JP2007182941A - すぐりブッシュ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内筒2、ゴム部材3、外筒4の順序で内側から外側に同心的に配設し、このゴム部材3に内筒2を挟んで一対のすぐり部5を設けてなり、すぐり部5は、内筒2の軸心から延びる放射線7を中心とした左右対称の円弧部8と、この円弧部8の両端に連設して内筒2及び外筒4側に切り込み形成した足部9とからなり、この放射線7に対して両足部9の内筒2側の内側端面10が成すテーパ角度θが0度を超え90度までの範囲にすることで、すぐりブッシュに軸直角方向の大荷重が作用した時、ストッパーの役割を果たす内筒2側のゴム部材面積量が大きくなり、大荷重を分散してゴム部材3の変位量を減らせて、小径でも大変位を規制し、高い耐久性を得る。
【選択図】図1
Description
ぐりブッシュに関するものであって、より詳しくは、内筒、ゴム部材、外筒の順序で内側
から外側に同心的に配設し、ゴム部材に一対の特定形状のすぐり部を設けてなるすぐりブ
ッシュに関する。
車のサスペンションやステアリングにおける結合部位における防振用として、使用されて
いる。特に、すぐり部を設けたブッシュは、軸直角方向の初期ばねが低く、大荷重が掛か
った時すぐり部の内筒側のゴム部材がストッパーとなり、大変位を抑えるから、耐久性が
充分得られるものである。このようなすぐりブッシュは、通常、図5に示すように、内筒
50、ゴム部材51、外筒52の順序で内側から外側に同心的に配設し、ゴム部材51に
内筒50を挟んで一対のすぐり部53を設けてなり、このすぐり部53は円弧部54とそ
れの両端に連設する足部55を有しているものである。さらに、以下のようなすぐりブッ
シュも知られている。
る足部55aの径寸法を限定してある点が、図5のすぐりブッシュと異なる。
たすぐり部53bが、中央空間56の両側に対向面57に当接する突出部58を有し、さ
らにこの突出部58に連設しているサイド空間59を有してなるものである。
ら延びる放射線60に対し左右対称であり、この放射線60に対して両足部55の内筒5
0側の内側端面61が成す角度が0度、すなわち、平行である。このため、このすぐりブ
ッシュに軸直角方向の大荷重が掛かった時に、ストッパーの役割を果たす内筒50側のゴ
ム部材51の面積量が相対的に小さいことになるため、最初は大変位を抑えることが出来
ても、繰り返し来る大変位に対して次第に耐えられなくなってくる。特に、軽量化のため
にすぐりブッシュを小径化した場合に、ストッパーの役割を果たすゴム部材51の面積量
がさらに小さくなり、耐久性が著しく低下する。
言え、すぐりブッシュを小径化した場合に、ストッパーの役割を果たすゴム部材51の面
積量がさらに相対的に小さくなり、耐久性が著しく低下することになる。
えて耐久性を保持し、さらに使用材料の減少によるコスト削減を図れるすぐりブッシュを
提供することにある。
とを特徴とするものである。
すなわち、本発明によれば、内筒、ゴム部材、外筒の順序で内側から外側に同心的に配
設し、前記ゴム部材に前記内筒を挟んで一対のすぐり部を設けてなるすぐりブッシュであ
って、前記すぐり部は前記内筒の軸心から延びる放射線を中心とした左右対称の円弧部並
びに該円弧部に連設して前記内筒側及び前記外筒側に切り込み形成した足部からなり、前
記放射線に対して前記両足部の前記内筒側の内側端面が成すテーパ角度θが0度を超え9
0度までの範囲であることを特徴とするすぐりブッシュが提供される。
すぐりブッシュが提供される。
が成すテーパ角度θが0度を超え90度までの範囲であるため、すぐりブッシュに軸直角
方向の大荷重が掛かった時に、ストッパーの役割を果たす内筒側のゴム部材面積量が大き
くなり、その分大荷重を分散して、ゴム部材の変位量を減らすことが出来る。したがって
、小径であるにもかかわらず、軸直角方向の初期ばね特性を低くするためのすぐり部を有
していても、大荷重によるゴム部材の大変位をも抑えることができるから、高い耐久性を
有するものとなる。
までの範囲にすることにより、ストッパーの役割を果たす内筒側のゴム部材面積量が大き
