JP2007223204A - ウレタン系被覆構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クラック追従性と上層の仕上がり性、耐フクレ性に優れた構造体を提供する。
【解決手段】 末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a−1)、活性水素を有する化合物(a−2)、活性アルミナ粉末(a−3)を必須成分として硬化してなるショアーA硬度が85以上でかつ伸度が200%以上のポリウレタン樹脂を含む下層(A)とポリイソシアネート化合物(b−1)、ビスフェノール変性活性水素化合物(b−2)、天然油もしくはその誘導体(b−3)、活性アルミナ粉末(a−3)を必須成分として硬化してなるショアーD硬度が50以上のポリウレタン樹脂を含む上層(B)の少なくとも二層から構成されてなるウレタン系被覆構造体に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規なウレタン系被覆構造体に関する。さらに詳しくは、下層に硬度と伸度に優れたウレタン系被覆材、上層に硬度と仕上がり性に優れたウレタン系被覆材を積層させることで、下地であるコンクリートのクラックに追従しやすく、しかも下地からの蒸気の突き上げによるフクレ、ハガレが発生しない新規ウレタン系被覆構造体に関する。
フォークリフト等の重量物が走行する工場床には、従来、その高い強度と信頼性からエポキシ系被覆材が広く使われていた。しかし、近年、エポキシ系被覆材よりも伸び率に優れたウレタン系硬質被覆材が提案されており(例えば特許文献1参照)、現在ではこのウレタン系硬質被覆材を用いたものが主流となっている。
しかし、この被覆材は、大気中の湿気に対する発泡には優れているものの、下地の凹凸を拾いやすいという欠点を持っており、コンクリートの不陸やクラック跡が表面に出やすく、鏡面仕上がりを損なってしまう。また、ポリウレタンはエポキシ樹脂より靭性が高いため、表面の耐衝撃性には優れているものの、下地、特にコンクリートのクラックに対する追従性には乏しいレベルである。
また、上述したウレタン系硬質被覆材を用いた工法として、湿気硬化性樹脂層を有する構造体(例えば特許文献2参照)が知られているが、下層に用いられる湿気硬化性組成物は吸水性が高いため、経時で下地からの水分を吸収し、接着不良によりフクレやハガレが発生してしまう。
特開2001−192610号公報 特開2002−46244号公報
本発明は、特定の物性を保持したウレタン系被覆材を積層することで、クラック追従性と上層の仕上がり性、耐フクレ性に優れた構造体を提供することを目的とするものである。
本発明者らは鋭意検討の結果、下層と上層とにそれぞれ特定の物性を持つウレタン系被覆材を使用することで、前記問題を解決することが出来ることを発見するに及んで、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、ショアーA硬度が85以上でかつ伸度が200%以上のポリウレタン樹脂を含む下層(A)とショアーD硬度が50以上のポリウレタン樹脂を含む上層(B)の少なくとも二層から構成されてなるウレタン系被覆構造体を提供するものである。
本発明のウレタン系被覆構造体は、下層にショアーA硬度85以上かつ伸度200%以上のウレタン系被覆材を、上層にショアーD硬度50以上のウレタン系被覆材を積層することで、下地のクラックに追従し、かつ高い表面平滑性、耐フクレ性を保持することが出来る。
以下本発明をさらに詳細を説明する。
本発明の下層(A)は、ショアーA硬度85以上かつ伸度200%以上で、ポリウレタン樹脂を含むものである。下層(A)がかかる硬度及び伸度であれば、上層の仕上がり性が向上し、かつ、クラックの追従性にも優れた構造体を提供出来る。
本発明におけるショアA硬度(JIS)とは、ゴム硬度計定圧荷重機(例えばCL−150M、高分子計器株式会社製)に硬度計をセットし荷重1250gにて測定した硬度の最高値を意味する。また、ショアーD硬度は、ゴム硬度計定圧荷重機(例えばCL−150M、高分子計器株式会社製)に硬度計をセットし荷重5000gにて測定した硬度の最高値を意味する。また伸度は、四方を枠で囲い離型紙を貼った30×30cmのガラス板上に厚さ2mmの割合で試料を流し、25℃×50%の条件下で14日間放置し硬化させた後、引張試験機を用い引張速度500mm/minの条件で測定した常態の破断伸度(%)を意味する。
前記の硬度及び伸度にするには、下層(A)は、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a−1)、活性水素を有する化合物(a−2)、活性アルミナ粉末(a−3)を含むものを硬化したものであることが好ましい。
