JP2007190492A - 窒素含有排水の処理方法および処理装置 - Google Patents

窒素含有排水の処理方法および処理装置 Download PDF

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勇一 村松
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Abstract

【課題】ANAMMOX微生物による脱窒処理水中に残留する硝酸性窒素や亜硝酸性窒素を更に高度に除去して、高水質の処理水を得る。
【解決手段】窒素含有排水を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物であるANAMMOX微生物の作用により脱窒処理した後、水素ガスを電子供与体、亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により、ANAMMOX反応で副生する硝酸性窒素を脱窒処理し、この処理水をANAMMOX微生物による脱窒処理工程に循環させる。得られる処理水のpHが8.8〜9.4になるようにpH調整することにより、脱窒効率を高める。
【選択図】図1

Description

本発明は窒素含有排水の処理方法および処理装置に係り、特に、窒素含有排水中の窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理した後、水素ガスを電子供与体、亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する方法および装置に関する。
排水中に含まれるアンモニア性窒素は河川、湖沼及び海洋などにおける富栄養化の原因物質の一つであり、排水処理工程で効率的に除去する必要がある。一般に、排水中のアンモニア性窒素は、アンモニア性窒素をアンモニア酸化細菌により亜硝酸性窒素に酸化し、更にこの亜硝酸性窒素を亜硝酸酸化細菌により硝酸性窒素に酸化する硝化工程と、これらの亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素を従属栄養性細菌である脱窒菌により、有機物を電子供与体として利用して窒素ガスにまで分解する脱窒工程との2段階の生物反応を経て窒素ガスにまで分解される。
しかし、このような従来の硝化脱窒法では、脱窒工程において電子供与体としてメタノールなどの有機物を多量に必要とし、また硝化工程では多量の酸素が必要であるため、ランニングコストが高いという欠点がある。
これに対して、近年、アンモニア性窒素を電子供与体とし、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物(自己栄養細菌)を利用し、アンモニア性窒素と亜硝酸性窒素とを反応させて脱窒する方法が提案された。この方法であれば、有機物の添加は不要であるため、従属栄養性の脱窒菌を利用する方法と比べて、コストを低減することができる。また、独立栄養性の微生物は収率が低く、汚泥の発生量が従属栄養性微生物と比較すると著しく少ないので、余剰汚泥の発生量を抑えることができる。更に、従来の硝化脱窒法で観察されるNOの発生がなく、環境に対する負荷を低減できるといった特長もある。
この独立栄養性脱窒微生物(以下「ANAMMOX微生物」と称す場合がある。)を利用する生物脱窒プロセスは、Strous, M, et al., Appl. Microbiol. Biotechnol., 50, p.589-596 (1998)に報告されており、以下のような反応でアンモニア性窒素とその約1.3倍量の亜硝酸性窒素が反応して窒素ガスに分解されると考えられている。この生物脱窒反応は、一般的にANAMMOX反応と呼ばれている。
Figure 2007190492
しかし、ANAMMOX反応では窒素の大部分が窒素ガスにまで変換される一方で、原水中のアンモニア性窒素1モルに対して0.26モルの硝酸性窒素が副生する。この硝酸性窒素は、独立栄養性細菌の菌体合成の際の反応生成物と考えられているが、この硝酸性窒素の副生により、原水中の窒素濃度が高い場合は、処理水中の硝酸性窒素濃度が排水基準値を超えてしまうこととなる。また、アンモニア性窒素に対して反応当量よりも過剰量の亜硝酸性窒素が原水中に含まれる場合は、処理水中に亜硝酸性窒素が残留してしまう。
特開2002−361285号公報には、ANAMMOX微生物による脱窒処理後、残留する硝酸性窒素や亜硝酸性窒素を、従属栄養性脱窒微生物により脱窒処理する方法が記載されている。しかし、従属栄養性脱窒微生物による脱窒処理には、メタノール、エタノール、酢酸などの有機物を水素供与体として添加する必要があり、このような処理を組み合わせることは、有機物の添加が不要なANAMMOX反応を利用することの利点が損なわれる。また、後段に従属栄養型脱窒槽を設けるために、装置構成が複雑になるという欠点もある。
