JP4582043B2 - 光偏向子、光偏向器、及び表示装置 - Google Patents

光偏向子、光偏向器、及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、レーザビーム等の光を所定方向に反射させる光偏向子、光偏向器、及びこれらを用いた表示装置に関するものである。
電子写真式複写機、レーザビームプリンタ、バーコードリーダ等の光学機器の走査装置、光ディスクのトラッキング制御装置の光偏向装置やレーザ光をスキャニングして映像を投影する表示装置などには光偏向子が使用されている。
このような光偏向子は、特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載されている光偏向子について、図11を用いて説明する。
図11に示すように、光偏向子41は、固定部2と、この固定部2上に固定される振動体3と、振動体3の反射ミラー部12を駆動する駆動部4とから構成されている。
固定部2は、ベース6と、このベース6の両端部に一体化して形成された一対の支持部7,8とからなり、コ字形状を有している。一対の支持部7,8の間のベース6の中央部には、凹部6Aが形成されている。
振動体3は、互いに対向するコ字状の一対の振動子9,10と、この一対の振動子9,10のコ字状側が対向することにより形成される空間領域11内に捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bを介して一対の振動子9,10に連続的に形成された反射ミラー部12とからなる。この振動体3の材料としては、シリコンが用いられている。各振動子9,10は、振動固定部9A,10Aと、この振動固定部9A,10Aの両端部に形成された各2本ずつのアーム部9B,9C,10B,10Cを有している。
即ち、一対の振動子9,10、捩じりバネ部13A,13B,14A,14B及び光反射ミラー部12は、全体として一体化されている。
そして、反射ミラー部12の表面には、光反射膜12Aが形成されている。
駆動部4は、ベース6の凹部6Aに隣接する凸部6B上に一対の支持部7,8を結ぶ方向に沿い、かつ各アーム部9B,9C,10B,10Cの先端部に対応させて形成された固定電極15,15,16,16と、固定電極15,15と振動体3或いは固定電極16,16と振動体3に接続された電圧を供給する電源17と、固定電極15,15と、固定電極16,16とを選択的に切り換えるスイッチSWとからなる。
この光偏向子41は、一方の固定電極15,15に電圧を印加して一方の振動子9のアーム部9B,9Cを静電力によって吸引して下方に移動させて、これに連動した捩じりバネ部13A,13Bを介して反射ミラー部12の重心Gを通る軸Lを中心として反射ミラー部12を反時計方向に回転させ、また他方の固定電極16,16に電圧を印加した場合には、同様にして反射ミラー部12を時計方向に回転させて、反射ミラー部12を振動させるようにしている。
また、画像変調されたレーザ光を上記した光偏向子41の反射ミラー部12に照射して反射させ、反射ミラー部12の回転角度に対応した操作をスクリーン上で行うことによって画像表示を行うようにした表示装置についても記載されている。
特開2000−214407号公報
ところで、ビーム走査型リアプロジェクションに光偏向子41を用いた場合のように、光強度の強いレーザ光が反射ミラー部12に照射すると、反射ミラー部12でこのレーザ光の一部が吸収され熱に変換されて、反射ミラー部12の温度が上昇する。
そして、この反射ミラー部12の温度上昇は、捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bへ伝導して、この捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bのバネ定数を変化させるので、光偏向子の共振周波数を変化させてしまう。
ここで、この光偏向子41の材料にシリコンを用いた場合の共振周波数、シリコンのヤング率及び共振特性について調べたところ図12乃至図14に示すような結果になった。
図12は、シリコンの共振周波数の温度依存性を示す図である。図13は、シリコンのヤング率の温度依存性を示す図である。図14は、光偏向子の共振特性を示す図である。
図12に示すシリコンの共振周波数の温度依存性の横軸は温度(℃)、縦軸は共振周波数(Hz)であり、図13に示すシリコンのヤング率の温度依存性の横軸は温度(℃)、縦軸はシリコンのヤング率(MPa)であり、図14に示す光偏向子の共振特性の横軸は周波数(Hz)、縦軸は光偏向子にレーザ光を照射した時の反射光の偏向角度(deg)である。
