JP2007255740A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】
各貯蔵室を効率的に冷却できる冷蔵庫を提供すること。
【解決手段】
第1貯蔵室2aと、冷気を生成するための冷却器4を有する蓄冷型冷凍機3と、生成された冷気を冷却器4から第1貯蔵室2aに送る送り風路8と、冷気を第1貯蔵室2aから冷却器に戻す戻り風路9と、戻り風路9に連通し、第1貯蔵室2aの温度より高い温度に制御される第2貯蔵室2bと、戻り風路9に設けられ、冷気を第2貯蔵室2bに導入するためのダンパー5bとを冷蔵庫1が備え、ダンパー5bは、冷気の全量が第1貯蔵室2aから第2貯蔵室2bを経由して冷却器4に戻される開状態、及び冷気の全量が第1貯蔵室2aから冷却器4に直接戻される閉状態の何れか一方に切り替えられる構成としたこと。
【選択図】 図1
各貯蔵室を効率的に冷却できる冷蔵庫を提供すること。
【解決手段】
第1貯蔵室2aと、冷気を生成するための冷却器4を有する蓄冷型冷凍機3と、生成された冷気を冷却器4から第1貯蔵室2aに送る送り風路8と、冷気を第1貯蔵室2aから冷却器に戻す戻り風路9と、戻り風路9に連通し、第1貯蔵室2aの温度より高い温度に制御される第2貯蔵室2bと、戻り風路9に設けられ、冷気を第2貯蔵室2bに導入するためのダンパー5bとを冷蔵庫1が備え、ダンパー5bは、冷気の全量が第1貯蔵室2aから第2貯蔵室2bを経由して冷却器4に戻される開状態、及び冷気の全量が第1貯蔵室2aから冷却器4に直接戻される閉状態の何れか一方に切り替えられる構成としたこと。
【選択図】 図1
Description
本発明は、スターリング冷凍機、パルス管冷凍機等の蓄冷型冷凍機を用いた冷蔵庫に関するものである。
本発明に関する公知の冷蔵庫が、後述の特許文献1に記載されている。図5は、特許文献1に記載の冷蔵庫の構成を示す図、図6は図5のXX断面図である。冷蔵庫101は、室内温度の異なる3つの貯蔵室102a、102b、102cとスターリング冷凍機103を備えており、スターリング冷凍機103の吸熱部104には、熱伝導板105を介し冷却器106が設けられている。冷却器106の入口106aは、戻り風路109a、109b、109cの一端に接続され、冷却器106の出口106bは、送り風路108a、108b、108cの一端に接続されている。送り風路108a、108b、108cの途中には、ダンパー110a、110b、110cがそれぞれ配置されている。送り風路108a、108b、108cの他端は、貯蔵室102a、102b、102cにそれぞれ接続され、戻り風路109a、109b、109cの他端は、貯蔵室102a、102b、102cに接続されている。冷却器106によって生成された冷気は、送風機107によって送風され、送り風路108a、108b、108cを通って貯蔵室102a、102b、102cに流入する。貯蔵室102a、102b、102cを冷却後、冷気は、戻り風路109a、109b、109cを通って冷却器106の入口106aに戻り、冷却器106により再び冷却される。
特開2003−279222号公報
上述の冷蔵庫においては、複数の貯蔵室のそれぞれに送り風路と戻り風路が設けられている。通例、冷蔵庫においては、外形寸法や貯蔵室容量等の制約から、風路を設けるためのスペースが限られている。したがって、貯蔵室ごとに風路が設けられる構造だと、各々の風路においては十分な流路断面積を確保できなくなる可能性がある。風路においては、流路断面積が小さくなると、圧力損失が増大する。風路の圧力損失が増大すると、貯蔵室に一度に送られる冷気の流量が減少するため、各貯蔵室の効率的な冷却が困難となる。
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、各貯蔵室を効率的に冷却できる冷蔵庫を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項1に記載の様に、第1貯蔵室と、冷気を生成するための冷却器を有する蓄冷型冷凍機と、生成された冷気を前記冷却器から前記第1貯蔵室に送る送り風路と、前記冷気を前記冷却器と前記第1貯蔵室との間で循環させるべく、前記冷気を前記第1貯蔵室から前記冷却器に戻す戻り風路と、該戻り風路に連通し、前記第1貯蔵室の温度より高い温度に制御される第2貯蔵室と、該戻り風路に設けられ、前記冷気を前記第2貯蔵室に導入するためのダンパーと、を冷蔵庫が備え、前記ダンパーは、前記冷気の全量が前記第1貯蔵室から前記第2貯蔵室を経由して前記冷却器に戻される開状態、及び前記冷気の全量が前記第1貯蔵室から前記冷却器に直接戻される閉状態の何れか一方に切り替えられる構成としたことである。
