JP2007245991A - カーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造 - Google Patents

カーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ル−フ側方トリムを設けた場合でも、カーテンエアバッグの展開を良好に行えるようにする。
【解決手段】サイドウインドガラスG3の後縁部が固定される後部ピラーP4が、ル−フトリムRTよりも硬質の後部ピラートリムPT4によって車室内側から覆われる。収納状態のカーテンエアバッグKBが、サイドウインドガラスG3の上縁部および後縁部に沿って配設される。ル−フトリムRTの車幅方向外方側には、サイドウインドガラスG3の上縁部に沿って、硬質のル−フ側方トリムが配設される。カーテンエアバッグKBの車室内への展開は、後部ピラートリムPT4前部の車幅方向外方側の所定端縁部26aを前方へ向けて変形させつつ、またル−フ側方トリムRSTの車幅方向内縁部側にある軟質のル−フトリムRTを下方へ変形させつつ、さらにル−フ側方トリムRSTの後端部と後部ピラートリムPT4前部の上端部との間の境界部位を通して行われる。
【選択図】 図13

Description

本発明はカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造に関するものである。
車両、特に自動車においては、衝突時や横転時等の乗員保護のためにエアバッグ装置が装備されることが一般的となっている。このエアバッグの中には、カーテンエアバッグと呼ばれるように、サイドウインドガラスを覆うように車室内に膨張、展開されるものがある。このようなカーテンエアバッグは、前後方向に隔置された複数のサイドウインドガラスを覆うように、前後方向に長いものとされることもある。特許文献1には、カーテンエアバッグを前後方向に極めて長くして、前後方向に隔置された3つのサイドウインドガラスを全て覆うことのできるようにしたものが開示されている。この特許文献1に記載のものでは、収納状態にあるカーテンエアバッグが、サイドウインドガラスの上縁部に沿って車体に固定されると共に、最後部ピラーにも固定されたものとなっている。
特開2004−189099号公報
ところで、サイドウインドガラスをカーテンエアバッグによって車室内から覆う場合に、特に横転時において、車室内あるいは車室外に向けての外力に対してカーテンエアバッグが十分対抗できるようにする(張力を維持できるようにする)ことが望まれることになる。このため、カーテンエアバッグは、その上部のみ車体に固定するのみならず、カーテンエアバッグの後端部に相当する部分、つまりサイドウインドガラスの後縁部に沿う部分をも車体に固定することが望まれることになる。
一方、後部ピラーは、車室内からの見栄え向上等のために後部ピラートリムによって覆われるが、この後部ピラートリムは、荷物等によって容易には損傷されないように、ル−フパネル内面を覆う軟質のル−フトリムよりもかなり硬質な部材で形成、より具体的記には硬質の合成樹脂によって形成されることが一般的である。そして、後部ピラートリムによって覆われた後部ピラーの直前方にあるサイドウインドガラスをカーテンエアバッグで覆うようにした場合は、収納状態にあるカーテンエアバッグのうちサイドウインドガラスの後縁部に沿う部分が、車室内から目視できないように後部ピラートリムによって覆われることになる。したがって、収納状態にあるカーテンエアバッグは、後部ピラートリムの車幅方向外側の端縁部となる所定端縁部のうち少なくとも上部を前方へ変形させつつ、車室内に展開させる必要が生じてくる。すなわち、後部ピラートリムの所定端縁部がサイドウインドガラスの直近に位置することになるので、収納状態にあるカーテンエアバッグは、上記所定端縁部の少なくとも上部を前方へ変形させつつ、この変形によって生じた当該所定端縁部とサイドウインドガラスとの隙間から車室内に展開されることになる。
また、最近では、車室内からの見栄え向上等のために、後部ピラートリムの直前方に位置されるサイドウインドガラスの上縁部に沿って、前後方向に伸びるル−フ側方トリムを配設することも考えられており、このル−フ側方トリムも、後部ピラートリムと同様に、ル−フトリムよりも硬質とされる。このように、サイドウインドガラスの上縁部に沿って前後方向に伸びる硬質のル−フ側方トリムを配設した場合に、カーテンエアバッグを、ル−フ側方トリムに邪魔されずにいかにスムーズに車室内に展開させるかが問題となる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、ル−フ側方トリムを設けた場合でもカーテンエアバッグの展開を良好に行えるようにしたカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
車両後部に位置する後部ピラーの直前方にサイドウインドガラスが配設され、
前記サイドウインドガラスの近傍において収納状態で車体に固定されたカーテンエアバッグと、該カーテンエアバッグにガス圧を供給するためのインフレータとを有するカーテンエアバッグ装置を備え、
前記カーテンエアバッグは、前記インフレータからのガス圧を受けて膨張されたときに、前記サイドウインドガラスに沿って該サイドウインドガラスを覆うように車室内側に展開されるようにしてなるカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、
収納状態にある前記カーテンエアバッグが、前記サイドウインドガラスの上縁部および後縁部に沿うようにして車体に固定されており、
前記後部ピラーが、ル−フパネルを車室内側から覆う軟質のル−フトリムよりも硬質とされた後部ピラートリムによって車内側から覆われており、
前記サイドウインドガラスと前記ル−フトリムとの間において、前記サイドウインドガラスの上縁部に沿って前後方向に伸びるル−フ側方トリムが配設され、
収納状態にある前記カーテンエアバッグが膨張されたときに、該カーテンエアバッグが、前記ル−フ側方トリムとル−フトリムとの境界部位を通して車室内に展開されるように設定されている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、カーテンエアバッグは、ル−フ側方トリムに沿う部分では、ル−フ側方トリムとル−フトリムとの境界部位から、つまり軟質のル−フトリムを容易に下方へ変形させつつ車室内に容易に展開されることになり、カーテンエアバッグの良好な展開性が確保されることになる。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項2に記載のように、
車両後部に位置する後部ピラーの直前方にサイドウインドガラスが配設され、
前記サイドウインドガラスの近傍において収納状態で車体に固定されたカーテンエアバッグと、該カーテンエアバッグにガス圧を供給するためのインフレータとを有するカーテンエアバッグ装置を備え、
前記カーテンエアバッグは、前記インフレータからのガス圧を受けて膨張されたときに、前記サイドウインドガラスに沿って該サイドウインドガラスを覆うように車室内側に展開されるようにしてなるカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、
収納状態にある前記カーテンエアバッグが、前記サイドウインドガラスの上縁部および後縁部に沿うようにして車体に固定されており、
