JP2007227459A - Soi基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高濃度埋め込み拡散層を有するSOI層に金属汚染に対して優れたゲッタリング能力を付加したSOI基板を、生産性良く、低コストで効率的に製造することのできるSOI基板の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、活性不純物であるヒ素又はアンチモンを導入して高濃度層を形成した単結晶シリコン基板と、高濃度層を形成しない単結晶シリコン基板とを、シリコン酸化膜を介して貼り合わせ、結合熱処理を施した後、前記高濃度層を形成した単結晶シリコン基板を薄膜化することにより、前記シリコン酸化膜の上にヒ素又はアンチモンを含む高濃度埋め込み拡散層を有するSOI層を形成したSOI基板を製造する方法において、前記活性不純物の導入を、イオン注入法により、イオン注入時の加速エネルギーを130keV以下として行い、かつ、前記形成するSOI層の厚さを3μm以上とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、貼り合わせ法によるSOI(Silicon On Insulator)基板の製造方法に関し、より詳しくは、金属不純物に対して優れたゲッタリング能力を有するSOI基板の製造方法に関する。
半導体素子用の基板の一つとして、絶縁膜であるシリコン酸化膜の上にSOI層(シリコン層)を形成したSOI基板がある。このSOI基板は、デバイス作製領域となる基板表層部のSOI層が前記シリコン酸化膜(埋め込み酸化膜層(BOX層))により基板内部と電気的に分離されているため、寄生容量が小さく、耐放射性能力が高いなどの特徴を有する。そのため、高速・低消費電力動作、ソフトエラー防止などの効果が期待され、高性能半導体素子用の基板として有望視されている。
このSOI基板の製造方法として、例えば、以下の方法が知られている。すなわち、鏡面研磨された2枚の単結晶シリコン基板(SOI層となる単結晶シリコン基板(ボンドウェーハ)と支持基板となる単結晶シリコン基板(ベースウェーハ))を用意し、少なくとも一方のシリコン基板の表面にシリコン酸化膜を形成させる。そして、これらの単結晶シリコン基板をシリコン酸化膜を挟んで貼り合わせた後、熱処理して結合強度を高める。その後、ボンドウェーハを薄膜化してSOI(Silicon on Insulator)層が形成されたSOI基板を得る。この薄膜化の方法としては、ボンドウェーハを所望の厚さまで研削、研磨する方法や、イオン注入剥離法と呼ばれる方法でイオン注入層でボンドウェーハを剥離する方法等がある。
前述したように、SOI基板は、電気的特性の観点から構造上のメリットを多く有するが、金属不純物汚染に対する耐性という観点では構造上のデメリットを有している。
すなわち、多くの場合、金属不純物の拡散速度は、シリコン中よりもシリコン酸化膜中の方が遅くなる。それにより、SOI層表面から汚染された場合、金属不純物がシリコン酸化膜(BOX層)を通過しにくいために、薄いSOI層に蓄積されることになる。そのため、SOI構造を有しないシリコン基板の場合よりも金属汚染の悪影響がより大きくなる。したがって、SOI基板では、金属不純物を捕獲して半導体素子の活性層となる領域から除去する能力(ゲッタリング能力)を有することが、より一層重要な品質の一つとなる。
SOI構造を有しないシリコン基板の場合に一般的に用いられるゲッタリング手法(酸素析出物、高濃度ホウ素添加、裏面多結晶シリコン膜等)は、いずれも活性層とは逆の支持基板にゲッタリング層が導入される。しかし、SOI基板において同様の手法を用いて支持基板側にゲッタリング層を導入しても、前述のように金属不純物がシリコン酸化膜(BOX層)を通過しにくいために、上述のゲッタリング層が十分機能せず、これらの手法はそのままではSOI基板には適用できないという問題がある。
これらの問題を解決するため、SOI基板のSOI層近傍にゲッタリング領域を導入する方法が従来から幾つか提案されている。
例えば、SOI層の選択的な領域に、例えばリンやホウ素などの不純物を高濃度に含んだ領域をゲッタリング用として設ける方法が特許文献1や特許文献2に開示されている。
しかし、このような方法では、不純物を導入する工程が増えることにより、コストが高くなり生産性が低下するという問題がある。また、SOI基板の製造工程やデバイスプロセスにおける熱処理により、ゲッタリング用に導入した不純物が拡散して半導体素子の活性層に達すると、電気的特性への悪影響が懸念される。
