JP2007263753A - テレメーターシステムの子局装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】テレメーターシステムの子局装置において、予測値の誤差を小さくすると共に、観測データの欠測を防止できるようにする。
【解決手段】子局装置の内部時計を較正する時刻較正処理をサンプリング周期よりも短い周期で実施する。時刻較正処理においては、時刻較正実施時刻が起点時刻に近いほど、較正可能な時間を短くする。また、時刻較正時間と時刻較正が実施されている間のサンプリング時間に基づいてサンプリングデータを補正し、その補正により得られたデータを用いて予測値を算出する。
【選択図】図5

Description

本発明は、テレメーターシステムに係り、特にテレメーターシステムの子局装置に関する。
テレメーターシステムは、定期的に各種データを収集し、それらの収集データをリアルタイムで一括監視して、警報や一般公開を行うシステムである。テレメーターシステムの一つとして、環境情報の常時監視システムがある。この環境情報常時監視システムの代表として、例えば、大気汚染監視システム(もしくは、放射線監視システム)がある。
環境情報常時監視システムは、定期的に収集する観測データの内容を、センタ設備でリアルタイムに一括監視し、環境基準を超過する観測データを検出した場合には、警報鳴動や周辺企業への操業自粛の依頼などの業務を行う。また、上記観測データは、環境省・地方自治体や各種関係機関(原子力発電所、原子力安全センタなど)に提供されるだけでなく、各種公報資料やインターネットを通じて、広く一般市民に情報公開される。
このため、環境情報の常時監視システムには、より確実で正確なデータ収集や情報公開が求められ、データの誤観測やデータ欠測等を発生させることは、一般企業への経済的損や、一般市民等のシステム利用者に様々なリスクを発生させることにつながる。
図10は、上記テレメーターシステムの構成図である。
同図に示すように、テレメーターシステムは、複数の子局装置10と親局装置20、及びそれらを通信接続するネットワーク30(例えば、LANやVPN)から構成される。親局装置20は、情報公開用の情報を送信するための通信網であるネットワーク50(例えば、インターネットなど)に接続されている。
子局装置10は、センサ40などの計測機器により定期的にデータをサンプリングする。このサンプリングデータには、例えば、雨量・気温などの気象データや、大気中のNO2(窒素酸化物)濃度やSO2(二酸化硫黄)濃度などの物資データの情報、空間線量率などの放射線データなどがあり、子局装置はこれらのデータを観測・記録している。
親局装置20は、ネットワーク30を介して、定期的に子局装置と通信しながら、子局装置が観測・記録したデータを収集して、その収集したデータを管理している。
子局装置10の観測処理について説明する。ここでは、観測の例として、瞬時値観測と予測値観測を取り上げる。
瞬時値観測は、観測データに特別な処理は行わず、各種センサが観測したデータを定期的にサンプリングし、そのサンプリングデータ(瞬時値)を、そのまま観測データとして利用する観測方法である。
<瞬時値観測>
図11と図12は、瞬時値観測のサンプリング方法の例を説明する図である。図10はセンサが定期的にサンプリングした観測データを子局装置10が受信する様子を示す図であり、図11は子局装置10における観測データの時刻変化の様子を示すグラフである。図11において、縦軸が観測データの値、横軸が子局装置10の観測時刻となっている。
子局装置10は、自身が備える内部時計により、サンプリング時刻になるとセンサ40かが計測したデータをサンプリングし、そのサンプリングデータを観測データとして記録する。図10及び図11に示す例では、14:10(14時10分)、14:20(14時20分)、・・・、15:00(15時00分)と10分おきに観測・記録している。このような観測データは、主に、気温、風速などの気象情報の観測に用いられることが多い。
<予測値観測>
予測値観測は、子局装置10が、その内部時計により、例えば、毎正時(**時00分)を起点として観測を開始し、例えば、10分周期で各種センサ40からサンプリングし計測データを元に、次の正時時刻に観測されるであろう1時間観測値を予測演算して、観測データの提供を行う方法である。
図13は、予測値観測の例を示す図である。同図において、縦軸が観測データ、横軸が子局10の観測時刻(子局観測時刻)になっている。
各サンプリング時刻における1時間観測値の予測演算は以下のようにして行なわれる。尚、計測値(センサ40の計測値)=子局装置10の観測データである。
14時10分:計測値=50(⇒予測値=50×(60/10)=300
→14時00分を起点とし、14時10分に観測したデータから、15時00分に観測されるであろうデータを予測演算する。
14時20分:計測値=97⇒予測値=97×(60/20)=291
→14時00分を起点とし、14時20分に観測したデータから、15時00分に観測されるであろうデータを予測演算する。
14時30分:計測値=147⇒予測値=147×(60/30)=294
→14時00分を起点とし、14時30分に観測したデータから、15時00分に観測されるであろうデータを予測演算する。



15時00分:計測値=297
→正時時刻なので予測演算は実施しない
この予測値観測は、現測定環境に大きな変化が無ければ、一時間の正時周期を待たなくても、事前に正時時点での観測値を予測できるという利点があるが、短時間の観測結果から一時間予測値を算出するため、センサ40の計測開始直後のデータは誤差が大きくなるという欠点がある。
この予測値観測は、徐々に観測物質が蓄積されるような濃度測定などの観測に用いられることが多い。
前述したように、子局装置10は定期的にセンサ40が計測したデータをサンプリングするため、正確な時刻情報を保持していなければならない。このため、子局装置10は、内部に時計を持っており、その内部時計の時刻情報を基に動作している。
