JP2007261383A - 燃料遮断弁 - Google Patents

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JP2007261383A JP2006088012A JP2006088012A JP2007261383A JP 2007261383 A JP2007261383 A JP 2007261383A JP 2006088012 A JP2006088012 A JP 2006088012A JP 2006088012 A JP2006088012 A JP 2006088012A JP 2007261383 A JP2007261383 A JP 2007261383A
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Hiroaki Kito
宏明 鬼頭
Hiroshi Nishi
博 西
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

【課題】燃料遮断弁10は、ケーシング20への組付構造が簡単で、シール部の面精度を高くすること。
【解決手段】燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート51と、圧力調整弁80と、シール部形成体84とを備えている。シール部形成体84は、接続通路84cを備え、この接続通路84cに臨んでフロート51のシート部55aが着離する第1シール部84dと、圧力調整弁80のボール弁86が着離する第2シール部84eとを備えている。シール部形成体84は、外部連通路42aに露出した位置にて、固定爪85が固定穴82cに係合することによりケーシング20に組み付けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁に関し、詳しくは接続通路を開閉する圧力調整弁の組付構造に関する。
従来、この種の技術として、例えば、特許文献1の技術が知られている。すなわち、燃料遮断弁は、ケーシングの弁室内にフロートを収納し、燃料液位に応じて昇降することで接続通路を開閉することで、外部との通気を確保するとともに燃料の外部への流出を防止している。この燃料遮断弁は、ケーシングの一部に圧力調整弁を設けることで、燃料タンク内の圧力が所定値以上になると開弁することでタンク内の圧力が所定値を超えないように維持している。
しかし、この技術では、ケーシングの一部に圧力調整弁のシール部とフロートが着座するシール部が一体に形成されている。このため各シール部の付近の樹脂収縮により寸法精度を確保することが難しい。
こうした課題を解決するためにケーシングと別体に、圧力調整弁のシール部とフロートが着座するシール部を有するシール部材を形成した構成が知られている(特許文献2)。しかし、この技術では、シール部材にフランジを形成し、このフランジをケーシングに固定しているので、フランジの分だけ外径が大きくなり、かつ軸方向への高さが必要であり、さらに、カットオフ液位をできる限りタンク上壁に近づけたいという要求に対応できない。また、シール性確保のために溶着作業がいる場合に設備コストがかかるという問題があった。
特開2002−61765号公報 特開2003−166448号公報
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、ケーシング20への組付構造が簡単で、シール部の面精度を高くすることができる燃料遮断弁を提供することを目的とする。
課題を解決するためになされた本発明は、
燃料タンクの上部に装着され、上記燃料タンク内と外部に接続される外部連通路とを接続する接続通路を開閉することで上記燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク内と上記接続通路とを連通する弁室と、該弁室の上部に収納室を有する弁収納部とを備えたケーシングと、
上記収納室に収納されるとともに上記接続通路を貫通形成したシール基材と、上記接続通路に臨みかつ上記シール基材の上記弁室側に設けられた第1シール部と、上記接続通路に臨みかつ上記シール基材の上記外部連通路側に配置された第2シール部とを有するシール部形成体と、
上記弁室内に収納され上記燃料タンク内の燃料液位に応じて昇降し、上記第1シール部に接離することで上記接続通路を開閉するシート部を有するフロートと、
上記第2シール部に接離する弁体により上記接続通路を開閉する圧力調整弁と、
