JP2006005341A - 貼り合わせsoi基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】デバイス工程での熱処理時に、SOI層の金属不純物をゲッタリング可能な貼合わせSOI基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】活性層用ウェーハ10の抵抗層10bに結晶欠陥Rを形成する。これにより、デバイス工程での熱処理時、SOI層10Aに存在する金属不純物を結晶欠陥Rに捕獲することができる。その結果、重金属汚染を原因としたSOI層10Aの表面近傍に結晶欠陥や電気的な順位が発生し、デバイスの特性が劣化する不都合を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は貼り合わせSOI基板およびその製造方法、詳しくはSOI層にゲッタリングサイトが形成された貼り合わせSOI基板およびその製造方法に関する。
2枚のシリコンウェーハを貼り合わせた貼り合わせ基板の一種として、貼り合わせSOI(Silicon on Insulator)基板が知られている。これは、表面にデバイスが形成されるSOI層(活性層)と、これをその裏面側から支持する支持基板用ウェーハとの間に、絶縁膜(シリコン酸化膜)が埋め込まれたものである。また、従来、n型のSOI層中に高濃度のn層がイオン注入された貼り合わせSOI基板も開発されている。
以下、図5のフローシートを参照し、従来のn層を有する貼り合わせSOI基板の製造方法を説明する。
この図に示すように、所定量のヒ素またはアンチモンがドープされた単結晶シリコンインゴットをCZ法により引き上げる。その後、得られた単結晶シリコンインゴットに対して、ブロック切断、ノッチ加工、スライス、面取り、表面への鏡面研磨などを順次施す。こうして、直径8インチの鏡面仕上げされたn型の活性層用ウェーハ(CZウェーハ)101が得られる(図5(a))。一方、この活性層用ウェーハ101と同じ製法により、表面が鏡面仕上げされた同様の支持基板用ウェーハ102を用意する(図5(b))。その後、支持基板用ウェーハ102は熱酸化炉に挿入し、ここで熱酸化処理されてその表面に絶縁性のシリコン酸化膜102aが形成される。
次に、活性層用ウェーハ101を中電流イオン注入装置内を用いて、ウェーハ表面からn型ドーパントであるヒ素またはアンチモンを、例えば注入エネルギー80KeV、ドーズ量2×1015atoms/cmで注入する。これにより、活性層用ウェーハ101の表層の所定深さに、イオン注入層Iが形成される。
その後、両ウェーハ101,102の鏡面同士をクリーンルーム内の室温下で重ね合わせる。これにより、貼り合わせウェーハ103が作製される。この貼り合わせにより、活性層用ウェーハ101と支持基板用ウェーハ102との間に介在されたシリコン酸化膜102aの部分が、埋め込みシリコン酸化膜102bとなる。
次に、貼り合わせウェーハ103を貼り合わせ用の熱酸化炉に挿入し、酸素ガス雰囲気で貼り合わせ熱処理する。貼り合わせ熱処理の温度は1100℃、熱処理時間は2時間である(図5(c))。これにより、貼り合わせウェーハ103の露出面全体にシリコン酸化膜が形成される。このとき、活性層用ウェーハ101の貼り合わせ側の面付近で、イオン注入層Iのヒ素またはアンチモンが熱拡散され、n層(高濃度不純物層)101aが形成される。その結果、活性層用ウェーハ101が埋め込みシリコン酸化膜(SiO)102bを含む場合、活性層用ウェーハ101は、n/n/SiO構造となる。
次いで、超音波照射によるボイド検査を行う。良品の貼り合わせウェーハ103については、面取りされた両ウェーハ101,102の外周部形状に起因した貼り合わせ不良領域を除去する。具体的には、活性層用ウェーハ101の外周部が、そのデバイス形成面側から#800〜#1500のメタルボンド研削砥石により外周研削される(図5(d))。外周研削は、貼り合わせ界面に達しない深さに止められる。
続いて、削り残し部101cが、アルカリエッチングにより除去される(図5(e))。すなわち、貼り合わせウェーハ103が、KOHなどのアルカリ性エッチング液に浸漬され、削り残し部101cが溶かされる(外周エッチング)。こうして、支持基板用ウェーハ102の外周部の領域、具体的には埋め込みシリコン酸化膜102bの外周部が露出される。
次に、活性層用ウェーハ101が、そのデバイス形成面側から研削、研磨される。こうして、n/n/SiO構造を有する、SOI層101Aが形成された貼り合わせSOI基板が作製される。(図5(f))。
ところで、貼り合わせSOI基板のSOI層101Aに半導体デバイスを形成するデバイス工程では、n層101aを有したSOI層101Aに対する金属不純物(鉄、銅、ニッケルなど)の汚染度合いが重要視される。それだけではなく、イオン注入を伴う貼り合わせSOI基板の特有の課題として、イオン注入工程およびその後の高温アニール工程(例えば熱酸化、貼り合わせ熱処理)で金属汚染が発生し、これが問題となっている。
これらの工程での金属汚染が製品出荷後もSOI層101Aに残留すると、SOI層101Aの表面近傍に欠陥や電気的な準位が形成され、デバイスの特性が劣化する。この問題は、デバイス工程で金属汚染が起きた場合にも発生する。その結果、デバイスの歩留りが低下する。そこで、近年では貼り合わせSOI基板に対して、SOI層101Aの表面近傍に欠陥や電気的な準位を形成しない、イオン注入からデバイス工程まで継続可能なゲッタリング効果の発揮が求められている。
従来、このような金属汚染の対策として、例えば特許文献1に記載された方法が知られている。これは、支持基板用ウェーハの略全域に、金属不純物のゲッタリングサイトとなる酸素析出物を形成するとともに、支持基板用ウェーハの埋め込み酸化膜近傍に転位群を形成したものである。これらの酸素析出物および転位群は、何れも支持基板用ウェーハ内に形成されたIG(Intrinsic Gettering)層である。
特開平8−293589号公報
しかしながら、従来の貼り合わせSOI基板の製造方法によれば、このようにIG層が支持基板用ウェーハに形成されていたため、埋め込み酸化膜中での拡散速度が遅い(埋め込み酸化膜を透過できない)SOI層中の鉄、ニッケルなどを、支持基板用ウェーハのIG層にゲッタリングすることはできなかった。
また、CZ法では、インゴット引き上げ時において、単結晶シリコンインゴットの一部に、ドーパントが偏る偏析が発生し易い。この偏析により、スライス後のシリコンウェーハ(活性層用ウェーハ)間では、25%程度もの抵抗値のばらつき(ドーパント濃度の不均一)が生じていた。しかも、1枚のシリコンウェーハの面内でも、抵抗値のばらつきが10%程度発生していた。そこで、デバイス工場では、貼り合わせSOI基板のSOI層にデバイスを形成する前処理として、SOI層に所定量のドーパントをイオン注入し、ウェーハ間およびウェーハ面内でのSOI層の抵抗値を調整していた。その結果、貼り合わせSOI基板の製造コストが高騰していた。