図12に示すように、光偏向子41の共振周波数は、温度が高くなると、直線的に減少する傾向があり、共振周波数は、温度が30℃の時では、21140Hzであったものが、温度が80℃の時では、21090Hzまでに減少する。このように、温度変化が50℃の場合には、50Hzの共振周波数の変化を生じる。
また、図13に示すように、シリコンのヤング率は、温度が高くなると、直線的に減少する傾向があり、シリコンのヤング率は、温度が30℃では、165.6MPaであったものが、温度が80℃では、164.7MPaまで減少し、この温度間では、−0.1%/℃の割合で減少する。
更に、図14に示すように、偏向角度は共振周波数となる31675Hzにピークを有し、それ以外では急峻に減少する。このときのQ値は2000以上である。
上記したように、光偏向子41に50℃の温度上昇がある場合には、50Hzの周波数変動を生じるので、光偏向子41が発熱を生じて80℃の温度になった場合には、30℃の温度のときのQ値が得られる共振周波数で動作している光偏向子の偏向角度は、大幅に変化してしまうことになる。
光偏向子41の反射ミラー部12は、ミクロンオーダーの大きさであり、アーム部9B,9C,10B,10Cと捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bを介して接続されているため、反射ミラー部12で吸収されたレーザ光の発熱が逃げにくい構造である。
このため、反射ミラー部12で反射されるレーザ光の偏向角度が変化してしまうので、スクリーン上に所定の位置に画像を投影することができなくなってしまう。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、光強度の強いレーザ光が用いられた場合でも共振周波数の変動が低減され、レーザ光によりスクリーン上に投影される画像の偏向角度の変化を低減した光偏向子、光偏向器、及びこれらを用いた表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、次の光偏向子、光偏向器、及び表示装置を提供する。
1)ベース上の一端側に形成された直方体形状を有する第1の支持部と、前記ベース上の他端側に形成され、前記第1の支持部に対して所定の間隙を有して対向配置された直方体形状を有する第2の支持部と、前記第1の支持部及び前記第2の支持部の上方に配置され、下面側が前記第1の支持部の上面側及び前記第2の支持部の上面側に固定された振動体と、前記振動体を駆動する駆動部と、前記振動体の上面側又は下面側に前記第1の支持部及び前記第2の支持部を覆うように配置され、前記振動体、前記第1の支持部、及び前記第2の支持部に接する下向きコ字形状を有する熱伝導体と、を備え、前記振動体は、前記第1の支持部に固定された第1の振動固定部と、前記第1の振動固定部から前記第2の支持部に向かって延在し、先端部が自由端である一対の第1のアーム部と、前記第2の支持部に固定された第2の振動固定部と、前記第2の振動固定部から前記第1の支持部に向かって延在し、先端部が自由端である一対の第2のアーム部と、前記一対の第1のアーム部及び前記一対の第2のアーム部の間に配置され、前記第1の面側に光反射面を有するミラー部と、前記一対の第1のアーム部と前記ミラー部とを連結する一対の第1の捩じりばね部と、前記一対の第2のアーム部と前記ミラー部とを連結する一対の第2の捩じりばね部と、を備え、前記一対の第1の捩じりばね部と前記一対の第2の捩じりばね部とは、前記ミラー部の重心を通る所定の軸に対して線対称に配置されており、前記駆動部は、前記一対の第1のアーム部又は前記一対の第2のアーム部を駆動して、前記ミラー部を、前記所定の軸を回転軸として所定の回転方向又は前記所定の回転方向とは逆向きの回転方向に回転させ、前記熱伝導体が前記振動体の上面側に配置されている場合には、前記振動体は、前記第1の振動固定部が前記第1の支持部の上面に固定され、かつ前記第2の振動固定部が前記第2の支持部の上面に固定され、前記熱伝導体は、下面が前記振動体の上面に接し、かつ前記下向きコ字形状の一方の内側面が前記第1の支持部の外側面に接し、かつ前記下向きコ字形状の他方の内側面が前記第2の支持部の外側面に接し、前記熱伝導体が前記振動体の下面側に配置されている場合には、前記振動体は、前記第1の振動固定部が前記熱伝導体を介して前記第1の支持部の上面に固定され、かつ前記第2の振動固定部が前記熱伝導体を介して前記第2の支持部の上面に固定され、前記熱伝導体は、上面が前記振動体の下面に接し、かつ前記下向きコ字形状の一方の内側面が前記第1の支持部の外側面に接し、かつ前記下向きコ字形状の他方の内側面が前記第2の支持部の外側面に接していることを特徴とする光偏向子。