かかるウレタンプレポリマー(a−1)は、分子内に1級または2級の水酸基を2個以上有するポリオールと有機ポリイソシアネートとの反応により得られる末端にイソシアネート基を2個以上有するものである。前記ポリオールの水酸基(OH)と有機ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO)との反応割合は、当量比でNCO/OHが、好ましくは1.6以上であり、特に好ましくは1.8〜4.0である。
残存NCOの量は、1〜15重量%であることが好ましい。またウレタンプレポリマー
の有する末端イソシアネート基数は、1分子中に2〜3個有するのが好ましい。
前記ポリオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1.4ブタンジオール、トリメチロールプ
ロパン等の単鎖ポリオール、これら単鎖ポリオールとアルキレンオキサイド(例えばエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等)
を単独または併用で重合させたポリアルキレンエーテルポリオールあるいは二塩基酸と単
鎖グリコールのエステル化反応によって得られるポリエステルポリオール、天然油及びそ
の誘導体、ポリブタジエンポリオール、ポリオール型キシレンホルムアルデヒド樹脂の単
体または混合物のポリオールが挙げられる。これらのうち、ポリエーテルポリオールが好
ましく、特にポリエーテルジオール及び/又はポリエーテルトリオールが好ましい。その
他、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール等のウレタン用ポリオール
も使用できる。またこのポリオールの分子量は、数平均分子量で500〜16,000であ
ることが好ましい。
前記有機ポリイソシアネートとしては、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、一部をカルボジイミド化されたジフェニルメタンジイソシアネ
ート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフ
タレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソ
シアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート
等の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートが挙げ
られる。これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。これらのうち、反応
性の点からトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
上記活性水素を有する化合物(a−2)としては、ポリオール、ポリアミン等が挙げられる。
かかるポリオールとしては、前記のウレタンプレポリマーに用いられるポリオールを用いることができる。またポリアミンとしては、例えば3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(以下MBOCAという)、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、ジエチルトルエンジアミン、オルソクロロアニリンとホルムアルデヒドとの縮合物等の公知慣用の芳香族ポリアミンが用いられる。これらの単独または2種以上の混合物を用いることができる。
上記活性アルミナ(a−3)は、Alで表され、α、β、γ、δ、κ、θ、χ、η、ρなど多くの結晶系が知られているが、特に常温で水、ガスの吸着能が高い、ρ、χ、γ、ηのアルミナが好ましく、特にρアルミナが好ましい。ρアルミナを主成分とするものは一般に水硬性アルミナと称されており、本被覆材に最適である。しかしながら、水吸着能が高い反面、貯蔵中における吸湿により吸着能が低減するため、従来技術の項でも述べたように、ポリエーテルなどの吸湿性の高い樹脂骨格を主成分とするとポリオールを使用すると平滑な塗膜が得られない傾向にある。また、活性アルミナ粉末は、平均粒径が150μm以下、さらに50μm以下のものが好適である。この範囲で使用することにより、(A)成分のポリオールとの混練により得られるコンパウンドにおいて、貯蔵中に沈降の問題を生じる可能性が少ない。また、その含有量は、本被覆材に対し、5〜30重量%、特に10〜25重量%が好ましい。この範囲で使用すれば、良好な塗布作業性が確保され、硬化物性を損なうことなく均一な塗膜が得られ、更に塗膜の発泡抑制に効果がある。
前記下層(A)には、その他充填材を必須成分として各種の添加剤成分を加えることができる。