前記後部ピラーが、ル−フパネルを車室内側から覆う軟質のル−フトリムよりも硬質とされた後部ピラートリムによって車内側から覆われており、
前記サイドウインドガラスと前記ル−フトリムとの間において、前記サイドウインドガラスの上縁部に沿って前後方向に伸びるル−フ側方トリムが配設され、
前記ル−フ側方トリムの後端部が前記後部ピラートリムの前部の上端部に隣接されていて、収納状態にある前記カーテンエアバッグが膨張されたときに、該カーテンエアバッグが、前記ル−フ側方トリムの後端部と前記後部ピラートリム前部の上端部との境界部位を通して車室内に展開されるように設定されている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、カーテンエアバッグは、ル−フ側方トリムの後端部部分では、ル−フ側方トリム後端部と後部ピラートリム前部との境界部位を通して車室内に容易に展開されることになり、カーテンエアバッグの良好な展開性が確保されることになる。
上記案内1の解決手法あるいは第2の解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項3以下に記載のとおりである。すなわち、
収納状態にある前記カーテンエアバッグが膨張されたとき、該カーテンエアバッグが、前記後部ピラートリム前部を前方へ向けて変形させつつ該後部ピラートリムと前記サイドウインドガラスとの間を通して車室内に展開される、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、カーテンエアバッグを極力車幅方向外方側から展開させることとなって、サイドウインドガラスの近くに配設されたシートに着座する乗員に対して、膨張、展開されるカーテンエアバッグが干渉することを防止する等の上で好ましいものとなる。
前記後部ピラートリム前部の上端部が、平面視において車幅方向外方側に向かうほど後方に位置するように傾斜されているか、または正面視において車幅方向外方側に向かうほど下方に位置するように傾斜されている、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、傾斜設定によって、収納状態にあるカーテンエアバッグが後部ピラートリムによって覆われる部分の長さが短くなり、この分カーテンエアバッグの展開性が良好になる。また、下方への傾斜設定によって、膨張、展開しようとするカーテンエアバッグが後部ピラートリムの上縁部に引っ掛かる可能性が大きく低減されて、より一層展開性が良好になり、また後部ピラートリムの破損防止の上でも好ましいものとなる。
前記後部ピラートリム前部のうち車幅方向外方側の端縁部となる所定端縁部を含む特定部分が、他の部分に対して前方へ向けて変位し易いように設定されたカバー部で形成されている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、カバー部は容易に前方へ向けて変形可能なので、カーテンエアバッグの良好な展開性確保と後部ピラートリムの破損防止とを共に十分に満足させることができる。
前記カバー部の上端部が、前記ル−フ側方トリムの後端部よりも車室内側に位置するように設定されている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、カバー部の前方への変形を、ル−フ側方トリムが邪魔してしまう事態を確実に防止することができる。
前記ル−フ側方トリムの車体に対する取付位置が、その前後方向略中間位置よりも前方位置のみとなるように設定されている、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、ル−フ側方トリムの後端部およびその付近での下方への変形を極力容易にして、カーテンエアバッグの良好な展開性をより確実に確保する上で好ましいものとなる。
前記サイドウインドガラスの前縁部に沿って前部ピラーが配設され、
前記前部ピラーが、前記ル−フトリムよりも硬質の前部ピラートリムによって車室内側から覆われており、
収納状態にある前記カーテンエアバッグが膨張されたとき、該カーテンエアバッグは、前記前部ピラートリムとル−フトリムとの境界部位を通して車室内に展開される、
ようにしてある(請求項8対応)。この場合、カーテンエアバッグを、前部ピラートリムとル−フトリムとの境界部位を通して、つまり軟質のル−フトリムを容易に下方へ変形させて、車室内に良好に展開させることができる。また、前部ピラートリムからル−フ側方トリムに渡っては全て、サイドウインドガラスから車幅方向内方側にかなり離間した位置でもって軟質のル−フトリムを下方へ変形させつつカーテンエアバッグの車室内の展開が行われるので、つまり、前部ピラートリム部分で収納状態にあるカーテンエアバッグを車幅方向外方側に大幅にオフセットしたり展開方向変更のための捻り等を行う必要もなくなり、カーテンエアバッグを前部ピラートリムに引っ掛からせることなく車室内にスムーズに展開させることが可能となる。
前記カーテンエアバッグは、膨張、展開時において、前記後部ピラートリムとサイドウインドガラスとの間に車幅方向に広がる膨張部を有するように設定されている、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、サイドウインドガラスの側方にシートが位置された場合でも、このシートに着座される乗員を広範囲に保護する上で好ましいものとなる。
前記ル−フ側方トリムは、前記後部ピラートリムよりも車幅方向幅が十分小さくされると共に、少なくともその後端部が薄板状とされて下方への変形が容易に行われるように設定されている、ようにしてある(請求項10対応)。この場合、ル−フ側方トリムに邪魔されることなくカーテンエアバッグの車室内への展開をより良好に行う上で好ましいものとなる。
本発明によれば、サイドウインドガラスの上縁部に沿って硬質のル−フ側方トリムを設けた場合においても、カーテンエアバッグの良好な展開性を確保することができる。
図1,図2において、車両Vは、前席シートSAと、前席シートSAの後方に配設された2列目シートSBと、2列目シートSBの後方に配設された特定シートとなる3列目シートSCとを有する。前席シートSA用のサイドドアが符合SD1で示され、2列目シートSB用のサイドドアが符合SD2で示される。この車両Vは、ピラーとして、前方から後方へ順次、AピラーP1、BピラーP2、前部ピラーとしてのCピラーP3、後部ピラーとしてのDピラーP4とを有する。左右のDピラーP4の間は、バックドアBDによって開閉される後方開口10とされ、後方開口10を通して、3列目シートSC後方の荷室11に対する荷物の出し入れが行われる。
前記サイドドアSD1は、AピラーP1とBピラーP2との間の乗降用開口12を開閉するもので、上下方向に開閉駆動されるサイドウインドガラスG1を有する。また、前記サイドドアSD2は、BピラーP2とCピラーP3との間の乗降用開口13を開閉するもので、上下方向に開閉駆動されるサイドウインドガラスG2を有する。CピラーP3とDピラーP4との間には、サイドウインドガラスG3が配置されているが、このサイドウインドガラスG3は、実施形態では、固定式(はめ殺し)とされて開閉できないようにされているが、開閉式であってもよい。サイドウインドガラスG3覆われる後部サイド開口が符合14で示される。
