JP2007204393A - 外皮用貼付剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚に対して高い粘着力で固定することができ、剥がれにくい外皮用貼付剤の提供。
【解決手段】支持体上に基剤層が形成され、該基剤層の表面に、吸脂性を有する剥離シートが貼着されてなる外皮用貼付剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚に対する粘着力が高く、剥がれにくい外皮用貼付剤に関する。
パップ剤や皮膚用冷却シートとして利用される外皮用貼付剤は、支持体上に基剤層が形成され、その表面に剥離シートが貼着された構成となっている。親水性基剤の場合、油性物質である薬効成分や吸収促進剤は、界面活性剤によって基剤中に均一に分散されているが、貼付剤の保存中に基剤から油性物質が分離し表面に浮き出てくる、いわゆるブリーディングを起こすことが知られている。このブリーディングによって基剤表面に浮き出た油性物質は、貼付面の粘着力を低下させ、皮膚から剥がれやすくなってしまうという問題がある。また、貼付剤を貼り付ける皮膚の適用部位が、額など皮脂の多い部位である場合には、皮膚からの剥がれやすさの問題はより大きい。
このような、外皮用貼付剤におけるブリーディングを防止し、貼着力を向上させる技術としては、特定のアクリル系共重合体を基剤中に含有させる方法が提案されている(特許文献1)。しかしこの方法では粘着基剤が限定されるうえ、製造方法に特殊な技術が必要となる。また外皮用貼付剤から剥離シートが剥がれにくくなってしまう。
また、外皮用貼付剤に関する技術ではないが、油性表面に対する粘着力を向上させる技術として、粘着剤層に粉末状又は繊維状フィラーや吸油性顔料を含有させた、油分が付着した金属表面等に貼付するための粘着シート(特許文献2、3)、粘着剤層上に粘着剤層の一部が全面にわたって露出するように吸液層を積層した粘着シート(特許文献4)なども知られている。しかし、これらの粘着シートは、基剤自体の構成が外皮用貼付剤とは異なるものであり、また貼付させる対象物は金属面などであり、皮膚への貼付を考慮していないため皮膚に対する損傷及び刺激が強く、外皮用貼付剤への応用は困難なものである。
特開2005-15353号公報 特開平07-157723号公報 特開平11-116904号公報 特開2001-207134号公報
そこで、本発明は、剥離シートの剥離性が良く、かつ皮膚に対して高い粘着力を維持し、皮膚貼付面から剥がれにくい外皮用貼付剤を提供することを目的とする。
かかる実情において、本発明者らは、外皮用貼付剤の表面に貼着する剥離シートとして、吸脂性のあるシートを使用すれば、保存中にブリーディングが生じた場合にも分離した油分が剥離シートに吸収されるため、剥離シートの剥離性を保持したまま皮膚への粘着力の低下を防止することができること、またこの吸脂性剥離シートは、使用者が適用部位に貼り付ける前に皮膚表面の皮脂を除去することにも利用でき、これにより皮膚からの剥がれにくさをより向上させることができることを発想し、これに基づき本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、支持体上に基剤層が形成され、該基剤層の表面に、吸脂性を有する剥離シートが貼着されてなる外皮用貼付剤を提供するものである。
本発明の外皮用貼付剤は、保存中にブリーディングが生じた場合にも分離した油分が剥離シートに吸収され、剥離シートの剥離性を保持したまま皮膚への高い粘着力を維持することができる。またこの吸脂性剥離シートを利用して、使用者が適用部位に貼り付ける前に皮膚表面の皮脂を除去すれば、皮膚からの剥がれにくさをより向上させることができる。
〔吸脂性剥離シート〕
本発明においては、基剤層表面に貼着する剥離シートが吸脂性を有することを必要とする。ここで、本発明にいう剥離シートの吸脂性の程度としては、皮膚に対する適度な粘着性の観点から、剥離シートの単位面積あたりの吸油量が0.3〜4.0mg/cm2、更には0.5〜3.0mg/cm2、特に0.6〜2.0mg/cm2の範囲内であることが好ましい。
吸脂性剥離シートは、シートの片面にのみ吸脂性を有するものでも、両面に有するものでもよい。シートの両面に吸脂性を有するものであれば、ブリーディングにより分離した余分な油分を吸収すると共に、使用前にこの剥離シートを利用して額等の皮膚上の皮脂を吸収させることもでき、皮膚に対する粘着力をより向上させることができる。ただし、基剤に脂溶性薬効成分を含有する場合には、薬効成分が剥離シートに吸収され、効果が低下する可能性があり、この点からは、剥離シートが基剤層と接する側の面には吸脂性がないことが好ましい。