2)前記熱伝導体は、Au,Ag,Cu,Al,AlN,SiC,DLC,Al,ダイヤモンド,又はカーボングラファイトを含むことを特徴とする1)記載の光偏向子。
3)1)又は2)記載の光偏向子と、前記光偏向子を温度調節する温度調節部と、を備えていることを特徴とする光偏向器。
4)レーザ光を照射するレーザ光源と、前記レーザ光を所定の方向に走査する、2)もしくは2)記載の光偏向子、又は3)記載の光偏向器と、を備えていることを特徴とする表示装置。
本発明によれば、光強度の強いレーザ光が用いられた場合でも共振周波数の変動が低減される。
また、本発明に係る表示装置によれば、レーザ光によりスクリーン上に投影される画像の偏向角度の変化を低減でき、所定位置に画像を形成できる。
以下に本発明の実施の形態に係る光偏向子及びこれを用いた表示装置について図1乃至図10を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例1の光偏向子を示す斜視図である。
図2は、実施例1の光偏向子における固定部、固体伝熱体及び振動体を一体化した様子を示す斜視図である。図3は、振動体の平面図である。図4は、光偏向子の側面図である。
図5は、本発明の実施例2の光偏向子を示す斜視図である。
図6は、本発明の実施例3の光偏向子を示す斜視図である。
図7は、参考例の光偏向子を示す斜視図である。
図8は、本発明の実施例5の光偏向子を示す斜視図である。
図9は、本発明の実施例1〜3及び5の光偏向子を用いた表示装置を示す概略図である。
図10は、本発明の実施例1〜3及び5の光偏向子を用いた他の表示装置を示す概略図である。
本発明の実施の形態は、少なくとも、従来の光偏向子における反射ミラー部に熱伝導率の良好な固体伝熱体を接触するようにしたものであり、それ以外は同様である。以下に、各実施例について説明する。従来例と同一構成には同一符号を付す。
<実施例1>
図1及び図2において、光偏向子1は、固定部2と、この固定部2に載置される振動体3、駆動部4と、高い伝導率を有する固体伝熱体5とから構成されている。
固定部2は、ベース6と、このベース6の両端部に一体化して形成された一対の支持部7,8とからなり、コ字形状を有している。一対の支持部7,8の間のベース6の中央部には、凹部6Aが形成されている。
振動体3は、コ字状の一対の振動子9,10と、一対の振動子9,10のコ字状側が対向する空間領域11内に一対の振動子9,10と一体的に形成されて振動する反射ミラー部12とからなる。
一対の振動子9,10は、振動固定部9A,10Aの両端部に形成された各2本ずつのアーム部9B,9C,10B,10Cと、各アーム部9B,9C,10B,10Cの先端に反射ミラー部12と連結する捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bとを有している。この光偏向子1を共振モードで動作させる時は、捩じりバネ部13A,13B,14A,14Bと反射ミラー部12で構成される振動系の共振モードの中で軸Lを中心とした回転を生ずるモード(第1次回転モード)を用いる。
図3に示すように、反射ミラー部12の表面には光反射膜12Aが形成され、反射ミラー部12はその最も低次な共振周波数が上記した第1次回転モードより高くなるように設定されている。反射ミラー部12の共振周波数は、反射ミラー部12の目的とする振動周波数にほぼ一致するように設定するのが好ましい。
光反射膜12Aの材料としてはAl,Au等を用いることができる。
駆動部4は、一対の支持部7,8と結ぶ方向に沿い、かつ各アーム部9B,9C,10B,10Cの先端部に対応させてベース6の凸部6B上に形成された固定電極15,15,16,16と、各固定電極15,15,16,16及び振動体3に接続された電圧を供給する電源17と、各固定電極15,15,16,16を選択的に切り換えて、この切り換えられたいずれかの固定電極15,15,16,16と振動体3との間に電源17からの電圧を供給するスイッチSWとからなる。
尚、振動子9,10の各アーム部9B,9C,10B,10Cへの電圧印加は、前述した様に振動子9,10同士が捩じり部13A,13B,14A,14B及び反射ミラー部12を介して接続されているため、いずれか一方の振動子をコモン電極として印加すれば良い。
