JP2007189672A - チャネル推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャネル推定用の信号に基づいて補償対象となる信号の補償に用いられるチャネル推定量を取得するチャネル推定装置で、精度のよいチャネル推定量を求める。
【解決手段】第1の取得手段が、チャネル推定用の信号に基づいてスロット毎のチャネル推定量を取得する。第2の取得手段41〜47が、チャネル推定用の信号に基づいてスロットより細かい分解能で周波数ドリフトの補償量を取得する。第3の取得手段48が、第1の取得手段により取得されたスロット毎のチャネル推定量と第2の取得手段により取得された周波数ドリフトの補償量とを合わせて、これら両方を補償するチャネル推定量を取得する。第3の取得手段により取得されるチャネル推定量が補償対象となる信号の補償に用いられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、同相及び直交成分を有する変調信号を受信して復調するためのチャネル推定装置に関し、特に直接拡散符号分割多元接続(DS−CDMA:Direct Sequence Code Division Multiple Access)方式に好適なチャネル推定装置に関する。
例えば、W(Wideband)−CDMA方式を採用した移動通信システムの基地局装置では、移動局装置から受信される上りの信号について、上りベースバンド信号のチャネル推定量を求める方式が種々提案されている。
図6には、基地局装置のベースバンド信号処理部に設けられるチャネル推定回路の構成例を示してある。
また、図6において、(a)はフレーム中のスロット番号を示しており、(b)は各スロット中のシンボル番号を示しており、(c)はUL(Up-Link)のDPCCH(個別上り物理制御チャネル)について逆拡散後のIQデータの構成例を示しており、(d)はULのDPDCH(個別上り物理データチャネル)について逆拡散されるIQデータの構成例を示している。
本例のチャネル推定回路において行われる動作の一例を示す。
(n−1)番目のスロット(Slot#n−1)について、受信信号から得られた逆拡散後のUL−DPCCH内のパイロットシンボル(Pilot Symbol)と、参照パイロットテーブル51から参照される既知のパイロットシンボル(参照パイロットシンボル)とが、複素乗算部52により複素乗算されて、パイロットシンボル毎の位相回転量(シンボル位相回転量)が算出される。加算部53により1スロット内のシンボル位相回転量が累算される。当該累算結果が平均化部54により当該累算されたシンボル数(本例では、5)で割って平均化されてスロット平均位相回転量が求められることにより、当該累算結果が逆拡散後のUL−DPCCH信号と等利得にされる。当該スロット平均位相回転量と重み付け係数W(n−1)とが乗算部55により掛け合わされる。
また、n番目のスロット(Slot#n)についても、(n−1)番目のスロットの場合と同様な処理部51a〜55aにより同様な処理が行われる。
また、(n+1)番目のスロット(Slot#n+1)についても、(n−1)番目のスロットの場合と同様な処理部51b〜55bにより同様な処理が行われる。
ここで、参照パイロットシンボルのパターンや、重み付け係数W(n−1)、W(n)、W(n+1)は通常、各スロットにおいて一定であるが、異なってもよい。
(n−1)番目のスロットについての乗算結果が遅延部56により1スロット時間分だけ遅延させられて、加算部57によりn番目のスロットについての乗算結果と加算される。当該加算結果が遅延部58により1スロット時間分だけ遅延させられて、加算部59により(n+1)番目のスロットについての乗算結果と加算される。つまり3スロット分の平均位相回転量の重み付け加算を行う、3タップのFIR(Finite Impulse Response)フィルタとして機能する。
加算部59による加算結果が平均化部60により正規化、若しくは(当該加算されたスロット数等で割って)平均化されてチャネル推定量が求められることにより、逆拡散後のUL−DPCCH信号の利得がスロットフォーマットにより変動しないようにする。
そして、UL−DPCCHに基づいて求められたチャネル推定量をUL−DPDCHの逆拡散後のIQデータと複素乗算することにより、UL−DPDCHに発生した位相回転を補償する。
このように、UL−DPDCHのチャネル推定量を求めるためには、該当するスロットのパイロットシンボルを用いて求められるスロット平均位相回転量以外に、前後それぞれの1スロットについてのスロット平均位相回転量が必要になる。
なお、上りスロットフォーマットの違いにより、パイロット、TFCI(Transport Format Combination Indicator)、FBI(FeedBack Infomation、図ではFと示す)、TPC(Transmission Power Control)のシンボル位置や数が異なるが、上記のようにFIRフィルタを用いてチャネル推定量を求める構成では、スロット内の誤り分布の均一を図るために、スロットフォーマットに対応した重み付け係数W(n−1)、W(n)、W(n+1)を設定する必要がある。
特許第3497480号公報 特表2004−538720号公報 特許第3727455号公報
しかしながら、上記のようなチャネル推定回路では、次のような問題点があった。
まず、UL−DPDCHのチャネル推定量がスロット区間だけ維持されるため、周波数ドリフトによる受信品質の劣化が発生するという大きい問題点(問題点1)があった。
また、UL−DPCCH及びUL−DPDCHについて共に、逆拡散はシンボル周期で演算するのに対して、チャネル推定はスロット周期で演算するため、チップオフセット(ChipOffset)の設定により受信品質のバラツキが発生するという問題点(問題点2)があった。
ここで、上り個別チャネルは、各ユーザ毎のチップオフセットにより受信タイミングを分散させて、多重化されている。つまり、ユーザ間の干渉をチップオフセットで低減している。
また、基地局装置において複数のユーザ信号を並列処理する場合には、パイロットシンボルの位置を全てのユーザ信号について一致させて(つまりスロット内のオフセットを吸収して)一括処理するほうが容易である。このとき、(チップオフセットを同相化せずに)それぞれのスロットタイミングでUL−DPDCHの逆拡散シンボルと、スロット周期で算出されるチャネル推定量とを単に突き合わせると、最大で1スロットのズレが生じ、チップオフセット依存性のある受信特性となってしまう。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、精度のよいチャネル推定量を求めることができるチャネル推定装置を提供することを目的とする。
具体的には、本発明では、周波数ドリフトを補償することや、チップオフセットを補償することにより、精度のよいチャネル推定量を求める。
上記目的を達成するため、本発明に係るチャネル推定装置では、次のような構成により、チャネル推定用の信号に基づいて、補償対象となる信号の補償に用いられるチャネル推定量を取得する。
すなわち、第1の取得手段が、前記チャネル推定用の信号に基づいて、スロット毎のチャネル推定量を取得する。第2の取得手段が、前記チャネル推定用の信号に基づいて、前記スロットより細かい分解能で、周波数ドリフトの補償量を取得する。第3の取得手段が、前記第1の取得手段により取得されたスロット毎のチャネル推定量と前記第2の取得手段により取得された周波数ドリフトの補償量とを合わせて、これら両方を補償するチャネル推定量を取得する。そして、前記第3の取得手段により取得されるチャネル推定量が、前記補償対象となる信号の補償に用いられる。
従って、チャネル推定用の信号に基づいて、スロット毎のチャネル推定量と、スロットより細かい分解能を有する周波数ドリフトの補償量との両方を補償するチャネル推定量が取得されて、補償対象となる信号の補償に用いられることが可能であるため、周波数ドリフトを補償して精度のよいチャネル推定量を求めることができ、これにより、補償対象となる信号の位相回転を精度よく補償することができる。
ここで、チャネル推定用の信号や、補償対象となる信号としては、それぞれ、種々なものが用いられてもよい。
また、チャネル推定量としては、例えば、補償対象となる信号に発生する位相回転の逆回転に相当する位相回転量が用いられる。
また、スロット毎のチャネル推定量としては、例えば、1スロットの分解能を有するチャネル推定量が用いられる。
また、周波数ドリフトの補償量が有する分解能としては、1スロットより細かい種々な分解能が用いられてもよく、通常は、分解能が細かいほど、精度が高くなる一方、処理の負担が大きくなるため、実用上で有効な程度の分解能が設定されるのが好ましい。
本発明に係るチャネル推定装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、当該チャネル推定装置は、CDMA方式により複数の移動局装置との間で無線により通信する基地局装置に設けられる。前記チャネル推定用の信号は前記移動局装置から前記基地局装置へ無線送信されるUL−DPCCHの信号であり、前記補償対象となる信号は前記移動局装置から前記基地局装置へ無線送信されるUL−DPDCHの信号であり、これらの信号について各移動局装置毎に無線送信のタイミングをずらすチップオフセットが設定される。