を備え、
上記シール部形成体は、上記第2シール部より上記外部連通路側に配置された係合部を備え、
上記弁収納部のうち上記第2シール部に対向した位置に形成された被係合部を備え、該被係合部は、上記係合部に係合することで上記シール部形成体を上記弁収納部に固定するように構成したこと、を特徴とする。
本発明にかかる燃料遮断弁を用いた燃料タンクに燃料が供給されて燃料タンクの所定液位に達すると、弁室内に流入した燃料により、フロートが浮力により上昇する。フロートの昇降により、フロートのシート部がシール部形成体の第1シール部に接離することで接続通路を開閉する。また、燃料遮断弁は、接続通路の外部連通路側に圧力調整弁が設けられている。圧力調整弁は、燃料タンク内の圧力が所定値を超えたときに弁体が第2シール部から離れて燃料タンクを外部に連通して燃料タンクの圧力を所定値以下に維持する。したがって、接続通路の開閉により、燃料タンクが所定値を超えると外部との通気を確保するとともに、燃料タンクから外部へ燃料が流出するのを防止する。
また、第1および第2シール部を構成するシール部形成体は、ケーシングと別部材で形成されているので、第1および第2シール部のシール面精度を高くすることができ、しかも、シール基材に形成された係合部を弁収容部に係合するだけで、簡単に弁収納部に組付けすることができる。また、第2シール部に対向した位置に係合位置を設けたことで、径方向外方への大きさを小さくでき、コンパクト化することができる。また、圧力調整弁として、弁体を第2シール部に向けて付勢するスプリングを用いた場合には、スプリングの他端を弁収容部の内壁で支持することにより、スプリングの他端を支持するために別部材としてのプレートなどが不要となり、部品点数を少なくすることができる。
また、本発明の好適な構成として、上記ケーシングは、上記弁収納部の被係合部の周辺を覆うことで上記外部連通路を形成する蓋体を備えている構成をとることができる。この構成により、係合部と被係合部との係合箇所を外部連通路内に配置することができ、径方向および軸方向への余分なスペースを確保する必要もない。
本発明の好適な構成として、上記係合部は、シール基材から突設された固定爪であり、上記被係合部は、上記弁収納部に貫通形成された上記固定穴である構成をとることができる。この構成により、シール部形成体を簡単に弁収納部に組み付けることができ、しかも固定穴は通気孔としても作用することができ、余分な穴を設ける必要もない。
また、本発明の好適な態様として、圧力調整弁は、圧力により開弁する構成であれば各種の機構をとることができ、例えば、ボール弁と、該ボール弁に第2シール部の方向、つまり閉じ方向の付勢力を加えるスプリングとを備えている構成をとることができる。
本発明の他の好適な態様として、
燃料タンクの上部に装着され、上記燃料タンク内と外部に接続される外部連通路とを接続する接続通路を開閉することで上記燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク内と上記接続通路とを連通する弁室と、該弁室の上部に収納室を有する弁収納部とを備えたケーシングと、
上記収納室に収納されるとともに上記接続通路を貫通形成したシール基材と、上記接続通路に臨みかつ上記シール基材の弁室側に設けられたシール部とを有するシール部形成体と、
上記シール部形成体の外壁と上記弁収納部の内壁との間に介在し可撓性の材料から形成された弾性シール部材と、
上記弁室内に収納され上記燃料タンク内の燃料液位に応じて昇降し、上記シール部に接離することで上記接続通路を開閉するシート部を有するフロート機構と、
を備え、
上記シール部形成体は、上記シール部より上記外部連通路側に形成された係合部を備え、
上記弁収納部は、上記弾性シール部材より上記外部連通路側に形成された被係合部を備え、上記係合部は、上記被係合部に係合することで上記シール部形成体を上記弁収納部に固定するように構成したこと、を特徴とする。
本発明の好適な態様として、上記ケーシングは、上記弁収納部を一体成形したケーシング本体と、上記ケーシング本体の上部と溶着された蓋体とを備え、上記ケーシング本体は、ガラスフィラを加えたポリアミドから形成され、上記蓋体は、上記ケーシング本体の上部に溶着されポリアミドから形成された内層部と、上記内層部の外周面の少なくとも一部を覆いかつ上記燃料タンクに溶着される外側溶着部を有し上記ポリアミドに反応接着する極性官能基を付加したポリエチレンから形成され、上記シール部形成体は、ポリアセタールから形成されている構成をとることができる。