前記3つのサイドウインドガラスG1〜G3は、例えば側方衝突時あるいはその予知時や、横転時あるいはその予知時等に作動されるカーテンエアバッグKBによって、ほぼ全体的に車室内から覆われるようになっている。このカーテンエアバッグKBは、収納状態では、上記3つのサイドウインドガラスG1〜G3の縁部に沿ってかつその直近において車体に固定されている。すなわち、収納状態にあるカーテンエアバッグKBは、その前端部がAピラーP1に固定され、その後端部がDピラーP4に固定され、前端部から後端部との間の中間部分は、サイドウインドガラスG1〜G3の上縁部付近を前後方向に結んだ線上において車体に固定されている。このカーテンエアバッグの車体への固定は、連続式あるいは所定間隔毎等、適宜設定できる。
カーテンエアバッグKBは、その膨張、展開時には、図2でハッチングを付した状態でサイドウインドガラスG1〜G3に沿うようにして車室内に展開されて、全てのサイドウインドガラスG1〜G3を車室内側から覆うようにされている。そして、膨張、展開時には、カーテンエアバッグKBの下端が、ベルトラインよりも若干下方に位置するように(各サイドウインドガラスG1〜G3の下縁部よりも若干下方に位置するように)その大きさが設定されている。カーテンエアバッグKBのうち、図2においてハッチングが施されていない部分は、部分的にガス圧が供給されない非膨張部1であって、実質的に車幅方向には膨張しない薄い状態とされている。なお、このような非膨張部1の形成位置は、各シートSA〜SCに着座される乗員の頭部位置からかなり離れた位置に設定される。このような非膨張部1を設けておくことによりカーテンエアバッグKBの膨張、展開を早期に行う上で好ましいものとなるが、非膨張部1を設けないように設定することもできる。また、カーテンエアバッグKBの前端を、AピラーP1の前端部中間部あたりで車体に固定させることもでき、この場合、カーテンエアバッグKBの前端(の下端部)とAピラーP1の前端近傍とをテザー(ひも状部材)によって連結しておくのがが好ましい。
図3の(a)〜(d)は、カーテンエアバッグKBを収納状態に折りたたむ一例を示すものである。すなわち、ガス圧が供給されていない薄い状態で展開されたカーテンエアバッグKB(図3(a)参照)が、その下端位置方向から蛇腹状に折りたたまれていき(図3(b)参照)、やがて1本の棒状体とされる(図3(c)参照で、断面の外形形状は例えば略方形とされる)。なお、折りたたみは、下端部側から表側方向と裏側交互とに順次重ねていくようにしてもよく、単に表側あるいは裏側の一方向にのみ重ねていくようにしてもよく、さらには表側あるいは裏側の一方向から丸めていくような手法であってもよく、折り畳みの手法は適宜選択できるものである。そして、棒状とされたカーテンエアバッグKBの後端部の所定部分がねじられて、図3(c)の直線状の状態から、この所定部分が下方へ向かうように湾曲された状態となる。前端部の湾曲はAピラーP1の傾斜に対応するものであって、比較的緩やかに下方に向かうようにされている。また、カーテンエアバッグKBの後端部の湾曲は、DピラーP4の傾斜に対応するもので、DピラーP4がほぼ上下方向にまっすぐ伸びている関係上、前端部に比してかなり急激に湾曲して下方に向かうようにされている。そして、収納状態にあるカーテンエアバッグKBが車体に固定された状態では、その後端部は、サイドウインドガラスG3の上縁部後部から後縁部上部に渡って湾曲しつつ下方に伸びて、その下端位置は、サイドウインドガラスG3の下縁部近傍あるいは下縁部には達しない位置(実施形態ではサイドウインドガラスG3の後縁部の上下方向略中間位置)に位置されるようになっている(図1参照)。
図1、図2において、IRは、車体に固定されたインフレータであり、収納状態にあるカーテンエアバッグKBに対して膨張、展開用のガス圧を供給するものとなっている。インフレータIRが起爆されることによって発生されたガス圧は、実施形態では前後2本の供給系路2、3を介して収納状態にあるカーテンエアバッグKBに供給される。前方の供給系路2は、収納状態にあるカーテンエアバッグKBの前後方向略中間位置からガス圧を供給するものとなっている。また、後方の供給系路3は、収納状態にあるカーテンエアバッグKBの後端部付近にガス圧を供給するものとなっている。なお、供給系路2、3の数や、収納状態にあるカーテンエアバッグKBへのガス圧供給位置は適宜変更できるものである。このようなカーテンエアバッグKBとインフレータIRと供給系路2、3等によって、カーテンエアバッグ装置KBSが構成される。
前述した各ピラーP1〜P4は、それぞれピラートリムによって車室内側から覆われており、図4〜図7に示すように、CピラーP3のピラートリムつまり前部ピラートリムが符合PT3で示され、DピラーP4のピラートリムつまり後部ピラートリムが符合PT4で示される。また、ル−フパネルRP(特に図11参照)の車室側は、ル−フトリムRTによって覆われている(図1、図2ではル−フトリムは図示略)。ル−フトリムRTは、弾性体等の軟質材、例えば発砲ウレタン等の表面を不織布で覆ったもの等によって形成されていて、手指で押圧した程度の外力でもって比較的容易に変形し得るものとされている。前部ピラートリムPT3および後部ピラートリムPT4等の各ピラートリムは、それぞれ硬質の合成樹脂、例えばポリプロピレンで構成することができ、特に後部ピラートリムPT4については、低温(例えば−20度C)以下でも破損しにくいTPO(サーモ・プラスチックオレフィンで構成したポリプロピレン)によって形成されていて、手指で押圧した程度の外力では容易には変形しにくいものとされている。このように、特に後部ピラートリムPT4は、ル−フトリムRTよりも硬質(十分に硬質)とされていて、荷物等が接触しても容易には傷つかないようにされている。
図20は、前部ピラートリムPT3部分での好ましい設定例を示すものである。すなわち、前部ピラー(Cピラー)P3は、既知のようにインナパネルP3・1とアウタパネルP3・2とによって閉断面状に形成されており、この前部ピラーP3を車室内側から覆う前部ピラートリムPT3の上端は、前部ピラーP3の車幅方向内面(インナパネルP3・1)から若干離間していて、前部ピラーP3と前部ピラートリムPT3との間には、車幅方向に間隔を有する隙間30が形成されている。そして、この隙間30の上方開口が、ル−フトリムRTによって施蓋されている。前部ピラートリムPT3付近において収納状態にあるカーテンエアバッグKBを保持している取付ブラケット42は、下方へ伸びる延長部42aを有している。この延長部42aは、下方に向かうにつれて徐々に車幅方向内方側に位置するように傾斜設定されていて、その指向方向が、前部ピラートリムPT3の車幅方向内端位置に指向されている(この内端位置よりも若干車幅方向内方側に指向するように設定してもよい)。このような延長部42aを設けておくことにより、膨張、展開されるカーテンエアバッグKBは、延長部42aのガイド作用によって、前部ピラートリムPT3となんら干渉することなく、また隙間30に進入することなく、確実に車室内に展開されることになる。なお、図20一点鎖線で示すように、カーテンエアバッグKBを、前記TPPT3の上端部(の車幅方向内縁部)よりもさらに車幅方向内方側に配設しておくことにより、展開されようとするカーテンエアバッグKBと前部ピラートリムPT3の上端部との干渉を確実に防止することができる。
後部ピラーP4は、特に図8に示すように、インナパネル21とアウタパネル22とによって閉断面状に形成されて、その前端部には、前方へ短く伸びる接合フランジ部23が形成されている。サイドウインドガラスG3の後縁部は、接着剤24を介して接合フランジ部23の外面に固定されている(図9をも参照)。このような後部ピラーP4を覆う後部ピラートリムPT4は、図8に示すように、水平方向での断面形状が略L字状とされていて、前後方向に幅広く伸びる側面部25と、側面部25の前端から車幅方向外側に延長されると共に車幅方向に幅広く伸びる前面部26とを有する。そして、前面部26の車幅方向外側端縁部つまり所定端縁部26aが、サイドウインドガラスG3の後縁部直近に位置されて、上記接合フランジ部23近傍まで延設されている(図9参照)。
