JP2007242081A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレート型ビームスプリッタで発生される非点収差を打ち消すプレートとフォーカス制御に用いる非点収差を発生させるプレートとを用いると、これら2枚のプレートをビームスプリッタと光検出器間に傾けて配置するので、各プレートの配置位置の自由度が少ない問題があった。
【解決手段】フォーカス制御に用いる非点収差を発生させる第1プレート13と、プレート型ビームスプリッタ7で発生される非点収差を打ち消す第2プレート14とがビームスプリッタ7と光検出器15の間に配置され、光検出器15に近い方から順に第2プレート14、第1プレート13を配置すると共に、前記ビームスプリッタ7に対して前記第2プレート14が略90°回転される回転方向に前記第1プレート13を鋭角に回転させることにより光検出器15の受光領域に投影される非点収差の方向を各分割線に対して略45°の角度とするべく前記第1プレート13を配置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光源から出射されるレーザ光をプレート型のビームスプリッタに反射させて対物レンズに導き、この対物レンズによりレーザ光を収束させて信号記録媒体に照射すると共に、信号記録媒体により反射されて戻されたレーザ光を前記ビームスプリッタを透過させて光検出器に導き、光検出器の受光されるレーザ光に非点収差を付与してフォーカス制御に非点収差法が採用される光ピックアップ装置に関する。
CDやDVDの光ディスク等の信号記録媒体に対してレーザ光を用いて光学的に信号の記録再生を行う光ピックアップ装置において、信号記録媒体に照射されるレーザ光を信号記録媒体の信号トラックに追従させるトラッキング制御方式には、信号記録媒体の規格方式に対応させて3ビーム法、プッシュプル法、位相差法及びその応用のいずれかが採用されている。
一方、信号記録媒体に照射されるレーザ光を信号記録媒体の信号面に合焦させるフォーカス制御には、非点収差法及びその応用が採用されることが多い。
記録再生のCD各種及びDVD−ROM、DVD±R/RWに対応した光ピックアップ装置の実例としては、例えば、DVD−ROMに位相差法、DVD±R/RW及びCDに差動プッシュプル法のトラッキング制御方式を採用し、記録再生のCD各種に非点収差法、記録再生のDVD各種に差動非点収差法のフォーカス制御方式を採用する場合がある。
差動プッシュプル法、差動非点収差法及び3ビーム法の場合、3ビームを必要とするので、これらの方式が採用される光ピックアップ装置においては、周知の如く、半導体レーザから出射されるレーザ光を3ビームに分離するべく0次回折光ビーム及び±1次回折光ビームを回折して形成する回折格子を備えると共に、これら3ビームが信号記録媒体により反射された3ビームの反射光ビームをそれぞれ受光する受光領域を備える光検出器が用いられる。
図5は上述で実例に挙げた光ピックアップ装置に対応する光検出器の受光面の一例を示し、この図を用いてトラッキング制御方式及びフォーカス制御方式を説明する。
信号記録媒体に照射される3ビームのうち、0次回折光ビームのメインスポットは信号トラック上の中央に配置され、±1次回折光ビームの各サブスポットはそれぞれメインスポットがオントラックされる信号トラックとそれぞれ異なる方向の隣接信号トラックとの中央に配置される。
光検出器の受光面には互いに直交する2つの分割線により十字状に4分割されてそれぞれ4つのセグメントにより構成されるメイン受光領域31及びサブ受光領域32,33が3つ縦に並べて配置され、メイン受光領域31及びサブ受光領域32,33には信号記録媒体により反射された0次回折光ビーム、+1次回折光ビーム、−1次回折光ビームのそれぞれの反射光が受光されるようになっている。この場合、メイン受光領域31及びサブ受光領域32,33のそれぞれ一方の分割線31a,32a,33aは採用するトラッキング制御方式を考慮して信号記録媒体の信号トラックの方向に設定される。
