JP2007238602A - 血管弾力性向上剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Nepetoideae植物又はその抽出物を有効成分として含有する血管弾力性向上剤。
【選択図】なし
Description
また、レモンバームやローズマリーは、麦麹を配合すると血中の総コレステロールや中性脂肪等を減少させるという有効性が認められているが、単独ではこれらの有効性が認められないとの報告がなされている(特許文献12)。
このうち、セイヨウヤマハッカ属(Melissa)、ハッカ属(Mentha)、シソ属(Perilla)、ヤマハッカ属(Plectranthus)、アキギリ属(Salvia)、タイム属(Thymus)等の植物が好ましく、中でもセイヨウヤマハッカ属(Melissa)、シソ属(Perilla)、ヤマハッカ属(Plectranthus)の植物等がより好ましい。
本発明におけるエンメイソウは、ヤマハッカ属(Plectranthus)に属する一般にエンメイソウと呼ばれる一群の植物を意味し、例えば、ヒキオコシ(Isodon japonica)、クロバナヒキオコシ(Isodon trichocarpus)、タカクマヒキオコシ(Isodonsikokianus var. intermodius)等を挙げることができる。
本発明におけるレモンバームは、セイヨウヤマハッカ属(Melissa)に属する一般的にレモンバーム(Melissa officinalis)と呼ばれる一群の植物を意味し、別名として、コウスイヤマハッカ(Kosuiyamahakka)、セイヨウヤマハッカ(Seiyoyamahakka)、メリッサ(Melissa)、バームミント(Balm mint)、スウイートバーム(Sweet balm)とも呼ばれる。
本発明におけるシソは、シソ属(Perilla)に属し、多くの変種や品種を含む一般にシソ(Perilla frutescens)と呼ばれる一群の植物を意味する。
また、本発明の血管弾力性向上剤は、医薬製剤とする場合だけでなく、飲食品等に配合して使用することもできる。
ここで、「血管弾力性向上」とは、血管障害に伴う血管組織の物理的変化の改善をいい、例えば、血管組織の機械的強度の改善や血管組織の伸展性或いは弾力性の低下の改善等が挙げられ、血管組織の弾力性低下の改善がより好ましい。
また、本発明の血管弾力性向上剤は、長期間をかけて既に発症した血管障害を改善する効果だけでなく、後発的な血管障害の発症を予防する効果をも期待できることから、その投与期間は、特に限定されず、継続的に投与されることが好ましい。
10Lの加熱したイオン交換水(約85℃)に乾燥エンメイソウ(全草・粗切)500gを加え、90℃以上で30分間温浸した。約40℃に放冷した後、4重のガーゼでろ過し、ろ液を凍結乾燥した。凍結乾燥後、ミキサーで粉砕した。なおエンメイソウ抽出物の凍結乾燥粉末重量は、乾燥原料100gあたり16.2gであった。
製造例1で得られたエンメイソウ凍結乾燥物(抽出物)を精製水に再溶解して0.5%エンメイソウ溶液(以下、エンメイソウ群とする。)に調製し、比較品としてアミノグアニジン(AG)を0.1%AG溶液(以下、AG群とする。)に調製した。対照群(以下、コントロール群ともいう。)は精製水を用いた。また、動物は、4週齢の雄性脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP/Izm)を15匹使用した。
ラットは、1週間予備飼育後、コントロール群、エンメイソウ群、AG群の3群(各5匹)に分け、9週間飲水投与した。これら各群のラットの体重を1週間ごとに測定した。
各群の血中のコレステロール濃度は、コレステロール測定キット(コレステロールE-テストワコー)を用いて測定した。
また、各群の血管弾力性は、摘出した胸部大動脈を大動脈弓から0〜1cmの部位で切り取り、皮膚粘弾性測定機(CUTOMETER SEM575(Courage+Khazaka electronic GmbH製)を用いて測定した。
これら各群のラットの体重変化を図1に示した。