一方、前記ウェーハ間およびウェーハ面内におけるSOI層の抵抗値のばらつきを解消する別の方法として、例えばシリコン酸化膜が形成された支持基板用ウェーハの表面に、シリコンをエピタキシャル成長させてSOI層を成膜する方法が知られている。
しかしながら、この方法でも、エピタキシャル成長を行なうため、単純に活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとを貼り合わせ、その後、活性層用ウェーハを裏面側から研削、研磨して薄膜化する貼り合わせSOI基板の汎用品に比べて、製造コストが高まっていた。
そこで、発明者らは鋭意研究の結果、あらかじめ活性層用ウェーハのn層(高濃度不純物層/イオン注入で形成された抵抗層)にゲッタリングサイトを形成しておけば、デバイス工程の熱処理時において、SOI層中に存在し埋め込み絶縁膜中での拡散速度が遅い(透過できない)鉄、ニッケルなどの金属不純物を、ゲッタリングサイトに補集することができることを知見し、この発明を完成させた。
また、発明者らは、鋭意研究の結果、活性層用ウェーハに所定量のドーパントをイオン注入後、活性層用ウェーハに酸化膜を形成し、さらに活性層用ウェーハを支持基板用ウェーハに貼り合わせて熱処理することで、イオン注入されたドーパントを周辺に熱拡散させ、また、貼り合わせ後の活性層用ウェーハを薄膜化処理してドーパントの拡散層からなるSOI層を形成することに想到した。これにより、ウェーハ間およびウェーハ面内でのSOI層の抵抗値のばらつきの低減、および、SOI層へのゲッタリングサイトの形成がそれぞれ可能であることを知見し、この発明を完成させた。
このように、SOI層の埋め込み酸化膜側にゲッタリングサイトを形成すれば、SOI層の表面に付着した金属不純物、および、SOI層内に存在する金属不純物などを、デバイス工程での熱処理時に、埋め込み酸化膜直上で捕集することができる。
この発明は、デバイス工程での熱処理時に、SOI層の金属不純物をゲッタリングすることができる貼り合わせSOI基板およびその製造方法を提供することを目的としている。
また、この発明は、イオン注入時に活性層用ウェーハの表層を汚染した金属汚染物質をゲッタリングすることができる貼り合わせSOI基板の製造方法を提供する。
この発明は、イオン注入で形成された抵抗層(n層)の広がりによるSOI層の厚膜化を防止することができる貼り合わせSOI基板の製造方法を提供することを目的としている。
この発明は、ウェーハ間およびウェーハ面内におけるSOI層の抵抗値のばらつきを低減することができると同時に、デバイス工程での熱処理時に、SOI層の金属不純物をゲッタリングすることもできる貼り合わせSOI基板を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、ドーパントが低濃度に存在する低濃度不純物層およびドーパントが高濃度に存在する高濃度不純物層を有するSOI層と、このSOI層を支持する支持基板用ウェーハとを、埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせた貼り合わせSOI基板において、前記高濃度不純物層に、ゲッタリングサイトが形成された貼り合わせSOI基板である。
請求項1に記載の発明によれば、SOI層の高濃度不純物層にゲッタリングサイトを形成する。これにより、デバイス工程の熱処理時、SOI層に存在する埋め込み絶縁膜を透過できない鉄、ニッケルなどの金属不純物が、高濃度不純物層のゲッタリングサイトに補集される。その結果、SOI層中の金属不純物による金属汚染を原因とし、SOI層の表面近傍に結晶欠陥および電気的な準位が形成されて発生するデバイス特性の劣化を防止することができる。よって、デバイスの歩留りが大きくなる。
ドーパントとしては、ヒ素、アンチモン、リンなどのn型のドーパントまたはボロンなどのp型のドーパントを採用することができる。
活性層用ウェーハ(SOI層の形成用)、および、活性層用ウェーハに埋め込み絶縁膜を介して貼り合わされる支持基板用ウェーハには、例えばシリコンウェーハを用いることができる。活性層用ウェーハおよび支持基板用ウェーハは、あらかじめn型不純物がドープされたn型のシリコンウェーハでもよいし、p型不純物を含むp型のシリコンウェーハでもよい。
活性層用ウェーハの支持基板用ウェーハとの貼り合わせ面は、高濃度不純物層側の面である。
埋め込み絶縁膜としては、例えば埋め込みシリコン酸化膜、埋め込み窒化シリコン膜などを採用することができる。
SOI層の厚さは限定されない。例えば1〜50μm、好ましくは5μm以上である。 高濃度不純物層のドーパント濃度と、低濃度不純物層のドーパント濃度との濃度差は限定されない。例えば、高濃度不純物層のドーパント濃度は、1×1018atoms/cm以上、好ましくは1×1019〜1×1020atoms/cmである。低濃度不純物層および高濃度不純物層は、同一電極型である。
ゲッタリングサイトとしては、例えば結晶欠陥を採用することができる。結晶欠陥としては、点欠陥、線欠陥、面欠陥、体欠陥が挙げられる。
不純物濃度が低い基板(活性層用ウェーハ)に高濃度層を形成するには、例えばエピタキシャル成長、不純物の熱拡散などの方法がある。
請求項2に記載の発明は、ドーパントが低濃度に存在する低濃度不純物層およびドーパントを高濃度にイオン注入したイオン注入層を熱処理して得られた高濃度不純物層を有するSOI層と、このSOI層を支持する支持基板用ウェーハとを、埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせた貼り合わせSOI基板において、前記高濃度不純物層に、ゲッタリングサイトが形成された貼り合わせSOI基板である。
請求項2に記載の発明に係る貼り合わせSOI基板にあっては、イオン注入により形成された高濃度不純物層にゲッタリングサイトが形成される。このゲッタリングサイトに金属不純物が捕集される。
請求項3に記載の発明は、ドーパントが所定の濃度で存在するSOI層と、このSOI層を支持する支持基板用ウェーハとを、埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせた貼り合わせSOI基板において、ウェーハ間における前記SOI層の抵抗値のばらつき、および、ウェーハ面内における前記SOI層の抵抗値のばらつきが、それぞれ5%以下で、前記SOI層の埋め込み絶縁膜側に、ゲッタリングサイトが形成された貼り合わせSOI基板である。
請求項3に記載の発明によれば、活性層用ウェーハに所定量のドーパントをイオン注入後、活性層用ウェーハを酸化熱処理して酸化膜を形成する。この酸化膜の形成時、イオン注入によりアモルファス化したアモルファス層が再結晶化する。しかしながら、アモルファス層には格子間酸素および格子間シリコンが供給されるため、活性層用ウェーハの単結晶化が阻害され、転位、積層欠陥などの結晶欠陥が発生する。しかも、酸化熱処理時の熱により、イオン注入されたドーパントが、活性層用ウェーハ内で熱拡散される。
