JP2007182163A - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝突によりフェンダパネルやボンネットに上方から荷重が加わった場合に、パネル部材の縦壁部を上下方向に容易に確実に有効に変形させて、衝突物の衝撃荷重を確実に軽減し、荷重エネルギーの吸収性能を確実に高めること、等である。
【解決手段】 フェンダパネル4の内側壁部4cとエプロンパネル3とを連結する合成樹脂製のパネル部材5を設け、このパネル部材5が、エプロンパネル3に下端部が連結された縦壁部10、縦壁部10の上部からボンネット6の側端部6cの下方へ分岐する第1分岐部20、縦壁部10の上部からフェンダパネル4の内側壁部4cの方へ分岐する第2分岐部30、縦壁部10の上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部10に形成された複数のスリット51を有する脆弱部50とを備えた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、フェンダパネルの内側壁部に沿って配設された合成樹脂製のパネル部材により、その内側壁部とエプロンパネルとを連結した自動車の前部車体構造に関する。
従来、自動車の前部車体構造において、エンジンルームの左右の側壁を形成する左右1対のエプロンパネルと、エンジンルームを覆うボンネットと、エンジンルームの車幅方向外側に設けられた左右1対のフェンダパネルとを備えた構造が一般的であるが、近年、衝突によりフェンダパネルやボンネットに上方から荷重が加わった場合に、その荷重エネルギーを吸収するエネルギー吸収性能の向上が望まれている。
そこで、本願出願人は、特許文献1に開示のように、フェンダパネルが、エプロンパネルの上側に位置し且つエンジンルームに臨む内側壁部を有し、この内側壁部に沿って合成樹脂製のパネル部材を配設し、このパネル部材によりフェンダパネルの内側壁部とエプロンパネルの側壁部とを連結して、衝突によりフェンダパネルやボンネットに上方から加わった荷重をパネル部材に上方から入力し、その荷重によってパネル部材を変形させることで荷重エネルギーを吸収可能にした自動車の前部車体構造を実用化しつつある。
この前部車体構造では、フェンダパネルの内側壁部がエプロンパネルの側壁部よりも車幅方向外側に位置し、パネル部材が、縦壁部と、この縦壁部の上部から二股状に分岐する1対の分岐部とを有する。縦壁部は、その上下方向途中部に形成された車両前後方向に延びる上下1対の折曲部で屈曲されて、鉛直上部と傾斜中部と鉛直下部とを形成し、鉛直下部がエプロンパネルの側壁部に連結されている。
1対の分岐部の一方がフェンダパネルの内側壁部に連結され、1対の分岐部の他方がボンネットの側端部の下側近くに位置し、衝突によりフェンダパネルやボンネットに上方から荷重が加わり、フェンダパネルやボンネットの側端部が下方変位した場合に、パネル部材に上方から荷重が入力される。
特開2004−338449号公報
前記パネル部材は、その大部分を縦壁部で構成してあるが、その縦壁部については単に折曲部で屈曲させた構造であるため、衝突によりパネル部材に上方から荷重が入力されても、縦壁部を変形させることが難しいという問題があり、その折曲部でさえ更に折れ曲がり側に変形させることが難しいという虞がある。
つまり、前記パネル部材の構成では、縦壁部の上方からの荷重に対する強度が高すぎて、衝突によりボンネットやフェンダパネルに上方から荷重が加わった場合に、縦壁部を上下方向に容易に確実に有効に変形させることが難しく、依って、衝突物の衝撃荷重を軽減し、荷重エネルギーの吸収性能を高めることが難しいという課題がある。
本発明の目的は、衝突によりフェンダパネルやボンネットに上方から荷重が加わった場合に、パネル部材の縦壁部を上下方向に容易に確実に有効に変形させて、衝突物の衝撃荷重を確実に軽減し、荷重(衝突)エネルギーの吸収性能を確実に高めること、等である。
請求項1の自動車の前部車体構造は、自動車のエンジンルームの側壁を形成するエプロンパネルと、このエプロンパネルの上側に位置し且つエンジンルームに臨む内側壁部を有するフェンダパネルと、このフェンダパネルの内側壁部に沿って配設されその内側壁部とエプロンパネルとを連結する合成樹脂製のパネル部材とを備えた自動車の前部車体構造において、前記パネル部材は、前記エプロンパネルに下端部が連結された縦壁部と、この縦壁部の上部からエンジンルームを覆うボンネットの側端部の下方へ分岐する第1分岐部と、前記縦壁部の上部からフェンダパネルの内側壁部の方へ分岐する第2分岐部と、これら第1,第2分岐部により形成されたレインレールと、前記縦壁部の上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部に形成された脆弱部とを備えたことを特徴とする。
