JP2007211018A - ガラスイオノマーセメント - Google Patents

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Abstract

【課題】安定性、強度特性、フッ化物の放出に優れるガラスイオノマーセメントを提供すること。
【解決手段】本発明は、添加された水を実質的に含まない有機組成物と、水を含む水性組成物とを含む多液型のイオノマーセメント系を提供する。該有機組成物は少なくとも1種の親水性成分と、該有機組成物の1.0重量パーセントより多い重量パーセントとして提供される酸官能性化合物を含有する。該組成物の液体成分は、分離した組成物としても、また混合された場合でも、相溶性である。
【選択図】なし

Description

本発明はガラスイオノマーセメント系に関する。さらに特に、本発明は、水性組成物と酸性有機組成物を含むガラスイオノマーセメントに関する。
ガラスイオノマーセメントは、一般に、イオン性ポリマー組成物と反応性ガラス組成物を含み、水性環境においてこれら2種の組成物を混合することによりセメントの硬化反応が開始する材料である。このような材料は、セメントが、例えば歯体または骨体に使用される歯科産業および医療産業における多数の用途に使用される。従来、このような材料は、一方が粉末形態である2部系で提供される。一般に、イオン性ポリマーは水性液状形態で提供され、反応性ガラスは粉末として提供される。粉末と液体を速やかに混合し、従来のガラスイオノマー系を完全に反応させる系を設計する際にかなりの努力が払われてきた。
アンダーソン(Anderson)に付与された米国特許第4,288,355号は、ポリカルボン酸の非ゲル化濃縮水溶液と金属酸化物粉末の水性懸濁物を含み、混合された場合に、硬化する前に望ましい形状に形成可能なプラスチック塊を形成する外科手術用セメント組成物を開示している。このようなセメントはペースト:ペースト形式を使用して調合されるが、全ての場合において両ペーストは水性ペーストである。この参考文献は、反応性フィラーを搬送するための有機ペーストの使用については開示していない。
アカハネ(Akahane)に付与された米国特許第4,591,384号は、金属酸化物と、この金属酸化物と反応することができる第2の成分を含む歯科用セメント組成物について開示している。この組成物は、さらに、発泡して水に溶解するタンニン酸誘導体と水溶性の還元剤を含む。これら2つの反応性成分を組み合わせる種々の形態が2欄、18〜27行に開示されている。この引用文献には、「粉末/液体、粉末/ペースト、ペースト/ペースト、ペースト/液体等」が含まれ、明らかに全ての搬送形態がその明細書に開示されるセメント系に対して同等であることを示している。
アカハネ(Akahane)に付与された米国特許第5,063,257号は、(a)α−β不飽和カルボン酸のポリマーと、(b)フルオロアルミノシリケートガラス粉末と、(c)重合可能な不飽和有機化合物と、(d)重合触媒と、(e)水と、(f)界面活性剤と、(g)還元材とを含む歯科用ガラスイオノマーセメントを開示している。水性ペーストのイオノマーと有機パースとの反応性フィラーとを有するをペースト:ペースト組成物が例示されている。
ミトラ(Mitra)らに付与された米国特許第5,154,762号は、水、酸反応性フィラー、水混和酸性ポリマー、エチレン系不飽和部分、光開始剤、水溶性還元剤および水溶性酸化剤を含有する、医療用および歯科用ユニベラル水性セメント(Univeral Water−Based Medical and Dental Cement)について開示している。2欄の58〜66行に2部ペースト:ペースト調合物が広範に開示してある。
本発明は、添加された水を実質的に含まない有機組成物と水を含む水性組成物を含む多液型のイオノマーセメント系を提供する。有機組成物は、親水性成分および有機組成物の1.0重量パーセントより多い重量パーセントとして提供される酸官能性化合物を少なくとも含有する。有機組成物の液体成分は相溶性溶液を形成し、水性組成物の液体成分も相溶性溶液を形成する。水性組成物および有機組成物の液体成分は混合された場合に相溶性溶液を形成する。有機組成物および水性組成物の少なくとも一方は酸反応性フィラーを含むが、ただし水性組成物は酸反応性フィラーと酸を共には含有しない。有機組成物および水性組成物の少なくとも一方は重合可能な成分を含む。有機組成物および水性組成物の少なくとも一方は、前記重合可能な成分の重合を開始させる重合触媒を含む。最後に、有機組成物および水性組成物は実質的に界面活性剤を含有しない。
本発明は、口腔環境内の濡れた領域において優れた強度特性と良好な濡れ特性を有するガラスイオノマーセメンと系を使用する容易さを提供する。酸性成分と酸反応性フィラー成分が、有害な影響を与えることなく、有機組成物中に同時に添加されることが可能なので、この系は驚くべきほど安定性が高い。
この組成物中には界面活性剤が含有されておらず、各組成物の液体成分はその部を混合する前後どちらにおいても相溶性であり、本願の組成物は重合時に優れたマトリックスを提供する。液体成分は単一相を形成するので、重合しない領域のないマトリックス全体に硬化剤が均一に分散される。得られた組成物は強度特性が優れている。さらに、本発明の組成物はフッ化物の放出が優れている。
本発明の有機組成物は添加された水を実質的に含まないので、反応性フィラーは、選択的に、イオノマーセメントの有機組成物および水性組成物のどちらに提供されてもよい。反応性フィラーの添加量が多いことより、硬化の結果良好なイオノマーマトリックスが確立され、またフッ化物のより多い放出も達成され得る。
本発明の系の水性組成物および有機組成物の液体成分は、経時的に液体成分の安定性を評価することにより、相溶性であることが測定される。液体成分を望ましい比で一体として混合し、バイアルの約半分を満たすように、25mlのバイアルに収容する、次いで、短軸を中心として1分あたり約25回転の速度で3日間回転することにより、バイアルを攪拌する。次いで、バイアルを周囲温度において4週間放置し、沈殿の存在を目で見て調べる。沈殿が観察されない場合には、組成物は相溶性で安定であると判定する。
本発明の目的において、「添加された水を実質的に含まない」という用語は、組成物が錯体または配位体ではない構成要素として意図して添加される水を含有しないことを意味する。金属またはガラスなどの多数の材料は、大気中から取り込まれる水または通常の状態で配位錯体として存在する水を含有することが理解される。吸湿性材料により取り込まれる水または水和物として存在する水は、本明細書に記載する組成物に存在することが許容される。組成物中に存在するいかなる水も、その供給元にかかわらず、水が組成物の長期特性に有害な影響を与えるような量で存在してはいけない。例えば、商品として要求される貯蔵期間中に材料の固化または粒状化を形成するような、フッ化物を放出する材料と酸性成分との反応を促進すると思われる量で水は存在しけはいけない。