次に、活性層用ウェーハを支持基板用ウェーハに貼り合わせ、貼り合わせウェーハを形成する。それから、貼り合わせウェーハに対して、貼り合わせ熱処理を行う。このとき、イオン注入されたドーパントがさらに周辺に熱拡散される。続いて、活性層用ウェーハを薄膜化処理(例えば研削、研磨)し、ドーパントの拡散層からなるSOI層を形成する。なお、薄膜化処理は、貼り合わせ熱処理の前に施してもよい。
このように構成することで、ウェーハ間およびウェーハ面内でのSOI層の抵抗値(ドーパント濃度)のばらつきを5%以下までそれぞれ低減することができる。しかも、SOI層の埋め込み酸化膜側には、ゲッタリングサイトが形成されている。そのため、SOI層の表面に付着した金属不純物、および、SOI層内に存在する金属不純物(特に、埋め込み酸化膜の浸透が困難な鉄、ニッケルなど)を、デバイス工程での熱処理時に、SOI層中で捕集することができる。
ウェーハ間におけるSOI層の抵抗値のばらつきとは、1本の単結晶インゴットから得られた多数枚のウェーハに基づき作製した多数枚の貼り合わせSOI基板において、任意に選択された2枚の貼り合わせSOI基板のSOI層間の抵抗値のばらつきをいう。
ウェーハ面内におけるSOI層の抵抗値のばらつきとは、1本の単結晶インゴットから得られた多数枚のウェーハに基づき作製した多数枚の貼り合わせSOI基板において、各貼り合わせSOI基板のSOI層の面(表面)全域における抵抗値の分布のばらつきをいう。
抵抗値のばらつきが5%を超えるとデバイスプロセスでの適正化処理が必要となる。抵抗値のばらつきが5%以下であれば、貼り合わせSOI基板の品質安定化という効果が得られる。
ゲッタリングサイトとしては、例えば前記結晶欠陥(転位、積層欠陥など)を採用することができる。
請求項4に記載の発明は、前記ゲッタリングサイトが、転位または積層欠陥である請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の貼り合わせSOI基板である。
結晶内部に発生した応力(圧縮、引張り、剪断)がその結晶の弾性変形の降伏点を超えると、結晶の部分領域がすべり面に沿って結晶格子の繰り返し単位の距離で変位し、応力を緩和する。変位した領域と変位しない領域との境界面(すべり面)の端では、原子間結合の不整合が生じる。この不整合が発生している線状領域が転位である。一般的には複合転位となる。転位の大きさは、0.01〜0.10μm程度である。
また、ダイヤモンド結晶構造を有するシリコン結晶の{111}面は、繰り返し単位が平面配列の関係で順番に重なり合って結晶を形成している。この配列に余分な原子面が割り込んだもの、または、この配列から原子面が抜けたものが積層欠陥である。
転位密度、積層欠陥密度は、例えば1×10〜1×10個/cmである。1×1×10個/cm未満では、ゲッタリング不足が生じる。また、1×10個/cmを超えると転位密度が高い場合には、デバイス工程でSOI層にトレンチ溝を形成したとき、転位がスリップ転位に変化する。
請求項5に記載の発明は、イオン注入されたドーパントが全域に熱拡散されたSOI層と、このSOI層を支持する支持基板用ウェーハとを、埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせた貼り合わせSOI基板において、ウェーハ間における前記SOI層の抵抗値のばらつき、および、ウェーハ面内における前記SOI層の抵抗値のばらつきが、それぞれ5%以下である貼り合わせSOI基板である。
請求項6に記載の発明は、ドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハの表面側にドーパントを高濃度に含む高濃度不純物層を設ける工程と、この活性層用ウェーハの高濃度不純物層の表面付近に転位または積層欠陥を発生させる工程と、この活性層用ウェーハと、これを支持する支持基板用ウェーハとを埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせる貼り合わせ工程とを備えた貼り合わせSOI基板の製造方法である。
請求項6に記載の発明によれば、SOI層の高濃度不純物層にゲッタリングサイトとしての転位または積層欠陥を形成するので、デバイス工程の熱処理時、この熱処理時の熱により、SOI層に存在する金属不純物が転位または積層欠陥に補集される。その結果、SOI層の金属汚染を原因とし、SOI層の表面近傍に結晶欠陥、電気的な準位が形成され、デバイス特性の劣化を抑制することができる。よって、デバイスの歩留りが大きくなる。
高濃度不純物層の形成は、例えばエピタキシャル成長法、熱拡散法などにより行われる。
請求項7に記載の発明は、ドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハの表面側に、ドーパントをイオン注入してイオン注入層を形成するイオン注入工程と、このイオン注入後、前記活性層用ウェーハに熱処理を施し、前記イオン注入層を高濃度不純物層とするとともに、前記活性層用ウェーハのイオン注入面に酸化膜を形成し、前記高濃度不純物層の表面付近に転位または積層欠陥を発生させる熱処理工程と、前記酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、前記活性層用ウェーハと、これを支持する支持基板用ウェーハとを埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせる貼り合わせ工程とを備えた貼り合わせSOI基板の製造方法である。
請求項7に記載の発明によれば、SOI層の高濃度不純物層にゲッタリングサイトとしての転位または積層欠陥を形成するので、デバイス工程の熱処理時、SOI層に存在する埋め込み絶縁膜を透過できない鉄、ニッケルなどの金属不純物が熱により拡散し、その拡散したSOI層に存在する金属不純物が転位または積層欠陥に補集される。その結果、SOI層の金属汚染を原因とし、SOI層の表面近傍に結晶欠陥、電気的な準位が形成され、デバイス特性が劣化するのを抑制することができる。よって、デバイスの歩留りが大きくなる。
また、活性層用ウェーハのイオン注入面に酸化膜を形成し、転位または積層欠陥を発生させる工程では、酸化膜の表面およびまたは界面に酸素が存在する状態で熱処理されるため、Si−SiO界面には多量の格子間Siが生じる。これがイオン注入のダメージ部に集まり、転位または積層欠陥が発生する。
さらには、例えばイオン注入時のクロスコンタミネーションで、活性層用ウェーハの表面が、ボロン、アルミニウムなどの汚染物質により汚染された場合には、イオン注入面を酸化することにより、金属汚染物質などは酸化膜に取り込められる。これにより、続く酸化膜除去工程で酸化膜を除去することで、これらの金属不純物質なども活性層用ウェーハの表層から除去される。