本発明で用いる吸脂性剥離シートの材質としては、プラスチックフィルム(あぶらとりフィルム)、紙(あぶらとり紙)が挙げられるが、剥離シートの剥離性及び吸脂能力の点から、プラスチックフィルム、特に多孔質延伸プラスチックフィルムが好ましい。
多孔質延伸フィルムは、プラスチック材料を出発物質として使用していろいろな手法に従って製造することができるが、好ましくは、結晶性熱可塑性樹脂に充填剤を添加して主原料とし、これを成膜してプラスチックフィルムとした後、このフィルムを延伸して、微細な空孔を付与することにより製造することができる。
多孔質延伸プラスチックフィルムの原材料として使用する結晶性熱可塑性樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリ-4-メチルペンテン、エチレン−プロピレンブロック共重合体等が挙げられ、特に、成膜時に溶融強さを有する点において、変性ポリプロピレンが好ましい。
また、微細な空孔の付与のために用いられる充填剤としては、例えば、鉱油、グリセリン、石油ゼリー、低分子量ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド、軟質カルボワックス、そしてその混合物が挙げられ、これらのうち、安価である点で、鉱油が好ましい。充填剤の添加量は、熱可塑性樹脂の20〜60重量%、特に25〜40重量%の範囲が好ましい。ここで、熱可塑性樹脂に対する充填剤の添加量が20重量%を下回ると、延伸後に得られるフィルムの空孔率が低下して十分な吸脂量が得られず、60重量%を超えると、成膜が困難となり、脆いフィルムしか得ることができない。
次いで、微細な空孔の付与のため、成膜後のプラスチックフィルムの延伸を行う。延伸も、成膜と同様、常法に従って一軸延伸あるいは二軸延伸で行うことができる。例えば、二軸延伸を行う場合、長手方向の延伸は駆動ロールの周速を変化させることで行うことができ、幅方向の延伸はフィルムの左右端をチャックでつかみ、機械的に横方向に引っ張ることで行うことができる。フィルム延伸の条件は、特に限定されないが、延伸後のフィルムの空孔率が5〜50%、厚さが5〜200μmの範囲となるように延伸するのが好ましい。また、延伸倍率は、1.5〜3.0の範囲が好ましい。
多孔質延伸プラスチックフィルムは、貼付剤の皮膚に対する粘着性を十分なものにするに必要十分な吸脂性を付与する観点より、次式で表される単位面積当たりの空へき体積が、0.0001〜0.005cm3、特に0.0002〜0.001cm3の範囲にあることが好ましい。
単位面積当たりの空へき体積
=〔フィルムの厚さ(cm)×1(cm)×1(cm)×空孔率(%)〕÷100
〔「空孔率」は、多孔質フィルム中に占める空孔の割合を示す。〕
本発明で使用する吸脂性剥離シートは、吸脂性と共に吸水性をも兼ね備えていてもよく、この場合皮脂のみならず皮膚上の汗等も吸収することができる。しかし、基剤が親水性基剤である場合に剥離シートに吸水性を付与するときは、基剤中の水分が吸収され基剤含水量が低下することによる基剤面の粘着性低下の防止のため、吸水性は、基剤との接触面には付与せず、皮膚と接触する側のみとするのが望ましい。
剥離シートに親水性を付与する方法としては、親水性物質を塗布する方法が挙げられる。親水性物質としては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル等の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の親水性ポリマーなどが挙げられ、これら親水性物質をイソプロピルアルコール、エタノール、水、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、ヘプタン等の適当な溶媒に溶解して塗工液を調製して用いるのが好ましい。
塗工液を多孔質延伸フィルムに塗工する方法としては、例えば、グラビアコーティング、フレキソコーティング、スクリーンコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング等が挙げられる。
吸脂性剥離シートは、積層体等の形態であってもよく、例えば前述した脂溶性薬効成分の減少防止や、親水性基剤の含水率低下防止のため、基剤面との接触側を吸水性及び/又は吸脂性のない層とし、外側を吸脂性、更に吸水性を持たせた層とすることもできる。