尚、図5においては、メイン受光領域31及びサブ受光領域32,33を構成する各セグメントから得られる各受光出力をそれぞれa,b,c,d,e,f,g,h,i,j,
k,lと示している。
DVD−ROMの再生のトラッキング制御に採用される位相差法は、メイン受光領域31の各対角方向のセグメントの受光出力をそれぞれ加算した各和信号(a+c),(b+d)の位相差を検出するか、あるいはメイン受光領域31の信号トラック方向の分割線31aに分割された隣り合う所定の2つのセグメントの受光出力a,dあるいはb,cの位相差を検出するかしてトラッキングエラー信号を得る。(特許文献1参照)
DVD±R/RWの記録及びCDの記録再生のトラッキング制御に採用される差動プッシュプル法は、メイン受光領域21の信号トラック方向の分割線31aに分割されたそれぞれ2つのセグメントごとの各受光出力をそれぞれ加算した各和信号同士の差信号であるメインプッシュプル信号を演算し、サブ受光領域32,33のそれぞれにおいて信号トラック方向の分割線32a,33aに分割されたそれぞれ2つのセグメントごとの各受光出力をそれぞれ加算した各和信号同士の差信号であるサブプッシュプル信号をサブ受光領域32,33ごとに第1、第2のサブプッシュプル信号として演算し、この第1、第2のサブプッシュプル信号を合成した合成サブプッシュプル信号をメインプッシュプル信号に合わせてゲイン(G1)調整し、これらのプッシュプル信号の差分を演算して演算式a−b−c+d−G1(e−f−g+h+i−j−k+l)のトラッキングエラー信号を得る。(特許文献2参照)
記録再生のCD各種のフォーカス制御に採用される非点収差法は、信号記録媒体により反射された反射光ビームにメイン受光領域31及びサブ受光領域32,33の各分割線に対して非点収差の発生方向が45度の角度を成すように非点収差を付与し、メイン受光領域31の各セグメントの各受光出力をそれぞれ対角線上に配置されるセグメントごとにそれぞれ加算して2つの和信号を得、この各和信号同士の差信号を演算した演算式a+c−(b+d)のメイン非点収差信号となるフォーカスエラー信号を得る。
記録再生のDVD各種のフォーカス制御に採用される差動非点収差法は、各サブ受光領域32,33においても上記非点収差法におけるメイン受光領域31の場合と同様にして得られる各サブ受光領域32,33ごとの各サブ非点収差信号をメイン非点収差信号に合わせてゲイン(G2)調整してメイン非点収差信号に加算するべく演算式a+c−(b+d)+G2(e−f+g−h+i−j+k−l)によってフォーカスエラー信号を得る。(特許文献2参照)
ところで、非点収差法及びあるいは差動非点収差法に必要な非点収差は、信号記録媒体により反射された反射光ビームを光検出器に導く光路上に、光軸に垂直な方向で互いに直交する2方向で焦点距離が相違するシリンダー形状、トーリック形状、あるいはトロイダル形状のアナモフィックレンズを配置したり、光軸に垂直な面に対してプレートを傾けて配置することにより発生させている。
レーザ光源と光検出器とを別光路に分離するのにプレート型ビームスプリッタを用いる構成の光ピックアップ装置においては、光検出器をビームスプリッタの透過光路に配置することにより信号記録媒体により反射された反射光ビームがビームスプリッタを透過して光検出器に導かれることになるので、前記ビームスプリッタを用いて光検出器に受光される受光ビームにフォーカス制御用の非点収差を発生させることが行われている。
このプレート型ビームスプリッタはプリズム型ビームスプリッタに比べてコスト削減が可能であるので、多くの光ピックアップ装置に用いられている。
ところで、光ピックアップ装置のトラッキング制御に位相差法やプッシュプル法(差動タイプ含む)を採用する場合、光検出器の受光領域(メイン受光領域及びサブ受光領域)の一方の分割線を信号記録媒体の信号トラックの方向に設定する必要がある。