固体伝熱体5は、振動体3及び一対の支持部7,8を覆って、一対の振動子9,10、反射ミラー部12並びに一対の捩じりバネ部13A,13B、一対の捩じりバネ部14A,14Bに接するように形成されている。固体伝熱体5を設けるのは、反射ミラー部12にレーザ光を照射して、スクリーン上に画像を撮影する場合に、反射ミラー部12で吸収されるレーザ光による熱が固体伝熱体5により放熱されるので、反射ミラー部12での温度上昇を低減できるようにするためである。
固体伝熱体5は、熱伝導率の高い材料からなり、Au,Ag,Cu,Al,AlN,SiC,DLC,Al,ダイヤモンド,カーボングラファイト又はそれらの混合物が用いられる。固体伝熱体5に代えて、放熱体でも良く、この放熱体の材料としては、熱伝達率が高い材料が用いられる。
次に、その動作について説明する。
図4(A)に示すように、固定電極15,15に電圧が印加された時には振動子9のアーム部9B,9Cの先端部が静電力によって吸引されて下方に移動する。すると、アーム部9B,9Cの下方移動が捩じりバネ部13A,13Bを介して反射ミラー部12に伝達され、これが回転トルクとなって反射ミラー部12が重心Gを通る軸Lを中心として反時計方向に回転する。
また、図4(B)に示すように、固定電極16,16に電圧が印加された時には、振動子9のアーム部9B,9Cの吸引力が解除されて一方のアーム部9B,9Cが上方に戻ると共に、振動子10のアーム部10B,10Cの先端部が静電力によって吸引されて下方に移動する。すると、アーム部10B,10Cの下方移動が捩じりバネ部14A,14Bを介して反射ミラー部12に伝達され、これが回転トルクとなって反射ミラー部12が重心Gを通る軸Lを中心として時計方向に回転する。
そして、駆動部4によって一対の固定電極15,15と一対の固定電極16,16に交互に電圧を印加して、反射ミラー部12の回転を繰り返し、これによって反射ミラー部12に振動させるものである。
以上のように、固体伝熱体5が振動体3及び一対の支持部7,8を覆って、一対の振動子9,10、反射ミラー部12並びに一対の捩じりバネ部13A,13B、一対の捩じりバネ部14A,14Bに接するように形成されているので、反射ミラー部12にレーザ光を照射してスクリーン上に画像を投影する場合に反射ミラー部12で発生する熱が固体伝熱体5を伝導して外部に放出でき、反射ミラー部12の温度上昇を低減できる。
この結果、光偏向子1の共振周波数の変動を低減することができるため、画像の偏向角度の変化を低減することができる。
<実施例2>
図5に示すように、実施例2の光偏向子18は、実施例1に示す固体伝熱体5を固定部2と振動体3との間に挿入して、反射ミラー部12の裏面(反射ミラー部12の固定部2に対向する面)に接し、かつ一対の振動子7,8、一対の捩じりバネ部13A,13B、一対の捩じりバネ部14A,14Bに接するようにしたものであり、それ以外は同様である。
実施例2についても、実施例1と同様な効果が得られる。
<実施例3>
図6に示すように、実施例3の光偏向子19は、実施例1の固体伝熱体5の代わりに、ベース6の凹部6Aに対向する裏面側の反射ミラー部12の面及び凹部6Aに固体伝熱体20,21をそれぞれ形成したものであり、それ以外は同様である。
実施例3についても、実施例1と同様な効果が得られる。
なお、反射ミラー部12の表面に固体伝熱体20を設けても良い。
<参考例>
図7に示すように、参考例の光偏向子22は、凹部23Aを有する固定部23と、凹部23A内に配置された反射ミラー部12と、この反射ミラー部12の重心Gを通る軸Lに対しこの軸Lの近傍の軸対称位置の両端と固定部23の凹部23Aを挟んだ両辺を連結する一対の捩じりバネ部24A、24Bと、反射ミラー部12の裏面(反射ミラー部12の固定部2に対向する面)及び凹部23Aの底部に形成されたそれぞれ固体伝熱体20,21と、前記反射ミラー部12を一対の捩じりバネ部24A,24Bを中心として駆動させる駆動部4と、を備えている。
駆動部4は、固定部23の凹部23Aの底部に配置された一対の固定電極15,16と、一対の固定電極15,16及び固定部23に接続され、一対の固定電極15,16及び固定部23を介して反射ミラー部12に電圧を供給する電源17と、各固定電極15,16を選択的に切り換えて、この切り換えられたいずれかの固定電極15,16と一対の捩じりバネ部24A,24Bとの間に電源17からの電圧を供給するスイッチSWとからなる。
この光偏向子22は、一方の固定電極15,15に電圧を印加して反射ミラー部12を静電力によって吸引して下方に移動させて、これに連動した捩じりバネ部24A,24Bを介して反射ミラー部12の重心Gを通る軸Lを中心として反射ミラー部12を反時計方向に回転させ、また他方の固定電極16,16に電圧を印加した場合には、同様にして反射ミラー部12を時計方向に回転させて、反射ミラー部12を振動させるようにしている。