この構成によれば、外層部を形成する変性ポリエチレンは、ポリエチレンを含むから燃料タンクに熱溶着され、また、極性官能基を有するから内層部を形成するポリアミドに反応接着する。したがって、ケーシングを構成するケーシング本体、蓋体の内層部および外層部は、熱溶着または反応接着により一体化し、また、外層部の外側溶着部を介して燃料タンクに熱溶着可能である。また、シール部形成体を形成するポリアセタールは、ポリアミドに熱溶着性を有しないから、シール部形成体は、ケーシング本体に機械的な係合手段としての固定爪と固定穴との係合により組み付けられている。
また、シール部形成体は、ケーシング本体のようにガラスフィラを加えていないから、射出成形時にガラスフィラの流れの向きの相違によりヒケを生じることもなく、シール部の面精度を高くすることができる。
さらに、固定爪と固定穴からなる係合手段は、シール部より外部側、つまり外部連通路側に設けられているから、燃料蒸気の漏れを防ぐことができる。
また、ケーシングは、シール構造として弾性シール部材が1つで済み、構造を簡略化できるとともに、ケーシングの一体性、耐燃料膨潤性および耐燃料透過性を高めることができる。
また、他の好適な態様として、上記収納室に収納された圧力調整弁を備え、該圧力調整弁は、上記接続通路のうち上記シール部と反対側に臨んで形成された他のシール部に接離することで上記接続通路を開閉するように構成することができる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクFTの上部に取り付けられる燃料遮断弁10を示す断面図である。図1において、燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。このタンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、車両の傾斜時や揺動時に燃料タンクFT内の燃料がキャニスタへの流出を規制するものである。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
図1において、燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70と、圧力調整弁80とを主要な構成として備えている。ケーシング20は、ケーシング本体30と、底板35と、蓋体40とを備え、ケーシング本体30と底板35とにより囲まれたスペースが弁室30Sになっており、この弁室30Sにスプリング70に支持されたフロート機構50が収納されている。
図2は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング本体30は、例えば、PA−12、PA−6などのポリアミドから形成され、天井壁部31と、側壁部32とにより囲まれたカップ形状であり、その下部を開口30aとしている。側壁部32には、燃料タンクFT内と弁室30Sとを接続する通気孔32aが形成され、また、底板35を取り付けるための係合穴32bが形成されている。底板35は、ケーシング本体30の開口30aを閉じる部材であり、その外周部に形成された係合爪35aがケーシング本体30の係合穴32bに係合することにより、ケーシング本体30の開口30aを閉じるように装着されている。この底板35には、連通孔35bおよびスプリング70の下端を支持するためのスプリング支持部35cが形成されている。
蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の中央から側方へ突出した管体部42と、蓋本体41の外周に形成されたフランジ43と、支持部44を備え、これらを一体に形成している。管体部42には、外部連通路42aが形成されており、この外部連通路42aの一端は、圧力調整弁80を通じてケーシング本体30の弁室30Sに接続され、他端はキャニスタ(図示省略)側に接続される。支持部44は、蓋本体41の下部に形成され、ケーシング本体30の上部を嵌合・支持する筒体である。この支持部44には、係合穴44aが形成されている。この係合穴44aは、ケーシング本体30の側壁部32に形成された係合爪32cに係合することで、蓋体40は、ケーシング本体30を保持している。また、フランジ43の下端部には、燃料タンクFTのタンク上壁FTa(図1参照)に溶着される外側溶着部43aが形成されている。