なお、電子供与体として有機物の替わりに水素ガスを用い、独立栄養性脱窒微生物により脱窒処理を行う方法が、例えば特開昭57−201594号公報等に提案されており、この方法であれば、有機物を添加することなく脱窒処理を行うことができる。また、この方法において、水素ガスの利用効率を高めて処理コストを低減するべく、水素ガスをガス透過性膜を介して被処理水中に供給し、膜の被処理水側表面に付着、増殖させた独立栄養性脱窒微生物により効率的な脱窒処理を行う方法が特許第2901323号公報に提案されている。
しかし、この方法では、水素ガスの溶解工程を必要とし、このために処理速度が遅く、また水素ガスの溶解のために圧縮機を用いるため電気代が高いという点、また高価な水素ガスを多量に用いるためコストが高く、危険度も高いという点が大きな欠点として挙げられる。
なお、従来において、ANAMMOX反応と、水素ガスを電子供与体とする独立栄養性脱窒微生物による脱窒処理とを組み合わせる提案はなく、更には、その場合において、装置構成の簡素化、脱窒処理効率の向上についての検討はなされていない。
特開2002−361285号公報 特開昭57−201594号公報 特許第2901323号公報 Strous, M, et al., Appl. Microbiol. Biotechnol., 50, p.589-596 (1998)
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ANAMMOX微生物による脱窒処理水中に残留する硝酸性窒素や亜硝酸性窒素を更に高度に除去して、高水質の処理水を得る窒素含有排水の処理方法および処理装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、ANAMMOX微生物を利用した脱窒処理における処理効率を格段に高める窒素含有排水の処理方法および処理装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、このANAMMOX微生物による脱窒処理水の脱窒処理を行うことによる装置構成の複雑化を解消し、簡易な装置及び操作により効率的な脱窒処理を行う窒素含有排水の処理方法および処理装置を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の窒素含有排水の処理方法は、窒素を含有する排水を生物学的脱窒処理する窒素含有排水の処理方法において、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する第一の独立栄養型脱窒工程と、該第一の独立栄養型脱窒工程の処理水を水素ガスを電子供与体、亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する第二の独立栄養型脱窒工程と、該第二の独立栄養型脱窒工程の処理水を前記第一の独立栄養型脱窒工程に返送する処理水循環工程とを有することを特徴とする。
請求項2の窒素含有排水の処理方法は、請求項1において、前記第一の独立栄養型脱窒工程の処理水の一部を生物学的脱窒処理水として系外へ排出すると共に、残部を前記第二の独立栄養型脱窒工程に送給することを特徴とする。
請求項3の窒素含有排水の処理方法は、請求項1又は2において、前記第二の独立栄養型脱窒工程は、被処理水と水素ガスとを、膜を介して接触させる水素ガス供給工程を含むことを特徴とする。
請求項4の窒素含有排水の処理方法は、請求項3において、前記膜の被処理水側表面に微生物を付着、増殖せしめることにより該膜の被処理水側で微生物反応を行うことを特徴とする。
請求項5の窒素含有排水の処理方法は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記第二の独立栄養型脱窒工程またはその前段に、該第二の独立栄養型脱窒工程の処理水のpHが8.8〜9.4になるようにpH調整するpH調整工程を有することを特徴とする。
請求項6の窒素含有排水の処理方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記第一の独立栄養型脱窒工程に導入される水のpHが6.5〜8.0となるようにpH調整するpH調整工程を有することを特徴とする。
請求項7の窒素含有排水の処理方法は、請求項1ないし6のいずれか1項において、前記窒素含有排水中のアンモニア性窒素に対する亜硝酸性窒素の割合が1.3モル倍以下であることを特徴とする。
本発明(請求項8)の窒素含有排水の処理装置は、窒素を含有する排水を生物学的脱窒処理する窒素含有排水の処理装置において、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する第一の独立栄養型脱窒手段と、水素ガスを電子供与体、亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する第二の独立栄養型脱窒手段と、該第二の独立栄養型脱窒手段の処理水を前記第一の独立栄養型脱窒手段に返送する処理水循環手段とを有することを特徴とする。
