JP3166760B2 - 高白色度古紙パルプの製造方法 - Google Patents

高白色度古紙パルプの製造方法

Info

Publication number
JP3166760B2
JP3166760B2 JP7380499A JP7380499A JP3166760B2 JP 3166760 B2 JP3166760 B2 JP 3166760B2 JP 7380499 A JP7380499 A JP 7380499A JP 7380499 A JP7380499 A JP 7380499A JP 3166760 B2 JP3166760 B2 JP 3166760B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bleaching
pulp
whiteness
dip
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7380499A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11315487A (ja
Inventor
岩宏 内本
俊治 弥富
修 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP7380499A priority Critical patent/JP3166760B2/ja
Publication of JPH11315487A publication Critical patent/JPH11315487A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3166760B2 publication Critical patent/JP3166760B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷古紙特に新聞古
紙より得られた脱墨パルプ(以下DIPと略称)を更に
漂白することにより得られる高白色度古紙パルプの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より古紙は、木材より製造される木
材パルプ(バージンパルプと言われる)と並んで製紙原
料の柱であり、段ボール古紙は主に段ボールに、新聞・
雑誌類は主に新聞紙や板紙の中、裏層のように、白色度
がそれ程要求されない分野に用いられていた。一般に新
聞・雑誌を始めとする印刷古紙を脱墨したDIPは白色
度が低く、且つ黄味を帯びているため、印刷紙やコピー
紙に使用すると下級紙のイメージを与えるので、どうし
ても使用分野が制限されるのが実状であった。しかしな
がら、近年のOA機器の発達によるOA紙需要、これに
伴なう古紙発生の激増は、社会問題にまで発展し、OA
紙を中心に広汎な分野での再生紙使用の要望が高まって
来ている。
【0003】従来から行われている古紙の脱墨は、まず
印刷インキの繊維よりの脱離又は分散を主眼とするもの
であるが、難脱離性のインキが残ると黒ひげとなり、イ
ンキが細かく分散すると、全体がくすんでしまう。この
ようになると、脱墨剤と共に漂白剤を添加しようが、脱
墨後に漂白を行おうが漂白の効果が上らない。また、脱
墨後の漂白において、漂白剤を多量に添加し、無理に白
色度を上げようとしても、漂白の効果が悪いため、排水
中のCODが増大して実用化は困難であった。近年オフ
セット印刷が多くなり、オフセット印刷古紙のインキは
難脱離性のため、種々の工夫が試みられているが、新聞
古紙から高白色度の古紙パルプを得ることは極めて困難
で、これの解決を求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現状の出版物の傾向を
見ると、従来からの文章主体の雑誌は次第に縮小傾向に
あり、世はあげてカラー化、ビジュアル化の方向にあ
る。この動向は印刷効果を上げるために、印刷紙はます
ます高白色度を要求され、白色度の低い古紙パルプはま
すます見向きもされなくなるという悪循環を生んできて
いる。そこで、古紙のDIPを漂白して白色度を上げよ
うとしても先に述べたように、排水のCODが増大し、
排水設備に巨額の設備投資を必要とするので採算が合わ
ないという問題がある。
【0005】また、現状の出版界のもう一つの傾向とし
て、紙の色目は黄味より青味が好まれるという傾向があ
り、現状の漂白では薬品を多くしても黄味が強くなるの
で、高白色度の古紙パルプを得ることはできなかった。
本発明者等は上述の古紙の有効利用、印刷紙の高白色度