くなり、その分ゴム部材の変位量を減らすことができ、上記した効果をより一層すぐれた
ものにすることができる。
3は図1のIII- III線に沿う断面図である。図において、すぐりブッシュ1は、内筒2、
ゴム部材3、外筒4の順序で内側から外側に同心的に配設し、このゴム部材3に内筒2を
挟んで一対のすぐり部5、6を設けてなり、すぐり部5、6は、内筒2の軸心oから延び
る放射線7を中心とした左右対称の円弧部8と、この円弧部8の両端に連設して内筒2及
び外筒3側に切り込み形成した足部9、9とからなり、この放射線7に対して両足部9、
9の内筒2側の内側端面10、10が成すテーパ角度θが0度を超え90度までの範囲で
あるものである。
されている。一方、前記外筒4は、比較的薄肉の金属により構成され、内筒2と同様に円
筒体を成している。
材質は、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、NR(ネオプレ
ンゴム)+SBR(スチレンブタジエンゴム)のブレンド品が主に使用される。他のゴム
材質であっても、その硬度が、JIS A 40度ないし80度の範囲を確保できるもの
であれば、ゴム部材3として採用できる。
前記放射線7を中心として左右対称の円弧部8と、この円弧部8の両端に連設して放射線
7を中心として左右対称の足部9、9とからなるものである。この円弧部8は、内筒2の
軸心oから、例えば80度ないし120度のすぐり角度αを有して設けられ、円弧部8の
内筒2側の凸曲端面20と外筒4側の凹曲端面21とは、ほぼ一定のクリアランスt、例
えば0.5mmないし2.0mmを有している。そして、円弧部8のこれらすぐり角度α
及びクリアランスtは、軸直角方向における荷重−たわみ特性の線形部分が終了するまで
の間の初期バネ及び移行点を、どのように設定するかにより決まる。
の形状のように形成したものである。足部9のつま先に相当する外筒4側への切り込み量
はほぼ外筒4の内周面に達し、一方、足部9のかかとに相当する内筒2側への切り込み量
は内筒2の外周面から適切な距離を有している。
端面20とは、山形状をなしてストッパー22を形成し、すぐりブッシュ1に軸直角方向
の大荷重が掛かった時に、ゴム部材3が変形してクリアランスtを越え、内筒2側の凸曲
端面20と外筒4側の凹曲端面21とが接触する移行点cに達し、上述のストッパー22
により、それ以上のゴム部材3の大変位を大幅に抑えることができることになる。
触する面積量により左右される。すなわち、すぐりブッシュ1に軸直角方向の大荷重が掛
かった時に、凸曲端面20が凹曲端面21に接触する面積が多ければ多いほど、原理的に
はストッパー機能としては良く働くことになる。このストッパー22の形状は、前記放射
線7に対して前記両足部9、9の内筒2側の内側端面10、10が成すテーパ角度θ(す
なわち、放射線7に平行な線23と内側端面10、10とが成す角度)が0度を超え90
度までの範囲である、と定義される。これは、後述する図4の軸直角方向の荷重[kN]
とゴム部材3のたわみ量[mm]との特性図により、明確に証明されている。
る。すなわち、その理由は、テーパ角度θが12.5度未満では、ストッパー機能がある
ものの、その機能の明確性に欠け、また、テーパ角度θが77.5度を超えると、ストッ
パー機能としてはより明確になるが、他の阻害要因、例えばヒステリシスが大きくなるな
どの阻害要因が発生するからである。
まず、内筒2はアルミダイキャスト製で、ゴム部材3はこの実施例ではNR(ネオプレ
ンゴム)+SBR(スチレンブタジエンゴム)のブレンド品で、ゴム硬度、JIS A
50度のゴム素材を使用し、外筒4はステンレス製を用いた。
内筒2及び外筒4は表面を脱脂しショットブラスト機にて表面を粗面化する。ゴム部材
3の接着面となる内筒2の表面及び外筒4の内周面に接着剤を塗布し乾燥させる。この内
筒2及び外筒4をすぐりブッシュ成型金型にセットし、電熱加硫プレスにて成形して、す
ぐりブッシュ1を製作する。
〈試験例1〉
すぐりブッシュの形状は図1ないし3に示すとおりであり、直径は45mm、テーパ角
度θは12.5度、すぐり角度は120度、クリアランスは1.0mm、ゴム部材のゴム
