JP2007253504A - 露光装置および発光装置の製造方法 - Google Patents

露光装置および発光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各発光素子の光強度分布と感光材料の感度特性とから感光材料上に形成される画像濃度分布を計算する方法で、露光装置における露光ムラを解消しようとしても、計算した感光材料上の画像濃度分布は、実際に測定した感光材料上の画像濃度分布と比較して誤差が大きい。
【解決手段】像担持体(感光体)を露光する複数の発光素子(有機EL素子)を有する露光装置25の製造方法において、発光素子(有機EL素子)の個々の出射光に基づく光スポットの光強度分布と、光スポットと像担持体(感光体)の相対移動量とに基づいて、個々の発光素子(有機EL素子)の駆動条件を補正する補正データを作成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光素子の発光量のばらつきを補正した露光装置および発光装置の製造方法に関するものである。
発光素子を主走査方向に複数配列させた露光装置が知られており、発光素子として、無機LEDや有機エレクトロルミネッセンス素子(以降、有機EL素子と呼称する)が用いられている。有機EL素子からなる複数の発光素子を用いた露光装置の駆動方法については、一般的には、発光素子を定電流制御で駆動するか、定電流制御の場合には回路構成が複雑になるという問題を考慮して、定電圧制御で駆動するかどちらかの方式がとられている。
いずれの方式を用いて駆動しても、有機EL素子からなる複数の発光素子を用いた露光装置においては、累積の駆動時間が増加するにしたがって、有機EL素子に内在する固有の特性に起因して、各発光素子の抵抗値が変化(増大)して発光光量が低下することが知られており、露光量を一定に保持するためには駆動操作量となる電流値もしくは電圧値もしくは露光時間(1ライン走査期間における発光時間)を増やす必要がある。
また、有機EL素子を発光素子として用いた露光装置では、製造上の問題から各発光素子の製造時の光量がばらつき、製造時の初期状態において露光ムラが発生するという問題があり、初期状態の露光ムラを均一にするために、初期状態の各発光素子の駆動走査量となる電流値もしくは電圧値を各発光素子毎に補正する必要がある。
初期状態の露光ムラを均一にするために、(特許文献1)には、画像データに基づいて感光材料に画像を記録し、感光材料上に形成される画像の濃度を測定し補正量を決定することが提案されている。しかし、感光材料上に形成される画像の濃度分布を計測することを短時間で繰り返し実行することは容易ではなく、すべての発光素子に対して濃度分布を計測し補正量を決定することは現実的ではなく、実現困難であった。
また、(特許文献2)には、初期状態の露光ムラを均一にするために、露光装置の各発光素子の出射光に由来する光強度分布を測定し、光強度分布を所定の光強度でスライスした時の光強度幅が各発光素子において略等しくなるように、補正量を決定することが提案されている。このように感光材料上に形成される画像濃度分布を考慮せずに、発光素子の光強度分布のみによって補正量を決定すると、補正量に誤差が生じ露光ムラを精度よく均一にすることができなかった。
そこで、初期状態の露光ムラを均一にする方法としては、(特許文献3)のような発光素子に基づく光強度分布を測定し、光強度分布と感光材料の感度特性とから計算される感光材料上の画像濃度に基づいて補正量を決定する方法など、感光材料上の画像濃度を算出し、算出結果に基づいて補正量を決定する方法が短時間でかつ精度よく初期状態の露光ムラを補正する方法として知られている。
特開平10−000811号公報 特開平08−142406号公報 特開2005−125594号公報
(特許文献2)や(特許文献3)に開示された技術は、露光装置製造時の初期状態において発生する露光ムラを均一にすることについて言及されている。しかし、(特許文献3)のように各発光素子の光強度分布と感光材料の感度特性とから感光材料上に形成される画像濃度分布を計算する方法では計算した感光材料上の画像濃度分布が、実際に測定した感光材料上の画像濃度分布と比較してまだ誤差が生じていた。
さて従来の露光装置の光源としては、一般に無機LEDが多用されている。この無機LEDを駆動するためには通常ドライバチップが用いられるが、このドライバチップの数(ドライバ回路の数量、コスト)を低減するために、いわゆるパッシブマトリクス回路を採用し、無機LEDを時分割して駆動する構成が知られている。
時分割駆動を行なう場合、各発光素子は1ラインの走査期間のうち、分割数で割り振られた期間しか発光することはできない。例えば露光装置における1走査期間を500μs、発光素子の数を5120個、分割数を32(すなわち1走査期間を32の時間帯に分割して、1つの時間帯では発光素子の1/32のみを駆動する)とすると、ドライバ回路の数量は5120/32=160個で済むようになるが、1つの無機LEDが点灯可能なのは500/32=15.6μsと非常に短時間になる。一般に無機LEDの発光輝度は、有機EL素子と比較して遥かに大きくすることができる(ただしその際の駆動電流も大きい)ため、従来の露光装置ではこの特徴を活かして、上述したパッシブマトリクス回路によって時分割駆動を行い、ドライバチップによって大電流を供給して発光素子を駆動する構成が採られている。
