JP2007225227A - 冷却装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 制御対象となる液温に対して高い制御精度とコンプレッサに対する保護を図りつつ有効なコストダウンを実現する。
【解決手段】 少なくとも、コンプレッサ2,凝縮器3,電子膨張弁4及び熱交換器5を接続することにより冷媒を循環させる冷凍サイクルCを備え、熱交換器5を介して冷却液Lを冷却する冷却装置1において、運転時に、電子膨張弁4を、設定した基準開度Gsとなるように制御するとともに、コンプレッサ2の吸入側2iにおける冷媒の温度(第一冷媒温度)Taと熱交換器5の入口側5iにおける冷媒の温度(第二冷媒温度)Tbを検出し、第一冷媒温度Taから第二冷媒温度Tbを減算することにより見做過熱度Hdを求め、この見做過熱度Hdが、設定した目標過熱度Hsとなるように電子膨張弁4の開度Gmを可変制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷媒を循環させる冷凍サイクルに接続した熱交換器を介して冷却液を冷却する際に用いて好適な冷却装置の制御方法に関する。
一般に、レーザ加工機では、ワークの材質,板厚,加工速度及び加工面粗度等によってレーザ側の負荷が大きく変動する。したがって、レーザ加工機に冷却液を供給(循環)する冷却装置では、このような負荷変動に対しても十分に追従できる冷却性能が要求されるとともに、特に、加工精度に大きく影響するミラー等の光学部品に対する熱的安定性を確保し、加工品質の低下を回避する上からも、温度変動の少ない高度で精密な冷却精度が要求される。
従来、このような用途に対する冷却装置としては、特開2005−282939号公報で開示される冷却装置が知られている。この冷却装置は、コンプレッサ,凝縮器,電子膨張弁及び熱交換器等を接続することにより冷媒を循環させる冷凍サイクルを構成し、熱交換器を介して冷却液を冷却する機能を有しており、特に、冷凍サイクルに、圧縮機モータの動作時に冷媒圧縮を行うロード状態又は圧縮機モータの動作時に冷媒圧縮を解除するアンロード状態に切換えるデジタル切換機構部を設けたデジタル制御冷媒圧縮機を使用し、予め、デジタル制御冷媒圧縮機のロード率と被冷却物に供給する冷却液の温度に基づく目標過熱度を求め、この目標過熱度を得るための電子膨張弁の基準開度を設定するとともに、運転時に、液温及びロード率を検出し、この液温及びロード率に対応する基準開度となるように電子膨張弁を制御する動作制御方法を備えている。
特開2005−282939号
しかし、上述した冷却装置における従来の動作制御方法は、次のような解決すべき課題が存在した。
即ち、電子膨張弁の開度は、圧縮機(コンプレッサ)吸入側に付設した圧力センサにより冷媒の圧力を検出し、また、圧縮機吸入側に付設した温度センサにより冷媒の温度を検出することにより、圧縮機に吸入される冷媒の過熱度が目標過熱度となるように電子膨張弁の開度を可変制御するとともに、圧縮機吸入側の圧力が制限値を越える場合は、過熱度よりも圧力を優先させることにより、圧力が制限値を越えないように電子膨張弁の開度を設定している。
ところで、この種の冷却装置は、制御対象となる冷却液の温度に対して高い制御精度が要求され、電子膨張弁の開度設定を正確に行わない場合には、制御精度の悪化原因となるのみならず、圧縮機の過度の吸入圧力及び温度上昇により圧縮機を保護できない問題を生じる。このため、圧縮機の吸入側に圧力センサ及び温度センサを付設することは、冷凍サイクルを構成する上で必須の構成要素となるが、特に圧力センサは高価な機能部品となり、コストダウンを妨げる無視できない要因となっていた。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した冷却装置の制御方法の提供を目的とするものである。
本発明に係る冷却装置の制御方法は、上述した課題を解決するため、少なくとも、コンプレッサ2,凝縮器3,電子膨張弁4及び熱交換器5を接続することにより冷媒を循環させる冷凍サイクルCを備え、熱交換器5を介して冷却液Lを冷却する冷却装置1において、運転時に、電子膨張弁4を、設定した基準開度Gsとなるように制御するとともに、コンプレッサ2の吸入側2iにおける冷媒の温度(第一冷媒温度)Taと熱交換器5の入口側5iにおける冷媒の温度(第二冷媒温度)Tbを検出し、第一冷媒温度Taから第二冷媒温度Tbを減算することにより見做過熱度Hdを求め、この見做過熱度Hdが、設定した目標過熱度Hsとなるように電子膨張弁4の開度Gmを可変制御するようにしたことを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、予め冷却液Lの温度(液温)Twをパラメータとしてコンプレッサ2を駆動する電動モータ6の回転速度Rvと基準開度Gsの関係を求めて設定し、運転時に回転速度Rv及び液温Twを検出することにより、検出した回転速度Rv及び液温Twに対応する基準開度Gsとなるように制御することができる。また、予め液温Twと目標過熱度Hsの関係を求めて設定し、運転時に液温Twを検出することにより、検出した液温Twに対応する目標過熱度Hsに設定することができるとともに、目標過熱度Hsを設定するに際し、設定を許容する上限値Hsmaxを設けることができる。さらに、予め目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差に対するオフセット開度Gsoの関係を求めて設定し、運転時に目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差を検出するとともに、この偏差に対応するオフセット開度Gsoを、基準開度Gsに対して加減算することにより、電子膨張弁4の開度を可変制御することができる。
このような手法による本発明に係る冷却装置1の制御方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) コンプレッサ2の吸入側2iにおける第一冷媒温度Taから熱交換器5の入口側5iにおける第二冷媒温度Tbを減算して求めた見做過熱度Hdが、目標過熱度Hsとなるように電子膨張弁4の開度Gmを可変制御するため、高価な機能部品となる圧力センサが不要となり、制御対象となる液温Twに対して高い制御精度とコンプレッサ2に対する保護を図りつつ有効なコストダウンを実現することができる。
(2) 好適な態様により、液温Twをパラメータとしてコンプレッサ2を駆動する電動モータ6の回転速度Rvと基準開度Gsの関係を求めて設定し、運転時に回転速度Rv及び液温Twを検出することにより、検出した回転速度Rv及び液温Twに対応する基準開度Gsとなるように制御すれば、電子膨張弁4の開度設定を、液温Twと回転速度Rvを反映させて正確に行うことができ、液温Twに対する制御精度の向上に寄与できる。
(3) 好適な態様により、液温Twと目標過熱度Hsの関係を求めて設定し、液温Twを検出することにより、検出した液温Twに対応する目標過熱度Hsに設定するようにすれば、特に、液温Twが低いときに電子膨張弁4をできるだけ開くようにして冷却能力を高めることができる。
(4) 好適な態様により、目標過熱度Hsを設定するに際し、設定を許容する上限値Hsmaxを設けるようにすれば、コンプレッサ2の過度の吸入圧力上昇による過熱を防止し、コンプレッサ2の保護を図ることができる。
(5) 好適な態様により、目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差に対するオフセット開度Gsoの関係を求めて設定し、目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差を検出するとともに、この偏差に対応するオフセット開度Gsoを、基準開度Gsに対して加減算することにより、電子膨張弁4の開度を可変制御するようにすれば、電子膨張弁4の開度設定を確実かつ容易に行うことができる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る制御方法を実施できる冷却装置1の構成について、図2及び図3を参照して説明する。
図2中、1は本実施形態に係る冷却装置の全体構成を示す。冷却装置1は、冷却液Lを貯留する冷却液タンク11を備える。冷却液タンク11は、冷却液供給ライン12s及び冷却液戻りライン12rを介してレーザ加工機等の被冷却物Hに接続することができる。また、冷却液供給ライン12sの中途には、冷却液タンク11に貯留する冷却液Lを被冷却物Hに供給するための送液ポンプ13及びこの送液ポンプ13により供給される冷却液Lを冷却する熱交換器(冷却器)5を接続する。さらに、冷却液供給ライン12sには、冷却液Lの圧力を検出する液圧計15及び冷却液Lの温度(液温)Twを検出する液温センサ16を付設するとともに、冷却液タンク11には、給液ライン17,ドレンライン18,液面計19及びボールタップ20等をそれぞれ付設する。