本発明の組成物は、容易に流動可能な液体またはペーストとして本質的に両者ともに液体である。好ましいイオノマー系は、ペーストとして提供される両組成物を有する。本発明の目的において、ペーストは、弾性率が非弾性率より小さい材料と規定される。有機ペーストは、液体成分が本質的に有機性であり、前記有機ペーストが添加された水を実質的に含まないペーストである。好ましくは、水性ペーストおよび有機ペーストは各々約1×102〜1×1011Cpsの粘度を有する。さらに好ましくは、水性ペーストおよび有機ペーストは各々約1×107〜1×109Cpsの粘度を有する。粘度は、0.01〜0.1秒-1のせん断速度において流量計を使用して測定される。好ましい試験計画は、20mmの平行板を使用し、間隙を2mmにしたブーリン(Bohlin)CS50制御式応力流量計(メトリックグループ社ブーリンインスツルメンツ部門(Metric Group Inc.,Bohlin Instruments Division)、ニュージャージー州クランベリー)を使用することである。応力は、1パスカルから、約0.1秒-1のせん断速度に到達するのに十分な応力まで漸増した。
本明細書において使用する「光硬化性イオノマー」という用語は、反応性フィラーと水との存在下において硬化反応を受けるのに十分なイオン性側基、および例えば、放射エネルギーに暴露する結果硬化するような、得られる混合物を重合させ得るのに十分な重合可能な基を有するポリマーをいう。または、このイオノマーは、熱エネルギーにより、または化学的な酸化還元触媒系に暴露することにより硬化されてもよい。
本明細書において使用する「反応性フィラー」という用語は、ヒドロゲルを形成する水の存在下において、イオノマーと反応することができる金属酸化物もしくは水酸化物、鉱物のケイ酸塩、またはイオン性溶出性ガラスをいう。
本明細書において使用する「無反応性フィラー」という用語は、ヒドロゲルを形成する水の存在下においてイオノマーと反応しないフィラー材料をいう。
本明細書において使用する「イオノマーセメント系」という用語は、イオノマー、反応性フィラーおよび水などの他の選択的な成分の混合前または混合後の未硬化の組み合わせをいう。
本明細書において使用する「作業時間」という用語は、硬化反応の開始時、すなわちイオノマーと反応性フィラーを水の存在下において組み合わせるときから、硬化反応が進行して、意図された歯科目的または医療目的のために、例えばへらにとる、または形作るなど、系に対してそれ以上の物理的な作業が加えられなくなるまでの時間をいう。
本明細書において使用する「硬化時間」という用語は、修復部位内で硬化反応が開始される時点から、十分に硬化し、修復面にその後の臨床手技が実施される時点までの時間をいう。このような硬化反応は、通常の硬化反応の経過中および/または光硬化性の系を硬化することにより生じ得る。
上記のように、有機組成物は、少なくとも親水性成分と酸官能性化合物を含有する。親水性成分は、モノマー、オリゴマーまたはポリマーとして提供されてもよい。好ましくは、親水性成分は直鎖ホモポリマーまたはコポリマーのどちらかとして提供され、それらのどちらかは選択的に、軽度に架橋されてもよい。親水性成分は、好ましくは、約3重量パーセントの濃度で水と相溶性であり、ポリマー100gあたり少なくとも2gの水を吸収することができる。選択的に、親水性成分は、その場で重合反応を受けて、親水性の水吸収性ポリマーを形成する親水性モノマーであってもよい。親水性モノマーは、好ましくは2−ヒドロキシエチルメタクリレートまたはグリセロールモノメタクリレートおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
酸官能性化合物は、ガラスイオノマー反応のために適当ないかなる化合物であってもよいが、ただし選択される化合物は本明細書中のいずれかに記載する相溶性の要件を満たす。このような酸の好ましい例には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、グルタコン酸、アコニチン酸、シトラコン酸、メサコン酸、フマル酸およびチグリン酸などの有機モノまたはポリ酸性化合物が含まれる。
特に好ましい酸性化合物は、反応性フィラーと水の存在下において硬化反応を受けるのに十分なイオン性側基および得られた混合物を放射エネルギーに暴露させることにより硬化させられるのに十分な重合可能な側基を有するポリマーを含む光硬化性イオノマーである。
好ましい光硬化性イオノマーは以下の一般式Iを有する:
Figure 2007211018
(式中、
Bは有機骨格を示し、
各Xは、独立に、水と反応性フィラーの存在下において硬化反応を受けることができるイオン性基であり、
各Yは、独立に、光硬化可能な基であり、
mは、平均2以上の数であり、
nは、平均1以上の数である)。
好ましくは、骨格Bは、酸素、窒素または硫黄ヘテロ原子などの非障害性置換体を選択的に含有する、炭素−炭素結合のオリゴマーまたはポリマー骨格である。本明細書において使用する「非障害性」という用語は、光硬化可能なイオノマーの光硬化反応または反応性フィラーとの暗反応のどちらをも不用意に妨害しない置換体または結合基をいう。好ましいX基は酸性基であり、カルボキシル基が特に好ましい。
好適なY基には、重合可能なエチレン系不飽和基および重合可能なエポキシ基が含まれるが、これらには限定されない。エチレン系不飽和基が好ましく、特に、フリーラジカル機序によって重合され得るものが好ましく、その例は置換または未置換アクリレート、メタクリレート、アルケンおよびアクリルアミドである。水性の系において、例えばビニルエーテル基などの重合可能なエチレン系不飽和基および重合可能なエポキシ基のような、カチオン性機序により重合される重合可能な基は、このような系では、フリーラジカル機序がカチオン性機序よりも一般に容易に使用されるので、あまり好ましくない。
XおよびY基は、直接または置換または未置換アルキル基、アルコキシアルキル基、アリール基、アリールオキシアルキル基、アルコキシアリール基、アラルキル基またはアルカリル基などの非障害性のいかなる有機結合基によって骨格Bに結合されてもよい。
式Iの光硬化可能なイオノマーは、(1)n個のY側基を形成するために、式B(X)m+nのポリマーのn個のX基と好適な化合物とを反応させる、(2)n個のY側基を形成するために、式B(X)mのポリマーのX基ではない位置において好適な化合物と反応させる、(3)m個のX側基を形成するために、式B(Y)m+nまたはB(Y)nのポリマーのY基または他の位置において好適な化合物と反応させる、および(4)例えば、1つ以上のX側基を含有する適当なモノマーと、1つ以上のY側基を含有するモノマーとを重合させる、を含むがこれらに限定されない種々の合成経路によって調製され得る。
