JP2007238802A - 電子部品の加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着テープを用いた電子部品の加工方法であって、糊残り等を生じることなく粘着テープを剥離できる電子部品の加工方法を提供する。
【解決手段】電子部品に粘着テープを貼付する工程と、前記粘着テープが貼付された電子部品を加工する工程と、光を照射することにより前記加工後の電子部品から前記粘着テープを剥離する工程とを有する電子部品の加工方法であって、前記粘着テープは、下記式(1)で表される基を2個以上有する化合物を含有する粘着剤層を有する電子部品の加工方法。
Figure 2007238802

式中、R、Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、水素原子、又はハロゲン原子を表す。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着テープを用いた電子部品の加工方法であって、大気下等の酸素存在下でも紫外線等の光を照射するだけで糊残り等を生じることなく粘着テープを剥離できる電子部品の加工方法に関する。
電子部品の製造時には、研削加工、ダイシング加工、回路転写加工、Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)の製造等の種々の加工が施される。このような電子部品の加工方法においては、粘着テープが用いられることが多い。
例えば、半導体ウエハの研削加工においては、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合に、厚膜ウエハを支持板に接着して補強することにより、効率よく作業を進めることが提案されている。このとき厚膜ウエハと支持板とを接着するために両面粘着テープが用いられる。また、研削済の半導体ウエハをダイシングして個々のICチップに切り分ける際には、ダイシングテープと呼ばれる粘着テープが用いられる。また、MEMS等の機械的に脆い電子部品の加工時には、加工用固定テープなどの粘着テープが用いられる。
電子部品の加工方法に用いられる粘着テープには、必要な間だけ強固に被着体に接着して固定できる一方で、使用後には容易に剥がせることが要求される。例えば上述の研削加工においては、粘着テープには、研削工程中には強固に接着する一方で、研削工程終了後には得られた薄膜ウエハを損傷することなく支持板から剥がせることが求められる。また、研削済の半導体ウエハをダイシングする際に用いるダイシングテープにも、ダイシング工程中には強固に接着する一方で、ダイシング工程終了後には得られたICチップを損傷することなくダイシングテープから剥がせることが求められる。特に、近年注目されている小型微小ICチップの加工時には、チップサイズが微小なのでダイシング加工後のダイシングテープからの剥離には簡単にかつ迅速に剥離できることが求められる。また、MEMS等の非常に脆い電子部品の加工時には、加工終了時には脆い部材を破壊させたり、傷を付けたりすることなく加工固定用テープから剥がすことが求められる。
これに対して特許文献1等には、(メタ)アクリル樹脂とラジカル重合開始剤とを含有する光硬化型の粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープを用いた電子部品の加工方法が記載されている。このような光硬化型の粘着剤は、高い粘着性を有する一方で、紫外線等の光を照射することにより(メタ)アクリル樹脂が架橋して著しく弾性率が上昇し、粘着力が低減する性質を有する。従って、該粘着テープを用いて電子部品の加工を行った後、紫外線等の光を粘着テープに照射すれば、容易に粘着テープを剥離することができるとされている。しかしながら、実際には、紫外線を照射して粘着テープを剥離したときに、粘着テープの周辺部に糊残りが生じることがあるという問題があった。これは、酸素によりラジカル反応が阻害されることにより、空気と接する粘着テープの周辺部において充分に架橋反応が進行しないためであると考えられる。特にMEMS加工に使用される時には、加工される部品が立体的ため接着面積部分に比較して、酸素に影響を受ける周辺部の比率が大きくなるため、問題が大きい。また、小型微小ICチップの加工に使用される時にも同様に、チップサイズが微小で接着面積部分に比較して、酸素に影響を受ける周辺部の比率が大きくなるため、問題が大きい。
このような問題点を解決する方法として、例えば粘着テープの剥離工程を窒素雰囲気下で行うこと等が提案されているが、大掛かりな装置が必要な上、操作が極めて煩雑になるという問題があった。
特公平01−056112号公報
本発明は、上記現状に鑑み、粘着テープを用いた電子部品の加工方法であって、大気下等の酸素存在下でも紫外線等の光を照射するだけで糊残り等を生じることなく粘着テープを剥離できる電子部品の加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、電子部品に粘着テープを貼付する工程と、前記粘着テープが貼付された電子部品を加工する工程と、光を照射することにより前記加工後の電子部品から前記粘着テープを剥離する工程とを有する電子部品の加工方法であって、前記粘着テープは、重合性官能基として下記式(1)で表される基を2個以上有する化合物を含有する粘着剤層を有する電子部品の加工方法である。
Figure 2007238802
式中、R、Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、水素原子、又はハロゲン原子を表す。また、RとRとは同一であっても異なっていてもよい。更に、RとRとは結合した構造であってもよい。
以下に本発明を詳述する。
本発明の電子部品の加工方法は、電子部品に粘着テープを貼付する工程を有する。
上記電子部品としては特に限定されず、例えば、半導体ウエハ、回路パターンの材料となる金属箔、セラミックグリーンシート、絶縁性回路基板、薄ガラス基板、MEMS、超小型無線ICチップ等が挙げられる。
上記粘着テープは、重合性官能基として上記式(1)で表される基を2個以上有する化合物を含有する粘着剤層を有する。本発明者らは、鋭意検討の結果、重合性官能基として上記式(1)で表される基を2個以上有する化合物は、大気下であっても酸素に阻害されることなく紫外線等の光を照射することにより架橋反応を生じ、該化合物を含有する粘着剤層を有する粘着テープを用いれば、糊残り等を生じることなく粘着テープを剥離できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記重合性官能基として上記式(1)で表される基を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、下記式(2)で表される(3,4,5,6−Tetrahydrophthalimide)ethyl acrylate等が好適である。
Figure 2007238802
上記重合性官能基として上記式(1)で表される基を有する化合物は、上記式(1)で表される基以外にも水酸基、カルボキシル基等の官能基を有することが好ましい。このような官能基を有する場合には、多官能イソシアネート化合物や多官能エポキシ化合物等を用いてこれらの基と反応させることにより架橋させることが可能となり、これらの架橋により粘着剤層の凝集力を調整することが可能となる。
上記重合性官能基として上記式(1)で表される基を2個以上有する化合物としては、例えば、重合性官能基として上記式(1)で表される基を2個以上有するモノマー;重合性官能基として上記式(1)で表される基を2個以上有するオリゴマー;(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、天然ゴム、合成ゴム等の主鎖からなり、重合性官能基として上記式(1)で表される基を主鎖の末端及び/又は側鎖に有するポリマー等が挙げられる。なかでも、側鎖に上記式(1)で表される重合性官能基がグラフトされた(メタ)アクリル樹脂は、より多くの重合性官能基を導入することが可能であり、光架橋をより効果的に進行させることができることから好適である。また、側鎖に上記式(1)で表される重合性官能基がグラフトされた(メタ)アクリル樹脂は、用いる主鎖(メタ)アクリル樹脂の選択によって、化合物のガラス転移点、極性、同時に導入する官能基の種類、同時に導入する官能基の数等を自由に選択でき、粘着性能等の制御が容易であるという利点もある。
なお、上記式(1)で表される基は単一種であってもよく、複数種であってもよい。
上記側鎖に上記式(1)で表される重合性官能基がグラフトされた(メタ)アクリル樹脂は、例えば、上記式(1)で表される重合性官能基とラジカル重合性の(メタ)アクリレート基とを一分子内に有する化合物と、一般に用いられる(メタ)アクリルモノマーとを、過酸化物系開始剤、アゾ化合物系開始剤、レドックス系開始剤等を開始剤として用いて、バルク重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の熱ラジカル重合法により共重合することによって調製することができる。
上記共重合に供する(メタ)アクリルモノマーとしては特に限定されず、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、イソボロニルアクリレート、イソボロニルメタクリレート等が挙げられる。