請求項9の窒素含有排水の処理装置は、請求項8において、前記第一の独立栄養型脱窒手段の処理水の一部を生物学的脱窒処理水として系外へ排出する手段と、残部を前記第二の独立栄養型脱窒手段に送給する手段とを有することを特徴とする。
請求項10の窒素含有排水の処理装置は、請求項8又は9において、前記第二の独立栄養型脱窒手段は、被処理水と水素ガスとを、膜を介して接触させる水素ガス供給手段を含むことを特徴とする。
請求項11の窒素含有排水の処理装置は、請求項10において、前記膜の被処理水側表面に微生物を付着、増殖せしめることにより該膜の被処理水側で微生物反応を行うことを特徴とする。
請求項12の窒素含有排水の処理装置は、請求項8ないし11のいずれか1項において、前記第二の独立栄養型脱窒手段またはその前段に、該第二の独立栄養型脱窒手段の処理水のpHが8.8〜9.4になるようにpH調整するpH調整手段を有することを特徴とする。
請求項13の窒素含有排水の処理装置は、請求項8ないし12のいずれか1項において、前記第一の独立栄養型脱窒手段に導入される水のpHが6.5〜8.0となるようにpH調整するpH調整手段を有することを特徴とする。
請求項14の窒素含有排水の処理装置は、請求項8ないし13のいずれか1項において、前記窒素含有排水中のアンモニア性窒素に対する亜硝酸性窒素の割合が1.3モル倍以下であることを特徴とする。
請求項15の窒素含有排水の処理装置は、請求項8ないし14のいずれか1項において、前記第一の独立栄養型脱窒手段の処理水が導入される循環槽を有し、該循環槽内に前記第二の独立栄養型脱窒手段が設けられていることを特徴とする。
請求項16の窒素含有排水の処理装置は、請求項15において、前記循環槽は、前記窒素含有排水が導入される原水導入部と、前記第一の独立栄養型脱窒手段の処理水が導入される処理水導入部と、前記原水導入部と処理水導入部との間に設けられた前記第二の独立栄養型脱窒手段を保持する脱窒処理部とを有し、前記処理水導入部から前記脱窒処理部を経て前記原水導入部に水が流通可能とされており、前記原水導入部の水を前記第一の独立栄養型脱窒手段に送給する手段と、前記処理水導入部の水を生物学的脱窒処理水として系外へ排出する手段とを有することを特徴とする。
請求項17の窒素含有排水の処理装置は、請求項16において、前記原水導入部と前記脱窒処理部との間、及び、前記処理水導入部と前記脱窒処理部との間の一方に、下端が循環槽底面から離隔した仕切壁が設けられ、他方に、上端が水面下に没している仕切壁が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ANAMMOX微生物による脱窒処理で得られた処理水(以下「ANAMMOX処理水」と称す場合がある。)を、更に、水素ガスを電子供与体、亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物(以下「水素酸化微生物」と称す場合がある。)で脱窒処理し、更にその処理水(以下「水素還元処理水」と称す場合がある。)をANAMMOX微生物により脱窒処理することにより、有機物を添加することなく、ANAMMOX反応で副生する硝酸性窒素や、残留する亜硝酸性窒素を高度に除去して高水質の処理水を得ることができる。
即ち、前述の如く、ANAMMOX微生物による脱窒処理では、ANAMMOX処理水に硝酸性窒素や亜硝酸性窒素が残存してしまうという欠点が挙げられる。
硝酸性窒素の生物脱窒手段としては、メタノール、エタノール、酢酸などの有機物を還元剤(電子供与体)として添加して従属栄養性脱窒微生物により生物的に脱窒処理する方法があるが、この方法では、これら有機物を炭素源とする微生物群が増殖して余剰汚泥が発生するという欠点がある上に、ANAMMOX反応による脱窒処理と組み合わせた場合、反応槽内の菌叢を大幅に変化させる;脱窒処理水中の残留有機物が脱窒処理の阻害要因となる;などの恐れがある。これに対して、水素ガスを電子供与体とする脱窒処理であれば、水素ガスを利用する水素酸化微生物が主体となるので、余剰汚泥の発生や処理水の汚染を大幅に抑制できるが、処理速度が遅い;電気代が高い;高価な水素ガスを多量に用いるためコストが高く、危険度も高い;という欠点がある。
これらの問題点を解消するために、本発明では、ANAMMOX微生物による第一の脱窒処理の後処理として水素酸化微生物による第二の脱窒処理を設け、第一の脱窒処理によるANAMMOX処理水に含まれる硝酸性窒素を第二の脱窒処理により亜硝酸性窒素に還元し、この水素酸化微生物による脱窒処理で生成した亜硝酸性窒素をANAMMOX微生物による第一の脱窒処理においてアンモニア性窒素との反応で脱窒処理することにより、窒素濃度の極めて低い処理水を得る。