この前部車体構造では、パネル部材が、縦壁部、第1,第2分岐部、レインレール、脆弱部を備え、縦壁部の下端部がエプロンパネルに連結され、第1分岐部が縦壁部の上部からボンネットの側端部の下方へ分岐され、第2分岐部が縦壁部の上部からフェンダパネルの内側壁部の方へ分岐され、この内側壁部に第2分岐部を連結することができる。
従って、衝突によりフェンダパネルやボンネットに上方から荷重が加わった場合、ボンネットの側端部が下方変位した場合には、パネル部材に第1分岐部を介して上方から荷重が入力され、フェンダパネルが下方変位した場合には、パネル部材に第2分岐部を介して上方から荷重が入力される。このとき、縦壁部の上方からの荷重に対する強度を低下させるために、縦壁部に脆弱部が形成されているため、縦壁部が上下方向に容易に且つ確実に且つ有効に変形する。
ここで、請求項1の発明において、前記脆弱部が、前記縦壁部の車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリットを有するものとしてもよい(請求項2)。更に、前記ボンネットの側端部が前記パネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、前記縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部が形成され、前記複数のスリットが前記折曲部と交差状に設けられたものとしてもよい(請求項3)。
また、請求項1の発明において、前記ボンネットの側端部が前記パネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、前記縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部が形成され、前記脆弱部が、前記縦壁部の上側部分と下側部分に、夫々、車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリットを有するものとしてもよい(請求項4)。更に、前記脆弱部が、前記折曲部に沿って設けられた薄肉部を有するものとしてもよい(請求項5)。
請求項2〜5の発明においては、前記脆弱部の下側部分の複数のスリットがエプロンパネルの近傍まで延び、前記複数のスリットの下端部の位置と前記パネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける複数の下端取付部の位置とを車両前後方向に異ならせてもよい(請求項6)。
また、請求項1の発明において、前記ボンネットの側端部が前記パネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、前記縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部が形成され、前記脆弱部が、前記折曲部に沿って設けられた薄肉部を有するものとしてもよい(請求項7)。
請求項3,4,7の発明においては、前記縦壁部の上側部分がフェンダパネルの内側壁部に沿って配設され、この縦壁部の上部から前記第1分岐部が車幅方向内側へ張り出すように形成されてもよい(請求項8)。
請求項1の自動車の前部車体構造によれば、フェンダパネルの内側壁部とエプロンパネルとを連結する合成樹脂製のパネル部材を設け、このパネル部材が、エプロンパネルに下端部が連結された縦壁部と、この縦壁部の上部からエンジンルームを覆うボンネットの側端部の下方へ分岐する第1分岐部と、縦壁部の上部からフェンダパネルの内側壁部の方へ分岐する第2分岐部と、縦壁部の上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部に形成された脆弱部とを備えたので、衝突によりフェンダパネルやボンネットに上方から荷重が加わった場合、ボンネットの側端部が下方変位した場合には、パネル部材に第1分岐部を介して上方から荷重が入力され、フェンダパネルが下方変位した場合には、パネル部材に第2分岐部を介して上方から荷重が入力され、そのとき、縦壁部に形成された脆弱部により縦壁部を上下方向に容易に且つ確実に且つ有効に変形させることができ、これにより、通常は、パネル部材によるフェンダパネルの支持剛性と、パネル部材の第1,第2分岐部により形成されたレインレールの機能とを確保し、ボンネットやフェンダパネルに衝突が起こった場合には、その衝突物の衝撃荷重を確実に軽減し、荷重(衝突)エネルギーの吸収性能を確実に高めることができる。
請求項2の自動車の前部車体構造によれば、脆弱部が、縦壁部の車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリットを有するので、縦壁部に脆弱部を簡単に形成することができ、レインレールの機能とパネル部材によるフェンダパネルの支持剛性を維持しつつ、縦壁部を車両前後方向に複数分割した状態に形成できるから、縦壁部のうち上方からの荷重が直接加わった部位付近のみを確実に変形させ、縦壁部の上方からの荷重に対する強度を確実に低下させることができる。