また、当該チャネル推定装置に備えられた前記第1の取得手段は、第4の取得手段と、重み付け手段と、第1の平均化手段を有している。
第4の取得手段は、前記チップオフセットによるスロット内のタイミングのずれを複数の移動局装置について合わせるように、各移動局装置から受信された前記チャネル推定用の信号をそれぞれに対応した時間だけ遅延させて、並列処理して、各スロット毎の平均位相回転量を取得する。重み付け手段が、各移動局装置毎に設定されたチップオフセットに基づいて決定される各スロット毎の重み付けを、前記第4の取得手段により取得された各スロット毎の平均位相回転量に与える。第1の平均化手段が、前記重み付け手段により重み付けが与えられた各スロット毎の平均位相回転量を、チャネル推定対象となるスロットを中心として複数のスロットについて平均化する。
そして、前記第1の取得手段は、前記第1の平均化手段による平均化結果を前記チャネル推定対象となるスロットのチャネル推定量として取得する。
従って、複数の移動局装置(ユーザ)から基地局装置へ送信されるチャネル推定用の信号及び補償対象となる信号についてチップオフセットが設定され、基地局装置においてこれら複数の移動局装置から受信されるチャネル推定用の信号についてチップオフセットによるタイミングずれをそろえて並列処理によりスロット毎の平均位相回転量が取得される場合においても、チャネル推定用の信号をそろえるために時間的にずらした分に対応して各スロット毎の重み付けが決定されて、各スロット毎の平均位相回転量に重み付けが与えられて、複数のスロットについて重み付け後のスロット毎の平均位相回転量が平均化されてスロット毎のチャネル推定量とされるため、チップオフセットを補償して精度のよいチャネル推定量を求めることができ、これにより、補償対象となる信号の位相回転を精度よく補償することができる。
ここで、基地局装置により受信信号をまとめて並列処理する対象となる複数の移動局装置の数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、チップオフセットの態様としては、種々な態様が用いられてもよい。
また、各スロット毎の重み付けの態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、各移動局装置から受信されるチャネル推定用の信号をチップオフセットに応じて遅延させる時間量に基づいて、最終的に取得されるチャネル推定量の精度を高めるように各スロット毎に重み付けする態様が用いられる。
また、重み付けを与える仕方としては、例えば、重み付け係数を乗算する仕方が用いられる。
また、各スロット毎の平均位相回転量としては、例えば、各スロット毎にそのスロットの中に含まれるシンボル或いはその外にあるシンボルについての位相回転量を平均化したものが用いられる。
また、重み付けが与えられた各スロット毎の平均位相回転量をチャネル推定対象となるスロットを中心として複数のスロットについて平均化する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、一例として、チャネル推定対象となるスロットの平均位相回転量と、その前後のスロットの平均位相回転量を平均化する態様を用いることができる。
本発明に係るチャネル推定装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、前記チャネル推定用の信号には、パイロットシンボルと、他のシンボルが含まれる。
当該チャネル推定装置に備えられた前記第1の取得手段は、第5の取得手段と、第6の取得手段と、第2の平均化手段を有している。
第5の取得手段は、前記チャネル推定用の信号に含まれるパイロットシンボルに基づいて、位相回転量を取得する。第6の取得手段は、前記チャネル推定用の信号に含まれるパイロットシンボル以外のシンボルに基づいて、位相回転量を取得する。第2の平均化手段は、前記第5の取得手段により取得された位相回転量と前記第6の取得手段により取得された位相回転量を平均化する。
そして、前記第1の取得手段は、前記第2の平均化手段による平均化結果をスロット毎の平均位相回転量として取得する。
従って、チャネル推定用の信号に含まれるパイロットシンボルばかりでなく、パイロットシンボル以外のシンボルも用いて、スロット毎の平均位相回転量が取得されるため、例えば、パイロットシンボルのみを用いてスロット毎の平均位相回転量が取得される場合と比べて、精度のよいチャネル推定量を求めることができ、これにより、補償対象となる信号の位相回転を精度よく補償することができる。
ここで、チャネル推定用の信号の構成としては、種々な構成が用いられてもよく、例えば、パイロットシンボルと、TFCIシンボルと、FBIシンボルと、TPCシンボルからなる構成を用いることができる。
また、位相回転量を取得するために用いるパイロットシンボル以外のシンボルとしては、1種類以上の種々なシンボルが用いられてもよく、例えば、TFCIシンボルとTPCシンボルの一方又は両方を用いることができる。
本発明に係るチャネル推定装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、受信信号に含まれるチャネル推定用信号に基づいて、補償対象となる受信信号の補償に用いるチャネル推定量を算出するチャネル推定装置において、
前記チャネル推定用信号のリファレンスを記憶する参照パイロットテーブルと、
前記チャネル推定用信号のシンボル毎に、前記参照パイロットテーブルをリファレンスとして、受信したチャネル推定用信号の位相回転を示す値を出力するパイロット同相化部と、
前記位相回転を示す値に基づいて、フェージング周波数を推定するfD推定部と、
前記位相回転を示す値に基づいて、前記位相回転を示す値の直前の入力から1シンボル以内の処理遅延時間で、対応するチャネル推定値を出力するIIR型フィルタと、
推定された前記フェージング周波数に基づいて、前記IIR型フィルタのフィルタパラメータを制御するフィルタ制御部と、を備えた。
また、前記フィルタ制御部は、前記推定されたフェージング周波数において前記IIR型フィルタの位相遅延が実質的に一定となるようにフィルタパラメータを制御するようにした。
以上説明したように、本発明に係るチャネル推定装置によると、チャネル推定用の信号に基づいて、1スロットより細かい分解能を有する周波数ドリフトの補償量を含んだチャネル推定量を取得するようにしたため、周波数ドリフトを補償して、補償対象となる信号の位相回転を精度よく補償することができる。
また、本発明に係るチャネル推定装置によると、チャネル推定用の信号に含まれるパイロットシンボル以外のシンボルも用いて各スロット毎の平均位相回転量を取得するようにしたため、各スロット毎の平均位相回転量を取得する際の平均化の効果を高めて、補償対象となる信号の位相回転を精度よく補償することができる。
以下、本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
図1及び図2には、本発明の実施例1に係るチャネル推定装置を構成する回路(チャネル推定回路)の構成例を示してある。なお、図1及び図2は、図示の便宜上から2つに分けてあるが、一体の図である。
また、図1において、(a)は通信に使用されるフレーム中のスロット番号(Slot No.)を示しており、(b)は各スロット中のSF(拡散率)=256相当のシンボル番号(SymbolNo.)を示しており、(c)はUL−DPCCH(個別上り物理制御チャネル)について逆拡散後のIQデータの構成例を示しており、図2において、(d)はUL−DPDCH(個別上り物理データチャネル)について逆拡散後のIQデータの構成例を示している。
なお、IQデータは複素信号のIデータ及びQデータを表しており、Iデータは同相成分のデータであり、Qデータは直交成分のデータである。
本例では、1個のフレームは15個のスロット(Slot#0〜14)から構成されており、1個のスロットは10個のシンボル(0〜9)から構成されており、1個のシンボルは256個のチップから構成されている。なお、フレームは、例えば、複数連続して通信される。
また、本例では、UL−DPCCHの1スロット分の逆拡散IQデータは、送信側と受信側とで既知な情報であるパイロット(Pilot)のシンボルと、伝送フォーマットのパターンを通知するためのTFCI(TransportFormat Combination Indicator)のシンボルと、フィードバック情報であるFBI(Feedback Informtion)のシンボルと、送信電力制御を行うための情報であるTPC(TransmitPower Control)のシンボルから構成されている。パイロットシンボルは連続する5個のシンボル(0〜4)から構成されており、TFCIシンボルは連続する2個のシンボル(5、6)から構成されており、FBIシンボルは1個のシンボル(7)から構成されており、TPCシンボルは連続する2個のシンボル(8、9)から構成されている。
また、本例では、UL−DPDCHの逆拡散IQデータは、ユーザデータ(User Data)のシンボルを含んで構成されている。
本例のチャネル推定回路は、DS−CDMA方式を採用した移動通信システムにおける基地局装置のベースバンド信号処理部に設けられている。