好ましくは、請求項2に記載の様に、前記第1貯蔵室は、鉛直方向に関して、前記第2貯蔵室の上方に設けられると良い。
好ましくは、請求項3に記載の様に、前記ダンパーが前記閉状態にある場合、前記冷却部にて生成された冷気が前記第1貯蔵室だけに送られると良い。
好ましくは、請求項4に記載の様に、前記第1貯蔵室の温度を測定する第1温度センサをさらに備え、該第1温度センサでの測定温度に応じて、前記蓄冷型冷凍機の入力が制御されると良い。
好ましくは、請求項5に記載の様に、前記第2貯蔵室の温度を測定する第2温度センサをさらに備え、該第2温度センサでの測定温度に応じて、前記ダンパーが前記開状態と前記閉状態の何れか一方に切り替えられると良い。
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項6に記載の様に、第1貯蔵室と、冷気を生成するための冷却器を有する冷凍機と、前記第1貯蔵室に連通し、前記冷却器にて生成された冷気が循環する循環風路と、該循環風路に設けられ、前記冷気を前記第1貯蔵室に導入する第1ダンパーと、前記循環風路に連通し、前記第1貯蔵室の温度とは異なる温度に制御される第2貯蔵室と、前記循環風路に設けられ、前記冷気を前記第2貯蔵室に導入する第2ダンパーと、を冷蔵庫が備える構成としたことである。
請求項1に記載の発明によれば、冷却器によって生成された冷気は、送り風路を介して第1貯蔵室に送られた後、戻り風路を介して第1貯蔵室から冷却器に戻される。戻り風路は、第1貯蔵室の温度より高い温度に制御される第2貯蔵室に連通し、戻り風路には、冷気を第2貯蔵室に導入するためのダンパーが設けられている。この構造において、送り風路及び戻り風路は、冷却器と第1貯蔵室との間で冷気を循環させるための風路としてだけでなく、冷却器と第2貯蔵室との間で冷気を循環させるための風路としても機能する。つまり、第1貯蔵室と第2貯蔵室とが、送り風路と戻り風路を共有している。したがって、本発明の冷蔵庫は、冷却器から第2貯蔵室に冷気を送るための風路と、第2貯蔵室から冷却器に冷気を戻すための風路を必要とせず、冷蔵庫の限られたスペースの中で、冷気を送るための2つの風路(送り風路、戻り風路)の流路断面積を最大限に確保できる。これにより、風路における圧力損失が低減されるので、風路における冷気の流量が十分に確保され、各貯蔵室の効率的な冷却が可能となる。なお、第1貯蔵室、第2貯蔵室に加え、例えば、これらの貯蔵室と異なる温度に制御される第3貯蔵室、第4貯蔵室が設けられる場合であっても、これらの貯蔵室に対応するダンパーを戻り風路に設けることで、4つの貯蔵室が送り風路と戻り風路を共有できるため、貯蔵室の数に関わらず、各貯蔵室の効率的な冷却が可能となる。
また、請求項6に記載の発明によれば、冷却器によって冷気が生成された冷気は、循環風路を循環する。循環風路は、第1貯蔵室と、第1貯蔵室の温度とは異なる温度に制御される第2貯蔵室に連通する。循環風路を循環する冷気は、第1ダンパーによって第1貯蔵室に導入されると共に、第2ダンパーによって第2貯蔵室に導入される。この構造において、循環風路は、冷却器と第1貯蔵室との間で冷気を循環させるための風路としてだけでなく、冷却器と第2貯蔵室との間で冷気を循環させるための風路としても機能する。つまり、第1貯蔵室と第2貯蔵室とが、循環風路を共有している。したがって、本発明の冷蔵庫は、冷却器に生成された冷気を循環させるための風路を1つだけ備えればよく、冷蔵庫の限られたスペースの中で、冷気を送るための風路(循環風路)の流路断面積を最大限に確保できる。これにより、風路における圧力損失が低減されるので、風路における冷気の流量が十分に確保され、各貯蔵室の効率的な冷却が可能となる。なお、第1貯蔵室、第2貯蔵室に加え、例えば、これらの貯蔵室と異なる温度に制御される第3貯蔵室、第4貯蔵室が設けられる場合であっても、これらの貯蔵室に対応するダンパーを循環風路に設けることで、4つの貯蔵室が循環風路を共有できるため、貯蔵室の数に関わらず、各貯蔵室の効率的な冷却が可能となる。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る冷蔵庫1の構成を示す図で、室内温度が異なる貯蔵室を3室設けた実施例である。