JP2007271374A - 電線の断線検出装置及び方法 - Google Patents

電線の断線検出装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不使用中のみならず使用中の電線にも適用することができるとともに、精度の高い断線検出を実施することができる電線の断線検出装置及び方法を提供する。
【解決手段】所定の長さをもって直列に接続された固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24のうち固定ケーブル22aに対して高周波パルス信号を注入する高周波パルス信号注入部100と、高周波パルス信号注入部100による注入信号によって固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24に流れる電流の反射波形を計測する信号波形計測部102と、信号波形計測部102の計測による反射波形の検出対象電線における有無を判定する判定部103とを備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば裸線(トロリー線)及び巻線(エナメル線)・絶縁電線・ケーブル等の電線の断線を検出する場合に使用して好適な電線の断線検出装置及び方法に関する。
一般に電線は複数の素線を撚り合せて構成される。これら素線に断線が生じると、電線の断面積が減少してインピーダンスが上昇するなどの不具合につながり、延いては機器類の停止等の事故が発生する。このため、機器類の事故の発生を未然に防止するために、通常電線の断線検出が行われる。
従来、この種電線の断線検出には、例えば電線の導体抵抗を測定する方法が用いられ、次の2つの方法(1),(2)が知られている。
(1)電線の両端に直流電圧を印加し、このとき流れる電流を計測してその電流と印加電圧とから電線の直流抵抗を測定し、この抵抗値の変化(予め健全時に求めておいた抵抗値に対する変化)から素線断線を検出する。
(2)上記(1)の方法において、直流電圧の代わりに交流電圧を印加することにより、電線の交流抵抗を測定し、この抵抗値の変化から素線断線を検出する(特許文献1)。
特公平7−69375号公報
しかし、従来の電線の断線検出方法においては、使用中の電線には適用することができない。すなわち、電線が送電ケーブルや機器内の電力ケーブル・信号ケーブルとして配線され、これらケーブルに電力又は信号を通電している(機器類が運転されている)と、電線の抵抗を測定することができないため、断線検出を実施することができない。
また、素線が部分的に断線している場合、その断線部における抵抗変化が全抵抗に比して小さいため、断線を検出することが難しい。すなわち、精度の高い電線の断線検出を実施することができない。
従って、本発明の目的は、不使用中のみならず使用中の電線にも適用することができるとともに、精度の高い断線検出を実施することができる電線の断線検出装置及び方法を提供することにある。
(1)本発明は、上記目的を達成するために、所定の長さをもって直列に接続された複数の電線からなる電線群の入射端に高周波パルス信号を注入する高周波パルス信号注入部と、前記高周波パルス信号注入部による注入信号によって前記複数の電線に流れる電流の反射波形を計測する信号波形計測部と、前記信号波形計測部の計測による前記反射波形の検出対象電線における有無を判定する判定部とを備えたことを特徴とする電線の断線検出装置を提供する。
(2)本発明は、上記目的を達成するために、所定の長さをもって直列に接続された複数の電線からなる電線群の入射端に高周波パルス信号を注入する工程と、前記複数の電線に流れる電流の反射波形を計測する工程と、前記反射波形の検出対象電線における有無を判定する工程とを備えたことを特徴とする電線の断線検出方法を提供する。
本発明によると、不使用中のみならず使用中の電線にも適用することができるとともに、精度の高い断線検出を実施することができる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電線の断線検出方法を実施するために用いられる電線の断線検出装置を示すブロック図である。
〔断線検出装置の全体構成〕
