JP2007215279A - ハーネス保護チューブとそれを用いた給電構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば車両ボディからスライドドアに常時給電を行うためのワイヤハーネスに好適なハーネス保護チューブを提供する。
【解決手段】周方向の凹溝2と凸条3とをチューブ長手方向に交互に配列して成るハーネス保護チューブ1で、凹溝2と凸条3とを断面矩形環状に形成した。凹溝2と凸条3とを断面正方形環状に形成した。凹溝2と凸条3との四角部7を断面湾曲状に形成した。ハーネス保護チューブ1を固定構造体47からスライド構造体41に配索してスライド構造体への給電を行わせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、蛇腹状に構成されて屈曲自在なハーネス保護チューブとそれを用いた給電構造に関するものである。
図9は、従来のハーネス保護チューブの一形態を示すものである(例えば特許文献1参照)。
このハーネス保護チューブ9は、合成樹脂を材料として周方向の断面円形の凹溝21と凸条22とをチューブ長手方向に交互に蛇腹状に配列して成る断面円形のコルゲートチューブであり、径方向のどの方向にも良好な屈曲性を発揮する。
図10は、従来のハーネス保護チューブの他の形態を示すものである(同じく特許文献1参照)。
このハーネス保護チューブ10は、合成樹脂を材料としての周方向の断面長円形(平形)の凹溝23と凸条24とをチューブ長手方向に交互に蛇腹状に配列して成る断面長円形(平形)のコルゲートチューブであり、短径方向の良好な屈曲性と長形方向の剛性を発揮する。
図11は、従来のハーネス保護チューブを用いた給電構造の一形態を示すものである(例えば特許文献2参照)。
この給電構造は自動車の車両ボディ47側からスライドドア41の各補機等に常時給電を行わせるものであり、ハーネス保護チューブとしては図9の断面円形のコルゲートチューブ9又は図10の断面長円形のコルゲートチューブ10が使用される。本例ではコルゲートチューブ9として説明する。
コルゲートチューブ9の内側空間に複数本の絶縁被覆電線52が挿通されてワイヤハーネス43’が構成され、ワイヤハーネス43’は合成樹脂製のプロテクタ42(図ではプロテクタカバーの図示を省略している)の内側に湾曲した状態で収容され、且つ板ばね44で上向きに付勢されて、スライドドア41の開閉に伴うドア半開時のワイヤハーネス43’の余長(弛み)が吸収されるようになっている。ワイヤハーネス43’はプロテクタ42から渡り空間を経て車両ボディ47側に配索され、車両ボディ側でハーネス固定具53’で支持されている。
図12は、スライドドア41の開閉状態(実線が全開、鎖線が全閉)を示すものである。スライドドア41は車両ボディ47から外側に離間しつつ車両ボディ47の後方にスライドして全開する。全閉時はその逆である。ワイヤハーネス43’は車両ボディ側のハーネス固定具53’を支点としてプロテクタ42から導出されつつ前後に揺動する。ハーネス固定具53はコルゲートチューブ9を周方向回動自在に支持する。
図13は、自動車のスライドドアに常時給電を行うための従来のハーネス保護チューブを用いた給電構造の他の形態を示すものである(例えば特許文献3参照)。
ハーネス保護チューブとしては、比較的小径で且つ屈曲性の良い柔軟な網状チューブ36と図9又は図10のコルゲートチューブ9,10とを連結して使用している。本例ではコルゲートチューブ10として説明する。各保護チューブ10,36内に複数本の電線が挿通されてワイヤハーネス35が構成され、ワイヤハーネス35は合成樹脂製のプロテクタ61(プロテクタベースのみを図示する)内でループ状に屈曲され、ループ部34の一方はプロテクタ61の下部開口63から車両ボディ側に導出され、ループ部34の他方はプロテクタ61の裏側からスライドドア内に配索されている。
本例のループ部34は二つのローラ66,67で拡縮自在に支持されており、スライドドアの開閉に伴ってループ部34が拡縮しつつワイヤハーネス35の余長が吸収される。図13はスライドドア全開時の状態である。スライドドアの開閉時の状態やプロテクタ61からのワイヤハーネス35の導出状態やハーネス固定具53”の基本構造は図11に示したものと同様である。