参考例についても、実施例1と同様な効果が得られる。
なお、固体伝熱体20は、反射ミラー部12の表面に形成しても良い。
<実施例5>
図8に示すように、実施例5の光偏向子25は、実施例1〜に示す光偏向子1,18,19のいずれかを温度調節台26上に載置したものである
この温度調節台26としては、Cu製プレートとヒータ、ペルチェ素子、温度センサ等を組み合わせたもの、ヒータ内蔵のヒートシンク構造、このヒートシンクに組み込まれた冷却ファン及び温度センサが一体となったものが用いられる。
以上のように、実施例1〜に示す光偏向子が温度調節台26上に載置されているので、温度調節が可能となり、各光偏向子の共振周波数が安定し、偏向角度を一定にすることができる。
<実施例6>
次に、実施例1〜3及び5の光偏向子を用いた表示装置27,32について説明する。
図9に示すように、表示装置27は、レーザ光を出射するレーザ光源28と、外部から供給される水平周波数に同期して反射ミラー部を水平方向に振動させて、レーザ光源28から出射されたレーザ光を水平走査する水平走査用光偏向子29と、外部から供給される垂直周波数に同期して反射ミラー部が垂直方向に振動させて、水平走査用光偏向子29で水平走査されたレーザ光を垂直走査して、スクリーン31に2次元画像を投影する垂直走査用光偏向子30とから構成される。
水平走査用偏向子29及び垂直走査用偏向子30には、上記した実施例1〜3及び5の光偏向子1,18,19,25のいずれかが用いられており、これらの水平走査用偏向子29及び垂直走査用偏向子30は、数十kHzの走査周波数に同期させて振動させることができる。
水平走査用偏向子29及び垂直走査用偏向子30の偏向角度の変化が低減できるので、スクリーン31上の所定位置にレーザ光による2次元画像を投影することができる。
<実施例7>
図10に示すように、表示装置32は、レーザ光を出射するレーザ光源28と、外部から供給される水平周波数に同期して反射ミラー部12を水平方向に振動させて、レーザ光源28から出射されたレーザ光を水平走査する水平走査用光偏向子29と、外部から供給される垂直周波数に同期して反射ミラー部12を垂直方向に振動させ、水平走査用光偏向子29で水平走査されたレーザ光を垂直走査して、スクリーン31に投影する垂直走査用光偏向子30と、垂直走査用光偏向子30で垂直走査されたレーザ光を集光する集光レンズ33とから構成される。
更に、表示装置32は、集光レンズ33で集光されたレーザ光による光情報を書き込む一方、集光レンズ33側と反対側から照射される読み出し光により光情報が読み出される光アドレス型空間光変調素子34を備えている。
光アドレス型空間光変調素子34の読み出し側には、ランプ35と、ランプ35から出射された光をカットする赤外線カットフィルタ36と、赤外線カットフィルタでカットされた光を集光するレンズ37と、レンズ37で集光された光のうち所定の波長を通過させる波長フィルタ38とが順次配置されている。
更に、表示装置32は、波長フィルタ38を通過した光を反射させて、光アドレス型空間光変調素子34に上記した読み出し光として入射させ、光アドレス型空間光変調素子34から読み出された光情報を通過させるポラリゼーション・ビームスプリッタ39と、このポラリゼーション・ビームスプリッタ39から出射した光情報をスクリーン31に投影する投影レンズ40とを備えている。
実施例7も、実施例6と同様な効果が得られる。
この単色のレーザ光の代わりにRGB色の3原色レーザ光を用いれば、安定した偏向角度及び共振周波数によるカラー画像をスクリーン上に投影することができる。なお、固体伝熱体5は、熱を効率よく外部へ伝達できるものであれば、良く、これに限られず、熱を効率よく放出する一般的な放熱手段を用いることが可能である。
本発明の実施例1の光偏向子を示す斜視図である。 振動体の平面図である。 光偏向子の側面図である。 実施例1の光偏向子における固定部、固体伝熱体及び振動体を一体化した様子を示す斜視図である。 本発明の実施例2の光偏向子を示す斜視図である。 本発明の実施例3の光偏向子を示す斜視図である。 参考例の光偏向子を示す斜視図である。 本発明の実施例5の光偏向子を示す斜視図である。 本発明の実施例1〜3及び5の光偏向子を用いた表示装置を示す概略図である。 本発明の実施例1〜3及び5の光偏向子を用いた他の表示装置を示す概略図である。 従来の光偏向子を示す斜視図である。 シリコンの共振周波数の温度依存性を示す図である。 シリコンヤング率の温度依存性を示す図である。 光偏向子の共振曲線特性を示す図である。