図1において、符号90で示す電線の断線検出装置は、固定ケーブル22aに入射端21から高周波パルス信号を注入する高周波パルス信号注入部100と、この高周波パルス信号注入部100による注入信号によって固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24に流れる電流の反射波形を計測する信号波形計測部102と、この信号波形計測部102の計測による反射波形の検出対象電線(移動ケーブル24)における有無を判定する判定部103とから大略構成されている。
固定ケーブル22a,22bは、それぞれ余長部28a,28bを含む同一種類のケーブルからなり、互いに接続部23aを介して接続されている。このうち固定ケーブル22aは固定用の電源31に入射端21を介して、一方固定ケーブル22bは移動ケーブル24に接続部23bを介してそれぞれ接続されている。また、固定ケーブル22aは入射端21と接続部23aとの間に、固定ケーブル22bは両接続部23a,23b間にそれぞれ着脱可能に配設されている。固定ケーブル22a,22bは、その長さを調整するために、それぞれ各長さの異なる複数の固定ケーブルを用意し、移動ケーブル24の長さに応じて交換される。
移動ケーブル24は、固定ケーブル22a,22bと共にケーブル(電線)群を構成し、滑車29に掛け渡され、かつ移動機器25に接続されている。滑車29及び移動機器25は、レール27上のスライダ26にワイヤ30を介して吊持されている。
(高周波パルス信号注入部100の構成)
高周波パルス信号注入部100は、高周波パルス信号を発生する高周波パルス発生器100Aと、この高周波パルス発生器100Aからの高周波パルス信号を受けて固定ケーブル22a(入射端21)に印加するコンデンサ100Bとを有し、入射端21に接続されている。
(信号波形計測部102の構成)
信号波形計測部102は、高周波パルス発生器100Aに接続されている。そして、高周波パルス信号の発生から接続部23a,23b及び移動機器25での反射波が電流センサ(後述)によって検出されるまでの時間を、また前述したように高周波パルス信号注入部100による注入信号によって固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24に流れる電流の反射波形をそれぞれ計測して記録するように構成されている。信号波形計測部102には、固定ケーブル22aの周囲に生じる誘導電流を検出する非接触式の電流センサ101が接続されている。
(判定部103の構成)
判定部103は、信号波形計測部102に接続され、検出対象ケーブル(移動ケーブル24)における反射波形の有無を判定するように構成されている。
〔電線の断線検出装置90の動作〕
高周波パルス発生器100Aで発生した高周波パルス信号は、コンデンサ100B及び入射端21を介して固定ケーブル22aに印加される。この高周波パルス信号は電流センサ101(取り付け箇所)を通過して固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24を移動機器側に伝搬し、インピーダンスが変化している接続部23a,23b及び移動機器25で反射する。これら接続部23a,23b及び移動機器25で高周波パルス信号が反射して移動ケーブル24及び固定ケーブル22a,22bを逆方向(電源側)に伝搬し、電流センサ101を再度通過する。
次に、信号波形計測部102において、高周波パルス発生器100Aでパルス信号を発生した瞬間から反射した高周波パルス信号が電流センサ101の取り付け箇所を通過するまでの間、電流センサ101で検出した電流信号に基づいてその反射波形を計測し、これら計測した反射波形を記録する。
そして、判定部103において、信号波形計測部102の計測による電流の反射波形の検出対象電線(移動ケーブル24)における有無を判定する。
次に、本実施の形態に示す電線の断線検出装置90を用いる電線の断線検出方法につき、図2を参照して説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る電線の断線検出方法を説明するために示す電流波形図である。
本断線検出方法を実施するにあたり、固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24の信号伝搬時間が等しく(信号伝搬時間比が固定ケーブル22aの信号伝搬時間:固定ケーブル22bの信号伝搬時間:移動ケーブル24の信号伝搬時間=1:1:1に)なるように固定ケーブル22a,22bの長さを調整した。