イオン注入とは、イオン注入装置を用いて、n型またはp型のドーパントをガス状にしてイオン化し、それを電界により加速させ、ウェーハの露出面からウェーハ内に打ち込む方法である。イオン発生部の高周波放電によりイオン化された不純物原子は、加速系により10〜200KeV程度のエネルギーが与えられ、次に質量分析系で所望のイオンだけが選択され、偏向系によりXY方向に走査されて活性層用ウェーハ内に打ち込まれる。例えば、中電流イオン注入装置によると、数KeVから数百KeVのエネルギー領域で、1×1014atoms/cm以下の中ドーズ量、低ドーズ量を精度よく高い生産性で注入することができる。
イオン注入装置としては、各イオンについて得られるビーム電流に基づき分類される。例えば、中電流イオン注入装置、大電流イオン注入装置、高エネルギーイオン注入装置などが挙げられる。これらのイオン注入装置は、主にイオン源、質量分析器、加速管、イオン偏向系、イオン打ち込み室を構成体とする。これらは、高真空系の中で操作される。イオン注入装置によるイオン注入にあっては、質量分析器により特定のイオンを取り出して加速する。ただし、加速してから分離してもよい。
イオン注入時、クロスコンタミネーションによる金属汚染のおそれがある場合には、予め活性層用ウェーハにスクリーンオキサイドを形成し、その後、イオン注入を施してもよい。その場合には、イオン注入後、活性層用ウェーハからスクリーンオキサイドを除去し、次にSC−1洗浄およびSC−2洗浄を行う必要がある。なお、クロスコンタミネーションのおそれがない場合には、スクリーンオキサイドを形成する必要はなく、イオン注入後も活性層用ウェーハにSC−1洗浄、SC−2洗浄を施せばよい。
埋め込み絶縁膜の形成は、例えば活性層用ウェーハおよびまたは支持基板用ウェーハに絶縁膜(例えばシリコン酸化膜)を形成し、両ウェーハを貼り合わせる方法を採用してもよい。その場合、絶縁膜が形成されるのは活性層用ウェーハ、支持基板用ウェーハのいずれでもよい。さらには、両方のウェーハでもよい。絶縁膜の形成方法は限定されない。例えば、絶縁膜が酸化膜の場合、ドライ酸化、ウェット酸化などを採用することができる。
貼り合わせ工程は、例えば酸化膜除去工程後に施される。
両ウェーハの貼り合わせは、例えば常温により行われる。その後、得られた貼り合わせウェーハに貼り合わせ熱処理を施してもよい。貼り合わせ熱処理の加熱温度は800℃以上、例えば1100℃である。貼り合わせ熱処理の時間は、例えば2時間である。雰囲気ガスとしては酸素などが挙げられる。この貼り合わせ熱処理時、活性層用ウェーハのイオン注入層のドーパントを熱拡散して高濃度不純物層を形成してもよい。
貼り合わせウェーハには、その後、活性層用ウェーハの厚さを減じる表面処理が施される。具体的には、研削、研磨を採用することができる。また、エッチングでもよい。
転位または積層欠陥を発生させる熱処理の温度は400〜1200℃、好ましくは800〜1000℃である。400℃未満では酸化膜の成長速度が遅い。また、1200℃を超えると、高濃度不純物層が厚くなり過ぎる。
酸化膜の形成雰囲気は、ドライ雰囲気またはパイロジェック雰囲気である。
酸化膜が形成されるイオン注入面とは、活性層用ウェーハのイオン注入面(ウェーハ表面)である。
酸化膜は、活性層用ウェーハのイオン注入面側に、活性層用ウェーハの厚さ方向においてイオン注入層と連続するように形成される。
酸化膜の厚さは10〜500nmが好ましい。この酸化膜の厚さは、ドーパントの種類、注入エネルギー、ドーズ量に応じて、適宜選択することができる。
転位密度が高い場合には、デバイス工程でSOI層にトレンチ溝を形成したとき、転位がスリップ転位に変化する可能性がある。
請求項8に記載の発明は、前記埋め込み絶縁膜となる絶縁膜が、前記支持基板用ウェーハだけに形成されている請求項6または請求項7に記載の貼り合わせSOI基板の製造方法である。
活性層用ウェーハのイオン注入面(貼り合わせ面)に絶縁膜を形成すると、熱処理時間が長くなる。そのため、活性層用ウェーハ内でドーパントが拡散し、高濃度不純物層が厚くなる。
また、活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとに絶縁膜を形成した場合には、貼り合わせ熱処理時に高温で熱処理する必要がある。そのため、高濃度不純物層がさらに厚くなる。
これにより、支持基板用ウェーハのみに絶縁膜を形成し、両ウェーハを貼り合わせた方が、その後の熱処理工程での高濃度不純物層の増厚を抑制することができる。その結果、デバイス工程でのトレンチ溝の形成時間を短縮することができる。よって、デバイスの製造コストの低下も可能になる。
請求項9に記載の発明は、ノンドープまたはドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハに、該活性層用ウェーハの表面からドーパントをイオン注入する工程と、このイオン注入後、前記活性層用ウェーハを酸素雰囲気で熱処理し、前記活性層用ウェーハの表面に酸化膜を形成するとともに、前記イオン注入されたドーパントを熱拡散させる工程と、このイオン注入後、前記活性層用ウェーハを、前記酸化膜が形成された表面を貼り合わせ面として支持基板用ウェーハに貼り合わせ、両ウェーハの間に介在された酸化膜を埋め込み酸化膜とする工程と、この貼り合わせ後、前記活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせ強度を高める貼り合わせ熱処理を行う工程と、この貼り合わせ後、前記活性層用ウェーハを、該活性層用ウェーハの裏面側から薄膜化処理し、該活性層用ウェーハのうち、前記イオン注入されたドーパントの拡散部分をSOI層とする工程とを備えた貼り合わせSOI基板の製造方法である。
請求項9に記載の発明によれば、活性層用ウェーハに所定量のドーパントをイオン注入後、活性層用ウェーハに酸化膜を形成する。この酸化膜の形成時、アモルファス層が再結晶化する。しかしながら、アモルファス層には格子間酸素および格子間シリコンが供給されるため、活性層用ウェーハの単結晶化が阻害され、転位、積層欠陥などの結晶欠陥が発生する。しかも、酸化熱処理時の熱により、イオン注入されたドーパントが、活性層用ウェーハ内で熱拡散される。それから、活性層用ウェーハを支持基板用ウェーハに貼り合わせて熱処理する。このとき、イオン注入されたドーパントが熱拡散される。ただし、貼り合わせ熱処理時の条件では、アモルファス層を完全に単結晶化させることはできない。そのため、アモルファス層の一部は、結晶欠陥としてSOI層の埋め込みシリコン酸化膜側に残る。続いて、活性層用ウェーハを薄膜化処理し、ドーパントの拡散層からなるSOI層を形成する。その結果、ウェーハ間およびウェーハ面内でのSOI層の抵抗値のばらつきを、それぞれ5%以下まで低減することができる。しかも、SOI層の埋め込み酸化膜側には、ゲッタリングサイトが形成される。そのため、SOI層の表面に付着した金属不純物、および、SOI層内に存在する金属不純物を、デバイス工程での熱処理時に、SOI層中で捕集することができる。特に、SOI層の金属不純物が、熱拡散しても埋め込み酸化膜を浸透しない鉄、ニッケルなどの場合にその効果は顕著である。薄膜化処理は、貼り合わせ熱処理の前に施してもよい。