しかしながら、装置単体で管理される内部時計は、CPUの負荷状況や、装置の設置環境、電源状態などの外部要因により、必ず、誤差が発生する。このため、子局装置10の運用が長時間継続すると、内部時計は徐々に正確な時刻からのズレ(遅延もしくは進み)が発生するのが常であり、これに伴い、観測データのサンプリング時刻も徐々に正しい時刻からズレていき、計測データにも誤差が生じる。
この例を、分かりやすいように、10分周期でデータをサンプリングした場合に、1分間に5ポイントづつ変化する瞬時値を観測するとものとし、子局装置10の内部時計が10分間に1分遅れると想定して説明する。この場合、子局装置10の観測データは以下のようになる。
14時10分(実際の時刻は14時11分):計測値(観測データ)=55
⇒予測値=55×(60/10)=310
14時20分(実際の時刻は14時22分):計測値(観測データ)=110
⇒予測値=110×(60/20)=330



15時00分(実際の時刻は15時06分):計測値(観測データ)=330
⇒予測値=330(予測演算は実施せず)
このように、内部時計の時刻ズレにより観測時間が1.1倍となるため、計測データも1.1倍となり、観測データに10%の誤差が生じる。
このような事態を防止するため、子局装置10に内部時計を自動的に補正する機能を搭載しているのが一般的であり、図14のフローチャートに示すように、定期的に正確な時刻と内部時計の時刻のずれチェックを行い(S101)、ずれが所定値を超えているか判定し(S102)、超えていれば正確な時刻に較正する時刻較正処理を行う(S103)という手法が用いられる。
上記のような観測データの誤差を修正する手段としては、NTTの時報、FMラジオの時報などのサービスを利用するものや、システム内の時計(NTP(Network Time Protocol)サーバ)に同期する方法などが一般的である。
しかしながら、テレメーターシステムの場合、独自の内部時計で観測データのサンプリングを実施しているため、外部の正確な時刻に時刻較正することで、データ欠測や測定誤差が発生するというシステム的な問題が生じる。
[観測データの欠測発生例]
図15を参照しながら、観測データの欠測が発生する実例を説明する。同図の縦軸は子局装置10の観測データ、横軸は子局装置10の観測時刻である。
図14は、子局装置10は10分周期でセンサ40の計測データをサンプリングし、そのサンプリング時刻の該計測データを観測するも場合の例である。
図14は、子局装置10が14:10(14時10分、以下同様)から観測を開始した例が示されている。子局装置10の内部時計が14:30から14:40の間に何らかの理由により10分遅延した場合に、子局装置10が前記時刻較正で内部時計を10分ステッ進めてしまうと、子局装置10の内部時計は14:40を計時せずに進められてしまうので、子局装置10の14:30の次の観測は14:50となってしまう。このため、子局装置10は14:40の観測データを欠測してしまうことになる。
このように、子局装置10が内部時計を単純に正確な時刻に較正してしまうと、観測データの欠測が生じてしまう。
[観測データの測定誤差]
図16A、16Bを参照しながら、子局装置10の観測データに測定誤差が発生する実例を説明する。図16A、16Bの縦軸と横軸は、図従来6と同様である。
図16A、16Bでは、1秒間に1ポイントづつ増加するデータの予測値観測を行う場合における予測値の測定誤差を示している。
{観測起点時刻直後に時刻較正が生じる場合}
図16Aを参照しながら、従来の子局装置10において、観測起点時刻(以後、起点時刻と記載)の直後に時刻較正が発生した場合の問題点を説明する。
起点時刻(図16Aの例では、14:00)に、子局装置10の内部時計が179秒遅延しており、内部時計がさらに遅延する方向にずれて、全体で180秒遅延する方向のズレが発生したとする。この場合、子局装置10は、データ観測に影響が小さくなるように、データ観測直後に内部時計の時刻をチェックするものとし、内部時計が正常時刻よりも180秒ずれていると時刻較正処理を行うものとする。
内部時計の時刻が正確な時刻から180秒ずれる事象が、14:00の起点時刻直後に発生し、時刻較正処理により内部時計の時刻を180秒進めると、当初の179秒のズレが短縮されることになる。このため、子局装置10は、14:10において、起点時刻14:00から7分1秒間後の計測データを観測することになり、本来の10分間の測定を行った場合の数値(測定値)よりも179ポイントだけ少ない数値(=421)を観測することになる。このため、子局装置10が14:10に算出する15:00の予測値103は、本来の予測値104(=3600)よりも1074ポイント(=179×(60/10))少ない数値(=2526)となる。同様にして、上記事象が14:10〜14:20の間に発生すると、子局装置10の14:20における観測データの値は1021(=1200−789)となり、子局装置10が14:20において算出する15:00の予測値は3063(=1021×(60/20))となる。また、上記事象が14:20〜14:30に間に発生すると、子局装置10の14:30における観測データの値は1061(=1800−789)となり、子局装置10が14:30に算出する15:00の予測値は3063(=1061×(60/30)となる。以下、同様にして、上記事象が14:30〜14:40、14:40〜14:50、14:50〜15:00に発生した場合、子局装置10の14:40、14:50、15:00における観測データは、それぞれ、2221、2821、3421となる。
図16Bは、上記事象が14:00〜14:50の間に発生した場合における子局装置10の予測値の誤差を示す図である。
この場合、同図に示すように、子局装置10は14:50の観測時刻において内部時計の時刻較正を行い、14:50の観測データの値として2821(=3000−179)を算出する。そして、15:00の予測値として3385(=2821×(60/50)の値を整数値に変換)を算出する。この場合、15:00の本来の予測値(=3600)との誤差は215となる。
このように、同一時間のズレによる時刻較正でも、その時刻較正時刻が起点時刻に近いほど予測値の誤差が大きくなってしまう。
