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古紙パルプの製造方法および古紙パルプ用紙
本発明は、古紙パルプ、特にインク付着量の多い古紙を原料とした古紙パルプの製造方法およびこの古紙パルプを用いた紙に関するものである。
より詳しくは20%を超えるパルプ濃度で古紙を離解して得られる古紙パルプを、酸化漂白と還元漂白の二段漂白を行い、白色度が高く、夾雑物の少ない古紙パルプの製造方法およびこの古紙パルプを用いた紙に関するものである。
近年、古紙の再利用が進展する中で、特に印刷用紙は省資源やコストダウンの観点から益々軽量化が進み、一方で生産性の向上のため抄紙速度がさらに高速化している。
この状況において、軽量化に伴うパルプ繊維分の減少により紙の強度が低下し、抄紙製造時に紙切れが発生しやすく、生産効率が低下するという問題を生じている。
この問題は、単にパルプ繊維分の減少により紙の絶対強度が低下することだけが要因ではなく、古紙パルプ中に含有される夾雑物による影響度が相対的に大きなものになってきていることがあげられる。
また、高速で、印刷適性に優れる塗工面を有する印刷用紙を生産するため、近年はブレードコーターを使用されることが多い。しかし、ブレードコーターの場合は、塗工面の面感に優れるものの、その塗工方式により基紙に夾雑物がある場合は紙切れしやすく、抄紙の場合と同様に紙中の夾雑物による影響が大きな問題となってきている。
上記の夾雑物による紙切れトラブルの問題は、特に紙の坪量が64g/m2未満の軽量紙において、さらには1300m/分を超えるオンマシン塗工設備を用いて軽量紙を製造する場合に、生産性を左右する大きな問題となっている。
一方、資源の有効活用のもと基紙への古紙パルプの配合は今後ますます増加する傾向があり、古紙パルプの配合量の増加に伴い夾雑物が増加するという問題がある。
特に印刷用塗工紙に使用される白色度の高い雑誌古紙パルプは、他の古紙に比べてインク粕や粘着異物を夾雑物として多く含んでいるが、前述の抄紙工程、塗工工程での問題を解決するためには、これら夾雑物の量をさらに低減し、夾雑物の量を可能な限りバージンのLBKPと同等のレベルにする必要がある。
このように、印刷用紙の軽量化と生産スピードの高速化、古紙パルプの高配合に対応する上で、雑誌古紙などのインク付着量の多い古紙を原料とした場合であっても、夾雑物がバージンのLBKPと同等レベルに少ない古紙パルプを得るための製造方法が必要となってきている。
古紙パルプに対する前記の品質要求に対して、新聞、上質古紙の脱墨処理において、離解、洗浄し、過酸化水素、NaOH、ケイ酸ソ−ダ、脱墨剤の1種以上を添加してニ−ディングし、漂白し、フローテーションする工程を2回または3回繰り返す方法が提案されている(特許文献1)。また、少なくともOA古紙を5%以上含む古紙離解原料からインキを剥離するインキ剥離工程と剥離したインキを除去するインキ除去工程を含む脱墨方法において、少なくとも一種類以上の、一般式(RO−EOm−POn−H)で表わされる非イオン性界面活性剤(A)、および/または、一般式(R’O−EOx−BOy−H)で表わされる非イオン性界面活性剤(B)を用いることを特徴とする再生パルプの製造方法が提案されている(特許文献2)。
さらに、漂白方法としては、繊維懸濁液を酸化型漂白剤で酸化漂白し、更に還元型漂白剤で還元漂白する方法がある(特許文献3及び特許文献4)。
これらの方法は、酸化漂白一段によると、微細繊維を十分に漂白できない問題や、酸化型漂白剤に対して安定性を有する紙の染料を漂白することができないなどの問題を解決する手段を提案するものである。
また、これらの方法においては、パルプの濃度を高めることによる漂白効率の向上、漂白時間の短縮、タワーの小型化などを図れ、また、パルプ濃度を高くすると漂白剤と繊維分の接触が不確実なものとなりやすいため、漂白剤を添加した後、機械的に攪拌して漂白剤と繊維分の接触を確実にするものとしている。