以上のような多孔質延伸プラスチックフィルムとしては、市販のあぶらとりフィルムを利用することもできる。市販品の具体例としては、(株)白元「STF オイルクリアフィルム うるおいタイプ」(3M Microporous Film)、(株)白元「STF 汗もとれるオイルクリアフィルム 汗さらさらタイプ」(3M Microporous Film)、(株)マンダム「ギャツビー あぶらとり紙 フィルムタイプ」、Johnson&Johnson「Clean&Clear オイルコントロールフィルム」等が挙げられる。
〔支持体〕
支持体としては、合成繊維、脱脂綿等の不織布又は織布;紙;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、レイヨン等の合成樹脂製フィルム;前記合成樹脂製フィルムと不織布又は織布の積層体等が挙げられる。積層体の支持体を使用する場合、合成樹脂製フィルムの材料を選択したり、細孔を施したりすることで透湿度を調節できる。透湿度を上げることで皮膚刺激性を低減させた貼付剤を作製したり、透湿度を下げることでODT効果を利用した高吸収性の貼付剤を作製したりすることも可能である。支持体は伸縮性・非伸縮性のどちらでも問題ないが、適用部位に応じて適度な伸縮性を示すものが好ましい。
〔基剤〕
本発明で用いる基剤(膏体)としては、親水性基剤が好ましい。親水性基剤は、通常のパップ剤や皮膚用冷却シートに用いられる成分、例えば水溶性高分子及び水に加え、必要に応じ薬効成分等のその他の成分を用い、通常の方法により製造される。
本発明の貼付剤が薬用パップ剤である場合には、基剤に薬効成分を配合することができる。薬効成分としては特に制限されず、例えば消炎鎮痛剤(サリチル酸メチルやサリチル酸グリコール等のサリチル酸エステル類、インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ザルトプロフェン、ジクロフェナク又はその塩、ロキソプロフェン又はその塩、アズレン、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ジカリウム、メフェナム酸又はその誘導体、ブフェキサマック、アルクロフェナック、プレドニゾロン又はそのエステル類、ヒドロコルチゾン又はそのエステル類、デキサメタゾン又はそのエステル類、ベタメタゾン又はそのエステル類、ジフルコルトロン又はそのエステル類、ジフロラゾン又はそのエステル類、フルメタゾン又はそのエステル類、モメタゾン又はそのエステル類、アクロメタゾン又はそのエステル類、クロベタゾール又はそのエステル類、デプロドン又はそのエステル類、ジフルプレドナート、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ブデソニド、ハルシノニド、フルオシノニド、ベクロメタゾン、フルオシノロン、フルオシノロンアセトニド、フルドロキシコルチド、クロベタゾン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、ナプロキセン、ピロキシカムなど)、清涼剤(dl-カンフル、dl-又はl-メントール等)、血行促進剤(ビタミンE又はその誘導体、ノニル酸ワニリルアミド、カプサイシン等)、局所麻酔剤(リドカイン、ブピバカイン、メピバカイン、プロカイン、テトラカイン等)、循環器用薬(亜硝酸アミル、イノシトールヘキサニコチネート、塩酸イソクスプリン、塩酸エタフェノン、塩酸カルボクロノン、塩酸ジラゼプ、塩酸ジルチアゼム、塩酸トリメタジジン、塩酸ニカルジピン、塩酸ベラパミル、ジピリダモール、硝酸イソソルビド、トラピジル、ニコランジル、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニトログリセリン、ニフェジピン、ニルバジピン、ヘプロニカート、マレイン酸エナラプリル、アルトロン、エラスターゼ、クリノフィブラート、クロフィブラート、コレスチラミン、シンフィブラート、ニコモール、ニセリトロール、プラバスタチンナトリウム、プロブコール、ベザフィブラート、メリナミド、アルガトロバン、イブジラスト、塩酸エチレフリン、塩酸ニカルジピン、塩酸メクロフェノキサート、オザグレルナトリウム、γ-アミノ酪酸、酒石酸イフェンプロジル、ニセルゴリン、ピリジノールカルバメート、ビンポセチン、フマル酸ニゾフェノン、ベノプラント、マレイン酸シネパジド等)、皮膚軟化剤(イオウ、尿素、サリチル酸等)、ホルモン剤(エストラジオール等)、気管支拡張剤(ツロブテロール等)、生薬成分又はその抽出物(トウガラシエキス等の生薬軟エキス、センブリ流エキス等の生薬流エキス、オオバク乾燥エキス等の生薬乾燥エキス、オオバク末等の生薬末、アルニカチンキ等の生薬チンキ、ユーカリ油及びハッカ油等の精油など)、角化改善剤、保湿剤(アラニン、セリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、テアニンなどのアミノ酸及びその誘導体;コラーゲン、コラーゲンペプチド、ゼラチン等のペプチド;グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール;ソルビトールなどの糖アルコール;レシチン、水素添加レシチン等のリン脂質;ヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパリン類似物質、コンドロイチン等のムコ多糖;乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、尿素などのNMF由来成分のほか、ポリグルタミン酸、スクワランなど)、美白剤(L-アスコルビン酸及びその塩又はその誘導体、ハイドロキノン及びその誘導体、システイン及びその誘導体、グルコサミン及びその誘導体、アゼライン酸及びその誘導体、リポ酸及びその誘導体並びにそれらの塩、レゾルシン及びその誘導体、γ−オリザノール及びその誘導体、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン、グルタチオン、ヒノキチオール及びその配糖体並びにそれらの塩、エラグ酸及びその誘導体並びにそれらの塩、胎盤抽出物、マンサク属、ジンコウ属、ツバキ属、タデ属、セイヨウヤマハッカ属、イブキジャコウソウ属、ヨモギ属、ノコギリソウ属、ヒヨドリバナ属、シナノキ属、イワユキノシタ属、ジンチョウゲ属、ガンピ属、ミツマタ属、ボタン属、カンゾウ属、クワ属、エンジュ属、バラ属、アロエ属、ニワトコ属、ユキノシタ属、ドクダミ属、カンアオイ属、タツナミソウ属、ヒマワリ属、アマドコロ属、アマ属、カントウ属、ワレモコウ属、ハッカ属、ハウチワマメ属、クチナシ属に属する1種又は2種以上の植物の抽出物及び、カイメンソウ属、サンゴモ属、ヤハズグサ属、アミジグサ属、ヒジキ属、ソゾ属、フシツナギ属、イワヒゲ属、ダルス属、ホンダワラ属、モヅク属、ナガマツモ属、イシモヅク属、フトモヅク属、オキナワモヅク属に属する1種又は2種以上の藻類の抽出物等)及び/又はしわ改善剤(レチノール、レチノイン酸、ヒアルロン酸、ヒドロキシ酸等)などが挙げられる。これらの薬効成分は、いずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、配合量は通常、親水性基剤の0.01〜30重量%、特に0.05〜25重量%が好ましい。
これらの薬効成分の吸収促進又は持続性を高めるために、溶解剤又は吸収促進剤を配合することもできる。溶解剤としては、例えばオレイン酸、炭酸プロピレン、ポリエチレングリコール、ミリスチン酸エステル類(ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル等)、パルミチン酸エステル類(パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル等)、ステアリン酸エステル類(ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル等)、セバシン酸エステル類(セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル等)、リノール酸エステル類(リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル等)、プロピレングリコール、クロタミトン、オレイルアルコール、ジメチルスルホキシド、ハッカ油、ユーカリ油、ヒマシ油、l-リモネン、d-リモネン、dl-リモネン又はその他の精油類等が挙げられる。吸収促進剤としては、例えばジイソプロピルアジペート、レシチン、スクワラン、スクワレン、エイゾン、l-メントール、ポリエチレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン、ジメチルスルホキシド、ハッカ油、ユーカリ油、d-リモネン、dl-リモネン又はその他の精油類などが挙げられる。これらの溶解剤又は吸収促進剤は、いずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、配合量は特に制限されないが、通常、親水性基剤の0.5〜30重量%であるのが好ましい。