高周波パルス信号注入部100から固定ケーブル22a(入射端21)に高周波パルス信号を注入すると、接続部23a,23b及び移動機器25による多重反射パルスが信号波形計測部102において図2に示すように計測された。この場合、接続部23aからの多重反射パルスが時刻2×t1(t1=200ns)及び3×t1に、接続部23bからの2重反射パルスが時刻2×t1に現れた。このため、半断線を検出したい移動ケーブル24の時間領域t2(時間t2:時間t1の整数倍)からtNまでの範囲には、接続部23a,23bからの多重反射パルスが現れない。これにより、移動ケーブル24でケーブル半断線が生じたときの反射パルス時刻tx(tx=510ns)が接続部23a,23bからの多重反射パルス時刻と重なることが無く、移動ケーブル24のケーブル半断線を検出し易い。
[第1の実施の形態の効果]
以上説明した第1の実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)固定ケーブル22aに高周波パルス信号を印加し、そのとき固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24に流れる電流の反射波形を計測するため、移動機器25の不使用中のみならず使用中であっても断線検出を実施することができる。
(2)電流の反射波形を用いて断線検出を実施しているため、抵抗変化から断線検出を実施する場合と比べて断線検出の精度を確実に高めることができる。
(3)移動機器25の使用中にも断線検出を実施できることは、高周波パルス信号の注入から反射波形の有無判定までの過程を定期的に繰り返して実行することができる。このため、断線箇所が接触したり離間したりする場合でも断線を確実に検出することができ、断線検出上の信頼性を高めることができる。
(4)接続部23a,23bによる多重反射波形信号の検出時間が断線による反射波形信号の検出時間とが重ならないようにしたため、断線検出の判定を簡単に行うことができる。
なお、本実施の形態においては、上記(1)〜(4)に示す効果を得ることができる電線の断線検出装置及び方法である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、少なくとも上記(1)及び(2)に示す効果を得ることができる電線の断線検出装置及び方法であれば、所期の目的を達成することができる。
上記(1)及び(2)に示す効果が得られる電線の断線検出装置(方法)には、次の(I)及び(II)に示すものがある。これら(I)及び(II)について説明する。
(I)これは、運転中のケーブル導体に注入用コンデンサを介して高周波パルスを注入し、その高周波パルス電流を高周波信号検出用のCT(電流センサ)により検出し、その大きさを記録し、経時変化を調べることで、運転中のケーブルの素線の部分断線を検出する電線の断線検出方法である。
このような電線の断線検出方法において、商用周波電源で運転中のケーブルの素線断線を検出するためには、外部から注入する信号が商用周波電源の影響を受けない信号でなければならず、またケーブルに接続された機器にはダメージ・誤動作を与えない信号である必要がある。
このため、注入信号としては機器入力部のノイズカット機能でカットできるノイズと同等の高周波の単発パルスとし、信号注入部は高周波インピーダンスが小さいコンデンサを用いて高周波パルスの注入がしやすい構造とする。検出部としては高周波CTを用いることにより、商用周波電流をカットし、非接触で高周波パルス信号のみを検出できる構造とする。
高周波パルスがケーブル導体を伝搬する場合には、伝搬路のLCのインピーダンスの影響が大きくなるため、直流や商用周波信号による抵抗Rの測定と比較して断線時のLC変化の検出感度が向上する。すなわち、高周波パルスは断線時のLCRのインピーダンス変化を検出し、直流や商用周波信号によるRの変化のみの検出と比較して検出感度が向上する。
また、ケーブルの屈曲による断線はケーブル導体の最外周部から起こり、高周波信号が表皮効果でケーブル導体外表面を流れることから、直流や商用周波信号より断線の検出感度が向上する。したがって、高周波パルスをケーブルに注入し、高周波パルス電流を測定し、その経時変化を調べることで運転中のケーブルの断線を検出することができる。