このとき無機LEDの点灯時間は上述のように極めて短くなるため、1つの無機LEDが感光材料を塗布した感光体(以降、単に感光体と呼称する)を露光(走査)している間に露光対象である感光体は殆ど移動しない。例えば画像形成におけるプロセス速度を100mm/sとすると、無機LEDが発光している15.6μsの間に感光体が移動する距離は100[mm/s]×15.6[μs]=1.56[μm]である。プリンタなどに代表される画像形成装置では、その解像度は600dpi(画素ピッチ=42.3μm)程度であるから、無機LEDを用いた時分割駆動においては、走査期間中の感光体の移動量については殆ど考慮する必要がない。すなわち無機LEDの出射光によって形成される感光体上の光スポットは、走査期間中に静止しているとみなしても問題とならないのである。
しかしながら、露光装置の光源として有機EL素子を用いる場合には事情が全く異なる。有機EL素子は無機LEDと比較すると、発光光率そのものは優れているが、大電流を供給して高輝度発光を行なうと寿命が極端に短くなることが知られている。従って露光装置の光源として有機EL素子を用いる場合には、無機LEDと比較して低光量で、1ラインの走査期間のほぼ全期間にわたって(より時間をかけて)露光を行なうことが必要となる。ただし駆動電流そのものは小さいため、薄膜トランジスタなどの技術を導入してアクティブマトリクス回路で駆動することが可能となり、分割駆動を行なう必要はなくなる。このとき1ラインの走査期間のほぼ全期間にわたって露光を行なうために、有機EL素子による光スポットと露光対象である感光体は(上述の条件に従えば)100[mm/s]×500[μs]=50μmも移動し、感光体に形成される静電潜像は、この相対的な移動量の影響を大きく受けてしまうこととなる。
このように有機EL素子を露光装置の光源として応用する場合には、(特許文献2)に開示されるような、感光体と有機EL素子(有機EL素子に基づく光スポット)の相対移動がないと仮定して得られた光強度分布のみに基づいて、初期状態の露光ムラを補正することは困難なのである。
本発明は、従来の技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、有機EL素子からなる複数の発光素子を露光装置の露光光源として用いる際に、製造時の初期状態における各発光素子の露光ムラを補償して、画質の品質を向上させた露光装置および発光装置および発光そしの製造方法を提供することである。
本発明では上述の課題を解決するために、像担持体を露光する複数の発光素子を有する露光装置の製造方法において、発光素子の個々の出射光に基づく光スポットの光強度分布と、光スポットと像担持体の相対移動量とに基づいて、個々の発光素子の駆動条件を補正する補正データを作成する工程を有するものである。
本発明によれば、実際に像担持体に形成される静電潜像の電位分布に基づいて光量補正データを生成するようにしたから、発光素子の初期状態における露光ムラを精度よく補償して、高品質な画質の露光装置を製造することができる。
本発明の露光装置の製造方法は、像担持体を露光する複数の発光素子を有する露光装置の製造方法であって、発光素子の個々の出射光に基づく光スポットの光強度分布と、光スポットと像担持体の相対移動量とに基づいて、個々の発光素子の駆動条件を補正する補正データを作成する工程を有するものである。これによって実際に像担持体に形成される静電潜像の電位分布に基づいて光量補正データを生成されるため、発光素子の初期状態における露光ムラを精度よく補償して、高品質な画質の露光装置を製造することが可能となる。
また本発明は、像担持体を露光する複数の発光素子を有する露光装置の製造方法であって、発光素子の個々の出射光に基づく光スポットの光強度分布を測定する第一のステップと、この第一のステップで得られた光強度分布を有する光スポットが、これと相対移動する像担持体へ継続的に照射された場合の累積光強度分布を算出する第二のステップと、この第二のステップにおいて積算した累積光強度分布と像担持体の感光特性とに基づいて、像担持体上に形成される静電潜像の電位分布を算出する第三のステップと、この第三のステップにおいて算出した静電潜像の電位分布に基づいて、発光素子の駆動条件を補正するための補正データを作成する第四のステップとを具えるものである。これによって、発光素子の露光ムラを精度よく補償して、高品質な画質の露光装置を製造することが可能となる。
また本発明は、補正データによって、発光素子の駆動電流、駆動電圧、駆動時間のいずれかを制御するようにしたものである。これによってリーズナブルな構成によって発光素子の初期状態における露光ムラを改善することが可能となる。
また本発明は、露光装置は発光素子の出射光を結像するレンズアレイを有し、このレンズアレイによって結像された光スポットに基づいて光強度分布を計測するようにしたものである。これによって実際に露光装置が像担持体を露光するのと同じ条件で、光強度分布が取得できるため、光量補正の精度を向上することが可能となる。
また本発明は、発光素子に基づく光スポットを、カメラによって順次拡大撮像して、個々の発光素子毎の光強度分布を測定するようにしたものである。これによって簡易な構成で発光素子の光強度分布を測定することが可能となる。
また本発明は、上述の第四のステップは、これも上述第三のステップにおいて算出した静電潜像の電位分布を所定の閾値電位で切った場合に算出される断面積に基づいて、この断面積が略同じになるように発光素子の発光光量を補正するための補正データを作成するものである。電子写真プロセスにおいては静電潜像の断面積が印字画素のサイズに大きく影響し、印字画素サイズは印字濃度に大きく影響するから、潜像断面積を発光素子毎に略同じにすることで露光ムラを抑制することが可能となる。