また、薬効成分を膏体基剤中へ均一に分散させるために、界面活性剤(レシチン誘導体、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合体、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン水素添加ステロール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等)の1種又は2種以上を配合することもできる。配合量は特に制限されないが、通常、親水性基剤の0.1〜20重量%であるのが好ましい。
水溶性高分子としては、例えばゼラチン、デンプン、寒天、マンナン、アルギン酸、アルギン酸塩、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、デキストリン、メチルセルロース、メチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、カルボキシビニルポリマー、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ローカストビーンガム等が挙げられ、いずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの水溶性高分子は、通常、親水性基剤組成物全体の0.5〜50重量%、特に1〜20重量%配合するのが好ましい。この割合が少なすぎるとゲル形成が困難であり、逆に多すぎると水溶性高分子が均一に溶解し難くなる。また、水は通常、親水性基剤の20〜80重量%、特に25〜70重量%配合するのが好ましい。
それ以外の成分としては、通常膏体成分として用いられるものであれば特に限定されず、例えば保湿剤(濃グリセリン、グリセリン、ソルビトール、乳酸、尿素、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール等)、無機粉体(カオリン、酸化チタン、タルク、ベントナイト、酸化亜鉛、モンモリロナイト、無水ケイ酸等)、架橋剤(アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等)、防腐剤(チモール、塩化ベンザルコニウム、パラベン類等)、抗酸化剤(アスコルビン酸、ステアリン酸エステル、没食子酸エステル、エデト酸二ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等)、pH調整剤(リン酸、ホウ酸、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びそれらの塩、水酸化ナトリウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、香料、色素などを、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
これらの成分を用いて得られる親水性基剤は、粘度が60万〜1200万mPa・s、特に70万〜1000万mPa・sであるのが好ましい。60万mPa・s未満の低粘度の膏体では、製造時にはみ出しが生じたり、また、柔らかすぎることで残膏がみられ、使用感において劣り、1200万mPa・sを超える粘度では、製造時における塗膏量の精度が得られない場合があり、また十分な粘着力も得られない。ここで、粘度は、第14改正日本薬局方第一部、一般試験法「45. 粘度測定法第2法 回転粘度計法」に準じ、装置として(2)単一円筒形回転粘度計を用い、20℃において測定するものである。
〔製造法〕
本発明の外皮用貼付剤は、例えば支持体上に親水性基剤を塗布し、更に吸脂性剥離シートを貼着した後、使用目的に応じた大きさ及び形状に裁断することにより製造される。また、吸脂性剥離シート上に親水性基剤を塗布し、これに支持体を被せた後、裁断することによっても製造することができる。更に、親水性基剤を支持体と吸脂性剥離シートで挟んだ後、裁断することによっても、製造することができる。
〔形態・使用法〕
本発明の外皮用貼付剤の形態としては、親水性基剤を使用したパップ剤、皮膚用冷却シート、化粧用シート等、親油性基剤を使用したプラスター剤などが挙げられるが、親水性基剤を使用したものが好ましい。
本発明の外皮用貼付剤は、通常の外皮用貼付剤と同様に、剥離シートを剥がし、皮膚の適用部位に貼り付けることにより使用することができる。この剥離シートは、親水性基剤がブリーディングを生じた場合にも、分離した余分な油分を吸収するため、基剤面は高い粘着性を維持している。また、皮膚に貼る前に吸脂性剥離シートを利用して、適用部位の皮脂を手軽に除去することができ、これによって皮膚面からより剥がれにくくすることができる。