図11に示すように、ル−フパネルRPの車幅方向外側端部は、インナパネル(レインフォースメント)31によって、前後方向に伸びる閉断面状の強度部材としてのル−フサイドレール32とされている。このル−フサイドレール32は、その下端部において、下方に短く伸びる接合フランジ部33を有して、この接合フランジ部33に対して、サイドウインドガラスG3の上縁部が接着剤34(図9の接着材24に対応)によって固定されている。図4、図13に示すように、ル−フトリムRTは、その車幅方向外側端縁部が、ピラートリムPT3と後部ピラートリムPT4との間において、車幅方向外側に若干突出しているが、サイドウインドガラスG3には達しないようにされている。そして、サイドウインドガラスG3の上縁部直近には、この上縁部に沿って前後方向に伸びるル−フ側方トリムRSTが配設されている。すなわち、ル−フトリムRTの車幅方向外方側にル−フ側方トリムRSTが位置されることになる。このル−フ側方トリムRSTは、ル−フトリムRTを車両の開口を通して車外から車室内に移動させてル−フに取付ける際に、バックドアBDなどの開口が小さい等の理由によってル−フトリムRT大きく形成できない場合に設定するものであり、開口を通過できない部分をル−フ側方トリムRSTとしてル−フトリムRTとは別体とすることで、ル−フトリムRTの取付け性を向上している。勿論、見栄えを向上させるためにル−フ側方トリムRSTを取付ける場合もある。
ル−フ側方トリムRSTは、後部ピラートリムPT4等と同様に、ル−フトリムRTよりも硬質、具体的には後部ピラートリムPT4を構成する材質等と同様に硬質の合成樹脂によって形成されている。ル−フ側方トリムRSTは、全体的に薄板状とされていて、後部ピラートリムPT4の前面部26よりも十分に車幅方向幅が小さいものとなっている。このル−フ側方トリムRSTは、その前後方向略中間位置よりもさらに前方位置に設定された係止突起部61を利用して、ル−フサイドレール32(を構成するインナパネル31)に固定されている。ル−フ側方トリムRSTの後端部は、後部ピラートリムPT4の上端部(前端部)直近に位置されて、両方の部材RSTとPT4との間にほぼ隙間のないように隣接されているが、若干の隙間を有するように隣接配置してもよい。同様に、ル−フ側方トリムRSTの前端部は、前部ピラートリムPT3の後端部直近に位置されて、両方の部材RSTとPT3との間にほぼ隙間のないように隣接されているが、若干の隙間を有するように隣接配置してもよい。なお、上記隙間を形成した場合は、小型のモール材や充・材等によって隙間を埋めておくのが好ましい。
図8、図11に示すように、収納状態にあるカーテンエアバッグKBは、取付ブラケット41、42等を介して、車体に固定される。図8に示される取付ブラケット41は、後部ピラーP4への取付用であり、図11に示される取付ブラケット42は、ル−フサイドレール32に対する固定用である。サイドウインドガラスG3の上縁部から後縁部に渡る部分での収納状態にあるカーテンエアバッグKBの配設例が図13に示されるが、図13では、カーテンエアバッグKBの配設状態を明瞭に示すために、上記取付ブラケット41、42は図示を略してある。
図11において、前後方向に細長く伸びるインフレータIRは、取付ブラケット43を介してル−フサイドレール32に固定されている。そして、ル−フサイドレール32には、図4、図11等に示すように、車体内装品としてのアシストグリップ36が固定されて、このアシストグリップ36のうち乗員により把持される部分が、ル−フトリムRTを貫通して車室内に露出されている。なお、実施形態では、アシストグリップ36は、インフレータIRよりもさらに車幅方向内方側に位置するように配設されているが、例えば収納状態にあるカーテンエアバッグKBとインフレータIRとの間に位置させる等、その配設位置は適宜設定できるものである。
図5、図13に示すように、後部ピラートリムPT4における前面部26は、平面視(例えば車体上方から見たとき)において、車幅方向外方側に向かうにつれて徐々に後方に位置するように傾斜させた傾斜部26dを有するように形成してある。すなわち、前面部26の車幅方向略中間位置にある折れ点66から車幅方向外方側に位置する部分が後方傾斜部26dとされていて、傾斜部26dは、折れ点66から車幅方向外方側に向かうにつれて、車幅方向に伸びる車幅方向基準線SHLに対してより大きく離間するように傾斜されている。なお、本実施形態では、後方傾斜部26dは、ほぼ直線的に形成されているが、例えば前方に向けて凸となるような円弧状の傾斜設定であってもよい。また、このような後方傾斜部26dは、前面部26のうち、上部のみに形成するようにしてもよい。このような後方傾斜部26dの形成によって、後部ピラートリムPT4のうち収納状態にあるカーテンエアバッグKBを前方から覆う部分の面積が減少されて、この分、後部ピラートリムPT4の抵抗作用が小さくなって、カーテンエアバッグKBの展開性が良好になる。
次に、図8、図11、図13を参照しつつ、ル−フ側方トリムRST付近での収納状態にあるカーテンエアバッグKBの配設状態と、カーテンエアバッグKBの展開指向方向について説明する。まず、収納状態にあるカーテンエアバッグKBの配設状態について説明すると、図13に示すように、ル−フ側方トリムRSTに沿う部分では、その車幅方向内方側縁部よりも若干車幅方向内方側に寄った位置を通るようにほぼ直線状(ほぼまっすぐ)に前後方向に伸びるように配設されていて、前部ピラートリムPT3の車幅方向内方側を通っている。そして、ル−フ側方トリムRSTの後端部付近で車幅方向外方側に向けて湾曲されて、後部ピラートリムPT4に沿う部分では、ル−フ側方トリムRSTに沿う部分よりも車幅方向外方側に位置するように設定されている。収納状態にあるカーテンエアバッグKBは、後方傾斜部26dの直近に配設されており、しかもその展開指向方向が上方傾斜部26dを通るように設定されて、膨張、展開途中のカーテンエアバッグKBが後方傾斜部26dに当接するようにされている。なお、後方傾斜部26dは、直線状に形成したり、前方に凸にする等、平面視での形状は適宜設定できる。
カーテンエアバッグKBの展開指向方向は、例えば次のように設定されているが、カーテンエアバッグKBの展開指向方向とは、カーテンエアバッグKBを車体に対して通常の取付固定箇所で固定した場合に、収納された状態から率先して展開する方向であり、例えば、カーテンエアバッグKBが展開した状態でその下端(展開した状態での下端)から蛇腹状に折り畳んだ場合は、蛇腹の延設する方向の展開先端側が展開指向方向となる。通常、このように蛇腹状に折り畳んだ場合には、カーテンエアバッグKBの取付固定箇所とは反対側が、蛇腹の延設する方向の展開先端側が展開指向方向となるため、取付固定箇所の反対側が展開指向方向ともなり得る。また、カーテンエアバッグKBをロール状に丸めた場合には、カーテンエアバッグKBの取付固定箇所とは反対側が展開指向方向ともなる。