また本発明は、発光素子として有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたものである。これによって露光装置を簡易な設備で製造することが可能となる。
また本発明は、発光素子の出射光に基づく光スポットの光強度分布と、光スポットと被照射体の相対移動量とに基づいて、個々の発光素子の駆動条件を補正する補正データを作成する工程を有するようにしたものである。これによって発光素子の初期状態における露光ムラを精度よく補償して、高品質な画質の露光装置を製造することが可能となる。
(実施例1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
図1は本発明の実施例1における露光装置の概略構成を示す斜視図である。
図1において11は例えば高分子発光材料からなる発光層(図示せず)を設け、この発光層を陽極、陰極の2つの電極で挟んだ構造を有する有機EL素子である。12は厚みが約0.7mmのホウケイ酸ガラスで構成された基材である。基材12上には複数の有機EL素子11が主走査方向に列状に配列されている。ただし図示した有機EL素子11と基材12のサイズ的な比率は正確なものではない。
実施例1では個々の有機EL素子11は約35μm×35μmの角が取れた略正方形形状をなしており、基材12の主走査方向には、この有機EL素子11が600dpi、すなわち約42.3μmのピッチで5120個配列されている。従って基材12上に有機EL素子11が占める長さは約217mmであり、基材12の長辺はおよそ230mmとしている。
13は複数のグレーテッドインデックス型ファイバレンズ(図示せず)をアレイ状に設けたレンズアレイであり、有機EL素子11の出射光を像担持体である感光体(図示せず)に正立等倍の像として結像させる(レンズアレイ13によって有機EL素子11の出射光が光スポットとして結像される面を、以降“像面”と呼称する)。
なお、基材12には有機EL素子11を駆動するための駆動回路、および駆動回路に点灯/消灯を制御する制御信号を供給するインタフェース部が配置されている(ともに図示せず)。また、この駆動回路は低温ポリシリコンからなる薄膜トランジスタによって構成されており、有機EL素子11をいわゆるアクティブマトリクス駆動方式によって駆動するものである。アクティブマトリクス駆動方式を採用することによって、個々の有機EL素子に対応して設けられたスイッチング素子をON状態に維持することで、有機EL素子11を走査期間のほぼ全期間にわたって点灯させることが可能となるが、この場合は前述したように走査期間中の感光体の移動距離が大きくなる。
また、少なくとも有機EL素子11と図示しない駆動回路が形成された基材12、レンズアレイ13、これらを保持する筐体(図示せず)などによって露光装置が構成されている。
図2は初期ばらつき補正を実施するための構成を示すブロック図である。
以降、図2を用いて初期ばらつき補正を実施するための構成について説明する。
図2において、21はパワーメータ、22はパワーメータ制御部、23は所定の拡大倍率で有機EL素子11(図1参照)の出射光に基づく像面における光スポットを撮像するカメラ、24はカメラ23の動作を制御するカメラ制御部、25は既に説明した露光装置、26は露光装置を構成する各有機EL素子11(図1参照)の点灯/消灯および点灯する場合の発光強度を制御する点灯制御部、27は露光装置25が装着され、露光装置25を図1に示した主走査方向および副走査方向に移動可能に構成されたX−Yステージ、28はX−Yステージ27の移動方向や移動量を制御するステージ制御部、29は演算処理部、30は初期ばらつき補正データ書き込み装置、31は制御用PCである。制御用PC31は、ステージ制御部28でX−Yステージ27を制御し、点灯制御部26で露光装置25の点灯状態を制御し、カメラ制御部24でカメラ23の撮像状態を制御し、パワーメータ制御部22でパワーメータ21の測定状態を制御し、演算処理部29でステージ制御部28と点灯制御部26とカメラ制御部24とパワーメータ制御部22を制御してカメラ制御部24から光強度分布データを、パワーメータ制御部22からパワー値を受け取り、生成した初期ばらつき補正データを初期ばらつき補正データ書き込み装置30に送る。初期ばらつき補正データ書き込み装置30では、図示しない所定の記憶デバイス(例えばROM、磁気記録媒体など)に初期ばらつき補正データを書き込む。この書き込まれた初期ばらつき補正データを参照して有機EL素子11を駆動することで、有機EL素子11の製造時における初期ばらつきを補正される。初期ばらつき補正データが格納された記憶デバイスは露光装置と共に出荷されるが、これをネットワークを介してユーザ(メーカー)にデータとして提供することも可能である。この場合は初期光量ばらつき補正データを受信したユーザ(メーカー)は、初期光量ばらつき補正データを画像形成装置に搭載された記憶デバイス(例えばEEPROMなどの不揮発性メモリ)に記憶し、補正の用に供することができる。
なおカメラ23は有機EL素子11(図1参照)からの出射光を、既に説明した“像面”位置に焦点を合わせて撮像するように調整されている(この場合、合焦位置は空中に存在しており、カメラ23はレンズアレイ13によって結像された空中像を撮像する)。すなわちカメラ23によって、露光装置25が露光する感光体(図示せず)の表面における光スポットの光強度分布を計測することができる。