図2は、図1のAA断面図である。冷蔵庫1の下部には、スターリング冷凍機、パルス管冷凍機等の蓄冷型冷凍機3が設けられている。蓄冷型冷凍機3には、冷気を生成するための冷却器4が設けられている。冷蔵庫1には、鉛直方向に関し、上方から下方に順次、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cが収納される。各貯蔵室の設定温度は第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cの順に高くなっている。例えば、各々の貯蔵室の設定温度は、第1貯蔵室2aが−60℃、第2貯蔵室2bが−40℃、第3貯蔵室2cが−20℃に設定してある。第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cには、温度センサ7a〜7cと、扉12a〜12cがそれぞれ設けられている。
図1は、本発明の実施例1に係る冷蔵庫1の構成を示す図で、室内温度が異なる貯蔵室を3室設けた実施例である。図2は、図1のAA断面図である。冷蔵庫1の下部には、スターリング冷凍機、パルス管冷凍機等の蓄冷型冷凍機3が設けられている。蓄冷型冷凍機3には、冷気を生成するための冷却器4が設けられている。冷蔵庫1には、鉛直方向に関し、上方から下方に順次、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cが収納される。各貯蔵室の設定温度は第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cの順に高くなっている。例えば、各々の貯蔵室の設定温度は、第1貯蔵室2aが−60℃、第2貯蔵室2bが−40℃、第3貯蔵室2cが−20℃に設定してある。第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cには、温度センサ7a〜7cと、扉12a〜12cがそれぞれ設けられている。
第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cには、冷気を流入するための流路口10a、10b、10cと、冷気を流出させるための流路口11a、11b、11cがそれぞれ設けてある。流路口10aは、送り風路8を介して、蓄冷型冷凍機3における冷却器4の出口4bに接続され、流路口11aは、戻り風路9を介して、冷却器4の入口4aに接続されている。流路口11a、流路口10b、流路口11b、流路口10c、流路口11cは、冷気の流れ方向に従って順次、戻り風路9に接続される。
戻り風路9の途中には、戻り風路9の流れ方向順に、ダンパー5b、5cが設けられている。ダンパー5bは、戻り風路9と流路口10bとを導通・遮断し、ダンパー5cは、戻り風路9と流路口10cとを導通・遮断する。ダンパー5bが開状態にある場合、戻り風路9と流路口10bとが導通し、戻り風路9を流れる冷気の全量が第2貯蔵室2bに導入される。ダンパー5bが閉状態にある場合、戻り風路9と流路口10bとが遮断され、戻り風路9を流れる冷気が第2貯蔵室2bには導入されない。ダンパー5bは、開状態及び閉状態の何れか一方に切り替えられる。ダンパー5cも、ダンパー5bと同様で、ダンパー5cが開状態にある場合、戻り風路9と流路口10cとが導通し、戻り風路9を流れる冷気の全量が第3貯蔵室2cに導入される。ダンパー5cが閉状態にある場合、戻り風路9と流路口10cとが遮断され、戻り風路9を流れる冷気が第3貯蔵室2cには導入されない。ダンパー5cも、ダンパー5bと同様に、開状態及び閉状態の何れか一方に切り替えられる。ダンパー5b、5cが何れも開状態にある場合、戻り風路9は、ダンパー5b、5cによって、上流から下流方向に、戻り風路上流側9a、戻り風路中流側9b、戻り風路下流側9cの3つに仕切られる。
送り風路8には、送風機6が設けられている。なお、送風機6の設置場所は、この場所に限らず、冷気を循環できる場所であればどこでもよい。例えば、冷却器4の入口4aに配置してもよく、また本実施例の場合では、第1貯蔵室2aの流路口10aでもよい。
