JP2007212697A - カーボンブラック顔料とその分散体および製造方法 - Google Patents

カーボンブラック顔料とその分散体および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イソパラフィン系炭化水素溶媒などの有機溶媒に対して優れた分散性を示すカーボンブラック顔料、その分散体および製造方法を提供すること。
【解決手段】両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物の一方の末端イソシアネート基がカーボンブラックの表面官能基とウレタン結合し、他方の末端イソシアネート基が反応性パラフィンの反応性基と結合した表面改質カーボンブラックからなる顔料と該カーボンブラック顔料をイソパラフィン系炭化水素溶媒に分散した分散体、およびカーボンブラックと両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物を非反応性の有機溶媒中で反応させて、カーボンブラックの表面官能基と一方の末端イソシアネート基とをウレタン結合させ、次いで、反応性パラフィンと混合してパラフィンの反応性基と他方の末端イソシアネート基とを結合させるカーボンブラック顔料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機溶媒、例えばイソパラフィン系炭化水素溶媒に対して優れた分散性を有し、特に電子ペーパー用の黒色着色材などとして好適なカーボンブラック顔料とその分散体および製造方法に関する。
カーボンブラックは古くから黒色の着色顔料として有用されており、近年ではインクジェットプリンタ用の黒色着色材として、表面を改質することにより極性溶媒である水への分散性能を向上させたカーボンブラック顔料が開発されている。
また、無極性溶媒や低極性溶媒への分散性の改善、向上も、例えば電子ペーパー用の黒色着色材としてイソパラフィン系の炭化水素溶媒(例えばエクソン モービル社製、商品名アイソパーなど)に対する優れた分散性を有する黒色着色材の開発が要望されている。
電子ペーパーは従来のパネルディスプレイと比較して、軽量化やそのフレキシブル性から紙の利便性をそのまま保持したリライタブルディスプレイデバイスとして期待されている。また、低電圧で駆動可能であり、更に、電圧を印加して一度表示した画像は電力を消費することなくそのまま長時間保持することができるので、省エネ性にも優れている。
電子ペーパーの画像表示方法としては電気化学反応を基本原理とする方法、着色微粒子を電気泳動させる方法、着色微粒子を磁気により泳動させる方法など、様々な方式が提案されており、中でも電気泳動により着色微粒子を移動して画像表示する方法は、画像表示の有望な方法の一つとして広く研究されている。
例えば、マイクロカプセル系電気泳動方式による電子ペーパーの白黒画像表示は、マイクロカプセル内に透明な泳動媒体としてイソパラフィン系炭化水素溶媒(例えばエクソン モービル社製、商品名アイソパーなど)を封入し、この溶媒中に白色微粒子である負に帯電した二酸化チタン微粒子と黒色微粒子である正に帯電したカーボンブラックを分散させて、透明な前面電極と背面電極間に電圧を印加することにより、帯電微粒子をそれぞれの電極と逆の電位の方向に移動させて、白黒の画像表示を可能とするものである。
図1は前面透明電極に正の電位を、背面電極に負の電位を印加した場合の画像表示の原理を示した模式図で、負に帯電した白色の二酸化チタン微粒子は正の電位の前面透明電極側に移動し、正に帯電した黒色のカーボンブラック微粒子は負の電位の背面電極側に移動する。したがって、前面透明電極側から見ると負に帯電した二酸化チタン微粒子の白色が観察される。
図1において電極に印加する電位を逆にすると、図2に示すように、正に帯電したカーボンブラック黒色微粒子は前面透明電極側に移動し、負に帯電した白色の二酸化チタン微粒子は背面電極側に移動するので、前面透明電極側からは黒色が観察されることになり、これらを組み合わせることで白黒の画像を表示することができる。
この電気泳動媒体として、特許文献1には複数の顔料粒子を懸濁流体に懸濁した電気泳動媒体であって、該顔料粒子は、重合体を該顔料粒子に化学的に結合させるかその周りに架橋させており、該重合体は、該顔料の1〜15重量%の量で存在している、電気泳動媒体が提案されている。
特許文献1によれば、カーボンブラック粒子に化学的に結合されるかその周りに架橋された、カーボンブラックの1〜15重量%の重合体を有するカーボンブラック電気泳動媒体が開示されており、該重合体は、主鎖および複数の側鎖を含有し、該側鎖は、該主鎖から伸長しており、該側鎖の各々は、少なくとも約4個の炭素原子を含有するとするものであることが示されている。
特表2004−526210号公報