硬度はJIS A 50度とする。
以上の条件のすぐりブッシュに軸直角方向に荷重を徐々に加えてゆき、各荷重における
たわみ量を測定し、得られた軸直角方向荷重−たわみ特性図を図4に(a)のラインで示
した。
テーパ角度θが30度であること以外、試験例1と同様にしてすぐりブッシュを得て、
そのすぐりブッシュについて、試験例1と同様にして得られた軸直角方向荷重−たわみ特
性図を図4に(b)のラインで示した。
テーパ角度θが60度であること以外、試験例1と同様にしてすぐりブッシュを得て、
そのすぐりブッシュについて、試験例1と同様にして得られた軸直角方向荷重−たわみ特
性図を図4に(c)のラインで示した。
テーパ角度θが77.5度であること以外、試験例1と同様にしてすぐりブッシュを得
て、そのすぐりブッシュについて、試験例1と同様にして得られた軸直角方向荷重−たわ
み特性図を図4に(d)のラインで示した。。
テーパ角度θが0度であること以外、試験例1と同様にしてすぐり図5に示した形状の
ブッシュを得て、そのすぐりブッシュについて、試験例1と同様にして得られた軸直角方
向荷重−たわみ特性図を図4に(e)のラインで示した。
の時にあり、たわみ量は1.2mmとなっている。また、軸直角方向荷重に対するたわみ
量は、テーパ角度θが大きくなるにつれて、確実に少なくなっている。したがって、たわ
み量が減る分すぐりブッシュの耐久性が増し、その結果、直径が45mmと細くしても耐
久性を確保できて、小型軽量化が可能となり、その分の素材使用量も減りコストを低減で
きるという、本発明の効果を実証することができた。
を逸脱しない範囲での変更が可能であることは理解されるべきである。
2,50 内筒
3,51,51a ゴム部材
4,52 外筒
5,6,53,
53a,53b すぐり部
7,60 放射線
8,54 円弧部
9,55,55a 足部
10,61 内側端面
20 凸曲端面
21 凹曲端面
22 ストッパー
23 線
56 中央空間
57 対向面
58 突出部
59 サイド空間
c 移行点
o 軸心
t クリアランス
α すぐり角度
θ テーパ角度
Claims (2)
- 内筒、ゴム部材、外筒の順序で内側から外側に同心的に配設し、前記ゴム部材に前記内
筒を挟んで一対のすぐり部を設けてなるすぐりブッシュであって、前記すぐり部は前記内
筒の軸心から延びる放射線を中心とした左右対称の円弧部並びに該円弧部に連設して前記
内筒側及び外筒側に切り込み形成した足部からなり、前記放射線に対して前記両足部の前
記内筒側の内側端面が成すテーパ角度θが0度を超え90度までの範囲であることを特徴
とするすぐりブッシュ。 - 前記テーパ角度θが12.5度ないし77.5度の範囲である請求項1記載のすぐりブ
ッシュ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006001956A JP2007182941A (ja) | 2006-01-10 | 2006-01-10 | すぐりブッシュ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007182941A true JP2007182941A (ja) | 2007-07-19 |
Family
ID=38339208
Family Applications (1)
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JP2006001956A Pending JP2007182941A (ja) | 2006-01-10 | 2006-01-10 | すぐりブッシュ |
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-
2006
- 2006-01-10 JP JP2006001956A patent/JP2007182941A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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