まず、前部ピラートリムPT3部分およびやル−フ側方トリムRSTに沿う部分でのカーテンエアバッグKBの展開指向方向は、図11矢印δ1で示すように、ほぼ下方を向くように指向されている。これに対して、後部ピラートリムPT4に沿う部分においては、図8矢印γで示すように、車幅方向外方側に展開指向方向が大きく変更されて、その展開指向方向に、車体パネルとしての接合フランジ部23が位置するように設定されている(展開指向方向にサイドウインドガラスG3が直接位置されない)。そして、上記のような大きな展開指向方向の変更は、前述のように、ル−フ側方トリムRSTの後端部付近から後部ピラートリムPT4の上端部付近に渡って、収納状態にあるカーテンエアバッグKBを捻ることにより行われている。
図8、図10に示すように、後部ピラートリムPT4内には、スピーカ51が配設されている。スピーカ51は、取付ブラケット52を介して後部ピラーP4に固定されており、その指向方向(音声指向方向)が前方となるように設定されている。後部ピラートリムPT4には、スピーカ51の直前方位置においてつまり前面部26において、開口部53が形成されている(図6、図7をも参照)。この開口部53は、多数の小孔の集合体として構成されていて、全体的に網目状の模様を構成して、車室内側からの見栄えが良好になるように設定されている。この開口部53の形状および大きさは、スピーカ51の形状および直径に対応されていて、実施形態では直径7〜10cm程度の円形とされている。つまり、外形が円形とされた開口部53は、円形の面積範囲内に上記多数の小孔を形成することによって構成されたものとなっている。なお、開口部53の外形形状は、楕円形や四角形に設定する等、適宜変更できるものである。勿論、上記多数の小孔の形状も、円形や楕円形、四角形等適宜のものとすることができる。このように、開口部53は、多数の小孔から形成されるために、車室内側から後部ピラートリム内を目視することは実質的にできないものとなっている(小孔の最大径は1mm〜3mm程度の範囲で設定するのが好ましい)。そして、開口部53(スピーカ51)の上下方向位置は、前面部26のうち、後部ピラートリムPT4の所定端縁部26aの上部(サイドウインドガラスG3の上縁部と後縁部との交叉部)から極力離間するように、下部に設定されている。
特に図6に示すように、後部ピラートリムPT4の前面部26の近くには、3列目シートSCの車幅方向外側端部が位置され、特にその乗員の頭部付近が位置されるヘッドレスト54が位置されることになる。したがって、3列目シートSCに着座する乗員の頭部が開口部53の近くに位置することとなるが、開口部53を通して車室内に拡散されるスピーカ51からの音声は前方へ指向されているために、3列目シートSC3に着座する乗員が開口部53からの音声を大きな音量で聴いてしまい不快に感じることが防止あるいは低減されたものとなる。そして、開口部53を通して車室内に拡散される音声が前方を指向していることは、前席シートとなる1列目シートSAや2列目シートSBに着座している乗員にとっては、極めて好ましい音声発生態様となる。
図6、図7、図10において、55は3列目シートSCの乗員用のシートベルトであり、56はそのショルダーアンカであり、ショルダーアンカ56のうちシートベルト56が案内されるガイド部が符合56aで示される。このショルダーアンカ56は、後部ピラートリムPT4のうち側面部25に位置されて、その取付端部が後部ピラートリムPT4を貫通して後部ピラーP4に固定されている。なお、シートベルト55は、後部ピラートリムPT4付近の下部において車体に固定されたリトラクタから伸びている。
次に、以上のような構成の作用について説明する。カーテンエアバッグKBが収納状態のときに、側方衝突が検出されたときあるいは予知されたときや、車両の横転が検出されたときあるいは予知されたとき等の所定条件が満足されると、インフレータIRが起爆される。インフレータIRの起爆によって発生されたガス圧が収納状態にあるカーテンエアバッグKBに供給されて、カーテンエアバッグKBが、図2ハッチングで付したような形状でもって車室内に膨張、展開される。
カーテンエアバッグKBの車室内への膨張、展開は、ル−フ側方トリムRSTに沿う部分では、ル−フ側方トリムRSTとル−フトリムRTとの境界部位を通して行われることになる。すなわち、ル−フ側方トリムRSTの車幅方向内方側部分に位置するル−フトリムRTを下方へ変形させつつ、カーテンエアバッグKBが車室内に展開されることになる(ル−フ側方トリムRSTは図11の状態を維持)。ル−フトリムRTは軟質であることから、その下方への変形は容易に行われて、ル−フ側方トリムRSTとル−フトリムRTとの境界部位を通してのカーテンエアバッグKBの車室内の展開がスムーズに行われることになる。
前部ピラートリムPT3部分におけるカーテンエアバッグKBの展開は、前部ピラートリムPT3とル−フトリムRTとの境界部位を通して行われることになる。すなわち、前部ピラートリムPT3の車幅方向内方側にあるル−フトリムRTを下方へ変形させつつ、カーテンエアバッグKBが車室内に展開されることになる。ル−フトリムRTは軟質であることから、その下方への変形は容易に行われて、ル−フ側方トリムRSTと前部ピラートリムPT3との境界部位を通してのカーテンエアバッグKBの車室内の展開がスムーズに行われることになり、特にカーテンエアバッグKBが前部ピラートリムPT3の上端部に引っ掛かる等の事態を防止しつつ、スムーズな展開が行われる。
ル−フ側方トリムRSTの後端部部分におけるカーテンエアバッグKBの展開は、ル−フ側方トリムRSTの後端部と後部ピラートリムPT4の上端部との境界部位を通して行われる。すなわち、ル−フ側方トリムRSTの後端部を下方へ変形させつつ、カーテンエアバッグKBや車室内に展開されることになる。ル−フ側方トリムRSTは特に薄板状であり、しかも車体への固定部位がその前端部位置のみとされて、後端部が車体に固定されていないので、ル−フ側方トリムRSTの後端部の下方への変形は比較的容易に行われて、カーテンエアバッグKBの展開がスムーズに行われることになる。なお、ル−フ側方トリムRSTは、その係止突起部61がしっかりとル−フサイドレール32(のインナパネル31)に係止されて、カーテンエアバッグKBの膨張、展開時の圧力を受けても下方へ変位しないようにされているが、膨張、展開時の圧力を受けたときに係止突起部61のル−フサイドレール32に対する係止位置が若干下方へ位置変更されるようにしてもよく(ル−フ側方トリムRSTが下方へ所定分変位するだけで、ル−フサイドレール32からは脱落しないようにする)、この場合はカーテンエアバッグKBの車室内への展開性がより一層良好になる。
後部ピラートリムPT4部分からのカーテンエアバッグKBの展開は、図8矢印βで示すように、前面部26を前方へ変形させつつ行われることになる(膨張、展開されたカーテンエアバッグKBが一点鎖線で示される)。図8において、カーテンエアバッグKBは、サイドウインドガラスG3と所定端縁部26aとの間にできる隙間を通って車室内へと膨張、展開されるが、カーテンエアバッグKBは、所定端縁部26a部分において車幅方向に膨張される膨張部を有しており、したがって、所定端縁部26a(の上部)を前方へ変位させつつ十分に車幅方向内方側へと変位させる必要が生じる。収納状態にあるカーテンエアバッグKBのうちサイドウインドガラスG3の後縁部に沿う部分においては、図8矢印γで示すように大きく車幅方向外方側に指向されているので、所定端縁部26aを変形させつつ車室内へと膨張、展開されるカーテンエアバッグKBは、所定端縁部26aとサイドウインドガラスG3との間に形成されるべきカーテンエアバッグKBの通り道となる隙間は必要最小限ですむことになり、このことは所定端縁部26aを不必要に大きく変形させる必要がないこととなって、後部ピラートリムPT4が所定端縁部26a付近で破損されるのを防止する上で好ましいものとなる。