ノンドープの活性層用ウェーハとは、ドーパントが存在しない活性層用ウェーハをいう。
ドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハとは、所望の濃度に影響を与えない程度のドーパントを含む活性層用ウェーハをいう。この場合、活性層用ウェーハに低濃度に含まれるドーパントと、イオン注入されるドーパントとは、異なっていてもよい。
酸化膜を形成する酸素雰囲気とは、ドライ酸素雰囲気またはパイロジェック雰囲気である。
酸化膜の形成温度は800〜1200℃である。800℃未満では酸化膜形成に時間がかかるとともに、ドーパントの拡散速度が遅いため、さらに時間がかかる。また、1200℃を超えるとスリップ、金属汚染が起こりやすくなる。
酸化膜は所望の厚みに形成する。
活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせ熱処理温度は、1000〜1200℃である。1000℃未満では、接着強度が弱く、ドーパントの拡散速度も遅い。また、1200℃を超えると、スリップ、金属汚染が起こりやすくなる。好ましい貼り合わせ熱処理温度は1150℃〜1200℃である。
活性層用ウェーハを裏面側から薄膜化処理する方法(活性層用ウェーハの厚さを減じる表面処理方法)は限定されない。例えば、活性層用ウェーハの裏面側に研削し、その後、研磨してもよい。または、エッチング(各種のドライエッチングまたは各種のウエットエッチング)でもよい。
請求項10に記載の発明は、前記支持基板用ウェーハには、前記活性層用ウェーハとの貼り合わせ前に酸化膜が形成される請求項9に記載の貼り合わせSOI基板の製造方法である。
請求項11に記載の発明は、ノンドープまたはドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハに、該活性層用ウェーハの表面からドーパントをイオン注入する工程と、このイオン注入後、前記イオン注入された活性層用ウェーハの表面を貼り合わせ面として表面に酸化膜が形成された支持基板用ウェーハに貼り合わせ、両ウェーハの間に介在された酸化膜を埋め込み酸化膜とする工程と、この貼り合わせ後、前記活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせ強度を高める貼り合わせ熱処理を行うことにより、前記イオン注入されたドーパントを熱拡散させる工程と、この貼り合わせ後、前記活性層用ウェーハを、該活性層用ウェーハの裏面側から薄膜化処理し、該活性層用ウェーハのうち、前記イオン注入されたドーパントの拡散部分をSOI層とする工程とを備えた貼り合わせSOI基板の製造方法である。
請求項1、請求項2および請求項3に記載の貼り合わせSOI基板、ならびに、請求項6、請求項7に記載の貼り合わせSOI基板の製造方法によれば、SOI層の高濃度不純物層にゲッタリングサイトを形成するので、デバイス工程の熱処理時、SOI層に存在する金属不純物がゲッタリングサイトに補集される。その結果、SOI層の金属汚染を原因とし、SOI層の表面近傍に結晶欠陥および電気的な準位が形成され、デバイス特性が劣化するのを抑制することができる。よって、デバイスの歩留りを大きくすることができる。
特に、請求項7に記載の発明によれば、活性層用ウェーハのイオン注入面に酸化膜を形成し、転位または積層欠陥を発生させる工程では、酸化膜の表面およびまたは界面に酸素が存在する状態で熱処理される。そのため、Si−SiO界面には多量の格子間Siが生じる。これらの格子間Siがイオン注入のダメージ部に集まり、転位または積層欠陥が発生する。
さらには、例えばイオン注入時のクロスコンタミネーションで、活性層用ウェーハの表面が、ボロン、アルミニウムなどの汚染物質により汚染された場合には、イオン注入面を酸化することにより、金属汚染物質などは酸化膜に取り込められる。これにより、続く酸化膜除去工程で酸化膜を除去することで、金属不純物質なども活性層用ウェーハの表層から除去される。
また、請求項8に記載の発明によれば、支持基板用ウェーハだけに絶縁膜を形成するので、その後の熱処理時において、高濃度不純物層の増厚を抑制することができる。その結果、デバイス工程でのトレンチ溝の形成時間を短縮することができる。よって、デバイスの製造コストの低下も可能になる。
さらに、請求項9に記載の貼り合わせSOI基板の製造方法によれば、ドーパントがイオン注入された活性層用ウェーハに酸化膜を形成後、活性層用ウェーハを支持基板用ウェーハに貼り合わせて熱処理するとともに、活性層用ウェーハを薄膜化処理してドーパントの拡散層からなるSOI層を形成するので、ウェーハ間およびウェーハ面内でのSOI層の抵抗値のばらつきを5%以下に低減することができる。しかも、SOI層に金属不純物などのゲッタリングサイトを形成することができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1に示すように、所定量のヒ素またはアンチモンがドープされた単結晶シリコンインゴットをCZ法(FZ法でもよい)により引き上げる。その後、得られた単結晶シリコンインゴットに、ブロック切断、ノッチ加工、スライス、面取り、表面への鏡面研磨などを施す。こうして、直径8インチの鏡面仕上げされたn型の活性層用ウェーハ10を用意する(図1(a))。一方、この活性層用ウェーハ10と同じ製法により、表面が鏡面仕上げされた同様の支持基板用ウェーハ20を用意する(図1(b))。その後、支持基板用ウェーハ20を熱酸化炉に挿入し、水蒸気ガスの雰囲気で1050℃、4時間の熱酸化処理を施す。これにより、厚さ1.0μmのシリコン酸化膜(絶縁膜)20aが形成される。
次に、活性層用ウェーハ10の表面から、n型ドーパントであるヒ素またはアンチモンを、例えば注入エネルギー80KeV、ドーズ量2×1015atoms/cmで注入する。これにより、活性層用ウェーハ10の表層の所定深さに、イオン注入層Iが形成される。
それから、活性層用ウェーハ10を熱酸化炉に挿入し、酸素ガスの雰囲気で1000℃、0.5時間の熱酸化処理を施す。これにより、活性層用ウェーハ10に、厚さ0.05μmのシリコン酸化膜10aが形成される(図1(c))。このとき、活性層用ウェーハ10の表面付近で、イオン注入層Iのヒ素またはアンチモンが熱拡散され、イオン注入で形成された抵抗層(高濃度不純物層/n層)10bが形成される。しかも、シリコン酸化膜10aとこのイオン注入で形成された抵抗層(以下、抵抗層)10bとの間には、ゲッタリングサイトである結晶欠陥(転位、積層欠陥)Rが発生する。すなわち、シリコン酸化膜10aが酸素ガスの雰囲気で形成されるため、Si−SiO界面付近には多量の格子間Siが生じ、これらの格子間Siがイオン注入のダメージ部に集まり、結晶欠陥Rが発生するのである(図2および図3)。