本例の基地局装置は、移動局装置(ユーザ)との間で無線により通信し、移動局装置から無線送信されるUL−DPCCHの信号やUL−DPDCHの信号を受信する。本例のチャネル推定回路ではこれらの信号が逆拡散された後のデータを処理するもので、Rake合成の際の各フィンガ内(例えば遅延ロックループ等)において適用することができる。
また本例において、DPCH(上り個別物理チャネル)は、Q相(直交相)で伝送されるUL−DPCCHと、I相(同相)で伝送されるUL−DPDCHからなり、それぞれ互いに相互相関の無視できる拡散符号で拡散され、直交変調されているものとする。DPCHの場合、変調信号はQPSK(QuadraturePhase Shift Keying)の一種となり、位相情報を有する。このため受信側では、変調信号を直交検波し、UL−DPCCHの受信信号についてはQ相へ射影してQ相で硬判定し、UL−DPDCHの受信信号についてはI相へ射影してI相で硬判定する。
また、本例のチャネル推定回路では、DPCHを処理対象としており、1つのチャネル推定量を求めるために、同一のユーザからの同一の信号(フィンガは含む)のみを処理し、DPCHで求めたチャネル推定量は当該DPCHにのみ用いる。(例えば、同一のユーザであっても他のチャネルである上りランダムアクセスチャネル(PRACH)には流用せず、個々のチャネルごとにそのチャネルフォーマット等に適した方法でチャネル推定量を求める。)本例のチャネル推定回路に入力されて処理される信号は逆拡散後の信号であるため、入力信号はユーザ毎に分離されている。また、マルチユーザに対応する場合、上りDPCCHのスロットフォーマットが同一であればパラレル処理が可能であるが、異なるケースを想定してシリアルに時系列に処理してもよい。
本例のチャネル推定回路は、(n−1)番目のスロット(Slot#n-1)に対応する平均位相回転量を求めるための処理部として、参照パイロットテーブル1と、複素乗算部2と、加算部3と、複素乗算部4と、RAKE合成部5と、TFCI硬判定部6と、複素乗算部7と、複素乗算部8と、RAKE合成部9と、TPC硬判定部10と、複素乗算部11と、加算部12と、加算部13と、平均化部14を備えている。
なお、n番目のスロット(Slot#n)や(n+1)番目のスロット(Slot#n+1)に対応する平均位相回転量も、同じ処理手段で求められる。つまり参照パイロットテーブル1から平均化部14は、スロット周期で繰り返し動作することで、任意のnに対し後述するように(n−1)番目とn番目のスロットのDPCCHから、n番目のスロット(Slot#n)に対応する平均位相回転量を求めるものである。
また、本例のチャネル推定回路は、重み付け制御を行うための処理部として、重み付け制御部21と、(n−1)番目のスロットに対応した乗算部22と、n番目のスロットに対応した乗算部22aと、(n+1)番目のスロットに対応した乗算部22bを備えている。
また、本例のチャネル推定回路は、複数(本例では、3個)のスロットについて平均位相回転量を平均化するための処理部として、遅延部23と、加算部24と、遅延部25と、加算部26と、平均化部27を備えている。
また、本例のチャネル推定回路は、周波数ドリフトを補償するための処理部として、周波数ドリフト補償部31を備えている。
周波数ドリフト補償部31は、周波数ドリフト検出部41と、フレーム区間平均化部42と、RAKE合成部43と、指数重み付け平均化部44と、タンジェント演算部45と、周波数ドリフトを補償するための正規化テーブル46と、テーブル変換部47と、複素乗算部48を備えている。
ここで、本例では、チャネル推定量とは、位相回転を推定した結果により得られる、位相回転を戻すための位相補償量のことを示す。このため、チャネル推定量をUL−DPDCHの逆拡散IQデータに複素乗算すると、UL−DPDCHの逆拡散IQデータに発生した位相回転が補償される。なお、チャネル推定量を検出するために使用するUL−DPCCHのスロットと、このチャネル推定量を複素乗算することで位相回転を補償する(逆回転する)UL−DPDCHのスロットとは、同一のタイミングである。
また、周波数ドリフトとは、時間の流れ(シンボルの流れ)とともに、位相が回転していくことを示す。
本例のチャネル推定回路において行われる動作の一例を示す。
まず、(n−1)番目のスロットについて、平均位相回転量を求める動作を説明する。
参照パイロットテーブル1は、例えばメモリに、参照されるパイロットシンボル(参照パイロットシンボル)のパターンを記憶している。
複素乗算部2は、例えばパイロットシンボルを構成する各シンボルに対応した5個の複素乗算器を有しており、当該各シンボルについて、受信信号から得られた逆拡散後のUL−DPCCH内のパイロットシンボルと、参照パイロットテーブル1から参照される既知のパイロットシンボルとを複素乗算して、当該各シンボル毎の位相回転量(シンボル位相回転量)を算出し、これら5個のシンボル位相回転量を加算部3へ出力する。
加算部3は、同相化された5個のシンボル位相回転量を加算することにより、パイロット内のシンボル位相回転量を累算し、当該加算結果を加算部13へ出力する。
ここの処理は、既知のパイロットシンボルを利用した位相回転量の算出処理であり、本例では、ここの処理で求められた位相回転量をパイロットシンボル位相回転量と言う。
本例では、(n−1)番目のスロット(Slot#n-1)について平均位相回転量を求めるために、その時点で既に硬判定シンボルが確定している(n−2)番目のスロット(Slot#n-2)のTFCIシンボル及びTPCシンボルも用いる。本例では、TFCIシンボルは2個のシンボルからなり、TPCシンボルは2個のシンボルからなり、これら4個のシンボルのそれぞれについて処理を行う。
複素乗算部4は、例えばTFCIシンボルを構成する各シンボルに対応した2個の複素乗算器を有しており、(n−2)番目のスロット(Slot#n-2)の各TFCIシンボルについて、当該スロットのパイロット区間を用いて算出したSlot#n-2のパイロットシンボル位相回転量を後方に外挿して位相回転補償し、これにより直交軸上に射影したTFCIシンボルをRAKE合成部5へ出力する。
同様に、複素乗算部8は、例えばTPCシンボルを構成する各シンボルに対応した2個の複素乗算器を有しており、(n−2)番目のスロット(Slot#n-2)の各TPCシンボルについて、同じくSlot#n-2のパイロットシンボル位相回転量との外挿検波を行い、これにより直交軸上に射影したTPCシンボルをRAKE合成部9へ出力する。
あるいは、(n−2)番目のスロットのTFCIシンボル及びTPCシンボルを処理する際に、硬判定前の位相回転補償に用いる平均位相回転量として、当該スロットのパイロットシンボルのみならず(n−3)番目のスロットのTFCIシンボル及びTPCシンボルも用いて算出されたSlot#n-2のスロット平均位相回転量を使用することができる。いずれにしても、これら検波(復調)は、前方向だけの位相回転量を用いるため、外挿検波となる。
RAKE合成部5は、TFCIシンボルを構成する2個のシンボルのそれぞれについて、複素乗算部4から直交軸上に射影したTFCIシンボルを入力するとともに、他の各フィンガ(図示せず)に備えられる複素乗算部4相当物から出力された直交軸上に射影したTFCIシンボルを入力し、有効な全てのフィンガのTFCIシンボルを最大比合成し、その結果をTFCI硬判定部6へ出力する。
同様に、RAKE合成部9は、TPCシンボルを構成する2個のシンボルのそれぞれについて、複素乗算部8から出力される直交軸上に射影されたTPCシンボルと、他の各フィンガ(図示せず)において同様に直交軸上に射影されたTPCシンボルとを入力し、RAKE合成してその結果をTPC硬判定部10へ出力する。
ここで、各フィンガは、例えば、図1及び図2に示されるのと同様な処理部を有している。各フィンガでは、同一のユーザからの同一の信号の主波或いは遅延波(マルチパス)について処理が行われ、これにより得られた情報が必要に応じて他のフィンガへ通知される。本例では、各フィンガにおいて複素乗算部4、8相当物により前スロットの位相回転量が乗算され、振幅が自乗化されているので、RAKE合成部9は単に入力を加算するだけでよい。本例のRAKE合成は、異なる経路等で受信された複数の信号を合成して、より確からしい復号データを得ることを目的としているので、他のアンテナからの信号をダイバーシティ合成したり、異なる検波方式(遅延検波等)で検波した信号を合成したりしても良い。
TFCI硬判定部6は、TFCIシンボルを構成する2個のシンボルのそれぞれについて、RAKE合成後のQ相データの符号ビットを抽出し、その結果を正規化して複素乗算部7へ出力する。即ち、参照パイロットテーブル1と同様に参照パターンとして用いる。
同様に、TPC硬判定部10は、TPCシンボルを構成する2個のシンボルは‘00’パターンか‘11’パターンのいずれかに限定されるので、シンボル間合成をして平均化により精度を向上させる。シンボル間合成後のQ相データの符号ビットを抽出し、その結果を正規化して複素乗算部11へ出力する。
複素乗算部7は、例えばTFCIシンボルを構成する各シンボルに対応した2個の複素乗算器を有しており、当該各シンボルについて、TFCI区間の逆拡散シンボルとTFCI硬判定部6から得られるパターン(符号ビット)とを複素共役乗算し、これにより算出された位相回転量を加算部12へ出力する。