サイドウインドガラスG3の後縁部に沿う部分においては、カーテンエアバッグKBの展開指向方向が接合フランジ部23とされていて、直接後部ピラートリムPT4やサイドウインドガラスG3に指向されていないので、後部ピラートリムPT4やサイドウインドガラスG3が膨張、展開時の大きな圧力によって破損されてしまう事態が防止されることになる。
前面部26に形成された後方傾斜部26dによって、後部ピラートリムPT4のうち収納状態にあるカーテンエアバッグKBを前方から覆う部分の面積が減少されて、この分、後部ピラートリムPT4の抵抗作用が小さくなって、カーテンエアバッグKBの展開性が良好になる。
前面部26には、所定端縁部26aから離間した下部位置において開口部53が形成されていて、この開口部53付近の強度が他の部分に比して弱くなっている。これにより、カーテンエアバッグKBが所定端縁部26aを前方へ押圧すると、前面部26が開口部53付近を中心として図8一点鎖線で示すようにほぼ全体的に大きく変位して、カーテンエアバッグが通過する車幅方向に大きな隙間が形成されることになる。そして、前面部26のほぼ全体というように大きな面積範囲(所定端縁部26aの上部までの距離が長い範囲)でもって所定端縁部26aを大きく変位させればよいので、所定端縁部26a付近のみでもって大きく変位させる場合に比して、所定端縁部26a(特にその上部)およびその付近には無理な力(無理な変形)が作用しないことになり、所定端縁部26aやその付近が部分的に破損してしまう事態が防止されることになる。
特に、本実施形態では、サイドウインドガラスG3の上縁部と後縁部との境界付近の部分(所定端縁部26aの上端部)では、側面視においてカーテンエアバッグKBが略水平方向から120度以下の角度で折れ曲がるように湾曲してサイドウインドガラスG3の後縁部に沿って下側に延設されており、カーテンエアバッグKBの展開時には、この所定端縁部26aの上端部周辺に対して下側への応力と前側への応力とが働くことになる。このような応力が上端部に作用するのを緩和するために、後部ピラートリムPT4に対し、カーテンエアバッグKBが、所定端縁部26aの上端部に対応する部分(上端部近傍)で捻られ、展開方向が下側および前側となって略交わらないように設定されているが、上端部に対するある程度の応力は避けられないものである。これに対して、開口部53は、このように応力が働く上端部から離間配置されているために、こうした応力が開口部53にまで作用することが防止されて、弱化されている開口部53付近が破損するのが防止される。
以上に加えて、カーテンエアバッグKBの展開指向方向は、サイドウインドガラスG3の上縁部に沿う部分においては、後縁部に沿う部分よりも相対的に大きく車幅方向内方側を向くようにされているので、サイドウインドガラスG3を車室内側から大きな力で押圧することなく、サイドウインドガラスG3の破損を防止しつつ、軟質なル−フトリムを容易に下方へ変形させて、容易に車室内に膨張、展開させることが可能となる。
図11に示すように、所定端縁部26aの後方に配設される収納状態のカーテンエアバッグKBは、極力車幅方向外方側に位置するように設定されているので、この所定端縁部26aを極力容易に変形させてその展開性をより良好に行う上で好ましいものとなる。特に、所定端縁部26aの後方にある収納状態のカーテンエアバッグKBを下方に向かうほど車幅方向外方側に位置するようにした場合は、最後列シートとなる3列目シートSCに着座している乗員と膨張、展開されようとするカーテンエアバッグKBとの干渉を防止する上でも好ましいものとなる。勿論、サイドウインドガラスG3の後縁部に沿う部分では、カーテンエアバッグKBの展開指向方向が接合フランジ部23とされているので、サイドウインドガラスG3の破損が防止されることになる。
なお、本実施形態では、サイドウインドガラスG3の上縁部の後端部において、カーテンエアバッグKBの展開指向方向の延長には硬質のル−フ側方トリムRSTが存在するが、ル−フ側方トリムRSTは、比較的小さくカーテンエアバッグKBの展開時に展開圧力を受けて容易に下方に変位し易いため、カーテンエアバッグKBの良好な展開性が確保される。
ここで、車幅側方から見て、サイドウインドガラスG3の上縁部と後縁部との間の角度が120度以下(好ましくは100度)となる場合に、収納されたカーテンエアバッグKBもサイドウインドガラスG3の上縁部と後縁部とに略沿って配置されるため、後部ピラートリムPT4における所定端縁部26aの上端部周辺では、収納されたカーテンエアバッグKBの延設方向が折れ曲がるように大きく変化する。これにより、カーテンエアバッグKBの展開時には、この所定端縁部26aの上端部周辺に対して、下側への応力と前側への応力とが働くことになる。これに対して、カーテンエアバッグKBが所定端縁部26aの上端部に対応する部分(上端部近傍)で捻られ、展開指向方向が下側および前側となって略交わらないように設定されており、所定端縁部26aの上端部に対する応力を低減して、後部ピラートリムPT4の破損を防止できる。
図14〜図17は本発明の第2実施形態を示すもので、前記実施形態と同一構成要素のは同一符合を付してその重複した説明は省略する(このことは以下のさらに第3実施形態以下についても同じ)。本実施形態では、後部ピラートリムPT4における前面部26のうち、所定端縁部26aを含む所定部分、より具体的には、前面部26のうち車幅方向外方側寄りの部分でかつ上下方向略中間位置よりも上方部分が、別体に形成されたカバー部としてのカバー部材27によって構成されている。そして、カバー部材27は、前面部26が面一となるようにして、ヒンジ28を介して後部ピラートリムPT4の他の部分(本体部分)と一体化されている。ヒンジ28は、例えば軟質の合成樹脂等によってループ状(半円弧状)に形成されて、カバー部材27がヒンジ28を中心として前方へ容易に揺動されるできる設定されている。そして、カバー部材27は、その背面から突設された支持ステー27aの先端部に形成された係止突起部27bを利用して、後部ピラーP4に係止されている。カーテンエアバッグKBが膨張、展開されるとき、係止特記部27bの後部ピラーP4に対する係止作用が容易に解除されて、図17一点鎖線で示すように、カバー部材27がヒンジ28を中心にして前方へ容易に揺動されて、カーテンエアバッグKBの展開性が極めて良好とされる。なお、本実施形態でも、後部ピラートリムPT4に後方傾斜部26dを形成したものとなっているが、カーテンエアバッグ部材27の車幅方向内方側縁部が、後方傾斜部26dの折れ点66付近となるように設定されている(図15参照)。
図16に示すように、上記カバー部材27の上端部(上端位置)は、ル−フ側方トリムRSTの後端部(後端位置)の下方でかつ前方に位置するように、つまりより車室側に近い位置となるように設定されている。これにより、カバー部27の前方への変形が、ル−フ側方トリムRSTによって邪魔されることなく確実に行われることになる。換言すれば、ル−フ側方トリムRSTの後端部の下方への変形は、カバー部材27が前方かつ下方へ向けて変形した後に行われることになる。この場合、サイドウインドガラスG3の側方から見て、サイドウインドガラスG3の上縁部と後縁部との間の角度は90度以上あることが展開性上望ましく、また、少なくともカバー部材27の前端部(上端部)の延設方向は、この前端部近傍におけるカーテンエアバッグKBの延設方向に沿っていることが展開性上望ましい。