その後、活性層用ウェーハ10を、10重量%のフッ酸溶液(室温)に10分間浸漬する。このとき、シリコン酸化膜10aが、その表面に付着した金属汚染物質などとともに除去される(図1(d))。すなわち、活性層用ウェーハ10の表面は、例えばイオン注入時のクロスコンタミネーションなどにより、ボロン、アルミニウムなどで汚染されている。これらの金属汚染物質などは、シリコン酸化膜10aの形成時にシリコン酸化膜10aに取り込められる。その結果、このシリコン酸化膜10aを除去することで、金属不純物質なども活性層用ウェーハ10から除去されるのである。なお、活性層用ウェーハ10のSi−SiO界面には、結晶欠陥Rの一部が残る。それから、活性層用ウェーハ10をSC−1洗浄およびSC−2洗浄し、活性層用ウェーハ10の表面をクリーン化する。
その後、活性層用ウェーハ10の表面(結晶欠陥R側の面)と、支持基板用ウェーハ20の鏡面とを、クリーンルームの室温下で重ね合わせる(図1(e))。こうして、貼り合わせウェーハ30が形成される。このとき、両ウェーハ10,20の間に介在されたシリコン酸化膜20aの部分が、埋め込みシリコン酸化膜(埋め込み絶縁膜)20bとなる。
次に、貼り合わせウェーハ30を貼り合わせ用の熱酸化炉に挿入し、酸素ガス雰囲気で1100℃、2時間の貼り合わせ熱処理を施す(図1(e))。
それから、超音波照射によるボイド検査を行う。良品の貼り合わせウェーハ30については、面取りされた両ウェーハ10,20の外周部形状に起因した貼り合わせ不良領域を除去するため、活性層用ウェーハ10の外周部が、そのデバイス形成面側から#800〜#1500のメタルボンド研削砥石により外周研削される(図1(f))。貼り合わせ不良領域が存在すると、その後の洗浄時、研磨時などで不良部分が剥がれ、SOI層10Aの表面を汚染したり、傷つける。外周研削は、貼り合わせ界面に達しない深さに止められる。ウェーハ外周部の削り残し部10cの厚さは、30μm程度である。
続いて、削り残し部10cが、アルカリエッチングにより除去される(図1(g))。すなわち、貼り合わせウェーハ30が、KOHなどのアルカリ性エッチング液に浸漬され、削り残し部10cが溶かされる。こうして、支持基板用ウェーハ20の外周部の領域、具体的には埋め込みシリコン酸化膜20bの外周部が露出される。
次に、活性層用ウェーハ10が、デバイス形成面側から#360〜#2000のレジノイド研削砥石により研削される(図1(h))。研削量は650〜700μm、研削後のSOI層10Aの厚さは20μm程度である。
それから、活性層用ウェーハ10の研削面が研磨される(同じく図1(h))。具体的には、図示しない枚葉式の研磨装置の研磨ヘッドの下面に、活性層用ウェーハ10側を下向きにして貼り合わせウェーハ30を保持する。次いで、60rpmで回転中の研磨ヘッドを徐々に下降し、所定の研磨圧で、活性層用ウェーハ10の研削面を60rpmで回転中の研磨定盤上の研磨布に押し付け、研磨する。研磨布は、ロデール社製の軟質不織布パッド、Suba600(Asker硬度80°)である。研磨量は10〜15μm程度である。
こうして、n/n(結晶欠陥を含む)/SiO構造のSOI層10Aが形成された貼り合わせSOI基板40が作製される(図1(h))。
その後、得られた貼り合わせSOI基板40は洗浄され、ウェーハケースなどに梱包されてから、デバイスメーカに出荷される。
このように、SOI層10Aの抵抗層10bに結晶欠陥Rを形成するので、デバイス工程の熱処理時、SOI層10Aに存在する金属不純物が転位または積層欠陥といった結晶欠陥Rに補集される。その結果、SOI層10Aの金属汚染を原因とし、SOI層10Aの表面近傍に結晶欠陥および電気的な準位が形成され、デバイス特性が劣化するのを抑制することができる。よって、デバイスの歩留りを大きくすることができる。
また、支持基板用ウェーハ20だけに埋め込みシリコン酸化膜20b用のシリコン酸化膜20aを形成するので、その後の熱処理時において、抵抗層10bの増厚を抑制することができる。その結果、デバイス工程での図示しないトレンチ溝の形成時間を短縮することができる。よって、デバイスの製造コストの低下も可能になる。
なお、高濃度不純物層の形成方法としては、イオン注入法について記載したが,これに限定されるものでないことは、もちろんである。例えば低濃度シリコン基板の表面に高濃度のエピタキシャル層を成長させる方法などを採用することができる。このように、ゲッタリングサイトは任意の方法で形成することができる。
次に、図4を参照して、この発明の実施例2に係る貼り合わせSOI基板およびその製造方法を説明する。
図4に示すように、ドーパントがドープされていない単結晶シリコンインゴットをCZ法により引き上げる。その後、得られた単結晶シリコンインゴットに、ブロック切断、ノッチ加工、スライス、面取り、表面への鏡面研磨などを施す。こうして、直径8インチの鏡面仕上げされたノンドープの活性層用ウェーハ10を用意する(図4(a))。一方、この活性層用ウェーハ10と同じ製法により、表面が鏡面仕上げされた同様の支持基板用ウェーハ20を用意する(図4(b))。
次に、活性層用ウェーハ10の表面から、ヒ素またはアンチモンを、例えば注入エネルギー60KeV、ドーズ量1×1015atoms/cmで注入する。これにより、活性層用ウェーハ10の表層の所定深さに、イオン注入層Iが形成される。このとき、イオン注入層Iの活性層用ウェーハ10の部分はアモルファス化している。
それから、活性層用ウェーハ10を熱酸化炉に挿入し、酸素ガスの雰囲気で1150℃、2時間の熱酸化処理を施す。これにより、活性層用ウェーハ10に、厚さ1μmのシリコン酸化膜10aが形成される(図4(c))。このとき、活性層用ウェーハ10の表面付近で、イオン注入層Iのヒ素またはアンチモンが熱拡散され、n層10bが形成される。しかも、シリコン酸化膜10aとn層10bとの間には、ゲッタリングサイトである結晶欠陥Rが発生する。すなわち、シリコン酸化膜10aが酸素ガスの雰囲気で形成されるため、Si−SiO界面付近には多量の格子間酸素および格子間Siが生じ、これらの格子間酸素および格子間Siがイオン注入のダメージ部に集まり、結晶欠陥Rが発生するのである(図2および図3)。
それから、活性層用ウェーハ10をSC−1洗浄およびSC−2洗浄し、活性層用ウェーハ10の表面をクリーン化する。
その後、活性層用ウェーハ10の表面と、支持基板用ウェーハ20の鏡面とを、クリーンルームの室温下で重ね合わせる(図4(d))。こうして、貼り合わせウェーハ30が形成される。このとき、両ウェーハ10,20の間に介在されたシリコン酸化膜10aの部分が、埋め込みシリコン酸化膜10cとなる。