前述の如く、従属栄養性脱窒微生物による脱窒処理では、余剰汚泥が発生するという欠点がある上に、ANAMMOX反応による脱窒処理と組み合わせた場合、反応槽内の菌叢を大幅に変化させる;脱窒処理水中の残留有機物が脱窒処理の阻害要因となる;などの恐れがある。これに対して、水素ガスを電子供与体とする脱窒処理であれば、水素ガスを利用する水素酸化微生物が主体となるので、余剰汚泥の発生や処理水の汚染を大幅に抑制でき、ANAMMOX処微生物による脱窒処理系内での脱窒処理として好適に使用することができるため、ANAMMOX反応系内に容易に組み込むことにより、装置構成の簡易化を図ることもできる。
従来のように水素酸化微生物による脱窒処理を単独で行うと、前述のように処理速度、コスト、安全面の問題が大きかったが、本発明では第一の脱窒処理において窒素濃度を大きく低減したANAMMOX処理水に対して、水素酸化微生物による第二の脱窒処理を適用する上に、後述の如く、この第二の脱窒処理では、硝酸性窒素を亜硝酸性窒素に還元するだけで良いため、この第二の脱窒処理で処理に要する水素ガス、電力は従来よりはるかに低減され、水素酸化微生物による脱窒処理の問題は大きく改善される。
本発明においては、ANAMMOX処理水の一部を生物学的脱窒処理水として系外へ排出すると共に、残部を第二の脱窒処理に供することが好ましく、これにより、ANAMMOX処理水中の硝酸性窒素を水素酸化微生物により亜硝酸性窒素に変更し、この水素還元処理水中の亜硝酸性窒素をANAMMOX微生物により更に除去して十分に窒素濃度を低減した水を処理水として取り出すことができる(請求項2,9)。
本発明において、水素酸化微生物による脱窒処理に当たり、ANAMMOX処理水と水素ガスとを、膜を介して接触させ、水素ガスを膜を透過させてANAMMOX処理水中に供給することにより、効率的に水素ガスを供給することができる(請求項3,10)。この際、膜の被処理水側に水素酸化微生物を付着、増殖させておくことにより、被処理水側の膜面で効率的な脱窒処理を行える(請求項4,11)。
また、水素酸化微生物による脱窒処理は、その処理水のpHが8.8〜9.4となるような条件で行うことにより、硝酸性窒素から亜硝酸性窒素への転換率を高めることができることから、水素酸化微生物による脱窒処理工程又はその前段で、処理水のpHが8.8〜9.4となるようにpH調整することが好ましい(請求項5,12)。
即ち、水素酸化微生物による脱窒処理は、硝酸性窒素を亜硝酸性窒素を経て窒素にまで還元するものであるが、硝酸性窒素を窒素にまで還元するには、亜硝酸性窒素から窒素に還元するために余分な水素を投入する必要があり、全体の処理効率が非常に悪く、また、そのための水素ガスコストも高くつく。これに対して、この脱窒処理を処理水のpHが8.8〜9.4となるような条件下で行うと、水素酸化微生物による脱窒反応を亜硝酸性窒素の段階で止めることができ、処理効率が格段に高くなると共に水素ガスの使用量を低減することができる。しかして、水素酸化微生物による脱窒処理で生成した亜硝酸性窒素は、ANAMMOX反応によるアンモニア性窒素の脱窒処理に用いることができ、水素酸化微生物による脱窒処理とANAMMOX微生物による脱窒処理とを組み合わせることによる効果を有効に得ることができる。
なお、本発明において、このように水素酸化微生物による硝酸性窒素の還元を亜硝酸性窒素で止める場合であっても、ANAMMOX処理水中の一部の亜硝酸性窒素の窒素ガスへの脱窒や一部硝酸性窒素の窒素ガスへの脱窒も起こり得ることから、この工程も脱窒処理工程と言える。
また、本発明においては、このようにpH調整された水素還元処理水を原水と共にANAMMOX反応に供することから、第一の脱窒処理に供される水のpHが6.5〜8.0となるようにpH調整することが好ましく、これにより、ANAMMOX反応効率を高めることが好ましい(請求項6,13)。
このように、水素還元処理水中の亜硝酸性窒素をANAMMOX反応に供する本発明では、第一の脱窒処理に供される原水中のアンモニア性窒素に対する亜硝酸性窒素の割合は、1.3モル倍以下で、前述のANAMMOX反応当量よりもアンモニア性窒素が多いことが好ましく、これにより、水素還元処理水中の亜硝酸性窒素をANAMMOX反応で高度に脱窒処理することができる(請求項7,14)。
本発明の窒素含有排水の処理装置は、ANAMMOX処理水が導入される循環槽を有し、この循環槽内に第二の独立栄養型脱窒手段が設けられていることが好ましく(請求項15)、特に、この循環槽は、原水が導入される原水導入部と、ANAMMOX処理水が導入される処理水導入部と、原水導入部と処理水導入部との間に設けられた第二の独立栄養型脱窒手段を保持する脱窒処理部とを有し、処理水導入部から脱窒処理部を経て原水導入部に水が流通可能とされており、原水導入部の水を第一の独立栄養型脱窒手段に送給する手段と、処理水導入部の水を生物学的脱窒処理水として系外へ排出する手段とを有することが好ましく(請求項16)、この場合において、循環槽内の原水導入部と脱窒処理部との間、及び、処理水導入部と脱窒処理部との間の一方に、下端が循環槽底面から離隔した仕切壁が設けられ、他方に、上端が水面下に没している仕切壁が設けられていることが好ましい(請求項17)。