また、官能基を導入するためには、上記共重合に供する(メタ)アクリルモノマーとして(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート等も用いることができる。
上記粘着剤層は、必要に応じて、(メタ)アクリル、エポキシ、ウレタン、ポリエステル、オレフィン、塩化ビニル、天然ゴム、合成ゴム等のオリゴマーやポリマーを含有してもよい。
上記粘着剤層は、粘着剤層の光硬化性をより効果的に発現させるために光増感剤を含有してもよい。光増感剤を含有することによってより少ない光の照射により粘着剤層を硬化させることができる。また、より広い波長領域の光により架橋反応を生じさせることができるので、被着体がポリエチレンテレフタレート等の重合性官能基を架橋反応させる波長の光を透過しないものであっても、被着体越しに光を照射して粘着剤層を硬化させることができることから、被着体の選択の幅が広がる。
上記光増感剤としては特に限定されないが、上記重合性官能基として上記式(1)で表される基を2個以上有する化合物の感光吸収波長と粘着テープに照射する波長の両方に吸収を有するものが好適である。このような増感剤としては、例えば、チオキサントン系増感剤等が挙げられる。
上記粘着剤層は、アゾ化合物、アジド化合物等の光を照射することにより気体を発生する気体発生剤を含有してもよい。このような気体発生剤を含有する粘着剤層に光を照射すると、後述のように粘着剤層全体の弾性率が上昇し、このような硬い粘着剤層中で発生した気体は粘着剤層から接着界面に放出され接着面の少なくとも一部を剥離することから、より容易に粘着テープを剥離することができる。
上記粘着剤層は、上記気体発生剤としてアジド化合物又はアゾ化合物等の光による刺激により気体を発生する気体発生剤を用いる場合には、気体発生剤への光による刺激を増幅する目的で光増感剤を含有してもよい。光増感剤を含有することによってより少ない光の照射により気体を放出させることができる。また、より広い波長領域の光により気体を放出させることができるので、被着体がポリエチレンテレフタレート等のアジド化合物から気体を発生させる波長の光を透過しないものであっても、被着体越しに光を照射して気体を発生させることができ被着体の選択の幅が広がる。
上記光増感剤としては特に限定されないが、アゾ化合物又はアジド化合物の感光吸収波長と粘着テープに照射する波長の両方に吸収を有するものが好適である。このような増感剤としては、例えば、チオキサントン系増感剤等が挙げられる。
上記粘着剤層は、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を含有してもよい。また、粘着剤の性能を損なわない範囲で、樹脂の安定性を高めるために熱安定剤、酸化防止剤を含有してもよい。このような添加剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、有機スズ系安定剤、鉛系安定剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記粘着剤層は、粘着剤の性能を損なわない範囲で、樹脂の光硬化性をより効果的に発現させるため光重合開始剤を含有してもよい。上記光重合開始剤としては特に限定されず、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記粘着テープは、一方の面にのみ粘着剤層が形成された片面粘着テープであってもよく、両面に粘着剤層が形成された両面粘着テープであってもよい。なお、両面粘着テープの場合、上記重合性官能基として上記式(1)で表される基を有する化合物は一方の粘着剤層にのみ含有されていてもよく、両方の粘着剤層に含有されていてもよい。
上記基材としては特に限定されないが、光を透過又は通過するものであることが好ましく、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート等が挙げられる。
上記粘着テープを製造する方法としては特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の基材上に、上記重合性官能基として上記式(1)で表される基を有する化合物を含有する粘着剤等をドクターナイフやスピンコーター等を用いて塗工する等の従来公知の方法を用いることができる。
本発明の電子部品の加工方法では、次いで上記粘着テープが貼付された電子部品を加工する工程を行う。
上記加工としては特に限定されず、例えば、研削加工、ダイシング加工、回路転写加工、MEMSの製造等の通常電子部品に施される加工が挙げられる。