また、他の方法として、SOI層とBOX層との界面近傍のSOI層領域に多結晶シリコン層を形成し、金属不純物をゲッタリングする方法が特許文献3に開示されている。しかし、この場合も、多結晶シリコン層を形成する工程が増えることになり、コストが高くなり生産性が低下するという問題がある。また、SOI層の厚さが薄い場合には、多結晶シリコン層の形成が極めて難しくなる。
一方、バイポーラIC等の3次元構造化、高耐圧化を図るものとして、高濃度埋め込み拡散層を有するSOI層を形成したSOI基板がある。そのようなSOI基板を製造する方法として、例えば、単結晶シリコン基板(ボンドウェーハ)に活性不純物をガス拡散あるいはイオン注入法により導入して高濃度層を形成し、表面にシリコン酸化膜を形成した別の単結晶シリコン基板(ベースウェーハ)と貼り合わせて製造する方法がある(例えば特許文献4参照)。
そのような高濃度埋め込み拡散層を有するSOI基板の場合、高濃度埋め込み拡散層は特許文献2に記載されているようなゲッタリング用に設けたものではなく、また活性不純物(活性元素)としては、特許文献2に記載されているようなリンやホウ素ではなく、ヒ素やアンチモンが多く用いられている。従って、ヒ素又はアンチモンを含む高濃度埋め込み拡散層を有するSOI基板のゲッタリング能力が重要となってきている。
このようなヒ素又はアンチモンを含む高濃度埋め込み拡散層を有するSOI基板に十分なゲッタリング能力を付加するために、前記リンやホウ素などの不純物を高濃度に含んだ領域を高濃度埋め込み拡散層とは別にSOI層に設ける方法や、前記多結晶シリコン層をSOI層に形成する方法を採用することも考えられる。しかしながら、これらの方法を採用すると、リンやホウ素などの不純物を導入する工程や多結晶シリコン層を形成する工程など別途特別な新たな工程が増えることになり、コストが高くなり、生産性が低下し、非効率的である。
特開平6−163862号公報 特開平10−32209号公報 特開平6−275525号公報 特開2000−196047号公報
本発明は、高濃度埋め込み拡散層を有するSOI層に金属汚染に対して優れたゲッタリング能力を付加したSOI基板を、生産性良く、低コストで効率的に製造することのできるSOI基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも、活性不純物であるヒ素又はアンチモンを導入して高濃度層を形成した単結晶シリコン基板と、高濃度層を形成しない単結晶シリコン基板とを、シリコン酸化膜を介して貼り合わせ、結合熱処理を施した後、前記高濃度層を形成した単結晶シリコン基板を薄膜化することにより、前記シリコン酸化膜の上に1×1018atoms/cm以上のヒ素又はアンチモンを含む高濃度埋め込み拡散層を有するSOI層を形成したSOI基板を製造する方法において、前記活性不純物の導入を、イオン注入法により、イオン注入時の加速エネルギーを130keV以下として行い、かつ、前記形成するSOI層の厚さを3μm以上とすることを特徴とするSOI基板の製造方法を提供する(請求項1)。
このように、活性不純物であるヒ素又はアンチモンをイオン注入法により導入する際に、加速エネルギーを130keV以下とすることにより、製造されたSOI基板のSOI層/シリコン酸化膜(BOX層)界面付近に優れたゲッタリング能力を付加できる。また、構造として必要な高濃度埋め込み拡散層の形成を兼ねており、別途特別な新たな工程を追加することにはならない。このため、生産性も低下させず、しかもコストを高くすることなく、効率的にSOI基板を製造できる。
また、SOI層の厚さを3μm以上とするので、結合熱処理等の熱処理の際に、イオン注入されたSbやAsが熱拡散し、半導体素子の活性層と重なる恐れも少なく、ゲッタリングサイトと半導体素子の活性層が重なる恐れも少ない。従って、半導体素子の活性層の電気特性に悪影響を及ぼすこともない。
そして、本発明のSOI基板の製造方法では、前記活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーを、30keV以上とするのが好ましい(請求項2)。
このように、イオン注入時の加速エネルギーを、30keV以上とすれば、単結晶シリコン基板のある程度深い位置にまで、ヒ素又はアンチモンを導入することができる。このため、貼り合わせ前にその単結晶シリコン基板を洗浄したとしても、洗浄液のエッチング作用によりゲッタリングサイトを形成するためのダメージ層が除去されてしまうという恐れが少ない。
さらに、本発明のSOI基板の製造方法では、前記活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーを、100keVより高くするのが好ましい(請求項3)。