このような窒素含有排水の処理装置であれば、ANAMMOX微生物による脱窒処理と水素酸化微生物による脱窒処理とを組み合わせた、簡易でコンパクトな装置を提供することができる。
以下に図面を参照して本発明の窒素含有排水の処理方法及び処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の窒素含有排水の処理装置の実施の形態を示す系統図である。
図1において、ANAMMOX反応槽1内の底部に、水を槽内に分散させて導入するための分散部材2が設けられ、上部に気固液分離部材3が設けられている。
反応槽1内の下部にANAMMOXグラニュール汚泥床が形成され、気固液分離部材3は、この汚泥床の界面よりも上位に配置されている。
この気固液分離部材3は、筒軸心方向を上下方向とした筒体3aと、該筒体3aの下方に配置されたテーパ部材3bとからなる。筒体3aは、円筒形、角筒形、楕円筒形等のいずれでもよいが、円筒形であることが好ましい。テーパ部材3bは、下方から上昇してきたガスが短絡的に筒体3a内に流入することを防止するためのものである。
テーパ部材3bは、上面に堆積しようとした汚泥が側方に向って滑落するようにその上面が外周に向って下り勾配となる陣笠状の錘形とされている。このテーパ部材3bは、平面視において筒体3aよりも外方にまで張り出す大きさを有している。筒体3aの下端とテーパ部材3bとの間には、水を筒体3a内に流入させるように所定の間隙があいている。テーパ部材3bは、筒体3aに対し棒状部材等を介して連結支持されている。
後述のANAMMOX処理水取出用の配管13は、筒体3a内から水を取り出すように筒体3a又はそれよりも内方にまで延設されている。
反応槽1内を上昇してきた気体は、テーパ部材3b外周と槽1の内周との間を通って上昇し、さらに筒体3aと槽1の内周との間を上昇し、水面に達し、大気中に離脱する。
反応槽1内を上昇してきた汚泥の一部は、テーパ部材3bに当って落下する。一部の汚泥は、テーパ部材3bと筒体3aとの間を通って筒体3a内に入るが、この筒体3a内には気泡は全く殆ど流入せず、水は穏やかに上昇するので、汚泥は該筒体3a内で沈降し、テーパ部材3bの上面を滑落し、テーパ部材3bの外周縁から反応槽1の下方へ沈降していく。
このようにして、気体及び汚泥が分離された水が配管13へ取り出される。
このANAMMOX反応槽1から配管13によって取り出されたANAMMO処理水は循環槽20に導入される。この循環槽20内は、下端が水槽底部から離隔し、上端が水面上に位置する仕切板21と、槽底面から立設され上端が水面下に没した仕切板22とにより、原水室(原水導入部)23、脱窒室(脱窒処理部)24と処理水室(処理水導入・排出部)25とに区画されている。
原水は、原水導入配管11を介して循環槽22の原水室23の上部から導入され、原水室23の下部から配管12を介して前記分散部材2へ供給される。この配管12にはpH計4Aが設けられ、この配管12内の水、即ちANAMMOX反応槽1に送給される水のpHを測定し、この測定結果に基いて、循環槽20の原水室23に配管16より酸又はアルカリを添加する酸・アルカリ添加手段5Aが設けられている。
前記配管13からのANAMMOX処理水は処理室25の下部へ導入され、水面付近の集水部材26及び配管14を経て系外へ取り出される。
循環槽20の脱窒室24内には膜エレメント10が設けられ、この膜エレメント10に水素ガスを供給する配管15が接続されている。また、循環槽20の仕切板21の下部から原水室23に流入する水素還元処理水のpHを測定するpH計4Bと、このpH計4Bの測定結果に基いて膜エレメント10の上部に配管17より酸又はアルカリを添加する酸・アルカリ添加手段5Bが設けられている。
この図1の処理装置による原水処理手順は次の通りである。
原水(アンモニア性窒素と亜硝酸性窒素を含む亜硝酸型硝化処理水)は、配管11より循環槽20の原水室23、配管12を経て水素還元処理水と共にANAMMOX反応槽1の下部の分散部材2から反応槽1内に供給され、ANAMMOX反応槽1内を上昇する間にANAMMOX微生物により脱窒処理される。即ち、原水中のアンモニア性窒素と亜硝酸性窒素との反応でこれらが除去され、硝酸性窒素が生成する。なお、この反応槽1に導入されるANAMMOX被処理水は、必要に応じて、酸・アルカリ添加手段5Aより酸又はアルカリが添加されて後述のANAMMOX反応に好適なpHに調整される。