このように光検出器の受光領域の分割線を信号トラックの方向を考慮して設定する必要がある場合、光ピックアップ装置の光学配置等の設計上の制限からプレート型ビームスプリッタにより発生される非点収差方向が前記光検出器の受光領域の分割線に対して非点収差法に適切な方向とならないことが多々ある。
このような場合、通常、プリズム型ビームスプリッタを使用し、光検出器に導く光路上に別の非点収差発生用の光学素子を配置する。
あるいは、プレート型ビームスプリッタにより発生される非点収差を打ち消した上で新たな非点収差を発生させる光学素子を光検出器に導く光路上に配置する。(特許文献3参照)
特開2000−276742号公報 特開平11−296875号公報 特公平6−77332号公報
ところで、特許文献3に示される光ピックアップ装置は、単一のレンズにプレート型ビームスプリッタにより発生される非点収差を打ち消すと共に、新たな非点収差を発生させる機能を持たせており、このレンズは一方の面が非点収差を打ち消すための逆方向の非点収差を発生させるような異方性曲率を有し、他方の面が異方性軸を有するトーリック面又はトロイダル面によって構成される。
その為、特殊機能のレンズを必要とすると共に、プレート型ビームスプリッタによる非点収差を打ち消す非点収差の方向と新たに発生させる非点収差の方向との関係が固定されるので、これらの非点収差の方向の調整が不可であり、発生させる非点収差の方向を光検出器に対応させて微調整させることが出来ないと共に、汎用性がなくコスト高を招いた。
この点を考慮して前記ビームスプリッタで発生される非点収差を打ち消すべく傾けられた非点収差補正用プレート及びフォーカス制御に用いる非点収差を発生させるべく傾けられたフォーカス制御用プレートを用いる構成の光ピックアップ装置を本願出願人は先に提案している。(特願2005−19217号)
この光ピックアップ装置は、一般にガラス製の2枚のプレートによりビームスプリッタで発生される非点収差を打ち消すことが出来ると共に、フォーカス制御に用いる非点収差を発生させることが出来る。
ところで、光ピックアップ装置は光学設計に基づいて設定される光学倍率に応じて光路長が設定され、光検出器が配置される位置が決定される。その為、光ピックアップ装置の小型化及び薄型化が図られている現状において、ビームスプリッタと光検出器との間隔から2枚のプレートを配置するのに余裕がない。特に、フォーカス制御用プレート及び非点収差補正用プレートは設置し易さ、作り易さ、あるいはコスト面から通常矩形状、あるいはそれに準じた形状となっているが、ビームスプリッタ、フォーカス制御用プレート及び非点収差補正用プレートはそれぞれ光軸に対して所定の方向に傾けられると共に、その光軸を中心としてそれぞれ全く相違する角度に回転されて配置されるので、各プレートを配置する間隔が大きくなり、光ピックアップ装置の小型化を図るべく各光学部品を設置するハウジングを小型化する際にハウジングの光検出器を設置する近傍が削れらて光検出器に受光される反射光の光軸方向の肉厚が不足する事態が発生した。
また、DVDにおいては信号層が2層になっている2層ディスクが存在し、この2層ディスクのディスク表面側のL0層を再生中にディスク内部側のL1層による反射光が光検
出器の手前で集光点を形成するが、この集光点がプレートの表面に略一致すると、プレート表面の汚れや塵芥により反射光が拡散され、この拡散された反射光が光検出器の受光領域から得られる各受光出力にオフセット成分を生じさせる。