このように、前記活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーを、100keVより高くすることで、単結晶シリコン基板の十分に深い位置にヒ素又はアンチモンを導入することができる。
また、本発明のSOI基板の製造方法では、前記シリコン酸化膜を、前記高濃度層を形成しない単結晶シリコン基板の表面に形成し、該シリコン酸化膜を介して前記高濃度層を形成した単結晶シリコン基板と貼り合せるのが好ましい(請求項4)。
高濃度層を形成した単結晶シリコン基板の表面にシリコン酸化膜を形成すると、イオン注入により形成されるダメージ層や高濃度層がシリコン酸化膜に消費されることにより、ゲッタリング能力が低下してしまう恐れがある。このことから、より確実に優れたゲッタリング能力を付加するために、上記のように高濃度層を形成しない単結晶シリコン基板の表面にシリコン酸化膜を形成するのが好ましい。
また、本発明のSOI基板の製造方法では、前記結合熱処理を、熱処理温度を1000℃以上1300℃以下とし、熱処理時間を0.5時間以上8時間以下の範囲として行うことができる(請求項5)。
本発明では、SOI層の厚さを3μm以上とするので、このように高温、長時間の結合熱処理を行っても、イオン注入されたSbやAsが熱拡散し、半導体素子の活性層と重なる恐れが少ない。従って、強固な結合が達成される。
以上説明したように、本発明では、高濃度埋め込み拡散層を有するSOI基板を製造する際に、活性不純物の導入を、イオン注入法により、イオン注入時の加速エネルギーを130keV以下として行い、かつ、形成するSOI層の厚さを3μm以上とする。このため、高濃度埋め込み拡散層を有するSOI層に金属汚染に対して優れたゲッタリング能力を付加したSOI基板を、電気特性を劣化させることなく、生産性良く、低コストで効率的に製造することができる。
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、高濃度埋め込み拡散層を有するSOI層に金属汚染に対して優れたゲッタリング能力を付加したSOI基板を、生産性良く、低コストで効率的に製造することのできるSOI基板の製造方法の開発が待たれていた。
そこで、本発明者らは、リンやホウ素などの不純物を導入する工程や多結晶シリコン層を形成する工程など、別途特別な工程を追加することなく、SOI層に十分なゲッタリング能力を付加できないか鋭意検討を重ねた。
その結果、本発明者らは、高濃度埋め込み拡散層を有するSOI基板において、単結晶シリコン基板にヒ素又はアンチモンを導入して高濃度層を形成するためにイオン注入を行うことに着目し、このイオン注入の条件を工夫することにより、別途特別な工程を追加することなくゲッタリング能力を高めることができることを見出した。
すなわち、本発明者らは、活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーがゲッタリング能力に密接に関わっていることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明について図面を参照しながらさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、貼り合わせ法によるSOI基板の製造方法の一例を示すフローシートである。本発明が適用される貼り合わせ法によるSOI基板の製造方法の概略は以下に示す通りである。
まず、工程(a)において、半導体素子形成用のSOI層となる単結晶シリコン基板(ボンドウェーハ)11と、支持基板となる単結晶シリコン基板(ベースウェーハ)12を用意する。
次に、工程(b)において、単結晶シリコン基板12の表面にBOX層となるシリコン酸化膜13を形成する。
これとは逆に、高濃度層を形成した単結晶シリコン基板(ボンドウェーハ)の表面にシリコン酸化膜を形成すると、後述のイオン注入のダメージ層や高濃度層がシリコン酸化膜に消費される恐れがある。この場合、ゲッタリング能力が低下してしまう恐れがある。このことから、優れたゲッタリング能力をより確実に付加するために、上記のように高濃度層を形成しない単結晶シリコン基板(ベースウェーハ)の表面にシリコン酸化膜を形成することが好ましい。
次に、工程(c)において、単結晶シリコン基板11の表面近傍に活性元素であるヒ素又はアンチモンを導入して高濃度層14を形成する。