ANAMMOX処理水は筒体3a内に流入し、配管13から循環槽20の処理水室25に導入され、処理水室25内を上昇し、一部が配管14より系外へ排出され、残部は仕切板22の上端を回り込んで脱窒室24に流入する。
この脱窒室24に流入したANAMMOX処理水は、配管17からの酸又はアルカリで後述の水素還元処理に好適なpHにpH調整され、脱窒室24を流下する間に配管15から供給される水素ガスの存在下、膜エレメント10の膜面に付着、増殖した水素酸化微生物により、ANAMMOX反応で副生した硝酸性窒素が亜硝酸性窒素に還元処理される。この水素還元処理水は、仕切板21の下端を回り込んで原水室23に流入し、原水と共に配管12を経てANAMMOX反応槽1に送給される。
このような窒素含有排水の処理装置において、原水室23に送られる水素還元処理水のpHが8.8〜9.4となるように酸・アルカリ添加手段5Bを制御することにより、前述の如く、水素酸化微生物による還元を亜硝酸性窒素で止め、効率的な処理を行える。このpHが8.8未満では硝酸性窒素が窒素ガスまで還元されてしまうため好ましくなく、9.4を超えると水素還元処理が進行せず好ましくない。なお、水素酸化微生物による還元で硝酸性窒素が還元されることにより処理水のpHが上昇するため、このpH調整には、硫酸、塩酸等の酸が用いられる。
また、排水の緩衝能により水素還元処理においてpHが十分に上昇しない場合には、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムなどのアルカリを添加する。
また、原水は通常pH6.5〜8.0程度であり、このような原水にpH8.8〜9.4の水素還元処理水が混合されることにより、pHが上昇するが、ANAMMOX反応に好適なpHは6.5〜8.0程度であるため、このようなpHになるように、酸添加手段5Aを制御して硫酸、塩酸等の酸を添加することが好ましい。
本発明において、水素還元処理水はその全量をANAMMOX反応に供することが好ましく、また、ANAMMOX処理水のうち、系外へ排出する水と水素還元処理に供する水との割合については、系外への排出水量が多いと処理効率は向上するが、処理水の水質が低下する傾向にあり、逆に水素還元処理に供する水の割合が多いと処理水の水質は向上するが、処理効率が低下するため、この割合は要求される処理水水質と処理効率とを考慮して適宜決定されるが、通常の場合、ANAMMOX処理水の40〜60%を系外へ排出し、残部を水素還元処理に供することが好ましい。
なお、図1は、本発明の窒素含有排水の処理装置の実施の形態の一例を示すものであり、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図示のものに限定されるものではないが、図1に示すように、既存の処理水槽又はANAMMOX反応槽に水素ガスを供給する膜エレメントを浸漬配置することにより、新たな反応槽を設けることなく本発明を実施することができ、好ましい。
この場合、膜エレメントは、生物汚泥と処理水とがほぼ完全に分離される領域に設けることが望ましく、従って、処理水槽がある場合には、図1に示すように、処理水槽に浸漬することが好ましい。
本発明において、水素ガス供給手段として水槽内に浸漬配置される膜エレメントのガス透過性膜としては、精密濾過(MF)膜、限外濾過(UF)膜、ナノ濾過(NF)膜、その他の膜が挙げられ、その型式としては、中空糸膜、平膜等の各種のものを採用することができる。水素ガスの供給圧力は、被処理水の脱窒対象窒素量に応じて適宜決定される。
本発明において、処理対象となる排水は窒素を含有するものであり、例えば次のようなものが挙げられる。
(1) アンモニア性窒素を含む水を亜硝酸型硝化により、アンモニア性窒素の一部を亜硝酸性窒素に変換した亜硝酸型硝化処理水
(2) アンモニア性窒素を含む水と、亜硝酸性窒素を含む水(アンモニア性窒素を含む水に含まれる亜硝酸性窒素の殆どすべてを亜硝酸性窒素に変換した亜硝酸型硝化処理水)との混合水
上記アンモニア性窒素を含む水は、有機物及び有機性窒素を含むものであっても良いが、これらは脱窒処理前に予めアンモニア性窒素になる程度まで分解しておくことが好ましい。原水は無機物を含んでいても良い。一般的には、下水、し尿、嫌気性消化脱離液等のアンモニア性窒素、有機性窒素及び有機物を含む排水が処理対象となる場合が多いが、この場合、これらを好気性又は嫌気性処理して有機物を分解し、有機性窒素をアンモニア性窒素に分解した後、必要に応じて亜硝酸型硝化を行った後、本発明による脱窒処理に供することが好ましい。