特開2002−233026号公報(図1,図6) 特開2001−354085号公報(図4,図7) 特開2005−137082号公報(図1〜図3)
しかしながら、上記従来の図9の断面円形のコルゲートチューブ9にあっては、全方位に(どの方向にも)屈曲するために、例えば図11の給電構造に使用した場合に、図12のスライドドア41の全開時にコルゲートチューブ9を含むワイヤハーネス43’が最短距離の直線的な軌跡で揺動する傾向となり、ハーネス固定具53’の位置等によってはコルゲートチューブ9が図12のB部において車両ボディ47に干渉し兼ねないという懸念があった。
また、図10の断面長円形(平形)のコルゲートチューブ10にあっては、短径方向のみに屈曲可能であるので、移動時の軌跡を規制することができるが、長径方向に殆ど屈曲せず、且つ長径寸法が長いために、曲げ剛性が高く、スライドドアの開閉操作力が増加するという懸念があった。それを避けるために、コルゲートチューブ10を長手方向中間部で二分割して連結して用いる場合は、そのための工数やコストがかかるという懸念があり、また、コルゲートチューブ10の肉厚を薄くした場合には、耐久性の低下をきたすという懸念があった。
また、断面長円形(平形)のコルゲートチューブ10を図13の給電構造のループ部34として使用した場合には、特にループ部34が交差する円状であるために、屈曲時に大きな応力がかかり、且つコルゲートチューブ10の長径寸法が長いために、短径方向への屈曲に大きな力が必要で、スライドドアの開閉操作力が増加したり、プロテクタ61が厚さ方向(コルゲートチューブ10の長径方向)に肥大化するという懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、断面円形のコルゲートチューブと断面長円形(平形)のコルゲートチューブの欠点を解消して両者の長所を発揮させることのできる形状のハーネス保護チューブとそれを用いた給電構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るハーネス保護チューブは、周方向の凹溝と凸条とをチューブ長手方向に交互に配列して成るハーネス保護チューブにおいて、前記凹溝と凸条とが断面矩形環状に形成されたことを特徴とする。
上記構成により、ハーネス保護チューブが断面矩形環状の凹溝と凸条の四つの辺部に直交する四方向に屈曲自在となる。断面矩形環状の凹溝と凸条との四角部における対角方向の屈曲は抑止される。断面矩形状とは断面正方形と断面長方形とを含むが、断面正方形ないしそれに近い長方形であることが好ましい。ハーネス保護チューブの曲げ剛性は断面円形状、断面矩形状、断面長円形状(平形状)の順で強くなる。例えば、車両ボディからスライドドアにかけて断面矩形状のハーネス保護チューブを用いてワイヤハーネスを配索した場合に、スライドドアの全開時に断面矩形状のハーネス保護チューブが適度に屈曲した状態で維持されるから、車両ボディとの干渉が防止されると共に、ドア開閉時に断面矩形状のハーネス保護チューブが四方に屈曲自在であるから、ドアの開閉操作力が低減される。また、スライドドアの給電装置に断面矩形状のハーネス保護チューブをループ状に屈曲させて用いた場合には、断面円形の保護チューブよりも省スペースで済み、且つ断面長円形の保護チューブよりも曲げ応力が低減される。
請求項2に係るハーネス保護チューブは、請求項1記載のハーネス保護チューブにおいて、前記凹溝と凸条とが断面正方形環状に形成されたことを特徴とする。
上記構成により、ハーネス保護チューブの四方への屈曲が同一の力で均一に行われる。これにより、請求項1記載の発明の作用効果が一層顕著に発揮される。
請求項3に係るハーネス保護チューブは、請求項1又は2記載のハーネス保護チューブにおいて、前記凹溝と凸条との四角部が断面湾曲状に形成されたことを特徴とする。
上記構成により、ハーネス保護チューブの四方への屈曲性が向上し、屈曲がより小さな力でよりスムーズに行われる。また、合成樹脂製のハーネス保護チューブを押出成形で形成する際の型抜き性が向上する。