上記フロート機構50は、フロート51と、フロート51の上部に装着されたシート部材55とを備えている。フロート51は、上壁部51aと、その上壁部51aの外周から下方に形成された筒状の側壁51bとを備えた容器形状に構成されており、その内側スペースが浮力を生じるためのフロート室51Sになっている。また、フロート51の外周部にガイド突条51cが形成されている。ガイド突条51cは、フロート51の側壁51bに周方向に等間隔に8カ所、上下方向にリブ形状に突設されている。フロート51のフロート室51S内には、スプリング70が配置されている。スプリング70は、フロート51の一端と底板35の上面との間に介在することによりフロート51を上方へ付勢している。
フロート51は、その上部中央にシート部材55を支持する弁支持部53を備えている。弁支持部53は、円柱形状の支持基部53aと、支持基部53aの上部に形成された円板部53bと、円板部53bの外周部から上方に向けて突設された円筒部53cとを備え、支持基部53aと円筒部53cとに囲まれたスペースが撓み用スペース53dになっている。弁支持部53の円板部53bには、図示しない液抜き溝が3箇所形成されている。シート部材55は、可撓性を有する材料(ゴム材料、熱可塑性エラストマなど)から下方に向けて開口したカップ形状に形成されており、つまりシート部55aと、円筒形状の側壁部55bと、抜止部55cとにより形成されている。
図3は圧力調整弁80の付近を拡大した断面図、図4は圧力調整弁80を分解した斜視図である。天井壁部31の中央部には、圧力調整弁80が設けられている。圧力調整弁80は、天井壁部31の上部に突設された弁収納部82と、シール部形成体84と、ボール弁86と、Oリングからなる弾性シール部材88a,88bとを備えている。弁収納部82は、上壁82aと、側壁82bにより収納室82Sを形成している。収納室82Sは、上室82Saと、下室82Sbとを備えている。側壁82bには、被係合部としての固定穴82cが2カ所形成されている。
シール部形成体84は、収納室82Sに収納されるシール基材84aを備えている。シール基材84aの上部は、円筒形状のシール側壁84bになっている。このシール部形成体84には、接続通路84cが貫通形成されている。シール基材84aの一方の側には、接続通路84cに臨みかつ弁室30S側に設けられた第1シール部84dが形成され、その他方の側には、接続通路84cに臨みかつ外部連通路42a側に配置された第2シール部84eが形成されている。シール側壁84bの上部には、係合部としての固定爪85が形成されている。
圧力調整弁80は、ボール弁86と、スプリング87とを備え、ボール弁86を第2シール部84eへ付勢力を加え、接続通路84cの圧力、つまり燃料タンクFT内の圧力が所定値を超えると開いて、タンク内圧を所定値以下に維持する。
なお、シール部形成体84と弁収納部82との間は、弾性シール部材88aにより、弁収納部82の蓋体40との間は、弾性シール部材88bによりシールされている。
圧力調整弁80を組み付けるには、シール部形成体84のシール側壁84bの外周部に弾性シール部材88aを取り付け、さらにシール部形成体84およびスプリング87を組み付けた後に、収納室82Sの下方から挿入する。そして、固定爪85が固定穴82cに係合することにより、圧力調整弁80が弁収納部82に組み付けられる。
(3) 燃料遮断弁10の動作
次に、燃料遮断弁10の動作について説明する。図1に示すように、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて、燃料は連通孔35bを通じて弁室30Sに流入する。そして、図5に示すように燃料液位が所定の液位に達すると、フロート51の浮力およびスプリング70の荷重による上方への力と、フロート51およびシート部材55の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回ったときにフロート51が上昇する。このとき、シート部材55のシート部55aは、第1シール部84dに着座することにより接続通路84cを閉じる。これにより、車両の傾斜時などに、燃料タンクFTから燃料蒸気を逃がすとともに燃料が燃料タンクFT外へ流出するのを防止することができる。一方、燃料タンクFTの燃料液位が低下して弁室30S内の燃料が連通孔35bなどから排出されると、フロート51は、その浮力を減少して下方への力を受けて、シート部材55が第1シール部84dから離れて、接続通路84cを開く。
(4) 実施例の作用・効果
上記実施例の燃料遮断弁10の構成により、以下の効果を奏する。