一方、熱交換器5には、冷却液供給ライン12sを流れる冷却液Lを熱交換により冷却する冷凍サイクルCを接続する。冷凍サイクルCは、主要機能部として、コンプレッサ2,凝縮器3,冷媒ストレーナ22,電子膨張弁4を備えており、熱交換器5の冷媒流入側に、電子膨張弁4の冷媒流出側を接続するとともに、熱交換器5の冷媒流出側に、コンプレッサ2の冷媒流入側を接続する。これにより、矢印Fc方向に冷媒が循環する冷媒回路24が構成される。なお、27は、コンプレッサ2の冷媒流出側と電子膨張弁4の冷媒流出側間に接続したバイパス回路であり、このバイパス回路27は、キャピラリチューブ25及び電磁弁26の直列回路により構成する。このような冷凍サイクルCの基本的な機能は公知の冷凍サイクル、特に、特開2001−74318号に開示される冷凍サイクルと同じになる。
また、冷凍サイクルCにおける冷媒回路24には、低圧圧力スイッチ31,吸入温度センサ32,凝縮温度センサ33,周囲温度センサ34,高圧圧力スイッチ35,熱交換器入口温度センサ36及び凝縮器ファン37をそれぞれ付設する。この場合、圧力スイッチ31,35は、主に保護スイッチとして機能するとともに、凝縮器ファン37は、凝縮器3の空冷用であり、ファンモータ38により駆動される。さらに、コンプレッサ2の駆動には、電動モータ(直流モータ)6を使用し、この電動モータ6は、インバータユニット39に接続する。そして、各センサ32…,ファンモータ38及びインバータユニット39、更には、電子膨張弁4及び電磁弁25は、それぞれコントローラ40に接続する。コントローラ40は、制御系Kの主要部を構成し、冷凍サイクルCを含む冷却装置1の全体の制御を司る機能を有する。
図3は、電動モータ6の制御系を示す。電動モータ6は、センサレスブラシレスDCモータを使用し、スター結線された三つの巻線Wu,Wv,Ww(界磁コイルW)を有する。したがって、電動モータ6は、120°通電方式により作動する。インバータユニット39は、インバータ回路41と直流電源回路42を有し、直流電源回路42の交流入力部は、三相交流電源(商用電源)43を接続するとともに、インバータ回路41の出力部は電動モータ6(巻線Wu,Wv,Ww)に接続する。また、直流電源回路42の直流出力部はインバータ回路41の入力部に接続する。一方、コントローラ40は、マイコン(マイクロコンピュータ)を使用したコントローラ本体44を備えるとともに、このコントローラ本体44に接続した操作パネル等を用いた操作部45及び液晶表示パネル等を用いた表示部46を備える。したがって、コントローラ本体44は、CPU47及びメモリ48等を内蔵したコンピュータ機能を有し、予め格納した制御プログラムにより各種処理機能及び制御機能(シーケンス制御)を実行するとともに、通信機能等の必要に応じた各種機能を備えている。
次に、冷却装置1の動作を含む本実施形態に係る制御方法について、図2〜図5を参照しつつ図1に示すフローチャートに従って説明する。
まず、本実施形態に係る制御方法においては、予め、冷却液Lの温度(液温)Twをパラメータとしてコンプレッサ2を駆動する電動モータ6の回転速度Rvと基準開度Gsの関係を求めることにより変換データとして設定する。図4に、液温Twを5〔℃〕,20〔℃〕,35〔℃〕をパラメータとした回転速度Rv〔rpm〕に対する基準開度Gs(パルス数)の関係を示す。図4は、説明を容易にするため、グラフとして表したものであるが、実際には、液温Twは無段階或いはより細かいステップにより設定される。したがって、変換データは、データテーブル(データベース)として選択する形態であってもよいし、演算式(演算処理)により求める形態であってもよい。即ち、回転速度Rvと液温Twを入力することにより対応する基準開度Gsが得られるようにすればよい。なお、実際の変換データは、実験等により最適な数値を選定することが望ましい。