上記の例は、子局装置10の内部時計の時刻が遅延し、時刻を進める方向に内部時計の時刻較正を行う処理を行ったために本来の観測データよりも低い数値を予測してしまう例であるが、時刻を戻す方向へ時刻較正を行った場合には、上記例とは逆に、本来の観測データよりも高い数値を予測してしまうことになる。
予測値の誤差が大きくなり、予め設定されている環境基準値を超えた場合には、不正な警報出力や操業規制発令を行ってしまうことになる。
このように、正確なデータ観測が重要視されるテレメーターシステムにおいて、単に正確な時刻に時刻較正処理を行うと、データ欠測や誤差の発生というシステム的な問題を発生させてしまう場合がある。
本発明の目的は、データ欠測が発生せず、かつ、予測値観測の測定誤差を極力小さくできる時刻較正を実施可能な子局装置を提供することである。
本発明は、テレメーターシステムにおいて、センサのデータを所定のサンプリング周期で観測する子局装置を前提とする。
本発明の子局装置の第一態様は、所定のタイミングで、内部時計の時刻と外部から取得した正確な時刻との時間差が所定の閾値以上となっているか判定する判定手段と、
該判定手段の判定結果に応じて、前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施するかまたは複数回に分けて実施するか判断する判断手段と、該判断手段の判断結果に応じて、前記1回のみ実施する時刻較正実施時間または前記複数回に分けて実施する時刻較正実施時間として、内部時計の時刻を較正した場合、その較正後の内部時計の時刻が次回または前回のサンプリング時、刻を超過しない時刻となるような時間を求める時刻較正実施時間取得手段と、該初回時刻較正実施時間取得手段により求められた1回または複数回の時刻較正実施時間を基に、内部時計の時刻較正を1回または複数回に分けて実施する時刻較正実施手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第一態様の子局装置によれば、子局装置の内部時計の時刻が正常な時刻とずれていた場合、時刻較正実施後の時刻が次回または前回のサンプリング時刻を超過しないように、内部時計の時刻を1回または複数回に分けて較正するので、観測データの欠測を発生させずに、内部時計を正しい時刻に較正できる。
本発明の子局装置の第二態様は、上記第一態様の子局装置において、前記判断手段は、センサのデータ観測の起点時刻からの経過時間に応じた時刻較正可能時間を求める時刻較正可能時間取得手段と、該時刻較正可能時間取得手段によって取得された時刻較正可能時間と前記時間差を比較し、前記時間差が前記時刻較正可能時間未満であれば前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施し、前記時間差が前記時刻較正可能時間以上であれば前記内部時計の時刻較正を複数回に分けて実施するように判断する手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の第二態様に子局装置によれば、1回または複数回に分けて実施する内部時計の較正時間を適切に設定できる。
本発明の子局装置の第三態様は、上記第一態様の子局装置において、さらに、各サンプリング時刻において、センサから取得したデータの値を基に、所定の時刻における該データの予測値を求める予測値取得手段を備えることを特徴とする。
本発明の第三態様の子局装置によれば、起点時刻直後に内部時計の時刻ずれが発生し、それにより内部時計の時刻較正を実施した場合でも、その時刻ずれ発生後の直近のサンプリング時刻おけるデータの予測値のを誤差を小さくできる。
本発明の第四態様の子局装置は、上記第一態様の子局装置において、さらに、前記時刻較正実施手段により前記内部時計の時刻較正が実施された場合、その時刻較正実施直後のサンプリング時刻にセンサから取得した観測データを、該実施された時刻較正時間と該時刻較正が実施されたサンプリング期間の時間と該実施された時刻較正時間の差分を基に補正する観測データ補正手段を備えることを特徴とする。
本発明の第四態様の子局装置によれば、サンプリング期間内に内部時計の時刻がずれても、各サンプリング時刻における観測データをより正確な値に補正することができる。
本発明によれば、子局装置の内部時刻を較正する際、次回または前回のサンプリング時刻を超過するような時刻較正が必要となる場合には、その時刻較正を複数回に分けて実施する。このため、サンプリング時刻でのデータ欠測を防止できる。また、本発明によれば、子局装置の内部時刻の1度に較正可能な時間を、起点時刻に近いほど短くする手法を導入すると共に、実施される時刻較正時間と該時刻較正が実施されるサンプリング時間を基に観測データを補正するので、各サンプリング時刻においてより正確な予測値を求めることが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
本発明の実施例の子局装置が使用されるテレメーターシステムは、図10と同様な構成であり、そのテレメーターシステムの構成については既述したので、その説明は省略する。
[構成]
{システム構成}
図1は、本実施例の子局装置のシステム構成を示すブロック図である。
本実施例の子局装置10は、処理演算部11、内部時計12、記憶部13、センサインターフェース部14及び外部通信部15を備え、これらがバス16を介して互いに接続されている。
内部時計12は、子局装置10の各種処理を行うためのタイミングを生成するための時計機能を有し、現在時刻を計時する機能を有する。内部時計12は、ソフトウェアまたはハードウェアである。
記憶部13は、主記憶装置、二次記憶装置などで構成され、子局装置10の各種ソフトウェア処理を行うプログラムや、センサ40から収集した計測データや後述する時刻較正処理などの演算で必要とされるパラメータなどを記憶する。
センサインターフェース部14は、センサ40との通信インターフェースであり、センサ40から送信されてくる計測データを受信する。
外部通信部15は、親局装置20とネットワーク30を介して通信したり、NTPサーバ(不図示)から時刻情報を取得したりする機能を備える。
処理演算部11は、CPU(中央演算処理装置)などで構成され、記憶部13に格納されたプログラムを実行して、ソフトウェア処理により、子局装置のシステム全体の制御を行うと共に、本実施例における時刻較正処理などを実行する。