冷蔵庫1においては、鉛直方向に関し、上方から下方に順次、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cが収納され、各貯蔵室2a、2b、2cの設定温度は、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cの順に高くなっている。各貯蔵室2a、2b、2cを流れる冷気は、鉛直方向に関し、上方から下方の方向に温度が高くなり、上方から下方の方向に密度は低くなる。従って、重力の作用により自然に、戻り風路9を流れる冷気は鉛直下方向に流れるので、送風機6の所要電力を軽減することができる。
次に、本実施例の作用について説明する。なお、スターリング冷凍機、パルス管冷凍機等の蓄冷型冷凍機3の作動は、よく知られているので説明は省略する。
第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第2貯蔵室2cの温度は、例えば各々−60℃、−40℃、−20℃に設定されている。各貯蔵室が各設定温度より2℃以上高い場合(ケース1)、蓄冷型冷凍機3と送風機6は運転に入っており、冷蔵庫1は冷却運転の状態にある。この時、ダンパー5b、5cは何れも開状態で、流路口10b、10cは戻り風路9に導通している。従って、送風機6によって送られる冷気は、全量、送り風路8、第1貯蔵室2a、戻り風路上流側9a、第2貯蔵室2b、戻り風路中流側9b、第3貯蔵室2c、戻り風路下流側9cを通って冷却器4に戻り、そこで再び冷却される。第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに流入した冷気は、各貯蔵室を冷却し、各貯蔵室の温度を下げる。この時、冷気の温度は、各貯蔵室での熱交換によって上昇する。ケース1においては、冷却器4によって生成される冷気の全量(送風機6が送風する流量)が、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに流入するので、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cにおいて熱伝達が良好に行われ、各貯蔵室の冷却量が向上する。
ケース1において時間が経過し、第3貯蔵室2cは設定温度より2℃低い温度(−22℃)に達し、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2bは依然として設定温度より2℃以上高い(それぞれ−58℃、−38℃以上)ような場合(ケース2)、ダンパー5cは閉状態に切り替えられ、ダンパー5bは開状態を維持する。この時、流路口10bにおいては、戻り風路上流側9aとの導通状態が維持される。従って、送風機6によって送られる冷気は、全量、送り風路8、第1貯蔵室2a、戻り風路9上流側9a、第2貯蔵室2b、戻り風路中流側9b、戻り風路下流側9cを通って冷却器4に戻り、再び冷却される。第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2bに流入した冷気は、第1貯蔵室2a及び第2貯蔵室2bを冷却し、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2bの温度を下げる。この時、冷気の温度は、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2bでの熱交換によって上昇する。ケース2においては、ケース1と同様の理由により、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2bにおいて熱伝達が良好に行われ、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2bの冷却量が向上する。
さらに時間が経過し、第2貯蔵室2bも設定温度より2℃低い温度(−42℃)に達し、第3貯蔵室2cは−22℃〜−18℃の範囲を維持し、第1貯蔵室2aは依然として設定温度より2℃以上高い(−58℃以上)ような場合(ケース3)、ダンパー5bは閉状態に切り替えられ、ダンパー5cは閉状態を維持する。この時、流路口10bは、戻り風路上流側9aと遮断される。従って、送風機6により送られる冷気は、全量、送り風路8、第1貯蔵室2a、戻り風路上流側9a、戻り風路中流側9b、戻り風路下流側9cを通って冷却器4に戻り、再び冷却される。第1貯蔵室2aに流入した冷気は、第1貯蔵室2aを冷却し、第1貯蔵室2aの温度を下げる。この時、冷気の温度は、第1貯蔵室2aでの熱交換によって上昇する。ケース3においても、ケース1及びケース2と同様の理由により、第1貯蔵室2aにおいて熱伝達が良好に行われることとなり、第1貯蔵室2aの冷却量が向上する。