また、予め、液温Twと目標過熱度Hsの関係を求めることにより変換データとして設定する。図5に、液温Tw〔℃〕に対する目標過熱度Hs〔℃〕の関係を示す。図5も、説明を容易にするため、グラフとして表したものであるが、変換データは、データテーブル(データベース)として選択する形態であってもよいし、演算式(演算処理)により求める形態であってもよい。即ち、液温Twを入力することにより対応する目標過熱度Hsが得られるようにすればよい。
この場合、図5に示すように、目標過熱度Hsに対しては、設定を許容する上限値Hsmaxを設ける。これにより、液温Twが高くなっても上限値Hsmaxを超えて目標過熱度Hsを設定することができないため、コンプレッサ2の過度の吸入圧力上昇による過熱を防止し、コンプレッサ2の保護を図ることができ、圧力センサにより冷媒圧力を検出する場合と同等の効果を得ることができる。一方、液温Twが低い場合は、コンプレッサ2へのいわゆる液バックが生じない範囲で電子膨張弁4の開度Gmができるだけ大きくなるように目標過熱度Hsを低く設定する。図5は、液温Twに対して目標過熱度Hsをステップ的に変化させる場合を示すが、Hseで示すように、液温Twに対して目標過熱度Hsを連続的に変化させてもよい。目標過熱度Hsをステップ的に変化させる場合には、適当な液温Tw範囲において同一の目標過熱度Hsを使用できるため、電子膨張弁4の開度制御をより安定に行うことができる利点がある。なお、実際の変換データは、実験等により最適な数値を選定することが望ましい。
さらに、本実施形態に係る制御方法では、コンプレッサ2の吸入側2iにおける冷媒の温度(第一冷媒温度)Taと熱交換器5の入口側5iにおける冷媒の温度(第二冷媒温度)Tbを検出し、第一冷媒温度Taから第二冷媒温度Tbを減算することにより見做過熱度Hdを求め、この見做過熱度Hdが、設定した目標過熱度Hsとなるように電子膨張弁4の開度Gmを可変制御するため、予め、目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差に対するオフセット開度Gsoの関係を求めることにより変換データとして設定する。即ち、目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差を入力することにより対応するオフセット開度Gsoが得られるようにすればよい。なお、実際の変換データは、実験等により最適な数値を選定することが望ましい。
そして、運転時における冷却装置1の動作は、次のようになる。今、冷却装置1は、通常の運転により正常動作が行われているものとする(ステップS1,S2)。この場合、送液ポンプ13の作動により、冷却液タンク11に貯留する冷却液Lは、冷却液供給ライン12sを介して被冷却物Hに供給されるとともに、被冷却物Hを熱交換により冷却した冷却液Lは、冷却液戻りライン12rを介して冷却液タンク11に戻される。この際、冷却液供給ライン12sを流れる冷却液Lは、冷却器14により冷却される。即ち、冷却器14に流入した冷却液Lは、冷凍サイクルCにおける冷却された冷媒との熱交換により冷却される。冷凍サイクルCでは、コンプレッサ2の運転により冷媒が冷媒回路24を矢印Fc方向に循環し、冷凍サイクルCによる冷媒冷却が行われる。なお、図2中、矢印Fw…は冷却液Lが流れる方向を示す。
また、被冷却物Hに供給される冷却液Lの温度(液温)Twは、液温センサ16により検出され、コントローラ40に付与される。これにより、コントローラ40はインバータ回路41に制御指令を付与し、電動モータ6の回転数(回転速度)Rvを制御することにより、液温Twが目標温度Tsとなるようにフィートバック制御する。この場合、インバータ回路41の入力部には、直流電源回路42から直流電圧Eoが付与され、インバータ回路41は、内部のスイッチング素子により直流電圧Eoをスイッチングする。これにより、電動モータ6における直列となる二つの巻線Wu…に、電圧の大きさがEoとなり、かつ位相の異なる駆動電圧が順次付与され、スター結線された界磁コイルWに回転磁界が発生してモータロータが回転する。なお、直列となる二つの巻線Wu…に順次巻線電流が流れるため、界磁コイルWの中心Pcの電圧はEo/2となる。
