JP3098021B2 - 高白色度古紙パルプの製造方 - Google Patents

高白色度古紙パルプの製造方

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は印刷古紙特に新聞古紙より得られた脱墨パル
プ(以下DIPと略称)を更に漂白することにより得られ
る高白色度古紙パルプの製造方法に関する。
[従来の技術] 従来より古紙は、木材より製造される木材パルプ(バ
ージンパルプと言われる)と並んで製紙原料の柱であ
り、段ボール古紙は主に段ボールに、新聞・雑誌類は主
に新聞紙や板紙の中、裏層のように、白色度がそれ程要
求されない分野に用いられていた。一般に新聞・雑誌を
始めとする印刷古紙を脱墨したDIPは白色度が低く、且
つ黄味を帯びているため、印刷紙やコピー紙に使用する
と下級紙のイメージを与えるので、どうしても使用分野
が制限されるのが実状であった。
しかしながら、近年のOA機器の発達によるOA紙需要、
これに伴なう古紙発生の激増は、社会問題にまで発展
し、OA紙を中心に広汎な分野での再生紙使用の要望が高
まって来ている。
従来から行われている古紙の脱墨は、まず印刷インキ
の繊維よりの脱離又は分散を主眼とするものであるが、
難脱離性のインキが残ると黒ひげとなり、インキが細か
く分散すると、全体がくすんでしまう。このようになる
と、脱墨剤と共に漂白剤を添加しようが、脱墨後に漂白
を行おうが漂白の効果が上らない。また、脱墨後の漂白
において、漂白剤を多量に添加し、無理に白色度を上げ
ようとしても、漂白の効果が悪いため、排水中のCCDが
増大して実用化は困難であった。近年オフセット印刷が
多くなり、オフセット印刷古紙のインキは難脱離性のた
め、種々の工夫が試みられているが、新聞古紙から高白
色度の古紙パルプを得ることは極めて困難で、これの解
決を求められていた。
[発明が解決しようとする課題] 現状の出版物の傾向を見ると、従来からの文章主体の
雑誌は次第に縮小傾向にあり、世はあげてカラー化、ビ
ジュアル化の方向にある。この動向は印刷効果を上げる
ために、印刷紙はますます高白色度を要求され、白色度
の低い古紙パルプはますます見向きもされなくなるとい
う悪循環を生んできている。
そこで、古紙のDIPを漂白して白色度を上げようとし
ても先に述べたように、排水のCCDが増大し、排水設備
に巨額の設備投資を必要とするので採算が合わないとい
う問題がある。
また、現状の出版界のもう一つの傾向として、紙の色
目は黄味より青味が好まれるという傾向があり、現状の
漂白では薬品を多くしても黄味が強くなるので、高白色
度の古紙パルプを得ることはできなかった。
本発明者等は上述の古紙の有効利用、印刷紙の高白色
度化、排水負荷の軽減という相反する性能を満足させる
べく、鋭意研究の結果、本発明の完成をみたものであ
る。すなわち、本発明は上述の問題点を解消し、印刷古
紙特に新聞古紙より得られたDIPを更に漂白を行い、漂
白工程における排水負荷が軽減でき、しかも再生紙使用
増に対応できる高率配合可能な高白色度古紙パルプの製
造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明においては、印刷古紙から高白色度のパルプを
得る方法として、脱墨と漂白を同時に行う方法では、白
色度の向上に限界があるので、脱墨工程と漂白工程を完
全に分離する。まず脱墨工程ではこれまでの公知の技術
を駆使して、できるだけインキを除去して黒ひげ等の少
ないDIPを得る。次にこのDIPを漂白するに際し、高白色
度が得られ且つ排水CCDの少ない漂白条件として、下記
方法が優れていることを見出した。
すなわち、本発明は、印刷古紙を脱墨して得られた古
紙脱墨パルプを脱水し、更に(A)一軸のローター周面
に送り刃と戻り刃が配置され、且つステーターの刃と各
刃間に充分な間隙を有した高速・高濃度ミキサーを使用
し、パルプ濃度25%以上で、パルプと酸化型漂白剤を常
温ないし加温下で混合する工程、(B)前記漂白剤が混
合されたパルプをパルプ濃度25%以上でソーキングして
漂白する工程、(C)前記B工程で漂白されたパルプを
更に、パルプ濃度8〜20%で還元型漂白剤としてホルム
アミジンスルフィン酸を使用して漂白する工程、という
(A)〜(C)の工程により漂白して高白色度古紙パル
プを製造する方法ものである。
ホルムアミジンスルフィン酸を使用する還元漂白工程
は、温度50〜100℃で10〜90分漂白することを特徴とす
る。また 印刷古紙が新聞古紙であることを特徴とするものであ
る。
これまで印刷古紙より高白色度のパルプを得ようとす
