JP2007221107A - 複合電磁波シールド材及びその製造方法 - Google Patents

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和彦 石原
Kohei Izumi
孝平 泉
Tomoyuki Tsuruta
知之 鶴田
Yoji Tamura
洋二 田村
Hideyuki Minaki
秀幸 三奈木
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Abstract

【課題】高周波領域において高いシールド効果を有し、機械特性が優れ、軽量かつフレキシブルで安価なシールド材料を提供する。
【解決手段】本発明の複合電磁波シールド材は、有機樹脂フィルムの片面に、下から順に、Alを主成分とする金属箔からなる導電性芯体、乾式Cuめっき層、金属めっき層が形成されてなり、破断伸度が5%以上であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合電磁波シールド材及びその製造方法に関するものであり、より詳細には、機械的特性に優れ、軽量かつ電磁波シールド性に優れた複合電磁波シールド材及びその製造方法に関する。
携帯電話、パーソナルコンピューター、電子レンジ等の各種電子機器の普及や高性能化に伴い、電子機器のノイズ防止や電磁波の人体に対する影響防止等の見地から、電磁波シールド材が使用されている。さらに近年、著しい情報通信技術の発展が、大容量の情報通信を実現するとともに、使用周波数帯の高周波化をもたらし、その結果、高周波領域帯におけるシールド特性の向上ならびに軽量なシールド材料が求められるようになった。公知の電磁波シールド材としては、金属箔や金属メッシュなど、金属材料を種々の形で樹脂基板中に埋設したものなどが知られている(例えば特許文献1参照)。また、熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂に、繊維状金属フイラーを配合して導電性を付与した導電性複合樹脂組成物などもある(例えば特許文献2参照)。さらに、アルミ箔とフィルムを複合した熱収縮性シールド材や、アルミ箔の表面に炭素材料を含む導電性樹脂を設けたシールド材もある(例えば特許文献3〜4参照)。金属箔や銅編組などを巻いて、シールド性を高めているものもある。
本出願に関する先行技術文献として次のものがある。
特開平2−302098号公報 特開昭61−287962号公報 特開昭63−104832号公報 特開平7−105748号公報
しかしながら、上記のシールド材は比較的高価であり、これが電線自体のコストを上昇させる大きな要因となっている。例えば、フイラーを用いた複合シールド材は、マスターチップ化した複合材を再び樹脂と混練して作製するため、膜厚が安定した製品を製造することが困難であり、その結果、歩留まりが悪く、コストアップの要因となる。また、アルミ箔とフィルムを複合した材料では、そのシールド性は、30〜300MHz帯領域で効果があるが、現在必要とされている1GHz以上の高周波に対するシールド領域においては、その効果が乏しい。さらにこのアルミ箔上に炭素材料を含む導電性樹脂複合材を設けたシールド材においては、炭素材料に黒鉛を用いているため、これが水分を吸収するとアルミ箔と炭素材料との間で局部電池が形成され、その結果アルミ箔の腐食が進行してしまう問題がある。これらに対して、銅箔をシールド材に用いた場合においては、銅箔の厚みを増やすことにより高いシールド効果は得られるが、シールド材自体が重くなる問題が生じる。またこれを電線に組み込んだ場合、電線自体のフレキシブルな屈曲が困難となり、扱いにくいものとなる。
一方、アルミ箔のみを用いた場合、軽量かつフレキシブルなシールド材となるが、アルミ箔だけではシールド効果が乏しいため、アルミ箔の外側に銅からなる編組を巻き付けることで、軽量な電線用シールド材を構成している。しかし、この銅編組が電線のコストを上昇させる要因の一つでもあり、さらに銅編組を用いることで、電線のフレキシビリティーを束縛し、使い勝手も悪くなる。
従って本発明の目的は、主には、高周波に対する電磁波シールド効果を向上した複合電磁波シールド材を提供すると共に、軽量で機械的特性が優れた複合電磁波シールド材を提供することにある。