請求項1に係る発明は、対物レンズに入射されるレーザ光の光軸が立上げミラーによりレーザ光源から出射されるレーザ光の光軸及び光検出器に受光される信号記録媒体からの反射光の光軸に対して略垂直と成されて薄型化が図られた光ピックアップ装置において、フォーカス制御に用いる非点収差を発生させるべく傾けて配置される第1プレートと、ビームスプリッタに対して傾き方向がレーザ光の光軸を中心にして略90°回転される向きとして前記ビームスプリッタで発生される非点収差を打ち消す第2プレートとが前記ビームスプリッタと前記光検出器の間に配置され、前記光検出器に近い方から順に前記第2プレート、前記第1プレートを配置すると共に、前記ビームスプリッタに対して前記第2プレートが略90°回転される回転方向に前記第1プレートを前記ビームスプリッタに対する前記第2プレートの為す角度の中間の鋭角に回転させることにより前記光検出器の受光領域に投影される非点収差の方向を各分割線に対して略45°の角度とするべく前記第1プレートを配置している。その為、前記光検出器がレーザ光の光軸に対して略垂直に設置されることから、前記第2プレートの非点収差が発生される互いに直交する2方向の非点収差方向の一方と前記光検出器の面方向とが平行となり、前記第2プレートを前記光検出器に対して少ない間隔で配置するのに有利であると共に、前記ビームスプリッタ、前記第1プレート及び前記第2プレートの各部材の配列順に傾き方向が光軸に対して順次鋭角に回転されて配置され、隣接する部材間に最低限必要な間隔を狭めている。
本発明は、フォーカス制御に用いる非点収差を第1プレートにより発生させると共に、プレート型ビームスプリッタにより発生される非点収差を第2プレートにより打ち消し、これらのプレートを板ガラスにより構成できるので、汎用性の高い部品により所期の目的が達成させることが出来、コスト面で有利である。この場合、フォーカス制御に用いる非点収差を第1プレートにより発生させるので、ビームスプリッタにより発生される非点収差方向を考慮する必要が無く、立上げミラーに入射させるレーザ光の向きの自由度が高い光学設計が可能である。
特に、本発明は、光検出器に近い方から順に第2プレート、第1プレートを配置すると共に、ビームスプリッタに対して前記第2プレートが略90°回転される回転方向に前記第1プレートを鋭角に回転させることにより前記光検出器の受光領域に投影される非点収差の方向を各分割線に対して略45°の角度とするべく前記第1プレートを配置しているので、前記第2プレートを前記光検出器に対して少ない間隔で配置するのに有利であると共に、前記ビームスプリッタ、前記第1プレート及び前記第2プレートの各部材の配列順に傾き方向が光軸に対して同一方向に順次鋭角に回転されて配置され、隣接する部材間に最低限必要な間隔を狭めることが出来る。また、前記光検出器に近いほどレーザ光束が収束されていることから前記第2プレートの小型化に有利であり、これらの理由により前記第2プレートが配置可能な範囲が拡大し、これに伴って前記第1プレートが配置可能な範囲が拡大する。したがって、第1プレート及び第2プレートを設置する位置、及び光検出器の取り付け方法の自由度が高く、光ピックアップ装置の小型化に有利であると共に、2層ディスクの再生の際に再生している信号層ではない信号層からの反射光の集光点からプレート表面の位置をずらして第1プレート及び第2プレートを配置することが出来る。
図1は本発明に係る光ピックアップ装置の光学系の一実施例の平面を示す光学配置図、図2は図1のA−A’における断面を示す光学配置図である。
図示の光ピックアップ装置は、DVDの記録再生に対応すると共に、CDの記録再生に対応する構成となっている。
レーザユニット1はDVDの記録再生に適した波長650〜665nm、例えば658nmのレーザ光を発光する第1レーザ発光点2と、CDの記録再生に適した波長775〜795nm、例えば784nmのレーザ光を発光する第2レーザ発光点3とを備えるレーザダイオードが組み込まれている。
レーザユニット1の第1レーザ発光点2及び第2レーザ発光点3からそれぞれ選択的に出射される各レーザ光は、複合光学素子4に入射される。前記複合光学素子4は第1レーザ発光点2及び第2レーザ発光点3からそれぞれ発光されるレーザ光の各レーザ波長に対して有効な回折作用を有する回折格子5を備え、前記各レーザ光を0次回折光ビーム及び±1次回折光ビームの3ビームに分離する。