実施例1の冷蔵庫1においては、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cが送り風路8と戻り風路9を共有し、蓄冷型冷凍機3によって生成された冷気が送り風路8と戻り風路9を分流することなく循環する構造となっている。したがって、貯蔵室2a〜2cの各々に独立した風路を設ける必要がないため、冷蔵庫1の限られたスペースの中で送り風路8と戻り風路9の流路断面積を十分確保でき、送り風路8と戻り風路9における圧力損失が減少する。これにより、貯蔵室2a〜2cに流入する冷気の適正な流量を確保できるので、貯蔵室2a〜2cでの冷気の熱伝達は良好になり、貯蔵室2a〜2cの冷却量が向上する。
また、3つの貯蔵室2a〜2cがあるにも拘らず、送り風路8と戻り風路9をそれぞれ1つずつ、ダンパー5a、5bをそれぞれ1つずつ設ければ良いので、冷蔵庫1における部品点数が少なくなり、構造が簡略化される。
また、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cの温度を温度センサ7b、7cでそれぞれ測定し、温度センサ7b、7cの測定温度に応じてダンパー5b、5cが開状態と閉状態の何れかに切り替えられるので、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cの温度を設定温度の範囲内に維持でき、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cが冷え過ぎたり、温まり過ぎたりすることはなく、これらの貯蔵室2b、2cを効率的に冷却できる。
なお、第1貯蔵室2aだけを短時間で冷却したい場合(ケース4)、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cの温度に係らず、ダンパー5b、5cを何れも閉状態に切り替える。これにより、流路口10bが戻り風路上流側9aと遮断されると共に、流路口10cが戻り風路中流側9bと遮断される。従って、送風機6によって送られる冷気は、全量、送り風路8、第1貯蔵室2a、戻り風路9上流側9a、戻り風路中流側9b、戻り風路下流側9cを通って冷却器4に戻り、そこで再び冷却される。第1貯蔵室2aに流入した冷気は、第1貯蔵室2aを冷却し、第1貯蔵室2aの温度を下げる。この時、冷気の温度は、第1貯蔵室2aでの熱交換によって上昇する。ケース4においては、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cの温度に係らず、ダンパー5b、5cがともに閉状態に切り替えられ、冷却器4によって生成された冷気が第1貯蔵室2aだけを冷却する。これにより、第2貯蔵室2bと第3貯蔵室2cの冷却量分、第1貯蔵室2aの冷却量が増大し、第1貯蔵室2aの急速冷凍が可能となる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。図3は、本発明の実施例2に係る冷蔵庫19の構成を示す図で、室内温度が異なる貯蔵室を3室設けた実施例である。図4は、図3のBB断面図である。なお、実施例1の図1及び図2に示される部材と同一な名称の部材には、同一の符号を付している。また、図1及び図2と同一の構成と作用については、説明を省略し、異なる構成と作用について、図3及び図4を用いて説明する。
次に、本発明の実施例2について説明する。図3は、本発明の実施例2に係る冷蔵庫19の構成を示す図で、室内温度が異なる貯蔵室を3室設けた実施例である。図4は、図3のBB断面図である。なお、実施例1の図1及び図2に示される部材と同一な名称の部材には、同一の符号を付している。また、図1及び図2と同一の構成と作用については、説明を省略し、異なる構成と作用について、図3及び図4を用いて説明する。
冷蔵庫19において、循環風路20の上流端は、蓄冷型冷凍機3に設けられた冷却器4の出口4bに接続し、循環風路20の下流端は冷却器4の入口4aに接続されている。第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cには、冷気を流入するための第1流路口10d、第2流路口10e、第3流路口10fと、冷気を流出させるための第1流路口11d、第2流路口11e、第3流路口11fがそれぞれ設けられている。第1流路口10d、第1流路口11d、第2流路口10e、第2流路口11e、第3流路口10f、第3流路口11fは、冷気の流れ方向に従って順次、循環風路20に接続される。