図18は、本発明の第3の実施形態を示すもので、図17の変形を示すものである。すなわち、本実施形態では、図17においてカバー部材27に相当する部分を、後部ピラートリムPT4の前面部26に一体成形するようにしたものである。すなわち、カバー部材27に相当するカバー部27′と他の部分との境界線部位に、前面部26の背面側からヒンジ28の機能を果たす溝26bを形成したものとなっている。図18において、カーテンエアバッグKBが収納状態にあるときのカバー部27′が実線で示され、カーテンエアバッグKBが膨張、展開されたときのカバー部27′が一点鎖線で示される。
図19は、本発明の第4の実施形態を示すもので、後部ピラートリムPT4に対して前方への所定以上の押圧力を受けたときに、後部ピラートリムPT4がほぼ全体的に後部ピラーP4に対して前方へ変位できるようにしたものである。すなわち、前面部26の背面側から突設された支持ステー29の先端部に係止突起部29aが形成されて、この係止突起部29aが後部ピラーP4に係止されている。そして、前面部26に所定以上の前方への押圧力が作用したときに、係止突起部29aの後部ピラーP4に対する係止作用が容易に解除されて、図19一点鎖線で示すように、後部ピラートリムPT4がほぼ全体的に前方へ容易に変位されることになって、カーテンエアバッグKBの展開性が良好になる。
図21は、本発明の第5の実施形態示すものである。本実施形態では、前面部26は、正面視(例えば車体前方向から見たとき)において、車幅方向外方側に向かうにつれて徐々に下方に位置するように傾斜設定されている。より具体的には、符合HLが車幅方向に伸びる水平基準線であり、前面部26は、側面部25の近くに設定された符合65で示す折れ点位置から、車幅方向外方側に向かうにつれて徐々に下方に傾斜された(徐々に水平基準線HLから下方へ離間するようにされた)下方傾斜部26cとされている。このような下方傾斜部26cの直後方に収納状態にあるカーテンエアバッグKBが配設される(図21の断面位置での前後に取付ブラケット41あるいは42が位置される)。収納状態にあるカーテンエアバッグKBは、下方傾斜部26cの直近に配設されており、しかもその展開指向方向が下方傾斜部26cを通るように設定されてて、膨張、展開途中のカーテンエアバッグKBが下方傾斜部26cに当接するようにされている。なお、下方傾斜部26cは、直線状に形成したり、上方に凸にする等、正面視での形状は適宜設定できる。
図21の実施形態においては、膨張、展開されようとするカーテンエアバッグKBは、後部ピラートリムPT4のうち、前面部26の傾斜部26cを乗り越えようとしつつ車室内に向けて展開されることになる。このとき、傾斜部26cの形成によって、傾斜部26cを形成しない場合に比して、収納状態にあるカーテンエアバッグKBを前方から覆っている面積部分が減少して、その分後部ピラートリムPT4によるカーテンエアバッグKBの膨張、展開に対する抵抗作用が小さいものとなり、カーテンエアバッグKBの展開性が良好に確保される。また、カーテンエアバッグKBが傾斜部26cを乗り越えようとするとき、下方傾斜部26cの傾斜方向設定によって、カーテンエアバッグKBは車幅方向外方側に向けて傾斜部26cを滑るようにして車室内に展開されるので、カーテンエアバッグKBが後部ピラートリムPT4に引っ掛かってしまうという事態も防止されることになる。このように、カーテンエアバッグKBが、後部ピラートリムPT4をスムーズに乗り越えていくことにより、後部ピラートリムPT4に無理な力が作用することもなく、その破損防止の上でも好ましいものとなる。
図22は、本発明の第6の実施形態を示すものである。本実施形態では、図8に示す実施形態に対応するもので、カーテンエアバッグKBの展開指向方向γを前方に設定したものである。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。後部ピラートリムPT4に、下方傾斜部26cと後方傾斜部26dとの両方を形成してもよく(平面視では図15の状態となり、正面視では図21のような状態となる)、この場合は、両方の傾斜部26cと26dとを有する利点を合わせもつものとなる。収納状態にあるカーテンエアバッグKBの展開指向方向を大きく変更する箇所を、サイドウインドガラスG3の上縁部に沿う部分において行うようにしてもよく、この場合、その前端部から後端部というそのほぼ全長に渡って、後方に向かうにつれて徐々に車幅方向外方側に向かうように変更するすることもできる(この場合は、展開指向方向を極力緩やかに(徐々に)変更できるので、カーテンエアバッグKBの展開性をより良好に確保する上で好ましいものとなる)。図11等に示される車体内装品用としてのアシストグリップ36に代えて、例えば空調用ダクト(その車室内の開口部がル−フトリムRTに形成される)等が配設される場合であってもよい。開口部53は、例えばマイク用や、空調用(空調エアの吹出用)、空気浄化のための換気用(吸込口あるいは吹出口)等であってもよく、また、車体内装品用とは無関係な装飾用であってもよく、さらにその形成位置としては、後部ピラートリムPT4における側面部25の上部等適宜選択できる。
車両としては、バックドアを有しない車両であってもよい。本発明の適用対象となるサイドウインドガラスとしては、1列目のサイドウインドガラスG1(特に2列目以降の後席シートが無い場合)や2列目のサイドウインドガラスG2用であってもよく(特に3列目シートが無い場合)、対象となるサイドウインドガラスの後縁部に沿って収納状態のカーテンエアバッグが配設されるのであれば本発明を適用できるものである。カーテンエアバッグは、前後方向に分割された複数のものであってもよい。後部ピラートリムPT4は、その水平方向の断面形状がL字状の場合に限らず、例えば円弧状等、適宜変更できるものである。膨張、展開されたカーテンエアバッグKBの下端部を、そのほぼ全長に渡って他の部分よりも車幅方向幅広となる状態でもって膨張させるようにして、車幅方向の外力に対してより大きく抵抗できるようにしてもよい。ル−フ側方トリムRSTを前部ピラートリムPT3と一体成形するようにしてもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
収納状態にあるカーテンエアバッグを車室内側から見た簡略側面断面図。 カーテンエアバッグを車室内に膨張、展開させたときの状態を示すもので、図1に対応した図。 カーテンエアバッグを収納状態に折りたたむ一例を示す図。 後部ピラートリムおよびル−フ側方トリム付近を車室内側から見たときの斜視図。 後部ピラートリムの前面部に後方傾斜部を形成した場合を示す要部平面図。 2列目シートを除外した状態で、3列目シートと後部ピラートリムの付近を車室内側から見た斜視図。 図6の要部拡大図。 図7のX8−X8線相当断面図。 図8の要部拡大断面図。 後部ピラートリムを取外した状態でのスピーカ等の配設状態を示す斜視図。 図7のX11−X11線相当断面図。 ル−フ側方トリム付近の構造を示すもので、一部断面してなる要部斜視図。 ル−フ側方トリム付近での収納状態にあるカーテンエアバッグの配設状態等を示す要部平面図。 本発明の第2の実施形態を示すもので、図4に対応した図。 第2の実施形態におけるル−フ側方トリム付近の構造を示すもので、図13に対応した図。 図15のX16−X16線相当断面図。 図14のX17〜X17線相当断面図。 本発明の第3の実施形態を示すもので、図17に対応した図。 本発明の第4の実施形態を示すもので、図8に対応した図。 前部ピラートリム部分での好ましい設定例を示す正面断面図。 本発明の第5の実施形態を示すもので、後部ピラートリムの上端部付近の断面状態を前方から見たときの図。 本発明の第6の実施形態を示すもので、図8に対応した断面図。