実施例1〜4及び比較例1〜2
〔剥離シート〕
実施例に用いる剥離シートとして、市販のあぶらとりフィルムである(株)白元 「STF オイルクリアフィルム うるおいタイプ」(3M Microporous Film)及び(株)白元 「STF 汗もとれるオイルクリアフィルム 汗さらさらタイプ」(3M Microporous Film)、比較例に用いる剥離シートとして、ポリプロピレン製のダイヤエンボスフィルム及びポリエステル製離型フィルム(ピューレックスフィルム)を用いた。これらの吸脂能は、下記の手法に従って測定したところ、表1に示すとおりであった。
・吸脂能測定方法
(1) サンプル(8〜9cm×5〜5.5cm)の長さ及び幅をノギスで精密に量り、面積を求めた。
(2) サンプル重量(mg)を測定した。
(3) ミネラルオイル(流動パラフィン)に含浸させ、1分間放置した。
(4) 表面に残留しているオイルをペーパータオルで拭き取った後、再びサンプル重量(mg)を測定した。
(5) ミネラルオイルの含浸による重量変化値から、吸油量を求めた。
(6) 面積値及び吸油量から、吸脂能(単位面積当たりの吸油量;mg/cm2)を求めた。
〔支持体〕
支持体として、表2に示すものを使用した。
〔基剤〕
基剤として、表3に示す組成の親水性基剤を用いた。
表1に示す剥離シート、表2に示す支持体及び表3に示す基剤を組み合わせ、表4に示すパップ剤(実施例1及び4,比較例1)及び化粧用シート状パック(実施例2及び3,比較例2)を製造した。
実施例1と比較例1、実施例2と比較例2において、実際に使用してもらう官能試験で、粘着力の評価を行った。
・官能評価
実施例1及び比較例1のパップ剤を被験者10名の左右上腕にそれぞれ貼付し、6時間後の状態(粘着性)を評価した。また、実施例2及び比較例2の化粧用シート状パックを被験者10名の左右頬にそれぞれ貼付し、1時間後の状態(粘着性)を評価した。このとき実施例2及び比較例2においては、貼付前に貼付面の皮脂を剥離シートで拭き取ってから試験した。
この結果を表5に示す。
実施例5〜7及び比較例3〜5
表6に示す商品(製造後1年経過)において、既存の剥離シートを剥がし、これに代えて表1に示す剥離シートをそれぞれの貼付面に貼り付け、表7に示す実施例5〜7及び比較例3〜5を作製した。また2日間室温で放置したそれぞれにおいて粘着力を評価した。
〔粘着力評価方法〕
実施例5〜7及び比較例3〜5において、以下のボールタック試験法により、粘着力の評価を行った。
・ボールタック試験
JISZ-0237規格の傾斜式ボールタック試験に従う。このときの傾斜角は30°とする。
この結果を表8に示す。

Claims (5)

  1. 支持体上に基剤層が形成され、該基剤層の表面に、吸脂性を有する剥離シートが貼着されてなる外皮用貼付剤。
  2. 吸脂性剥離シートの吸脂能が、0.3〜4.0mg/cm2である請求項1記載の外皮用貼付剤。
  3. 吸脂性剥離シートが、多孔質延伸プラスチックフィルムからなるものである請求項1又は2記載の外皮用貼付剤。
  4. 基剤層が、親水性基剤からなるものである請求項1〜3のいずれかに記載の外皮用貼付剤。
  5. 吸脂性剥離シートが、親水性基剤層に接する側の面に吸水性を有しないものである請求項4記載の外皮用貼付剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010207535A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Hakuza Inc 金箔や金粉を塗した美容用ヘチマシート、その製造方法
JP2011093850A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Lintec Corp 角質剥離方法及び角質剥離用キット
JP2011110233A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Lintec Corp 角質剥離用粘着剤組成物及び角質剥離用粘着シート
EP4201251A4 (en) * 2020-12-04 2023-12-13 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. LAMINATE FILM FOR COSMETICS AND COSMETIC SET

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