[時刻較正テーブル]
図2は、記憶部13に格納される時刻較正テーブルの構成を示す図である。
同図に示す時刻較正テーブル61の各エントリには、子局装置10の観測起点時刻(以下、単に起点時刻と記載)からの経過時間(Tn)と時刻較正可能時間(Tkanou)の対応情報が登録されている。TnとTkanouの単位は、どちらも秒である。
本実施例では、事前に、発生する誤差から一度に較正可能な時間を予めベース時間として規定しておき、その較正可能時間に起点時刻からの経過時間を加味した係数を乗算した値を「時刻較正可能時間」とする。例えば、60分間を6段階に分け、0〜599秒は係数=1/6*α、600〜1199秒は係数=2/6*α、1200〜1799秒は係数=1/2*α、1200〜2399秒は2/3*α、2400〜2999秒は5/6*α、3000〜3599秒は係数=1とする。尚、*は乗算を示す記号である。αは時刻較正の周期(600秒)である。このような起点時刻と較正可能時間との対応関係が、図2に示す時刻較正テーブル60のエントリ1〜6に格納されている。
[パラメータテーブル]
図3は、記憶部13の所定領域に設けられる、本実施例の時刻較正処理などで使用される変数や定数及びフラグなどの値を記憶するパラメータテーブルの構成図である。
同図に示すパラメータテーブル63の“1”〜“16”のエントリ番号の各エントリには、降順に、「現在時刻(時刻較正判定時の子局装置時刻)、「外部時刻(正常時刻)」、「外部時刻とのズレ時間(ズレ量)」、「時刻較正処理の実施判定用の閾値」、「時刻較正実施時間(第1次)」、「時刻較正実施中フラグ」、「起点時刻からの経過時間」、「経過時間時間における較正可能時間」、「現在時刻における時刻較正可能時間」、「時刻較正実施時間(第2次)」、「現在時刻から直近のサンプリング時刻までの時間」、「時刻較正実施時間(第3次)」、「計測データ」、「トータル補正時間」、「本来のサンプリング時間」、「計測データ(但し、補正値を含む)」の値が格納される。
尚、上記時刻較正実施中フラグは、子局装置10が内部時計12の時刻を現在較正中であることを示すフラグであり、較正中のときにONに設定され、較正が終了するとOFFにリセットされる。
[動作]
{全体動作}
以後のフローチャートの説明においては、その理解を容易なものとするために、具体例として、起点時刻を毎時00分とし、毎時*0分(10分、20分、・・・、00分)にセンサ40の計測データをサンプリングするものとし、毎時*5分(5分、15分、・・・、55分)に時刻較正確認を実施し、そのとき180秒(=閾値)以上ずれていたら時刻較正を行う例を取り上げる。
図4は、本実施例の子局装置10の処理演算部11が記憶部13に格納されたプログラムを実行して行う観測処理の全体動作を示すフローチャートである。
まず、内部時計12から現在時刻を取得し(S1)、時刻較正時刻であるかどうか判定する(S2)。上記具体例では、該現在時刻の分が*3分(*=0、1、・・・、5)であるか判定する。
そして。時刻較正時刻であればステップS4に移行し、時刻較正時刻でなければステップS5に移行する。
ステップS4では「時刻較正処理」を行い、内部時計12の時刻のズレを調整する。この時刻較正処理の詳細は後述する。
続いて、ステップS1で取得した現在時刻を基にサンプリング時刻であるか判定する(S5)。上記具体例では、該現在時刻が起点時刻を過ぎており、かつその分が*0分(*=0、1、2、・・・5)であるか判定する。
サンプリング時刻であれば「予測値生成処理」を行い、センサ40から取得した観測データを基に予測値を算出する(S6)。この予測値生成処理の詳細は後述する。
そして、システム終了であるか判定し(S7)、システム終了でなければステップS1に戻る。一方、システム終了であれば本フローチャートの処理を終了する。
このように、子局装置10はシステムが稼動中の間、図4のフローチャートの処理を実行し続ける。
{時刻較正処理}
図5は、本実施例の子局装置10の処理演算部11が記憶部223に格納されたプログラムを実行して行う時刻較正処理の手順を示すフローチャートである。上述したように、この時刻較正処理は、処理演算部11によって所定の時間周期で行われる。
このフローチャートに示す時刻較正可処理の処理手順を、図9Aを参照しながら説明する。図9Aにおいて、縦軸は観測データの値、横軸は子局観測時刻となっている。
図9Aは、1秒間に1ポイントづつ増加する観測データの予測値観測に本実施例の時較正処理を適用した場合に得られる予測値を示す図であり、データ観測の起点時刻は14:00となっている。
ここで、起点時刻(14時00分)において子局装置10の内部時計12が既に179秒遅延している状態のときに、図5のフローチャートの処理が開始されたものとする。また、この処理の開始時点で時刻較正実施中フラグはOFFに初期設定されているものとする。
<時刻較正判定処理(ステップS21〜S27)>
子局内時刻取得処理を実行して、内部時計12からその計時時刻(子局内時刻)を取得する(S21)。次に、外部時刻取得処理を実行して、NTPサーバなどから外部時刻を取得する(S22)。時刻ズレ算出処理を実行して、ステップS21で取得した子局内時刻とステップS22で取得した外部時刻から、子局内時刻の外部時刻とのズレ(時刻ズレ)を求める(S23)。
次に、時刻較正実施中フラグがONとなっているか判定する(S25)。時刻較正実施中フラグがONでなければステップS24に進み、ONであればステップS40に移行する。ステップS24では、該時刻ズレの絶対値(ズレ量)が作業域テーブル63に設定されている閾値以上(ズレ量≧閾値)であるか判定し、閾値以上であればステップS26に進み、そうでなければ時刻較正対象外として処理終了となる。
ステップS26では、時刻較正実施時間(第1次)を求める。この時刻較正実施時間(第1次)は内部時計12の時刻のズレを正確な時刻に補正するために必要な時間である。ステップS26の処理が終了すると、時刻較正実施中フラグをONに設定する(S27)。