上記のマイクロカプセル系電気泳動方式による電子ペーパーの白黒画像表示の精度を高めるためには、泳動媒体中に黒色微粒子であるカーボンブラックを良好な状態に安定分散させることが重要となる。また、マイクロカプセル系電気泳動方式では、マイクロカプセル内に封入する泳動媒体が電位により影響を受けると画像表示が乱れるため、無極性あるいは低極性の泳動媒体を使用する必要があり、イソパラフィン系炭化水素溶媒(例えばエクソン モービル社製、商品名アイソパーなど)やシリコーン系オイルが使用されており、特にイソパラフィン系炭化水素溶媒が主流となりつつある。
そこで、本発明者らは、電子ペーパー用の黒色微粒子として用いられるカーボンブラック顔料について鋭意研究を行った結果、カーボンブラック表面を泳動媒体であるイソパラフィン系炭化水素に近似した構造の化学物質により表面改質すると、泳動媒体中において優れた分散性が付与されることを見出した。
すなわち、本発明はこの知見に基づいて完成したものであって、その目的は有機溶媒、例えばイソパラフィン系炭化水素溶媒に対して優れた分散性を有し、例えば電子ペーパー用の黒色着色材などとして好適なカーボンブラック顔料とその分散体、および該カーボンブラック顔料の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明によるカーボンブラック顔料は、両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物の一方の末端イソシアネート基がカーボンブラックの表面官能基とウレタン結合し、他方の末端イソシアネート基が反応性パラフィンの反応性基と結合した表面改質カーボンブラックからなることを特徴とする。
また、本発明のカーボンブラック顔料分散体は、上記のカーボンブラック顔料をイソパラフィン系炭化水素溶媒に1〜20重量%の濃度で分散したものである。
また、このカーボンブラック顔料の製造方法は、カーボンブラックと両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物を非反応性の有機溶媒中で反応させて、カーボンブラックの表面官能基と一方の末端イソシアネート基とをウレタン結合させ、次いで、反応性パラフィンと混合してパラフィンの反応性基と他方の末端イソシアネート基とを結合させることを特徴とする。
なお、上記の製造方法において、好ましくはカーボンブラックの表面官能基がヒドロキシル基又は/及びカルボキシル基であり、表面官能基量は0.14μeq/m以上である。
本発明のカーボンブラック顔料は、電気泳動の泳動媒体であるイソパラフィン系炭化水素溶媒(例えばエクソン モービル社製、商品名アイソパーなど)に近似した化学構造の反応性パラフィンを、両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物の両末端イソシアネート基を介してカーボンブラック表面に化学結合させて表面改質したものであり、例えばマイクロカプセル系電気泳動方式による電子ペーパーのマイクロカプセル内に封入するイソパラフィン系炭化水素溶媒に安定に分散させることができる。
また、本発明の製造方法によれば、分散性に優れた上記の表面改質したカーボンブラック顔料を製造することができ、例えばイソパラフィン系炭化水素溶媒に対して優れた分散性を示し、電子ペーパー用の黒色微粒子として好適なカーボンブラック顔料の製造が可能となる。
したがって、本発明によれば、マイクロカプセル系電気泳動方式による電子ペーパーの白黒画像を鮮明かつ高コントラストの画像として表示することができるカーボンブラック顔料の分散体を提供することができる。
本発明で用いるカーボンブラックの種類には特に制限はなく、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラックなどいずれも使用することができるが、好ましくは電子顕微鏡観察により測定される一次粒子径が0.01〜0.3μmのカーボンブラックが用いられる。一次粒子径が0.01μm未満のカーボンブラックでは粒子間に作用する凝集力が大きいために凝集し易くなり、一方、0.3μmを越える場合には表面改質した状態での自重が大きくなり、溶媒中で沈降し易くなる。
本発明のカーボンブラック顔料は、カーボンブラックの表面官能基と両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物の一方の末端イソシアネート基がウレタン結合で結合し、更に他方の末端イソシアネート基が反応性パラフィンの反応性基と結合した構造に表面改質された点を特徴とする。
カーボンブラックには、その生成プロセスあるいは酸化などの後処理により種々の表面官能基が存在するが、それらの官能基のうちイソシアネート基とウレタン結合する表面官能基としてはヒドロキシル基およびカルボキシル基の酸性官能基が大きく機能する。そのため、カーボンブラックの表面官能基としてはヒドロキシル基又は/及びカルボキシル基が好ましく、また表面官能基量は0.14μeq/m以上であることが好ましい。