このような断線検出方法を実施することができる電線の断線検出装置としては、例えば図3に示すようなものがある。図3において、機器1に電源7より移動用ケーブル3で電流が供給されている場合、機器1が移動することにより移動用ケーブル3が屈曲を受け、その素線の部分断線が発生することがある。移動用ケーブル3の素線の部分断線を検出するための高周波パルスは、電源側ケーブルに接続された信号注入用コンデンサ6を介して高周波パルス発生器9からケーブル10に注入される。注入される高周波パルス電流の検出は、電源側ケーブルに設置される高周波CT(電流センサ)4によって検出され、波形記録測定器8において測定記録される。電源7では、注入パルスが電源側に流入しないように高周波阻止用インダクタ5を挿入する。なお、電源ケーブルに接続される機器1のノイズカット機能が弱い場合に備え、高周波阻止用インダクタ2を機器電源入力部に挿入する。
高周波パルス発生器9からケーブル10に注入される高周波パルス電流は、高周波CT4を通過してケーブル10及び移動ケーブル3の導体を伝搬し、高周波阻止用インダクタ2のインピーダンス変化部で反射して高周波CT4まで伝搬してくる。高周波パルスの注入から高周波阻止用インダクタ2での反射波が高周波CT4で検出されるまでの時間、高周波CT4で検出される信号を記録する。
このような測定を一定時間毎に行い、最初に記録した初期波形と経過後の波形とを比較することにより素線の部分断線の判定を行う。さらに、波形差が生じた位置までの時間から断線位置を推定する。また、既に使用して素線の部分断線の疑いのあるケーブルに上記検出方法を適用する場合には、同一構造の2線間の波形差を測定することにより、素線の部分断線の判定を行うことも可能である。
このような電線の断線検出装置によって測定した信号波形につき、図4を用いて説明する。図4において、健全品と部分断線品の測定波形13を比較すると、ケーブル往復伝搬時間10内において測定波形に波形差11が出ている。波形差11は、素線の部分断線部のインピーダンス変化によって生じており、注入した高周波パルスが素線の部分断線部で一部反射して波形差11として測定されている。この部分が素線の部分断線位置であり、移動用ケーブル長とケーブル往復伝搬時間10とから信号の伝搬速度を得れば、素線の断線部往復伝搬時間12からケーブル素線の部分断線位置(伝搬速度×時間/2)を特定することができる。
(II)これは、運転中のケーブル導体に注入用コンデンサを介して高周波パルスを注入し、その高周波パルス電流(接続部による反射波形)を高周波信号検出用のCT(電流センサ)により検出し、その大きさを計測し、計測波形の検出対象電線における有無を判定することで、運転中のケーブルの素線の部分断線を検出する電線の断線検出方法である。
このような断線検出方法を実施することができる電線の断線検出装置としては、例えば図5に示すようなものがある。図5において、図1と同一又は同等の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本断線検出装置は、図5に示すように、固定ケーブル22a,22bがその長さを調整不能に構成されている。
このような電線の断線検出装置によって測定した信号波形を移動ケーブル24に半断線が無い場合につき、図6を用いて説明する。図6において、入射端パルスが時刻「0」に、接続部23aからの反射パルスが時刻t1に、接続部23bからの反射パルスが時刻t2に、移動機器25からの反射パルスが時刻tNにそれぞれ観測される。また、接続部23aからの多重反射パルスが時刻2×t1、3×t1に、接続点23bからの2重反射パルスが時刻2×t2にそれぞれ観測される。
次に、同じく図5における電線の断線検出装置によって測定した信号波形を移動ケーブル24に半断線が有る場合につき、図7を用いて説明する。図7において、移動ケーブル24でケーブル半断線が生じ、その反射パルスが時刻tx(tx=320ns)に現れた。しかし、この場合、断線箇所からの反射パルスが時刻2×t2(t2=120ns>t1=100ns)に接続部23bからの2重反射パルスと重なってしまい、時刻txにおけるのケーブル半断線の反射パルスを検出することが困難になる。
これに対して、本実施の形態においては、固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24の信号伝搬時間が等しく(信号伝搬時間比が固定ケーブル22aの信号伝搬時間:固定ケーブル22bの信号伝搬時間:移動ケーブル24の信号伝搬時間=1:1:1に)なるように固定ケーブル22a,22bの長さを調整して断線検出を実施したため、ケーブル途中に接続部23a,23bがあっても、ケーブル半断線の反射パルスの判別がし易い。
[第2の実施の形態]
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る電線の断線検出方法を説明するために示す電流波形図である。