上記に記載する第1の合成経路、すなわち、n個のY側基を形成するための、式B(X)m+nのポリマーのX基の反応が好ましい。このような基は、「カップリング化合物」すなわちカップリング化合物とX基との間に共有結合を形成し、それによってY基を骨格Bに側基として結合するために、Y基とX基を介してポリマーと反応することができる反応性基とを共に含有する化合物を使用することにより、反応し得る。好適なカップリング化合物は、Y基と反応性基との間の、選択的に非障害性置換体および/または非障害性結合基を含有する有機化合物である。
式Iの特に好ましい光硬化可能なイオノマーは、各Xがカルボキシル基で、各Yが、フリーラジカル機序によって重合し得るエチレン系不飽和基である。このようなイオノマーは、便利なことに、ポリアルケン酸(例えば、式B(X)m+n(式中、各Xはカルボキシル基である)のポリマー)と、エチレン系不飽和基およびカルボン酸基と反応することができる基とをが乳するカップリング化合物とを反応させることにより調製される。得られる光硬化可能なイオノマーの分子量は、好ましくは約250〜約500,000であり、さらに好ましくは約5,000〜約100,000である。これらのイオノマーは、一般に水溶性であるが、それらが誘導されるポリアルケン酸ほどではない。このように、以下にさらに詳細に記載するように、イオノマーの溶解度を増し、そのさらに濃縮された溶液を得るために、補助溶媒を使用することが好ましい。
本発明のイオノマーを調製する際に使用するための好適なポリアルケン酸には、ガラスイオノマーセメントを調製するために通常使用される不飽和モノ−、ジ−またはトリ−カルボン酸のホモポリマーおよびコポリマーが含まれる。代表的なポリアルケン酸は、例えば米国特許第3,655,605号、同第4,016,124号、同第4,089,830号、同第4,143,018号、同第4,342,677号、同第4,360,605号および同第4,376,835号に記載される。
好ましいポリアルケン酸は、例えばアクリル酸、2−クロロアクリル酸、3−クロロアクリル酸、2−ブロモアクリル酸、3−ブロモアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、グルタコン酸、アコチニン酸、シトラコン酸、メサコン酸、フマル酸およびチグリン酸のような不飽和脂肪族カルボン酸のホモ重合および共重合により調製されるものである。不飽和脂肪族カルボン酸と共重合し得る好適なモノマーには、アクリルアミド、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化アリル、酢酸ビニル、および2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどの不飽和脂肪族化合物が含まれる。望ましい場合には、ターポリマーおよび高級ポリマーを使用してもよい。アクリル酸のホモポリマーおよびコポリマーが特に好ましい。ポリアルケン酸は外科的に許容できなければいけない。すなわち実質的に未重合モノマーおよび他の望ましくない組成物を含有してはいけない。特に好ましいポリアルケン酸にはまた、ポリアクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とイタコン酸のコポリマー、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー、メチルビニルエーテルとマレイン酸無水物またはマレイン酸とのコポリマー、エチレンとマレイン酸無水物またはマレイン酸とのコポリマー、およびスチレンとマレイン酸無水物またはマレイン酸とのコポリマーも含まれる。
式B(X)m+nのポリマーは、モノマーおよび/またはコモノマーの適当な混合物を共重合することにより調製され得る。好ましくは、このようなポリマーは、例えば溶液中、乳化物中、または界面的にフリーラジカル重合させることにより調製される。このようなポリマーは、適当な触媒の存在下においてカップリング化合物と反応し得る。
本発明の好ましいイオノマーを調製するために使用される好適なカップリング化合物には、共有結合を形成するため、Xと反応することができる少なくとも1つの基、並びに少なくとも1つの重合可能なエチレン系不飽和基とを含有する化合物が含まれる。Xがカルボキシルのとき、求電子基および求核基を含む多数の基がXと反応することができる。このような基の例には、以下の部分:−OH、−NH2、−NCO、−COClおよび
Figure 2007211018
およびこれらの部分を含有する基が含まれる。
好適なカップリング化合物の例には、塩化アクリロイル、塩化メタクリロイル、ビニルアズラクトン、アリルイソシアネート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−アミノエチルメタクリレートおよび2−イソシアナートエチルメタクリレートが含まれるが、これらに限定されない。好適なカップリング化合物の他の例には、その開示が参考として本明細書に組み入れられる米国特許第4,035,321号に記載されるものが含まれる。好ましいカップリング化合物の例には、以下のメタクリレート化合物およびそれらの対応するアクリレートが含まれるが、これらに限定されない。
Figure 2007211018
Figure 2007211018
(式中、pは1〜20であり、RはHまたは低級アルキル(例えば、炭素原子1〜6を有する)、並びに以下のアリル化合物。
Figure 2007211018
特に好ましいカップリング化合物は以下のメタクリレート化合物およびそれらの対応するアクリレートで、Rは先に定義したとおりである。
Figure 2007211018
Figure 2007211018
(式中、qは1〜18である)
Figure 2007211018
(式中、qは先に定義したとおりである)
Figure 2007211018
Figure 2007211018
式Iの好ましい光硬化可能なイオノマーは、式B(X)m+n(式中、XはCOOHである)と式NCOの反応性基を含有するカップリング化合物とを反応させることにより調製される。得られるイオノマーは、例えば上記の式I(式中、X基とカップリング化合物の反応性基の共有結合はアミド結合である)のものである。このようなイオノマーは、象牙質との接着性、機械的強度、作業時間、フッ化物の放出等のような特性の最適の組み合わせを提供する。