上記切削加工としては、具体的には例えば、上記粘着テープが貼付された電子部品の粘着テープが貼付されていない側の面を高速回転する研磨用砥石を用いて切削水をかけながら所望の厚さにまで研削する加工等が挙げられる。上記粘着テープが両面粘着テープである場合には、該両面粘着テープを介してガラス板や樹脂板等の支持板を貼り付けてもよい。このような支持板により補強することにより、電子部品を損傷することなく切削加工を施すことができる。
上記ダイシング加工としては、具体的には例えば、上記粘着テープが貼付された電子部品を、ダイシングブレードを用いて切断する加工等が挙げられる。この場合、上記粘着テープは、いわゆるダイシングテープの役割を果たす。小型微小チップの微小切断加工もいわゆるダイシング加工に含まれる。
上記回路転写加工としては、具体的には例えば、まず上記粘着テープが貼付された電子部品(金属箔)をスパッタリング等して、上記粘着テープ上に回路パターンを形成して回路転形成用転写材とし、該回路形成用転写材の回路パターン上に、半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートを熱プレスする加工等が挙げられる。
上記MEMS製造加工としては、具体的には例えば、プリンターヘッド、圧力センサ、加速度センサー、ジャイロスコープ、デジタルミラーデバイス、ガスクロマトグラフ、マイクロモーター、櫛歯型アクチュエータ、光スキャナ、カンチレバー、流路モジュール、HDDヘッド、光スイッチ、撮影素子、等の電子部品をシリコン基板上で集積化したデバイスを加工すること等が挙げられる。
本発明の電子部品の加工方法では、次いで光を照射することにより上記加工後の電子部品から上記粘着テープを剥離する工程を行う。
紫外線等の光を照射することにより、上記重合性官能基として上記式(1)で表される基を有する化合物が架橋して著しく弾性率が上昇し、粘着力が低減する。このような架橋反応は、酸素によって阻害されることがないことから、従来のような窒素雰囲気下で操作を行わなくとも糊残り等を生じることなく、確実に粘着テープを剥離することができる。
本発明によれば、粘着テープを用いた電子部品の加工方法であって、大気下等の酸素存在下でも紫外線等の光を照射するだけで糊残り等を生じることなく粘着テープを剥離できる電子部品の加工方法を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)(3,4,5,6−Tetrahydrophthalimide)ethyl acrylateの調製
攪拌機、冷却管、水分離器を備えたフラスコに、3,4,5,6テトラヒドロフタル酸無水物304.3gとトルエン500gを仕込み、均一に溶解するまで撹拌した。
反応液を撹拌しながら油浴上で70℃に加熱し、エタノールアミン122.2gを30分かけて滴下した。その後120℃で3時間撹拌し、36gの水を共沸脱水した。
反応液を40℃に冷却後、アクリル酸158.5g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.15g、硫酸11.8gを加え、さらに120℃で3時間撹拌し、36gの水を共沸脱水した。
冷却後、反応液を分液ロートへ移し、400gの10%NaOH水溶液で1回、および400gの水で1回、トルエン層を洗浄した。
その後トルエン溶液をフラスコに移し、トルエンを減圧で留去し、(3,4,5,6−Tetrahydrophthalimide)ethyl acrylateを得た。
(2)光硬化型粘着剤1の調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、混合溶液の沸点にて熱重合を行い、重量平均分子量15万のアクリル共重合体を得た。
ブチルアクリレート 85.0重量部
アクリル酸 4.5重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 0.5重量部
(3,4,5,6−Tetrahydrophthalimide)ethyl acrylate 10.0重量部
1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン 0.04重量部
ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル) 0.42重量部
ラウリルメルカプタン 0.1重量部
更に、反応後のアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ポリイソシアネート0.3重量部を混合して、光硬化型粘着剤1の酢酸エチル溶液を調製した。
(3)粘着テープの作製