本例では、上述したように、子局装置10の内部時計12は14時00分の起点時刻で既に179秒遅れており、さらにその直後に1秒遅れるので、ステップS23の判定時における時刻ズレは“−180秒”となる。このため、ステップS23において「時刻ズレの絶対値≧閾値」と判定され、内部時計12の時刻は時刻較正対象であると判定される。このとき時刻較正実施中フラグはまだOFFなので、ステップS25でNOと判定され、ステップS26で時刻較正実施時間(第1次)は“+180秒”に設定される。そして、ステップS27で時刻較正実施中フラグがONに設定される。
<時刻較正可否判定処理(ステップS28〜S30)>
ステップS27の処理が終了すると、起点時刻から経過時間を算出し(S28)、その経過時間を基に時刻較正テーブル61を検索して、その経過時間に対応する「時刻較正可能時間」を求める(S29)。そして、「ズレ量≧時刻較正可能時間」であるか判定し(S30)、時刻ズレの絶対値が時刻較正可能時間以上であればステップS31に移行し、そうでなければステップS32に移行する。
本例では、ステップS28で経過時間が180秒と算出され、ステップS29で時刻較正可能時間として100秒(=1/6×600秒)が求められる。そして、ステップS30で時刻ズレの絶対値(=180秒)が時刻較正可能時間(=100秒)以上であると判定され、ステップS31に移行する。
<初回較正時刻計算処理(ステップS31〜S32)>
ステップS31では、内部時計12の今回の時刻較正実施時間を求める。本実施例では、「今回の時刻較正実施時間=時刻較正可能時間」である。ステップS31の処理が終了すると、時刻較正実施時間(第2次)を求める(S32)。
本例では、ステップS31で今回の時刻較正時間として時刻較正可能時間(=100秒)が設定され、ステップS32で時刻較正実施時間(第2次)として100秒が設定される。
<初回較正時刻補正処理(ステップS33〜S34)>
ステップS32の処理が終了すると、直近の次回サンプリング時刻を取得し(S33)、「補正時刻≧直近の次回サンプリング時刻」であるか判定する(S34)。ここで、「補正時刻=子局内時刻+時刻較正実施時間(第2次)」である。そして、補正時刻≧直近の次回サンプリング時刻であればステップS35に移行し、そうでなければステップS36に移行する。
本例の場合、ステップS32で直近のサンプリング時刻として「14時10分」が取得される。ここで、現在の子局内時刻(14時03分)から直近のサンプリング時刻(14時10分)までの時間までの時間は7分(420秒)であり、補正時刻は14時04分40秒(=14時03分+100秒)である。したがって、補正時刻は直近の次回サンプリング時刻を超えないため、ステップS34で補正時刻は直近の次回サンプリング時刻よりも前であると判定される。そして、ステップS36に移行する。
<初回較正時刻計算処理(ステップS35〜S36)>
ステップS35では、補正時刻が次回のサンプリング時刻を超えないように、時刻較正実施時間(第2次)を2つの時刻較正時間(「最初に実施すべき時刻較正時間」と「その次に実施すべき時刻較正時間」)に分割する。このとき、最初に実施すべき時刻較正実施時間として、内部時計12の補正時刻が次回のサンプリング時刻を超えないように時刻較正されるような時間を設定する。ステップS35の処理が終了すると、ステップS36に移行する。
このように、本実施例では、内部時計12の補正時刻が次回のサンプリング時刻を超過しないかどうかをステップS34で判定し、超過するような場合には、ステップS35で内部時計12の補正時刻が次回のサンプリング時刻を超過しないように時刻較正実施時間(第2次)を分割調整する。したがって、本実施例ではサンプリング時刻での観測データの欠落が防止される。
ステップS36では、時刻較正実施時間(第3次)を設定する。このステップS36では、ステップS34でNOと判定された場合には、時刻較正実施時間(第2次)を時刻較正実施時間(第3次)に設定する。また、ステップS35からステップS36に移行した場合には、ステップS35で得られた「最初に実施すべき時刻較正実施時間」を時刻較正実施時間(第3次)に設定する。
本例の場合は、ステップS34でNOと判定されるので、時刻較正実施時間(第2次)が時刻較正実施時間(第3次)に設定される。この結果、時刻較正実施時間(第3次)は100秒に設定される。
ステップS36の処理が終了すると、子局内時刻、すなわち、内部時計12の時刻較正を実施する(S37)。続いて、時刻較正実施時間(第1次)と時刻較正実施時間(第3次)が一致するか比較し(S38)、一致すればステップS39に移行し、不一致であれば本フローチャートの処理を終了する。
ステップS39では時刻較正実施中フラグをOFFに設定する。ステップS39の処理が終了すると、本フローチャートの処理を終了する。
本例の場合には、ステップS37で子局内時刻が100秒進められ、子局内時刻は14時04分40秒に較正される。また、時刻較正実施時間(第1次)は180秒、時刻較正実施時間(第3次)は100秒であり、両者は一致しないので、時刻較正実施中フラグはONに設定されたままで、本フローチャートの今回の処理を終了する。
続いて、図4のステップS4の処理により、子局内時刻が14時13分になった時に、本フローチャートの処理(第2回目の時刻較正処理)が再び実行される。
この第2回目の時刻較正処理において、本例の場合には、ステップS23で時刻ズレが“−80秒”と算出され、続いて、ステップS25で時刻較正実施中フラグがONであると判定され、ステップS40に移行する。
ステップS40では、時刻較正実施時間(第3次)に前記ズレ量(80秒)を加算し、時刻較正実施時間(第3次)を更新する。これにより、時刻較正実施時間(第3次)は“180秒”に設定される。続いて、ステップS37で子局内時刻(内部時計12の計時時刻)が80秒進むように較正される。そして、ステップS38で時刻較正実施時間(第1次)と時刻較正実施時間(第3次)が共に180秒で等しいと判定され、ステップS39で時刻較正実施中フラグがOFFにリセットされて、本フローチャートの処理を終了する。
このようにして、本例の場合には、14時15分の時刻較正で、子局内時刻が実際の時刻と等しくなるようになる。
{予測値生成処理の第1実施例}