化、排水負荷の軽減という相反する性能を満足させるべ
く、鋭意研究の結果、本発明の完成をみたものである。
すなわち、本発明は上述の問題点を解消し、印刷古紙特
に新聞古紙より得られたDIPを更に漂白を行い、漂白
工程における排水負荷が軽減でき、しかも再生紙使用増
に対応できる高率配合可能な高白色度古紙パルプの製造
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、新聞
古紙から高白色度のパルプを得る方法として、脱墨と漂
白を同時に行う方法では、白色度の向上に限界があるの
で、脱墨工程と漂白工程を完全に分離する。まず脱墨工
程ではこれまでの公知の技術を駆使して、できるだけイ
ンキを除去して黒ひげ等の少ないDIPを得る。次にこ
のDIPを漂白するに際し、高白色度が得られ且つ排水
CODの少ない漂白条件として、下記方法が優れている
ことを見出した。すなわち、新聞古紙を脱墨して得られ
た古紙脱墨パルプを更に漂白する工程において、前記古
紙パルプを脱水し、25%以上のパルプ濃度で酸化型漂
白剤として過酸化水素を常温乃至加温下でミキサーによ
混合後、ソーキングし、さらに、還元型漂白剤として
ホルムアミジンスルフィン酸を使用し、パルプ濃度8〜
20%、温度50〜100℃で漂白することを特徴とす
高白色度古紙パルプの製造方法である。
【0007】これまで印刷古紙より高白色度のパルプを
得ようとする試みは種々なされており、漂白剤を脱墨剤
と共に使用する方法もまた脱墨後に漂白することも知ら
れている。また、更に脱墨時にニーダー等で機械的処理
を行うことも知られているが、これもオフセット印刷の
ような難脱離性の印刷インキを機械的に繊維から引剥そ
うという目的のためであって、漂白のためではない。例
えば特開昭54−120705号公報では第1段階で脱
墨剤と共にアルカリ添加し、3時間以上ソーキング後、
繊維から浮き上ったインキを引剥すために混合機(ミキ
サー)又は捏和機(ニーダー)で攪拌処理を行うことに
より黒ひげの減少をはかる脱墨方法を提案している。ま
た特開昭55−40850号公報ではオフセット古紙を
含有した印刷古紙に脱墨剤及び過酸化水素漂白剤を添加
し、約15%以上のパルプ濃度並びに5.0g/l(N
aOHとして)以上のアルカリ濃度において、ニーダ
ー、ミキサー又はディスパーザを使用し、加温下で圧縮
力を与えながら機械的攪拌を行う印刷古紙の脱墨方法を
提案している。この提案は脱墨と漂白を同時に行う際
に、ニーダー、ミキサーなどを使用するものであるが、
その目的はインキを繊維から引剥がすためであり、機械
的処理後、ソーキング、フローテーションと脱墨工程が
続くものである。また、更にその改良として特開昭63
−28992号では機械的攪拌後、ソーキングを行った
後、再度機械的攪拌を行う印刷古紙の脱墨方法を提案し
ているが、これも機械的処理後にフローテーション工程
が続くものであり、いずれもインキを繊維より引剥がす
か、分散させることを主眼にしているもので、脱墨後の
パルプを漂白して高白色度パルプを得るものではない。
本発明においては、上述の酸化型漂白剤である過酸化水
素による漂白に引きつづき還元型漂白剤であるホルムア
ミジンスルフィン酸(以下FASと略称する)による漂
白を行う。
【0008】従来からFAS使用の提案が知られ、特開
昭61−194289号は二酸化チオ尿素(FASと同
一物)とアルカリ剤とからなる薬剤を用い古紙を40〜
80℃の温度で蒸解する古紙の再生方法であり、アルカ
リ剤に対して強い抵抗を持つ着色インクの還元脱色と古
紙繊維の漂白とを同時に行うものであるが、処理温度6
0℃で3〜5時間と処理時間が長い難点がある。また、
特開昭62−276094号公報は、パルプ着色された
紙及び感圧複写紙(ノーカーボン紙)をパルプ濃度2〜
20%及び温度20〜80℃でFASを使用して脱色す
る方法であるが、染料でパルプを着色した紙やノーカー
ボン紙は通常の脱墨方法では効果がないため、FASを
使用して脱色するもので、印刷古紙を対象としたもので
はない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の製造方法について
説明する。本発明者等は、まずDIPの酸化漂白につい
て検討したが、過酸化水素添加率を増加させると、白色
度はある程度上昇するものの、添加率増加と共に排水C
ODが急激に増加し、実際に工業的に使用する訳にはい
かない。排水CODを減少させるには、漂白時のパルプ
濃度をできるだけ高濃度とし、排水中に溶出する成分を
少なくするのが効果的であるが、漂白時のパルプ濃度と