本明細書の組成物の重合可能な成分は、重合可能な基を含有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーであってもよい化合物である。このような重合可能な基は、フリーラジカル性重合可能な基、カチオン性重合可能な基、またはこれらの混合物から選択されてもよい。好ましくは、重合可能な化合物は、分子量が約100〜5000であり、さらに好ましくは分子量が約200〜1000である。高分子量および低分子量の重合可能な材料の混合も、取り扱い性における特殊な利点および究極的な硬化材料の物理的特性を提供すると考えられる。本明細書の好ましい態様において、重合可能な材料の少なくとも一部は、未硬化材料全体に粘度を低下する効果を提供するように、組成物の他の成分と比較して粘度が比較的低い。好ましくは、重合可能な材料の少なくとも一部は、粘度が2000cpより低く、さらに好ましくは500cpより低く、最も好ましくは300cpより低い。
本発明のセメント系に使用するために好適な反応性フィラーには、イオノマーセメントを形成するイオノマーと共に通常使用されるものが含まれる。好適な反応性フィラーの例には、例えば米国特許第3,655,605号、同第3,814,717号、同第4,143,018号、同第4,209,434号、同第4,360,605号および同第4,376,835号に記載されるような、酸化亜鉛、酸化マグネシウムおよびイオン溶出性ガラスなどの金属酸化物が含まれる。
反応性フィラーは好ましくは細分割された反応性フィラーである。フィラーは他の成分と都合よく混合可能で、口腔内で使用され得るように、十分に細分割されていなければならない。フィラーの好ましい平均粒子径は、例えば沈降分析計を使用して測定するとき、約0.2〜約15マイクロメーターであり、さらに好ましくは約1〜10マイクロメーターである。
好ましい反応性フィラーは酸反応性である。好適な酸反応性フィラーには金属酸化物、金属塩およびガラスが含まれる。好ましい金属酸化物には、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛が含まれる。好ましい金属塩には、例えば酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硝酸アルミニウム、硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ストロンチウムおよびフルオロホウ酸カルシウムのような多価カチオンの塩が含まれる。好ましいガラスには、ホウ酸ガラス、リン酸ガラス、およびフルオロアルミノケイ酸塩ガラスが含まれる。フルオロアルミノケイ酸塩ガラスが特に好ましい。好適な反応性フィラーは、当業者に周知の種々の市販の原料からも入手可能である。例えば、好適なフィラーは、「GC Fuji LC」セメントおよび「Kerr XR」イオノマーセメントなどの多数の市販のガラスイオノマーセメントから入手し得る。望ましい場合には、フィラーの混合物を使用してもよい。
望ましい場合には、反応性フィラーは表面処理を施してもよい。好適な表面処理には、酸洗浄、リン酸塩による処理、酒石酸などのキレート剤による処理、生理食塩水またはシラノールカップリング化合物による処理が含まれる。特に好ましい反応性フィラーは、その開示内容が参考として本明細書に組み入れられる米国特許第5,332,429号に記載されるような、シラノール処理したフルオロアルミノケイ酸塩ガラスである。
反応性フィラーの量は、硬化前には望ましい混合特性および取り扱い特性を有し、硬化後には良好なセメント性能を有するセメントを提供するのに十分でなければならない。好ましくは、反応性フィラーは、有機ペースト組成物の総重量の約90重量%より少なく、さらに好ましくは約25重量%〜約85重量%であり、最も好ましくは約75重量%〜約85重量%である。
無反応性フィラーは、現在歯科修復組成物等に使用されるフィラーなどの、医療用用途に使用される組成物に添加するのに好適ないかなる材料のうちの1つ以上から選択されてもよい。フィラーは細分割され、好ましくは最大粒子径は約50マイクロメーターより小さく、平均粒子径は約10マイクロメーターより小さい。フィラーは単峰性または多峰性(例えば、二峰性)の粒子サイズ分布を有しても良い。フィラーは無機材料であってもよい。また、重合可能な樹脂中に不溶性で、選択的に無機フィラーで充填した架橋有機材料であってもよい。フィラーは、いかなる事象においても、無毒性で、口腔内での使用に好適でなければならない。フィラーは、放射線不透明、放射線透明であってもまたは放射線不透明でなくてもよい。
好適な無反応性無機フィラーの例は、石英、窒化物(例えば、窒化ケイ素)、例えばCe、Sb、Sn、Zr、Sr、BaおよびAl、コロイド状シリカ、長石.、ホウケイ酸塩ガラス、カオリン、タルク、チタニア並びに亜鉛ガラスから誘導されるガラスなどの天然型または合成材料;米国特許第4,695,251号に記載されるものなどの低モース硬度のフィラー;サブミクロンシリカ粒子(例えば、デグッサ(DeGussa)社により販売されている「Aerosil」シリーズ「OX50」、「130」、「150」および「200」並びにカボット社(Cabot Corp.)により販売されている「Cab−O−Sil M5」などの高温反応シリカ)である。好適な無反応性有機フィラー粒子の例には、充填または未充填微粉ポリカーボネート、ポリエポキシド等が含まれる。好ましい無反応性フィラー粒子は、石英、サブミクロンシリカおよび米国特許第4,503,169号に記載される種類のガラス質でない微粒子である。これらの無反応性フィラーの混合物並びに有機材料と無機材料から製造される組み合わせフィラーも考慮される。
好ましくは、フィラーと重合樹脂との間の結合性を増すために、フィラー粒子の表面をカップリング剤で処理する。好適なカップリング剤の使用には、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が含まれる。
さらに好ましいフィラーは、骨および他の生物組織に化学的に接着することによって、直接取り付くと考えられる生物活性ガラスおよびガラス−セラミックの部類である。このような材料の例は、参考として本明細書に組み入れられる米国特許第5,074,916号に記載されている。
イオノマーセメント系は、架橋反応を開始するための、重合反応の多数の開始様式のいかなるものを使用してもよい。重合反応を開始するための好ましい様式は、酸化還元反応を介して歯科組成物を硬化させられる、酸化還元触媒系として酸化剤および還元剤を導入することである。種々の酸化還元系およびイオノマーセメントにおけるそれらの使用については、その開示内容が参考として本明細書に組み入れられている米国特許第5,154,762号に記載されている。