図3は本発明の実施例1において、1つの有機EL素子11に基づく像面における光スポットの光強度分布を示すモデル図である。
以降、図3に図1、図2を併用して実施例1における計測対象である光スポットの光強度分布について説明する。
図3に示す線は、像面に形成される光スポットの光強度が等しい点を結んだもので、外側から内側に向かうに従い、光強度は強くなっている。図3では1つの有機EL素子11(図1参照)を点灯させた例を示す。カメラ23(図2参照)で撮像された有機EL素子11の像は、カメラ制御部24(図2参照)に出力され、ここでアナログ−ディジタル変換を受けて数値化され、演算処理部29(図2参照)へ送られる。光強度分布の測定は、露光装置25(図2参照)のすべての有機EL素子11について順次実施される。
このように実施例1では個々の発光素子(有機EL素子11)に基づく光スポットを、カメラ23によって順次拡大撮像して、個々の発光素子毎の光強度分布を測定しているが、カメラ23の画角が大きい場合は複数の有機EL素子11を同時に発光・撮影して光強度分布を測定することも可能である。ただし、600dpi程度の解像度の場合は、レンズアレイ13(図1参照)のイメージ伝送特性(例えばMTF)によって隣接する有機EL素子11の発光の影響を受けるため、少なくとも隣接する2つの有機EL素子11を同時に計測するのは避けるべきである。
図4は本発明の実施例1において、1つの有機EL素子11に基づく像面における光スポットの光強度分布を示すグラフである。
以降、図4に図1、図2を併用して光スポットの光強度分布のばらつきについて説明する。
図4では縦軸に光強度を、横軸に個々の有機EL素子11(図1参照)に基づく光スポット内の位置xを採って表している。
カメラ23(図2参照)で拡大撮像して得た光スポットの画像に対し、図3に示すx軸による断面をとると、1つの有機EL素子11に基づく光スポットの撮像画像から図4に示す光強度分布のグラフが得られる。有機EL素子11の光強度分布のピーク値は図4(a)ではL0、図4(b)ではLb、図4(c)ではLcという具合に、その特性にばらつきを持っている。
また、有機EL素子11の光強度分布の形状も図4(a)、図4(d)、図4(e)に示すようにばらつきを持っており、例えば所定の光強度における光強度分布の幅もばらつきを持っている。
初期ばらつきを補正する際には、図4(e)に示したような光強度分布の幅dやピーク値L0のばらつきに基づいて、初期ばらつき補正データを生成すると、既に説明したように大きな誤差が生じてしまい、露光装置25を高画質な状態で製造・出荷することができない。
図5は本発明の実施例1における電子写真プロセスの全体構成を示す模式図である。
以降、図5を用いて電子写真プロセスによる作像工程について説明する。
図5において、53は静電潜像が形成される像担持体としての感光体であり、作像過程においては図示しない駆動源によって方向D1に所定の周速度vで回転している。52は感光体53上に残留したトナーを除去するクリーナユニット、51は感光体53の表面電位を除去するための除電ユニット、54は感光体53の表面を所定の電位に帯電する帯電ユニット、55は露光装置25(図2参照)を備え、感光体53を露光して静電潜像を形成する露光ユニット、56は感光体53上に形成された静電潜像を現像してトナー象を顕画化する現像ユニット、57は記録紙、58は感光体53上に形成されたトナー像を記録紙57に転写する転写ユニット、59は転写されたトナー像を熱と圧力によって記録紙57に融着させる定着ユニットである。
以下、実施例1における電子写真プロセスの動作を説明する。
(1)まず、帯電プロセスでは、帯電ユニット54によって、像担持体である感光体53の表面に対して、所定の電位を付加する。
(2)次に、露光プロセスでは、露光ユニット55が備える露光装置25によって形成される光スポットを、一定の周速度vで回転している像担持体である感光体53上に照射することにより静電潜像を形成する。
(3)次に、現像プロセスでは、現像ユニット56によって、この潜像に対してトナーを付着させてトナー像を形成する。
(4)次に、転写プロセスでは、転写ユニット58によって、記録紙57に、このトナー像を転写する。
(5)次に、定着ユニット59によって、圧力や熱を加え、記録紙57に転写されたトナー像を記録紙57に融着させる。
(6)次に、クリーナユニット52によって、像担持体である感光体53上に、残ったトナーを除去し、清掃する。
(7)最後に、除電ユニット51によって、像担持体である感光体53の表面電位を除去する。
以上の(1)〜(7)のプロセスは、サイクリックに行われる。電子写真プロセスにおいては微小な画素をいかに精度よく形成できるかが、印字品質を大きく左右するが、プロセス(2)とプロセス(3)に着目すると印字品質を決定する際に支配的な要素は潜像であることがわかる。したがって、露光装置25の印字品質を高めるために初期ばらつきを補正する際において、図4に示した光強度分布のみに基づいて初期ばらつき補正データを算出するのではなく、「トナーが付着する時点の潜像の状態」すなわち現像に供する静電潜像の電位分布に基づいて初期ばらつき補正データを算出した方が、精度よく初期ばらつきを補正することができる。