1,18,19,22,25…光偏向子、2,23…固定部、3…振動体、4…駆動部、5…固体伝熱体、6…ベース、6A,23A…凹部、7,8…支持部、9,10…振動子、9A,10A…振動固定部、アーム部…9B,9C,10B,10C、11…空間領域、12…反射ミラー部、12A…光反射膜、13A,13B,14A,14B,24A,24B…捩じりバネ部、15、16…固定電極、17…電源、20,21…固体伝熱体、26…温度調節台、27、32…表示装置、28…レーザ光源、29…水平走査用光偏向子、30…垂直走査用光偏向子、31…スクリーン、33…集光レンズ、34…光アドレス型空間光変調素子、35…ランプ、36…赤外線カットフィルタ、37…レンズ、38…波長フィルタ、39…ポラリゼーション・ビームスプリッタ、40…投影レンズ

Claims (4)

  1. ベース上の一端側に形成された直方体形状を有する第1の支持部と、
    前記ベース上の他端側に形成され、前記第1の支持部に対して所定の間隙を有して対向配置された直方体形状を有する第2の支持部と、
    前記第1の支持部及び前記第2の支持部の上方に配置され、下面側が前記第1の支持部の上面側及び前記第2の支持部の上面側に固定された振動体と、
    前記振動体を駆動する駆動部と、
    前記振動体の上面側又は下面側に前記第1の支持部及び前記第2の支持部を覆うように配置され、前記振動体、前記第1の支持部、及び前記第2の支持部に接する下向きコ字形状を有する熱伝導体と、
    を備え、
    前記振動体は、
    前記第1の支持部に固定された第1の振動固定部と、
    前記第1の振動固定部から前記第2の支持部に向かって延在し、先端部が自由端である一対の第1のアーム部と、
    前記第2の支持部に固定された第2の振動固定部と、
    前記第2の振動固定部から前記第1の支持部に向かって延在し、先端部が自由端である一対の第2のアーム部と、
    前記一対の第1のアーム部及び前記一対の第2のアーム部の間に配置され、前記第1の面側に光反射面を有するミラー部と、
    前記一対の第1のアーム部と前記ミラー部とを連結する一対の第1の捩じりばね部と、
    前記一対の第2のアーム部と前記ミラー部とを連結する一対の第2の捩じりばね部と、
    を備え、
    前記一対の第1の捩じりばね部と前記一対の第2の捩じりばね部とは、前記ミラー部の重心を通る所定の軸に対して線対称に配置されており、
    前記駆動部は、前記一対の第1のアーム部又は前記一対の第2のアーム部を駆動して、前記ミラー部を、前記所定の軸を回転軸として所定の回転方向又は前記所定の回転方向とは逆向きの回転方向に回転させ
    前記熱伝導体が前記振動体の上面側に配置されている場合には、
    前記振動体は、前記第1の振動固定部が前記第1の支持部の上面に固定され、かつ前記第2の振動固定部が前記第2の支持部の上面に固定され、
    前記熱伝導体は、下面が前記振動体の上面に接し、かつ前記下向きコ字形状の一方の内側面が前記第1の支持部の外側面に接し、かつ前記下向きコ字形状の他方の内側面が前記第2の支持部の外側面に接し、
    前記熱伝導体が前記振動体の下面側に配置されている場合には、
    前記振動体は、前記第1の振動固定部が前記熱伝導体を介して前記第1の支持部の上面に固定され、かつ前記第2の振動固定部が前記熱伝導体を介して前記第2の支持部の上面に固定され、
    前記熱伝導体は、上面が前記振動体の下面に接し、かつ前記下向きコ字形状の一方の内側面が前記第1の支持部の外側面に接し、かつ前記下向きコ字形状の他方の内側面が前記第2の支持部の外側面に接していることを特徴とする光偏向子。
  2. 前記熱伝導体は、Au,Ag,Cu,Al,AlN,SiC,DLC,Al,ダイヤモンド,又はカーボングラファイトを含むことを特徴とする請求項1記載の光偏向子。
  3. 請求項1又は2記載の光偏向子と、
    前記光偏向子を温度調節する温度調節部と、
    を備えていることを特徴とする光偏向器。
  4. レーザ光を照射するレーザ光源と、
    前記レーザ光を所定の方向に走査する、請求項1もしくは2記載の光偏向子、又は請求項3記載の光偏向器と、
    を備えていることを特徴とする表示装置。
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