本発明による脱窒処理に供される排水中のアンモニア性窒素と亜硝酸性窒素の割合は、ANAMMOX反応当量よりも若干アンモニア性窒素が多くなるように調整した排水例えばアンモニア性窒素に対する亜硝酸性窒素の割合が1.3モル倍以下、好ましくは1.2〜1.3モル倍の排水であることが好ましく、このような排水であれば、ANAMMOX反応で生成した硝酸性窒素を水素酸化微生物により亜硝酸性窒素に還元し、これを再びANAMMOX反応で処理して、アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素を極低濃度にまで除去することが可能となる。
本発明において、独立栄養性微生物は従属栄養的にも生育することができる任意化学独立栄養菌であっても構わないし、有機物を利用できない絶対化学独立栄養菌であっても構わない。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
図1に示す装置により、下記水質の亜硝酸型硝化処理水を原水として微生物処理を行った。
(原水水質)
NH−N:250mg/L
NO−N:310mg/L
NO−N:0mg/L
pH:7.0
ANAMMOX反応槽1の容積は25L、循環槽20の容積は5Lであり、循環槽20には親水性中空糸膜エレメント((株)クラレ製「8258A」、膜表面積12m)10を浸漬し、水素ガスを0.10MPaの供給圧で供給した。
原水の通水量は7.3L/hrとし、ANAMMOX反応槽1と循環槽20との循環水量は7.3L/hrとした。また、pH計4A,4Bの測定pH値が表1に示す値となるように、循環槽20にpH調整のための酸を添加した。
各部の処理水の水質を調べ、結果を表1に示した。
比較例1
実施例1において、原水のNO−Nを330mg/Lとし、また、膜エレメントに水素ガスを供給しない他は同様に処理を行い、各部の処理水の水質を調べ、結果を表1に示した。
比較例2
実施例1において、原水のNO−Nを330mg/Lとし、また、pH計4A,4Bの測定pH値が表1に示す値となるように循環槽20にpH調整のための酸を添加した他は同様に処理を行い、各部の処理水の水質を調べ、結果を表1に示した。
比較例3
実施例1において、pH計4A,4Bの測定pH値が表1に示す値となるように循環槽20にpH調整のための酸を添加した他は同様に処理を行い、各部の処理水の水質を調べ、結果を表1に示した。
Figure 2007190492
表1より明らかなように、ANAMMOX微生物による脱窒処理と水素酸化微生物による脱窒処理とを組み合わせると共に処理水を循環させることにより、ANAMMOX反応で副生する硝酸性窒素や残留する亜硝酸性窒素を高度に除去して高水質の処理水を得ることができることが分かる。
なお、比較例1では、水素還元処理が行われないため、処理水中に硝酸性窒素が多く含まれるという問題がある。水素還元処理水のpHを8.0とした比較例2では、水素還元処理により硝酸性窒素を窒素ガスにまで還元してしまうため(この結果、水素還元処理水のNO−Nが非常に少ない。)、処理水の水質は良好であるが、水素ガス使用量が多いという問題がある。水素還元処理水のpHを9.6とした比較例3では、水素還元処理における硝酸性窒素の還元が不十分であり、良好な処理水水質が得られないという問題がある。
なお、実施例1において、比較例1,2よりも原水NO−N濃度を低くしたのは、ANAMMOX反応で生成したNO−Nが水素還元処理によりNO−Nに転換され、このNO−Nが原水と共にANAMMOX反応に供されるため、この分を考慮して原水NO−N濃度を調整したことによる。
本発明の窒素含有排水の処理装置の実施の形態を示す系統図である。
符号の説明
1 ANAMMOX反応槽
10 膜エレメント
20 循環槽

Claims (17)

  1. 窒素を含有する排水を生物学的脱窒処理する窒素含有排水の処理方法において、
    アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する第一の独立栄養型脱窒工程と、
    該第一の独立栄養型脱窒工程の処理水を水素ガスを電子供与体、亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する第二の独立栄養型脱窒工程と、
    該第二の独立栄養型脱窒工程の処理水を前記第一の独立栄養型脱窒工程に返送する処理水循環工程と
    を有することを特徴とする窒素含有排水の処理方法。
  2. 請求項1において、前記第一の独立栄養型脱窒工程の処理水の一部を生物学的脱窒処理水として系外へ排出すると共に、残部を前記第二の独立栄養型脱窒工程に送給することを特徴とする窒素含有排水の処理方法。
  3. 請求項1又は2において、前記第二の独立栄養型脱窒工程は、被処理水と水素ガスとを、膜を介して接触させる水素ガス供給工程を含むことを特徴とする窒素含有排水の処理方法。