請求項3の自動車の前部車体構造によれば、ボンネットの側端部がパネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部を形成したので、パネル部材をエプロンパネルとフェンダパネルとに接近させて配置でき、複数のスリットを折曲部と交差状に設けたので、これらスリットにより縦壁部の略上下方向大部分に亙って脆弱部を簡単に形成することができ、衝突によりパネル部材に上方から荷重が入力された場合、更に、縦壁部の折曲部からその上側部分と下側部分とを折れ曲がり易くして、縦壁部の上下方向の変形をより確実に促進することができる。
請求項4の自動車の前部車体構造によれば、ボンネットの側端部がパネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部を形成したので、パネル部材を上方からの荷重により変形させ易く構成して、パネル部材をエプロンパネルとフェンダパネルとに接近させて配置でき、脆弱部が、縦壁部の上側部分と下側部分に、夫々、車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリットを有するので、これらスリットにより縦壁部の折曲部を除く部分の略上下方向大部分に亙って脆弱部を簡単に形成することができ、レインレールの機能とパネル部材によるフェンダパネルの支持剛性を維持しつつ、縦壁部を車両前後方向に複数分割した状態に形成できるから、縦壁部のうち上方からの荷重が直接加わった部位付近のみを確実に変形させ、縦壁部の上方からの荷重に対する強度を確実に低下させることができる。
請求項5の自動車の前部車体構造によれば、折曲部に沿って設けられた薄肉部を有するので、衝突によりパネル部材に上方から荷重が入力された場合、縦壁部の折曲部からその上側部分と下側部分とを折れ曲がり易くして、縦壁部の上下方向の変形をより確実に促進することができる。
請求項6の自動車の前部車体構造によれば、脆弱部の下側部分の複数のスリットがエプロンパネルの近傍まで延び、複数のスリットの下端部の位置とパネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける複数の下端取付部の位置とを車両前後方向に異ならせたので、複数のスリットの下端部をパネル部材の下端部付近まで形成して、脆弱部の機能を高めると共に、複数の下端取付部のエプロンパネルへの取り付け強度を確保することができる。
請求項7の自動車の前部車体構造によれば、ボンネットの側端部がパネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部を形成したので、パネル部材をエプロンパネルとフェンダパネルとに接近させて配置でき、脆弱部が、折曲部に沿って設けられた薄肉部を有するので、衝突によりパネル部材に上方から荷重が入力された場合、縦壁部の折曲部からその上側部分と下側部分とを折れ曲がり易くして、縦壁部の上下方向の変形を確実に促進することができる。
請求項8の自動車の前部車体構造によれば、縦壁部の上側部分がフェンダパネルの内側壁部に沿って配設され、この縦壁部の上部から第1分岐部を車幅方向内側へ張り出すように形成したので、フェンダパネルの内側壁部にパネル部材の上側部分を簡単に連結することができ、縦壁部の上部と下部の車幅方向のオフセット量を大きくして、衝突によりパネル部材に上方から荷重が入力された場合、縦壁部の上下方向の変形を確実に促進できる。
本発明の自動車の前部車体構造は、自動車のエンジンルームの側壁を形成するエプロンパネルと、このエプロンパネルの上側に位置し且つエンジンルームに臨む内側壁部を有するフェンダパネルと、このフェンダパネルの内側壁部に沿って配設されその内側壁部とエプロンパネルとを連結する合成樹脂製のパネル部材とを備えた、パネル部材は、エプロンパネルに下端部が連結された縦壁部と、この縦壁部の上部からエンジンルームを覆うボンネットの側端部の下方へ分岐する第1分岐部と、縦壁部の上部からフェンダパネルの内側壁部の方へ分岐する第2分岐部と、これら第1,第2分岐部により形成されたレインレールと、縦壁部の上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部に形成された脆弱部とを備えたものである。
図1、図2に示すように、自動車の前部車体構造1は、自動車のエンジンルーム2の側壁を形成する金属製(例えば、鋼板製)のエプロンパネル3と、エプロンパネル3の上側に位置し且つエンジンルーム2に臨む内側壁部4cを有する金属製(例えば、鋼板製)のフェンダパネル4と、フェンダパネル4の内側壁部4cに沿って配設されその内側壁部4cとエプロンパネル3とを連結する合成樹脂製(例えば、ポリプロピレン樹脂製又はポリアミド樹脂製)のパネル部材5とを備えている。