白色度の関係を調べると、パルプ濃度を上げるに従って
白色度は向上するが、30〜40%と濃度を上げても白
色度は上昇しなくなる。本発明者等は、これらの白色度
上昇が飽和する原因はパルプ濃度が高いことによるパル
プ繊維と漂白剤である過酸化水素との接触が不充分であ
る点に着目し、高濃度でも漂白剤である過酸化水素を均
一にパルプに接触させる方法、即ち、DIPを脱水して
25%以上の高濃度とし、これに過酸化水素を添加後、
常温ないし加温下で、1軸もしくは2軸の高速、高濃度
ミキサー(以下本発明では、一般にミキサー、プロセッ
サー等と称されるミキシング用の機械を総称してミキサ
ーと呼ぶ)で漂白する方法を考えた。
【0010】通常脱墨工程で使用するミキサー、ニーダ
ーは繊維よりインキを引剥がすため、パルプに圧縮力を
与えるか、繊維同志が適度の摩擦を受けることが望まし
く、そのためには1軸又は2軸の刃間に適度の食い込み
があり、低速で充分繊維に圧縮力もしくは摩擦を与える
ニーダーかディスパーザー、2軸ミキサー等が使用さ
れ、且つ処理温度も高温の方がインキが脱落しやすいの
で好ましいのが普通である。しかしながら、本発明にお
いては繊維に圧縮力ないしは摩擦を与えるのではなく、
高濃度のパルプに漂白剤を均一に混合することを目的と
しているので、使用するミキサーは繊維に摩擦を与えぬ
よう1軸又は2軸の刃間に充分空間があり、且つ高速で
回転して短時間で均一に混合できるタイプが好ましい。
従って、1軸ならばローターに送り刃と戻し刃を有し、
且つステーターの刃との隙間が充分にとれ、高速回転す
る1軸ミキサーであるマイカープロセッサ(石川島産業
機械(株)製)が最も好ましく、また2軸の刃間を広く
とれ高速回転が可能なフローターパルパーでもよい。更
に処理温度もインキを剥がすことが目的ではないので、
必ずしも高温である必要はなく、常温でも充分に混合の
効果は認められる。
【0011】既に述べたように、従来の漂白方法ではソ
ーキング濃度(ソーキング時のパルプ濃度)が20%で
白色度の上昇が止まるが、本発明ではソーキング濃度が
25%〜30%もしくはそれ以上でも白色度が増加する
ことが分かった。従って、本発明においては得られるD
IPの白色度が同一であれば、従来の漂白方法に比較し
てアルカリ使用量、H使用量を削減することがで
き、排水CODを半分に減少することができる。
【0012】上述のようにDIPを過酸化水素で漂白す
るに際し、高濃度で高速ミキサー処理し、高濃度ソーキ
ングすると排水負荷を増大しないで白色度70以上の古
紙パルプを得られることが分かったが、これを更に高白
色化するために還元型漂白剤を使用することが、本発明
の特徴で、かつ還元型漂白剤としてホルムアミジンスル
フィン酸(FAS)を使用するものである。還元型漂白
剤としては、通常ハイドロサルファイトが使用される
が、この薬剤は酸化され易く、パルプ濃度が高いと空気
中の酸素に触れる機会が多くなり好ましくないので、通
常4%程度のパルプ濃度で漂白される。このような薄い
濃度だと高白色度にするため、ハイドロサルファイトの
添加量をふやそうとしても水量が多いため、対パルプ量
としてはそれ程多くすることはできず、白色度の向上に
限界があり、また漂白後色戻りも大きい。
【0013】そこで、本発明者等は、還元型漂白剤の一
つとしてホルムアミジンスルフィン酸(FAS)の利用
を考えたのである。FASは別名二酸化チオ尿素とも称
され、常温では安定な白色粉末で還元性はないが、熱又
はアルカリにより分解してスルフィン酸を発生させ、強
力な還元力を発揮する。従って、ハイドロサルファイト
のように、酸化分解のおそれもなく、FAS添加後、ア
ルカリを添加し、加温することによってハイドロサルフ
ァイトでは得られない高白色度を得ることができる。
【0014】本発明において、DIPを過酸化水素で酸
化漂白したパルプを、更にFASにより還元漂白する条
件は次の通りである。即ち、FASはハイドロサルファ
イトより安定なため、4%程度の低濃度とするより、パ
ルプ濃度15%とした方が白色度がより向上するが、濃
度30%にすると低下するので、8〜20%が好まし
い。高濃度にすると低下するのは、ハイドロサルファイ
トと同じく空気酸化によるもので濃度30%でも空気を
窒素で置換すると白色度の低下はない。また、反応温度
は40℃,60℃,80℃でテストした結果、80℃が
最も良好であるが、本発明では実用上50〜100℃の
範囲でよい。反応時間は15分でかなり白色度が上昇
し、60分で充分白色度が上り、24時間処理すると白
色度が低下するので、10〜90分が好ましい範囲であ
る。FASで漂白したパルプは、H漂白のパルプ