図8に示すように、第2の実施の形態に示す電線の断線検出方法は、固定ケーブル22a,22b及び移動ケーブル24の信号伝搬時間比が固定ケーブル22aの信号伝搬時間:固定ケーブル22bの信号伝搬時間:移動ケーブル24の信号伝搬時間=1:2:1になるように固定ケーブル22a,22bの長さを調整した点に特徴がある。
このため、接続部23bからの反射パルスの時刻t2に接続部23aからの多重反射パルスの時刻3×t1が重なり、また移動機器25からの反射パルスの時刻tNに接続部23aからの多重反射パルスの時刻4×t1が重なる。これにより、半断線を検出したい移動ケーブル24の時間領域t2からtNまでの範囲には、接続部23a,23bからの多重反射パルスが現れない。よって、移動ケーブル24でケーブル半断線が生じたときの反射パルスが時刻txで接続部23a,23bからの多重反射パルスと重なることが無く、移動ケーブル24のケーブル半断線を検出し易い。
この場合、固定ケーブル22b途中の中間地点(時刻2×t1)に接続部23aからの多重反射パルスが現れるが、これは固定ケーブルとして半断線検出対象区間外とすれば問題ない。但し、この範囲も半断線検出範囲とする場合には、接続部23aからの多重反射パルスの現れる時刻2×t1付近では検出精度が劣るので、適用に注意が必要である。一般に、直列接続する複数のケーブルの伝搬時間を整数比にすれば接続部からの反射パルスが重なって半断線検出精度の向上に有効であるが、検出精度が劣る部分がないようにするためには伝搬時間を等しくすることが望ましい。また、図8において、半断線を検出する検出対象電線が最終部分でなく途中になる場合には、移動ケーブル24の伝搬時間を「1」とすると、他の固定ケーブル22a,22bの伝播時間がその整数倍になるよう、すなわち移動ケーブル24の伝搬時間が最小になるようにすることが望ましい。
[第2の実施の形態の効果]
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第3の実施の形態]
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る電線の断線検出方法を説明するために示す電流波形図である。
図9に示すように、第3の実施の形態に示す電線の断線検出方法は、固定ケーブル22a,22bの信号伝搬時間が等しく(信号伝搬時間比が整数比と)なるように固定ケーブル22a,22bの長さを調整した点に特徴がある。この場合、移動ケーブル24の信号伝搬時間Aは、固定ケーブル22a,22bの信号伝搬時間Bとすると、A≦Bであればよい。
このため、移動ケーブル24でケーブル半断線が生じたときの反射パルスが時刻txで接続部23a,23bからの多重反射パルスと重なることが無く、移動ケーブル24のケーブル半断線を検出し易い。
[第3の実施の形態の効果]
以上説明した第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の電線の断線検出装置(方法)を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)各実施の形態においては、固定ケーブルは2本接続する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、3本以上接続するものであってもよい。また、固定ケーブルは1本であっても、断線検出が可能である。固定ケーブルが1本である場合には、移動ケーブルの信号伝播時間が固定ケーブルの信号伝播時間以下に設定される。
(2)各実施の形態においては、固定ケーブルの種類が同一である場合について説明したが、その種類が異なり、パルス信号の伝送速度が異なる場合でもよい。この場合、反射パルス検出(到達)時刻(t1−0,t2−t1,…)を等しい時刻に設定すればよい。
(3)各実施の形態においては、移動機器25に接続するケーブル群を対象とする断線検出に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、移動機器25から離脱するケーブル群を対象として断線検出する場合にも各実施の形態と同様に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る電線の断線検出方法を実施するために用いられる電線の断線検出装置を示すブロック図。 本発明の第1の実施の形態に係る電線の断線検出方法を説明するために示す電流波形図。 