請求項4に係るハーネス保護チューブを用いた給電構造は、請求項1〜3の何れか記載のハーネス保護チューブを固定構造体からスライド構造体に配索して該スライド構造体への給電を行わせることを特徴とする。
上記構成により、車両のスライドドアやスライドシート等といったスライド構造体に車両等といった固定構造体からハーネス保護チューブを含むワイヤハーネスが配索されて常時給電が行われる。スライド構造体の全開時に断面矩形状のハーネス保護チューブが適度に屈曲した状態で維持されるから、固定構造体との干渉が防止されると共に、スライド構造体の開閉時に断面矩形状のハーネス保護チューブが四方に屈曲自在であるから、スライド構造体の開閉操作力が低減される。また、スライド構造体の給電装置に断面矩形状のハーネス保護チューブをループ状に屈曲させて用いた場合には、断面円形の保護チューブよりも省スペースで済み、且つ断面長円形の保護チューブよりも曲げ応力が低減される。
請求項1記載の発明によれば、断面矩形状のハーネス保護チューブが断面円形のハーネス保護チューブと断面長円形のハーネス保護チューブとの中間の作用を奏するから、例えば、スライドドア用の給電構造に適用した場合に、断面矩形状のハーネス保護チューブが適度な剛性で屈曲しつつ車両ボディとの干渉が防止され、また、断面長円形のハーネス保護チューブに較べて、四方に屈曲自在であることで、スライドドアの操作性が向上し、さらに、スライドドア内でループ状に屈曲させて余長吸収する場合に、断面矩形状のハーネス保護チューブが断面円形の保護チューブよりもスペースをとらず、且つ断面長円形の保護チューブよりも応力集中せずにスムーズな屈曲と且つ良好な耐久性を発揮するから、これらにより、スライドドアへの常時給電の信頼性が向上する。
請求項2記載の発明によれば、断面正方形状のハーネス保護チューブの四方への屈曲が同一の力で均一に行われるから、請求項1記載の発明の効果が一層顕著に発揮される。
請求項3記載の発明によれば、断面矩形状(正方形状)のハーネス保護チューブを一層小さな力でスムーズに屈曲させることができ、請求項1,2記載の発明の効果が一層顕著に発揮される。
請求項4記載の発明によれば、スライド構造体から固定構造体にかけて断面矩形状のハーネス保護チューブが適度な剛性で屈曲しつつ固定構造体との干渉が防止され、また、断面長円形のハーネス保護チューブに較べて、四方に屈曲自在であることで、スライド構造体の操作性が向上し、さらに、スライド構造体内でループ状に屈曲させて余長吸収する場合に、断面矩形状のハーネス保護チューブが断面円形の保護チューブよりもスペースをとらず、且つ断面長円形の保護チューブよりも応力集中せずにスムーズな屈曲と且つ良好な耐久性を発揮するから、これらにより、スライド構造体への常時給電の信頼性が向上する。
図1〜図3は、本発明に係るハーネス保護チューブの一実施形態を示すものである。
このハーネス保護チューブ1は、合成樹脂を材料として、周方向の断面矩形環状(正方形環状)の凹溝(谷部)2と凸条(山部)3とをチューブ長手方向に交互に蛇腹状に複数配列して成る断面矩形状(正方形状)のコルゲートチューブである。
凸条3は凹溝2に一体に続いている。各凸条3は等しい長さの四辺の頂壁(環状壁)5を有し、対向する二辺の頂壁5は平行に位置し、各凹溝2は等しい長さの四辺の底壁4を有し、対向する二辺の底壁4は平行に位置している。コルゲートチューブ1は四辺に直交する方向(四方向)に屈曲自在である。
図2の如く、コルゲートチューブ1の四角部すなわち各凹溝2の四角部6と各凸条3の四角部7とは断面円弧状(1/4円状すなわち90゜の円弧)に湾曲しており、鋭利な角部がないことにより、屈曲性が高められると共に、押出成形時の型抜き性が高められている。凸条3の湾曲部(符号7で代用)の半径は凹溝2の湾曲部(符号6で代用)の半径よりも大きいことは言うまでもない。
図3(断面図)の如く、凸条3の頂壁5の両側に位置する側壁8は少しテーパ状に傾斜しており、これによっても屈曲性が高められると共に、押出成形時の型抜き性が高められている。
断面矩形状(正方形状)のコルゲートチューブ1は断面円形や長円形のコルゲートチューブと同様に押出成形で容易に形成される。例えば、ストレートダイス(図示せず)から断面矩形状の平坦面の一次チューブ(図示せず)を押し出した直後に、内側と外側の波形の金型(図示せず)で周方向の凹溝2と凸条3が成形される。