充填材としては、必須成分である活性アルミナ粉末以外に、合成ゼオラム粉末、炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、沈降性硫酸バリウム、クレー、シリカ、タルクなどが挙げられる。
また、本発明で上層(B)は、ショアーD硬度が50以上で、ポリウレタン樹脂を含むものである。かかる硬度であれば、トラック、フォークリフトが通る工場や倉庫、駐車場のような荷重のかかる場所においても、高い耐久性を保持出来る。
このためには、ポリイソシアネート化合物(b−1)、ビスフェノール変性活性水素化合物(b−2)、天然油もしくはその誘導体(b−3)、活性アルミナ粉末(b−4)を含むものを硬化したものであることが好ましい。
かかるポリイソシアネート化合物(b−1)は、前記のウレタンプレポリマー(a−1)に用いられる有機ポリイソシアネートを用いることができる。
前記ビスフェノール変性活性水素化合物(b−2)とは、ビスフェノール系化合物とアルキレンオキサイドとの反応物や、ビスフェノール系エポキシ化合物と高級脂肪酸との反応で得られるもののことをいう。
ここでいうビスフェノール系化合物とアルキレンオキサイドとの反応物は、両者の開環重合により得ることができ、用いられるビスフェノール系化合物としては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどが挙げられ、それらを単独で用いても、二種以上併用しても良い。一方、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどが挙げられ、それらを単独で用いても、二種以上併用しても良い。
ビスフェノール系化合物に対するアルキレンオキサイドの付加モル数は、ビスフェノール系化合物のフェノール性水酸基に1モル以上付加していることが望ましく、好ましくは2〜10モルである。
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールFなどの各種ビスフェノール類の化合物に、エピクロルヒドリンを反応させて得られる化合物等が挙げられ、それらを単独で用いても、二種以上併用してもよい。
一方、かかるビスフェノール型エポキシ樹脂に反応せしめるべき高級脂肪酸としては、エチレン性不飽和結合を有する炭素数10〜25の高級脂肪酸が好適であり、その具体例としては、リシノール酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などを含むひまし油脂肪酸、大豆油脂肪酸等が挙げられるが、さらにリシノール酸等の水酸基を有する高級脂肪酸である、ひまし油脂肪酸が特に望ましい。
該脂肪酸の炭素数が10未満であるとポリオール成分の疎水性が損なわれ、塗膜表面の発泡改善に対する効果が低減するし、炭素数が25を越えるとポリオール成分の粘度が高くなり、作業性を著しく損なう。
高級脂肪酸がエチレン性不飽和結合を有すれば、ポリオールの粘度が低減されて、被覆剤としても使用しやすくなるが、本発明の効果を損なわない範囲においては、ラウリン酸、パルミチン酸、デカン酸等のやし油脂肪酸のような飽和高級脂肪酸を用いてもよい。
また本反応ではエポキシ基とカルボン酸基との反応比率は、1/1〜1/0.7の範囲が好ましく、さらに好ましくは1/0.95〜1/0.9の範囲である。本反応の終点は反応混合物の酸価が、0.5(KOHmg/g)以下となったところが好ましい。
上記天然油もしくはその誘導体(b−3)とは、ひまし油、大豆油、やし油等の天然油およびそれらの誘導体を指称し、水酸基を有するものであり、なかでも、二級水酸基を有するひまし油およびその誘導体が好ましい。
ここでいう天然油の誘導体としては、例えば、天然油と多価アルコール(グリセロール等)とのエステル交換反応物、天然油の重合体、天然油のジシクロペンタジエン付加物などが挙げられる。好ましくはひまし油の誘導体であり、例えば、ひまし油と多価アルコールとのエステル交換反応物、ひまし油の重合体、ひまし油のジシクロペンタジエン付加物などが挙げられる。
上記活性アルミナ粉末(b−4)としては、本発明の下層(A)に用いられる活性アルミナ粉末(a−3)を用いることができる。
本発明の構造体に於ける好ましい各層の厚みは、下層が0.05〜3.0mm、上層が0.05〜5.0mmである。この範囲において好ましい下地追従性等の耐久性が得られる。かかる構造体は、少なくとも上下層を有しているが、使用目的によっては上層の上に仕上層やトップコート層が積層されてもよく、また下層には基板が構成されていてもよい。
前記基板としては、コンクリート、モルタルなどの建築、土木等に一般的に用いられているもの、または金属、木材等が挙げられる。