この時、本発明では、活性不純物の導入を、イオン注入法により、イオン注入時の加速エネルギーを130keV以下として行う。これにより、製造されたSOI基板のSOI層/シリコン酸化膜(BOX層)界面付近に優れたゲッタリング能力を付加できる。また、構造として必要な高濃度埋め込み拡散層の形成を兼ねており、別途特別な新たな工程を追加することにはならない。このため、生産性も低下させず、しかもコストを高くすることなく、効率的にSOI基板を製造できる。
また、イオン注入時の加速エネルギーを、30keV以上とすれば、単結晶シリコン基板のある程度深い位置まで、ヒ素又はアンチモンを導入することができる。このため、貼り合わせ前にその単結晶シリコン基板を洗浄したとしても、洗浄液のエッチング作用によりゲッタリングサイトを形成するためのダメージ層が除去されてしまうという恐れが少ない。
さらに、活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーを、80keV以上、特には100keVより高くすることで、単結晶シリコン基板のさらに十分に深い位置にヒ素又はアンチモンを導入することができる。
尚、活性元素のドーズ量は、特に規定されるものではないが、SOI層に作製される半導体素子の電気的特性を考慮して決定され、例えば4×1015atoms/cm程度とすることができる。
また、イオン注入に先立ち、高濃度層を形成した単結晶シリコン基板(ボンドウェーハ)の表面にスクリーン酸化膜(表面保護用酸化膜)を形成しても構わない。また、工程(b)と工程(c)の順番は問わない。
次に、工程(d)において、高濃度層14を形成した単結晶シリコン基板11と、シリコン酸化膜13を形成した、高濃度層を形成しない単結晶シリコン基板12を、高濃度層14とシリコン酸化膜13を介して密着させて貼り合わせる。このようにして貼り合わせウェーハ15を得る。
次に、工程(e)において、結合強度を高めるための結合熱処理を行う。この結合熱処理によって、高濃度層の元素は活性化し、また拡散することにより、高濃度埋め込み拡散層17が形成される。
本発明では、この結合熱処理を、熱処理温度を1000℃以上1300℃以下とし、熱処理時間を0.5時間以上8時間以下の範囲として行うのが好ましい。より好ましくは、熱処理温度を、1050℃以上1200℃以下とし、熱処理時間を1時間以上3時間以下とする。これにより2つのウェーハを強固に結合することができる。
次に、工程(f)において、高濃度層を形成した単結晶シリコン基板11を所望の厚さまで薄膜化することによって、SOI層16、高濃度埋め込み拡散層17およびシリコン酸化膜(埋め込み酸化膜(BOX層))18を有するSOI基板19を得る。この時の薄膜化は、例えば、平面研削および鏡面研磨あるいはエッチング等により行うことができる。
尚、シリコン酸化膜(BOX層)18の上の高濃度埋め込み拡散層17は、1×1018atoms/cm以上のヒ素又はアンチモンを含む。このヒ素又はアンチモンの濃度は、規格に応じて適宜選択されるため、上限は特に限定されないが、例えば、5×1019atoms/cm以下とされる。
本発明では、この薄膜化により、形成するSOI層16の厚さを3μm以上とする。
SOI層16の厚さを3μm未満とすると、例えば、熱処理温度を1000℃以上1300℃以下、熱処理時間を0.5時間以上8時間以下とした高温長時間の結合熱処理や、後のデバイス製造工程の熱処理により、イオン注入されたSbやAsが熱拡散し、半導体素子の活性層と重なる恐れがある。従って、半導体素子の活性層の電気特性に悪影響を及ぼし得る。また、ゲッタリングサイトも半導体素子の活性層からある程度離れている必要があるが、SOI層の厚さが3μm未満と薄くなると、半導体素子の活性層とゲッタリングサイトが重なる恐れもある。これによっても、半導体素子の活性層自体の電気特性の劣化につながる。
しかしながら、本発明では、上記のように、形成するSOI層の厚さを3μm以上とするので、これらの問題が生じるのを効果的に防ぐことができる。SOI層の厚さの上限については規格に従い決定すれば良く、特に限定されないが、例えば、20μm以下とされる。
(実験例)
本発明者らは、前述のように、活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーがゲッタリング能力に密接に関わっていることを見出した。そして、活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーを最適化すれば、最終的に製造されるSOI基板のゲッタリング能力を向上させることができると考えた。そこで、イオン注入時の加速エネルギーの最適化を図るべく、以下のような実験を行った。
図1を参照して、本発明者らが行った実験の一つを説明する。
まず、直径200mm、面方位{100}の鏡面研磨された2枚のN型単結晶シリコン基板を用意した(図1の工程(a)参照)。