図6は、図4のフローチャートのステップS6における予測値生成処理の第1実施例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す予測値生成処理(第1実施例)は、処理演算部11が記憶部223に格納された所定のプログラムを定周期で起動することにより実行される。
本フローチャートにおいて、まず、センサ40のデータを計測する(S51)。
本例の場合、まず、最初のサンプリング時刻である14時10分にデータが計測される。このデータは、上述したように、1秒間に1ポイントづつ増加するので、本例の場合、その値は501ポイントとなる。すなわち、本来は10分間の観測なのでセンサ40のデータは600ポイントとなるはずであるが、起点時刻(14時00分)と初回のサンプリング時刻(14時10分)の間の時刻14時03分に内部時計12を100秒進める時刻較正が実施されため、センサ40の実際の計測時間は8分21秒となり、その計測データの値は本来の値よりも99ポイント少ない501ポイントとなる(図9A参照)。
ステップS51の処理に続いて、ステップS51で得られた観測データの値を基に公知の手法により予測値を算出する(S52)。
本例の場合、サンプリング時刻14時10分で得られた観測データの値は501ポイントなので、14時10分における15時00分の予測値は3006ポイント(=501×(60/10))となる(図9A参照)。
本フローチャートの処理は、2回目のサンプリング時刻である14時20分に再び実行される。本例の場合、14時13分に内部時計12が80秒進むように時刻較正されるので、14時20分にセンサ40から取得するデータ(観測データ)は1021ポイントとなる。以後、内部時計12の時刻較正が行われない場合には、14時30分、14時40分、14時50分、15時00分のそれぞれのサンプリング時刻での観測データは、前回のサンプリング時刻の値より600ポイント増加するので、それぞれ、1621ポイント、2221ポイント、2821ポイント、3421ポイントとなる(図9A参照)。
また、14時20分における予測値は3063ポイント(=1021×(60/20))、14時30分における予測値は3242ポイント(=1621×(60/30))となる。
このように、計測開始直後のサンプリング時刻(14時10分)における予測値は従来技術よりも正確になる(図9Aと図16A参照)。
{予測値生成処理の第2実施例}
図8は、図4のフローチャートのステップS6における予測値生成処理の第2実施例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す予測値生成処理(第2実施例)は、処理演算部11が記憶部223に格納された所定のプログラムを定周期で起動することにより実行される。
<全体フロー>
本フローチャートにおいて、まず、前回のサンプリング時刻から今回のサンプリング時刻までの間に内部時計12の時刻較正が有ったか判定し(S61)、有ればステップS62に移行し、無ければステップS63に移行する。
ステップS62では、センサ40から取得たデータの補正値を算出する「観測データ補正処理」を行う(S62)。ステップS63では、センサ40のデータを計測する(S63)。
ステップS62またはステップS63の処理が終了すると、ステップS62の処理で得られた補正値またはステップS63の処理で得られたデータを用いて、サンプリング時刻における予測値を算出する(S64)。
<観測データ補正処理>
図8は、図7のステップS62の「観測データ補正処理」の詳細なフローチャートである。このフローチャートの処理を、図9Bを参照しながら説明する。図9Bの縦軸と横軸は図9Aと同様である。
まず、センサ40のデータを計測する(S71)。次に、トータル補正時間を算出する(S72)。このトータル補正時間は、起点時刻から今回のサンプリング時刻までの間に実施された内部時計12の時刻較正時間の総計である。また、このトータル補正時間は、前回のサンプリング時刻から今回のサンプリング時刻までの間に内部時計12の時刻較正が実施されなかった場合には“0”に設定される。
続いて、サンプリング時間(秒)を算出する(S73)。
このサンプリング時間は、内部時計の初回の時刻較正が実施されたサンプリング区間の本例の場合、サンプリング時間は600秒となる。
そして、下記の式(1)を演算して、ステップS71で計測したデータ(今回の計測データ)の補正値を算出する。
補正値=今回の計測データ+今回の計測データ×{時刻較正時間×(サンプリング時間−時刻較正時間)} ・・・(1)
式(1)において、時刻較正時間はステップS72で算出したトータル補正時間に等しい。この時刻較正時間は、また、サンプリング時間は、内部時計12の時刻較正(補正)が実施されている間のサンプリング時間である。
本例の場合、上述したように、14時10分(最初のサンプリング時刻)において、計測データは501ポイント、時刻較正時間は100秒となる。したがって、式(1)の演算により、
補正値=501+501×{100×(600−100)}
≒601
となる(図9B参照)。
同様にして、14時20分(2回目のサンプリング時刻)の計測データの補正値は、
補正値=1021+1021×{180×(1200−180)}
≒1021
となる。
また、本例の場合、14時13分以降は内部時計12の時刻較正が実施されないため、図9Bに示すように、14時30分、14時40分、14時50分及び15時00分の観測データはセンサ40のデータと等しくなる。
<予測値>
図8のフローチャートのステップS64での「予測値算出処理」は、公知の技術を用いて行われる。
したがって、14時10分における15時00分の予測値は3606(=601×(60/10))、14時20分における15時00分の予測値は3603(=1201×(60/20))となる。また、14時30分における15時00分の予測値は3602(=1801×(60/30))となる。
このように、計測開始直後のサンプリング時刻(14時10分)における予測値の誤差は上記第1実施例よりも改善され、本来の予測値に極めて近い値となる。また、計測開始直後のサンプリング時刻(14時10分)における予測値(=3606)は、従来技術における14時40分以降に子局内時刻に時刻ズレが発生した場合の14時50分における予測値(=3385)よりも正確になる(図9Bと図16B参照)。