図3の如く、凹溝2の環状の底壁4は断面略半円状に形成されて、良好な型抜き性と共に良好な屈曲性を発揮する。コルゲートチューブ1の凹溝2と凸条3の内面は外面と同様な形状(外面に沿う形状)となっている。
コルゲートチューブ1が断面正方形状(四角の湾曲部7を含んでも正方形状と呼称する)であるから、四辺の壁部4,5の厚さ方向に(四方向に)屈曲自在であり、対向する角部7(隣接する壁部の交差部)の方向(対角方向)の屈曲は抑止される。
断面円形のコルゲートチューブが全方位に(径方向のどの方向にも)屈曲自在で、断面長円形のコルゲートチューブが短径方向のみに屈曲自在であるのに対し、断面正方形状のコルゲートチューブ1は90゜間隔の四方向に屈曲自在である。
また、曲がりやすさ(剛性の弱さ)の点では、断面円形のコルゲートチューブが一番曲がりやすく(剛性が弱く)、次いで断面正方形状のコルゲートチューブ1が曲がりやすく、次いで断面長円形のコルゲートチューブの順となる。断面正方形状のコルゲートチューブ1は断面円形と断面長円形の中間の曲げ剛性を有する。このように、断面正方形状のコルゲートチューブ1は断面円形と断面長円形との中間的な作用を奏する。
断面正方形状のコルゲートチューブ1の屈曲方向が四方に規制され、且つ曲げ剛性が断面円形のコルゲートチューブよりも高いことで、後述の給電構造(図5〜図6)において、ワイヤハーネス43が最端距離の直線的な軌跡をとることがなくなり、断面円形のコルゲートチューブにおける車両ボディ47との干渉の心配が解消される。
また、断面正方形状のコルゲートチューブ1が四方に屈曲自在であり、且つ曲げ剛性が断面長円形のコルゲートチューブよりも低いから、後述の給電構造(図7〜図8)において、コルゲートチューブ1のループ部60の屈曲性が向上し、曲げ応力が低減されて耐久性が向上すると共に、スライドドアの開閉操作力が低減されて操作性が向上する。さらに、断面長円形のコルゲートチューブの長径寸法よりも断面正方形のコルゲートチューブ1の一辺の長さを短くできるから、プロテクタ61すなわち給電装置が厚さ方向にコンパクト化される。
図4(a)(b)(c)は、断面円形のコルゲートチューブ9と断面正方形状のコルゲートチューブ1と断面長円形のコルゲートチューブ10との形状を同じ断面積(約205mm2)で比較したものである。
図4(a)の断面円形のコルゲートチューブ9の直径Dが16mmである場合、図4(b)の断面正方形状のコルゲートチューブ1の一辺の長さLは14.3mm、図4(c)の断面長円形のコルゲートチューブ10の長径側の平坦部の長さL1は12.7mm、短径L2は10.0mmとなる。
このように、断面正方形状のコルゲートチューブ1は断面円形や長円形のコルゲートチューブ9,10よりもコンパクトに収容することができる。また、断面長円形のコルゲートチューブ10に較べて電線挿通作業が容易で、且つ電線52(図5)の自由度が高いので電線52の収容率も高まる。
図5〜図6は、断面正方形状のコルゲートチューブ1を従来の図11と同様の給電構造(給電装置40)に適用した実施形態を示すものである。
図5は自動車のスライドドア41の全閉状態、図6はスライドドア41の全開直前の半開状態をそれぞれ示している。コルゲートチューブ1はスライドドア側のプロテクタ42の前端部51から車両ボディ47のステップ部48の近傍のハーネス固定具(ハーネス固定部)53まで配索され、プロテクタ42内で屈曲した状態で板ばね(弾性部材)44で上向きに付勢されている。
コルゲートチューブ1に複数本の電線52が挿通されてワイヤハーネス43が構成され、電線52の一方がスライドドア側の補機等にコネクタ接続され、電線52の他方がハーネス固定具53から車両ボディ側に導出されて電源側のワイヤハーネス(図示せず)に接続されている。ハーネス固定具53は断面正方形状のコルゲートチューブ1を保持するインナクランプ(図示せず)と、ワイヤハーネス43(コルゲートチューブ1)の捩り防止のためにインナクランプを周方向回動自在に保持するアウタクランプ(符号53で代用)とで構成されることが好ましい。