酸化剤は、還元剤と反応して、または協同して、エチレン系不飽和部分の重合を開始することができるフリーラジカルを生じなければならない。酸化剤および還元剤は、好ましくは、一般的な歯科条件下において、貯蔵および使用を可能にするのに十分な貯蔵安定性を有し、望ましくない着色を生じない。酸化剤および還元剤はまた、好ましくは、十分なフリーラジカル反応速度を可能にするのに十分な溶解度を有し、また十分な量で存在しなければならない。エチレン系不飽和部分と酸化剤と還元剤とを組み合わせて、硬化した塊が得られるかどうかを観察することにより、このことを評価することができる。
好適な酸化剤には、ナトリウム、カリウム、アルミニウムなどの過硫酸塩、アルキルアンモニウム過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド、三級−ブチルヒドロペルオキシド、三級−アミルヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド並びに2,5−ジヒドロペルオキシ−2,5−ジメチルヘキサン、コバルト(III)の塩および鉄(III)の塩、過ホウ酸およびその塩、過マンガン酸塩アニオンの塩並びにその組み合わせが含まれる。過酸化水素が存在する場合、いくつかの場合において、過酸化水素は光開始剤を妨害することがあるが、過酸化水素が使用されてもよい。酸化剤は、選択的に、米国特許第5,154,762号に記載されるような封入形態で提供されてもよい。
好ましい還元剤には、アミン(および好ましくは芳香族アミン)、アスコルビン酸、金属複合型アスコルビン酸、塩化コバルト(II)、、塩化第一鉄、硫酸第一鉄、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、シュウ酸、チオ尿素およびジチオナイトの塩、チオ硫酸塩、ベンゼンスルフィナートまたは亜硫酸塩アニオンが含まれる。
本発明のイオノマーセメントは、活性化したとき、フリーラジカルの供給源として作用する1種以上の好適な光重合開始剤を含有してもよい。このような開始剤は、単独で使用しても、1種以上加速剤および/または増感剤と組み合わせて使用してもよい。
光開始剤は、好適な波長および強度の光線に暴露する結果、エチレン系不飽和部分のフリーラジカル架橋を促進することができなければならない。また好ましくは、光開始剤は一般的な歯科条件下において貯蔵および使用を可能にするのに十分な貯蔵安定性を有し、望ましくない着色を生じない。可視光線光開始剤が好ましい。光開始剤は、好ましくは水溶性または水と相溶性である。極性基を生じる光開始剤は、通常十分な程度の水溶性または水との相溶性を有する。光開始剤は単独で使用されてもよいことが多いが、一般に好適な供与体化合物または好適な促進剤(例えば、アミン、ペルオキシド、リン酸化合物、ケトンおよびα−ジケトン化合物)と組み合わせて使用される。
好ましい可視光線に誘発される開始剤には、カンファーキノン(一般に、アミンなどの好適な水素供与体と組み合わされる)、ジアリールヨードニウム単体または金属錯塩、発色団置換ハロメチル−s−チアジンおよびハロメチルオキサジアゾールが含まれる。特に好ましい可視光線に誘発される光開始剤には、(ベンゼンスルフィナートナトリウム、アミンおよびアミンアルコールなどの)水素供与体の存在下または非存在下における、例えば、カンファーキノンのようなα−ジケトンと例えば、塩化、臭化、ヨウ化またはヘキサフルオロリン酸ジフェニルヨードニウムのようなジアリールヨードニウム塩との組み合わせが含まれる。
好ましい紫外線に誘発される重合開始剤には、ベンジルおよびベンゾインなどのケトン、並びにアシロインおよびアシロインエーテルが含まれる。好ましい市販の紫外線に誘発される重合開始剤には、共にチバガイギー社(Ciba Geigy Corp.)製である、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(「イルガキュア(IRGACURE)651」およびベンゾインメチルエーテル(2−メトキシ−2−フェニルアセトフェノン)が含まれる。
光開始剤は、望ましい光重合速度を提供するのに十分な量で存在しなければならない。この量は、一部には、光源、放射エネルギーに暴露される層の厚さ、および光開始剤の吸光係数に依存する。一般に、光開始剤組成物は、組成物の総重量に対して、約0.01〜約5%、さらに好ましくは約0.1〜約5%の総重量で存在する。
ガラスイオノマー系に3種の硬化機序(光硬化、酸化還元反応による暗反応硬化およびイオン性硬化)が存在することにより、全体的に均一な硬化および良好な臨床特性の維持が容易になる。3種の硬化様式を使用するセメントは、従来の光硬化性組成物の硬化を達成させにくい臨床用途における特別な利用性を有する。このような用途には、深部修復、大型のクラウンの構築、歯内修復、金属クラウンまたは他の光不透過性補綴用具の歯への合着、および口腔内の接近できない領域における他の修復用途が含まれる。
カチオン性機序によって重合される光硬化性イオノマーの好適な開始剤には、ジアリールヨードニウム、トリアリールスルホニウムおよびアリールジアゾニウム塩などのカチオンを生ずることができる塩が含まれる。
重合開始剤、調節剤および補助溶媒などの選択的な他の成分を、硬化反応または光硬化反応を早期に開始させないいかなる時期およびいかなる方法で添加してもよい。
作業時間を延長するために、本発明のイオノマーセメント系に調節剤を使用してもよい。本発明のセメント系に有用な調節剤は、例えばエタノールアミンおよびトリエタノールアミンのようなアルカノールアミン並びにリン酸水素一、二、および三ナトリウムである。調節剤は、本発明のペーストに添加しても、または本発明のペーストと共に使用してもよい。調節剤は、好ましくは、反応性フィラーの重量に対して、約0.1〜約10重量パーセント、好ましくは約0.5〜約5重量パーセントの濃度で使用される。
本発明に有用な補助溶媒には、低分子量有機溶媒が含まれるが、これらに限定されない。本明細書において使用する「補助溶媒」という言葉は、補助溶媒とイオノマーの均質な水溶液を形成するために、光硬化性イオノマーの水への溶解を助ける材料をいう。
選択的に、ガラスイオノマーセメントは安定剤を含有してもよい。安定剤を添加することにより、ペースト:ペースト組成物の着色安定性をさらに改善する作用をする。好適な安定剤には、シュウ酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムおよびこれらの組み合わせが含まれる。シュウ酸およびメタ重亜硫酸ナトリウムは好ましい安定剤である。
望ましい場合には、本発明のセメントは、顔料、阻害剤、促進剤、粘度改質剤、(塩化ベンザルコニウムなどの抗生物質、グルタルアルデヒド、グルコン酸クロルヘキシジンを含む)薬剤および当業者に明らかな他の成分などの補助剤を含有してもよい。