また、前記複合光学素子4は1/2波長板・偏光フィルタ6を備え、戻り光を抑制する機能を有する。
前記複合光学素子4を通過したレーザ光はこのレーザ光に対して45°傾けて配置されたプレート型のビームスプリッタ7の反射面により反射され、コリメータレンズ8に入射される。前記ビームスプリッタ7の反射面には偏光フィルタ機能を有する偏光膜が形成されており、前記反射面はその膜特性によって複合光学素子4を通過したs偏光のレーザ光の数%を透過させてフロントモニタダイオード9に導き、前記レーザ光の90%以上のほとんどのレーザ光を反射させて主要光路に導く。
コリメータレンズ8は、DVD適合波長のレーザ光を平行光にし、CD適合波長のレーザ光の広がり角を狭める。前記コリメータレンズ8を通過したレーザ光は、1/4波長板10により円偏光に成された後、立上げミラー11によりレーザ光の光軸が折曲され、レーザユニット1から出射される各レーザ光の光軸及び後述する光検出器に受光されるディスクDからの反射光の光軸に対して略垂直の光軸となり、対物レンズ12に入射される。
前記対物レンズ12は入射面に光軸を中心とした輪帯状回折構造が形成され、この回折構造による回折作用により所定次数の回折光がDVD,CDの各光ディスクの透明基板層の厚みに対して球面収差を適切に補正して集光されるように設計された2波長対応となっており、例えば、DVD適合波長のレーザ光に対するNA(Numerical Aperture)が0.65に、CD適合波長のレーザ光に対するNAが0.51にそれぞれ設計されている。
その為、第1レーザ発光点2からのDVD適合波長のレーザ光は、対物レンズ12によりDVDの透明基板層の厚みに適合して集光されてDVDの信号層に照射される。
このような光学系によりレーザユニット1の第1レーザ発光点2及び第2レーザ発光点3からそれぞれ発光されるDVD適合波長のレーザ光及びCD適合波長のレーザ光は、単一の対物レンズ12に入射され、該対物レンズ12をフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動することによりDVDあるいはCDのディスクDの信号層に合焦されると共に、所定の信号トラックに追従されるように照射される。
ディスクDの信号層により変調されて反射されたレーザ光は対物レンズ12に戻り、来た光路を経由して戻されてビームスプリッタ7に至る。このビームスプリッタ7に戻されるレーザ光は、ディスクDへの往路と復路で1/4波長板10を2度通過するので、往路と復路では直線偏光方向が90度回転されることになり、ディスクDへの往路ではs偏光
であったレーザ光がp偏光となってビームスプリッタ7に入射される。ビームスプリッタ7の反射面はp偏光のレーザ光に対してほとんど全透過する膜特性となっているので、ビームスプリッタ7に戻されたレーザ光はこのビームスプリッタ7を透過し、その後、ディスクDに照射されるレーザ光のフォーカスエラー成分となる非点収差を付与する第1プレート13を透過し、更にビームスプリッタ7を透過する際に発生される有害な非点収差を補正すべく傾けて配置された第2プレート14を介して光検出器15に導かれる。
前記第1プレート13は、ビームスプリッタ7及び第2プレート14により発生されるコマ収差を補正されて光検出器15に導かれる。
前記光検出器15は、レーザユニット1からのレーザ光の光軸及び光検出器15に受光されるレーザ光の光軸が含まれる光軸基準面に対して角度88°の略垂直に設置されている。この光検出器15の垂直から2°の傾むきは、光検出器15表面で反射されるレーザ光が受光されるレーザ光に干渉するのを防止する効果がある。
