JP2007224097A - オレフィン類重合用触媒及びこれを用いたオレフィン類重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、(B)一般式R4 pAlQ3−pで表される有機アルミニウム化合物、および(C)R1 mHSi(NR2R3)4−mで表わされるアミノシラン化合物、から形成されるオレフィン類重合用触媒、並びに当該触媒の存在下に行うオレフィン類重合体の製造方法。
【選択図】図1
Description
(式中、mは0または1および2の整数、R1は炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、シクロアルキル基およびそれらの誘導体、ビニル基、アリル基、アラルキル基、アルキルシリル基、アミノアルキルシリル基であり、ヘテロ原子を含んでいてもよく、同一または異なってもよく、mが2の場合、2つのR1は互いに結合して環状を形成してもよく、R2およびR3は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、シクロアルキル基およびそれらの誘導体、ビニル基、アリル基、アラルキル基、トリアルキルシリル基で、同一または異なってもよく、R2とR3は互いに結合して環状を形成してもよい。)で表されるアミノシラン化合物を有効成分とするオレフィン類重合用触媒を提供するものである。
R3 pAlQ3−p (2)
(式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物、および(C)前記一般式(1)で表されるアミノシラン化合物から形成されることを特徴とするオレフィン類重合用触媒を提供するものである。
(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)エチルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)iso−プロピルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)iso−ブチルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)sec−ブチルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)t−ブチルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)シクロペンチルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)シクロヘキシルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)テキシルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)フェニルシラン、(エチルアミノ)(2−メトキシエチル)ベンジルシラン、
(エチルアミノ)ジエチルシラン、(エチルアミノ)ジn−プロピルシラン、(エチルアミノ)ジiso−プロピルシラン、(エチルアミノ)ジiso−ブチルシラン、(エチルアミノ)ジsec−ブチルシラン、(エチルアミノ)ジt−ブチルシラン、(エチルアミノ)ジシクロペンチルシラン、(エチルアミノ)ジシクロヘキシルシラン、
ビス(メチルアミノ)(ジエチルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジn−プロピルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジiso−プロピルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジiso−ブチルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジsec−ブチルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジt−ブチルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジシクロヘキシルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジシクロペンチルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジトリメチルシリルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(ジトリエチルシリルアミノ)シラン、
<アミノシランの化合物の合成>
窒素ガスで充分にパージした三口フラスコに窒素気流下に0.1モルのトリクロロシランを含有する70mlのトルエン溶液を注入し、攪拌下に−10℃に冷却した。上記の冷却液に、0.1モルのt−BtMgClを含有するTHF溶液50mlを、滴下ロートを使用して徐々に滴下した。滴下終了後40℃において2時間反応し、反応を完了した。次いで、窒素気流下に遠心分離法を用いて、固体と溶液を分離した。固体は追加の20mlのトルエンで二回洗浄し、上記溶液に追加した。