官能基量が0.14μeq/m未満ではイソシアネート基との反応が不均一化するのでカーボンブラック表面官能基にイソシアネート基を均一にウレタン結合させることができず、結果的にイソパラフィン系炭化水素などの有機溶媒への分散性が低下することになる。なお、これらの表面官能基量は必要によりカーボンブラックを酸化処理することにより調整することができ、酸化処理は湿式酸化あるいは乾式酸化など公知の適宜な方法により酸化処理する。
本発明のカーボンブラック顔料は、両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物の一方の末端イソシアネート基が、ヒドロキシル基やカルボキシル基などのカーボンブラックの表面官能基と結合し、他方の末端イソシアネート基が反応性パラフィンの反応性基と結合したものである。
両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物としてはパラフェニレンジイソシアネート、2−クロロ−1、4−フェニルジイソシアネート、2、4−トルエンジイソシアネート(TDI)、2、6−トルエンジイソシアネート、1、5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジフェニルメタン−4、4′−ジイソシアネート(MDI)、1、3−キシレン−4、6−ジイソシアネート、ジフェニルサルファイド−4、4′−ジイソシアネート、1、4−ナフタレンジイソシアネートなどが例示され、好ましくは、MDI、TDI、HDIが用いられる。
反応性パラフィンとしては末端に反応性官能基を有する炭化水素骨格のポリマーであれば特に制限はないが、溶媒への分散性を考慮すればイソパラフィン系炭化水素の構造に近似した構造を有するものが好ましく、一般的なイソパラフィンの構造は三叉炭化水素構造であるため、反応性パラフィンも三叉炭化水素構造であることが好ましい。また、反応性パラフィンの反応性基はジイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応することが必要であり、反応性基としてはヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基などが例示される。
また、反応性パラフィンは直鎖型でも分枝型でも用いることができるが、本発明のカーボンブラック顔料はイソパラフィン系炭化水素の溶媒中に立体障害を伴って分散していることから、分子量が500〜30000のものが好ましい。分子量が500未満ではポリマー鎖による立体障害が小さく、分散性が低下する。また分子量が30000を越えるとカーボンブラック顔料の自重により分散体において沈降し易く、さらにイソシアネート基と反応させてポリマーを結合してカーボンブラックの表面改質を行うことが難しくなるためである。
化1は、本発明のカーボンブラック顔料として、カーボンブラックの表面官能基のヒドロキシル基と、両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物としてジフェニルメタンの一方の末端イソシアネート基がウレタン結合で結合し、更に、他方の末端イソシアネート基が反応性パラフィンとしてヒドロキシル基を有する直鎖型パラフィンと結合したカーボンブラック顔料を例示したものである。
Figure 2007212697
このカーボンブラック顔料は、カーボンブラックと両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物を非反応性の有機溶媒中で反応させて、カーボンブラックの表面官能基と一方の末端イソシアネート基とをウレタン結合させ、次いで、反応性パラフィンと混合してパラフィンの反応性基と他方の末端イソシアネート基とを結合させることにより製造される。
カーボンブラック、好ましくは表面官能基がヒドロキシル基又は/及びカルボキシル基であり、官能基量が0.14μeq/m以上であるカーボンブラックと、両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物を、酢酸エチルや酢酸ブチルなどのエステル化合物やケトン類などの非反応性の有機溶媒に入れて、撹拌脱泡機で撹拌脱泡した後、三本ロールミルなどで混練する。この際、ジブチルチンジラウレートなどの脱水縮合剤を少量添加すると反応が促進されてウレタン結合し易くなる。
混練物を再度有機溶媒で希釈し、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、プロセスホモジナイザーなどで混合した後、25〜100℃の温度で適宜時間熱処理して、ジイソシアネート化合物の一方の末端イソシアネート基とカーボンブラックの表面官能基とを強固にウレタン結合させる。
この反応式を化2に例示した。化2は、カーボンブラック粒子表面の官能基としてヒドロキシル基と、ジイソシアネート化合物としてメチルジフェニルジイソシアネートとを反応させて一方の末端イソシアネート基がウレタン結合した場合である。