しかしながら、特許文献1あるいは特許文献2の方法は単に剥離・漂白・洗浄工程の繰り返しであり、インクの剥離状態に応じた効率の良い処理とはなっておらず、バージンのLBKPと同等レベルの夾雑物が少ない古紙パルプを得ることができない。特にインク成分が多い雑誌古紙やチラシ古紙を主たる原料として用いる場合には、より困難である。
そこで、本出願人は、パルプ濃度20〜35重量%にして酸化型漂白剤を添加した後、ニーダーを用いて機械的に攪拌して酸化漂白し、次いでパルプ濃度10〜30質量%にして還元型漂白剤を添加した後、ディスパーザーを用いて機械的に攪拌して還元漂白することを提案した(特許文献5)。
しかし、この方法によれば夾雑物の量及び白色度が従来の方法により得られる古紙パルプに比べて優れたものが得られるが、LBKPと同等レベルに夾雑物を低減するには至らなかった。
なお、洗浄やクリーナー処理の繰り返し、あるいはクリーナー処理において抜き出し量を増やすなどにより夾雑物を低減可能であるものの、パルプ歩留が低下するという問題がある。
特開平6−49792 特開2004−19023 特開平4−50391 特開平11−315487 特開2005−281914
本発明者らは、古紙処理のプロセスと機械的処理方法、設備の機能性、処理薬品の種類や処理温度など複雑で多岐に亘る要素について鋭意研究を行った結果、プロセスが少なくシンプルでかつ安定的に、また歩留低下をきたすことなく、バージンのLBKPと同等レベルまで夾雑物を低減した古紙パルプを得る方法を見出したものである。
したがって、本発明が解決しようとする主たる課題は、古紙の種類いかんに関らず、例えば、インク付着量の多い雑誌古紙やチラシ古紙の場合であっても、歩留やパルプ強度の低下をきたすことなく、バージンのLBKPと同等レベルの少ない夾雑物であり、かつ印刷用紙に好適に使用できる十分な白色度の古紙パルプを得ることができる古紙パルプの製造方法及びこの古紙パルプを用いた紙を提供することにある。
換言すれば、坪量が64g/m2未満の軽量紙において、さらには1300m/分を超える速度でオンマシン塗工設備を用いて製造する場合において、紙切れトラブルがきわめて少ない古紙パルプの製造方法及びこの古紙パルプを用いた紙を提供することにある。
前記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
20%を超えるパルプ濃度で古紙を離解し異物をパルプ繊維より除く工程と、
それぞれディスク型の分散機により機械的攪拌を行いながらパルプ繊維を漂白する工程である、少なくとも2段の前漂白工程及び後漂白工程と、
を含むことを特徴とする古紙パルプの製造方法。
〔請求項2記載の発明〕
前記前漂白工程は100℃未満で酸化漂白を行い、前記後漂白工程は前漂白工程よりも高温で還元漂白を行う請求項1記載の古紙パルプの製造方法。
〔請求項3記載の発明〕
雑誌古紙を含む古紙を原料とした請求項1又は2記載の古紙パルプの製造方法。
〔請求項4記載の発明〕
請求項1〜3のいずれかに記載の方法で得られた古紙パルプを原料パルプとして使用することを特徴とする紙。
本発明によると、古紙の種類いかんに関らず、例えば、インク付着量が多い雑誌古紙やチラシ古紙の場合であっても、歩留低下やパルプ強度低下をきたすことなしに、夾雑物がバージンのLBKPと同等レベルの少ないものであり、かつ十分な白色度の古紙パルプを得ることができ、坪量が64g/m2未満の軽量紙において、さらには1300m/分を超える速度でオンマシン塗工設備を用いて軽量塗工紙を製造する場合においても、紙切れトラブルのない古紙パルプを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明において使用することができる古紙パルプの原料となる古紙は、その種類は特に限定されない。例えば、新聞古紙の他、塗工紙や非塗工紙にカラーあるいは白黒印刷されたチラシ古紙、雑誌古紙や、製本、印刷工場、裁断工場などにおいて発生する裁落、損紙など、またオフィスなどで使用された電子写真方式・感熱方式・熱転写方式・感圧記録方式・インクジェット記録方式などで印字された古紙などが使用できる。