本発明の複合電磁波シールド材は、有機樹脂フィルムの片面に、下から順に、アルミニウムを主成分とする金属箔からなる導電性芯体、乾式銅めっき層、金属めっき層が形成されてなり、破断伸度が5%以上であることを特徴とする。
本発明の複合電磁波シールド材においては、
1.乾式銅めっき層が、真空蒸着めっき又はスパッタにより形成されていること、
2.金属めっき層が、電解銅めっき又は電解ニッケルめっきであること、
が好適である。
本発明の複合電磁波シールド材の製造方法は、有機樹脂フィルムの片面に、アルミニウムを主成分とする金属箔からなる導電性芯体を積層し、該金属箔の表面にプラズマ処理した後に、乾式銅めっきを行い、さらに金属めっきを行うことを特徴とする。
本発明の複合電磁波シールド材によれば、1GHz以上の高周波に対する電磁波シールド効果が優れるだけでなく、軽量であり、かつシールド材の片面のみに金属めっき層を形成し、他方の面に有機樹脂フィルムがラミネートされているので、5%以上の破断伸度を有し、機械的特性にも優れている。
本発明の複合シールド材は、導電性芯体がアルミニウムを主体とする金属箔からなり、その片面に絶縁体である有機樹脂フィルムを貼り合わせ、反対面にシールド効果に優れる成分から構成された金属めっき層が施されている。
本発明においては、導電性芯体の表面に有機樹脂フィルム層、裏面にシールド特性を有する金属めっき層を形成させており、この有機樹脂フィルム層を形成させることにより、シールド材の機械特性が向上する。シールド材を組み込んだ電線を作る場合においては、シールド材に必要とされる機械特性としては5%以上の破断伸度であり、5%未満の材料では、電線を作製する時にシールド材が破断するため適用できない。導電性芯体の両面にシールド層として金属を積層した場合、その破断伸度は極端に低下するため、電線用途のシールド材には不適応となる。
(導電性芯体)
本発明においては、導電性芯体としてアルミニウム(以下、「Al」ということがある)を主成分とする金属箔を用いる。Alを主成分とする金属箔は安価で軽量であり、これにより軽い材料で高いシールド効果を有するシールド材の提供が可能となる。尚、Alを主成分とする金属箔とは、Al箔又はAlを主成分とするAl合金から成る箔であり、これらは圧延箔又は電解箔のいずれであってもよい。
Alを主成分とする金属箔からなる導電性芯体としては、公知のもの又は市販品(例えばJISに規定の1000系、3000系など)を使用することが可能である。
Alを主成分とする金属箔の厚みは、4〜35μm、特に5〜20μmの範囲にあることが好ましい。4μm未満の厚みでは、Alを主成分とする金属箔自体の安定生産ならびに生産コストに問題があり、一方35μmを超えると電磁波シールド材自体の重量が大きくなり軽量性が損なわれると共に、破断伸度が低下するという問題がある。
(有機樹脂フィルム)
有機樹脂フィルムは、前述したように複合電磁波シールド材の機械的特性を向上させると共に、絶縁体としての役割を有するものである。
有機樹脂フィルムは、熱可塑性フィルム又は熱硬化性フィルムの何れを用いることができる。
熱可塑性フィルムとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリル樹脂、ポリフェレンオキシド、飽和ポリエステル、酢酸セルロース、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢ビ共重合体、フッ素樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフイド、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、液晶ポリマー、熱可塑性エラストマーなど、公知のものを使用することができ、熱硬化性フィルムとしては、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコーン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアラミドなど、公知のものを使用することができるが、中でもポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルムを好適に用いることができる。