循環風路20の途中には、冷気の流れ方向順に、ダンパー5a、ダンパー5b、ダンパー5cが設けられている。ダンパー5a、5b、5cは、循環風路20と第1流路口10d、循環風路20と第2流路口10e、循環風路20と第3流路口10f、をそれぞれ導通・遮断する。ダンパー5aが開状態にある場合、循環風路20と第1流路口10dとが導通し、循環風路20を流れる冷気の全量が第1貯蔵室2aに導入される。ダンパー5aが閉状態にある場合、循環風路20と第1流路口10dとが遮断され、循環風路20を流れる冷気が第1貯蔵室2aに導入されない。ダンパー5aは、開状態及び閉状態の何れか一方に切り替えられる。なお、ダンパー5b、5cの作動に関しても、ダンパー5aと同様であるので、ここでは説明を省略する。
実施例2の構成において実施例1と異なるのは、送り風路8の上部と送り風路9の上部とが連通して1つの循環風路20を形成したことと、循環風路20にダンパー5aが設置され、ダンパー5aが循環風路20と第1貯蔵室2aの第1流路口10dとを導通・遮断することである。なお、実施例1と同様に、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cの設定温度は、−60℃、−40℃、−20℃にそれぞれ設定される。また、実施例2の作用において実施例1と異なるのは、ダンパー5aの開閉状態によっては、冷却器4にて生成された冷気が第1貯蔵室2aを流れない点である。例えば、第1貯蔵室2aが設定温度より2℃以上低い温度(−62℃以下)に達した場合には、ダンパー5aが閉状態に切り替えられ、循環風路20と第1流路口10dとが遮断され、送風機6によって送風される冷気が第1貯蔵室2aには流入しない。
実施例2の構造においては、最も設定温度の低い第1貯蔵室2aが設定温度に達した後は、第1貯蔵室2aに冷気が送られず、第1貯蔵室2aよりも設定温度の高い第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに冷気が送られることになる。この場合、蓄冷型冷凍機3は、第1貯蔵室2aを冷却できるだけの冷気を生成する必要がなく、より温度の高い冷気を生成すればよい。これにより、蓄冷型冷凍機3への入力(電圧または電流、回転数)が小さくてすみ、蓄冷型冷凍機3の所要電力を低減できる。
以上説明した様に、実施例1に係る冷蔵庫1によれば、蓄冷型冷凍機3の冷却器4によって生成された冷気は、送り風路8を介して第1貯蔵室2aに送られた後、戻り風路9を介して第1貯蔵室2aから冷却器4に戻される。戻り風路9は、第1貯蔵室2aの温度より高い温度に制御される第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに連通し、戻り風路9には、冷気を第2貯蔵室2bに導入するためのダンパー5bと、冷気を第3貯蔵室2cに導入するためのダンパー5cとが設けられている。この構造において、送り風路8及び戻り風路9は、冷却器4と第1貯蔵室2aとの間で冷気を循環させるための風路としてだけでなく、冷却器4と第2貯蔵室2b、冷却器4と第3貯蔵室2cとの間で冷気を循環させるための風路としても機能する。つまり、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b及び第3貯蔵室2cが、送り風路8と戻り風路9を共有している。したがって、本発明の実施例1に係る冷蔵庫1は、冷却器4から第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに冷気を送るための風路と、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cから冷却器4に冷気を戻すための風路を必要とせず、冷蔵庫1の限られたスペースの中で、冷気を送るための2つの風路(送り風路8、戻り風路9)の流路断面積を最大限に確保できる。これにより、風路における圧力損失が低減されるので、風路における冷気の流量が十分に確保され、貯蔵室2a〜2cの効率的な冷却が可能となる。なお、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに加え、例えば、これらの貯蔵室と異なる温度に制御される第4貯蔵室、第5貯蔵室が設けられる場合であっても、これらの貯蔵室に対応するダンパーを戻り風路9に設けることで、5つの貯蔵室が送り風路8と戻り風路9を共有できるため、貯蔵室の数に関わらず、各貯蔵室の効率的な冷却が可能となる。