また、本実施例は、サンプリング周期よりも短い周期で、サンプリング周期内に複数回、内部時計12の時刻較正を定期的に行うので、サンプリング時刻における観測データの欠測を防止できる。
上記実施例は、子局装置10の内部時計12の時刻が遅れる場合に本発明を適用したものであるが、本発明は、子局装置10の内部時計12の時刻が進む場合にも適用できる。この場合には、上記実施例とは逆に、内部時計12の時刻を遅れる方向に補正すればよい。
このとき、内部時計12の補正時刻が前回のサンプリング時刻よりも以前の時刻とならならないように、時刻較正実施時間を調整するようにする。これにより、同一サンプリング時刻で2回もデータを観測してしまうという不自然な事象を防止できる。
また、本実施例では、サンプリング周期を10分とし、時刻較正可否チェックを3分周期で行うようにしているが、サンプリング周期や時刻較正可否チェック周期はこれらの時間に限定されるものではない。但し、時刻較正可否チェック周期は、サンプリング周期よりも短い必要がある。
本実施例の子局装置をテレメーターシステムに採用することにより、より正確なデータ観測が可能となる。また、予測値観測の測定誤差をより小さくできるので、一般市民等に対する警報発報や一般企業等への操業停止依頼などにおいて誤報が少ない、より信頼性の高いテレメーターシステムを構築することが可能となる。
(付記1)
テレメーターシステムにおいて、センサのデータを所定のサンプリング周期で観測する子局装置であって、
所定のタイミングで、内部時計の時刻と外部から取得した正確な時刻との時間差が所定の閾値以上となっているか判定する判定手段と、
該判定手段の判定結果に応じて、前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施するかまたは複数回に分けて実施するか判断する判断手段と、
該判断手段の判断結果に応じて、前記1回のみ実施する時刻較正実施時間または前記複数回に分けて実施する時刻較正実施時間として、内部時計の時刻を較正した場合、その較正後の内部時計の時刻が次回または前回のサンプリング時刻を超過しない時刻となるような時間を求める時刻較正実施時間取得手段と、
該初回時刻較正実施時間取得手段により求められた1回または複数回の時刻較正実施時間を基に、内部時計の時刻較正を1回または複数回に分けて実施する時刻較正実施手段と、
を備えことを特徴とする子局装置。
(付記2)
前記判断手段は、
センサのデータ観測の起点時刻からの経過時間に応じた時刻較正可能時間を求める時刻較正可能時間取得手段と、
該時刻較正可能時間取得手段によって取得された時刻較正可能時間と前記時間差を比較し、前記時間差が前記時刻較正可能時間未満であれば前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施し、前記時間差が前記時刻較正可能時間以上であれば前記内部時計の時刻較正を複数回に分けて実施するように判断する手段と、
を備えることを特徴とする付記1記載の子局装置。
(付記3)
前記子局装置は、
起点時刻からの経過時間に対応した時刻較正可能時間を記憶したテーブルを更に備え、
前記時刻較正可能時間取得手段は、
起点時刻からの経過時間を基に該起点時刻からの経過時間に対応した時刻較正可能時間を記憶したテーブルを検索して、該テーブルから前記時刻較正可能時間を取得する
ことを特徴とする付記2記載の子局装置。
(付記4)
前記時刻較正可能時間取得手段は、前記起点時刻からの経過時間が短いほど時刻較正可能時間を小さく設定する
ことを特徴とする付記1記載の子局装置。
(付記5)
前記判定手段は、前記センサのデータのサンプリング周期よりも短い周期である所定のタイミングで、内部時計の時刻と外部から取得した正確な時刻との時間差が所定の閾値以上となっているか判定する
ことを特徴とする付記1記載の子局装置。
(付記6)
前記子局装置は、
さらに、
各サンプリング時刻において、センサから取得したデータの値を基に、所定の時刻における該データの予測値を求める予測値取得手段を、
備えることを特徴とする付記1記載の子局装置。
(付記7)
前記子局装置は、
さらに、
前記時刻較正実施手段により前記内部時計の時刻較正が実施された場合、その時刻較正実施直後のサンプリング時刻にセンサから取得した観測データを、該実施された時刻較正時間と該時刻較正が実施されたサンプリング期間の時間と該実施された時刻較正時間の差分を基に補正する観測データ補正手段を、
備えることを特徴とする付記1記載の子局装置。
(付記8)
前記観測データ補正手段は、
前記センサから取得した観測データと前記時刻較正実施時間を前記差分で除算して得られる値とを乗算し、その乗算結果を前記観測データの値に加えた結果を、補正後の観測データの値とすることを特徴とする付記7記載の子局装置。
(付記9)
前記子局装置は、
さらに、
各サンプリング時刻において、センサから取得したデータの値を基に、所定の時刻における該データの予測値を求める予測値取得手段を、
備えることを特徴とする付記7記載の子局装置。
(付記10)
テレメーターシステムにおいて、センサのデータを所定のサンプリング周期で観測する子局装置プログラムを実行するコンピュータに、
所定のタイミングで、内部時計の時刻と外部から取得した正確な時刻との時間差が所定の閾値以上となっているか判定する判定ステップと、
該判定ステップでの判定結果に応じて、前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施するかまたは複数回に分けて実施するか判断する判断ステップと、
該判断ステップでの判断結果に応じて、前記1回のみ実施する時刻較正実施時間または前記複数回に分けて実施する時刻較正実施時間として内部時計の時刻を較正した場合、その較正後の内部時計の時刻が次回または前回のサンプリング時刻を超過しない時刻となるような時間を求める時刻較正実施時間取得ステップと、
該初回時刻較正実施時間取得ステップにより求められた1回または複数回の時刻較正実施時間を基に、内部時計の時刻較正を1回または複数回に分けて実施する時刻較正実施ステップとを