(4)−1 第1および第2シール部84d,84eを構成するシール部形成体84は、ケーシング20と別部材で形成されており、シール基材84aに形成された固定爪85を弁収納部82の固定穴82cに係合するだけで、弁収納部82にワンタッチで組み付けることができる。しかも、固定爪85および固定穴82cの係合位置は、第2シール部84eの下流側に、つまり、外部連通路42a側にあるから、機械的な係合手段であっても、径方向の外径を大きくすることなく、コンパクトにすることができる。
(4)−2 シール部形成体84は、ケーシング本体30と別の部材で形成されているので、ケーシング本体30と熱溶着しないポリアセタールなどの樹脂材料を用いることにより、第1および第2シール部84d,84eの面精度を高くすることができる。
図6は他の実施例にかかる燃料遮断弁10Bを示す断面図、図7は圧力調整弁80Bの付近を拡大した断面図である。図6において、ケーシング20Bは、フロート機構50Bを収納する弁室30BSを有するケーシング本体30Bと、底板35Bと、ケーシング本体30Bの上部に溶着された蓋体40Bとを備えている。蓋体40Bは、内層部45Bと、内層部45Bを覆いかつ内層部45Bに熱溶着(反応接着)された外層部46Bとから形成されている。内層部45Bの下端の内側溶着部45Baは、ケーシング本体30Bの上部の本体溶着部31Baに溶着されている。外層部46Bの下端の外側溶着部46Baは、燃料タンクFTに熱溶着されている。
図7に示すように、ケーシング本体30Bの上部に収納室82BSを有する弁収納部82Bが一体形成され、この弁収納部82Bにシール部形成体84Bが収納されている。シール部形成体84Bの外側壁と弁収納部82Bの内壁との間には、可撓性の材料から形成されたOリングからなる弾性シール部材89Bが介在している。シール部形成体84Bは、シール基材84Baに貫通形成された接続通路84Bcと、接続通路84Bcに臨んで形成された第1および第2シール部84Bd,84Beと、シール基材84Baの外壁に突設され係合部としての固定爪85Bとを備えている。弁収納部82Bには、固定爪85Bとともに係合手段を構成する被係合部としての固定穴82Bcが形成されている。固定穴82Bcに固定爪85Bが係合することで、シール部形成体84Bを弁収納部82Bに固定している。固定穴82Bcおよび固定爪85Bは、弾性シール部材89Bより外部連通路42Ba(図6)側に配置されている。また、弁収納部82Bの上部には、接続通路84Bcと外部連通路42Baとを接続する通気孔82Bdが形成されている。
ケーシング20Bを構成する各々の部材は、耐燃料膨潤性、耐燃料透過性および熱溶着性を考慮して以下の樹脂材料を用いている。すなわち、ケーシング本体30Bは、ポリアミドを母材とし、耐燃料膨潤性を付与するためにガラスフィラを30重量%添加した材料を用いている。また、蓋体40Bを構成する樹脂材料として、内層部45Bがケーシング本体30Bとの熱溶着性および耐燃料透過性を考慮してポリアミドを用い、外層部46Bが内層部45Bおよび燃料タンクFTとの溶着性を考慮して極性官能基(マレイン酸)を有するポリエチレン(変性ポリエチレン)を用いている。すなわち、外層部46Bを形成する変性ポリエチレンは、ポリエチレンを含むから燃料タンクFTに熱溶着され、また、極性官能基を有するポリアミドに反応接着する。したがって、ケーシング20Bを構成するケーシング本体30B、蓋体40Bの内層部45Bおよび外層部46Bは、熱溶着または反応接着により一体化し、また、外層部46Bの外側溶着部43Baを介して燃料タンクFTに熱溶着する。また、シール部形成体84Bは、耐燃料膨潤性に優れているポリアセタールから形成されている。ポリアセタールは、ポリアミドに熱溶着性を有しないから、シール部形成体84Bは、ケーシング本体30Bに機械的な係合手段としての固定爪85Bと固定穴82Bcとの係合により組み付けられている。
本実施例によれば、シール部形成体84Bは、ケーシング本体30Bのようにガラスフィラを加えていないから、射出成形時にガラスフィラの流れの向きの相違によりヒケを生じることもなく、第1および第2シール部84Bd,84Beの面精度を高くすることができる。
また、固定爪85Bと固定穴82Bcからなる係合手段は、第1および第2シール部84Bd,84Beより外部側、つまり外部連通路42Ba側に設けられているから、燃料蒸気の漏れを防ぐことができる。