同様に、複素乗算部11は、例えばTFCIシンボルを構成する各シンボルに対応した2個の複素乗算器を有しており、当該各シンボルについて、TFCI区間の逆拡散シンボルとTFCI硬判定部6から得られるパターン(符号ビット)とを複素共役乗算し、これにより算出された位相回転量を加算部12へ出力する。
加算部12は、入力される4個のシンボル位相回転量を加算し、当該加算結果を加算部13へ出力する。
ここの処理は、TFCIシンボル及びTPCシンボルを利用した位相回転量の算出処理であり、本例では、ここの処理で求められた位相回転量を帰還判定シンボル位相回転量と言う。帰還判定シンボル位相回転量はパイロットシンボル位相回転量よりも信頼性が高い。
なお、本例では、FBIシンボルについては平均位相回転量の算出に用いないが、この理由は、一般に、パイロットシンボルやTFCIシンボルやTPCシンボルのビットは送信側から常時送信されるのに対して、FBIシンボルのビットは条件次第で送信オフとされることがあるためである。
加算部13は、加算部3から入力されるパイロットシンボル位相回転量と加算部12から入力される帰還判定シンボル位相回転量とを加算し、当該加算結果を平均化部14へ出力する。
平均化部14は、加算部13から入力される加算結果を、当該加算が行われたシンボル数(本例では、9)で除算することで平均化し、当該平均化結果を乗算器22へ出力する。
本例では、この平均化結果を該当するスロット(ここでは、Slot#n−1)の平均位相回転量と言う。
ここで、平均化部14における前記除算により、平均化結果は、逆拡散後のUL−DPCCH信号と等利得になる。
このように等利得にする理由は、UL−DPCCHのスロットフォーマットは数種類あり、パイロットシンボルの数が5シンボルであるとは限らないことから、パイロットシンボルの数の変化により受信特性が変わらないようにするためであり、更に、後段におけるチャネル推定量とUL−DPDCHの逆拡散信号との複素乗算においてオーバーフローを防止するためである。
また、n番目のスロット(Slot#n)についても、(n−1)番目のスロットの場合と同様な処理部により同様な処理が行われ、平均化部14aによりn番目のスロットの平均位相回転量が算出され、n番目のスロットの所定のタイミングで乗算器22aへ出力される。
また、(n+1)番目のスロット(Slot#n+1)についても、(n−1)番目のスロットの場合と同様な処理部により同様な処理が行われ、平均化部14bにより(n+1)番目のスロットの平均位相回転量が算出され、n+1番目のスロットの所定のタイミングで乗算器22bへ出力される。
ここで、本例では、参照パイロットシンボルのパターンはスロット毎に異なる。この理由は、パイロットシンボルを用いた同期検波により、フレーム同期を取るためであり、例えば、3GPP TS25.211などで参照パイロットシンボルのパターンが規定されている。
次に、(n−1)番目とn番目と(n+1)番目の3個のスロットに基づいて、n番目のスロットにおける推定位相回転量(平均位相回転量)を求める動作を説明する。
重み付け制御部21は、例えば各ユーザの呼設定を行う時に与えられるチップオフセット(Chip Offset)に関する情報を入力し、これに基づいて、各スロットの重み付け係数W(n−1)、W(n)、W(n+1)の値を制御して各スロットに対応した乗算部22、22a、22bへ出力する。
各スロットに対応した各乗算部22、22a、22bは、各スロットに対応した各平均化部14、14a、14bからスロット平均位相回転量が入力されると、重み付け制御部21から入力された対応する重み付け係数W(n−1)、W(n)、W(n+1)と乗算する。(n−1)番目のスロットに対応した乗算部22は乗算結果を遅延部23へ出力し、n番目のスロットに対応した乗算部22aは乗算結果を加算部24へ出力し、(n+1)番目のスロットに対応した乗算部22bは乗算結果を加算部26へ出力する。
遅延部23は、乗算部22から入力される(n−1)番目のスロットについての乗算結果を1スロット時間分だけ遅延させて加算部24へ出力する。
加算部24は、乗算部22aから入力されるn番目のスロットについての乗算結果と遅延部23からの入力とを加算して、当該加算結果を遅延部25へ出力する。
遅延部25は、加算部24からの入力を1スロット時間分だけ遅延させて加算部26へ出力する。
加算部26は、乗算部22bから入力される(n+1)番目のスロットについての乗算結果と遅延部25からの入力とを加算して、当該加算結果を平均化部27へ出力する。
これにより、(n−1)番目のスロットの平均位相回転量に対して2スロット分の遅延が与えられ、n番目のスロットの平均位相回転量に対して1スロット分の遅延が与えられるので、(n+1)番目のスロットのタイミングでそれら3スロット分の位相回転量の重み付き加算が達成される。
平均化部27は、加算部26から入力される加算結果を、当該加算が行われたスロット数(本例では、3)で除算することで平均化し、当該平均化結果を周波数ドリフト補償部31の複素乗算部48へ出力する。ここで、平均化部27における前記除算により、平均化結果は、逆拡散後のUL−DPCCH信号と等利得になる。
本例では、平均化部27により得られる平均化結果を該当するスロット(ここでは、Slot#n)のチャネル推定量と言う。
このように、本例では、UL−DPDCHのチャネル推定量を求めるために、該当するスロットのパイロットシンボルを用いて求められるスロット平均位相回転量以外に、前後それぞれの1スロットについてのスロット平均位相回転量を使用する。この理由は、受信品質を向上させるためである。なお、通常、平均化するスロットの数を増すほど耐雑音性は向上するが、周波数ドリフトに対しては弱くなるというトレードオフの関係にある。
ここで、本例で行われるチップオフセット及び重み付け制御について詳しく説明する。
チップオフセットでは、各ユーザ毎に、フレームのタイミングをずらして、その送受信のタイミングをずらす。
チップオフセットは、ユーザ(移動局装置)から基地局装置への上り方向の通信についても、基地局装置からユーザ(移動局装置)への下り方向の通信についても、同一である。
例えば、下り方向の通信において、各ユーザについてチップオフセットが一致した場合には、パイロットシンボルの同期ワード(Sync Word)の位置(例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)における“11”のパターン)が全てのユーザで一致するため、同期ワードの位置(タイミング)におけるユーザ多重化後のIQ振幅が平均値に対して極端に大きくなる。ユーザ間が無相関であれば多重化後のIQ振幅は正規分布となるが、このようにチップオフセットが一致する場合には、その関係が失われるという問題がある。
このため、本例では、チップオフセットにより各ユーザの送受信タイミングを分散させて、ユーザ間干渉を低減する。
図3を参照して、重み付け制御の一例を示す。
本例では、5個のユーザ(User#0〜User#4)が存在し、各ユーザが512チップ(chip)刻みのそれぞれ異なるチップオフセットを有する場合を示す。
具体的には、User#0のチップオフセットは0チップであり、User#1のチップオフセットは512チップであり、User#2のチップオフセットは1024チップであり、User#3のチップオフセットは1536チップであり、User#4のチップオフセットは2048チップであり、それぞれのチップオフセット分だけフレームが遅延させられている。
図3において、(a)は基準となるスロット周期及びスロット番号(Slot No.)を示しており、(b)はフレームタイミング(Frame Timing)を示しており、(c)は5個のユーザについて逆拡散IQデータを示しており、(d)は5個のユーザについてチップオフセットがそろえられて蓄積された逆拡散IQデータを示しており、(e)は5個のユーザについてUL−DPCCHの位相回転量を示しており、(f)は5個のユーザについて重み付け係数を示している。
図3(c)に示されるように、各ユーザの逆拡散IQデータは、チップオフセットを維持したまま、シンボル周期で入力される。これは、DPCCHとDPDCHのいずれについても同じである。
チャネル推定回路では、各ユーザ信号についてパイロットシンボルの先頭位置がバラバラであると、一例として、ユーザ単位でのシリアル処理が必要となる。
しかしながら、他の例として、前段の最大10シンボル(1スロットに相当)分を蓄積することが可能な蓄積バッファを設けると、各ユーザについてパイロットシンボルの先頭位置を一致させることができ、複数ユーザの並列処理が可能となる。本例では、このような構成を採用している。ベースバンド信号処理を行うDSP(DigitalSignal Processor)は、通常、パイプライン構成を有しており、並列化処理による高速化を図ることができる。
このような本例の構成では、チャネル推定量の値を更新するタイミングは、各ユーザ毎のチップオフセットに依存せず、所定のスロット周期となる。そして、全てのユーザについて、同一のタイミングで更新が行われる。
つまり、図3(d)に示されるように、チップオフセットによるユーザ間のスロットオフセットを内部バッファで吸収して、各シンボルフィールドの先頭を一致させることで、ユーザ並列処理が可能となり、ベースバンド信号処理の高速化が可能となる。