前記光検出器15には図3に示す如く、同一受光面にDVDの記録再生に用いられるDVD受光領域21及びCDの記録再生に用いられるCD受光領域22が並べて形成されており、DVD受光領域21にはそれぞれDVD適合波長のレーザ光の3ビーム、すなわち0次光のメインビームとこのメインビームの前後に配置される±1次回折光の前方サブビーム及び後方サブビームにそれぞれ対応してメイン受光部21A、前方サブ受光部21B及び後方サブ受光部21Cが形成されており、CD受光領域22にはそれぞれCD適合波長のレーザ光の3ビーム、すなわち0次光のメインビームとメインビームの前後に配置される±1次回折光の前方サブビーム及び後方サブビームにそれぞれ対応してメイン受光部22A、前方サブ受光部22B及び後方サブ受光部22Cが形成されている。
DVD受光領域21の各受光部間距離はDVDの信号面上における3ビームの各光スポットの間隔に対応し、CD受光領域22の各受光部間距離はCDの信号面上における3ビームの各光スポットの間隔に対応する。
前記光検出器15におけるDVD受光領域21のメイン受光部21A、前方サブ受光部21B及び後方サブ受光部21CとCD受光領域22のメイン受光部22A、前方サブ受光部22B及び後方サブ受光部22Cとは、それぞれ十字状に4分割されてそれぞれ4つのセグメントにより構成されている。前記DVD受光領域21のメイン受光部21A、前方サブ受光部21B及び後方サブ受光部21Cには、レーザユニット1から出射された第1レーザ光が光ディスクに照射される際にそれぞれ各受光部の分割線の向きに対して有効なフォーカスエラー成分及びトラッキングエラー成分を含んだ受光スポットが受光され、前記CD受光領域22のメイン受光部22A、前方サブ受光部22B及び後方サブ受光部22Cには、レーザユニット1から出射された第2レーザ光が光ディスクに照射される際にそれぞれ各受光部の分割線の向きに対して有効なフォーカスエラー成分及びトラッキングエラー成分を含んだ受光スポットが受光される。
その為、DVD受光領域21のメイン受光部21A、前方サブ受光部21B及び後方サブ受光部21Cを構成する各セグメントから得られる各受光出力を各種信号を得る所定の演算式に基づいて演算することによりDVDの記録再生時のメイン情報信号、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号、あるいはチルトエラー信号が得られる。
一方、CD受光領域22のメイン受光部22A、前方サブ受光部22B及び後方サブ受光部22Cを構成する各セグメントから得られる各受光出力を各種信号を得る所定の演算式に基づいて演算することによりCDの記録再生時のメイン情報信号、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号が得られる。
ところで、図1及び図2に示す光ピックアップ装置はトラッキング制御にDVD−ROMに関しては位相差法を採用し、DVD±R/RW及びCD全般に関しては差動プッシュプル法を採用することから、光検出器15におけるDVD受光領域21の各受光部の一方の分割線21a,21b,21c及びCD受光領域22の各受光部の一方の分割線22a,22b,22cをディスクの信号トラックの方向に設定してある。
すなわち、信号トラックの方向がビームスプリッタ7の反射面から立上げミラー11に向かうレーザ光の光軸に平行となっており、また、前記信号トラックが光検出器15のDVD受光領域21の各受光部に投影される投影信号トラックの方向とDVD受光領域21の一方の分割線21a,21b,21cの方向及びCD受光領域22の各受光部の一方の分割線22a,22b,22cの方向とが一致する。
一方、ビームスプリッタ7を透過する際に発生する非点収差の方向はフォーカス制御の非点収差法に採用できる方向ではない。その為、この非点収差を打ち消す目的で第2プレート14が配置される。