光硬化型粘着剤1の酢酸エチル溶液を、両面にコロナ処理を施した厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのコロナ処理を施した面上に乾燥皮膜の厚さが約30μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。乾燥後の光硬化型粘着剤1層の表面に離型処理が施されたPETフィルムをラミネートした。その後、40℃、3日間静置して養生を行った。これにより片面に粘着剤層が設けられ、その表面が離型処理が施されたPETフィルムで保護された粘着テープ1を得た。
(4)シリコンウエハのダイシング加工
(シリコンウエハと粘着テープとの貼り合わせ工程)
粘着テープ1の粘着剤層を保護するPETフィルムを剥がし、直径20cm、厚さ約750μmのシリコンウエハとダイシングフレームに貼り付け、ダイシングフレームに粘着テープ1を介して貼付された構成体を得た。
(ダイシング工程)
ダイシングフレームに粘着テープ1を介して貼付されたシリコンウエハを、5mm角サイズのチップ状にダイシングした。
(粘着テープの剥離工程)
ダイシングして得たチップ状体の粘着テープ面側から、超高圧水銀灯を用いて365nmの紫外線をガラス板表面への照射強度が10mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射した。
紫外線照射により粘着テープの粘着力が低下し、チップのピックアップを容易に行うことができた。ピックアップしたチップを目視観察したところ、チップには糊残りは全く認められなかった。
(比較例1)
1.光硬化型粘着剤2の調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
イソボロニルアクリレート 80重量部
2−エチルヘキシルアクリレート 20重量部
アクリル酸 1重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 5重量部
光重合開始剤 0.2重量部(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン 0.01重量部
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ウレタンアクリレート(10官能)(新中村化学工業社製、NKオリゴU324A)30重量部、ポリイソシアネート0.5重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)0.1重量部を混合し(メタ)アクリレート基を重合性反応基とする光硬化型粘着剤2の酢酸エチル溶液を調製した。
(2)粘着テープの作製
光硬化型粘着剤1の代わりに光硬化型粘着剤2を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープ2を得た。
(3)シリコンウエハのダイシング加工
粘着テープ1の代わりに粘着テープ2を用いた以外は実施例1と同様にして、シリコンウエハと粘着テープとの貼り合わせ、ダイシングを行いチップ状体を得た。
得られたチップ状体の粘着テープ面側から、超高圧水銀灯を用いて365nmの紫外線をガラス板表面への照射強度が10mW/cmとなるよう照度を調節して1分間照射した。
紫外線照射により粘着テープの粘着力は低下し、チップのピックアップは容易に行うことができた。しかしながら、ピックアップしたチップを目視観察したところ、チップ表面の周辺部に糊残りが認められた。
本発明によれば、粘着テープを用いた電子部品の加工方法であって、大気下等の酸素存在下でも紫外線等の光を照射するだけで糊残り等を生じることなく粘着テープを剥離できる電子部品の加工方法を提供することができる。

Claims (2)

  1. 電子部品に粘着テープを貼付する工程と、前記粘着テープが貼付された電子部品を加工する工程と、光を照射することにより前記加工後の電子部品から前記粘着テープを剥離する工程とを有する電子部品の加工方法であって、
    前記粘着テープは、重合性官能基として下記式(1)で表される基を2個以上有する化合物を含有する粘着剤層を有する
    ことを特徴とする電子部品の加工方法。
    Figure 2007238802
    式中、R、Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、水素原子、又はハロゲン原子を表す。また、RとRとは同一であっても異なっていてもよい。更に、RとRとは結合した構造であってもよい。
  2. 重合性官能基として式(1)で表される基を2個以上有する化合物は、側鎖に式(1)で表される重合性官能基がグラフトされた(メタ)アクリル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の電子部品の加工方法。
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