本発明の代表例を図1のフローに従って説明すると、古紙を離解する離解工程10、異物を除去する粗選工程20、フローテーション(脱墨)・精選工程30、前漂白(酸化漂白)工程40、第1洗浄工程50、後漂白(還元漂白)工程60、及び第2洗浄工程70を順に備えるものである。
〔離解処理〕
原料となる古紙は回収量が多く、概ね選別されている広告チラシや雑誌古紙が主体となるが、これらは含有するインクや填料の量が異なっており、できあがった古紙パルプの夾雑物を後工程においてバージンのLBKPと同等レベルにまで低減し、かつ安定化する上で、パルパーへの投入コンベアーは2系列以上設置し、古紙の混合割合を制御できるようにすることが好ましい。
また、離解工程10での離解処理装置としては、タブ型パルパー、ドラムパルパーなど、公知のパルパーを使用できるが、後工程の粗選、フローテーション処理、漂白処理に先立って、異物を安定的にかつできるだけ除去負荷を軽減しておくことが好ましく、ビニールや粘着異物を細分化しにくいツインドラム型のパルパーを使用することが特に好ましい。離解濃度は20〜35%(質量%)が好ましい。離解濃度が20%未満のものは離解するために高速回転となり異物が細分化されてしまう。35%を超えると粘度が高くなるため離解が困難となる。
〔粗選処理〕
離解して得た離解パルプは、粗選工程20に送って、離解パルプ中に含まれる雑誌の背糊やラミネート粕、未離解物などの比較的大きな異物を除去しておくのが好ましい。かかる粗選手段は、その種類は特に限定されないが、ホールスクリーン、スリットスクリーンを組合せ、2次ないし3次処理することが、異物除去効率と歩留の低下を防止する点で好ましい。
〔フローテーション(脱墨)・精選処理〕
続くフローテーション・精選処理工程30においては、公知の設備・方法を使用して処理できる。なお、精選処理においては、夾雑物の除去効率をアップするとともに歩留りの低下を防止する効果を得る上で、スリットスクリーンをシリーズで2次ないし4次処理することが好ましい。なお、フローテーターからのフロスや後述する還元漂白後のウォッシャー濾液は、古紙中に含まれていた填料を多く含んでいるため回収し、脱水・乾燥・焼成・粉砕・分級などの処理によって製紙用填料・顔料として資源回収することができる。
〔前漂白処理〕
前漂白工程40における酸化漂白を行うにあたって、パルプと酸化型漂白薬品を機械的に攪拌する。機械的な攪拌には、繊維分と酸化型漂白薬品を確実に接触させ漂白効果を向上させる目的と、繊維分同士をこすり合せることや圧力を与えることで、繊維に付着しているインク粒子を剥離する目的とがあるが、繊維分と漂白薬品が接触することによる漂白効果が大きい。機械的な攪拌装置の代表的なものとして円筒形で内刃の回転によって内刃と外刃の隙間にパルプを通すことによって攪拌を行うニーダーと、円盤状の固定刃と回転刃の隙間にパルプを通すことによって攪拌を行うディスパーザーに大別されるが、本発明の好適な態様の下では繊維に付着したインク成分の剥離効果が高く漂白薬品とを確実に接触させる効果の高いディスク型の分散機としてのディスパーザーを用いて攪拌する。ディスパーザーを用いる場合、パルプ濃度は20〜40%が好ましく、25〜35%がより好ましい。パルプ濃度を20%以上とするのは、パルプの濃度を高め、漂白効率の向上、漂白時間の短縮化、タワー(貯留槽)の小型化を図るためである。パルプ濃度が40%を超えると、繊維と漂白剤との混合が困難になるとともに繊維の微細化が生じやすくなる。