エプロンパネル3、フェンダパネル4、パネル部材5は、車両前後方向に長いものであり、夫々、左右1対設けられていが、左右対称であるので、一方(右側)のエプロンパネル3、フェンダパネル4、パネル部材5について説明する。
エンジンルーム2の上方は金属製(例えば、鋼板製)のボンネット6により覆われている。ボンネット6はアウタパネル6aとインナパネル6bとを有し、アウタパネル6aの周縁部分がインナパネル6bの周縁部分を挟み込むように下側に折り返され、これらパネル6a,6bの両周縁部分同士がヘミング加工により接合されている。
ボンネット6は、その後端部が車体にヒンジ結合されて上下に開閉可能であり、閉状態のボンネット6の側端部6cが、フェンダパネル4の頂部4aよりも車幅方向内側に位置し、これら側端部6cと頂部4aとの間に、ボンネット6上の雨水等を後述のレインレール40に導入可能なスリット状の間隙7が形成される。
図1〜図5に示すように、フェンダパネル4は、外方(側方且つ上方)に臨む湾曲状の外板部4bを有し、外板部4bの車幅方向内端部に頂部4aが形成され、その頂部4aから内側壁部4cが垂下されている。内側壁部4cは、鉛直帯状の上部壁部4dと、上部壁部4dの下端部から垂下された複数(例えば、3つ)の短冊状の脚部4eとを有する。
上部壁部4dは車両前後方向に連続的に延びるように形成され、上部壁部4dの下端部には、車幅方向内側に向かって下降傾斜する傾斜端部4daが形成されている。複数の脚部4eは車両前後方向に適当な間隔を空けて配設され、各脚部4eは傾斜端部4daの下端から下方へ延びている。各脚部4eの下端部には、エプロンパネル3と連結する為の下端水平部4eaが車幅方向内側に折り曲がるように形成され、各脚部4eの上部には、パネル部材5を連結する為の連結孔4ebが形成されている。
図1、図2に示すように、エプロンパネル3は、フェンダパネル4の内側壁部4cよりも車幅方向内側へ張り出すように配置された上壁部3aと、上壁部3aの内側端部から垂下された側壁部3bとを有し、上壁部3aにフェンダパネル4の複数の脚部4eの下端水平部4eaが締結部材8(ボルト・ナット8)により夫々固定されている。
図1〜図5に示すように、パネル部材5は、エプロンパネル3に下端部が連結された縦壁部10と、縦壁部10の上部からボンネット6の側端部6cの下方へ分岐する第1分岐部20と、縦壁部10の上部からフェンダパネル4の内側壁部4cの方へ分岐する第2分岐部30と、第1,第2分岐部20,30により形成されたレインレール40と、縦壁部10の上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部10に形成された脆弱部50とを備え、縦壁部10と第1,第2分岐部20,30は一体形成されている。
縦壁部10の上下方向途中部には、縦壁部10の車両前後方向に延びる上下1対の折曲部11,12が形成され、縦壁部10は、上側の折曲部11で車幅方向外側へ凸状に屈曲され、下側の折曲部12で車幅方向内側へ凸状に屈曲されて、これら折曲部11,12を境界とする、鉛直上部13と、車幅方向内側へ向かって下降傾斜する傾斜中部14と、鉛直上部13よりも車幅方向内側に位置する鉛直下部15とを形成している。尚、上側の折曲部11が特許請求の範囲の折曲部に相当する。
鉛直下部15には、複数(例えば、3つ)の下端取付部に相当する孔部15aが、車両前後方向に適当な間隔を空けて形成され、各孔部15aが、その孔部15aに挿通されるクリップ9によりエプロンパネル3の側壁部3bに取り付けられて、この側壁部3bに鉛直下部15が当接状に連結され、この状態で、縦壁部10の上側部分の鉛直上部11がフェンダパネル4の内側壁部4cに沿って当接状に配設される。
縦壁部10に上側から荷重が加わった場合、縦壁部10において、折曲部11により、その折曲部11に対して上側部分の鉛直上部13と下側部分の傾斜中部14とを折り曲げ可能に構成され、折曲部12により、傾斜中部14と鉛直下部15とを折り曲げ可能に構成されている。尚、鉛直下部15の後部には、サスタワー部1aの配置スペースを確保する為の切欠凹部15bが下側から形成されている。
第1分岐部20は、縦壁部10の鉛直上部13の上端部から車幅方向内側へ張り出すように形成され、鉛直上部13に繋がる水平なレール底面部21と、レール底面部21の車幅方向内端部から立ち上がる鉛直なレール側壁部22とを有し、レール側壁部22が、フェンダパネル4の頂部4aと閉状態のボンネット6の側端部6cとの間の間隙7よりも車幅方向内側に位置し、レール側壁部22の上端部が閉状態のボンネット6の側端部6cの下側近くに位置する。
レール底面部21には、レール底面部21に対してレール側壁部22が折れ曲がり易いように脆弱部21aが形成され、縦壁部10の鉛直上部13に対してレール底面部21が折れ曲がり易いように脆弱部21bが形成され、例えば、脆弱部21aは、レール底面部21の内端部に下側から車両前後方向に長い溝を形成して設けられ、脆弱部21bは、レール底面部21の外端部に上側から車両前後方向に長い溝を形成して設けられている。