またこれら基板として、既に一般プライマーを介して塗布されたウレタン塗膜材、エポキシ塗膜材、重合性不飽和塗膜材が形成されている基材を用いることもできる。また合成高分子系の敷物、例えばPVC製のタイル、シートまたはゴム製のタイル、シート或いはこれらに類似するタイル、シート状のものが接着剤で基材に貼られているものも基材として用いることができる。
本発明の構造体については、例えば駐車場、工場床等に使用される。特に駐車場の防水施工に適用される場合には、コンクリート等の基盤の上に下地プライマーが積層され、次いで本発明の構造体が積層され、その上に仕上層、必要により更にトップコート層が積層される。勿論、本発明の構造体の上下層の接着性を高めるために層間プライマー、例えば公知の湿気硬化型ウレタンプライマー、エポキシ系プライマー等を使用しても良い。尚、駐車場の防水施工に於いては、コンクリート等の下地に中塗り材(本発明の下層構成材料)を塗布する前に予めウレタン系、エポキシ系等のプライマーを塗布することが好ましく、上塗り材(本発明の上層構成材料)を塗布する前に予め中塗り層の上に上記と同様のプライマーを塗布しても良い。また、上塗り層にケイ砂等を散布又は、上塗り層にブレンドしてノンスリップ仕上げ等、仕上がり性の要求仕様によって多種類の仕様を組むことが出来る。更に、耐候性を向上する目的で上塗り層の上にアクリルウレタン系、フッ素系、アクリルシリコン系等のトップコートを塗布しても良い。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。また本文中「部」とあるのは、重量部を示すものである。
合成例1 <ウレタンプレポリマー(a−1−1)の調製>
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに樹脂設計値のイソシアネート基/水酸基(NCO基/OH基)が2.2になるようにコスモネートT−80(2,4トリレンジイソシアネート/2,6トリレンジイソシアネート=80/20TDI:三井武田ケミカル(株)製)294部、エクセノール2020(ポリプロピレングリコール:旭硝子ポリウレタン(株)製)264部、エクセノール3030(ポリプロピレングリコール:旭硝子ポリウレタン(株)製)264部、1,3ブタンジオール(ダイセル化学(株)製)45部を仕込み、キシレン150部を加え、80℃で4時間反応させ、遊離NCO%:7.60のウレタンプレポリマー(a−1−1)を得た。
合成例2 <ウレタンプレポリマー(a−1−2)の調製>
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに樹脂設計値のイソシアネート基/水酸基(NCO基/OH基)が1.9になるようにコスモネートT−80(2,4トリレンジイソシアネート/2,6トリレンジイソシアネート=80/20TDI:三井武田ケミカル(株)製)266部、エクセノール2020(ポリプロピレングリコール:旭硝子ポリウレタン(株)製)260部、エクセノール3030(ポリプロピレングリコール:旭硝子ポリウレタン(株)製)328部、1,3ブタンジオール(ダイセル化学(株)製)46部を仕込み、キシレン150部を加え、80℃で4時間反応させ、遊離NCO%:6.09のウレタンプレポリマー(a−1−2)を得た。
合成例3 <ウレタンプレポリマー(a−1−3)の調製>
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに樹脂設計値のイソシアネート基/水酸基(NCO基/OH基)が2.0になるようにコスモネートT−80(2,4トリレンジイソシアネート/2,6トリレンジイソシアネート=80/20TDI:三井武田ケミカル(株)製)149部、エクセノール2020(ポリプロピレングリコール:旭硝子ポリウレタン(株)製)597部、エクセノール3030(ポリプロピレングリコール:旭硝子ポリウレタン(株)製)254部を加え、80℃で2時間、100℃で3時間反応させ、遊離NCO%:3.63のウレタンプレポリマー(a−1−3)を得た。
合成例4 <活性水素化合物(a−2−1)の調製>
エクセノール3020(ポリプロピレングリコール:旭硝子ポリウレタン(株)製)100部、ジブチルフタレート(三菱ガス化学(株)製)153部に3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(以下MBOCAという:和歌山精化(株)製)312部を加熱溶解させた上に、NS−200(炭酸カルシウム:日東粉化(株)製)235部、BK−112(活性アルミナ粉末:住化アルケム(株)製)150部、トナー50部の合計1000部をプラネタリーミキサーに仕込み、−600mHg以下で減圧脱法しながら攪拌混合し、活性水素化合物(a−2−1)を得た。