図5のドア全閉時に、断面正方形状のコルゲートチューブ1はハーネス固定具53からほぼ水平にプロテクタ42の長形の下部開口45まで延び、下部開口45上で上向きに屈曲して(屈曲部を符号39で示す)プロテクタ42の外周壁50に沿って上向きに湾曲してプロテクタ42の下部前端側のハーネス固定部54で固定されている。
図6のスライドドア41の開き時に、断面正方形状のコルゲートチューブ1はハーネス固定具53から渡り空間46に向けてほぼ水平に短く延び、ハーネス固定具53を支点に前方に引っ張られつつ、渡り空間46ないしその近傍で後方に屈曲して(屈曲部を符号38で示す)、プロテクタ42の下部開口45からプロテクタ内に導入されつつ板ばね44の付勢に抗して小さな半径で屈曲して前端側のハーネス固定部54に続いている。これはスライドドア41の全開時においても同様である。
スライドドア41の全開時に、断面正方形状のコルゲートチューブ1は断面円形のコルゲートチューブ9に較べて剛性が高く、四方向(四方の各壁部5と直交する方向)へのある程度の(適度な)曲げにくさを有しているから、渡り空間46において断面円形のコルゲートチューブ9のような最端距離の直線的な軌跡を描かず、後方に比較的大きな半径で屈曲することで(屈曲部を符号38で示す)、コルゲートチューブ1と車両ボディ47との干渉が確実に防止され、コルゲートチューブ1の損傷の心配が解消される。
また、図5,図6において断面長円形のコルゲートチューブ10を用いた場合と比較すると、スライドドア41の開閉時に、プロテクタ42からハーネス固定具53にかけて断面正方形状のコルゲートチューブ1が断面長円形のコルゲートチューブ10よりも小さな力で屈曲・揺動するから、スライドドア41の開閉操作が小さな力でスムーズに行われる。これは、断面正方形状のコルゲートチューブ1の一辺の長さLが断面長円形のコルゲートチューブ10の長径寸法L3(図4)よりも短く、且つ断面長円形のコルゲートチューブ10が短径方向に曲がろうとする際に大きな力を必要とすることに起因する。
図7〜図8は、断面正方形状のコルゲートチューブ1を従来の図13と同様の給電構造(給電装置59)に適用した実施形態を示すものである。
図7は自動車のスライドドア(図示せず)の全閉状態、図8はスライドドアの全開状態をそれぞれ示している。断面正方形状のコルゲートチューブ1は、スライドドア側のプロテクタ61の上端側から垂直な基板部62を貫通してプロテクタ内に導入され、プロテクタ内でループ状に湾曲して(ループ部を符号60で示す)、長形の下部開口63から車両ボディ側のハーネス固定具(ハーネス固定部)53まで配索されている。
図7のスライドドアの全閉時に、断面正方形状のコルゲートチューブ1は、ハーネス固定具53を支点にほぼ水平に引っ張られつつ、プロテクタ61の後端部から外周の傾斜壁64に沿って上向きに傾斜し、プロテクタ内で小径なループ状に屈曲しつつ基板部62の孔65からスライドドア側に導出されている。
スライドドアの半開時にループ部60が大きく拡径して余長吸収される。ループ部60は,固定ローラ66と、ばね(図示しない弾性部材)に付勢された可動ローラ67とで支持・拡径されることが好ましい。
図8のスライドドアの全開時に、コルゲートチューブ1はハーネス固定具53から後方に引っ張られつつ傾斜状に延び、プロテクタ61内で上向きに屈曲しつつ(屈曲部を符号37で示す)時計回りに小さな半径でループ状に屈曲して交差しつつスライドドア側へ導出されている。
本例においても前例と同様にスライドドアの全開時に、渡り空間(図6の符号46)において断面正方形状のコルゲートチューブ1が最端距離の直線状ではなく屈曲した軌跡を描くから、車両ボディとの干渉が防止されることは勿論のこと、プロテクタ61内で断面正方形状のコルゲートチューブ1がループ状に柔軟に屈曲して、コルゲートチューブ1にかかる応力が低減されると共に、プロテクタ61が断面長円形のコルゲートチューブ10の場合よりも厚さ方向に省スペース化される。断面長円形のコルゲートチューブ10は長径方向への屈曲性が殆どないため、短径方向にループ状に且つ交差させて屈曲させた際に屈曲性が低下するが、断面正方形状のコルゲートチューブ1は四方に屈曲自在であるから、この問題を生じない。