具体的には、図3(d)の例では、チップオフセットが0チップ(=0シンボル)であるユーザ#0については10シンボルだけ遅延させ、チップオフセットが512チップ(=2シンボル)であるユーザ#1については8シンボルだけ遅延させ、チップオフセットが1024チップ(=4シンボル)であるユーザ#2については6シンボルだけ遅延させ、チップオフセットが1536チップ(=6シンボル)であるユーザ#3については4シンボルだけ遅延させ、チップオフセットが2048チップ(=8シンボル)であるユーザ#4については2シンボルだけ遅延させる。
図3(e)に示されるように、ユーザ毎に異なるDPCCH位相回転量となり、また、チップオフセットに依存せず、同一タイミングで全ユーザの更新がある。
このような本例の構成では、シンボル周期で更新されるUL−DPDCHの逆拡散IQデータとチャネル推定量との突き合わせ(つまり、データ復調)において、最大で1スロット分のずれが生じる。この突き合わせのタイミングが一致していないと、周波数ドリフトが存在するときに、周波数ドリフトによる位相回転を補償することができず、受信品質が劣化する。
タイミングの一致を図るために、一例として、UL−DPDCHの逆拡散部とデータ復調部との間にもタイミングを合わせるための遅延バッファを設ける構成を用いることが考えられる。しかしながら、この構成では、一般にUL−DPDCHの逆拡散データ量がUL−DPCCHの逆拡散データ量と比べて大容量となることから、ハードウエア実装の観点からメモリ制限により困難となる場合が考えられる。
そこで、他の例として、タイミングの一致を図るために、本例では、チップオフセットに応じてチャネル推定の重み付け制御を行うことにより、タイミング合わせと同じ効果を得る構成としてある。
本例では、図3(f)に示されるように、各ユーザ毎に、チップオフセットの大きさに応じて、(n−1)番目のスロットに対する重み付け係数W(n−1)とn番目のスロットに対する重み付け係数W(n)と(n+1)番目のスロットに対する重み付け係数W(n+1)との比率を変える。具体的には、図3(f)に示されるように、チップオフセットが小さいほど時間的に早い信号位置(図中で、左側)の重み付けが大きくなり、チップオフセットが大きいほど時間的に遅い信号位置(図中で、右側)の重み付けが大きくなる。
ここで、図3(f)では、横軸を信号位置(タイミング)として縦軸を大きさとして、各ユーザについて、重み付け係数の特性を表す曲線P0〜P4を示してある。各スロットの中央位置(横軸値の中央位置)における曲線P0〜P4の縦軸値(図中で、矢印の長さ)を当該各スロットに対する重み付け係数の大きさ(本例では、比率)とする。
本例では、この比率が変化するが、(n−1)番目のスロットに対する重み付け係数W(n−1)とn番目のスロットに対する重み付け係数W(n)と(n+1)番目のスロットに対する重み付け係数W(n+1)との合算値{W(n−1)+W(n)+W(n+1)}は一致する。このため、チャネル推定量の振幅については、チップオフセットによる違いは無い。
なお、仮に、チップオフセットに応じた重み付け制御を行わずに、W(n−1):W(n):W(n+1)=1:2:1に固定すると、1024チップのチップオフセットを有するユーザ#2の受信特性が最も良くなり、チップオフセットが0チップであるユーザ#0とチップオフセットが2048チップであるユーザ#4の受信特性が悪くなる。
次に、周波数ドリフト補償部31における動作を説明する。
周波数ドリフト検出部41には、複素乗算部2から出力されるシンボル位相回転量(変調成分が除去されたパイロットシンボル)が入力され、具体的には任意の整数xに対しパイロットシンボル中のx番目のシンボル(sym#x)のデータと(x+1)番目のシンボル(sym#x+1)のデータが入力される。
周波数ドリフト検出部41は、入力された隣接するシンボル位相回転量を用い、それらを複素共役乗算することで1シンボル(=256チップ)当たりの周波数ドリフトベクトルを求めてフレーム区間平均化部42へ出力する。あるいは、逆拡散されたDPCCHの任意のシンボルを入力して遅延検波し、必要に応じシンボル判定値との複素共役乗算などにより変調成分を除去したものを出力しも良い。このように周波数ドリフトベクトルは一般に、位相回転量の時間差分として得られる。
フレーム区間平均化部42は、入力される周波数ドリフトベクトルについて1フレーム分の区間の平均化を行い、当該平均化結果をRAKE合成部43へ出力する。この平均化により、雑音成分を抑制する。
RAKE合成部43は、フレーム区間平均化部42、及び他の各フィンガ(図示せず)が備えるフレーム区間平均化部42相当物から出力された周波数ドリフトベクトルの平均化結果を入力し、有効な平均化結果を全て加算し、その結果を指数重み付け平均化部44へ出力する。なおRAKE合成部43は、各フィンガのパスのスロット平均受信電力に比例した重み付けを行うような厳密なRAKE合成を行う必要はなく、単なる加算でも良い。
指数重み付け平均化部44は、RAKE合成部43からの入力について、所定の忘却係数λを用いて、フレームより長区間の平均化(移動平均化)を行い、当該平均化結果をタンジェント演算部45へ出力する。指数重み付け平均化部44は、例えばタップ数が2のIIR(InfinitImpulse Response)フィルタで構成される。
ここで、フレーム区間平均化部42と指数重み付け平均化部44の2段構成にしている理由は、前段のフレーム区間平均化部42のみでは、平均化時間が不足する可能性があり、後段の指数重み付け平均化部44のみでは、長区間平均においては忘却係数λが小さくなって固定小数点演算において精度を得られない可能性があるからである。
なお、周波数ドリフトは、通常、瞬時的に変化するものではなく、水晶発振器の経年劣化などにより徐々に変化するものであるため、長区間の平均化を行うのが好ましい。
タンジェント演算部45は、指数重み付け平均化部44からの入力について、Q相振幅とI相振幅との割り算をしてタンジェントの値(例えば、(Q相振幅/I相振幅)の値)を求め、当該タンジェントの値若しくはアークタンジェントの値(偏角)をテーブル変換部47へ出力する。
周波数ドリフトを補償するための正規化テーブル46は、例えばメモリに、タンジェントの値(あるいは偏角)と、それに対応する規格化したベクトルのI/Q振幅値との対応を記憶している。
テーブル変換部47は、正規化テーブル46を参照して、タンジェント演算部45から入力されるタンジェントの値に対応したIQ振幅値を読み出し、当該I/Q振幅値に基づいて、512チップ刻みの遅延を持った5段階の周波数補償ベクトルを生成して複素乗算部48へ出力する。この5段階の周波数補償ベクトルは、テーブル変換部47に記憶された前回の最終の周波数補償ベクトルに対して今回のIQ振幅値に基づく512チップ刻みの位相回転を5段階で与えることで生成される。
複素乗算部48は、5個の複素乗算器を有しており、平均化部27から出力されるチャネル推定量を各複素乗算器に入力するとともに、テーブル変換部47から出力される5段階の周波数補償ベクトルのそれぞれをそれぞれに対応した複素乗算器に入力し、各複素乗算器により当該チャネル推定量とそれぞれに対応した周波数補償ベクトルとを複素共役乗算して出力する。これら5個の出力は、512チップ刻みの遅延を持った5段階のチャネル推定量を生成したものとなり、512チップ刻みで周波数ドリフトを補償したものとなる。
複素乗算部48からの5個の出力は、UL−DPCCHに基づいて求められたチャネル推定量(512チップ毎に周波数ドリフトを補償したもの)となり、これら5個の出力のそれぞれをUL−DPDCHの逆拡散後のIQデータのうちでそれぞれに対応した512チップ分の部分と複素乗算することにより、UL−DPDCHに発生した位相回転を補償する。ここで、UL−DPDCHの復調は、該当するシンボルの前後の位相回転量を用いることから、内挿検波となる。
なお、本例では、チャネル推定量や周波数補償ベクトルは、UL−DPDCHに生じた位相回転を複素乗算により補償する(逆回転する)ものであることから、当該位相回転とは逆方向に位相回転したものが生成される。
次に、図4(a)〜(g)を参照して、周波数ドリフト補償部31において行われる処理を詳しく説明する。
図4(a)には、周波数ドリフト検出部41への入力信号となるパイロット逆拡散ベクトルのI/Q信号の時間遷移の一例を示してある。
本例では、パイロットシンボルを含むUL−DPCCHはBPSK(Binary Phase Shift Keying)方式で変調され、256チップ毎の各パイロットシンボルは既知のパイロットビットパターンに応じた2値を取り得てそれに周波数ドリフトによる連続的な位相回転が付加されている。
各パイロットシンボルの位相回転角度をαi(i=0、1、・・・、Npilot−1)とする。ここで、Npilotは1スロット当たりのパイロットシンボルの数である。
図4(a)の例では、Npilot=5であり、パイロットビットパターンが{1、1、1、0、1}である場合を示してある。
(式1)には、各パイロットシンボルのビットの判定結果を示してあり、{1}は周波数ドリフトによって変動しているがBPSK復調結果は1(位相回転角度としてはπ/2)であることを表しており、{0}は周波数ドリフトによって変動しているがBPSK復調結果は0(位相回転角度としては−π/2)であることを表している。