一方、運転中においては、本実施形態に係る制御方法に用いる各種動作物理量を検出する。即ち、吸入温度センサ32により、コンプレッサ2の吸入側2iにおける冷媒の温度(第一冷媒温度)Taを検出するとともに、熱交換器入口温度センサ36により、熱交換器5の入口側5iにおける冷媒の温度(第二冷媒温度)Tbを検出し、また、液温センサ16により、冷却液Lの温度(液温)Twを検出するとともに、コンプレッサ2を駆動する電動モータ6の回転速度Rvを検出する(ステップS3)。この場合、回転速度Rvは、コントローラ40からインバータ回路41に付与される制御指令を取込んでもよいし、インバータ回路41から出力する回転速度に係わる出力信号を取込んでもよい。また、電動モータ6の回転をロータリエンコーダ等により検出してもよい。これらの検出した第一冷媒温度Ta,第二冷媒温度Tb,液温Tw及び回転速度Rvはコントローラ40に付与される。
コントローラ40は、まず、電子膨張弁4を、設定した基準開度Gsとなるように制御する(ステップS4)。この場合、検出した回転速度Rvと液温Twに基づいて、設定されている変換データから対応する基準開度Gsを求め、この基準開度Gsとなるように電子膨張弁4を制御する。具体的には、基準開度Gsとして対応するパルス数が得られるため、得られたパルス数に対応する電子膨張弁4の開度設定が行われる。これにより、電子膨張弁4の開度を、液温Twと回転速度Rvを反映させて正確に行うことができ、液温Twに対する制御精度の向上に寄与できる。
また、第一冷媒温度Taから第二冷媒温度Tbを減算することにより見做過熱度Hdを求める(ステップS5)。この処理は、コンプレッサ2の吸入側2iにおける冷媒の温度(第一冷媒温度)Taと熱交換器5の入口側5iにおける冷媒の温度(第二冷媒温度)Tbの差は、コンプレッサ2の吸入側冷媒過熱度にほぼ等しくなるという特性を利用したものであり、「第一冷媒温度Ta−第二冷媒温度Tb」を見做過熱度Hdとして用いる。
そして、見做過熱度Hdが得られたなら、設定されている目標過熱度Hsと比較し、見做過熱度Hdと目標過熱度Hsの偏差を求める(ステップS6)。この際、偏差があれば、偏差を解消する制御、即ち、見做過熱度Hdが目標過熱度Hsとなるように電子膨張弁4の開度Gmを可変制御する(ステップS6,S7)。具体的には、目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差に対応するオフセット開度Gsoを変換データから求め、求めたオフセット開度Gsoを基準開度Gsに対して加算又は減算することにより、電子膨張弁4の開度Gmを可変制御する。このような可変制御を行うことにより、電子膨張弁4の開度設定を確実かつ容易に行うことができる。なお、目標過熱度Hsは、液温Twに対応して逐次変更設定する。即ち、変換データから液温Twに対応する目標過熱度Hsを求めることにより、目標過熱度Hsの変更(設定)を行う。このように、液温Twに対応して目標過熱度Hsに設定変更するため、特に、液温Twが低いときに電子膨張弁4をできるだけ開くようにして冷却能力を高めることができる。
そして、運転中は、以上述べた電子膨張弁4に対する開度制御を連続的に行う。即ち、回転速度Rvと液温Twを監視し、回転速度Rv又は液温Twのいずれか一方又は双方が変動した際には、基準開度Gsも変化するため、これに対応して基準開度Gsを制御(再設定)する(ステップS8,S4…)。したがって、回転速度Rv又は液温Twのいずれもが変化しない場合には、基準開度Gsはそのままとなる。一方、基準開度Gs自体の制御に拘わらず、コンプレッサ2の吸入側冷媒過熱度に基づいて、電子膨張弁4の開度Gmを可変制御する。即ち、実際の運転では、周囲温度や様々な運転条件の変化により、コンプレッサ2の吸入側冷媒過熱度が変化する。このため、実際の過熱度を見做過熱度Hdとして検出し、この見做過熱度Hdが目標過熱度Hsに一致するように可変制御し、開度Gmを吸入側冷媒過熱度に適するように設定する(ステップS8,S5…)。この場合、電子膨張弁4の開度Gmは、Gm=Gs±Gsoにより設定され、オフセット開度Gsoは、基準開度Gsに対するいわば補正的な開度となる。