さらに驚くべきことに、有機ペーストにサブミクロンシリカ粒子(例えば、デグッサ(DeGussa)社により販売されている「エアロジル(Aerosil)」シリーズ「OX50」、「130」、「150」および「200」シリカ並びにカボット社(Cabot Corp.)により販売される「Cab−O−Sil M5」シリカなどの高温反応シリカ)を添加することにより、ペーストの取り扱い性が実質的に改良されることが見出されている。
光硬化性イオノマーセメント系のペーストは、本発明の光硬化性イオノマーセメントを形成するために、種々の方法および分量で、配合または混合されるように、組み合わされてもよい。さじによる混合は一選択肢であるが、本発明の調合物は、2種のペーストの十分な混合を確実にする静的混合要素を使用した多数筒搬送システムを使用したガラスイオノマー系の新規で有利な搬送を提供する。このようなシステムは、1994年2月28日に出願された米国特許係属出願番号第08/202,390号および1995年10月24日に出願された米国特許出願番号第08/547,451号に記載されている。
望ましい作業時間を得るためには、本発明のセメント系に各相互作用の十分量を使用しなければならない。好ましくは、このような系は、少なくとも1分の作業時間を提供し、最も好ましくは、2分より長く、この間に適当な光源の放射エネルギーに暴露することにより、系を硬化することができる。簡潔にするために、本明細書の考察は歯科用途、特に患者の口腔内のようなその場所でのこのような系の硬化に焦点を絞る。
イオノマーセメント系の硬化は、硬化可能なイオノマーを望ましい程度重合させることができる任意の光源の放射エネルギーに暴露することにより達成される。好適な放射エネルギー源は、安全性、制御性、好適な強度および入射エネルギーの好適な分布のような特性を望ましいように組み合わせることができる。一般には、カーク・オスマー化学大辞典(Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology)、第3版、19巻、607〜624ページの、「放射線硬化(Radiation Curing)」を参照のこと。好ましい放射エネルギー源は、その放射スペクトルがイオノマーセメント系中の重合開始剤の吸収範囲に均質に対応している、紫外線または可視光線源である。例えば、約335〜385nmの波長の紫外線を放射する光源、および約420〜480nmの波長の青色領域の可視光線を放射する光源が、それぞれ紫外線−および可視光線に誘発される重合開始剤を用いる用途に好ましい。口腔内のセメント系を重合するために、標準的な歯科用硬化光源により提供されるものなどの可視光線が特に好ましい。
本明細書のイオノマーセメント系を適当な光源の放射エネルギーに暴露する結果、系は速やかに、例えば約45秒以内に、好ましくは約30秒以内に硬化を開始する。修復は、放射エネルギーが最も強力である表面付近で硬化の程度が最も大きい。従って、修復表面は、修復部位に実施されるその後の手技を可能にするのに十分に硬化されることができるが、修復部位の内部は進行する硬化反応により十分に硬化される。従って、この硬化段階を省略する場合には、通常の硬化反応が生じ、最終的には、暗反応においても材料が硬化する。修復部位の外側面を放射エネルギーに瞬時的に暴露することにより速やかに硬化させ、修復部位の内側部分を通常の硬化反応によって外側より緩徐に硬化させることにより、比較的深部の修復を形成することができるという点において、この現象は独自の利点を提供する。結果として、歯科医師は、硬化後の面にさらにイオノマーセメントを積層するなどの、さらに修復手技を継続して実行することができるが、内側部分は持続して硬化する。こうすることによって、医療従事者および患者にとって実質的に時間を節約することができる。
周囲の歯体または骨体との接着性が良好である本発明のイオノマーセメントは、収縮率が小さく、一括硬化可能な材料が望ましい歯科または医療分野の種々の用途に使用され得る。例えば、これらのセメントは、歯科修復剤、ライナー、基面、セメント、シーラントとして、および歯科用または矯正歯科用接着剤として使用され得る。
本発明は、例示のためだけであって、本発明の範囲を制約する意図のない以下の実施例によりさらに理解されるだろう。特に示さない限り、全ての部および割合は重量に基づいており、「ガラス」は調製例1の処理後のフルオロアルミノケイ酸塩ガラスであり、「OX−50」は調製実施例2の処理後のOX−50である。
調製例1
フルオロアルミノケイ酸塩ガラスの処理
以下の表Iに記載する成分を混合し、約1350〜1450℃のアーク炉で融解し、炉から薄い流動状に注ぎ、冷却ローラーを使用して冷却し、非晶質単相フルオロアルミノケイ酸塩ガラスを提供した。
Figure 2007211018
ガラスを粉砕して、ブルナウアー(Brunauer)、エメット(Emmet)およびテラー(Teller)(BET)の方法を使用して測定したとき、表面積が2.5〜3.2m2/gである粉砕フリットを提供した。2.4部のγ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(「A−174」、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.))、12.6部のメタノール、36.5部の水および0.33部の酢酸を混合することによりシラノール溶液を調製した。この混合物を周囲温度において60分間時期的に攪拌し、60.8部のガラス粉末に添加し、周囲温度において30分間攪拌してスラリーを形成した。このスラリーをプラスチックをしいたトレイに注ぎ、80℃において10時間乾燥した。シラノール処理済みの乾燥粉末を60マイクロメーターのメッシュスクリーンを通して分けた。
調製例2
OX−50の処理
トリフルオロ酢酸を滴加することによってpH3〜3.3に酸性化した脱イオン水に、攪拌しながらA−174(3.7g)を添加した。得られた混合物を約25℃において1時間攪拌し、この間に95gのOX−50を常に攪拌しながら4時間かけて混合物に添加した。このスラリーをプラスチックをしいたトレイに注ぎ、35℃において36時間乾燥した。シラノール処理済みの乾燥粉末を74マイクロメーターのメッシュスクリーンを通して分けた。
調製例3
亜鉛フルオロアルミノケイ酸塩ガラスの処理
以下の表IIに記載する成分を混合し、約1350〜1450℃のアーク炉で融解し、炉から薄い流動状に注ぎ、冷却ローラーを使用して冷却し、非晶質単相フルオロアルミノケイ酸塩ガラスを提供した。
Figure 2007211018