前記第2プレート14は光軸基準面に対して垂直方向に45°傾けられ、ビームスプリッタ7に対して傾き方向が光軸を中心にして実質90°回転された向きに設定されている。非点収差は平行平板を傾けた方向の垂直方向及び水平方向に発生し、ビームスプリッタ7及び第2プレート14は互いに傾き方向が光軸方向に90°回転に設定されているので、ビームスプリッタ7の傾き方向をS−S’とすると、ビームスプリッタ7により発生される非点収差は図4(イ)に示す向きとなり、一方、第2プレート14により発生される非点収差は図4(ハ)に示す向きとなり、ビームスプリッタ7と第2プレート14とによりそれぞれ発生される非点収差は相対的に同一方向で位相が逆となる。
また、非点収差量は材質、厚み及び傾き角度に応じて発生される。ビームスプリッタ7は光軸基準面の水平方向にレーザ光の進行方向に対して45°傾けられるので、これらの要件を考慮してビームスプリッタ7により発生される非点収差量と同一の非点収差量となるように第2プレート14は設計され、本実施例においてはビームスプリッタ7と第2プレート14とに同一素材のガラス板が使用され、ビームスプリッタ7と第2プレート14とは傾き角度が共に45°に設定され、互いに同一の厚みに設定されている。その為、ビームスプリッタ7により発生される非点収差は第2プレート14により打ち消される。
また、第1プレート13は傾斜角度(光軸に対する面の法線の角度で実施例の場合52°に設定される)により非点収差の大きさを設定しており、前記第1プレート13の傾き方向はビームスプリッタ7及び第2プレート14の夫々の傾き方向に対して光軸を中心にして45°回転された向きに設定される。この場合、第1プレート13はビームスプリッタ7に対して第2プレート14が90°回転される回転方向に前記第1プレート13を鋭角、この場合45°回転させることにより光検出器15の受光領域に投影される非点収差の方向を各分割線に対して45°の角度とするべく配置されている。すなわち、ビームスプリッタ7、第1プレート13及び第2プレート14は、各部材の配列順に傾き方向(傾斜面)を同一回転方向(レーザ光の進行方向から見て右回転)に45°ずつ光軸を中心にして回転されている。
ところで、第1プレート13により発生される非点収差は図4(ロ)に示す向きとなる。この第1プレート13による非点収差の発生方向は、光検出器15におけるDVD受光領域21の各受光部の各分割線及びCD受光領域22のメイン受光部の各分割線に対して45°の角度を有する方向に設定されている。その為、前記第1プレート13により発生される非点収差により各種DVDに対しては差動非点収差法、各種CDに対しては非点収
差法を採用してフォーカス制御が行えるようになっている。
尚、実施例の場合、レーザユニット1の第1レーザ発光点2及び第2レーザ発光点3からの各波長のレーザ光の一部(数%)がビームスプリッタ7を透過してフロントモニタダイオード9に受光され、このフロントモニタダイオード9により受光される受光量に基づいて第1レーザ発光点2及び第2レーザ発光点3によりそれぞれ発光されるレーザ光の光量が所定量に制御される。
次に、本発明の主要点の第1プレート13及び第2プレート14の配置について説明する。
第2プレート14は、レーザ光の経路において光検出器15の手前に隣接して設置される。この第2プレート14は、先に述べたようにビームスプリッタ7で発生される非点収差を打ち消すことから前記ビームスプリッタ7に対してレーザ光の光軸を中心にして90°回転される向きとなっている。
光検出器15は、レーザ光の光軸に対して垂直に設置されることから、第2プレート14の非点収差が発生される互いに直交する2方向の非点収差方向の一方と前記光検出器15の面方向とが平行となり、前記第2プレート14は前記光検出器15に対して少ない間隔で、すなわち近づけて配置することが出来る。
一方、第1プレート13は、ビームスプリッタ7に対して第2プレート14が90°回転される回転方向に前記ビームスプリッタ7に対する前記第2プレート14の為す角度の中間の鋭角、この場合45°回転させることにより光検出器15の受光領域に投影される非点収差の方向を各分割線に対して45°の角度とするべく配置されている。すなわち、ビームスプリッタ7、第1プレート13及び第2プレート14は、各部材の配列順に傾き方向を同一回転方向に45°ずつ光軸を中心にして回転されている。その為、第1プレート13は、ビームスプリッタ7が傾けられたことにより光検出器15側に形成される空間に入り込むように設置され、ビームスプリッタ7に近づけて配置することが出来る。