図6は本発明の実施例1において、1つの有機EL素子11に基づく像面における光スポットの光強度分布と、この光スポットに基づく累積光強度分布の関係を示すグラフである。
以降、図6に図1、図2、図5を併用して累積光強度分布の物理的な意味について説明する。
図6では縦軸に光強度もしくは累積光強度を、横軸に位置xを採って表している。
図4に示す光スポットの光強度分布は露光装置25(図2参照)が静止した状態における光強度分布であるが、上述の電子写真プロセス(2)において説明したように感光体53(図5参照)は一定の周速度vで回転しているため、静止した状態で得た光強度分布を感光体53の周速度に基づいて感光体53の回転方向62と逆方向である積算方向61に積算することで、図6に示す累積光強度分布を得ることができる。感光体53の周速度をv[mm/s]、有機EL素子11のON時間をt[μs]とすると、図6に示す積算する距離D[μm](光スポットと像担持体である感光体53の相対移動量)は(数1)に示すものとなる。
Figure 2007253504
このように本発明は、発光素子(有機EL素子11)の出射光に基づく光スポットの光強度分布と、光スポットと被照射体である感光体53の相対移動量とに基づいて、後に説明するように、発光素子の駆動条件を補正する補正データを作成する工程を有する発光装置(露光装置は当然、発光装置に含まれる)の製造方法である。更に具体化すると、本発明は発光素子(有機EL素子11)の個々の出射光に基づく光スポットの光強度分布と、光スポットと像担持体である感光体53の相対移動量とに基づいて、露光装置が有する個々の発光素子の駆動条件(発光光量)を補正する補正データを作成する工程を有している。
図3に示すように1つの有機EL素子を発光させ、カメラ23(図2参照)によって拡大撮像した画像における1[pixel]はカメラ23の有する光学的な拡大倍率や、カメラ23を構成する例えばCCDエリアセンサの解像度によって決定される。ここで拡大撮像した画像の1[pixel]のサイズを1[μm]と仮定すると、D画素だけ積算方向61へ積算することになる。このように積算することで得られる累積光強度をSxとすると、Sxは図6(a)に示す光強度分布の光強度Lxを使って(数2)のように表すことができる。
Figure 2007253504
(数2)を用いることで、位置X0から位置X1+Dにかけて積算演算を行なって図6に示す累積光強度分布を得ることができる。
図7は本発明の実施例1において、1つの有機EL素子11に基づく像面における光スポットの光強度分布と、露光される感光体53の周速度vと、露光における有機EL素子11のON時間情報tに基づいて算出した累積光強度分布を示すモデル図である。
図7に示す線は、累積光強度が等しい点を結んだもので、外側から内側にいくに従い、累積光強度は強くなっている。図7はカメラ23(図2参照)で拡大撮像することにより得られる1つの有機EL素子11(図1参照)に基づく光強度分布を積算方向61(図6参照。これは図7における副走査方向を意味する)に積算した時の累積光強度分布を示している。
図8は本発明の実施例1において、1つの有機EL素子11に基づく像面における光スポットの累積光強度分布を示すグラフである。
図8では縦軸に累積光強度を、横軸に位置xを採って表している。
図8に示す累積光強度分布は、図7の累積光強度分布のx軸による断面に相当する。このように有機EL素子11の個々の光スポットの光強度分布と、光スポットと像担持体である感光体53(図5参照)の相対移動量に基づいて算出した累積光強度分布を示すグラフとして表示できる。
図9は本発明の実施例1において、1つの有機EL素子11に基づく像面における光スポットのエネルギー分布を示すグラフである。
以降、図9に図1、図2、図5を併用して累積光強度分布について更に説明を続ける。
図9は累積光強度分布、パワーメータ測定値、感光体53の周速度v、および有機EL素子11の点灯時間tに基づいて算出した、1つの有機EL素子11における露光エネルギー値の分布(以降、露光エネルギー分布と呼称する)を示している。カメラ23(図2参照)を用いて、発光状態の有機EL素子11(図1参照)に基づく像面における光スポットを撮像し、図3で示した光強度分布を得た後、パワーメータ21を使って有機EL素子11の発光状態におけるパワー値を測定する。これらの2つの測定値と感光体53(図5参照)の周速度vおよび有機EL素子11の点灯時間tに基づいて、図8に示す累積光強度分布が得られ、この累積光強度分布を示すグラフの縦軸である累積光強度を露光エネルギー値に置き換えることによって、露光エネルギー分布が得られる。
図10は本発明の実施例1における感光体53(図5参照)の感光特性を表すグラフである。
図10において縦軸は感光体53の表面電位であり、横軸は図9に示す露光エネルギー値の対数logをとったものである。
一般に高いエネルギーで感光体53を露光するほど感光体53の表面電位値の絶対値は小さくなり0Vに近づく。また感光体53は、立ち上がり感度が低く、また所定の露光エネルギーを超えると飽和する外は、表面電位の絶対値は露光エネルギーの対数logに対して略直線的に減少するという感光特性を示す。
図9に示す露光エネルギー値に、図10に示す感光体53の感光特性を掛け合わせることで、感光体53における静電潜像の電位分布を計算によって求めることができる。
図11は本発明の実施例1において、1つの有機EL素子11に基づく露光エネルギー分布と感光体53の感光特性に基づいて算出した潜像電位分布のモデル図である。