ガラスを粉砕して、ブルナウアー(Brunauer)、エメット(Emmet)およびテラー(Teller)(BET)の方法を使用して測定したとき、表面積が2.5〜3.2m2/gである粉砕フリットを提供した。2.4部のγ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(「A−174」、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.))、12.6部のメタノール、36.5部の水および0.33部の酢酸を混合することによりシラノール溶液を調製した。この混合物を周囲温度において60分間時期的に攪拌し、60.8部のガラス粉末に添加し、周囲温度において30分間攪拌してスラリーを形成した。このスラリーをプラスチックをしいたトレイに注ぎ、80℃において10時間乾燥した。シラノール処理済みの乾燥粉末を74マイクロメーターのメッシュスクリーンを通して分けた。
実施例1
表IIIの実施番号の各々について、示したモノマーを独立に、米国特許第5,130,347号(「CP」)の実施例11の沈降乾燥ポリマーのように調製した、5%のエチレン系不飽和酸性コポリマーまたは5%ポリアクリル酸(「PAA」、分子量2000;アルドリッチ(Aldrich))のいずれかと組み合わせた。各操作番号の成分を秤量してガラスバイアルに入れ、ツインシェルドライブレンダー(ペンシルバニア州イーストストラウズバーグのパターソン−ケリーカンパニー(Paterson−Kelley Company)製)を使用して3日間混合し、4週間放置し、次いで外観を目で見て観察した。実施番号1および4では「透明な溶液」が観察され、沈殿、溶解しないもの、曇りまたは分離は観察されなかった;このように、これらは透明な溶液で、成分は相溶性で、本発明の好適な溶液であると思われた。実施番号2〜3および5〜17は、「沈降」が観察され、沈殿、溶解しないもの、曇りまたは分離が観察された。
Figure 2007211018
実施例2
以下の表IVに記載する成分を独立に組み合わせて、OPa〜OPfで示した6種の有機ペースト組成物を形成した。ガラスおよびOX−50を除いて、成分をまず一体として混合し;全て、沈殿または液−液分離を示さない透明で、相溶性の溶液を形成した。次いで、存在する場合には、ガラスおよびOX−50を溶液と混合して、ペーストを形成した。OPfでは、36.3部のリン酸カルシウムを溶液と混合して、ペーストを形成した。
Figure 2007211018
以下の表Vに記載する成分を独立に組み合わせて、APa〜APoで示す15種の水性ペースト組成物を形成した。有機ペーストを形成するために詳細に記載したものと同様の方法で、ガラスおよびOX−50以外の成分をまず混合して各水性ペーストを形成した;全て、沈殿または液−液分離を示さない透明で、相溶性の溶液を形成した。次いで、存在する場合には、ガラスおよびOX−50を溶液に添加して、ペーストを形成した。表Vに記載する成分に加えて、APiは29.0部のHEMAを含有し、APkは0.02部のBHTを含有し、APlは2.5部のグルタルジアルデハイドを含有し、APmは17.5部のPEG400を含有し、APnは0.13部のカンファーキノンを含有した。
Figure 2007211018
以下の表VIに記載するペーストを独立に種々の種類の容器に入れ、定期的に安定性を調べた。「シリンジ」は、壁の厚さが1mmで、内径が8mmであり、内容量約3mlの黒色ポリエチレンシリンジでり、「ガラスジャー」は、金属製の蓋付きの250mlのガラスジャーであり、「プラスチックジャー」はポリプロピレンジャーであり。「登録商標ナルゲン(NalgeneTM)ジャーはニュージャージー州ロチェスターのナルゲ社(Nalge Company)製の高密度ポリエチレン容器であった。表VIに示す時点において、ジャー中のペーストにプラスチックの棒をさし、シリンジ中のペーストはまずエンドウ豆大の量を分注し、次いで棒をさした。セメントの重合反応またはゲル化が観察されない場合には、ペーストは安定であると考えた。ペーストは全て表VIに示す時点において安定であった。
Figure 2007211018

Claims (18)

  1. 多液型イオノマーセメント系であって:
    a)添加された水を実質的に含まない有機組成物であって、
    i)親水性成分と
    ii)該有機組成物の1.0重量パーセントより多い重量パーセントとして提供される酸官能性化合物と、
    を含み、その液体成分が相溶性溶液を形成する有機組成物と
    b)i)水
    を含み、その液体成分が相溶性溶液を形成する水性組成物とを含み、さらに、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が酸反応性フィラーを含むが、ただし前記水性組成物は酸反応性フィラーと酸を共には含有せず、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が重合可能な成分を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が前記重合可能な成分の重合を開始させる重合触媒を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の液体成分は混合された場合に相溶性であり、前記有機組成物と前記水性組成物は実質的に界面活性剤を含有しないことを条件とする、多液型イオノマーセメント系。
  2. 該有機組成物の親水性成分が重合可能な請求項1記載の系。
  3. 該有機組成物の重合可能な親水性成分が、ヒドロキシエチルメタクリレートおよびグリセロールモノメタクリレートからなる群から選択される請求項2記載の系。
  4. 該有機組成物の酸官能性化合物がポリマーである請求項1記載の系。
  5. 該有機組成物の酸官能性ポリマーが重合可能な官能基を含む請求項4記載の系。
  6. 該酸官能性化合物が重合可能な成分である請求項1記載の系。
  7. 前記酸官能性ポリマーがポリアルケン酸である請求項5記載の系。
  8. 該水性組成物が親水性の重合可能な成分を含む請求項1記載の系。
  9. 該重合触媒が酸化還元触媒である請求項1記載の系。
  10. 該重合触媒が光重合触媒である請求項1記載の系。
  11. a)該有機組成物が
    i)5〜60%の重合可能な親水性成分と
    ii)2〜50%の重合可能な酸官能性化合物と
    iii)25〜90%の反応性フィラーと
    iv)0.01〜2%の過酸化物と
    を含み、
    b)該水性組成物が
    i)4〜60%の水と
    ii)4〜60%の重合可能な親水性モノマーと
    iii)25〜90%の反応性フィラーと
    iv)0.01〜5%のアミンと
    を含む、請求項1記載の系。
  12. a)該有機組成物が
    i)35〜50%の重合可能な親水性成分と