Figure 2007212697
この場合、未反応のジイソシアネート化合物が残留するとカーボンブラック粒子同士の凝集結合が促進されるため未反応のジイソシアネート化合物を除去することが好ましく、熱処理後の分散液を、例えば高速遠心分離機で処理して未反応のジイソシアネート化合物を遠心除去する。
次いで、このカーボンブラックの表面官能基と結合したジイソシアネート化合物を反応性パラフィンと混合して、撹拌脱泡機で所定時間撹拌および脱泡した後、三本ロールミルなどで混練する。その後、混練物をイソパラフィン系炭化水素で希釈し、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、プロセスホモジナイザーなどで混合した後、25〜100℃の温度で適宜時間熱処理して、ジイソシアネート化合物の他方の末端イソシアネート基と反応性パラフィンの反応性基とを結合させる。
このように、本発明は両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物を用いて、一方の末端イソシアネート基がカーボンブラックの表面官能基とウレタン結合し、他方の末端イソシアネート基が反応性パラフィンの反応性基と結合した、すなわち、ジイソシアネート化合物の両末端のイソシアネート基の結合を介して、カーボンブラックと反応性パラフィンとが結合したイソパラフィン系炭化水素溶媒への分散性に優れたカーボンブラック顔料が製造される。
この反応を化2に例示したカーボンブラック粒子表面のヒドロキシル基と、メチルジフェニルジイソシアネートとを反応させて一方の末端イソシアネート基がヒドロキシル基にウレタン結合した後、化3に示した反応性基としてヒドロキシル基を有する直鎖型パラフィン系炭化水素を反応させた場合の反応式を化4に示した。
Figure 2007212697
但し、R1 は炭素数1〜6の直鎖型または分枝型アルキレン基、R2 〜R5 は同一または異なる直鎖型または分枝型アルキル基を示し、n は0〜200の整数である。
Figure 2007212697
なお、上記の製造方法において、反応性パラフィンを反応させた混練物にイソパラフィン系炭化水素溶媒を添加して混練した後、熱処理して溶媒の除去およびフィルターで大粒成分を除去し、更にイソパラフィン系炭化水素溶媒を加えて適宜濃度、例えばカーボンブラック顔料の濃度を1〜20重量%に調節して分散体を作製して、例えば、電子ペーパー用の泳動媒体などとして好適な、カーボンブラック顔料がイソパラフィン系炭化水素溶媒に分散した分散体とすることができる。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により制約されるものではない。
実施例1
カーボンブラックに東海カーボン(株)製TB#7550Fを用い、過硫酸アンモニウムを酸化剤とした水溶液中で液相酸化してヒドロキシル基0.74μeq/m、カルボキシル基4.8μeq/mのカーボンブラック試料を作製した。
ジフェニルメタン−4、4′−ジイソシアネート(MDI)12.5gを15重量%の濃度に溶解させたメチルエチルケトン溶液に、粘度調整剤として不活性ポリエチレングリコールジメチルエーテル(日本油脂(株)製ユニオックスMM−500)150g、十分に乾燥したカーボンブラック試料75gを攪拌脱泡機に入れて、攪拌2分、脱泡2分の前混練を行った後、三本ロールにて30分間混練した。次いで、混練物にジブチルチンジラウレート0.875gを10重量%の濃度に溶解させたイソパラフィン溶液(エクソン モービル社製、商品名アイソパーH)を添加し、更に、30分間三本ロールにて混練した。この際、溶媒であるメチルエチルケトンは揮散するため、適宜メチルエチルケトンを追加した。
この混練物にメチルエチルケトンを加えて全量を750mlとし、超音波式ホモジナイザーにより10分間、更に(株)東海製ナノマイザーを用いて50〜150MPaの圧力で、イソシアネート化合物結合カーボンブラックを溶媒中に分散させた後、セパラブルフラスコにて60℃で2時間攪拌しながら加熱処理した。
加熱処理後の分散液を3000rpmで3分間遠心分離処理し、遠心分離後の上澄み液を除去した後、メチルエチルケトンを添加して再度遠心分離した。この操作を2回実施した後、遠心残さに対してイソパラフィンを添加して遠心分離を2回行った。
上記遠心残さに反応性基としてヒドロキシル基を有する反応性パラフィン(綜研化学(株)製アクトフローUMB−1003)48.8gを加えて混合し、三本ロールにて30分間混練した後、ジブチルチンジラウレート1.24gを10重量%の濃度に溶解したイソパラフィン溶液を添加し、更に30分間三本ロールにて混練した。