<アミノシラン化合物の合成>
窒素ガスで充分にパージした三口フラスコに窒素気流下に0.1モルのジトリメチルシリルアミンを含有する70mlのトルエン溶液を注入し、攪拌下に−10℃に冷却した。次いで、このアミン溶液に、0.1モルのBuMgClを含有するジイソプロピルエーテル溶液50mlを、滴下ロートを使用して徐々に滴下した。滴下終了後、50℃で2時間反応し、ジトリメチルシリルアミンのマグネシウム塩のスラリーを得た。
<アミノシラン化合物の合成>
窒素ガスで充分にパージした三口フラスコに窒素気流下、0.05モルのパーヒドロイソキノリンを含有するトルエン溶液60mlを注入し、攪拌下に−10℃に冷却した。市販のブチルリチウムのヘキサン溶液をヘキサンで希釈し、0.1モルのブチルリチウムを含有するヘキサン溶液60mlを、−10℃に冷却したトルエン溶液中に滴下ロートを使用して、窒素気流下に徐々に滴下した。滴下終了後、徐々に昇温して、60℃で2時間反応した。こうしてパーヒドロイソキノリンのリチウム塩のスラリーを得た。
攪拌機を具備し、窒素ガスで充分に置換された、容量2000mlの丸底フラスコに、ジエトキシマグネシウム150g及びトルエン750mlを装入し、懸濁状態とした。次いで、該懸濁液を、攪拌機を具備し、窒素ガスで充分に置換された、容量2000mlの丸底フラスコに予め装てんされたトルエン450ml及びチタンテトラクロライド300mlの溶液中に添加した。次いで、該懸濁液を5℃で1時間反応させた。その後、フタル酸−n−ブチル22.5mlを添加して、100℃まで昇温した後、攪拌しながら2時間反応処理した。反応終了後、生成物を80℃のトルエン1300mlで4回洗浄し、新たにトルエン1200ml及びチタンテトラクロライド300mlを加えて、攪拌しながら110℃で2時間の反応処理を行った。中間洗浄及び第2処理を、更にもう一度繰り返した。次いで、生成物を40℃のヘプタン1300mlで7回洗浄し、濾過、乾燥して、粉末状の固体触媒成分を得た。この固体成分中のチタン含有量を測定したところ、3.1重量%であった。
窒素ガスで完全に置換された内容積2.0リットルの攪拌機付オートクレーブに、トリエチルアルミニウム1.32mmol、参考例1で得たビス(メチルアミノ)t−ブチルシランを0.13mmolおよび前記固体触媒成分をチタン原子として0.0026mmol装入し、重合触媒を形成した。その後、水素ガス4リットル、液化プロピレン1.4リットルを装入し、20℃で5分間予備重合を行った後に昇温し、70℃で1時間重合反応を行った。得られた重合体について、触媒活性、かさ比重(BD、g/ml)、ヘプタン不溶分(HI、重量%)、メルトフローレートをASTMに準じてメルトインデックス(MI、g−PP/10分)で示した。またポリマーの分子量分布を測定した。その結果を表1に併載する。
溶媒:o‐ジクロロベンゼン(ODCB)
温度: 140℃(SEC)
カラム: Shodex GPC UT−806M
サンプル濃度: 4g/liter−ODCB (200mg/50ml-ODCB)
注入量: 0.5ml
流量: 1.0ml/min
測定範囲: 0℃〜140℃
撹拌機を具備し、窒素ガスで充分に置換された、容量500mlの丸底フラスコに、無水塩化マグネシウム4.76g、デカン25ml及び2−エチルヘキシルアルコール23.4mlを装入し、130℃で2時間反応させ、均一溶液とした。次いで、該均一溶液に無水フタル酸1.11gを添加し、130℃で1時間反応させた。次いで該溶液を、攪拌機を具備し、窒素ガスで充分に置換された、容量500mlの丸底フラスコに装入され、−20℃に保持されたチタンテトラクロライド200ml中へ、1時間かけて全量滴下した。次いで、該混合溶液を4時間かけて110℃まで昇温した後、フタル酸ジイソブチル2.68mlを添加し、2時間反応させた。反応終了後、濾過により液体部分を除去し、残った固体成分を110℃でデカン及びヘキサンで遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで洗浄し、濾過、乾燥して、粉末状の固体触媒成分を得た。この固体触媒成分中のチタン含有量を測定したところ、3.1重量%であった。
上記で得られた固体触媒成分を用いた以外は、実施例1と同様に重合用触媒の形成及び重合を行った。得られた結果を表1に示す。