    ii)4〜25%の重合可能な酸官能性化合物と
    iii)50〜80%の反応性フィラーと
    iv)0.02〜1%の過酸化物と
    を含み、
    b)該水性組成物が
    i)15〜35%の水と
    ii)20〜40%の重合可能な親水性モノマーと
    iii)50〜85%の反応性フィラーと
    iv)0.02〜4%のアミンと
    を含む、請求項1記載の系。
  13. 前記組成物の少なくとも1つが、塩化ベンザルコニウム、グルタルアルデヒドおよびグルコン酸クロルヘキシジンからなる群から選択される抗菌剤をさらに含む請求項1記載の系。
  14. 硬化イオノマーセメントを調製する方法であって、
    A)a)添加された水を実質的に含まない有機組成物であって、
    i)親水性成分と
    ii)該有機組成物の1.0重量パーセントより多い重量パーセントとして提供される酸官能性化合物と
    を含み、その液体成分が相溶性溶液を形成する有機組成物と、
    b)i)水
    を含み、その液体成分が相溶性溶液を形成する水性組成物とを均質混合するステップであって、さらに、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が酸反応性フィラーを含むが、ただし前記水性組成物は酸反応性フィラーと酸を共には含有せず、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が重合可能な成分を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が前記重合可能な成分の重合を開始させる重合触媒を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の液体成分は、混合された場合に相溶性であり、前記有機組成物と前記水性組成物は実質的に界面活性剤を含有しないものであることを条件とするステップと、
    B)前記セメントを硬化させるステップと
    を含む硬化イオノマーセメントを調製する方法。
  15. 硬化イオノマーセメントを調製する方法であって、
    A)a)添加された水を実質的に含まない有機組成物であって、
    i)親水性成分と
    ii)該有機組成物の1.0重量パーセントより多い重量パーセントとして提供される酸官能性化合物とを含み、
    その液体成分が相溶性溶液を形成する有機組成物と、
    b)i)水
    を含み、その液体成分が相溶性溶液を形成する水性組成物と均質混合するステップであって、さらに、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が酸反応性フィラーを含むが、ただし前記水性組成物は酸反応性フィラーと酸を共には含有せず、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が光重合可能な成分を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が前記重合可能な成分の重合を開始させる光重合触媒を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の液体成分は混合された場合に相溶性であり、前記有機組成物と前記水性組成物は実質的に界面活性剤を含有しないものであることを条件とするステップと、
    B)この混合物を放射エネルギーに暴露させるステップとを含む、硬化イオノマーセメントを調製する方法。
  16. イオノマーセメント系を硬化させることによって調製した硬化イオノマーセメントであって、前記セメント系が、
    a)添加された水を実質的に含まない有機組成物であって、
    i)親水性成分と
    ii)該有機組成物の1.0重量パーセントより多い重量パーセントとして提供される酸官能性化合物とを含み、
    その液体成分が相溶性溶液を形成する有機組成物と、
    b)i)水
    を含み、その液体成分が相溶性溶液を形成する水性組成物との均質混合物であって、さらに、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が酸反応性フィラーを含むが、ただし前記水性組成物は酸反応性フィラーと酸を共には含有せず、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が重合可能な成分を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が前記重合可能な成分の重合を開始させる重合触媒を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の液体成分は混合された場合に相溶性であり、前記有機組成物と前記水性組成物は実質的に界面活性剤を含有しないものであることを条件とする均質混合物を含む硬化イオノマーセメント。
  17. 光硬化可能なイオノマーセメント系を放射エネルギーに暴露させて硬化することにより調製した硬化イオノマーセメントであって、前記セメント系が、
    a)添加された水を実質的に含まない有機組成物であって、
    i)親水性成分と
    ii)該有機組成物の1.0重量パーセントより多い重量パーセントとして提供される酸官能性化合物とを含み、
    その液体成分が相溶性溶液を形成する有機組成物と、
    b)i)水
    を含み、その液体成分が相溶性溶液を形成する水性組成物との均質混合物であって、さらに、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が酸反応性フィラーを含むが、ただし前記水性組成物は酸反応性フィラーと酸を共には含有せず、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が光硬化性の重合可能な成分を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の少なくとも一方が前記重合可能な成分の重合を開始させる光重合触媒を含み、前記有機組成物と前記水性組成物の液体成分は混合された場合に相溶性であり、前記有機組成物と前記水性組成物は実質的に界面活性剤を含有しないものである均質混合物を含む硬化イオノマーセメント。
  18. 歯を治療するためのキットの一構成要素であり、前記キットが、エッチング剤、修復、ライナー、基礎床、セメント、シーラントおよび接着剤からなる群から選択される1種以上の材料をさらに含む、請求項1記載のイオノマーセメント系。
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