合成例5 <活性水素化合物(a−2−2)の調製>
エクセノール2020(ポリプロピレングリコール:旭硝子ポリウレタン(株)製)420部、ジブチルフタレート(三菱ガス化学(株)製)220部にMBOCA(和歌山精化(株)製)110部を加熱溶解させた上に、NS−200(炭酸カルシウム:日東粉化(株)製)50部、BK−112(活性アルミナ粉末:住化アルケム(株)製)150部、トナー50部の合計1000部をプラネタリーミキサーに仕込み、−600mHg以下で減圧脱法しながら攪拌混合し、活性水素化合物(a−2−2)を得た。
合成例6 <活性水素化合物(a−2−3)の調製>
パンデックスM−3202(MBOCA溶液:大日本インキ化学工業(株)製)128部、ジオクチルフタレート(大八化学(株)製)168部、NS−200(炭酸カルシウム:日東粉化(株)製)524部、BK−112(活性アルミナ粉末:住化アルケム(株)製)150部、トナー30部の合計1000部をプラネタリーミキサーに仕込み、−600mHg以下で減圧脱法しながら攪拌混合し、活性水素化合物(a−2−3)を得た。
合成例7<ウレタンプレポリマー(a−1−4)の合成>
数平均分子量2000のポリブチレンエーテルジオール600g(0.3モル)、数平均分子量3000のポリプロピレンエーテルトリオール400g(0.13モル)に2,4−トリレンジイソシアネート191.4g(1.1モル)、すなわちNCO/OHの当量比2.2にて窒素気流下で80℃にて15時間フラスコ中で撹拌しながら反応させNCO%が4.26%のウレタンプレポリマー(a−1−4)を得た。
合成例8<ウレタンプレポリマー(a−1−5)の合成>
数平均分子量4800、オキシエチレン鎖の含有量14%のポリエチレンプロピレンエーテルトリオール500g(0.104モル)と数平均分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール500g(0.25モル)を混合してオキシエチレン鎖の平均含有量7.5%、平均官能基数2.29、数平均分子量2820のポリオールを得た。さらにヘキサメチレンジイソシアネート143.3g(0.853モル)、すなわちNCO/OHの当量比2.1にて窒素気流下で80℃にて48時間フラスコ中で撹拌しながら反応させNCO%が3.29%、1分子当たりの末端NCO基数2.29のウレタンプレポリマー(a−1−5)を得た。
合成例9<ウレタンプレポリマー(OXZ−1)の合成>
ウレタンプレポリマー(a−1−5)140.8gと2ーイソプロピル3(2ヒドロキシエチル)1,3オキサゾリジン15.9g、すなわちNCO/OHの当量比1.1にて窒素気流下で60℃にて48時間フラスコ中で撹拌しながら反応させ、オキサゾリジン含有ウレタンプレポリマー(OXZ−1)を得た。本組成物のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を測定した結果、残存している2−イソプロピル3(2ヒドロキシエチル)1,3オキサゾリジンの含有率は1%以下であることを確認した。
合成例10<湿気硬化型ウレタンコンパウンド(AB−1)の調整>
密閉型プラネタリーミキサー中に120℃で5時間減圧乾燥し、水分を0・05%以下に調整したNS−200(炭酸カルシウム:日東粉化(株)製)170部、120℃で5時間減圧乾燥し、水分を0・1%以下に調整したハクエンカCCR(脂肪酸処理炭酸カルシウム:白石カルシウム(株)製)30部、キシレン80部、ジオクチルフタレート90部、テレフタル酸とDOPを重量比で1:1でロールミキサーを用いて予め混合したペースト10部、サリチル酸0.6部及びウレタンプレポリマー(a−1−4)290部、オキサゾリジン含有ウレタンプレポリマー(OXZ−1)210部を加え均一に混合した後、60トールの減圧下で脱泡して湿気硬化型ウレタンコンパウンド(AB−1)を得た。
合成例11〔ビスフェノール変性活性水素化合物(b−2−1)の調製〕
エポキシ当量が188なるビスフェノールA型エポキシ樹脂の40重量部と、ひまし油脂肪酸の60重量部とを、トリフェニルフォスフィンの0.2重量部の存在下に、窒素バブリングしながら110℃で15時間反応させて、酸価0.1、水酸基当量265のビスフェノール変性活性水素化合物(b−2−1)を得た。
合成例12〔ポリウレタン樹脂(B)における硬化剤コンパウンドの調製〕
ビスフェノール変性活性水素化合物(b−2−1)の48部、水酸基当量350のひまし油(ユーリックH−35:伊藤製油(株)製)の52部、炭酸カルシウム(NN#500:日東粉化(株)製)50部、顔料10部、活性アルミナ粉末(BK−112:住化アルケム(株)製)40部をプラネタリーミキサーを用い真空脱泡しながら均一混合し、ポリオールコンパウンド(B−1)を得た。
(試験方法)