図4(b)には、周波数ドリフト検出部41からの出力となる遅延検波により求められたパイロットシンボル間の周波数ドリフトベクトルの一例を示してある。
本例では、図4(a)に示される5個のパイロットシンボルのそれぞれの間について、総じて、4個の周波数ドリフトベクトルが求められる。これら4個の周波数ドリフトベクトルの角度をθj(j=0、1、・・・、Npilot−2)とする。それぞれの角度θjは(式2)のように表される。
図4(c)には、フレーム区間平均化部42による平均化後の周波数ドリフトベクトルの一例を示してある。
この平均化後の周波数ドリフトベクトルの角度をθfrm_ave、1フレームあたりのスロット数を15とすると、(式3)のように表される。平均化を行うシンボルの数は、{15×(Npilot−1)}となる。
図4(d)には、指数重み付け平均化部44による平均化後の周波数ドリフトベクトルの一例を示してある。
この平均化後の周波数ドリフトベクトルの角度をθwght_aveとすると、(式4)のように表される。ここで、忘却係数はλであり、前回に保持した周波数ドリフトベクトルの角度をθwght_ave_oldとする。
図4(e)には、テーブル変換部47の内部で求められた256チップ当たりの周波数ドリフト補償ベクトルの一例を示してある。この256チップ当たりの周波数ドリフト補償ベクトルの角度をφとすると、(式5)のように表される。
なお、周波数ドリフト補償が可能な範囲は、−(π/2)<θwght_ave<(π/2)となる。この範囲を超える位相回転には追随できない。
ここで、本例では、図4(d)に示されるベクトルのタンジェントの値に対応して図4(e)に示される規格化したベクトルのI/Q振幅値の情報が、正規化テーブル46に記憶されている。
また、このように図4(d)に示されるベクトルの符号(±)を反転させて図4(e)に示されるベクトルとしている理由は、図4(d)において1シンボル当たりの周波数ドリフトによる位相回転量が求められたことに対して、それを補償するために逆回転の位相情報を得るためである。
図4(f)には、前スロットで最終更新した周波数ドリフト補償ベクトルの一例を示してある。この前スロットで最終更新した周波数ドリフト補償ベクトルの角度をφinitとする。
なお本例では、φinitとして、前スロットにおける図4(g)に示される周波数ドリフト補償ベクトル(5)に相当するφ5を用いたが、平均化部27が出力するチャネル推定量が最適となるタイミングを適切に選べば、φinitを不要(つまり0)にすることができる。
図4(g)には、テーブル変換部47から出力される2φ(=512チップ)刻みの分解能を有する5段階の周波数ドリフト補償ベクトル(1)〜(5)の一例を示してある。
これら5段階の周波数ドリフト補償ベクトル(1)〜(5)の角度をφk(k=0、1、2、・・・、{(2560チップ/512チップ)−1})とすると、(式6)のように表される。
ここで、(1)は1個のスロット中で先頭から256チップの位置に好適な周波数ドリフト補償ベクトルφ0となり、(2)は当該スロット中で先頭から768チップの位置に好適な周波数ドリフト補償ベクトルφ1となり、(3)は当該スロット中で先頭から1280チップの位置に好適な周波数ドリフト補償ベクトルφ2となり、(4)、(5)も同様である。
そして、1個のスロットに関するそれぞれの周波数ドリフト補償ベクトルφ0〜φ4と平均化部27からのチャネル推定量とが複素乗算部48により複素乗算された結果を用いて、図2(d)に示されるように、DPDCHの1個のスロット中でそれぞれに対応する位置(本例では、先頭から、256チップ、768チップ、1280チップ、1792チップ、2304チップの位置)を中心とした信号部分について、位相回転が補償される。
なお、図4(a)〜(d)では受信レベルに応じて振幅が変動し、図4(e)〜(g)では正規化されているため振幅は一定となる。図中の同心円は正規化後における振幅の大きさを示している。図4(d)から図4(e)の間で、正規化され振幅が大きくなっている。
次に、本例のチャネル推定回路により実現される受信品質の改善効果の具体例を示す。
まず、図7を参照して、周波数ドリフトによるBER(Bit Error Rate)特性の劣化の一例を示す。
図7(a)は、UL−DPDCHの復調データの一例を示している。
図7(b)及び図7(c)は、横軸にスロットの中心位置からのチップずれを示してあり、縦軸に誤り訂正(FEC:Forward Error Correction)が行われない場合におけるBERを示してある。これは、図6に示される平均化部60で求められたチャネル推定量とUL−DPDCH逆拡散データとを複素乗算して、同相軸上に射影したUL−DPDCHシンボルのI相を硬判定した結果についてのBERの特性である。このチャネル推定量は、スロットの中心位置に重心を持つものであり、また、周波数ドリフトを補償するものではない。
仮に、周波数ドリフトが無いとすると、ユーザデータのBER特性はスロット内で均の特性を示す。しかしながら、周波数ドリフトがある場合には、図7(b)、(c)に示されるように、ユーザデータのBER特性は、スロットの中心位置を頂点として、スロットの境界(図中で、左右)に近づくほど誤りが増加する二次曲線的な特性となってしまう。
続いて、図5を参照して、本例のチャネル推定回路における周波数ドリフト補償によるBER特性の改善効果の一例を示す。
図5(a)は、UL−DPDCHの復調データの一例を示している。
図5(b)は、横軸にスロットの中心位置からのチップずれを示してあり、縦軸に誤り訂正(FEC)が行われない場合におけるBERを示してある。
図5(c)は、横軸にスロットの中心位置からのチップずれを示してあり、縦軸に図4(g)に示される5種類の周波数ドリフト補償ベクトル(1)〜(5)のそれぞれに関して誤り訂正(FEC)が行われない場合におけるBERを示してある。
図5(b)に示されるBER特性は、本例のチャネル推定回路における複素乗算部48で求められた5段階のチャネル推定量とUL−DPDCH逆拡散データとを複素乗算して、同相軸上に射影したUL−DPDCHシンボルのI相を硬判定した結果についてのBERの特性である。図5(c)に示されるように、複素乗算部48で求められる5段階のチャネル推定量は、それぞれ、スロットの先頭から256チップ、768チップ、1280チップ、1792チップ、2304チップだけ離れたポイントに重心を持つ周波数ドリフト補償ベクトルにより周波数ドリフト成分をキャンセルするものである。
図5(c)に示されるような5段階のBER特性が合わせられて、全体的には、図5(b)に示されるようなBER特性が実現される。
図7(b)に示される比較例となるBER特性と図5(b)に示される本例のBER特性との対比から明らかなように、本例では比較例と比べて、チャネル推定量の分解能が2560チップ(=1スロット)刻みから512チップ刻みへ細分化されたため、5段階の重心位置より外側のポイントにおける特性劣化の度合いが抑えられて、スロット内で均一な(或いは、より均一に近い)BER特性を実現することができる。
以上のように、本例のチャネル推定回路では、平均位相回転量の算出に際して、パイロットシンボル以外のシンボルであるTFCIシンボルやTPCシンボルを活用することにより、平均化の効果によって雑音抑制の高いチャネル推定が可能となる。TFCI等の硬判定データを参照パイロットの代わりに用いることにより、パイロットシンボルを有しないE−DPCCHからもチャネル推定することができる。
また、本例のチャネル推定回路では、チャネル推定量の分解能を小さいチップ数(本例では、512チップ)刻みに細分化して、周波数ドリフト成分をキャンセルすることにより、周波数ドリフトによる受信品質の劣化を大幅に低減させることができ、例えば、周波数ドリフトが0ppm或いは非常に小さくなる時と同レベル程度まで受信品質を改善することができる。
また、本例のチャネル推定回路では、チップオフセットが用いられる場合においても、チップオフセット依存性が無い安定した受信品質を得ることができる。
なお、本例のチャネル推定回路では、図1に示される処理部1〜14、14a、14b、21、22、22a、22b、23〜27の機能によりスロット毎のチャネル推定量を取得する手段(第1の取得手段)が構成されており、図2に示される周波数ドリフト補償部31が有する複素乗算部48以外の処理部41〜47の機能により周波数ドリフトの補償量を取得する手段(第2の取得手段)が構成されており、図2に示される周波数ドリフト補償部31が有する複素乗算部48の機能により周波数ドリフトを補償するチャネル推定量を取得する手段(第3の取得手段)が構成されている。
また、本例のチャネル推定回路では、図1に示される重み付け前の各処理部1〜14、14a、14bの機能により各スロット毎の平均位相回転量を取得する手段(第4の取得手段)が構成されており、重み付け制御部21と各乗算部22、22a、22bの機能により各スロット毎の平均位相回転量に重み付けする手段(重み付け手段)が構成されており、遅延部23、25と加算部24、26と平均化部27の機能により重み付け後の各スロット毎の平均位相回転量を平均化する手段(第1の平均化手段)が構成されている。