  4. 請求項3において、前記膜の被処理水側表面に微生物を付着、増殖せしめることにより該膜の被処理水側で微生物反応を行うことを特徴とする窒素含有排水の処理方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記第二の独立栄養型脱窒工程またはその前段に、該第二の独立栄養型脱窒工程の処理水のpHが8.8〜9.4になるようにpH調整するpH調整工程を有することを特徴とする窒素含有排水の処理方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記第一の独立栄養型脱窒工程に導入される水のpHが6.5〜8.0となるようにpH調整するpH調整工程を有することを特徴とする窒素含有排水の処理方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記窒素含有排水中のアンモニア性窒素に対する亜硝酸性窒素の割合が1.3モル倍以下であることを特徴とする窒素含有排水の処理方法。
  8. 窒素を含有する排水を生物学的脱窒処理する窒素含有排水の処理装置において、
    アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する第一の独立栄養型脱窒手段と、
    水素ガスを電子供与体、亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒微生物の作用により脱窒処理する第二の独立栄養型脱窒手段と、
    該第二の独立栄養型脱窒手段の処理水を前記第一の独立栄養型脱窒手段に返送する処理水循環手段と
    を有することを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  9. 請求項8において、前記第一の独立栄養型脱窒手段の処理水の一部を生物学的脱窒処理水として系外へ排出する手段と、残部を前記第二の独立栄養型脱窒手段に送給する手段とを有することを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  10. 請求項8又は9において、前記第二の独立栄養型脱窒手段は、被処理水と水素ガスとを、膜を介して接触させる水素ガス供給手段を含むことを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  11. 請求項10において、前記膜の被処理水側表面に微生物を付着、増殖せしめることにより該膜の被処理水側で微生物反応を行うことを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  12. 請求項8ないし11のいずれか1項において、前記第二の独立栄養型脱窒手段またはその前段に、該第二の独立栄養型脱窒手段の処理水のpHが8.8〜9.4になるようにpH調整するpH調整手段を有することを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  13. 請求項8ないし12のいずれか1項において、前記第一の独立栄養型脱窒手段に導入される水のpHが6.5〜8.0となるようにpH調整するpH調整手段を有することを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  14. 請求項8ないし13のいずれか1項において、前記窒素含有排水中のアンモニア性窒素に対する亜硝酸性窒素の割合が1.3モル倍以下であることを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  15. 請求項8ないし14のいずれか1項において、前記第一の独立栄養型脱窒手段の処理水が導入される循環槽を有し、該循環槽内に前記第二の独立栄養型脱窒手段が設けられていることを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  16. 請求項15において、前記循環槽は、前記窒素含有排水が導入される原水導入部と、
    前記第一の独立栄養型脱窒手段の処理水が導入される処理水導入部と、
    前記原水導入部と処理水導入部との間に設けられた前記第二の独立栄養型脱窒手段を保持する脱窒処理部とを有し、
    前記処理水導入部から前記脱窒処理部を経て前記原水導入部に水が流通可能とされており、
    前記原水導入部の水を前記第一の独立栄養型脱窒手段に送給する手段と、
    前記処理水導入部の水を生物学的脱窒処理水として系外へ排出する手段とを有することを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
  17. 請求項16において、前記原水導入部と前記脱窒処理部との間、及び、前記処理水導入部と前記脱窒処理部との間の一方に、下端が循環槽底面から離隔した仕切壁が設けられ、他方に、上端が水面下に没している仕切壁が設けられていることを特徴とする窒素含有排水の処理装置。
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