この混練物にイソパラフィン系炭化水素溶媒(エクソン モービル社製、商品名アイソパーH)を加えて全量を250gとした後、セパラブルフラスコにて60℃で4時間攪拌しながら加熱処理した。加熱処理後の分散体をナノマイザーを用いて、50〜150MPaの圧力を掛けて更に機械的分散を図った。
上記分散体を乾燥機にて80℃で1時間加熱処理し、その後アドバンテック東洋(株)製No.131濾紙を2回通過させ、最後に全量を再び250gになるようにイソパラフィン系炭化水素溶媒を適量添加して、カーボンブラック濃度10重量%にイソパラフィンに分散させたカーボンブラック分散体1を製造した。
実施例2
実施例1と同じカーボンブラックを用いてオゾンにより気相酸化して、ヒドロキシル基1.0μeq/m、カルボキシル基3.2μeq/mのカーボンブラック試料を作製した。
このカーボンブラック試料を用いて、実施例1と同じ方法により、カーボンブラック濃度10重量%にイソパラフィンに分散させたカーボンブラック分散体2を製造した。
実施例3
カーボンブラックにDegussa社製SpecialBlack4(ヒドロキシル基0.16μeq/m、カルボキシル基4.2μeq/m)を使用した他は、実施例1と同じ方法によりカーボンブラック分散体3を製造した。
実施例4
カーボンブラックに酸化処理を施さない東海カーボン(株)製TB#7550F(ヒドロキシル基0.13μeq/m、カルボキシル基0.37μeq/m)を用いた他は、実施例1と同じ方法によりカーボンブラック分散体4を製造した。
比較例1
実施例1と同じカーボンブラックを用いて過硫酸アンモニウムを酸化剤とした水溶液中で酸化したカーボンブラック試料(ヒドロキシル基0.74μeq/m、カルボキシル基4.8μeq/m)75gと反応性パラフィン(綜研化学(株)製アクトフローUMB−1003)48.8gとを混合し、三本ロールにて30分混練し、ジブチルチンジラウレート1.24gを10重量%の濃度にて溶解させたイソパラフィン系溶液(エクソン モービル社製、商品名アイソパーH)を添加し、更に30分間三本ロールにて混練した。
この混練物にイソパラフィン系溶液を添加して全量を750gとした後、超音波ホモジナイザーにより10分間、更に(株)東海製ナノマイザーを用いて50〜150MPaの圧力で、溶媒中に分散させた後、セパラブルフラスコにて60℃で2時間攪拌しながら加熱処理した。加熱処理後の分散体を3000rpmで3分間遠心分離処理し、遠心分離後の上澄み液を除去した後、イソパラフィン系溶液を添加して遠心分離を2回実施した。この混練物にイソパラフィン系溶液を添加して全量を750gとした後、(株)東海製ナノマイザーを用いて50〜150MPaの圧力を掛けて分散を行なって、カーボンブラックの表面官能基と反応性イソパラフィンとを直接結合させたカーボンブラックが10重量%の濃度で分散した分散体5を製造した。
これらの分散体について、Honeywell社製のMicrotrac法粒度分析計9340−UPA150を用いて分散体中のカーボンブラック凝集体の平均粒子径を測定し、また山一電機(株)製の振動式粘度計により分散体の粘度を測定した。測定結果の経時的変化を表1に示した。
Figure 2007212697
表1から、実施例の分散体1〜4は分散体中カーボンブラック粒子凝集体の平均粒子径が小さく、その経時変化も少ない事が分かる。一方、比較例である分散体5のカーボンブラック粒子凝集体の平均粒子径は分散体1〜4に比べて極めて大きくその経時変化も大きかった。
前面透明電極に正の電位を、背面電極に負の電位を印加した場合の画像表示の原理を示した模式図である。 前面透明電極に負の電位を、背面電極に正の電位を印加した場合の画像表示の原理を示した模式図である。

Claims (4)

  1. 両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物の一方の末端イソシアネート基がカーボンブラックの表面官能基とウレタン結合し、他方の末端イソシアネート基が反応性パラフィンの反応性基と結合した表面改質カーボンブラックからなることを特徴とするカーボンブラック顔料。
  2. 請求項1のカーボンブラック顔料が1〜20重量%の濃度でイソパラフィン系炭化水素溶媒に分散したカーボンブラック顔料分散体。
  3. カーボンブラックと両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物を非反応性の有機溶媒中で反応させて、カーボンブラックの表面官能基と一方の末端イソシアネート基とをウレタン結合させ、次いで、反応性パラフィンと混合してパラフィンの反応性基と他方の末端イソシアネート基とを結合させることを特徴とする請求項1記載のカーボンブラック顔料の製造方法。
  4. カーボンブラックの表面官能基がヒドロキシル基又は/及びカルボキシル基であり、表面官能基量が0.14μeq/m以上である請求項3記載のカーボンブラック顔料の製造方法。
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