以上説明した様に、実施例1に係る冷蔵庫1によれば、蓄冷型冷凍機3の冷却器4によって生成された冷気は、送り風路8を介して第1貯蔵室2aに送られた後、戻り風路9を介して第1貯蔵室2aから冷却器4に戻される。戻り風路9は、第1貯蔵室2aの温度より高い温度に制御される第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに連通し、戻り風路9には、冷気を第2貯蔵室2bに導入するためのダンパー5bと、冷気を第3貯蔵室2cに導入するためのダンパー5cとが設けられている。この構造において、送り風路8及び戻り風路9は、冷却器4と第1貯蔵室2aとの間で冷気を循環させるための風路としてだけでなく、冷却器4と第2貯蔵室2b、冷却器4と第3貯蔵室2cとの間で冷気を循環させるための風路としても機能する。つまり、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b及び第3貯蔵室2cが、送り風路8と戻り風路9を共有している。したがって、本発明の実施例1に係る冷蔵庫1は、冷却器4から第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに冷気を送るための風路と、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cから冷却器4に冷気を戻すための風路を必要とせず、冷蔵庫1の限られたスペースの中で、冷気を送るための2つの風路(送り風路8、戻り風路9)の流路断面積を最大限に確保できる。これにより、風路における圧力損失が低減されるので、風路における冷気の流量が十分に確保され、貯蔵室2a〜2cの効率的な冷却が可能となる。なお、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに加え、例えば、これらの貯蔵室と異なる温度に制御される第4貯蔵室、第5貯蔵室が設けられる場合であっても、これらの貯蔵室に対応するダンパーを戻り風路9に設けることで、5つの貯蔵室が送り風路8と戻り風路9を共有できるため、貯蔵室の数に関わらず、各貯蔵室の効率的な冷却が可能となる。
また、実施例2に係る冷蔵庫19によれば、蓄冷型冷凍機3の冷却器4によって冷気が生成された冷気は、循環風路20を循環する。循環風路20は、第1貯蔵室2aと、第1貯蔵室2aの温度とは異なる温度に制御される第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに連通する。循環風路20を循環する冷気は、ダンパー5aによって第1貯蔵室2aに導入されると共に、ダンパー5b、5cによって第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cにそれぞれ導入される。この構造において、循環風路20は、冷却器4と第1貯蔵室2aとの間で冷気を循環させるための風路としてだけでなく、冷却器4と第2貯蔵室2b、冷却器4と第3貯蔵室2cとの間で冷気を循環させるための風路としても機能する。つまり、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b及び第3貯蔵室2cが、循環風路20を共有している。したがって、本発明の実施例2に係る冷蔵庫19は、冷却器4に生成された冷気を循環させるための風路を1つだけ備えればよく、冷蔵庫19の限られたスペースの中で、冷気を送るための風路(循環風路20)の流路断面積を最大限に確保できる。これにより、風路における圧力損失が低減されるので、風路における冷気の流量が十分に確保され、貯蔵室2a〜2cの効率的な冷却が可能となる。なお、第1貯蔵室2a、第2貯蔵室2b、第3貯蔵室2cに加え、例えば、これらの貯蔵室と異なる温度に制御される第4貯蔵室、第5貯蔵室が設けられる場合であっても、これらの貯蔵室に対応するダンパーを循環風路20に設けることで、5つの貯蔵室が循環風路を共有できるため、貯蔵室の数に関わらず、各貯蔵室の効率的な冷却が可能となる。
1 冷蔵庫
2a 第1貯蔵室
2b 第2貯蔵室
2c 第3貯蔵室
3 蓄冷型冷凍機
4 冷却器
5a ダンパー(第1ダンパー)
5b ダンパー(第2ダンパー)