に比べて、青味の傾向で、現状の出版界の好みの傾向に
マッチした高白色度のパルプを得ることができる。本発
明の高白色度古紙パルプを得る方法に用いるDIPの原
料となる印刷古紙は新聞古紙を対象とすると効果的であ
る。本発明の方法では、新聞古紙を脱墨したDIPを更
に漂白して白色度75以上の高白色度パルプが得られる
点に特徴があり、白色度の低い新聞古紙からこのような
高白色度パルプを得ることは従来なし得なかったことで
ある。本発明の方法に用いるDIPは従来知られる脱墨
方法により脱墨したDIPでよいが、できるだけ白色度
の高いものが得られる脱墨方法で脱墨したDIPを用い
た方が好ましいことは当然である。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。 DIPの調整 新聞古紙を下記の従来の脱墨方法により脱墨した。オフ
セット印刷新聞古紙に水を加えて試験用パルパーで濃度
5%になるように離解し、古紙風乾重量に対し、NaO
Hl%、NaSiO4%及び界面活性剤(東邦化学
工業(株)FT301A)0.3%を添加して攪拌した
後、濃度20%に脱水した。更にこれにNaOH2%、
NaSiO6%及び界面活性剤(前記FT301
A)0.1%、過酸化水素(濃度60%として)2%添
加して温度45℃で1時間ソーキングを行った。ソーキ
ング後濃度4%に希釈し、更に1%に希釈し、試験用フ
ローテーターを用いて20分フローテーション処理を行
い、脱水してDIPを得た。得られたDIPの白色度は
62%であった。このDIPを用いて本発明の酸化漂
白、還元漂白を行った。
【0016】〔参考例1〕この参考例1は、以下の各実
施例の前段処理に相当するもので、前記で得たDIPを
濃度30%水系スラリーにして、HをDIP(風
乾)に対し、4%添加してマイカープロセッサ(石川島
産業機械(株)製)を通過させて充分混合させた後、ソ
ーキング濃度30%で3時間漂白を行った。排水のCO
D及び得られた漂白後のDIPの白色度を表に示す。
【0017】〔比較例1〕参考例1において、マイカー
プロセッサの代りに試験用ニーダーを使用した以外は参
考例1と全く同様にして漂白したDIPを得た。 〔比較例2〕参考例1において、DIPのパルプ濃度を
20%にして混合と漂白を行った以外は参考例1と全く
同様にして漂白したDIPを得た。
【0018】〔実施例1〕参考例1で得られた過酸化水
素で酸化漂白したDIPをパルプ濃度15%にして、F
ASをDIP(風乾重量)に対し0.5%添加し、温度
80℃で60分漂白を行い、還元漂白されたDIPを得
た。
【0019】〔実施例2〕参考例1で得られた過酸化水
素で酸化漂白したDIPを、実施例1において、FAS
をDIPに対し0.2%添加する以外は実施例1と全く
同様にして還元漂白されたDIPを得た。
【0020】〔実施例3〕参考例1において、パルプ濃
度を25%にした以外は参考例1と全く同様にして過酸
化水素で酸化漂白したDIPを得て、更にこのDIPを
実施例1においてFAS添加量をDIPに対し0.2
%、パルプ濃度20%とした以外は実施例1と全く同様
にして還元漂白されたDIPを得た。
【0021】〔実施例4〕参考例1において、温度70
℃でHによる漂白を行う以外は、参考例1と全く
同様にして酸化漂白したDIPを得て、更にこのDIP
を実施例1においてFAS添加量をDIPに対し0.2
%、パルプ濃度8%とした以外は実施例1と全く同様に
して還元漂白されたDIPを得た。
【0022】〔実施例5〕参考例1で得られた過酸化水
素で酸化漂白したDIPを、実施例1においてFAS添
加量をDIPに対し0.2%、温度40℃とした以外は
実施例1と全く同様にして還元漂白されたDIPを得
た。
【0023】〔実施例6〕参考例1で得られた過酸化水
素で酸化漂白したDIPを、実施例1においてFAS添
加量をDIPに対し0.2%、漂白時間を15分とした
以外は実施例1と全く同様にして還元漂白されたDIP
を得た。
【0024】〔実施例7〕参考例1で得られた過酸化水
素で酸化漂白したDIPを、実施例1においてFAS添
加量をDIPに対し0.2%、漂白時間を180分とし
た以外は実施例1と全く同様にして還元漂白されたDI
Pを得た。
【0025】〔比較例3〕参考例1で得られた過酸化水
素で酸化漂白したDIPを、実施例1において使用した
FASの代りにナトリウムハイドロサルファイト(濃度
4%)をDIPに対し1%添加し、温度50℃、時間6
0分で還元漂白を行う以外は実施例1と全く同様にして
還元漂白されたDIPを得た。