実行させることを特徴とする子局装置プログラム。
(付記11)
テレメーターシステムにおいて、センサのデータを所定のサンプリング周期で観測する子局装置プログラムを実行するコンピュータが、
所定のタイミングで、内部時計の時刻と外部から取得した正確な時刻との時間差が所定の閾値以上となっているか判定する判定ステップと、
該判定ステップでの判定結果に応じて、前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施するかまたは複数回に分けて実施するか判断する判断ステップと、
該判断ステップでの判断結果に応じて、前記1回のみ実施する時刻較正実施時間または前記複数回に分けて実施する時刻較正実施時間として内部時計の時刻を較正した場合、その較正後の内部時計の時刻が次回または前回のサンプリング時刻を超過しない時刻となるような時間を求める時刻較正実施時間取得ステップと、
該初回時刻較正実施時間取得ステップにより求められた1回または複数回の時刻較正実施時間を基に、内部時計の時刻較正を1回または複数回に分けて実施する時刻較正実施ステップとを
実行することを特徴とする子局装置の処理方法。
本発明の実施例である子局装置のシステム構成を示すブロック図である。 時刻較正テーブルの構成図である。 パラメータテーブルの構成図である。 本実施例の子局装置の全体フローを示すフローチャートである。 時刻較正処理の詳細を示すフローチャートである。 予測値生成処理(第1実施例)の処理手順を示すフローチャートである。 予測値生成処理(第2実施例)の処理手順を示すフローチャートである。 観測データ補正処理の詳細を示すフローチャートである。 予測値生成処理(第1実施例)を実施した場合に得られる観測データと予測値の例を示す図である。 予測値生成処理(第2実施例)を実施した場合に得られる観測データと予測値を示す図である。 テレメーターシステムの構成を示す図である。 瞬時値観測方法を示す図である。 従来の瞬時値観測結果を示すグラフである。 従来の予測値観測結果を示す図である。 従来の時刻較正処理を示すフローチャートである。 観測データの欠測発生例を示す図である。 従来技術による予測値の誤差発生例を示す図である。 14時40分以降に時刻較正が発生した場合の従来技術による予測値の誤差を示す図である。
符号の説明
10 子局装置
11 処理演算部
12 内部時計
13 記憶部
14 センサインターフェース部
15 外部通信部
61 時刻較正テーブル
63 パラメータテーブル

Claims (5)

  1. テレメーターシステムにおいて、センサのデータを所定のサンプリング周期で観測する子局装置であって、
    所定のタイミングで、内部時計の時刻と外部から取得した正確な時刻との時間差が所定の閾値以上となっているか判定する判定手段と、
    該判定手段の判定結果に応じて、前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施するかまたは複数回に分けて実施するか判断する判断手段と、
    該判断手段の判断結果に応じて、前記1回のみ実施する時刻較正実施時間または前記複数回に分けて実施する時刻較正実施時間として、内部時計の時刻を較正した場合、その較正後の内部時計の時刻が次回または前回のサンプリング時刻を超過しない時刻となるような時間を求める時刻較正実施時間取得手段と、
    該初回時刻較正実施時間取得手段により求められた1回または複数回の時刻較正実施時間を基に、内部時計の時刻較正を1回または複数回に分けて実施する時刻較正実施手段と、
    を備えることを特徴とする子局装置。
  2. 前記判断手段は、
    センサのデータ観測の起点時刻からの経過時間に応じた時刻較正可能時間を求める時刻較正可能時間取得手段と、
    該時刻較正可能時間取得手段によって取得された時刻較正可能時間と前記時間差を比較し、前記時間差が前記時刻較正可能時間未満であれば前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施し、前記時間差が前記時刻較正可能時間以上であれば前記内部時計の時刻較正を複数回に分けて実施するように判断する手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の子局装置。
  3. 請求項1記載の前記子局装置は、
    さらに、
    各サンプリング時刻において、センサから取得したデータの値を基に、所定の時刻における該データの予測値を求める予測値取得手段を、
    備えることを特徴とする請求項1記載の子局装置。
  4. 前記子局装置は、
    さらに、
    前記時刻較正実施手段により前記内部時計の時刻較正が実施された場合、その時刻較正実施直後のサンプリング時刻にセンサから取得した観測データを、該実施された時刻較正時間と該時刻較正が実施されたサンプリング期間の時間と該実施された時刻較正時間の差分を基に補正する観測データ補正手段を、
    備えることを特徴とする請求項1記載の子局装置。
  5. テレメーターシステムにおいて、センサのデータを所定のサンプリング周期で観測する子局装置に、
    所定のタイミングで、内部時計の時刻と外部から取得した正確な時刻との時間差が所定の閾値以上となっているか判定する判定ステップと、
    該判定ステップでの判定結果に応じて、前記内部時計の時刻較正を1回のみ実施するかまたは複数回に分けて実施するか判断する判断ステップと、
    該判断ステップでの判断結果に応じて、前記1回のみ実施する時刻較正実施時間または前記複数回に分けて実施する時刻較正実施時間として、内部時計の時刻を較正した場合、その較正後の内部時計の時刻が次回または前回のサンプリング時刻を超過しない時刻となるような時間を求める時刻較正実施時間取得手段と、
    該初回時刻較正実施時間取得手段により求められた1回または複数回の時刻較正実施時間を基に、内部時計の時刻較正を1回または複数回に分けて実施する時刻較正実施ステップと、
    を実行させることを特徴とする子局装置プログラム。
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