<クラック追従性試験>
住宅都市整備公団KMK法に準拠。実施例で得られた構造体について、ゼロスパンからの引張りでスパン幅が何mmに拡大した時に被覆構造体が破断するかを測定した。
<表面性試験方法>
30×30cmのスレート板の上にウレタンプレポリマーからなるプライマー層、本発明の下層用材料及び上層用材料を35℃85%条件下にて塗布、養生させ、翌日塗膜表面の発泡レベルを確認した。塗布面積に対する発泡面積の割合を評価した。
(実施例1)
30×30cmのスレート板の表面に予めプライマー層としてプライアデックT−117(大日本インキ化学工業(株)製)を200g/m塗布した後、下層としてウレタンプレポリマー(a−1−1)と活性水素化合物(a−2−1)を重量比1:1で攪拌混合、1.5kg/m塗布し、養生した。翌日、上層としてミリオネートMR−200(クルードMDI:日本ポリウレタン(株)製)とポリオールコンパウンド(B−1)を重量比1:4で攪拌混合、1.5kg/mを塗布し、養生することで、上下層からなる構造体が積層された基盤を得た。
このスレート板とプライマー層と上下層からなる積層物を試験体として、クラック追従性試験及び表面性試験を行った。
(実施例2)
ウレタンプレポリマー(a−1−1)と活性水素化合物(a−2−1)の代わりに、下層としてウレタンプレポリマー(a−1−2)、活性水素化合物(a−2−2)を重量比1:1で用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、得られた被覆構造物を試験体として、クラック追従性試験及び表面性試験を行った。
(比較例1)
ウレタンプレポリマー(a−1−1)と活性水素化合物(a−2−1)の代わりに、下層としてミリオネートMR−200(クルードMDI:日本ポリウレタン(株)製)とポリオールコンパウンド(B−1)を重量比1:4で用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、得られた被覆構造物を試験体として、クラック追従性試験及び表面性試験を行った。
(比較例2)
ウレタンプレポリマー(a−1−1)と活性水素化合物(a−2−1)の代わりに、下層として湿気硬化型ウレタンコンパウンド(AB−1)を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、得られた被覆構造物を試験体として、クラック追従性試験及び表面性試験を行った。
(比較例3)
ウレタンプレポリマー(a−1−1)と活性水素化合物(a−2−1)の代わりに、下層としてウレタンプレポリマー(a−1−3)と活性水素化合物(a−2−3)を重量比1:2で用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、得られた被覆構造物を試験体として、クラック追従性試験及び表面性試験を行った。
実施例及び比較例で用いた上下層材料、及び前記試験の結果は、表−1のとおりである。
Figure 2007223204
※表−1中の硬度において、数値の前の「A」はショアーA硬度を表し、「D」はショアーD硬度のことを表す。
表−1の結果より、実施例1、2は、活性アルミナ粉末を含有したショアーA硬度85以上かつ伸度200%以上の弾性ウレタン被覆材を下層に用いることで、基盤のクラックに追従し、さらには、上層に用いられる発泡しやすい硬質ウレタン被覆材の表面性を向上させることが出来る。これに対し、硬質ウレタン被覆材を積層させた比較例1は、下層の疎水性も高いことから、表面性は優れているものの、クラック追従性には乏しい。また、柔軟性の高いウレタン被覆材を下層に用いると、クラック追従性においては大幅な向上が見られるものの、塗膜内の架橋密度が低いことから水分を呼び込みやすく、上層への表面性に悪影響を与える。

Claims (3)

  1. ショアーA硬度が85以上でかつ伸度が200%以上のポリウレタン樹脂を含む下層(A)とショアーD硬度が50以上のポリウレタン樹脂を含む上層(B)の少なくとも二層から構成されてなるウレタン系被覆構造体。
  2. 前記下層(A)が、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a−1)、活性水素を有する化合物(a−2)、活性アルミナ粉末(a−3)を必須成分として硬化してなる請求項1記載のウレタン系被覆構造体。
  3. 前記上層(B)が、ポリイソシアネート化合物(b−1)、ビスフェノール変性活性水素化合物(b−2)、天然油もしくはその誘導体(b−3)、活性アルミナ粉末(a−3)を必須成分として硬化してなる請求項1又は2記載のウレタン系被覆構造体。

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