酸化漂白に用いる酸化型漂白剤としては、漂白剤が分解する時に発生する酸素により色素を酸化して破壊するもの、例えば、過酸化水素(H22)やオゾン、次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸塩、過炭酸ナトリウムなどを使用することができる。これらの薬品は、比較的漂白作用が穏やかであるが、操業面や価格(コスト)の観点からは、過酸化水素を使用するのが好ましい。またpH10.5〜11において、漂白効果が最も優れたものになるので、炭酸ソーダや水酸化カリウムなどを添加して調節できるが、苛性ソーダやケイ酸ソーダを添加して調節するのが好ましい。pH12程度とした場合は、酸化漂白剤の反応性が悪くなる上に後工程のフローテーターにおいて大量の泡が発生する。
処理温度は60〜100℃が好ましく、65〜85℃がより好ましい。処理温度が60℃未満になれば反応時間を増加しても漂白効果が得にくく、100℃を超えると漂白効果は頭打ちになる。
酸化漂白後、剥離したインク粒子などの夾雑物を除去するために第1洗浄工程50において洗浄を行う。洗浄装置としてはフローテーターやウォッシャーがあるが、数十ミクロンから100ミクロン程度の夾雑物を選択的に除く上でフローテーター40を用いるのが好ましい。
次いで、後漂白工程60において還元漂白を行うに当たって、前漂白工程40で使用したものと同様のディスク型の分散機としての2段目のディスパーザーを用いてパルプと還元型漂白薬品を機械的に攪拌する。還元型漂白剤としては、漂白剤が色素の持つ酸素を奪うことにより色素を分解して無色化するもの、例えば、二酸化チオ尿素(FAS ホルムアミジンスルフィン酸)やハイドロサルファイトなどを使用できるが、設備の簡素化、脱色力(漂白力)の観点からは、FASを使用するのが好ましい。
この場合機械的な攪拌は100℃〜150℃で行うのが好ましく、100〜130℃で行うのがより好ましい。温度が100℃未満になると漂白効果が低下する反面、100℃以上での攪拌を行うことで薬品の浸透能力が上がり、攪拌機内で漂白反応を終了させることができ、漂白用のタワー(貯留槽)を設置する必要がなくなる。
150℃を超えると、繊維の高温焼けが発生し白色度が低下するため目的とするパルプ品質を得ることができない。パルプ濃度は20〜40%が好ましく、25〜35%がより好ましい。
パルプ濃度を20%以上とするのは、パルプの濃度を高め、漂白効率の向上、漂白時間の短縮化を図るためである。パルプ濃度が40%を超えると、繊維と漂白剤との混合が困難になる。
また、ディスパーザーの内部圧力は0.5〜3.5kg/cm2とするのが好ましく、0.8〜2.5kg/cm2とするのがより好ましい。
内部圧力は加温蒸気の供給圧または原料供給圧により調整が可能であり、0.5kg/cm2未満では繊維間及び繊維とディスパーザー内壁面間の摩擦力による夾雑物剥離効果が得られにくく、3.5kg/cm2を超えると繊維強度の低下を生じやすくなる。
還元漂白におけるディスパーザー処理で繊維から剥離したインク粒子は、1段目(酸化漂白)時と比較してさらに微細化しているので、ディスパーザー処理後に微細化粒子の洗浄効果の高いウォッシャー60を用いて洗浄を行うのが好ましい。
〔用紙の製造〕
このようにして得られた古紙パルプは、単独であるいは他のパルプと混合するなどして抄紙し、印刷用紙、新聞用紙、電子写真記録紙や感圧紙などの情報用紙、包装用紙などの再生紙とすることができる。
以下、実施例及び比較例を示す。
雑誌古紙を用いて、以下の方法により処理を行い、夾雑物等の評価を行った。各実施例及び比較例は、テストプラントを用いて、以下の条件でテストを行った。
(実施例1)