また、スライドドアの開閉時にプロテクタ61からハーネス固定具53にかけて断面正方形状のコルゲートチューブ1が断面長円形のコルゲートチューブ(特に長径方向に屈曲しようとした際に大きな力を要する)よりも小さな力で屈曲・揺動するから、スライドドアの開閉操作が小さな力でスムーズに行われる。操作力が小さくて済むから、断面長円形のコルゲートチューブ10のように分割・連結する必要がなく、コルゲートチューブ1を一本化できるから、チューブ品番が削減されると共に、ワイヤハーネス43の配索工数やコストが低減される。これは図5〜図6の実施形態においても同様である。
なお、上記各実施形態においては、断面正方形状のコルゲートチューブ1を用いたが、断面正方形に近い断面長方形や、対向する各二辺(長辺と短辺)の壁部の長さの差がさほど大きくない断面長方形状のコルゲートチューブ(図示せず)であれば、上記同様の作用効果を奏することができる。断面正方形状と断面長方形状を含めて断面矩形状と呼称する。
また、上記各実施形態においては、自動車のスライドドアの給電構造を示したが、自動車に限らず他の車両や工作機械等のスライドドアや、スライドドア以外で車両のスライドシート等においても、断面矩形状のコルゲートチューブを用いて給電構造(給電装置)を構成することができる。これらスライドドアやスライドシート等をスライド構造体と総称し、車両ボディや工作機械本体等を固定構造体と総称する。
また、断面矩形状のコルゲートチューブ1を上記給電構造に代えてワイヤハーネスの配索構造に適用することも有効である。ハーネス配索構造としては、上記給電構造におけるハーネス配索構造の他に、例えば車両ボディ等に沿ってワイヤハーネスを二次元又は三次元形状に配索する構造等が挙げられる。
また、断面矩形状のコルゲートチューブ1に電線を挿通して構成されるワイヤハーネス43自体も発明として有効なものである。このワイヤハーネス43はスライド構造体への常時給電用や車両ボディ等の固定構造体への配索用として適用される。
本発明に係るハーネス保護チューブの一実施形態を示す斜視図である。 同じくハーネス保護チューブを示す平面図である。 同じくハーネス保護チューブを示す断面図である。 (a)は断面円形のハーネス保護チューブ、(b)は断面正方形のハーネス保護チューブ、(c)は断面長円形のハーネス保護チューブをそれぞれ示す比較説明図である。 本発明に係るハーネス保護チューブを用いた給電構造の一実施形態を示すスライドドア全閉時の斜視図である。 同じくスライドドア半開時の斜視図である。 ハーネス保護チューブを用いた給電構造の他の実施形態を示すスライドドア全閉時の斜視図である。 同じくスライドドア全開時の斜視図である。 従来のハーネス保護チューブの一形態を示す斜視図である。 従来のハーネス保護チューブの他の形態を示す斜視図である。 従来のハーネス保護チューブを用いた給電構造の一形態を示す斜視図である。 同じく給電構造におけるスライドドアの開閉時の状態を示す説明図(平面図)である。 従来のハーネス保護チューブを用いた給電構造の他の形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 コルゲートチューブ(ハーネス保護チューブ)
2 凹溝
3 凸条
7 四角部
47 車両ボディ(固定構造体)
41 スライドドア(スライド構造体)

Claims (4)

  1. 周方向の凹溝と凸条とをチューブ長手方向に交互に配列して成るハーネス保護チューブにおいて、前記凹溝と凸条とが断面矩形環状に形成されたことを特徴とするハーネス保護チューブ。
  2. 前記凹溝と凸条とが断面正方形環状に形成されたことを特徴とする請求項1記載のハーネス保護チューブ。
  3. 前記凹溝と凸条との四角部が断面湾曲状に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のハーネス保護チューブ。
  4. 請求項1〜3の何れか記載のハーネス保護チューブを固定構造体からスライド構造体に配索して該スライド構造体への給電を行わせることを特徴とするハーネス保護チューブを用いた給電構造。
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