コレステロール濃度(mg/dL)及び血管弾性率(%)を測定した結果をそれぞれ図2及び3に示した。
各群のラットの体重は、試験開始時から試験終了時まで有意な差は認められなかった(図1)。
各群の血中のコレステロール濃度に関して、コントロール群のコレステロール濃度は、53.7±3.2(平均値±標準偏差)mg/dLであったのに対し、AG群とほぼ同様にエンメイソウ群では56.0±2.0mg/dLであり、両群で有意な差は認められなかった(図2)。
各群の血管弾力性は、コントロール群を100%とした場合、エンメイソウ群で135%、AG群で127%であり、共にコントロール群に比べ有意に増加した(それぞれP<0.01、P<0.05)(図3)。
10Lの加熱したイオン交換水(約85℃)に乾燥レモンバーム(全草・粗切)500gを加え、90℃以上で30分間温浸した。約40℃に放冷した後、4重のガーゼでろ過し、ろ液を凍結乾燥した。凍結乾燥後、ミキサーで粉砕した。なおレモンバーム抽出物の凍結乾燥粉末重量は、乾燥原料100gあたり23.1gであった。
0.5%エンメイソウ溶液に代えて製造例2で得られたレモンバーム凍結乾燥物(抽出物)を精製水に再溶解して0.5%レモンバーム溶液(以下、レモンバーム群とする。)に調製し、試験例1と同様に行った。
各群の収縮期血圧(SBP)及び拡張期血圧(DBP)を非観血式自動血圧測定装置(Softron BP-98A)を用いて測定した。
レモンバーム群のラットの体重は、試験開始時から試験終了時までコントロール群との間で有意な差は認められなかった(表1)。
血中コレステロール濃度を測定した結果を図5に示した。レモンバーム群は、コントロール群との間で有意な差は認められなかった。
動脈の厚さは、AG群及びレモンバーム群ともにコントロール群との間に有意差が認められなかった。
各群の動脈の弾力性は、コントロール群100%とした場合、AG群で116%、レモンバーム群で112%(有意差P<0.05)であった。
10Lの加熱したイオン交換水(約85℃)に乾燥シソ(葉・粗切)500gを加え、90℃以上で30分間温浸した。約40℃に放冷した後、4重のガーゼでろ過し、ろ液を凍結乾燥した。凍結乾燥後、ミキサーで粉砕した。なおシソ抽出物の凍結乾燥粉末重量は、乾燥原料100gあたり 19.6gであった。
0.5%エンメイソウ溶液に代えて製造例3で得られたシソ凍結乾燥物(抽出物)を精製水に再溶解して0.5%シソ溶液(以下、シソ群とする。)に調製し、その他は試験例1と同様に行った。
各群の血中のコレステロール濃度に関して、コントロール群のコレステロール濃度は、53.7±3.2(平均値±標準偏差)mg/dLであったのに対し、AG群とほぼ同様にシソ群では52.7±4.0mg/dLであり、コントロール群との間で有意な差は認められなかった。
各群の動脈の弾力性は、コントロール群を100%とした場合、AG群で127%、シソ群で117%であった(図8)。
本発明者らは、本実施例においてエンメイソウ抽出物、レモンバーム抽出物、シソ抽出物を長期間投与すると、対照群と比較して、血中のコレステロール濃度は低下しないにもかかわらず、血管弾力性が増加する結果を得た。
本発明の植物又はその抽出物は、このように血管組織の物理的性質の変化を改善することで、種々の血管障害に対する予防・治療だけでなく、血管障害と密接に関連するヒトの老化現象に対しても有益な効果が期待される。
Claims (4)
- Nepetoideae植物又はその抽出物を有効成分として含有する血管弾力性向上剤。
- Nepetoideae植物の抽出物が、水性溶媒により抽出されたものである請求項1記載の血管弾力性向上剤。
- Nepetoideae植物が、Mentheae植物及びElsholtzieae植物から選ばれるものである請求項1又は2記載の血管弾力性向上剤。
- Mentheae植物がヤマハッカ属(Plectranthus)植物及びセイヨウヤマハッカ属(Melissa)植物であり、Elsholtzieae植物がシソ属(Perilla)植物である請求項3記載の血管弾力性向上剤。
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