図11に示す線は、感光体53の表面電位が等しい点を結んだもので、外側から内側に向かうにつれて、表面電位の絶対値は小さくなっている。中心のハッチにて区別された領域は、図10に示した閾値Vtより感光体53の表面電位の絶対値が小さくなる領域を示しており、この閾値Vtを現像ユニット56(図5参照)における現像バイアス値とすることで、閾値Vtよりも表面電位の絶対値が小さい領域(すなわち中心のハッチ部分)にトナーが付着し現像が行なわれることとなる。
図12は本発明の実施例1において、1つの有機EL素子11に基づく露光エネルギー分布と感光体53の感光特性に基づいて算出した潜像電位分布の断面図である。
図12では縦軸に感光体53(図5参照)の表面電位値を、横軸に1つの有機EL素子11(図1参照)における位置xを採って表している。
なお以降の説明においては、静電潜像の電位分布(潜像電位分布120)を所定の電位(例えば図12におけるVt)でスライスした際に形成される等電位面の面積を潜像断面積121と呼称する。
また図12は潜像電位分布の断面図としており、潜像断面積121は実際には“線”として描かれるべきものであるが、概念として理解し易いように“面積”を持つものとして表現している。
さてVtは有機EL素子11の初期ばらつきを補正するために指標とする潜像断面積121を算出するための閾値電圧である。すべての有機EL素子11において、潜像断面積121が略等しくなるように初期ばらつき補正データを決定することで、有機EL素子11の製造時における初期ばらつきを精度よく補正し、高画質な露光装置を製造することができる。なお、実施例1においては潜像断面積121が略等しくなるように初期ばらつき補正データを決定したが、初期ばらつき補正データを決定する指標を潜像断面積121に限定するものではない。
例えば有機EL素子11(図1参照)を円形に構成したような場合では、像面における光スポットは円形となり、これに従って潜像断面も円形を呈するため、初期ばらつき補正データを決定する指標は基本的には潜像断面の径(幅)としても構わない。しかし有機EL素子11を図1に示すように略正方形形状に形成した場合や三角形形状のように、径(幅)が一定でない形状に形成した場合は、光スポットの径(幅)は方向によって変化するから、初期ばらつき補正データを決定する指標としては潜像断面積121を用いるのが最も望ましい。
図13は本発明の実施例1における初期ばらつきを補正した露光装置の製造方法を示すフローチャートである。
以降、実施例1における有機EL素子の初期ばらつきを補正する一連の処理について、図1、図2、図5を併用して説明する。
<光強度分布の測定:第一のステップ>
まず演算処理部29(図2参照)は、主走査方向に配列された1つ目の有機EL素子11(図1参照)をカメラ23(図2参照)で撮像できる所定の位置へと動かすために、ステージ制御部28(図2参照)に指示を出力し、X−Yステージ27(図2参照)を所定の位置へと移動する(ST1)。
次に、演算処理部29は有機EL素子11を所定の位置で発光させるために、点灯制御部26(図2参照)に有機EL素子11を発光させるように指示を送り、有機EL素子11を発光させる。この際、光強度分布の計測に係る全ての有機EL素子11は同一の駆動条件、例えば同一の駆動電流値を設定しておく。ここで有機EL素子11の駆動に係る操作量が電圧であれば、全ての有機EL素子11を同一の駆動電圧で、また操作量が1走査期間における駆動時間である場合は、全ての有機EL素子11が同一の駆動時間で駆動されるように設定しておく(以降このような全ての有機EL素子11に一律に設定される駆動条件を“基準駆動量”と呼称する)(ST2)。
次に演算処理部29は、カメラ制御部24(図2参照)にカメラ23が撮像するよう指示する。カメラ23によって当該有機EL素子11に基づく像面における光スポットが撮像され、光強度分布が得られる。
この光強度分布は、光強度分布データとしてカメラ制御部24を介して演算処理部29に渡される(ST3)。
<累積光強度分布の測定:第二のステップ>
続けて演算処理部29は、パワーメータ制御部22(図2参照)に対してパワーメータ21(図2参照)がパワーの測定を行うように指示し、光スポットの光強度分布の基準値としてのパワー値を取得する(ST4)。
なおパワーメータ21は光強度分布中の特定の位置における絶対光量を得るためのものであるから、光スポットの狭い領域をピンポイント的に計測できるものとすべきである。実施例1では、パワーメータ21としてトプコン製のBM−5の光学系を改造したものを用い、約7μm×7μmの領域でパワーの計測を行なっている。
次に演算処理部29は、取得した光強度分布と露光装置25(図2参照)の駆動条件(有機EL素子11の点灯時間t、感光体53(図5参照)の周速度v、これらに基づいて感光体53が移動する距離D)に基づいて、累積光強度分布を算出する(ST5)。
<静電潜像の電位分布の算出:第三のステップ>
次に演算処理部29は、ST5にて算出した累積光強度分布とST4にて取得したパワー値と上述した露光装置25の駆動条件に基づいて、累積光強度の絶対値として露光エネルギー値を付与する(ST6)。
次にST6にて算出した光スポットにおける各位置に対応する露光エネルギー値と、感光体53の感光特性(図10参照)とを掛け合わせることで静電潜像の電位分布を算出する(ST7)。
次にST7にて算出した静電潜像の電位分布を所定の閾値電圧Vtでスライスしたときの潜像断面積121(図12参照)を算出する(ST8)。