また、本例のチャネル推定回路では、参照パイロットテーブル1と複素乗算部2と加算部3の機能によりパイロットシンボルに基づく位相回転量を取得する手段(第5の取得手段)が構成されており、複素乗算部4、8とRAKE合成部5、9と硬判定部6、10と複素乗算部7、11と加算部12の機能によりパイロットシンボル以外のシンボルに基づく位相回転量を取得する手段(第6の取得手段)が構成されており、加算部13と平均化部14の機能によりこれらの位相回転量を平均化する手段(第2の平均化手段)が構成されている。
図8は、本発明の実施例2に係る復調装置のブロック図である。本例ではRAKE合成を前提とせずに説明するが、チャネル推定により復調された後、RAKE合成を行ってもよい。
本例は、パイロットシンボルの各シンボル毎に求まる位相回転量に基づき、1シンボル時間以内の処理遅延でチャネル推定量を算出するIIR型のLPF(Low Pass Filter)を備え、フィルタの遮断周波数とQを、フェージング推定部で求めたフェージング周波数(ドリフト周波数)に基づき適応的に制御する点で、実施例1と異なる。
制御CH逆拡散部101は、UL−DPCCHを拡散率256(シンボルレート=15ksps)で逆拡散し、I/Q(複素)形式の逆拡散信号を出力する。
パイロット同相化部102は、制御CH逆拡散部101から入力された逆拡散信号からパイロットシンボルを抽出して、参照パイロットテーブル1から入力された既知のパイロットシンボルと複素共役乗算し、パイロットシンボル毎の位相回転量を出力する。
スロット平均化部104は、1スロット内のシンボル位相回転量を累算し、累算シンボル数で平均化して、UL−DPCCH逆拡散信号と等利得のスロット平均位相回転量を出力する。
D推定部105は、隣接するスロットのスロット平均位相回転量の内積を計算し、その大きさからfD(フェージング周波数)を推定して出力する。fDと、実施例1の周波数ドリフトとは、同じものであり、fD推定部105は周波数ドリフト検出部と同様な構成にしても良い。
LPF制御部106は、fD推定部105からfD推定値を入力され、fD推定値に応じた適正なカットオフ周波数fCと、Q(Quality)値を決定して出力する。
チャネル推定値算出部107は、IIR型のLPF(あるいは複素BPF)であって、パイロット同相化部102から位相回転量を入力され、LPF制御部106から入力されたfCとQ値に基づく低域フィルタ処理を施して、その結果を直前に入力された位相回転量に対応するシンボルにおけるチャネル推定値として出力する。このようにチャネル推定値はパイロットシンボル毎に更新されるので、従来のスロット周期よりも細かい分解能及び追従性が得られる。従って、UL−DPCCHのPilot、TFCI、FBI、TPCの各フィールドに近い位置に対応するチャネル推定量を選択して使用することが出来る。なお、位相回転量が入力されない間は、チャネル推定値算出部107は停止している。
パイロット復調部108は、制御CH逆拡散部101から入力されたパイロット部の逆拡散信号を、チャネル推定値算出部107から入力されたチャネル推定値との複素共役乗算により位相補償し、Q軸上に帰着させた値をパイロット復調データとして出力する。
パイロット誤り率測定部109は、パイロット復調部108から入力されたパイロット復調データを、参照パイロットテーブル1から入力された既知のパイロットデータと比較し、物理チャネル誤り率(PhyCH BER)として出力する。
フレーム同期判定部110は、パイロット誤り率測定部109から入力された物理チャネル誤り率を規定値と比較し、規定値より低いときを同期確立、高いときを同期外れの状態と判定し、その結果を出力する。なお、呼設定から初期同期確立までを初期同期待ちとし、初期同期確立以降に電波伝播環境が急激に悪化して同期が外れた場合を同期外れとして区別してもよい。
TFCI復調部111は、制御CH逆拡散部101から入力されたTFCI部の逆拡散信号を、チャネル推定値算出部107から入力されたチャネル推定値で複素共役乗算して位相補償し、Q軸上に帰着させた値をTFCI軟判定データとして出力する。
TFCI復号部112は、TFCI復調部111から入力されたTFCI軟判定データを1フレーム分(30bit)蓄積し、2次Reed-Mullerコードで復号し、フレーム周期で変動するTFCI(10bit)を出力する。
FBI復調部113は、制御CH逆拡散部101から入力された逆拡散信号のFBI部分を、チャネル推定値算出部107から入力されたチャネル推定値で複素共役乗算して位相補償し、Q軸上に帰着させた値をFBI軟判定データとして出力する。
FBIコマンド生成部114は、FBI復調部113から入力されたFBI軟判定データから、サイト選択ダイバーシチ送信用のSフィールドと、閉ループ送信ダイバーシチ用のDフィールドの情報を検出して出力する。
TPC復調部115は、制御CH逆拡散部101から入力されたTPC部分の逆拡散信号のを、チャネル推定値算出部107から入力されたチャネル推定値で複素共役乗算して位相補償し、Q軸上に帰着させた値をTPC軟判定データとして出力する。
TPCコマンド生成部116は、TPC復調部115から入力されたTPC軟判定データを1スロット分(2シンボル分)合成し、Q相の値の符号をスロット周期で判定する。符号が正の時、TPCコマンド=0、負のときTPCコマンド=1として出力する。
データCH逆拡散部117は、UL−DPDCHを拡散率=512,256,128,64,32,16,8,4(シンボルレート=7.5,15,30,60,120,240,480,960ksps)のいずれかで逆拡散し、I/Q(複素)形式のデータ逆拡散信号を出力する。
遅延器118は、後段のData復調部119においてデータ逆拡散信号とチャネル推定値との突合せタイミングを一致させるためのバッファであり、制御CH側のチャネル推定処理に要する遅延に対応する遅延をデータ逆拡散信号に与えて出力する。チップオフセットを考えないとすると、実施例1では内挿補間によりチャネル推定するために、制御CH側から更に最低1スロット程度の遅延が生じていたが、本例では1スロットではなく1シンボル程度の遅延で済み、バッファ容量が削減できる。
Data復調部119は、遅延器118から入力されたデータ逆拡散信号を、チャネル推定値算出部107から入力されたチャネル推定値で複素共役乗算して位相補償し、I軸上に帰着させた値をデータCH軟判定データとして出力する。複素共役乗算の代わりに複素除算すれば位相のほか振幅変動も補償できる。
データ復号部120は、Data復調部119から入力されたデータCH軟判定データをデインターリーブ、レートマッチング、誤り訂正、CRC検出といった一連の復号処理を行う。
図9は、本例のLPF制御部106及びチャネル推定算出部107の構成図である。
IIRフィルタパラメータ制御部401は、fD推定部105から入力されたfD推定値に基づいて、例えば歩行時(低速)、一般道路走行時(中速)、高速道路走行時(高速)、新幹線乗車時(超高速)等における移動端末のフェージング速度に適したIIRフィルタのfCとQ値を求めて出力する。fCとQ値を以後、LPFパラメータと呼ぶ。fDやfCは、正負を区別しなければならない場合がある。
D推定値とfC及びQ値との対応付けは、例えば、予め受信品質が最良となる関係を実測やシミュレーションなどで取得し、メモリにテーブルとして格納しておき、それを読み出すことで行う。単純に考えると、fD推定値と最適fCの間には比例関係が推定される。
IIRフィルタ係数算出部402は、IIRフィルタパラメータ制御部401から入力されたfCとQ値に基づいて、IIRフィルタの帰還項成分(403〜405)を規定する乗算係数b0、b1、…、bk-1と、IIRフィルタの不帰還項成分(406〜409)を規定する乗算係数a0、a1、…、akを公知の方法で算出する。乗算係数は複素数となりうる。その他のフィルタ特性に関するLPFパラメータの可能性については後述する。
403〜414は、チャネル推定算出部107を構成する各要素であり、410〜412は、IIRフィルタの動作単位時間である1シンボル時間の遅延を施す、ラッチなどの遅延器であり、タップとも呼ぶ。以上のような構成のIIRフィルタの伝達関数は以下の式で再帰的に表される。
ただし、x(n)はパイロット同相化部102から入力される位相回転量(をあらわす複素信号)、y(n)はチャネル推定算出部107の出力となるチャネル推定値、w(n)はIIRフィルタの中間出力、nはUL−DPCCHがパイロット区間のときにシンボル毎にカウントされるインデックスである。つまり、本例のIIRフィルタは、x(n)としてパイロットシンボルの位相回転量が入力されたときのみ動作し、それ以外のシンボルの時は停止して、前シンボルの状態を保持する。加算器413は、(式7)の加算を行い、加算器414は、(式8)の加算を行う。またn=0において、W(−1)、W(−2)、…、W(−k)には、x(n)に適当な定数(例えば1/(1−(b0+b1+…+bk-1)))を乗じたものをセットしておく。
図10は、本例のチャネル推定算出部107周辺の構成及び動作タイミングを示す模式図である。図中のRef. Pilot Tableは参照パイロットテーブル1を表し、5個の乗算器はパイロット同相化部102を表し、IIR Filterはチャネル推定算出部107を表し、セレクタ(SEL)後の単体の乗算器はData復調部119を表している。