したがって、光検出器15に近い方から順に第2プレート14、第1プレート13を配置した場合、第1プレート13及び第2プレート14を逆の順に配置する場合に比べて第1プレート13及び第2プレート14を配置する位置は光検出器15へ入射されるレーザ光の光軸方向への自由度が高い。しかも、ビームスプリッタ7、第1プレート13及び第2プレート14の各部材の配列順に傾き方向が光軸に対して同一方向に順次鋭角に回転されて配置され、隣接する部材間に最低限必要な間隔が狭められている。
図6はビームスプリッタ7、第1プレート13及び第2プレート14の各部材を同一プレートにて示して各部材の配列を分かり易く示した参考図であるが、同図の如く、あるいは図1及び図2の如く、ビームスプリッタ7、第1プレート13及び第2プレート14(図1及び図2に破線に示す)の各隣接部材同志の一部を重ねて配置することが可能であり、各部材の実質的な占有空間を節約することが出来る。
その為、光ピックアップの小型化を図るためにビームスプリッタ7と光検出器15との間隔を狭める光学設計をしたり、あるいは2層ディスクの再生の際に再生している信号層ではない信号層からの反射光の集光点から第1プレート13及び第2プレート14の各表面の位置をずらす光学設計をするのに有利である。
本発明に係る光ピックアップ装置の光学系の一実施例の平面を示す光学配置図である。 図2は図1のA−A’における断面を示す光学配置図である。 光検出器15のDVD受光領域21及びCD受光領域22の各受光部を説明する説明図である。 非点収差の発生状態を説明する説明図である。 トラッキング制御方式及びフォーカス制御方式を説明する説明図である。 ビームスプリッタ7、第1プレート13及び第2プレート14の各部材を同一プレートにて示した参考図である。
符号の説明
1 レーザユニット
2 第1レーザ発光点
3 第2レーザ発光点
7 プレート型ビームスプリッタ
11 立上げミラー
12 対物レンズ
13 第1プレート
14 第2プレート
15 光検出器

Claims (1)

  1. プレート型ビームスプリッタの反射面側にレーザ光源が配置されると共に、前記ビームスプリッタの透過面側に光検出器が配置され、前記レーザ光源から出射されるレーザ光の光軸及び前記光検出器に受光される信号記録媒体からの反射光の光軸に対して略垂直の光軸とするべく立上げミラーによりレーザ光を立ち上げて対物レンズに導く構成となっており、信号記録媒体からの反射光が前記ビームスプリッタを透過して前記光検出器に導かれる構成の光ピックアップ装置であって、互いに直交する2つの分割線により少なくとも4分割される受光領域を備えると共に、前記分割線の一方を信号記録媒体の信号トラックの方向に設定するべく前記光検出器を構成し、フォーカス制御に用いる非点収差を発生させるべく傾けて配置される第1プレートと、前記ビームスプリッタに対して傾き方向がレーザ光の光軸を中心にして略90°回転される向きとして前記ビームスプリッタで発生される非点収差を打ち消す第2プレートとが前記ビームスプリッタと前記光検出器の間に配置され、前記光検出器に近い方から順に前記第2プレート、前記第1プレートを配置すると共に、前記ビームスプリッタに対して前記第2プレートが略90°回転される回転方向に前記第1プレートを前記ビームスプリッタに対する前記第2プレートの為す角度の中間の鋭角に回転させることにより前記光検出器の受光領域に投影される非点収差の方向を各分割線に対して略45°の角度とするべく前記第1プレートを配置したことを特徴とする光ピックアップ装置。


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