すべての有機EL素子11において潜像断面積121を算出していない場合は(ST9)ST1へ戻り、X−Yステージ27を所定の位置へと動かす(ST1)。この時、隣の有機EL素子11に対応する位置へとX−Yステージ27を順次移動させることで効率よくST1〜ST8までの処理を繰り返すことができる。
<補正データ作成:第四のステップ>
潜像断面積121を算出後(ST8)、すべての有機EL素子11において潜像断面積121を算出したと判定された場合(ST9)は、予め定めておいた目標とする潜像断面積121に対して、算出した全有機EL素子11の断面積がすべての有機EL素子11において略等しくなるように、全有機EL素子11の初期ばらつきを補正する初期ばらつき補正データを決定する(ST10)。
補正データは、例えば<光強度分布の測定:第一のステップ>で設定した“基準駆動量”を用いて次のようにして求めればよい。
補正データ=(目標とする潜像断面積/算出した潜像断面積)×基準駆動量
ただし駆動電流、駆動電圧、駆動時間などの駆動量に対して潜像断面積121が線形に変化しないような場合にあっては、予め実験的に求めておいた“駆動量−潜像断面積”の関係を記述したテーブルデータなどを参照して新たな補正データを生成することが望ましい。なお基準駆動量は、既に説明したように、駆動電流、駆動電圧、駆動時間のいずれかであり、露光装置25が組み込まれるシステムあるいは露光装置25の仕様に依存するものである。
このように<補正データ作成:第四のステップ>では、<静電潜像の電位分布の算出:第三のステップ>において算出した静電潜像の電位分布を所定の閾値電位でスライスした場合に算出される断面積(潜像断面積121(図12参照))に基づいて、断面積(潜像断面積121)が略同じになるように発光素子(有機EL素子11)の発光光量を補正するための補正データを作成する。
最後に、補正データを図示しない所定の記憶デバイス(例えばROM、磁気記録媒体など)に書き込む(ST11)。
このように本発明は、発光素子(有機EL素子11)の個々の出射光に基づく光スポットの光強度分布を測定する第一のステップと、この第一のステップで得られた光強度分布を有する光スポットが、これと相対移動する像担持体(感光体53)へ継続的に照射された場合の累積光強度分布を算出する第二のステップと、この第二のステップにおいて積算した累積光強度分布と像担持体(感光体53)の感光特性とに基づいて、像担持体(感光体53)上に形成される静電潜像の電位分布を算出する第三のステップと、この第三のステップにおいて算出した静電潜像の電位分布に基づいて、発光素子(有機EL素子11)の駆動条件(発光光量)を補正するための補正データを作成する第四のステップとを備えている。
以上述べてきたように、本発明においては全ての有機EL素子11について1つずつカメラ23で撮像し、撮像結果から得られる光強度分布と、露光装置25の駆動条件に基づいて算出した累積光強度分布から感光体53上に形成される静電潜像の分布を算出し、静電潜像の分布に基づいて全有機EL素子11の初期ばらつきを補正することによって、精度よく初期ばらつきを補正することができ、高い印字品質を持った状態で露光装置25を製造・出荷することができる。
以上、本発明の露光装置の製造方法について、有機EL素子11を露光光源として使用した場合に基づいて説明した。本発明においては、有機EL素子11の製造時における光強度分布の初期ばらつきをカメラ23(図2参照)を用いて、また光強度分布の絶対値となる露光エネルギーの初期ばらつきをパワーメータ21(図2参照)を用いて測定し、初期ばらつきを補正する初期ばらつき補正データを生成するものであるが、露光光源として例えば無機LEDアレイなどを用いるものに対しても、本発明を適用できることは言うまでもない。本発明は、感光体に対して光スポットが相対移動する場合に露光装置の光量補正精度を向上するものであるから、例えば従来の技術として説明した無機LEDを時分割駆動するようなケースに対しても適用できる。すなわち従来の技術では感光体と光スポットの相対移動量は非常に小さいものであるが、その影響はゼロではない。従って光量補正の精度をより高くするためには、本発明は極めて有効に作用する。
また上述の説明は全て電子写真プロセスに適用される露光装置について行なったが、本発明は印画紙に対してRGBの走査光を露光して、印画紙上に直接的に画像を形成する露光装置についても好適に応用することができる。
更に本発明は、上述してきたような画像形成装置への応用に限定されるものではなく、有機EL素子、無機LEDや半導体レーザなどの発光素子の出射光に基づいて光スポットを形成して利用する他のあらゆる発光装置、例えば所定の媒体(被照射体)に変調された光を用いてデータ記録を行なうような情報記録機器(例えば光ディスクなどの記録再生機器)に搭載される発光装置においても、光スポットの光強度分布と、光スポットと被照射体の相対移動量とに基づいて、個々の発光素子の駆動条件を補正する補正データを作成する工程を有するものについて適用が可能である。
露光装置の発光素子として有機EL素子を用いた場合、有機EL素子の製造時において、各有機EL素子の特性にばらつきが生じてしまい、初期ばらつきを補正することが必要とされている。製造時における初期ばらつきを補正し、高画質な状態で露光装置を出荷する場合、本露光装置の製造方法は高い信頼性を保ちつつ、例外なく利用することができる。