第2分岐部30は、縦壁部10の鉛直上部13の上端部から上方へ張り出すように形成され、その第1分岐部30の上部には、フェンダパネル4の内側壁部4cの上部壁部4dに係合連結される内側係合部31と外側係合部32とが形成されている。内側係合部31は、鉛直上部13の上端部から上方へ延びてその上端部が車幅方向外側へ屈曲するように形成され、例えば、パネル部材5の全長に亙って形成されている。
外側係合部32は、鉛直上部13の上端部から車幅方向外側へ延びてその外端部から上方へ且つ内側係合部31よりも少し上側まで延びるように形成され、例えば、フェンダパネル4の内側壁部4cの複数の脚部4eの対応位置以外の位置に形成されている。そして、これら内側係合部31と外側係合部32とに、内側壁部4cの上部壁部4dの傾斜端部4daを含む下端部分が挿入状に係合されている。
第2分岐部30には、複数の脚部4eの連結孔4ebに対応させて、その下端部から車幅方向外側へ突出する複数(例えば、3つ)の係合ピン部32が一体的に形成され、これら係合ピン部32が複数の連結孔4ebに夫々挿入状に係合され、更に、係合ピン部32の先端部の大径部32aにより抜け止めされている。
パネル部材5の上端部をフェンダパネル4に取り付ける上端取付部である第1分岐部30、及び、ボンネット6の側端部6cが、パネル部材5の下端部をエプロンパネル3に取り付ける複数の下端取付部である孔部15aよりも車幅方向外側に位置している。
レインレール40は、前記のように、第1分岐部20と第2分岐部30(詳細には、第2分岐部30の鉛直な内側係合部31とその下側部分)とにより断面凹形に形成されている。レインレール40は、前方へ向かって高さが低くなる傾斜状に形成され、ボンネット6やフロントガラス(図示略)上の雨水等が、前記間隙7等からレインレール40に導入されると、レインレール40を伝って前方へ流れて排出される。
図2、図3に示すように、脆弱部50は、縦壁部10の車両前後方向に間隔を空けて設けられた比較的広幅の上下方向に長い複数のスリット51を有する。複数のスリット51は、縦壁部10の鉛直上部13と傾斜中部14とに亙って、上側の折曲部11と交差状に設けられ、スリット51の上端部は、縦壁部10の分岐部20,30近くまで形成され、スリット51の下端部は、縦壁部10の鉛直下部15近くまで形成されている。
前記のように、パネル部材5の縦壁部10の鉛直下部15には、パネル部材5の下端部をエプロンパネル3に取り付ける複数の下端取付部としての孔部15aが形成されているが、複数のスリット51の下端部の位置と複数の孔部15aの位置とが車両前後方向に異なるように構成されている。
以上説明した構成の前部車体構造1の作用・効果について説明する。
先ず、図6に示すように、衝突によりフェンダパネル4に上方から荷重が加わった場合、フェンダパネル4が変形してフェンダパネル4の内側壁部4cが下方変位した場合には、この内側壁部4cからパネル部材5に第2分岐部30を介して上方から荷重が入力され、フェンダパネル4の内側壁部4cの下方変位に伴って、パネル部材5が上下方向に圧縮状に変形していく。
このとき、フェンダパネル4の内側壁部4cの上方からの荷重が直接加わった付近部が、脚部4eの下部を車幅方向外側へ膨ませながら下方変位しつつ、上方程車幅方向内側へ位置する傾斜状になり、その傾斜が徐々に車幅方向内側へ傾いていくが、パネル部材5においては、縦壁部10の鉛直上部13及び第1,第2分岐部20,30が内側壁部4cと略一体的に下方へ傾動しながら移動する。
この鉛直上部13の移動に伴って、折曲部11を介して鉛直上部13と傾斜中部14とが車幅方向内側において接近する側へ折れ曲がると共に、この傾斜中部14が水平側へ傾動し、折曲部12を介して傾斜中部14と鉛直下部15とが車幅方向外側において接近する側へ折れ曲がる。
特に、縦壁部10に形成された複数のスリット51を有する脆弱部50により、縦壁部10のうち上方からの荷重が直接加わった部位付近のみが、上記のように容易に且つ確実に且つ有効に変形して、この縦壁部10の変形によって、衝突物の衝撃荷重が軽減され、荷重(衝突)エネルギーの吸収性能が高められる。
次に、図7に示すように、衝突によりボンネット6に上方から荷重が加わった場合、ボンネット6が変形してボンネット6の側端部6cが下方変位した場合には、このボンネット6の側端部6cからパネル部材5に第1分岐部20を介して上方から荷重が入力され、ボンネット6の側端部6cの下方変位に伴って、パネル部材5が上下方向に圧縮状に変形していく。
このとき、第1分岐部20において、脆弱部21aによりレール底面部21に対してレール側壁部22が車幅方向内側へ折れ曲がると共に、脆弱部21bにより縦壁部10の鉛直上部13に対してレール底面部21が下方へ折れ曲がり、この第1分岐部20の変形によって、衝突物の衝撃荷重が軽減され、荷重エネルギーの吸収性能が高められる。