【0026】〔比較例4〕参考例1と全く同様にして過
酸化水素で酸化漂白して得られたパルプを、パルプ濃度
を30%にして再び参考例1と全く同様な手順で酸化漂
白を行って、2段酸化漂白されたDIPを得た。比較例
1、2、実施例1〜7及び比較例3、4で得られた結果
を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】[試験方法] 排水COD JIS K0l0lによる パルプ白色度 フォトボルト・メーターにより測定 色 調 村上式色差計により測定 表1に示した結果によれば、本発明の過酸化水素による
酸化漂白方法を通常の脱墨方法により得たDIPの漂白
に適用(参考例1)した結果、白色度76の比較的高白
色度のパルプを得ることができ、従来のニーダーで混
合、漂白したもの(比較例1)に比べて白色度が2ポイ
ント向上し、しかも排水CODが略半減した。また、パ
ルプ濃度を20%で漂白を行うと(比較例2)白色度が
ややさがる。本発明方法により、前記の過酸化水素によ
る酸化漂白方法で漂白したDIPを更にFASにより還
元漂白を行う(実施例1)とパルプ白色度は81ポイン
トと80を越え、FAS添加量は0.2%(実施例2)
でも白色度80が得られ、パルプ濃度25%で加過酸化
水素にて酸化漂白を行っても(実施例3)白色度79に
なる。
【0029】還元漂白のパルプ温度を8%(実施例4)
で行うと、実施例1や実施例2よりも白色度1ポイント
下り、また、還元漂白の温度を40℃にする(実施例
5)と白色度は3ポイント近く下るので、還元漂白のパ
ルプ濃度は10%以上、温度は50℃以上あることがよ
り好ましい。更に還元漂白の時間は15分(実施例6)
で白色度79で、10分以上が好ましいが180分(実
施例7)と余り長くすると白色度はむしろ低下するの
で、90分程度でとどめておくことが好ましい。参考例
の過酸化水素による酸化漂白を行ったDIPを、従来の
ハイドロサルファイトで漂白(比較例3)を行った場合
の白色度は1ポイント程度の上昇にとどまる。また、参
考例1の酸化漂白を繰り返し2段で行う(比較例4)
と、後段でFASによる還元漂白を行う実施例1より白
色度が低く、色目も黄味で排水CODも多くなる。
【0030】
【発明の効果】上記のように、本発明の製造方法は、印
刷古紙、特に新聞古紙より得られたDIPを過酸化水素
による酸化漂白とFASによる還元漂白を行って、漂白
工程における排水負荷が軽減でき、しかも再生紙使用増
に対応できる高率配合可能な高白色度パルプを得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−276094(JP,A) 特開 平2−234991(JP,A) 特公 昭53−1362(JP,B1) 「PULP & PAPER CAN ADA 90:10」(1989)第95−101頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21C 5/02 D21C 9/10 - 9/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 新聞古紙を脱墨して得られた古紙脱墨パ
    ルプを、更に漂白する工程において、前記古紙パルプを
    脱水し、25%以上のパルプ濃度で酸化型漂白剤として
    過酸化水素を常温乃至加温下でミキサーにより混合後、
    ソーキングし、さらに、還元型漂白剤としてホルムアミ
    ジンスルフィン酸を使用し、パルプ濃度8〜20%、温
    度50〜100℃で漂白することを特徴とする高白色度
    古紙パルプの製造方法。
JP7380499A 1990-06-11 1999-03-18 高白色度古紙パルプの製造方法 Expired - Fee Related JP3166760B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7380499A JP3166760B2 (ja) 1990-06-11 1999-03-18 高白色度古紙パルプの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7380499A JP3166760B2 (ja) 1990-06-11 1999-03-18 高白色度古紙パルプの製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14991290A Division JP3098021B2 (ja) 1990-06-11 1990-06-11 高白色度古紙パルプの製造方