ここで、任意のスロットにおけるx番目のシンボル(ただしパイロットシンボルに限る)においてインデックスをnとすると、そのとき入力された位相回転量w(n)に基づき(式7)及び(式8)によりy(n)が出力されると、そのy(n)は当該x番目のシンボルのDPDCH位相補償IQ信号(チャネル推定値)となる。つまりy(n)は任意に備えられうるセレクタ(SEL)により選択され、当該x番目のシンボルに対応する時刻のDPDCH逆拡散IQ信号に複素乗算され、DPDCH復調IQ信号となる。なお、DPDCHの1スロットは、2560をDPDCH拡散率(SF)で除した数だけシンボルを連続的に有しているが、1スロット中に与えられるDPDCH位相補償IQ信号は、DPCCHのパイロットシンボル数(5)しかない。そのためパイロット区間以外のときは、直前のパイロットシンボル(sym#4)におけるDPDCH位相補償IQ信号を使い続ける。このDPDCH位相補償IQ信号は、DPCCHのパイロット以外のフィールド(TFCI等)の復調(硬判定)にも用いられる。
現実のフィルタは因果的であるので、0より大きい遅延(群遅延)を有する。従ってx番目のシンボルの位相回転量から当該シンボルのチャネル推定値を得るには、位相遅延を0にしなければならない。限られたタップ数で広い周波数範囲にわたって位相遅延が一定な特性を得るのは困難であるので、位相遅延も含めたLPFパラメータの適応制御が有効となる。補償しようとしているフェージング周波数fDがわかっていれば、その特定fDの対し位相遅延を一定にするようにフィルタ係数を調整することは容易であり、fC及やQ値とは独立に制御しうるが、fC及やQ値により間接的に制御する態様も考えられる。
位相遅延のキャンセルは、IIRフィルタの出力y(n)に、fDに対応する位相回転を与えれば行うことができる。さらには、実施例1の図2のように時間経過に伴う位相回転を算出する構成を備えて、パイロット区間以外のシンボルにおけるDPDCH位相補償IQ信号を、6〜10番目の個々のシンボルに対して算出しても良い。
本例の復調装置は、複数スロットに亘るような長期間の平均を必要としないので、DPCHのほかRACHにも好適である。RACHはアタッチやデアタッチ時などに受信される、2フレーム以内のバースト信号である。
本例に拠れば、チャネル推定値がスロット毎からシンボル毎に細分化されたことにより、DPDCHの該当復調区間のタイミングにより近い(重心位置の適正な)チャネル推定量を用いて復調することができる。また復調に要する処理遅延を、1スロット(667μs)程度から1シンボル(66.7μs@SF256)程度に短縮でき、それに伴いメモリ容量も削減することができる。
実施例1のチャネル推定回路の構成及び動作タイミングを示す模式図。 実施例1のチャネル推定回路の構成及び動作タイミングを示す図。 実施例1の重み付け制御の一例を説明するタイミング図。 実施例1の周波数ドリフトの補償の一例を説明するための図。 実施例1の周波数ドリフトの補償によるBER特性の改善効果の一例を示す図。 従来のチャネル推定回路の構成例を示す図。 周波数ドリフトによるBER特性の劣化の一例を示す図。 実施例2のチャネル推定回路を備えた復調装置のブロック図。 実施例2のチャネル推定算出部等の構成図。 実施例2のチャネル推定算出部周辺の構成及び動作タイミングを示す模式図。
符号の説明
1、51、51a、51b・・参照パイロットテーブル、 2、4、7、8、11、48、52、52a、52b・・複素乗算部、 3、12、13、24、26、53、53a、53b、57、59・・加算部、 5、9、43・・RAKE合成部、 6・・TFCI硬判定部、 10・・TPC硬判定部、 14、14a、14b、27、54、54a、54b、60・・平均化部、 21・・重み付け制御部、 22、22a、22b、55、55a、55b・・乗算部、 23、25、56、58・・遅延部、 31・・周波数ドリフト補償部、 41・・周波数ドリフト検出部、 42・・フレーム区間平均化部、 44・・指数重み付け平均化部、 45・・タンジェント演算部、 46・・正規化テーブル、 47・・テーブル変換部、
101・・制御CH逆拡散部、 102・・パイロット同相化部、 104・・スロット平均化部、 105・・fD推定部、 106・・LPF制御部、 107・・チャネル推定値算出部、 108・・パイロット復調部、 109・・パイロット誤り率測定部、 110・・フレーム同期判定部、 111・・TFCI復調部、 112・・TFCI復号部、 113・・FBI復調部、 114・・FBIコマンド生成部、 115・・TPC復調部、 116・・TPCコマンド生成部、 117・・データCH逆拡散部、 118・・遅延器、 119・・Data復調部、 120・・データ復号部、
401・・IIRフィルタパラメータ制御部、 402・・IIRフィルタ係数算出部、 403〜409・・係数乗算器、 410〜412・・遅延器、 413、414・・加算器。

Claims (5)

  1. チャネル推定用の信号に基づいて補償対象となる信号の補償に用いられるチャネル推定量を取得するチャネル推定装置において、
    前記チャネル推定用の信号に基づいてスロット毎のチャネル推定量を取得する第1の取得手段と、
    前記チャネル推定用の信号に基づいて前記スロットより細かい分解能で周波数ドリフトの補償量を取得する第2の取得手段と、
    前記第1の取得手段により取得されたスロット毎のチャネル推定量と前記第2の取得手段により取得された周波数ドリフトの補償量とを合わせて、これら両方を補償するチャネル推定量を取得する第3の取得手段と、を備え、
    前記第3の取得手段により取得されるチャネル推定量が前記補償対象となる信号の補償に用いられる、
    ことを特徴とするチャネル推定装置。
  2. 請求項1に記載のチャネル推定装置において、
    CDMA方式により複数の移動局装置との間で無線により通信する基地局装置に設けられ、
    前記チャネル推定用の信号は前記移動局装置から前記基地局装置へ無線送信されるUL−DPCCHの信号であり、前記補償対象となる信号は前記移動局装置から前記基地局装置へ無線送信されるUL−DPDCHの信号であり、これらの信号について各移動局装置毎に無線送信のタイミングをずらすチップオフセットが設定され、
    前記第1の取得手段は、前記チップオフセットによるタイミングのずれを複数の移動局装置について合わせるように各移動局装置から受信された前記チャネル推定用の信号をそれぞれに対応した時間だけ遅延させて並列処理して各スロット毎の平均位相回転量を取得する第4の取得手段と、各移動局装置毎に設定されたチップオフセットに基づいて決定される各スロット毎の重み付けを前記第4の取得手段により取得された各スロット毎の平均位相回転量に与える重み付け手段と、前記重み付け手段により重み付けが与えられた各スロット毎の平均位相回転量をチャネル推定対象となるスロットを中心として複数のスロットについて平均化する第1の平均化手段と、を有しており、前記第1の平均化手段による平均化結果を前記チャネル推定対象となるスロットのチャネル推定量として取得する、
    ことを特徴とするチャネル推定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のチャネル推定装置において、
    前記チャネル推定用の信号には、パイロットシンボルと、他のシンボルが含まれ、
    前記第1の取得手段は、前記チャネル推定用の信号に含まれるパイロットシンボルに基づいて位相回転量を取得する第5の取得手段と、前記チャネル推定用の信号に含まれるパイロットシンボル以外のシンボルに基づいて位相回転量を取得する第6の取得手段と、前記第5の取得手段により取得された位相回転量と前記第6の取得手段により取得された位相回転量を平均化する第2の平均化手段と、を有しており、前記第2の平均化手段による平均化結果をスロット毎の平均位相回転量として取得する、
    ことを特徴とするチャネル推定装置。
  4. 受信信号に含まれるチャネル推定用信号に基づいて、補償対象となる受信信号の補償に用いるチャネル推定量を算出するチャネル推定装置において、
    前記チャネル推定用信号のリファレンスを記憶する参照パイロットテーブルと、
    前記チャネル推定用信号のシンボル毎に、前記参照パイロットテーブルをリファレンスとして、受信したチャネル推定用信号の位相回転を示す値を出力するパイロット同相化部と、
    前記位相回転を示す値に基づいて、フェージング周波数を推定するfD推定部と、
    前記位相回転を示す値に基づいて、前記位相回転を示す値の直前の入力から1シンボル以内の処理遅延時間で、対応するチャネル推定値を出力するIIR型フィルタと、
    推定された前記フェージング周波数に基づいて、前記IIR型フィルタのフィルタパラメータを制御するフィルタ制御部と、
    を備えたことを特徴とするチャネル推定装置。
  5. 前記フィルタ制御部は、前記推定されたフェージング周波数において前記IIR型フィルタの位相遅延が実質的に一定となるようにフィルタパラメータを制御することを特徴とする前記請求項4に記載のチャネル推定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015119317A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 三菱電機株式会社 受信装置

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