更に、縦壁部10に入力された荷重によって、パネル部材5がフェンダパネル4を変形させ下方変位させながら、パネル部材5の縦壁部10が上記同様に変形していき、この縦壁部10の変形によっても、衝突物の衝撃荷重が軽減され、荷重エネルギーの吸収性能が高められる。
尚、図7のように、ボンネット6に上方から荷重が加わり、ボンネット6が変形してボンネット6の側端部6cが下方変位するような場合には、フェンダパネル4にも上方から荷重が加わり、フェンダパネル4が変形してフェンダパネル4の内側壁部4cが下方変位する場合が多く、この場合、ボンネット6の側端部6cとフェンダパネル4の内側壁部4cとが同時に下方変位する場合には、図6のようにパネル部材5が変形し、ボンネット6の側端部6cの下方変位がフェンダパネル4の内側壁部4cの下方変位よりも先行する場合には、図7のようにパネル部材5が先ず変形する。
この前部車体構造1によれば、フェンダパネル4の内側壁部4cとエプロンパネル3とを連結する合成樹脂製のパネル部材5を設け、このパネル部材5が、エプロンパネル3に下端部が連結された縦壁部10と、この縦壁部10の上部からエンジンルーム2を覆うボンネット6の側端部6cの下方へ分岐する第1分岐部20と、縦壁部10の上部からフェンダパネル4の内側壁部4cの方へ分岐する第2分岐部30と、縦壁部10の上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部10に形成された脆弱部50とを備えた。
従って、衝突によりフェンダパネル4やボンネット6に上方から荷重が加わった場合、ボンネット6の側端部が下方変位した場合には、パネル部材5に第1分岐部20を介して上方から荷重が入力され、フェンダパネル4が下方変位した場合には、パネル部材5に第2分岐部30を介して上方から荷重が入力され、そのとき、縦壁部10に形成された脆弱部50により縦壁部10を上下方向に容易に且つ確実に且つ有効に変形させることができ、これにより、通常は、パネル部材5によるフェンダパネル4の支持剛性と、パネル部材5の第1,第2分岐部20,30により形成されたレインレール40の機能とを確保し、ボンネット6やフェンダパネル4に衝突が起こった場合には、その衝突物の衝撃荷重を確実に軽減し、荷重(衝突)エネルギーの吸収性能を確実に高めることができる。
脆弱部50が、縦壁部10の車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリット51を有するので、縦壁部10に脆弱部50を簡単に形成することができ、レインレール40の機能とパネル部材5によるフェンダパネル4の支持剛性を維持しつつ、縦壁部10を車両前後方向に複数分割した状態に形成できるから、縦壁部10のうち上方からの荷重が直接加わった部位付近のみを確実に変形させ、縦壁部10の上方からの荷重に対する強度を確実に低下させることができる。
ボンネット6の側端部6cがパネル部材5の下端部をエプロンパネル3に取り付ける下端取付部としての孔部15aよりも車幅方向外側に位置し、縦壁部10の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部10の車両前後方向に延びる折曲部11を形成したので、パネル部材5をエプロンパネル3とフェンダパネル4とに接近させて配置でき、複数のスリット51を折曲部11と交差状に設けたので、これらスリット51により縦壁部10の略上下方向大部分に亙って脆弱部50を簡単に形成することができ、衝突によりパネル部材5に上方から荷重が入力された場合、更に、縦壁部10の折曲部11からその上側部分と下側部分とを折れ曲がり易くして、縦壁部10の上下方向の変形をより確実に促進することができる。
脆弱部50の下側部分の複数のスリット51がエプロンパネル3の近傍まで延び、複数のスリット51の下端部の位置とパネル部材5の下端部をエプロンパネル3に取り付ける複数の孔部15aの位置とを車両前後方向に異ならせたので、複数のスリット51の下端部をパネル部材5の下端部付近まで形成して、脆弱部50の機能を高めると共に、複数の孔部15aのエプロンパネル3への取り付け強度を確保することができる。
縦壁部10の上側部分がフェンダパネル4の内側壁部4cに沿って配設され、この縦壁部10の上部から第1分岐部20を車幅方向内側へ張り出すように形成したので、フェンダパネル4の内側壁部4cにパネル部材5の上側部分を簡単に連結することができ、縦壁部10の上部と下部の車幅方向のオフセット量を大きくして、衝突によりパネル部材5に上方から荷重が入力された場合、縦壁部10の上下方向の変形を確実に促進できる。