5c ダンパー
7a 温度センサ(第1温度センサ)
7b 温度センサ(第2温度センサ)
7c 温度センサ
8 送り風路
9 戻り風路
19 冷蔵庫
20 循環風路
2a 第1貯蔵室
2b 第2貯蔵室
2c 第3貯蔵室
3 蓄冷型冷凍機
4 冷却器
5a ダンパー(第1ダンパー)
5b ダンパー(第2ダンパー)
5c ダンパー
7a 温度センサ(第1温度センサ)
7b 温度センサ(第2温度センサ)
7c 温度センサ
8 送り風路
9 戻り風路
19 冷蔵庫
20 循環風路
Claims (6)
- 第1貯蔵室と、
冷気を生成するための冷却器を有する蓄冷型冷凍機と、
生成された冷気を前記冷却器から前記第1貯蔵室に送る送り風路と、
前記冷気を前記冷却器と前記第1貯蔵室との間で循環させるべく、前記冷気を前記第1貯蔵室から前記冷却器に戻す戻り風路と、
該戻り風路に連通し、前記第1貯蔵室の温度より高い温度に制御される第2貯蔵室と、
該戻り風路に設けられ、前記冷気を前記第2貯蔵室に導入するためのダンパーと、
を備え、
前記ダンパーは、前記冷気の全量が前記第1貯蔵室から前記第2貯蔵室を経由して前記冷却器に戻される開状態、及び前記冷気の全量が前記第1貯蔵室から前記冷却器に直接戻される閉状態の何れか一方に切り替えられることを特徴とする冷蔵庫。 - 前記第1貯蔵室は、鉛直方向に関して、前記第2貯蔵室の上方に設けられることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記ダンパーが前記閉状態にある場合、前記冷却部にて生成された冷気が前記第1貯蔵室だけに送られることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記第1貯蔵室の温度を測定する第1温度センサをさらに備え、該第1温度センサでの測定温度に応じて、前記蓄冷型冷凍機の入力が制御されることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記第2貯蔵室の温度を測定する第2温度センサをさらに備え、該第2温度センサでの測定温度に応じて、前記ダンパーが前記開状態と前記閉状態の何れか一方に切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
- 第1貯蔵室と、
冷気を生成するための冷却器を有する冷凍機と、
前記第1貯蔵室に連通し、前記冷却器にて生成された冷気が循環する循環風路と、
該循環風路に設けられ、前記冷気を前記第1貯蔵室に導入する第1ダンパーと、
前記循環風路に連通し、前記第1貯蔵室の温度とは異なる温度に制御される第2貯蔵室と、
前記循環風路に設けられ、前記冷気を前記第2貯蔵室に導入する第2ダンパーと、
を備えることを特徴とする冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006077657A JP2007255740A (ja) | 2006-03-20 | 2006-03-20 | 冷蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2006077657A JP2007255740A (ja) | 2006-03-20 | 2006-03-20 | 冷蔵庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=38630163
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007255740A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101570348B1 (ko) * | 2008-11-19 | 2015-11-19 | 엘지전자 주식회사 | 바텀프리져타입 냉장고 및 그 제어방법 |
CN111473586A (zh) * | 2019-01-23 | 2020-07-31 | 青岛海尔电冰箱有限公司 | 一种冰箱的多路送风结构及冰箱 |
-
2006
- 2006-03-20 JP JP2006077657A patent/JP2007255740A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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