攪拌機を具備し、窒素ガスで充分に置換された、容量1000mlの丸底フラスコに、グリニャール用削状マグネシウム32gを投入した。次いで、該マグネシウムに、ブチルクロライド120g及びジブチルエーテル500mlの混合液を、50℃で4時間かけて滴下し、その後60℃で1時間反応させた。反応終了後、反応溶液を室温に冷却し、濾過により固形分を除去し、マグネシウム化合物溶液を得た。次いで、攪拌機を具備し、窒素ガスで充分に置換された、容量500mlの丸底フラスコに、ヘキサン240ml、テトラブトキシチタン5.4g及びテトラエトキシシラン61.4gを装入し均一溶液としたところへ、該マグネシウム化合物溶液150mlを、5℃で4時間かけて滴下し反応させ、その後室温で1時間撹拌した。次いで、該反応溶液を室温で濾過し、液状部分を除去した後、残った固体分をヘキサン240mlで8回洗浄し、減圧乾燥させて、固体生成物を得た。次いで、該固体生成物8.6gを、攪拌機を具備し、窒素ガスで充分に置換された、容量100mlの丸底フラスコに装入し、更にトルエン48ml及びフタル酸ジイソブチル5.8mlを加え、95℃で1時間反応させた。その後、濾過により液状部分を除去した後、残った固体分をトルエン85mlで8回洗浄した。洗浄終了後、フラスコにトルエン21ml、フタル酸ジイソブチル0.48ml及びチタンテトラクロライド12.8mlを加え、95℃で8時間反応させた。反応終了後、95℃で固液分離し、固形分をトルエン48mlで2回洗浄し、次いで上記フタル酸ジイソブチル及びチタンテトラクロライドの混合物による処理を同一条件で再度行い、ヘキサン48mlで8回洗浄し、濾過、乾燥して、粉末状の固体触媒成分を得た。この固体触媒成分中のチタン含有量を測定したところ、2.1重量%であった。
上記で得られた固体触媒成分を用いた以外は、実施例1同様に重合用触媒の形成及び重合を行った。得られた結果を表1に示す。
ビス(メチルアミノ)t−ブチルシランのかわりにシクロヘキシルメチルジメトキシシランを用いて重合触媒の形成及び重合を行った以外は実施例1と同様に、固体触媒成分を調製し、重合用触媒の形成及び重合を行った。得られた結果を表1に示す。
ビス(メチルアミノ)t−ブチルシランの代わりにビス(ジエチルアミノ)ジメトキシを用いて重合触媒の形成及び重合を行った以外は実施例1と同様に、固体触媒成分を調製し、重合用触媒の形成及び重合を行った。得られた結果を表1に示す。
ビス(メチルアミノ)t−ブチルシランの代わりにジイソプロピルアミノトリエトキシシランを用いて重合触媒の形成及び重合を行った以外は実施例1と同様に、重合用触媒の形成及び重合を行った。得られた結果を表1に示す。
Claims (5)
- 下記一般式(1);
R1 mHSi(NR2R3)3−m (1)
(式中、mは0または1および2の整数、R1は炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、シクロアルキル基およびそれらの誘導体、ビニル基、アリル基、アラルキル基、アルキルシリル基、アミノアルキルシリル基であり、ヘトロ原子を含んでいてもよく、同一または異なってもよく、mが2の場合、2つのR1は互いに結合して環状を形成してもよく、R2およびR3は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、シクロアルキル基およびそれらの誘導体、ビニル基、アリル基、アラルキル基、トリアルキルシリル基で、同一または異なってもよく、R2とR3は互いに結合して環状を形成してもよい。)で表されるアミノシラン化合物を有効成分とするオレフィン類重合用触媒。 - (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、
(B)下記一般式(2);
R4 pAlQ3−p (2)
(式中、R4は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物、および
(C)下記一般式(1);
R1 mHSi(NR2R3)3−m (1)
(式中、mは0または1および2の整数、R1は炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、シクロアルキル基およびそれらの誘導体、ビニル基、アリル基、アラルキル基、アルキルシリル基、アミノアルキルシリル基であり、ヘテロ原子を含んでいてもよく、同一または異なってもよく、mが2の場合、2つのR1は互いに結合して環状を形成してもよく、R2およびR3は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、シクロアルキル基およびそれらの誘導体、ビニル基、アリル基、アラルキル基、トリアルキルシリル基で、同一または異なってもよく、R2とR3は互いに結合して環状を形成してもよい。)で表されるアミノシラン化合物、
から形成されるオレフィン類重合用触媒。 - 前記固体触媒成分が、マグネシウム化合物(a)、4価のチタンハロゲン化合物(b)および電子供与性化合物(c)を接触させて得られるものであることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン類重合用触媒。
- 請求項2および3のいずれか1項記載のオレフィン類重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行なうことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法。
- 前記オレフィン類重合体が、プロピレン重合体であることを特徴とする請求項4記載のオレフィン類重合体の製造方法。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120229 |