有機樹脂フィルムの厚みは、1.2〜50μmの範囲のものを用いることが好ましい。1.2μm未満では、フィルムの安定生産とその製造コストの点で問題があり、一方50μmを超えると軽量かつフレキシブルなシールド材料を提供することが難しくなるので好ましくない。
フィルム自体は延伸でも無延伸でもよいが、均一なフィルム厚みの点からは延伸したフィルムを用いることが好ましい。
導電性芯体への有機樹脂フィルムの貼り合わせは、フィルムを溶融温度直前まで加熱したラミネート方式、接着界面に接着剤を用いた接着方式など、公知の方法で貼り合わせることが可能である。
(プラズマ処理)
本発明においては、導電性芯体としてAlを主成分とする金属箔を用いることから、箔の表面に強固な酸化皮膜が形成されており、この酸化皮膜は、Alを主成分とする金属箔への金属めっきを妨げている。すなわち、かかる酸化皮膜が形成されたAlを主成分とする金属箔に直接めっきを行うと、均一に金属が析出できず、例えできたとしても、その金属層とAlを主成分とする金属箔との密着性は非常に乏しいものとなる。そのため複合電磁波シールド材からなる電線を作製するときに金属層が剥離して脱落し、その結果、シールド効果が得られなくなってしまうのである。
このため本発明においては、Alを主成分とする金属箔の表面酸化皮膜を取り除く目的で、Alを主成分とする金属箔表面にプラズマを曝す、プラズマ処理を行う。
プラズマ処理に用いるガスには、一般的にArガスが使用されるが、窒素ガス、酸素ガス、へリウムガスでも適用できる。
また、プラズマはRFプラズマ装置を用いて形成させることが可能であり、その出力は、10〜300Wの範囲、特に50〜200Wの範囲であることが好ましく、これによりAlを主成分とする金属箔の表面酸化皮膜を効率よく除去することが可能である。すなわち、10W未満ではプラズマの形成が困難であり、例えプラズマを形成できたとしても、Alを主成分とする金属箔上の酸化皮膜を除去するには不十分であり、一方300Wを超えるとフィルムが収縮するなどして、寸法変化が生じるなどの問題がある。
(乾式銅めっき層)
本発明においては、プラズマ処理により酸化皮膜が除去されたAl主成分とする金属箔上に、銅(以下、「Cu」ということがある)を乾式めっきする。これによりAlを主成分とする金属箔表面に酸化皮膜が再形成されるのを抑制することが可能になる。尚、乾式めっきとしては、真空蒸着めっき又はスパッタを挙げることができる。
プラズマ処理後に乾式めっきにより形成される乾式Cuめっき層の厚みは、5〜500Åの範囲、特に10〜100Åの範囲であることが好ましい。乾式Cuめっき層の厚みが5Å未満では、乾式Cuめっき層が不均一となり、次の工程での金属めっきを均一に形成することが困難であると共に、Alが一部露出しているため金属めっき層の密着不良が発生しやすい。
(金属めっき層)
乾式銅めっき層上に被覆する金属めっき層には、シールド特性の優れる銅(Cu)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、ニッケル−リン合金(Ni−P合金)、ニッケル−ホウ素合金(Ni−B合金)、ニッケル−モリブテン合金(Ni−Mo合金)、ニッケル−タングステン合金(Ni−W合金)、ニッケル−コバルト合金(Ni−Co合金)、ニッケル−鉄合金(Ni−Fe合金)などを使用することができる。
金属めっき層は、無電解めっきあるいは電解めっきなどの湿式めっきにより形成することが好ましい。金属めっき層の厚みは、0.3〜15μmの範囲にあることが好ましく、特に1〜3μmの範囲の厚みとすることが高いシールド効果を得られるので好ましい。金属めっき層の厚みが0.3μm未満の場合、シールド効果が乏しく、一方15μmより厚い場合は、シールド材料が重くなり、軽量かつフレキシブルな高シールド材料を提供することが難しくなるので好ましくない。
また、本発明においては、かかるシールド特性を有する金属めっき層の表面に、防錆を目的として適当な化成処理などの保護膜を形成することも可能である。
(実施例1)
導電性芯体として、市販のAl 箔(9μm厚)にPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(6μm厚)をラミネートして、15μm厚のAl/PET材を作製した。