実施例2の自動車の前部車体構造1Aは、実施例1の前部車体構造1においてパネル部材5を変更したものである。図8、図9に示すように、この前部車体構造1Aのパネル部材5Aは、エプロンパネル3に下端部が連結された縦壁部10Aと、縦壁部10Aの上部からボンネット6の側端部6cの下方へ分岐する第1分岐部20と、縦壁部10Aの上部からフェンダパネル4の内側壁部4cの方へ分岐する第2分岐部30と、第1,第2分岐部20,30により形成されたレインレール40と、縦壁部10Aの上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部10Aに形成された脆弱部50Aとを備え、縦壁部10Aと第1,第2分岐部20,30は一体形成されている。尚、第1,第2分岐部20,30、レインレール40は実施例1のものと同様である。
縦壁部10Aは、折曲部11A,12A、鉛直上部13A、傾斜中部14A、鉛直下部15Aを有し、実施例1の縦壁部10の複数のスリット51を省略したものであって、脆弱部50Aが折曲部11Aに沿って設けられた薄肉部52を有するものに構成されている。この薄肉部52は、例えば、折曲部11Aの略全長に亙って車幅方向内側から車両前後方向に長い溝を形成して設けられている。
この前部車体構造1Aによれば、脆弱部50Aが、折曲部11Aに沿って設けられた薄肉部52を有するので、衝突によりパネル部材5Aに上方から荷重が入力された場合、縦壁部10Aの折曲部11Aからその上側部分と下側部分とを折れ曲がり易くして、縦壁部10Aの上下方向の変形を確実に促進することができる。その他の効果は、実施例1のスリット51に関する効果以外の効果と同様である。
実施例3の自動車の前部車体構造1Bは、実施例1の前部車体構造1においてパネル部材5を変更したものである。図10に示すように、この前部車体構造1Bのパネル部材5Bは、エプロンパネル3に下端部が連結された縦壁部10Bと、縦壁部10Bの上部からボンネット6の側端部6cの下方へ分岐する第1分岐部20と、縦壁部10Bの上部からフェンダパネル4の内側壁部4cの方へ分岐する第2分岐部30と、第1,第2分岐部20,30により形成されたレインレール40と、縦壁部10Bの上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部10Bに形成された脆弱部50Bとを備え、縦壁部10Bと第1,第2分岐部20,30は一体形成されている。尚、第1,第2分岐部20,30、レインレール40は実施例1のものと同様である。
縦壁部10Bは、折曲部11B,12B、鉛直上部13B、傾斜中部14B、鉛直下部15Bを有し、実施例2の縦壁部10Aに複数のスリット53,54を形成して脆弱部50Bを構成したものである。即ち、脆弱部50Bは、折曲部11Bに沿って設けられた薄肉部52Bと、縦壁部10Bの上側部分の鉛直上部13Bと下側部分の傾斜中部14Bに、夫々、車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリット53,54とを有する。
薄肉部52Bは、例えば、折曲部11Bの略全長に亙って車幅方向内側から車両前後方向に長い溝を形成して設けられ、上側の複数のスリット53と下側の複数のスリット54は車両前後方向同位置に形成され、複数のスリット54の下端部の位置と複数の孔部15aの位置とが車両前後方向に異なるように構成されている。
この前部車体構造1Bによれば、脆弱部50Bが、縦壁部10Bの上側部分と下側部分に、夫々、車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリット53,54を有するので、これらスリット53,54により縦壁部10Bの折曲部11Bを除く部分の略上下方向大部分に亙って脆弱部50Bを簡単に形成することができ、レインレール40の機能とパネル部材5Bによるフェンダパネル4の支持剛性を維持しつつ、縦壁部10Bを車両前後方向に複数分割した状態に形成できるから、縦壁部10Bのうち上方からの荷重が直接加わった部位付近のみを確実に変形させ、縦壁部10Bの上方からの荷重に対する強度を確実に低下させることができる。
しかも、脆弱部50Bが、折曲部11Bに沿って設けられた薄肉部52Bを有するので、衝突によりパネル部材5Bに上方から荷重が入力された場合、縦壁部10Bの折曲部11Bからその上側部分と下側部分とを折れ曲がり易くして、縦壁部10Bの上下方向の変形を確実に促進することができる。その他、実施例1と同様の効果を奏する。
その他、前記実施例を次のように変更してもよい。
1]実施例1,3のパネル部材10,10Bにおいて、スリット51,53,54の数、間隔、車両前後方向幅については、適宜変更可能である。
2]実施例1のパネル部材10において、脆弱部50が、複数のスリット51と共に、実施例2のように、折曲部11に沿って設けられた薄肉部を有するものに構成してもよい。
3]実施例3のパネル部材10Bにおいて、複数のスリット53又は複数のスリット54を省略してもよい。