符号の説明
V:車両
SC:3列目シート(特定シート)
G3:サイドウインドガラス
P3:Cピラー(前部ピラー)
PT3:前部ピラートリム
P4:Dピラー(後部ピラー)
PT4:後部ピラートリム
BD:バックドア
KBS:カーテンエアバッグ装置
KB:カーテンエアバッグ
IR:インフレータ
RT:ル−フトリム
RST:ル−フ側方トリム
HL:水平方向基準線
SHL:車幅方向基準線
γ:展開指向方向(サイドウインドガラス後縁部位置)
δ1:展開指向方向(サイドウインドガラスの上縁部位置)
10:後方開口
14:後部サイド開口
25:後部ピラートリムの側面部
26:後部ピラートリムの前面部
26a:所定端縁部
26c:下方傾斜部
26d:後方傾斜部
61:係止突起部(ル−フ側方トリムの車体への取付用)
65:折れ点(下方傾斜部の開始位置)
66:折れ点(後方傾斜部の開始位置)

Claims (10)

  1. 車両後部に位置する後部ピラーの直前方にサイドウインドガラスが配設され、
    前記サイドウインドガラスの近傍において収納状態で車体に固定されたカーテンエアバッグと、該カーテンエアバッグにガス圧を供給するためのインフレータとを有するカーテンエアバッグ装置を備え、
    前記カーテンエアバッグは、前記インフレータからのガス圧を受けて膨張されたときに、前記サイドウインドガラスに沿って該サイドウインドガラスを覆うように車室内側に展開されるようにしてなるカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、
    収納状態にある前記カーテンエアバッグが、前記サイドウインドガラスの上縁部および後縁部に沿うようにして車体に固定されており、
    前記後部ピラーが、ル−フパネルを車室内側から覆う軟質のル−フトリムよりも硬質とされた後部ピラートリムによって車内側から覆われており、
    前記サイドウインドガラスと前記ル−フトリムとの間において、前記サイドウインドガラスの上縁部に沿って前後方向に伸びるル−フ側方トリムが配設され、
    収納状態にある前記カーテンエアバッグが膨張されたときに、該カーテンエアバッグが、前記ル−フ側方トリムとル−フトリムとの間境界部位を通して車室内に展開されるように設定されている、
    ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  2. 車両後部に位置する後部ピラーの直前方にサイドウインドガラスが配設され、
    前記サイドウインドガラスの近傍において収納状態で車体に固定されたカーテンエアバッグと、該カーテンエアバッグにガス圧を供給するためのインフレータとを有するカーテンエアバッグ装置を備え、
    前記カーテンエアバッグは、前記インフレータからのガス圧を受けて膨張されたときに、前記サイドウインドガラスに沿って該サイドウインドガラスを覆うように車室内側に展開されるようにしてなるカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、
    収納状態にある前記カーテンエアバッグが、前記サイドウインドガラスの上縁部および後縁部に沿うようにして車体に固定されており、
    前記後部ピラーが、ル−フパネルを車室内側から覆う軟質のル−フトリムよりも硬質とされた後部ピラートリムによって車内側から覆われており、
    前記サイドウインドガラスと前記ル−フトリムとの間において、前記サイドウインドガラスの上縁部に沿って前後方向に伸びるル−フ側方トリムが配設され、
    前記ル−フ側方トリムの後端部が前記後部ピラートリムの前部の上端部に隣接されていて、収納状態にある前記カーテンエアバッグが膨張されたときに、該カーテンエアバッグが、前記ル−フ側方トリムの後端部と前記後部ピラートリム前部の上端部との境界部位を通して車室内に展開されるように設定されている、
    ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  3. 請求項2において、
    収納状態にある前記カーテンエアバッグが膨張されたとき、該カーテンエアバッグが、前記後部ピラートリム前部を前方へ向けて変形させつつ該後部ピラートリムと前記サイドウインドガラスとの間を通して車室内に展開される、ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  4. 請求項2または請求項3において、
    前記後部ピラートリム前部の上端部が、平面視において車幅方向外方側に向かうほど後方に位置するように傾斜されているか、または正面視において車幅方向外方側に向かうほど下方に位置するように傾斜されている、ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記後部ピラートリム前部のうち車幅方向外方側の端縁部となる所定端縁部を含む特定部分が、他の部分に対して前方へ向けて変位し易いように設定されたカバー部で形成されている、ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  6. 請求項5において、
    前記カバー部の上端部が、前記ル−フ側方トリムの後端部よりも車室内側に位置するように設定されている、ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  7. 請求項6において、
    前記ル−フ側方トリムの車体に対する取付位置が、その前後方向略中間位置よりも前方位置のみとなるように設定されている、ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  8. 請求項1において、
    前記サイドウインドガラスの前縁部に沿って前部ピラーが配設され、
    前記前部ピラーが、前記ル−フトリムよりも硬質の前部ピラートリムによって車室内側から覆われており、
    収納状態にある前記カーテンエアバッグが膨張されたとき、該カーテンエアバッグは、前記前部ピラートリムとル−フトリムとの境界部位を通して車室内に展開される、
    ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  9. 請求項1において、
    前記カーテンエアバッグは、膨張、展開時において、前記後部ピラートリムとサイドウインドガラスとの間に車幅方向に広がる膨張部を有するように設定されている、ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  10. 請求項2ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記ル−フ側方トリムは、前記後部ピラートリムよりも車幅方向幅が十分小さくされると共に、少なくともその後端部が薄板状とされて下方への変形が容易に行われるように設定されている、ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
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