このAl/PET材を真空成膜装置内に装着し、真空引きを30分間行った後に、Arガスを導入して0.5Paの気圧に調整したところで、Ti/SUS電極で構成されているRFプラズマ電極内に200Wの出力を加えてArプラズマを形成させる。このArプラズマ内にAl/PET材を通過させながら、Al表面上の酸化皮膜を除去した。
Al箔表面上の酸化皮膜を除去した後、スパッタ電源としてDCプラズマ電極を使用し、プラズマ出力3250WでCuスパッタを行い、Al箔上に100Å厚のCuをスパッタした。
このCuをスパッタしたAl/PET材を真空成膜装置から取り出し、2μm厚のCuめっきを行った。Cuめっき浴の組成は、硫酸銅6水和物が200g/L、硫酸:50g/L、塩化物イオン:50ppm、銅めっき光沢剤:5ml/L(奥野製薬製添加剤SF−M)であり、このめっき浴を用いて、浴温25〜30℃、電流密度:3〜5A/dmでCuめっきを行って、複合電磁波シールド材を作製した。
評価結果は表1に示す通りであり、良好な結果が得られた。
(実施例2)
導電性芯体として、市販のAl箔(7μm厚)にPETフィルム(4μm厚)をラミネートして、11μm厚のAl/PET材を作製し、このAl/PET材について、実施例1と同様にして、Al箔表面上の酸化皮膜を除去した。
Al箔表面上の酸化皮膜を除去した後、再び4×10−4Paまで真空引きし、あらかじめ真空装置内の蒸着部分のるつぼ内に銅源を準備しておき、ここをEBガンで照射して加熱することでAl箔表面に100Å厚のCuを蒸着した。
このCuを蒸着したAl/PET材について、Cuめっき厚を1μmとした以外は実施例1と同様にしてCuめっきを行い、複合電磁波シールド材を作製した。
評価結果は表1に示す通りであり、良好な結果が得られた。
(実施例3)
導電性芯体として、市販のAl箔(35μm厚)にPETフィルム(6μm厚)をラミネートして、41μm厚のAl/PET材を作製し、このAl/PET材について、実施例1と同様にして、Al箔表面上の酸化皮膜を除去した。
Al箔表面上の酸化皮膜を除去した後、乾式Cuめっき層の厚みを10Å(プラズマ出力325W)とした以外は、実施例1と同様にしてAl箔表面にCuをスパッタした。
このCuスパッタしたAl/PET材について、Cuめっき厚を2μm厚とした以外は実施例1と同様にしてCuめっきを行い、複合電磁波シールド材を作製した。
評価結果は表1に示す通りであり、良好な結果が得られた。
(実施例4)
導電性芯体として、市販のAl箔(20μm厚)にPETフィルム(11μm厚)をラミネートして、31μm厚のAl/PET材を作製し、このAl/PET材について、実施例1と同様にして、Al箔表面上の酸化皮膜を除去した。
Al箔表面上の酸化皮膜を除去した後、乾式Cuめっき層の厚みを50Å(プラズマ出力1625W)とした以外は実施例1と同様にしてAl箔表面上にCuスパッタを行った。
このCuスパッタしたAl/PET材を真空成膜装置から取り出し、1μm厚のニッケルめっきを行った。ニッケルめっき浴の組成は、硫酸ニッケル6水和物が240g/L、塩化ニッケル6水和物が45g/L、ホウ酸:30g/L、ピット防止剤:2ml/L(日本化学産業:ピットレス)であり、このめっき浴を用いて、浴温55〜60℃、電流密度:5A/dmでニッケルめっきを行い、複合電磁波シールド材を作製した。
評価結果は表1に示す通りであり、良好な結果が得られた。
(実施例5)
導電性芯体として、市販のAl箔(7μm厚)にPETフィルム(4μm厚)をラミネートして、11μm厚のAl/PET材を作製した。
このAl/PET材について、プラズマ出力を50Wにした以外は実施例1と同様にして、Al箔表面上の酸化皮膜を除去した。
Al箔表面上の酸化皮膜を除去した後、実施例1と同様にしてAl箔面上に100Å厚のCuをスパッタした。
このCuスパッタしたAl/PET材について、Cuめっき厚を1μmとした以外は実施例1と同様にして、Cuめっきを行い、複合電磁波シールド材を作製した。
評価結果は表1に示す通りであり、良好な結果が得られた。
(比較例1)
プラズマ処理を施さない以外は実施例1と同様にして、複合電磁波シールド材を作製した。
評価結果は表1に示す通りであり、密着性は初期は良好であったが、経時後は剥離する結果となった。
(比較例2)