以上のように、本発明に係る露光装置の製造方法は、露光対象である感光体の移動量を考慮した上で、初期ばらつきを補正することが可能であるところから、画像形成装置に搭載される露光装置、この露光装置を搭載したMFP(Multi Function Printer)、プリンタ、複写機など、特に電子写真プロセスを応用した画像形成装置、また印画紙を直接的に露光するプリンタなどへの応用が可能である。更に上述したように、いわゆる光ディスクの記録再生を行なうような情報記録装置に対しても応用できる可能性がある。
本発明の実施例1における露光装置の概略構成を示す斜視図 初期ばらつき補正を実施するための構成を示すブロック図 本発明の実施例1において、1つの有機EL素子に基づく像面における光スポットの光強度分布を示すモデル図 本発明の実施例1において、1つの有機EL素子に基づく像面における光スポットの光強度分布を示すグラフ 本発明の実施例1における電子写真プロセスの全体構成を示す模式図 本発明の実施例1において、1つの有機EL素子に基づく像面における光スポットの光強度分布と、この光スポットに基づく累積光強度分布の関係を示すグラフ 本発明の実施例1において、1つの有機EL素子に基づく像面における光スポットの光強度分布と、露光される感光体の周速度vと、露光における有機EL素子のON時間情報tに基づいて算出した累積光強度分布を示すモデル図 本発明の実施例1において、1つの有機EL素子に基づく像面における光スポットの累積光強度分布を示すグラフ 本発明の実施例1において、1つの有機EL素子に基づく像面における光スポットのエネルギー分布を示すグラフ 本発明の実施例1における感光体の感光特性を表すグラフ 本発明の実施例1において、1つの有機EL素子に基づく露光エネルギー分布と感光体の感光特性に基づいて算出した潜像電位分布のモデル図 本発明の実施例1において、1つの有機EL素子に基づく露光エネルギー分布と感光体53の感光特性に基づいて算出した潜像電位分布の断面図 本発明の実施例1における初期ばらつきを補正した露光装置の製造方法を示すフローチャート
符号の説明
11 有機EL素子
12 基材
13 レンズアレイ
21 パワーメータ
22 パワーメータ制御部
23 カメラ
24 カメラ制御部
25 露光装置
26 点灯制御部
27 X−Yステージ
28 ステージ制御部
29 演算処理部
30 初期ばらつき補正データ書き込み装置
31 制御用PC
51 除電ユニット
52 クリーナユニット
53 感光体
54 帯電ユニット
55 露光ユニット
56 現像ユニット
57 記録紙
58 転写ユニット
59 定着ユニット
61 積算方向
62 感光体の回転方向
120 潜像電位分布
121 潜像断面積

Claims (8)

  1. 像担持体を露光する複数の発光素子を有する露光装置の製造方法であって、前記発光素子の個々の出射光に基づく光スポットの光強度分布と、前記光スポットと前記像担持体の相対移動量とに基づいて、個々の発光素子の駆動条件を補正する補正データを作成する工程を有することを特徴とする露光装置の製造方法。
  2. 像担持体を露光する複数の発光素子を有する露光装置の製造方法であって、前記発光素子の個々の出射光に基づく光スポットの光強度分布を測定する第一のステップと、この第一のステップで得られた光強度分布を有する光スポットが、これと相対移動する前記像担持体へ継続的に照射された場合の累積光強度分布を算出する第二のステップと、この第二のステップにおいて積算した累積光強度分布と前記像担持体の感光特性とに基づいて、前記像担持体上に形成される静電潜像の電位分布を算出する第三のステップと、この第三のステップにおいて算出した静電潜像の電位分布に基づいて、前記発光素子の駆動条件を補正するための補正データを作成する第四のステップとを備えることを特徴とする露光装置の製造方法。
  3. 前記補正データによって、前記発光素子の駆動電流、駆動電圧、駆動時間のいずれかを制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の露光装置の製造方法。
  4. 前記露光装置は前記発光素子の出射光を結像するレンズアレイを有し、このレンズアレイによって結像された光スポットに基づいて前記光強度分布を計測するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の露光装置の製造方法。
  5. 個々の発光素子に基づく光スポットを、カメラによって順次拡大撮像して、個々の発光素子毎の光強度分布を測定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の露光装置の製造方法。
  6. 前記第四のステップは、前記第三のステップにおいて算出した静電潜像の電位分布を所定の閾値電位で切った場合に算出される断面積に基づいて、前記断面積が略同じになるように前記発光素子の発光光量を補正するための補正データを作成することを特徴とする請求項2記載の露光装置の製造方法。
  7. 前記発光素子として有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の露光装置の製造方法。
  8. 発光素子の出射光に基づく光スポットの光強度分布と、前記光スポットと被照射体の相対移動量とに基づいて、発光素子の駆動条件を補正する補正データを作成する工程を有することを特徴とする発光装置の製造方法。
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