1)離解工程
(1)ツインドラムパルパー:パルプ濃度25%・温度46℃・離解時間20分
<添加薬品>:苛性ソーダ(3.5kg/t)
ケイ酸ソーダ(3.0kg/t)
脱墨剤(ライオン R6000)(1.5kg/t)
2)粗選工程
(1)クリーナー:濃度4.5%、リジェクト率0.03%
(2)ホールスクリーン:濃度3.5%、φ1.0mm、リジェクト率0.7%
(3)スリットスクリーン:濃度2.5%、#0.15mm、ジェクト率1.0%
3)脱墨工程
(1)フローテーター:濃度1.3%、リジェクト率8.1%
4)精選工程
(1)クリーナー:濃度1.0%、リジェクト率0.2%
(2)スクリーン:濃度0.9%、#0.12mm、リジェクト率0.9%
5)前段漂白工程
(1)ディスパーザー:濃度30%・温度75℃
<添加薬品>:苛性ソーダ(3.0kg/t)
ケイ酸ソーダ(3.0kg/t)
過酸化水素(19kg/t)
6)第1洗浄工程
(1)フローテーター:濃度1.2%、リジェクト率6.2%
7)後段漂白工程
(1)ディスパーザー:濃度30%・温度120℃
<添加薬品>:FAS(1.2kg/t)
8)第2洗浄工程
(1)ウォッシャー:濃度3.0% → 10%
(実施例2〜16及び比較例1〜4)
実施例1と同様に雑誌古紙を用いて、表1のとおり離解濃度、前段漂白処理の分散装置、後段漂白処理の分散装置などの要因を変えて、夾雑物等の評価を行った。
〔評価方法〕
白色度:ハンター白色度法(JIS P8123)により測定した。
夾雑物面積:JIS P8208の化学パルプ夾雑物測定方法に準拠し、ルーゼックス(Luzex−FS)(ニレコ社製画像解析装置)で測定した。
Figure 2007177379
表1から、古紙を20%を超える濃度で離解処理し、ディスク型分散機により2段の機械的攪拌を行いながら漂白処理を行うことで、バージンのLBKPと同等の夾雑物の少ない古紙パルプの得られることが判る。
また、前漂白において、ディスク型分散機により100℃未満の温度で酸化型漂白剤を用いて漂白し、後漂白において、ディスク型分散機により100℃以上の温度で還元型漂白剤を用いて漂白することで、より高い白色度とともに夾雑物のより少ない古紙パルプの得られることが判る。
本発明によって得られる古紙パルプは、印刷用紙、新聞用紙、電子写真記録紙や感圧紙などの情報用紙、包装用紙などの再生紙の原料として、適用することができる。
特には、印刷用紙において、本発明の古紙パルプを高配合し、かつ軽量の紙を1300m/分以上の高速抄紙する場合、さらにはブレードコーターを備えたオンマシンコーターで軽量塗工紙を製造する場合に好適に使用できる。
本実施の形態の処理フロー図である。
符号の説明
10…離解工程、20…粗選工程、30…フローテーション(脱墨)・精選工程、40…前漂白(酸化漂白)工程、50…第1洗浄工程、60…後漂白(還元漂白)工程、70…第2洗浄工程。

Claims (4)

  1. 0%を超えるパルプ濃度で古紙を離解し異物をパルプ繊維より除く工程と、
    それぞれディスク型の分散機により機械的攪拌を行いながらパルプ繊維を漂白する工程である、少なくとも2段の前漂白工程及び後漂白工程と、
    を含むことを特徴とする古紙パルプの製造方法。
  2. 前記前漂白工程は100℃未満で酸化漂白を行い、前記後漂白工程は前漂白工程よりも高温で還元漂白を行う請求項1記載の古紙パルプの製造方法。
  3. 雑誌古紙を含む古紙を原料とした請求項1又は2記載の古紙パルプの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法で得られた古紙パルプを原料パルプとして使用することを特徴とする紙。
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