プラズマ処理を施さない以外は実施例2と同様にして、複合電磁波シールド材を作製した。
評価結果は表1に示す通りであり、密着性は初期から剥離する結果となった。
(比較例3)
導電性芯体として、市販のAl箔(7μm厚)にPETフィルム(4μm厚)をラミネートして、11μm厚のAl/PET材を作製し、このAl/PET材について、電磁波シールド効果と破断伸度のみを測定した(密着性評価は省略)。
評価結果は表1に示すとおりであり、破断伸度は良好であったが、シールド性は実施例に比べて乏しい結果であった。
(比較例4)
PETフィルムをラミネートしない以外は、実施例1と同様にして、複合電磁波シールド材を作製した。
評価結果は表1に示す通りであり、密着性は良好な結果が得られたが、破断伸度は5%以下となり十分な機械的特性は得られなかった。
(評価方法)
1.密着性評価方法
作製した複合電磁波シールド材のCu層とAl箔の密着性を調べる目的で、めっき直後にテープ剥離試験を行い、さらに促進試験として、タバイエスペック製の恒温恒湿器(75℃−RH95%)内にこの複合電磁波シールド材を2週間静置した後(表1では経時後として示す)にテープ剥離試験を行った。このテープ剥離試験には、ニチバン株式会社製セロハン粘着テープ24mm幅を用いた。
評価基準:Cuの残存面積が70%以上 ○
Cuの残存面積が70%未満 ×
2.クロストーク法によるシールド性評価方法
1) 図1に示すように、中央部に外部導体を剥いた部分(30cm長)を有する1m長のマイクロ波ケーブル1に3GHzの高周波を入力し、マイクロ波ケーブル1に近接して置かれた、前記ケーブルと向様のマイクロ波ケーブル2に乗り移った高周波の出力(P1)を測定する。
2) 次に上記1)と同様にして、マイクロ波ケーブル2に15mm幅のサンプルを剥き出し部(但し、左右の外部導体はリード線で電気的に接合されている)を中心に、少なくともCu層を内側に且つ表裏の約1/3の面積が互いに重なるようにスパイラル状に剥き出し部の15cm手前から60cm長(40回巻き)巻いたケーブルに乗り移った高周波の出力(P2)を測定する。
3) 下記式によりシールド効果を算出し、マイクロ波ケーブル2に巻いたサンプルのシールド性を評価し、シールド効果の値が大きいほど電磁波シールド性は良好とした。尚、シールド性の合格基準は40dB以上である。
シールド効果(dB)=−10Log(P2/P1)
3.破断伸度の測定方法
テンシロン(ORIENTEC社製引っ張り試験器RTC−1210A)を用いて、サンプル幅が15mmでチャック間隔が100mm長となるようにサンプルを準備し、100mm/分の速度でサンプルを引っ張り、破断するまでの伸びをチャック間隔距離に対する百分率で示した。合格基準は5%以上である。
Figure 2007221107
本発明によれば、Al箔などの比較的軽量な導電性芯体の片面側にシールド効果の優れる金属層を形成させ、その反対面に有機樹脂フィルム、特にポリエステル系のフィルムを張り合わせることで、機械特性が優れ、軽量かつ高シールドな電磁波シールド材を提供することができる。
本発明によれば、高周波領域において高いシールド効果を有し、機械特性が優れ、軽量かつフレキシブルで安価なシールド材料を製造し、提供することができる。本発明で製造したシールド材は、特に極細の電線用シールド材に用いた場合、その特徴を生かすことができる。
クロストーク法によるシールド性測定装置を示す。

Claims (4)

  1. 有機樹脂フィルムの片面に、下から順に、アルミニウムを主成分とする金属箔からなる導電性芯体、乾式銅めっき層、金属めっき層が形成されてなり、破断伸度が5%以上であることを特徴とする複合電磁波シールド材。
  2. 前記乾式銅めっき層が、真空蒸着めっき又はスパッタにより形成されている請求項1記載の複合電磁波シールド材。
  3. 前記金属めっき層が、電解銅めっき又は電解ニッケルめっきである請求項1又は2記載の複合電磁波シールド材。
  4. 有機樹脂フィルムの片面に、アルミニウムを主成分とする金属箔からなる導電性芯体を積層し、該金属箔の表面にプラズマ処理した後に、乾式銅めっきを行い、さらに金属めっきを行うことを特徴とする複合電磁波シールド材の製造方法。
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