4]実施例3のパネル部材10Bにおいて、薄肉部52Bを省略してもよい。
5]その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、パネル部材の厚さ等のサイズを適宜変更する等、前記開示事項以外の種々の変更を付加して実施可能である。
実施例1の自動車の前部車体構造の斜視図である。 パネル部材を含む前部車体構造の縦断面図である。 パネル部材の斜視図である。 フェンダパネルとパネル部材の要部断面図である。 フェンダパネルとパネル部材の要部断面図である。 フェンダパネルが下方変位した場合のパネル部材の変形を示す断面図である。 ボンネットが下方変位した場合のパネル部材の変形を示す断面図である。 実施例2のパネル部材を含む前部車体構造の縦断面図である。 実施例2のパネル部材の斜視図である。 実施例3のパネル部材の斜視図である。
符号の説明
1,1A,1B 前部車体構造
2 エンジンルーム
3 エプロンパネル
4 フェンダパネル
4c 内側壁部
5,5A,5B パネル部材
6 ボンネット
10,10A,10B 縦壁部
11,11A,11B 折曲部
20 第1分岐部
30 第2分岐部
40 レインレール
50,50A,50B 脆弱部
51,53,54 スリット
52,52B 薄肉部

Claims (8)

  1. 自動車のエンジンルームの側壁を形成するエプロンパネルと、このエプロンパネルの上側に位置し且つエンジンルームに臨む内側壁部を有するフェンダパネルと、このフェンダパネルの内側壁部に沿って配設されその内側壁部とエプロンパネルとを連結する合成樹脂製のパネル部材とを備えた自動車の前部車体構造において、
    前記パネル部材は、前記エプロンパネルに下端部が連結された縦壁部と、この縦壁部の上部からエンジンルームを覆うボンネットの側端部の下方へ分岐する第1分岐部と、前記縦壁部の上部からフェンダパネルの内側壁部の方へ分岐する第2分岐部と、これら第1,第2分岐部により形成されたレインレールと、前記縦壁部の上方からの荷重に対する強度を低下させるために縦壁部に形成された脆弱部とを備えたことを特徴とする自動車の前部車体構造。
  2. 前記脆弱部が、前記縦壁部の車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリットを有することを特徴とする請求項1に記載の自動車の前部車体構造。
  3. 前記ボンネットの側端部が前記パネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、前記縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部が形成され、
    前記複数のスリットが前記折曲部と交差状に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の自動車の前部車体構造。
  4. 前記ボンネットの側端部が前記パネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、前記縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部が形成され、
    前記脆弱部が、前記縦壁部の上側部分と下側部分に、夫々、車両前後方向に間隔を空けて設けられた上下方向に長い複数のスリットを有することを特徴とする請求項1に記載の自動車の前部車体構造。
  5. 前記脆弱部が、前記折曲部に沿って設けられた薄肉部を有することを特徴とする請求項4に記載の自動車の前部車体構造。
  6. 前記脆弱部の下側部分の複数のスリットがエプロンパネルの近傍まで延び、
    前記複数のスリットの下端部の位置と前記パネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける複数の下端取付部の位置とを車両前後方向に異ならせたことを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の自動車の前部車体構造。
  7. 前記ボンネットの側端部が前記パネル部材の下端部をエプロンパネルに取り付ける下端取付部よりも車幅方向外側に位置し、前記縦壁部の上下方向途中部に、その上側部分と下側部分とを折り曲げ可能に縦壁部の車両前後方向に延びる折曲部が形成され、
    前記脆弱部が、前記折曲部に沿って設けられた薄肉部を有することを特徴とする請求項1に記載の自動車の前部車体構造。
  8. 前記縦壁部の上側部分がフェンダパネルの内側壁部に沿って配設され、この縦壁部の上部から前記第1分岐部が車幅方向内側へ張り出すように形成されたことを特徴とする請求項3,4,7の何れかに記載の自動車の前部車体構造。
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