次に、貼り合わせウェーハ30を貼り合わせ用の熱酸化炉に挿入し、酸素ガス雰囲気で1100℃、2時間の貼り合わせ熱処理を施す(図4(d))。
それから、超音波照射によるボイド検査を行う。良品の貼り合わせウェーハ30については、貼り合わせ不良領域を除去するため、活性層用ウェーハ10の外周部が、そのデバイス形成面側から#800〜#1500のメタルボンド研削砥石により外周研削される(図4(e))。ウェーハ外周部の削り残し部10dの厚さは、50μm程度である。
続いて、削り残し部10dが、KOHなどのアルカリ性エッチング液によりアルカリエッチングされる(図4(f))。こうして、支持基板用ウェーハ20の外周部の領域が露出される。
次に、活性層用ウェーハ10が、デバイス形成面側から#360〜#2000のレジノイド研削砥石により研削される(図4(g))。研削後のSOI層10Aの厚さは数十μm程度である。
それから、活性層用ウェーハ10の研削面が研磨される(同じく図4(g))。具体的には、図示しない枚葉式の研磨装置の研磨ヘッドの下面に、活性層用ウェーハ10側を下向きにして貼り合わせウェーハ30を保持する。次いで、60rpmで回転中の研磨ヘッドを徐々に下降し、所定の研磨圧で、活性層用ウェーハ10の研削面を60rpmで回転中の研磨定盤上の研磨布に押し付け、研磨する。研磨布は、ロデール社製の軟質不織布パッド、Suba600(Asker硬度80°)である。研磨量は10μm程度である。
こうして、n(結晶欠陥Rを含む)/SiO構造のSOI層10Aが形成された貼り合わせSOI基板40が作製される(図4(g))。
その後、得られた貼り合わせSOI基板40は洗浄され、ウェーハケースなどに梱包されてから、デバイスメーカに出荷される。
このように、SOI層10Aであるn層10bに結晶欠陥Rを形成したので、デバイス工程の熱処理時、SOI層10Aに存在する金属不純物が転位または積層欠陥といった結晶欠陥Rに補集される。その結果、SOI層10Aの金属汚染を原因とし、SOI層10Aの表面近傍に結晶欠陥および電気的な準位が形成され、デバイス特性が劣化するのを抑制することができる。よって、デバイスの歩留りを大きくすることができる。
また、ドーパントがイオン注入された活性層用ウェーハ10の酸化熱処理時、その際の熱により、イオン注入を原因として活性層用ウェーハ10内に発生したアモルファス層が再結晶化する。しかしながら、活性層用ウェーハ10は酸素雰囲気での熱処理となるので、アモルファス層には格子間酸素および格子間シリコンが供給される。これにより、活性層用ウェーハ10の単結晶化が阻害され、転位、積層欠陥などの結晶欠陥Rが発生する。しかも、酸化膜形成時には、イオン注入されたドーパントが活性層用ウェーハ10内で熱拡散される。この熱拡散は、続く貼り合わせ熱処理時に助長される。ただし、貼り合わせ熱処理時の条件では、アモルファス層を完全に単結晶化させることはできない。そのため、アモルファス層の一部は、結晶欠陥RとしてSOI層10Aの埋め込みシリコン酸化膜10c側に残る。
その結果、ウェーハ間およびウェーハ面内でのSOI層10Aの抵抗値のばらつきを、従来では、ウェーハ間でのSOI層の抵抗値のばらつきが150%、ウェーハ面内でのSOI層の抵抗値のばらつきが10%であったものを、何れも5%以下(ここでは3%)まで低減させることができる。
さらに、SOI層10Aの埋め込みシリコン酸化膜10c側には、ゲッタリングサイトが形成されている。そのため、SOI層10Aの表面に付着した金属不純物、および、SOI層10A内に存在する金属不純物を、デバイス工程での熱処理時に、SOI層10A内で捕集することができる。その効果は、特に金属不純物が埋め込みシリコン酸化膜10cに対して熱拡散が難しい鉄、ニッケルなどの場合に顕著となる。
このように、SOI層10Aの抵抗値は、活性層用ウェーハ10に対するドーパントのイオン注入条件と、貼り合わせウェーハ30に対する熱処理条件とによって決定される。そのため、ウェーハ間およびウェーハ面内におけるSOI層10Aの抵抗値のばらつきが小さい貼り合わせSOI基板40を製造することができる。また、アモルファス化したイオン注入層Iが再結晶化するとき、結晶欠陥Rが発生する。これにより、SOI層10Aの埋め込みシリコン酸化膜10c側に、結晶欠陥Rからなるゲッタリングサイトが形成される。
実施例2においては、あらかじめ支持基板用ウェーハ20に酸化膜を形成してもよい。
また、実施例2ではドーパントとしてヒ素およびアンチモンを採用している。これらのドーパントは、活性層用ウェーハ10の熱酸化処理中にシリコン酸化膜に取り込まれ難い。そのため、熱酸化処理後、埋め込みシリコン酸化膜10cの活性層用ウェーハ10側付近のドーパント濃度が高まってしまう。しかしながら、貼り合わせ熱処理時の再加熱により、活性層用ウェーハ10の高濃度化された部分のドーパント濃度は平準化される。これにより、貼り合わせSOI基板40のウェーハ間およびウェーハ面内での抵抗値が均一化する。
さらに、ドーパントとしてボロンを採用した場合には、熱酸化処理時、ボロンが埋め込みシリコン酸化膜10cに取り込まれる。これにより、埋め込みシリコン酸化膜10cのSOI層10A側付近のドーパント濃度が低下する。しかしながら、貼り合わせ熱処理時の再加熱により、活性層用ウェーハ10の高濃度化された部分のドーパント濃度が平準化され、貼り合わせSOI基板40のウェーハ間およびウェーハ面内での抵抗値が均一化する。
そして、何れのドーパントの場合でも、前記貼り合わせ熱処理時にドーパント濃度の平準化されないときには、貼り合わせ熱処理後に活性層用ウェーハ10を薄膜化してから、さらに加熱処理することで、この平準化(各抵抗値の均一化)を施せる。この熱処理は、ウェーハ製造工程で行ってもよいし、デバイス工程で行ってもよい。
また、使用される活性層用ウェーハ10としては、ノンドープウェーハでなくても、実施例1のようにドーパントが低濃度に存在する低ドーズウェーハでもよい。
それから、活性層用ウェーハ10へのイオン注入の前に、活性層用ウェーハ10に図示しないスルー酸化膜を形成してもよい。スルー酸化膜とは、イオン注入時のクロスコンタミネーションなどを原因とし、活性層用ウェーハがボロン、アルミニウムなどで汚染されることを防ぐシリコン酸化膜である。スルー酸化膜は、イオン注入後、フッ酸溶液と接触させることで、汚染物質であるボロン、アルミニウムとともに、活性層用ウェーハから除去される。
また、支持基板用ウェーハには、あらかじめ酸化膜を形成してもよい。
貼り合わせ後、活性層用ウェーハを薄膜化してから貼り合わせ熱処理を行ってもよい。その場合、SOI層10Aが薄いので、さらにウェーハ間およびウェーハ面内での抵抗値の均一化が促進されることとなる。
また、SOI層10Aには、イオン注入のドーパントが熱拡散していない部分を残してもよい。そのときには、例えばデバイス工程の熱処理時に、ウェーハ間およびウェーハ面内での抵抗値が均一化される。