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11315487A JPH11315487A (ja) 1999-11-16
JP3166760B2 true JP3166760B2 (ja) 2001-05-14

Family

ID=13528734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7380499A Expired - Fee Related JP3166760B2 (ja) 1990-06-11 1999-03-18 高白色度古紙パルプの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3166760B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4721496B2 (ja) * 2000-08-31 2011-07-13 日本製紙株式会社 再生パルプの製造方法
JP4677344B2 (ja) * 2005-12-28 2011-04-27 大王製紙株式会社 古紙パルプの製造方法
JP4760446B2 (ja) * 2006-02-28 2011-08-31 王子製紙株式会社 古紙パルプの製造方法
JP4752543B2 (ja) * 2006-03-02 2011-08-17 王子製紙株式会社 高白色度脱墨パルプの製造方法
JP5401935B2 (ja) * 2008-11-12 2014-01-29 王子ホールディングス株式会社 脱墨パルプの製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「PULP & PAPER CANADA 90:10」(1989)第95−101頁

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11315487A (ja) 1999-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5429716A (en) Process for de-inking recycled paper pulp with a reducing agent
EP0644966B1 (en) Bleaching recycled pulp with a reductive-oxidative sequence
US5401360A (en) Method for de-inking printed paper
JP4752543B2 (ja) 高白色度脱墨パルプの製造方法
JP3166760B2 (ja) 高白色度古紙パルプの製造方法
US5733412A (en) Decolorizing brown fibers in recycled pulp
JP3098021B2 (ja) 高白色度古紙パルプの製造方
JP2003073987A (ja) 印刷古紙の中性脱墨パルプ化方法
JP3118087B2 (ja) 古紙パルプの蛍光消去法
JP2005023438A (ja) 印刷用紙
JP2005281914A (ja) 古紙パルプの製造方法、印刷用再生紙、出版用再生紙及び包装用再生紙
JP2951371B2 (ja) 古紙の脱墨法
JP2002249993A (ja) 脱インキパルプの製造方法
JP3324713B2 (ja) 脱墨パルプの製造方法
JP3191828B2 (ja) 印刷古紙の脱墨漂白方法
JP3985551B2 (ja) 脱インキパルプの製造方法
JP3276024B2 (ja) 脱墨パルプの製造方法
JPH11200269A (ja) 印刷古紙の脱墨方法
JPH11158789A (ja) 上・中質系古紙パルプの高白色度漂白方法
JPS6328992A (ja) 印刷古紙の脱墨方法
JPH07279074A (ja) 上質古紙パルプの製造方法及び前記パルプを原料とする紙
JP2005082948A (ja) 嵩高な脱墨パルプ
JP2004131883A (ja) 脱墨パルプの漂白方法及び古紙パルプの製造方法
JP2630349B2 (ja) 再生パルプ製造方法
EP0635598B1 (fr) Procédé de désencrage de papiers de récupération

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090309

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090309

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100309

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees