JP2000089153A - 光偏向装置 - Google Patents

光偏向装置

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JP2000089153A
JP2000089153A JP10261467A JP26146798A JP2000089153A JP 2000089153 A JP2000089153 A JP 2000089153A JP 10261467 A JP10261467 A JP 10261467A JP 26146798 A JP26146798 A JP 26146798A JP 2000089153 A JP2000089153 A JP 2000089153A
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spring
torsion spring
vibration system
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piezoelectric element
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JP10261467A
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Yasushi Tanijiri
靖 谷尻
Hiroaki Ueda
裕昭 上田
Kenji Ishibashi
賢司 石橋
Yasushi Kobayashi
恭 小林
Takatoshi Ishikawa
隆敏 石川
Satoshi Osawa
聡 大澤
Hideki Osada
英喜 長田
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/105Scanning systems with one or more pivoting mirrors or galvano-mirrors
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/008Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements with means for compensating for changes in temperature or for controlling the temperature; thermal stabilisation
    • GPHYSICS
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/18Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for prisms; for mirrors
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、走査速度、走査振幅が大きく、かつ
性能が安定した共振ミラーを有する光偏向装置を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、大幅に走査速度
を変化させることができる光偏向装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】ばねと、該ばねの一部に固定され該ばねが
振動することにより振動する反射ミラーと、該ばねを該
ばねの共振周波数近辺で駆動発振させる駆動手段とを備
えた光偏向装置において、前記ばねと前記反射ミラーと
を含む振動系の固有振動数を制御する制御手段を備えた
構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光偏向装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】レーザーを光源として、そのビームを走
査して2次元映像を表示するレーザー走査型映像表示装
置は、液晶ディスプレイなどの2次元表示素子を用いる
表示装置よりもコントラストが高い、色再現性が優れて
いる、消費電力が小さいなどさまざまな利点が上げられ
る。
【0003】走査型映像表示装置の従来例としては、図
23に示す頭部搭載型映像表示装置(HMD)がある。
図23には、HMDの光学系を上から見た概略図を示
す。101は、入射する光を水平方向に走査する主走査
手段である。主走査手段101には、横から見た図Aに
示すように、映像信号により変調されるレーザー光源1
02で発光された光がコンデンサーレンズ103により
集光され入射する。
【0004】104は、主走査手段101からの光を垂
直方向に走査する副走査手段である。105は、副走査
手段104からの光を反射して凹面鏡に与えるととも
に、凹面鏡からの光を透過して観察者の瞳に与えるハー
フミラーである。106は、観察者の瞳に虚像を投影す
る凹面鏡である。尚、主走査手段101は凹面鏡106
を介して観察者の瞳位置と略共役となる位置に構成され
ている。
【0005】このような走査型映像表示装置において、
高精細の映像を得るためにには、一画面の走査線数を上
げなければならないため、走査手段は、その走査周波数
が非常に高いことが要求される。例えば、水平走査線数
1000本の映像を、リフレッシュレート60Hzで表示
するためには、水平方向の走査周波数は60KHz必要と
いうことになる。
【0006】このような高い周波数で光を走査する走査
手段としては、電磁モータを用いた回転多面鏡やガルバ
ノミラーを用いた光偏向装置では非常に困難であり、ば
ね共振を利用したいわゆる共振ミラーを有する光偏向装
置が有効であることが広く知られている。
【0007】高い周波数で光を走査する共振ミラーを有
する光偏向装置においては、広い視野角の映像を表示で
きるようにするために、大きな振幅で光が走査されるこ
とが望ましい。光偏向装置において、あるエネルギーに
対する振幅は、振動系のばね定数と慣性モーメントによ
って決まる固有振動数および振幅倍率で決まる。最大振
幅倍率は、振動系の固有振動数と駆動系の駆動周波数が
一致するときに得られる。つまり、固有振動数を駆動周
波数付近に設定し振幅倍率を大きくすることによって小
さなエネルギーで大きな振動を得ることができる。従っ
て、一般的に光偏向装置においては、振動系の固有振動
数と駆動系の駆動周波数が略一致するように構成されて
いる。
【0008】しかしながら、振動系の固有振動数は温度
によって変化するという特性を有している。温度変化に
よってばねの弾性率が変化し、ばね定数が変化するから
である。従って、上記光偏向装置において、例えば特定
の周波数の映像を提示する場合、周囲の温度が変化する
と固有振動数が変化し、最大振幅倍率が得られないこと
から振幅が小さくなってしまうという問題があった。こ
のような問題点を解決する技術が、USP555744
4(従来例1)、特開平7−49462号公報(従来例
2)に開示されている。
【0009】従来例1の光偏向装置は、高い周波数に対
応したものでねじりばねの中心にミラーを配置し、手動
あるいは膨張率の異なる材料を組み合わせてばねの張力
を調整し、固有振動数を調整可能にしたものである。
【0010】従来例2の光偏向装置は、振動系近傍の温
度を検出して、検出結果に基づいて駆動周波数を制御す
るものである。この場合、温度変化により振動系の固有
振動数が変化しても、変化に応じた駆動周波数で駆動さ
せることができる。よって、振動系を共振するように制
御できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高速の
共振状態は極めて調整範囲が狭く微調整が必要である
が、従来例1の光偏向装置のような手動調整や機械的に
膨張率の違いを利用しただけの調整手段では、微調整が
難しく所望の固有振動数を得られないという問題があっ
た。
【0012】また、従来例2の光偏向装置のように駆動
周波数そのものを変化させる場合、映像信号の周波数を
変化させる必要がありコストアップになるという問題が
あった。さらに、従来の光偏向装置においては一般的に
固有振動数は一つのみしか得られなかったので、汎用性
に欠けるという問題があった。
【0013】本発明は、上記問題点を鑑みて、走査速
度、走査振幅が大きく、かつ性能が安定した共振ミラー
を有する光偏向装置を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、大幅に走査速度を変化させることができ
る光偏向装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、ばねと、該ばねの一部に
固定され該ばねが振動することにより振動する反射ミラ
ーと、該ばねを該ばねの共振周波数近辺で駆動発振させ
る駆動手段とを備えた光偏向装置において、前記ばねと
前記反射ミラーとを含む振動系の固有振動数を制御する
制御手段を備えた構成とする。
【0015】上記構成においては、制御手段により振動
系の固有振動数が制御される。このとき、固有振動数が
駆動手段による駆動周波数と一致するように制御するこ
とで、共振状態が得られる。よって、例えば温度変化に
より振動系の固有振動数に変化があっても、駆動周波数
と一致するように調整できるので、振動系の共振状態が
得られる。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の光偏向装置において、前記制御手段は前記ばねの実際
に振動する部分の長さを制御することにより前記振動系
の固有振動数を制御する構成とする。
【0017】ばねの実際に振動する部分の長さが変化す
ると、振動系のばね定数は変化する。よって、固有振動
数も変化することになる。つまり、ばねの長さにより固
有振動数を制御することができる。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の光偏向装置において、前記制御手段は前記ばねの温度
を制御することにより前記振動系の固有振動数を制御す
る構成とする。
【0019】ばねの温度が変化すると、ばねの横弾性率
が変化する。よって、固有振動数も変化することにな
る。つまり、ばねの温度により固有振動数を制御するこ
とができる。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の光偏向装置において、前記振動系は錘体を有し、前記
制御手段は前記錘体の位置を制御することにより前記振
動系の固有振動数を制御する構成とする。
【0021】振動系に含まれる錘体の位置が変化する
と、振動系の慣性あるいは錘体の慣性がばねに与える影
響が変化する。よって、固有振動数も変化することにな
る。つまり、錘体の位置により固有振動数を制御するこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1〜第18の実
施形態を図面を参照して説明する。まず、第1の実施形
態の光偏向装置の全体構成図である図1を参照して、全
ての実施形態に共通する基本構成について説明する。
【0023】図1の光偏向装置は、光を偏向する反射ミ
ラー3、反射ミラー3を回転振動させる棒状のねじりば
ね2、ねじりばね2に回転振動を与える駆動手段8、基
台1から構成されている。駆動手段8は、左右のコイル
5、左右の永久磁石7、鉄等の磁性体で形成される左右
の駆動軸6、リング4からなる。
【0024】反射ミラー3は、ねじりばね2の一端に固
着されている。ねじりばね2の他端は、基台1に接続さ
れている。駆動手段8は、ねじりばね2の根元近傍にね
じり振動の駆動力を与えるように構成されている。コの
字形状の左右の永久磁石7は、ねじりばね2を中心とし
て左右対称となる基台1上の位置に固着されている。リ
ング4はねじりばね2の根元近傍にはめ込まれ固定され
ている。
【0025】左右のコイル5は、それぞれねじりばね2
と左右の永久磁石7の間に位置するように保持されてい
る。左右の駆動軸6は、それぞれコイル5の中心を通る
ように配置され、一端は永久磁石7の磁界内に配置さ
れ、他端はリング4に固着されている(一体的に形成さ
れていてもよい)。駆動手段8において、コイル5に電
流を流すと駆動軸6は電磁石となる。このとき、左右の
駆動軸6の永久磁石7側の端が逆の極性を持つようにコ
イル5に流す電流の方向を制御する。
【0026】電磁石となった左右の駆動軸6は、永久磁
石7の磁界より一方は上方向、他方は下方向に力を受け
る。この力は、リング4を介してねじりばね2に回転方
向の力として伝えられる。コイル5に流す電流の方向
を、ねじりばね2を反射ミラー3を含む振動系の固有振
動数近傍の周波数で切り替えて、それぞれの駆動軸6の
永久磁石7側の端に発生する磁極を共振周波数で反転さ
せる。
【0027】従って、ねじりばね2に与えられる力の回
転方向が、共振周波数で反転することになる。これによ
り、ねじりばね2はねじり共振する。ねじりばね2の先
端に固着されている反射ミラー3は、ねじりばね2のね
じり中心軸を回転中心軸とする回転振動をする。
【0028】第2〜第18の実施形態の光偏向装置の基
本構成は、上記の説明と同じである。図1の光偏向装置
とは、ねじりばねと基台の形状、ねじりばねと基台の接
続部分の構成に多少の違いがあるものがあり、また図1
の構成要素にさらに追加する構成部材があるものもある
が、基本構成は同じであるので、基本構成に基づく上記
の作用に違いはない。各実施形態において、上記の説明
と重複する基本構成の説明は省略する。また、実施形態
によっては、簡便化のために図面上で省略する基本の構
成要素を省略するものもある。
【0029】上記のように、光偏向装置においては、振
動時に振動系の固有振動数と駆動手段の駆動周波数が略
一致し、振動系が共振状態にあることが望ましい。しか
し、振動系の固有振動数は、例えば温度によって変化す
るので、温度が変化しても共振状態を維持するように制
御する制御手段が必要となる。各実施形態の光偏向装置
は、振動系の固有振動数を制御する固有振動数制御手段
を有する。
【0030】固有振動数制御手段は、例えば振動系が共
振状態にない場合、つまり振動系の固有振動数と駆動手
段の駆動周波数が一致していない場合に、振動系の固有
振動数を変化させて、駆動手段の駆動周波数と一致させ
る制御を行う。よって、振動系は共振する。
【0031】第1〜第6の実施形態の固有振動数制御手
段は、ねじりばねの実効的なばね長を変化させることに
よりばね定数を変化させ、振動系の固有振動数を制御す
るものである。ばね長が長いほど、ばね定数が小さくな
るので固有振動数も小さくなる。第7〜第11の実施形
態の固有振動数制御手段は、ばねの温度を変化させるこ
とによりばね定数を変化させ、振動系の固有振動数を制
御するものである。ばね温度が高いほど弾性率が小さく
なるので固有振動数も小さくなる。第12〜第18の実
施形態の固有振動数制御手段は、振動系の慣性を変化さ
せるあるいは重心位置を変化させることにより、振動系
の固有振動数を制御するものである。慣性が大きいほど
固有振動数は小さくなる。また、重心位置がばねの根元
から離れるほど固有振動数は小さくなる。
【0032】〈第1の実施形態〉図2に、図1に示した
光偏向装置の垂直断面図を示す。ねじりばね2は、断面
円形の棒状部材で、略中心部から反射ミラー3側端に向
かって断面円形の直径が小さくなるテーパー形状であ
る。このような形状にすることによって、直径が一様な
棒状部材の場合にばねの自重慣性により非線型になるね
じり量を線形、あるいは、所定のねじり量にコントロー
ルし、最外径にかかるねじり応力を線形、あるいは、所
定のねじり応力にコントロールできる。また、反射ミラ
ー3側端ほど細いので自重慣性による固有振動数の低下
を防ぐ。従って、直径が一様な棒状部材より、ねじりに
強く、振幅が大きく、さらに固有振動数を大きくでき
る。
【0033】9は、ねじりばね2を保持する保持部であ
り、弾性を有している。保持部9は、一端を基台1に固
着され、他端でねじりばね2を押圧してねじりばね2を
保持している。尚、保持部9が押圧しているねじりばね
2の領域のうち反射ミラー3側端である位置11が、ね
じりばね2の支持位置となる。ねじりばね2の実効的な
ばね長は、支持位置11から反射ミラー3側端までの長
さaとなる。10は、一端が基台1に、他端がねじりば
ね2に固着されている圧電素子である。
【0034】本実施形態の固有振動数制御手段は、ばね
長aを変化させることにより固有振動の調節を行う。具
体的には、圧電素子10にかける電圧を制御して圧電素
子10の図面水平方向の長さを調節する。圧電素子10
の長さが変わると、それに接着されているねじりばね2
はねじり中心軸方向に移動し、支持位置11が変化する
ことによりばね長aが変化する。
【0035】振動系の固有振動数を大きくする場合に
は、圧電素子10に印加する電圧を下げて圧電素子10
の長さを短くする。圧電素子10の長さが短くなると、
ねじりばね2は図面左側に引かれ、ばね長aが短くな
る。このため、固有振動数は大きくなる。一方、振動系
の固有振動数を小さくする場合には、圧電素子10に印
加する電圧を上げて圧電素子10の長さを長くする。圧
電素子10の長さが長くなると、ねじりばね2が図面右
側に押され、ばね長aが長くなる。このため、固有振動
数は小さくなる。前記制御において、圧電素子10に印
加する電圧の値を調節して固有振動数の値を制御する。
【0036】尚、上記実施形態において、図面上では省
略したが、固有振動数制御手段は反射ミラー2の振幅を
検出する検出部と、検出部の検出結果に基づいて振動系
が共振するようにばね長aを制御する制御部を有する。
【0037】〈第2の実施形態〉図3に、本実施形態の
光偏向装置の垂直断面図を示す。本実施形態の光偏向装
置は、第1の実施形態と比較して、ねじりばね2のばね
長aを変化させる部材の構成が異なるだけで、その他の
構成に違いはないので、第1の実施形態と異なる部分の
み説明する。
【0038】本実施形態においては、第1の実施形態の
圧電素子10に代えて、モーター14と、モーター14
の回転軸13と、ネジ15が設けられている。これらに
より、ばね長aを調節する。モーター14の回転軸13
は基台1を貫通しており、ねじりばね2とは接さない程
度の長さを有する。回転軸13のねじりばね2側端の一
定の範囲には、ネジ15と螺合するようにネジがきられ
ている。ネジ15は、一端がねじりばね2に固着され、
他端で回転軸13のネジに螺合する。
【0039】上記構成においては、モーター14の回転
により回転軸13が回転し、これに螺合するネジ15は
回転軸13の回転中心軸方向(図面の水平方向)に移動
する。ネジ15が移動すると、ネジ15に固着されてい
るねじりばね2も移動し、保持部9の支持位置11が変
化するので、ばね長aが変化する。本実施形態の固有振
動数制御手段は、このようにしてばね長aを変化させる
ことにより、第1の実施形態と同様に、ねじりばね2の
固有振動数を調節して、ねじりばね2が共振するように
制御する。
【0040】〈第3の実施形態〉図4は、本実施形態の
光偏向装置の全体構成図であり、図5はその簡略化した
垂直断面図である。本光偏向装置は、ねじりばね16、
基台12、駆動手段8、反射ミラー3から構成されてい
る。駆動手段8の構成、作用については、第1の実施形
態と同じなので説明を省略する。
【0041】図5からわかるように、ねじりばね16
は、内部が空洞の棒状部材よりなる。図5において、1
7はばね長調節部材である。ばね長調整部材17は、ね
じりばね16の内部空洞に密着して収まる円柱状の部材
17aと、部材17aより細く、基台12を貫通する棒
状の部材17bよりなる。
【0042】尚、ねじりばね16の支持位置は部材17
aがねじりばね16に密着する部分の反射ミラー3側端
である位置18となる。ねじりばね16の実効的なばね
長は、支持位置18から反射ミラー3側端までの長さb
となる。
【0043】ばね長調節部材17は、図面水平方向に移
動することにより、部材17aのねじりばね16の内部
における接触位置を変化させる。尚、ばね長調節部材1
7の水平方向への移動手段としては例えばモーターなど
を用いる。接触位置が変化すると、支持位置18が変化
し、実効的なばね長bも変化する。ばね長bを変化させ
ることにより、ねじりばね16の固有振動数を変化させ
ることが可能となる。固有振動数制御手段は、上記のよ
うに固有振動数を調節して、ねじりばね16が共振する
ようにする。本実施形態においても、図面上では省略し
たが、固有振動数制御手段は反射ミラー3の振幅を検出
する検出部と、検出部の検出結果に基づいて振動系が共
振するようにばね長bを制御する制御部を有する。
【0044】〈第4の実施形態〉図6に、本実施形態の
光偏向装置の垂直断面図を示す。本実施形態の光偏向装
置は、第3の実施形態と比較して、ばね長調節部材が異
なるだけでその他の構成に違いはないので、第3の実施
形態と異なる部分のみ説明する。
【0045】本実施形態においては、第3の実施形態の
ばね長調整部材17に代えて、ねじりばね16の空洞に
密着して収まる円柱状の部材19aと、前記円柱状部材
19aより細く一端が基台12に固着されている円柱状
の部材19bからなるばね長調節部材19を有する。ば
ね長調整部材19は、温度によって図面水平方向の膨張
率が異なり、温度変化により水平方向に膨張または収縮
する部材で形成されている。温度が変化するとねじりば
ね16内部での接触位置が変化する。接触位置が変化す
ると、第3の実施形態同様に、支持位置18が変化し、
ねじりばね16の実効的なばね長bも変化する。
【0046】固有振動数制御手段は、ばね長調節部材1
9の温度を制御する制御部を有し、制御部は振動系が共
振するように制御を行う。尚、ばね長調節部材19は、
圧電素子からなる構成でもよい。この場合、圧電素子の
伸縮により支持位置18が変化することになる。このよ
うな構成においては、圧電素子に印加する電圧を制御す
る制御部を設け、振動系が共振するような制御がなされ
るようにする。尚、検出部による反射ミラー3の振幅デ
ータに基づいて制御がなされることはこれまでの実施形
態と同様である。
【0047】〈第5の実施形態〉図7に、本実施形態の
光偏向装置のねじりばね16と基台12の接続部分を含
む一部分の垂直断面図を示す。本実施形態の光偏向装置
は、第3の実施形態と比較して、ねじりばね16のばね
長調節部材が異なるだけで、その他の構成に違いはない
ので、第3の実施形態と異なる部分のみ説明する。
【0048】本実施形態においては、第3の実施形態の
ばね長調節部材17に代えて、ねじりばね16の空洞に
一部が密着して収まる断面円形状の部材20aと、部材
20aより細く、一端が基台12に固着されている棒状
の部材20bからなるばね長調節部材20を有する。部
材20aの略中心部より反射ミラー3側の部分は、反射
ミラー3側端に向かって断面円形の直径が小さくなるテ
ーパー形状となっている。
【0049】部材20aは、断面の直径方向の膨張率が
温度によって異なる膨張部材を用いて形成する。部材2
0aは温度変化があると膨張または収縮し、空洞部分で
の支持位置が変化する。例えば、図7(a)の状態から
温度変化があると、図7(b)のように、部材20aが
収縮し、支持位置が18aから18bに変化する。支持
位置が変化すると、図面では省略したが、第3、第4の
実施形態同様に実効的なばね長が変化する。本実施形態
の固有振動数制御手段は、ばね長調節部材20の部材2
0aの温度を制御する制御部を有し、制御部は振動系が
共振するように制御を行う。尚、検出部による反射ミラ
ー3の振幅データに基づいて制御がなされることはこれ
までの実施形態と同様である。
【0050】〈第6の実施形態〉図8に、第6の実施形
態の光偏向装置の概略化した全体構成を示し、図9にそ
の垂直断面図を示す。本実施形態の光偏向装置は、第1
の実施形態のものと比較して、ねじりばね、基台、ばね
長を調節するための部材の構成に違いがあるだけで、そ
の他の構成要素に関しては違いがないので、ねじりばね
21、基台22、反射ミラー3、リング4、ばね長調節
部材23のみを図示し、その他の部分は図1を参照する
こととして省略する。
【0051】ねじりばね21は棒状の部材からなる。ね
じりばね21は、一端に反射ミラー3を固着し、他端を
基台22に固着されている。また、ねじりばね21の基
台22側端には、回転軸方向にのびる4本の溝21aが
形成されている。ばね長調節部材23の詳細な構成を図
10に示す。ばね長調節部材23は、円形の部材23b
に4本の棒状部材である足23aが垂直に取り付けられ
ている。
【0052】図9からわかるように、ばね長調節部材2
3の4本の足23aは、基台22を貫通しそれぞれがね
じりばね21の溝21aに嵌入され、図面横方向に摺動
自在に構成されている。ばね長調節部材23は、固い部
材で形成されているので、ねじりばね21においては、
ばね長調節部材23の足23aが嵌入されている部分は
振動しない。実効的なばね長は、足23aの先が接触し
ている位置である支持位置24から、反射ミラー3の固
着部までの長さcとなる。
【0053】上記のように、ばね長調節部材23は水平
方向に摺動可能なので、支持位置24も水平方向に移動
することになり、実効的なばね長cを調節することがで
きる。本実施形態の固有振動数制御手段は、第1の実施
形態同様に、不図示の検出手段により反射ミラー3の振
幅を検出し、振動系が共振するようにばね長調節部材2
3を調節するようにする。
【0054】〈第7の実施形態〉図11は、本実施形態
の光偏向装置の全体構成図である。棒状のねじりばね2
5は一端に反射ミラー3が固着され、他端は基台29に
固着されている。本実施形態の固有振動数制御手段は、
基台29とリング4の間のねじりばね25部分に巻き付
けられたコイル30と、制御部28を含むばね温度調節
手段よりなる。ばね温度調節手段は、コイル30に電流
を流して誘導起電力を生じさせ、これによりねじりばね
21が加熱されるようにする。このコイル30に流す電
流を制御することにより、ねじりばね25の温度を制御
する。
【0055】検出部26は、反射ミラー3の下側に設け
られており、反射ミラー3の振幅を検出する。検出結果
は、信号線27により制御部28へ送られる。検出部2
6は、例えば反射ミラー3からの反射光を検出するライ
ンセンサで構成される。制御部28は、検出部26から
送られてくる検出結果に基づいてばね温度を制御して、
振動系が共振するようする。
【0056】〈第8の実施形態〉図12は、本実施形態
の光偏向装置の全体構成図である。本実施形態の光偏向
装置において、固有振動数制御手段は、反射ミラー3の
下方に設けられたコイル31と制御部28とを含むばね
温度調節手段よりなる。ばね温度調節手段は、コイル3
1に電流を流して誘導起電力を発生させ、これにより反
射ミラー3を加熱する。ねじりばね25には、反射ミラ
ー3を介して熱が伝わる。ばね温度調節手段は、コイル
31に流す電流を制御することにより、ねじりばね25
の温度を調節する。
【0057】本光偏向装置においては、検出部としてね
じりばね25上にサーモセンサ33が配置されている。
サーモセンサ33はねじりばね25の温度を検出する。
検出結果は信号線32を通して制御部28に送られる。
制御部28は、予め測定されている共振状態にあるとき
のねじりばね25の温度T0と、検出結果の温度T1を
比較して、T1がT0より低い場合は、コイル31に電
流を流しねじりばね25の温度を上げてT1をT0に一
致させる。T1がT0に一致すると、振動系は共振状態
となる。
【0058】〈第9の実施形態〉図13は、本実施形態
の光偏向装置の全体構成図である。本実施形態の光偏向
装置は、第7の実施形態とは、固有振動数制御手段の検
出部の構成が異なるだけである。検出部は、第8の実施
形態と同様の構成で、ねじりばね25上に設けられたサ
ーモセンサ33からなる。
【0059】サーモセンサ33による検出結果は、制御
部28に送られる。制御部28は、第8の実施形態と同
様の方法でサーモセンサ33からの検出結果を用い、コ
イル30に流す電流を制御する。
【0060】〈第10の実施形態〉図14は、本実施形
態の光偏向装置の全体構成図である。本実施形態の光偏
向装置の構成は、第7の実施形態の光偏向装置からばね
温度調節手段を除いた装置が、箱体34内に収容されて
いる構成である。本実施形態においては、ばね温度調節
手段として代わりに、加熱装置40と冷却装置41を箱
体34の外部に有する。さらに、ばね温度調節手段は不
図示の制御部と検出部を含む。
【0061】箱体34には、反射ミラー3に映像光が入
射するように、光入射窓35が設けられている。また、
箱体34の一つの側面には、温風入出穴36と冷風入出
穴37が設けられており、箱体34の穴36、37の外
側には、パッキン38、39を介してそれぞれ加熱装置
40と冷却装置41が取り付けられている。加熱装置4
0は、温風入出穴36を介して箱体34内に温風を送出
する。温風により、箱体34内の温度は上がり、ばね温
度も上がる。冷却装置41は、冷風入出穴37を介して
箱体34内に冷風を送出する。冷風により、箱体34内
の温度は下がり、ばね温度も下がる。尚、図面ではわか
りやすいように、パッキン38、39、装置40、41
を離して示してある。
【0062】検出部は、反射ミラー3の振幅を検出す
る。振動系が共振状態にないときは、制御部はねじりば
ね25周囲の温度を加熱装置40または冷却装置41を
用いて変化させ、ねじりばね25の温度を振動系が共振
するように間接的に変化させる。
【0063】〈第11の実施形態〉図15は、本実施形
態の光偏向装置の全体構成図である。本実施形態は、第
7の実施形態の光偏向装置のばね温度調節手段であるコ
イル30の代わりに、加熱装置43と冷却装置42が基
台29に取り付けられている構成である。加熱装置43
は、基台29に熱を与えることにより基台29の温度を
上げる。冷却装置42は、基台29から熱を奪うことに
より基台29の温度を下げる。本実施形態のばね温度調
節手段は、このように基台29の温度を変化させること
により間接的にばね温度を制御する。
【0064】加熱装置43と冷却装置42は、それぞれ
ペルチェ素子からなる。加熱装置43においては、基台
29に接する板43bが放熱板となるように、また基台
29とともに放熱板43bを挟む板43aが吸熱板とな
るように構成されている。冷却装置42においては、基
台29に接する板42bが吸熱板となるように、また基
台29とともに吸熱板42bを挟む板42aが放熱板と
なるように構成されている。
【0065】加熱装置43によると、吸熱板43aで外
気から熱量が吸収され、吸収した熱量が放熱板43bか
ら基台29に放熱されることにより基台29が加熱され
る。冷却装置42によると、吸熱板42bで基台29か
ら吸熱がなされ、これにより基台29が冷却される。吸
熱板42bで吸収した熱量は、放熱板42aを介して外
部に放出される。制御部28は、検出部による反射ミラ
ー3の振幅データに基づいて振動系が共振するように上
記冷却動作と加熱動作を制御する。
【0066】以下、固有振動数制御手段として、振動系
の重心位置を変える重心調節手段を有する第12〜第1
7の実施形態の光偏向装置について説明するが、これら
の実施形態の光偏向装置の全体構成は、図11に示す第
7の実施形態の光偏向装置とは、ばね温度調節手段の代
わりに重心位置調節手段を有する構成となっている点が
異なる。よって、各実施形態においては、重心位置調節
手段が形成されているねじりばねと反射ミラーを含む部
分の構成のみを図示(以下、一部概略構成図という)
し、全体構成図は図11を参照することとして省略す
る。
【0067】〈第12の実施形態〉図16に、本実施形
態の光偏向装置の一部概略構成図を示す。ねじりばね4
4は、棒状の部材からなり、第7の実施形態のねじりば
ね25と同様の構成である。反射ミラー3の下面には、
印加する電圧により回転軸に対して垂直方向に伸縮する
積層型圧電素子45が固着されている。積層型圧電素子
45の反射ミラー3側端とは異なる端には錘体46が固
着されている。
【0068】本実施形態の重心位置調節手段は、積層型
圧電素子45に印加する電圧を制御して錘体46位置を
図面の上下方向に移動させる。錘体46は振動系に含ま
れ、回転中心軸からの距離が長いほど振動系の慣性は大
きくなる。この慣性を、錘体46位置を調節することに
より制御する。本実施形態においても、制御部は検出部
による反射ミラー3の振幅のデータに基づき振動系が共
振するように錘体46の位置を制御する。
【0069】〈第13の実施形態〉図17に、本実施形
態の光偏向装置の一部概略構成図を示す。本実施形態
は、第12の実施形態とは錘体46の固着位置と、錘体
46位置を移動させる部材が異なるだけである。反射ミ
ラー3の下面には、反射ミラー3より回転軸方向に長い
バイモルフ47が接着されている。バイモルフ47は、
回転軸方向の一端はねじりばね44に固着され、他端に
錘体46を固着している。バイモルフ47は、印加され
る電圧により、その錘体46側端を矢印48方向に移動
させる。よって、錘体46の回転中心軸からの距離が変
化し、振動系の慣性が変化する。本実施形態において
も、制御部は検出部による反射ミラー3の振幅データに
基づいて振動系が共振するように錘体46の位置を制御
する。
【0070】〈第14の実施形態〉図18に、本実施形
態の光偏向装置の一部概略構成図を示す。本実施形態
は、慣性可変部材としてねじりばね44に勘合された円
筒状の部材50を備えている。円筒状部材50は、これ
とねじりばね44を貫通する棒状部材51によりねじり
ばね44に固定されている。また、円筒状部材50の反
射ミラー3側端に切り欠き部50aを有し、切り欠き部
50aには、ねじりばね44を挟むように二つの積層型
圧電素子52(一つは不図示)が固着されている。二つ
の積層型圧電素子52は、印加する電圧により回転中心
軸に対して垂直方向に伸縮する。
【0071】積層型圧電素子52が、図18の状態から
伸びると、切り欠き部50aが矢印53の方向に押し広
げられることになる。部材50は振動系に含まれるの
で、切り欠き部50aの広がりの程度により部材50の
回転中心軸からの距離が変わり、振動系の慣性が変わる
ことになる。制御部は、検出部の検出結果に基づいて積
層型圧電素子52に印加する電圧を制御し、振動系が共
振するようにする。
【0072】〈第15の実施形態〉図19に、本実施形
態の一部概略構成図を示す。図19では、ねじりばね5
4の中空部分の構成がわかりやすいように、ねじりばね
54の一部を切り欠いた状態で示す。ねじりばね54
は、実際には中空の棒状部材である。ねじりばね54の
中空部分の反射ミラー3側端には、印加する電圧により
回転軸方向に伸縮する積層型圧電素子56が固着されて
いる。また、積層型圧電素子56の他端には錘体55が
固着されている。積層型圧電素子56の伸縮により錘体
55の矢印57方向の位置が移動する。
【0073】ねじりばね54においては、各位置でその
位置のばね定数が異なる。各位置のばね定数は基台側端
ほど大きい。よって、ばね力に与える錘体55の慣性の
影響は、基台側端に近いほど小さくなる。つまり、錘体
55が基台側端に近いほど振動系の固有振動数は大きく
なる。制御部は、検出部の検出結果に基づいて振動系が
共振するように積層型圧電素子52に印加する電圧を制
御する。
【0074】〈第16の実施形態〉図20に、本実施形
態の一部概略構成図を示す。図20では、ねじりばね5
4の中空部分の構成がわかりやすいように、ねじりばね
54の一部を切り欠いた状態で示す。ねじりばね54
は、実際には中空の棒状部材である。ねじりばね54の
中空部分には、円筒状の押圧部材60が中空部分の壁面
に接して収容されている。押圧部材60は切り欠き部を
有し、その切り欠き部には押圧部材61がはめ込まれて
いる。押圧部材60は、炭素繊維強化樹脂で形成されて
いる。押圧部材60は中空部分にスプリング70を有
し、これによりねじりばね54の内部に固定されてい
る。押圧部材60とねじりばね54の接する部分との間
には、摩擦力が働く。
【0075】押圧部材60の一端には圧電素子58の一
端が接着されており、圧電素子の他端には円柱状の錘体
59が接着されている。圧電素子58は、印加される電
圧により回転中心軸方向に伸縮するもので、圧電素子5
8の伸び・縮みの速度を変化させて伸縮動作を繰り返し
行うように制御することで、錘体59、押圧部材60、
61、スプリング70、圧電素子59からなる重心位置
調節部材を回転中心軸方向に移動させることができる。
制御部は、第15の実施形態と同様に、重心位置調節部
材の位置を制御することにより振動系の固有振動数を制
御する。
【0076】〈第17の実施形態〉図21に、本実施形
態の一部概略構成図を示す。本光偏向装置は、重心位置
調節部材がねじりばね62の外部に構成されており、ね
じりばね62が中空でない点のみ第16の実施形態と異
なる。本実施形態の重心位置調節部材は、押圧部材6
3、71、スプリング64、圧電素子65、錘体66か
らなる。円筒状の押圧部材63はねじりばね62に勘合
されており、押圧部材71は押圧部材63の切り欠き部
にはめ込まれている。スプリング64は、押圧部材63
をねじりばね62に固定する。尚、押圧部材63は炭素
強化繊維で形成されており、ねじりばね62の接着部分
との間には摩擦力が働く。
【0077】圧電素子65は、一端を押圧部材63に固
着され、他端を錘体66に固着されている。錘体66は
円筒形状で、ねじりばね62が中空部分を貫通する。本
実施形態においても、第17の実施形態と同様に圧電素
子65に印加する電圧を制御することにより重心位置調
節部材を回転中心軸方向に移動させることができる。制
御部は、重心位置調節部材の位置を、振動系が共振する
ように制御する。
【0078】〈第18の実施形態〉図22に、本実施形
態の光偏向装置の全体構成図を示す。本実施形態の光偏
向装置は、図14に示す第10の実施形態の光偏向装置
の加熱装置40、冷却装置41の代わりに空気圧調整装
置69を有する。よって、箱体34には、空気圧調整穴
67が設けられている。空気圧調整装置69は、パッキ
ン68を介して空気圧調整穴67から箱体64内の空気
圧が調整できるように箱体34外部に取り付けられてい
る。
【0079】空気圧調整装置69は、箱体34内の空気
圧を調整する。空気圧により回転振動時に反射ミラー3
にかかる空気抵抗は変わるので、振動系の慣性も変わ
る。空気圧が高いほど空気抵抗は大きくなり、振動系の
慣性は大きくなる。本実施形態の制御部は、検出部の検
出結果に基づいて空気圧調整装置により空気圧を調整し
て慣性を変化させ振動系が共振するように固有振動数を
調節する。
【0080】上記各実施形態における固有振動数制御手
段は、検出手段の検出結果に基づいて振動系が共振する
ように固有振動数を制御するだけでなく、信号形態に対
応させた固有振動数の制御も行うものとする。各実施形
態の光偏向装置は、固有振動数制御手段により幅広い範
囲の固有振動数の値をとることが可能なので、さまざま
な信号形態に対応するものである。
【0081】以上、各実施形態においては、ばねとして
ねじり振動するねじりばねを用いたが、本発明を達成す
るばねとしてはこれに限らない。例えば、曲げ方向に曲
げ振動するばねであってもよい。
【0082】
【発明の効果】本発明は、非常に高速かつ大振幅の走査
を行う光偏向装置でありながら、走査の振幅を安定させ
ることが可能である。したがって、走査型の映像表示装
置に適している。また、大幅に走査速度を変えることが
できるので種々の映像周波数に対応できる汎用性の高い
光偏向装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図2】 第1の実施形態の光偏向装置の垂直断面
図。
【図3】 第2の実施形態の光偏向装置の垂直断面
図。
【図4】 第3の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図5】 第3の実施形態の光偏向装置の垂直断面
図。
【図6】 第4の実施形態の光偏向装置の垂直断面
図。
【図7】 第5の実施形態の光偏向装置の一部分の垂
直断面図。
【図8】 第6の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図9】 第6の実施形態の光偏向装置の垂直断面
図。
【図10】 第6の実施形態のばね長調節部材23の詳
細図。
【図11】 第7の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図12】 第8の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図13】 第9の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図14】 第10の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図15】 第11の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図16】 第12の実施形態の光偏向装置の一部概略
構成図。
【図17】 第13の実施形態の光偏向装置の一部概略
構成図。
【図18】 第14の実施形態の光偏向装置の一部概略
構成図。
【図19】 第15の実施形態の光偏向装置の一部概略
構成図。
【図20】 第16の実施形態の光偏向装置の一部概略
構成図。
【図21】 第17の実施形態の光偏向装置の一部概略
構成図。
【図22】 第18の実施形態の光偏向装置の全体構成
図。
【図23】 従来な走査型表示装置の光学系を上から見
た概略図。
【符号の説明】
1、12、22、29 基台 2、16、21、25、44、54、62 ねじりばね 3 反射ミラー 8 駆動手段 9 保持部 10、45、52、56、58、65 圧電素子 11、18、24 支持位置 13 回転軸 14 モータ 15 ネジ 17、19、20、23 ばね長調節部材 26 検出部 28 制御部 30、31 コイル 33 サーモセンサ 34 箱体 40、43 加熱装置 41、42 冷却装置 46、55、59、66 錘体 47 バイモルフ 69 空気圧調整装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 賢司 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 小林 恭 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 石川 隆敏 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 大澤 聡 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 長田 英喜 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H045 AB06 AB16 AB38

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ばねと、該ばねの一部に固定され該ばね
    が振動することにより振動する反射ミラーと、該ばねを
    該ばねの共振周波数近辺で駆動発振させる駆動手段とを
    備えた光偏向装置において、 前記ばねと前記反射ミラーとを含む振動系の固有振動数
    を制御する制御手段を備えたことを特徴とする光偏向装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は前記ばねの実際に振動す
    る部分の長さを制御することにより前記振動系の固有振
    動数を制御することを特徴とする請求項1に記載の光偏
    向装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は前記ばねの温度を制御す
    ることにより前記振動系の固有振動数を制御することを
    特徴とする請求項1に記載の光偏向装置。
  4. 【請求項4】 前記振動系は錘体を有し、 前記制御手段は前記錘体の位置を制御することにより前
    記振動系の固有振動数を制御することを特徴とする請求
    項1に記載の光偏向装置。
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