よって、このような本実施形態に係る冷却装置1の制御方法によれば、コンプレッサ2の吸入側2iにおける第一冷媒温度Taから熱交換器5の入口側5iにおける第二冷媒温度Tbを減算して求めた見做過熱度Hdが、目標過熱度Hsとなるように電子膨張弁4の開度Gmを可変制御するため、高価な機能部品となる圧力センサが不要となり、制御対象となる液温Twに対して高い制御精度とコンプレッサ2に対する保護を図りつつ有効なコストダウンを実現することができる。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,手法,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。例えば、電動モータ6は直流モータを例示したが交流モータであってもよく、その種類は問わない。一方、基準開度Gsは、予め液温Twをパラメータとしてコンプレッサ2を駆動する電動モータ6の回転速度Rvと基準開度Gsの関係を求めて設定し、運転時に回転速度Rv及び液温Twを検出することにより、検出した回転速度Rv及び液温Twに対応する基準開度Gsとなるように制御する場合を例示したが、基準開度Gsの制御は、必ずしも例示の手法に限定されるものではない。また、目標過熱度Hsは、液温Twと目標過熱度Hsの関係を求めて設定し、運転時に液温Twを検出することにより、検出した液温Twに対応する目標過熱度Hsに変更する場合を例示したが、目標過熱度Hsの変更(設定)は、必ずしも例示の手法に限定されるものではない。さらに、電子膨張弁4の開度を可変制御する手法として、予め目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差に対するオフセット開度Gsoの関係を求めて設定し、運転時に目標過熱度Hsと見做過熱度Hdの偏差を検出するとともに、この偏差に対応するオフセット開度Gsoを、基準開度Gsに対して加減算する手法を例示したが、必ずしも例示の手法に限定されるものではない。なお、冷却装置1として図2に示すタイプを例示したが、本発明は、例示以外の各種タイプの冷却装置に適用できる。
本発明の最良の実施形態に係る冷却装置の制御方法の処理手順を示すフローチャート、 同制御方法を実施する冷却装置の全体構成図、 同冷却装置の電動モータの制御系を示すブロック回路図、 同制御方法の実施に用いる変換データのグラフによる特性説明図、 同制御方法の実施に用いる変換データのグラフによる特性説明図、
符号の説明
1:冷却装置,2:コンプレッサ,2i:コンプレッサの吸入側,3:凝縮器,4:電子膨張弁,5:熱交換器,5i:熱交換器の入口側,6:電動モータ,C:冷凍サイクル,L:冷却液,Gs:基準開度,Ta:冷媒の温度(第一冷媒温度),Tb:冷媒の温度(第二冷媒温度),Hs:目標過熱度,Hsmax:上限値,Tw:冷却液の温度(液温),Rv:回転速度

Claims (5)

  1. 少なくとも、コンプレッサ,凝縮器,電子膨張弁及び熱交換器を接続することにより冷媒を循環させる冷凍サイクルを備え、前記熱交換器を介して冷却液を冷却する冷却装置の制御方法において、運転時に、前記電子膨張弁を、設定した基準開度となるように制御するとともに、前記コンプレッサの吸入側における冷媒の温度(第一冷媒温度)と前記熱交換器の入口側における冷媒の温度(第二冷媒温度)を検出し、前記第一冷媒温度から前記第二冷媒温度を減算することにより見做過熱度を求め、この見做過熱度が、設定した目標過熱度となるように前記電子膨張弁の開度を可変制御することを特徴とする冷却装置の制御方法。
  2. 予め前記冷却液の温度(液温)をパラメータとして前記コンプレッサを駆動する電動モータの回転速度と前記基準開度の関係を求めて設定し、運転時に前記回転速度及び前記液温を検出することにより、検出した回転速度及び液温に対応する前記基準開度となるように制御することを特徴とする請求項1記載の冷却装置の制御方法。
  3. 予め前記冷却液の温度(液温)と前記目標過熱度の関係を求めて設定し、運転時に前記液温を検出することにより、検出した液温に対応する目標過熱度に設定することを特徴とする請求項1記載の冷却装置の制御方法。
  4. 前記目標過熱度を設定するに際し、設定を許容する上限値を設けることを特徴とする請求項3記載の冷却装置の制御方法。
  5. 予め前記目標過熱度と前記見做過熱度の偏差に対するオフセット開度の関係を求めて設定し、運転時に前記目標過熱度と前記見做過熱度の偏差を検出するとともに、この偏差に対応するオフセット開度を、前記基準開度に対して加減算することにより、前記電子膨張弁の開度を可変制御することを特徴とする請求項1記載の冷却装置の制御方法。
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