この発明の実施例1に係る貼り合わせSOI基板の製造方法を示すフローシートである。 この発明の活性層のSi−SiO界面に発生した結晶欠陥の顕微鏡写真である。 この発明の活性層のSi−SiO界面に発生した結晶欠陥のTEM写真の模式図である。 この発明の実施例2に係る貼り合わせSOI基板の製造方法を示すフローシートである。 従来手段に係る貼り合わせSOI基板の製造方法を示すフローシートである。
符号の説明
10 活性層用ウェーハ、
10A SOI層、
10a シリコン酸化膜、
10b イオン注入で形成された抵抗層、
20 支持基板用ウェーハ、
20a シリコン酸化膜(絶縁膜)、
20b 埋め込みシリコン酸化膜(埋め込み絶縁膜)、
30 貼り合わせウェーハ、
40 貼り合わせSOI基板、
I イオン注入層、
R 結晶欠陥(ゲッタリングサイト;転位または積層欠陥)。

Claims (11)

  1. ドーパントが低濃度に存在する低濃度不純物層およびドーパントが高濃度に存在する高濃度不純物層を有するSOI層と、このSOI層を支持する支持基板用ウェーハとを、埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせた貼り合わせSOI基板において、
    前記高濃度不純物層に、ゲッタリングサイトが形成された貼り合わせSOI基板。
  2. ドーパントが低濃度に存在する低濃度不純物層およびドーパントを高濃度にイオン注入したイオン注入層を熱処理して得られた高濃度不純物層を有するSOI層と、このSOI層を支持する支持基板用ウェーハとを、埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせた貼り合わせSOI基板において、
    前記高濃度不純物層に、ゲッタリングサイトが形成された貼り合わせSOI基板。
  3. ドーパントが所定の濃度で存在するSOI層と、このSOI層を支持する支持基板用ウェーハとを、埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせた貼り合わせSOI基板において、
    ウェーハ間における前記SOI層の抵抗値のばらつき、および、ウェーハ面内における前記SOI層の抵抗値のばらつきが、それぞれ5%以下で、
    前記SOI層の埋め込み絶縁膜側に、ゲッタリングサイトが形成された貼り合わせSOI基板。
  4. 前記ゲッタリングサイトが、転位または積層欠陥である請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の貼り合わせSOI基板。
  5. イオン注入されたドーパントが全域に熱拡散されたSOI層と、このSOI層を支持する支持基板用ウェーハとを、埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせた貼り合わせSOI基板において、
    ウェーハ間における前記SOI層の抵抗値のばらつき、および、ウェーハ面内における前記SOI層の抵抗値のばらつきが、それぞれ5%以下である貼り合わせSOI基板。
  6. ドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハの表面側にドーパントを高濃度に含む高濃度不純物層を設ける工程と、
    この活性層用ウェーハの高濃度不純物層の表面付近に転位または積層欠陥を発生させる工程と、
    この活性層用ウェーハと、これを支持する支持基板用ウェーハとを埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせる貼り合わせ工程とを備えた貼り合わせSOI基板の製造方法。
  7. ドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハの表面側に、ドーパントをイオン注入してイオン注入層を形成するイオン注入工程と、
    このイオン注入後、前記活性層用ウェーハに熱処理を施し、前記イオン注入層を高濃度不純物層とするとともに、前記活性層用ウェーハのイオン注入面に酸化膜を形成し、前記高濃度不純物層の表面付近に転位または積層欠陥を発生させる熱処理工程と、
    前記酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、
    前記活性層用ウェーハと、これを支持する支持基板用ウェーハとを埋め込み絶縁膜を介して貼り合わせる貼り合わせ工程とを備えた貼り合わせSOI基板の製造方法。
  8. 前記埋め込み絶縁膜となる絶縁膜が、前記支持基板用ウェーハだけに形成されている請求項6または請求項7に記載の貼り合わせSOI基板の製造方法。
  9. ノンドープまたはドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハに、該活性層用ウェーハの表面からドーパントをイオン注入する工程と、
    このイオン注入後、前記活性層用ウェーハを酸素雰囲気で熱処理し、前記活性層用ウェーハの表面に酸化膜を形成するとともに、前記イオン注入されたドーパントを熱拡散させる工程と、
    このイオン注入後、前記活性層用ウェーハを、前記酸化膜が形成された表面を貼り合わせ面として支持基板用ウェーハに貼り合わせ、両ウェーハの間に介在された酸化膜を埋め込み酸化膜とする工程と、
    この貼り合わせ後、前記活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせ強度を高める貼り合わせ熱処理を行う工程と、
    この貼り合わせ後、前記活性層用ウェーハを、該活性層用ウェーハの裏面側から薄膜化処理し、該活性層用ウェーハのうち、前記イオン注入されたドーパントの拡散部分をSOI層とする工程とを備えた貼り合わせSOI基板の製造方法。
  10. 前記支持基板用ウェーハには、前記活性層用ウェーハとの貼り合わせ前に酸化膜が形成される請求項9に記載の貼り合わせSOI基板の製造方法。
  11. ノンドープまたはドーパントを低濃度に含む活性層用ウェーハに、該活性層用ウェーハの表面からドーパントをイオン注入する工程と、
    このイオン注入後、前記イオン注入された活性層用ウェーハの表面を貼り合わせ面として表面に酸化膜が形成された支持基板用ウェーハに貼り合わせ、両ウェーハの間に介在された酸化膜を埋め込み酸化膜とする工程と、
    この貼り合わせ後、前記活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせ強度を高める貼り合わせ熱処理を行うことにより、前記イオン注入されたドーパントを熱拡散させる工程と、
    この貼り合わせ後、前記活性層用ウェーハを、該活性層用ウェーハの裏面側から薄膜化処理し、該活性層用ウェーハのうち、前記イオン注入されたドーパントの拡散部分をSOI層とする工程とを備えた貼り合わせSOI基板の製造方法。
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