さらに、ケーシング20Bは、シール構造として弾性シール部材89Bが1つで済み、構造を簡略化できるとともにケーシング20Bの一体性、耐燃料膨潤性および耐燃料透過性を高めることができる。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例の圧力調整弁は、ボール弁を用いたが、これに限らず、ポペット弁やスプール弁のいずれかの構成であってもよい。
上記実施例の燃料遮断弁は、タンク上壁に形成した取付穴を塞ぐように取り付ける構成について説明したが、これに限らず、いわゆるインタンク式で燃料タンク内の上部に取り付けられる構成であってもよい。
本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクの上部に取り付けられる燃料遮断弁を示す断面図である。 燃料遮断弁を分解した断面図である。 圧力調整弁の付近を拡大した断面図である。 圧力調整弁を分解した斜視図である。 燃料遮断弁の動作を説明する説明図である。 他の実施例にかかる燃料遮断弁を示す断面図である。 圧力調整弁の付近を拡大した断面図である。
符号の説明
10...燃料遮断弁
10B...燃料遮断弁
20...ケーシング
20B...ケーシング
30...ケーシング本体
30B...ケーシング本体
30S...弁室
30a...開口
30BS...弁室
31...天井壁部
31Ba...本体溶着部
32...側壁部
32a...通気孔
32b...係合穴
32c...係合爪
35...底板
35B...底板
35a...係合爪
35b...連通孔
35c...スプリング支持部
40...蓋体
40B...蓋体
41...蓋本体
42...管体部
42a...外部連通路
42Ba...外部連通路
43...フランジ
43a...外側溶着部
43Ba...外側溶着部
44...支持部
44a...係合穴
45B...内層部
45Ba...内側溶着部
46B...外層部
46Ba...外側溶着部
50...フロート機構
50B...フロート機構
51...フロート
51S...フロート室
51a...上壁部
51b...側壁
51c...ガイド突条
53...弁支持部
53a...支持基部
53b...円板部
53c...円筒部
53d...撓み用スペース
55...シート部材
55a...シート部
55b...側壁部
55c...抜止部
70...スプリング
80...圧力調整弁
80B...圧力調整弁
82...弁収納部
82B...弁収納部
82S...収納室
82a...上壁
82b...側壁
82c...固定穴
82BS...収納室
82Bc...固定穴
82Bd...通気孔
82Sa...上室
82Sb...下室
84...シール部形成体
84B...シール部形成体
84a...シール基材
84b...シール側壁
84c...接続通路
84d,84e...第1および第2シール部
84Ba...シール基材
84Bc...接続通路
84Bd,84Be...第1および第2シール部
85...固定爪
85B...固定爪
86...ボール弁
87...スプリング
88a,88b...弾性シール部材
89B...弾性シール部材
FT...燃料タンク
FTa...タンク上壁
FTb...取付穴

Claims (7)

  1. 燃料タンク(FT)の上部に装着され、上記燃料タンク(FT)内と外部に接続される外部連通路(42a)とを接続する接続通路(84c)を開閉することで上記燃料タンク(FT)と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
    上記燃料タンク(FT)内と上記接続通路(84c)とを連通する弁室(30S)と、該弁室(30S)の上部に収納室(82S)を有する弁収納部(82)とを備えたケーシング(20)と、
    上記収納室(82S)に収納されるとともに上記接続通路(84c)を貫通形成したシール基材(84a)と、上記接続通路(84c)に臨みかつ上記シール基材(84a)の上記弁室(30S)側に設けられた第1シール部(84d)と、上記接続通路(84c)に臨みかつ上記シール基材(84a)の上記外部連通路(42a)側に配置された第2シール部(84e)とを有するシール部形成体(84)と、
    上記弁室(30S)内に収納され上記燃料タンク(FT)内の燃料液位に応じて昇降し、上記第1シール部(84d)に接離することで上記接続通路(84c)を開閉するシート部(55a)を有するフロート(51)と、
    上記第2シール部(84e)に接離する弁体により上記接続通路(84c)を開閉する圧力調整弁(80)と、