本発明の第1の実施の形態に係る電線の断線検出装置と比較するための電線の断線検出装置(1)を示すブロック図。 図3における電線の断線検出装置を用いて実施される電線の断線検出方法を説明するために示す電流波形図。 本発明の第1の実施の形態に係る電線の断線検出装置と比較するための電線の断線検出装置(2)を示すブロック図。 図5における電線の断線検出装置を用いて実施される電線の断線検出方法(半断線が無い場合)を説明するために示す電流波形図。 図5における電線の断線検出装置を用いて実施される電線の断線検出方法(半断線が有る場合)を説明するために示す電流波形図。 本発明の第2の実施の形態に係る電線の断線検出方法を説明するために示す電流波形図。 本発明の第3の実施の形態に係る電線の断線検出方法を説明するために示す電流波形図。
符号の説明
1…機器、2,5…インダクタ、3…移動用ケーブル、4…電流センサ、6…コンデンサ、7…電源、8…波形記録測定器、9…高周波パルス発生器、22a,22b…固定ケーブル、23a,23b…接続部、24…移動ケーブル、25…移動機器、26…スライダ、27…レール、29…滑車、30…ワイヤ、31…電源、90…電線の断線検出装置、100…高周波パルス信号注入部、100A…高周波パルス発生器、100B…コンデンサ、101…電流センサ、102…信号波形計測部、103…判定部

Claims (11)

  1. 所定の長さをもって直列に接続された複数の電線からなる電線群の入射端に高周波パルス信号を注入する高周波パルス信号注入部と、
    前記高周波パルス信号注入部による注入信号によって前記複数の電線に流れる電流の反射波形を計測する信号波形計測部と、
    前記信号波形計測部の計測による前記反射波形の検出対象電線における有無を判定する判定部とを備えたことを特徴とする電線の断線検出装置。
  2. 前記複数の電線は、前記高周波パルス信号注入部に対して直列に接続された少なくとも1本の固定用電線と、前記少なくとも1本の固定用電線に対して直列に接続された移動用電線とからなり、
    前記少なくとも1本の固定用電線は、長さを調整可能に構成されている請求項1に記載の電線の断線検出装置。
  3. 前記高周波パルス信号注入部は、高周波パルス信号を発生する高周波パルス信号発生器と、前記高周波パルス信号発生器からの高周波パルス信号を受けて前記電線に印加するコンデンサとを有する請求項1又は2に記載の電線の断線検出装置。
  4. 前記信号波形計測部には、前記複数の電線のうち所定の電線の周囲に生じる誘導電流を検出する電流検出部が接続されている請求項1乃至3のいずれかに記載の電線の断線検出装置。
  5. 所定の長さをもって直列に接続された複数の電線からなる電線群の入射端に高周波パルス信号を注入する工程と、
    前記複数の電線に流れる電流の反射波形を計測する工程と、
    前記反射波形の検出対象電線における有無を判定する工程とを備えたことを特徴とする電線の断線検出方法。
  6. 前記複数の電線は、前記高周波パルス信号注入部に対して直列に接続された少なくとも1本の固定用電線と、前記少なくとも1本の固定用電線に対して直列に接続された移動用電線とからなり、
    前記少なくとも1本の固定用電線の長さを調整する工程を含む請求項5に記載の電線の断線検出方法。
  7. 前記固定用電線を少なくとも2本の固定用電線とした場合、前記少なくとも2本の固定用電線における信号伝搬時間比は整数比に設定され、
    前記移動用電線の信号伝搬時間は、前記少なくとも2本の固定用電線の信号伝搬時間より小さい時間に設定される請求項6に記載の電線の断線検出方法。
  8. 前記固定用電線を少なくとも2本の固定用電線とした場合、前記少なくとも2本の固定用電線及び前記移動用電線の信号伝搬時間は等しい時間に設定される請求項6に記載の電線の断線検出方法。
  9. 前記固定用電線を少なくとも2本の固定用電線とした場合、前記少なくとも2本の固定用電線の信号伝搬時間は前記移動用電線の信号伝搬時間の整数倍に設定される請求項6に記載の電線の断線検出方法。
  10. 前記固定用電線を1本の固定用電線とした場合、前記移動用電線の信号伝播時間は、前記1本の固定用電線の信号伝播時間以下に設定される請求項6に記載の電線の断線検出方法。
  11. 前記高周波パルス信号の注入から前記反射波形の有無判定までの過程を繰り返して実行する請求項5〜10のいずれかに記載の電線の断線検出方法。
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