装置27,32について説明する。
図9に示すように、表示装置27は、レーザ光を出射するレーザ光源28と、外部から供給される水平周波数に同期して反射ミラー部を水平方向に振動させて、レーザ光源28から出射されたレーザ光を水平走査する水平走査用光偏向子29と、外部から供給される垂直周波数に同期して反射ミラー部が垂直方向に振動させて、水平走査用光偏向子29で水平走査されたレーザ光を垂直走査して、スクリーン31に2次元画像を投影する垂直走査用光偏向子30とから構成される。
水平走査用偏向子29及び垂直走査用偏向子30には、上記した実施例1〜5の光偏向子1,18,19,22,25のいずれかが用いられており、これらの水平走査用偏向子29及び垂直走査用偏向子30は、数十kHzの走査周波数に同期させて振動させることができる。
水平走査用偏向子29及び垂直走査用偏向子30の偏向角度の変化が低減できるので、スクリーン31上の所定位置にレーザ光による2次元画像を投影することができる。
図10に示すように、表示装置32は、レーザ光を出射するレーザ光源28と、外部から供給される水平周波数に同期して反射ミラー部12を水平方向に振動させて、レーザ光源28から出射されたレーザ光を水平走査する水平走査用光偏向子29と、外部から供給される垂直周波数に同期して反射ミラー部12を垂直方向に振動させ、水平走査用光偏向子29で水平走査されたレーザ光を垂直走査して、スクリーン31に投影する垂直走査用光偏向子30と、垂直走査用光偏向子30で垂直走査されたレーザ光を集光する集光レンズ33とから構成される。
更に、表示装置32は、集光レンズ33で集光されたレーザ光による光情報を書き込む一方、集光レンズ33側と反対側から照射される読み出し光により光情報が読み出される光アドレス型空間光変調素子34を備えている。
光アドレス型空間光変調素子34の読み出し側には、ランプ35と、ランプ35から出射された光をカットする赤外線カットフィルタ36と、赤外線カットフィルタでカットされた光を集光するレンズ37と、レンズ37で集光された光のうち所定の波長を通過させる波長フィルタ38とが順次配置されている。
更に、表示装置32は、波長フィルタ38を通過した光を反射させて、光アドレス型空間光変調素子34に上記した読み出し光として入射させ、光アドレス型空間光変調素子34から読み出された光情報を通過させるポラリゼーション・ビームスプリッタ39と、このポラリゼーション・ビームスプリッタ39から出射した光情報をスクリーン31に投影する投影レンズ40とを備えている。
実施例7も、実施例6と同様な効果が得られる。
この単色のレーザ光の代わりにRGB色の3原色レーザ光を用いれば、安定した偏向角度及び共振周波数によるカラー画像をスクリーン上に投影することができる。なお、固体伝熱体5は、熱を効率よく外部へ伝達できるものであれば、良く、これに限られず、熱を効率よく放出する一般的な放熱手段を用いることが可能である。
本発明の実施例1の光偏向子を示す斜視図である。 振動体の平面図である。 光偏向子の側面図である。 実施例1の光偏向子における固定部、固体伝熱体及び振動体を一体化した様子を示す斜視図である。 本発明の実施例2の光偏向子を示す斜視図である。 本発明の実施例3の光偏向子を示す斜視図である。 本発明の実施例4の光偏向子を示す斜視図である。 本発明の実施例5の光偏向子を示す斜視図である。 本発明の実施例1〜4の光偏向子を用いた表示装置を示す概略図である。 本発明の実施例1〜4の光偏向子を用いた他の表示装置を示す概略図である。 従来の光偏向子を示す斜視図である。 シリコンの共振周波数の温度依存性を示す図である。 シリコンヤング率の温度依存性を示す図である。 光偏向子の共振曲線特性を示す図である。
符号の説明
1,18,19,22,25…光偏向子、2,23…固定部、3…振動体、4…駆動部、5…固体伝熱体、6…ベース、6A,23A…凹部、7,8…支持部、9,10…振動子、9A,10A…振動固定部、アーム部…9B,9C,10B,10C、11…空間領域、12…反射ミラー部、12A…光反射膜、13A,13B,14A,14B,24A,24B…捩じりバネ部、15、16…固定電極、17…電源、20,21…固体伝熱体、26…温度調節台、27、32…表示装置、28…レーザ光源、29…水平走査用光偏向子、30…垂直走査用光偏向子、31…スクリーン、33…集光レンズ、34…光アドレス型空間光変調素子、35…ランプ、36…赤外線カットフィルタ、37…レンズ、38…波長フィルタ、39…ポラリゼーション・ビームスプリッタ、40…投影レンズ

Claims (5)

  1. 凹部を有する固定部と、
    前記凹部内に配置された反射ミラー部と、
    前記反射ミラー部の重心を通る軸に対しこの軸の近傍の軸対称位置の両端と前記固定部の凹部を挟んだ両辺を連結する一対の捩じりバネ部と、
    前記凹部の底部及び前記反射ミラー部に設けられた放熱手段と、
    前記反射ミラー部を前記一対の捩じりバネ部を中心として駆動させる駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする光偏向子。
  2. 間隔を置いて設けられた一対の支持部の一方に外側端部が固定され、内側端部が自由端である2本のアーム部を有する一方の振動子と、
    前記一対の支持部の他方に外側端部が固定され、内側端部が自由端である2本のアーム部を有する他方の振動子と、
    この一対の振動子の前記各2本のアーム部の間に配置された反射ミラー部と、
    この反射ミラー部の重心を通る軸に対しこの軸の近傍の一方の軸対称位置の両端と前記一方の振動子の前記各アーム部の内側端部とをそれぞれ連結する一方の捩じりバネ部と、
    前記反射ミラー部の重心を通る軸に対しこの軸の近傍の他方の軸対称位置の両端と前記他方の振動子の前記各アーム部の内側端部とをそれぞれ連結する他方の捩じりバネ部と、
    前記反射ミラー部の一方の面に接するか、或いは前記反射ミラー部の一方の面に接し、かつ前記一対及び他方の振動子並びに前記一対及び他方の捩じりバネ部にも接する放熱手段と、
    前記一対の振動子の少なくとも一方に対し別個独立に駆動力を作用し、前記各アーム部の内側端部を上下方向に別個独立に移動できる駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする光偏向子。
  3. 請求項1及び2に記載のいずれかの光偏向子において、
    前記放熱手段の温度調節を行う温度調整手段に接していることを特徴とする光偏向子。
  4. 前記1乃至3に記載のいずれかの光偏向子において、
    前記放熱手段は、熱放射特性の高い固体伝熱体又は固体熱放射体であり、前記固体伝熱体は、Au,Ag,Cu,Al,AlN,SiC,DLC,ダイヤモンド,カーボングラファイトのうちのいずれかの薄膜又は複合素材であり、前記固体放射体はAl薄膜又はAlを含む複合素材であることを特徴とする光偏向子。
  5. 請求項1乃至4に記載のいずれかの光偏向素子にレーザ光を照射して、前記光偏向素子の反射ミラー部で反射されたレーザ光をスクリーンに投影する表示装置において、
    前記レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記光偏向素子の反射ミラー部で反射されたレーザ光を前記スクリーン上で2次元的に走査する走査手段と、
    を備えたことを特徴とする表示装置。
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