支持基板となる単結晶シリコン基板12の表面に、BOX層となる膜厚約1μmのシリコン酸化膜13を熱酸化により形成した(図1の工程(b)参照)。
次に、SOI層となる単結晶シリコン基板11にヒ素を次の各条件でイオン注入し、高濃度層14を形成した(図1の工程(c)参照)。すなわち、ドーズ量を4E15atoms/cm(4×1015atoms/cm)として、イオン注入時の加速エネルギーをそれぞれ60、100、110、130、140、160keVとした。
その後、SOI層となる単結晶シリコン基板11と支持基板となる単結晶シリコン基板を、高濃度層14とシリコン酸化膜13を挟むようにして密着させて貼り合わせた(図1の工程(d)参照)。
次いで、結合強度を高めるための結合熱処理を行った(図1の工程(e)参照)。この結合熱処理は、抵抗加熱式熱処理炉(バッチ炉)を用いて、1150℃で、2時間行った。
その後、貼り合わせウェーハ15の高濃度層14を形成した単結晶シリコン基板11側を、平面研削と鏡面研磨により、約12μmの厚さになるまで薄膜化し、SOI基板19を得た(工程(f)参照)。
このように作製したSOI基板のゲッタリング能力を次のように評価した。
先ず、SOI層の表面にNiを約5E12atoms/cm(5×1012atoms/cm)の濃度で塗布し、1000℃で1時間の熱処理により内部に拡散させた。
次に、表面酸化膜、SOI層、シリコン酸化膜(BOX層)を段階的にエッチングして、その溶液中のNi濃度をICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析)で測定した。これにより、Ni濃度の深さ方向分布を測定した。表面酸化膜とBOX層(シリコン酸化膜)はHF溶液により各々1段階で、SOI層は約2μmステップで6段階に分割して測定した。
ここで、図2に、Ni濃度の深さ方向分布の測定結果の一例を示す。
これを見ると、故意にNi汚染された表層と、シリコン酸化膜(BOX層)とSOI層の界面領域を含む10〜12μmの深さ領域でNi濃度が高いことがわかる。すなわち、図2におけるSOI層10〜12μmの深さ領域(結合界面付近)でのNi濃度を結合界面付近にゲッタリングされたNiの濃度と見なすことができる。
下記表1に各SOI基板(イオン注入時の加速エネルギー:60、100、110、130、140、160keV)の評価結果を示す。表1中のNi濃度とは上述の結合界面付近にゲッタリングされたNi濃度である。
Figure 2007227459
上記表1の結果から、イオン注入時の加速エネルギーが140keVと160keVの場合と比較して、60、100、110、130keVの方が、結合界面付近のNi濃度が高くなっていることがわかる。すなわち、高濃度層を形成するためのイオン注入において、加速エネルギーを130keV以下とした場合に、結合界面付近に、より優れたゲッタリング能力が付加することができることがわかる。
尚、イオン注入時の加速エネルギーは高い方が結晶に形成されるダメージが大きくなるので、イオン注入時の加速エネルギーを高くした方がゲッタリング能力が高くなると考えるのが通常である。しかしながら、上記実験例を見ると、イオン注入時の加速エネルギーが低い方がむしろゲッタリング能力が高くなるという当業者にも想定し難い結果が得られている。
上記のようにイオン注入時の加速エネルギーを低くした場合の方が結合界面付近のゲッタリング能力が高くなる理由の詳細は明らかではないが、イオン注入時の加速エネルギーが低い方がイオン注入によるダメージの深さが浅くなり、貼り合わせた場合にダメージ層が結合界面に近くなることにより、結合界面付近にゲッタリングサイトとなる何らかの欠陥が形成されるものと考えられる。
以下、実施例、比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した工程に基づいて、以下のようにSOI基板を作製した。
まず、直径200mm、面方位{100}の鏡面研磨された2枚のN型単結晶シリコン基板を用意した(図1の工程(a)参照)。
次に、支持基板となる単結晶シリコン基板12の表面に、BOX層となる膜厚約1μmのシリコン酸化膜13を熱酸化により形成した(図1の工程(b)参照)。
次に、SOI層となる単結晶シリコン基板11にヒ素を次の条件でイオン注入し、高濃度層14を形成した(図1の工程(c)参照)。すなわち、ドーズ量を2E15atoms/cm(2×1015atoms/cm)として、加速エネルギーを110keVとした。
その後、SOI層となる単結晶シリコン基板11と支持基板となる単結晶シリコン基板を、高濃度層14とシリコン酸化膜13を挟むようにして密着させて貼り合わせた(図1の工程(d)参照)。