    を備え、
    上記シール部形成体(84)は、上記第2シール部(84e)より上記外部連通路(42a)側に配置された係合部を備え、
    上記弁収納部(82)のうち上記第2シール部(84e)に対向した位置に形成された被係合部を備え、該被係合部は、上記係合部に係合することで上記シール部形成体(84)を上記弁収納部(82)に固定するように構成したこと、を特徴とする燃料遮断弁。
  2. 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
    上記ケーシング(20)は、上記弁収納部(82)の被係合部の周辺を覆うことで上記外部連通路(42a)を形成する蓋体(40)を備えている燃料遮断弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料遮断弁において、
    上記係合部は、上記シール基材(84a)から突設された固定爪(85)であり、上記被係合部は、上記弁収納部(82)に貫通形成された上記固定穴(82c)である燃料遮断弁。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料遮断弁において、
    上記圧力調整弁(80)は、上記弁体を構成するボール弁(86)と、該ボール弁(86)に上記第2シール部(84e)の方向への付勢力を加えるスプリング(39b)とを備えている燃料遮断弁。
  5. 燃料タンク(FT)の上部に装着され、上記燃料タンク(FT)内と外部に接続される外部連通路(42Ba)とを接続する接続通路(84Bc)を開閉することで上記燃料タンク(FT)と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
    上記燃料タンク(FT)内と上記接続通路(84Bc)とを連通する弁室(30BS)と、該弁室(30BS)の上部に収納室(82BS)を有する弁収納部(82B)とを備えたケーシング(20B)と、
    上記収納室(82BS)に収納されるとともに上記接続通路(84Bc)を貫通形成したシール基材(84Ba)と、上記接続通路(84Bc)に臨みかつ上記シール基材(84Ba)の弁室(30BS)側に設けられたシール部(84Bd)とを有するシール部形成体(84B)と、
    上記シール部形成体(84B)の外壁と上記弁収納部(82B)の内壁との間に介在し可撓性の材料から形成された弾性シール部材(89B)と、
    上記弁室(30BS)内に収納され上記燃料タンク(FT)内の燃料液位に応じて昇降し、上記シール部(84Bd)に接離することで上記接続通路(84Bc)を開閉するシート部を有するフロート機構(50B)と、
    を備え、
    上記シール部形成体(84B)は、上記シール部(84Bd)より上記外部連通路(42a)側に形成された係合部を備え、
    上記弁収納部(82B)は、上記弾性シール部材(89B)より上記外部連通路(42Ba)側に形成された被係合部を備え、上記係合部は、上記被係合部に係合することで上記シール部形成体(84B)を上記弁収納部(82B)に固定するように構成したこと、を特徴とする燃料遮断弁。
  6. 請求項5に記載の燃料遮断弁において、
    上記ケーシング(20B)は、上記弁収納部(82B)を一体成形したケーシング本体(30B)と、上記ケーシング本体(30B)の上部と溶着された蓋体(40B)とを備え、
    上記ケーシング本体(30B)は、ガラスフィラを加えたポリアミドから形成され、
    上記蓋体(40B)は、上記ケーシング本体(30B)の上部に溶着されポリアミドから形成された内層部(45B)と、上記内層部(45B)の外周面の少なくとも一部を覆いかつ上記燃料タンク(FT)に溶着される外側溶着部(46Ba)を有し上記ポリアミドに反応接着する極性官能基を付加したポリエチレンから形成され、
    上記シール部形成体(84B)は、ポリアセタールから形成され、
    ている燃料遮断弁。
  7. 請求項5または請求項6に記載の燃料遮断弁において、
    上記収納室(82BS)に収納された圧力調整弁(80B)を備え、該圧力調整弁(80B)は、上記接続通路(84Bc)のうち上記シール部(84Bd)と反対側に臨んで形成された他のシール部(84Be)に接離することで上記接続通路(84Bc)を開閉するように構成した燃料遮断弁。
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