次いで、結合強度を高めるための結合熱処理を行った(図1の工程(e)参照)。この結合熱処理は、抵抗加熱式熱処理炉(バッチ炉)を用いて、1150℃で、2時間行った。
その後、貼り合わせウェーハ15の活性層側を、平面研削や鏡面研磨などにより、約12μmの厚さになるまで薄膜化し、SOI基板19を得た(図1の工程(f)参照)。
このように作製したSOI基板のゲッタリング能力を前記実験例と同じ方法により評価した(下記表2参照)。但し、汚染元素はFeとした。
(比較例1)
上記実施例1のSOI基板の作製手順において、イオン注入時の加速エネルギーを160keVとしたことを除いて、実施例1と同様にしてSOI基板を作製した。
また、このように作製したSOI基板のゲッタリング能力を前記実施例1と同じ方法により評価した(下記表2参照)。
前記実施例1および比較例1のゲッタリング能力の評価結果を下記表2に示す。
Figure 2007227459
上記表2に示すように、イオン注入時の加速エネルギーが実施例1の110keVである場合の方が、比較例1の160keVと比較すると、結合界面付近のFe濃度が高くなっていることがわかる。
すなわち、イオン注入時の加速エネルギーが130keV以下である110keVの場合の方が、より優れたゲッタリング能力が付加されたことがわかる。
また、実施例1では、ゲッタリング能力を付加する工程が、構造として必要な高濃度埋め込み拡散層の形成工程を兼ねているので、別途特別な新たな工程を追加することにはならない。このため、生産性も低下させず、しかもコストを高くすることなく、効率的にSOI基板を製造できることが判る。
さらに、実施例1においては、SOI層の厚さが12μmあり、Feのゲッタリングは結合界面を含んだ10〜12μmの深さ領域に集中していることが判った。従って、このSOI基板にデバイスを作製した場合、活性層となる例えば表面1μmの深さ領域とゲッタリング層とが重なることなく、デバイス領域の電気特性を劣化させることもないことが判った。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明のSOI基板の製造方法の一例を示すフローシートである。 Ni濃度の深さ方向分布の測定結果の一例を示すグラフである。
符号の説明
11…単結晶シリコン基板(ボンドウェーハ)、
12…単結晶シリコン基板(ベースウェーハ)、 13…シリコン酸化膜、
14…高濃度層、 15…貼り合わせウェーハ、 16…SOI層、
17…高濃度埋め込み拡散層、
18…シリコン酸化膜(埋め込み酸化膜(BOX層))、 19…SOI基板。

Claims (5)

  1. 少なくとも、活性不純物であるヒ素又はアンチモンを導入して高濃度層を形成した単結晶シリコン基板と、高濃度層を形成しない単結晶シリコン基板とを、シリコン酸化膜を介して貼り合わせ、結合熱処理を施した後、前記高濃度層を形成した単結晶シリコン基板を薄膜化することにより、前記シリコン酸化膜の上に1×1018atoms/cm以上のヒ素又はアンチモンを含む高濃度埋め込み拡散層を有するSOI層を形成したSOI基板を製造する方法において、前記活性不純物の導入を、イオン注入法により、イオン注入時の加速エネルギーを130keV以下として行い、かつ、前記形成するSOI層の厚さを3μm以上とすることを特徴とするSOI基板の製造方法。
  2. 前記活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーを、30keV以上とすることを特徴とする請求項1に記載のSOI基板の製造方法。
  3. 前記活性不純物のイオン注入時の加速エネルギーを、100keVより高くすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のSOI基板の製造方法。
  4. 前記シリコン酸化膜を、前記高濃度層を形成しない単結晶シリコン基板の表面に形成し、該シリコン酸化膜を介して前記高濃度層を形成した単結晶シリコン基板と貼り合せることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のSOI基板の製造方法。
  5. 前記結合熱処理を、熱処理温度を1000℃以上1300℃以下とし、熱処理時間を0.5時間以上8時間以下の範囲として行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のSOI基板の製造方法。
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