る試みは種々なされており、漂白剤を脱墨剤と共に使用
する方法もまた脱墨後に漂白することも知られている。
また、更に脱墨時にニーダー等で機械的処理を行うこと
も知られているが、これもオフセット印刷のような難脱
離性の印刷インキを機械的に繊維から引剥そうという目
的のためであって、漂白のためではない。
例えば特開昭54−120705号公報では第1段階で脱墨剤
と共にアルカリ添加し、3時間以上ソーキング後、繊維
から浮き上ったインキを引剥すために混合機(ミキサ
ー)又は捏和機(ニーダー)で攪拌処理を行うことによ
り黒ひげの減少をはかる脱墨方法を提案している。また
特開昭55−40850号公報ではオフセット古紙を含有した
印刷古紙に脱墨剤及び過酸化水素漂白剤を添加し、約15
%以上のパルプ濃度並びに5.0g/l(NaOHとして)以上の
アルカリ濃度において、ニーダー、ミキサー又はディス
パーザを使用し、加温下で圧縮力を与えながら機械的攪
拌を行う印刷古紙の脱墨方法を提案している。この提案
は脱墨と漂白を同時に行う際に、ニーダー、ミキサーな
どを使用するものであるが、その目的はインキを繊維か
ら引剥がすためであり、機械的処理後、ソーキング、フ
ローテーションと脱墨工程が続くものである。また、更
にその改良として特開昭63−28992号では機械的攪拌
後、ソーキングを行った後、再度機械的攪拌を行う印刷
古紙の脱墨方法を提案しているが、これも機械的処理後
にフローテーション工程が続くものであり、いずれもイ
ンキを繊維より引剥がすか、分散させることを主眼にし
ているもので、脱墨後のパルプを漂白して高白色度パル
プを得るものではない。
本発明においては、上述の酸化型漂白剤による漂白に
引きつづき還元型漂白剤であるホルムアミジンスルフィ
ン酸(以下FASと略称する)による漂白を行う。
従来からFAS使用の提案が知られ、特開昭61−194289
号は二酸化チオ尿素(FASと同一物)とアルカリ剤とか
らなる薬剤を用い古紙を40〜80℃の温度で蒸解する古紙
の再生方法であり、アルカリ剤に対して強い抵抗を持つ
着色インクの還元脱色と古紙繊維の漂白とを同時に行う
ものであるが、処理温度60℃で3〜5時間と処理時間が
長い難点がある。また、特開昭62−276094号公報は、パ
ルプ着色された紙及び感圧複写紙(ノーカーボン紙)を
パルプ濃度2〜20%及び温度20〜80℃でFASを使用して
脱色する方法であるが、染料でパルプを着色した紙やノ
ーカーボン紙は通常の脱墨方法では効果がないため、FA
Sを使用して脱色するもので、印刷古紙を対象としたも
のではない。
以下、本発明の製造方法について説明する。
本発明者等は、まずDIPの酸化漂白について検討した
が、過酸化水素添加率を増加させると、白色度はある程
度上昇するものの、添加率増加と共に排水CODが急激に
増加し、実際に工業的に使用する訳にはいかない。
排水CCDを減少させるには、漂白時のパルプ濃度をで
きるだけ高濃度とし、排水中に溶出する成分を少なくす
るのが効果的であるが、漂白時のパルプ濃度と白色度の
関係を調べると、パルプ濃度を上げるに従って白色度は
向上するが、30〜40%と濃度を上げても白色度は上昇し
なくなる。
本発明者等は、これらの白色度上昇が飽和する原因は
パルプ濃度が高いことによるパルプ繊維と漂白剤との接
触が不充分である点に着目し、高濃度でも漂白剤を均一
にパルプに接触させる方法、即ち、DIPを脱水して25%
以上の高濃度とし、これに漂白剤を添加後、常温ないし
加温下で、1軸もしくは2軸の高速、高濃度ミキサー
(以下本発明では、一般にミキサー、プロセッサー等と
称されるミキシング用の機械を総称してミキサーと呼
ぶ)で漂白する方法を考えた。
通常脱墨工程で使用するミキサー、ニーダーは繊維よ
りインキを引剥がすため、パルプに圧縮力を与えるか、
繊維同志が適度の摩擦を受けることが望ましく、そのた
めには1軸又は2軸の刃間に適度の食い込みがあり、低
速で充分繊維に圧縮力もしくは摩擦を与えるニーダーか
ディスパーザー、2軸ミキサー等が使用され、且つ処理
温度も高温の方がインキが脱落しやすいので好ましいの
が普通である。
しかしながら、本発明においては繊維に圧縮力ないし
は摩擦を与えるのではなく、高濃度のパルプに漂白剤を
均一に混合することを目的としているので、使用するミ
キサーは繊維に摩擦を与えぬよう1軸又は2軸の刃間に
充分空間があり、且つ高速で回転して短時間で均一に混
合できるタイプが好ましい。
従って、1軸ならばローターに送り刃と戻し刃を有
し、且つステーターの刃との隙間が充分にとれ、高速回
転する1軸ミキサーであるマイカープロセッサ(石川島
産業機械(株)製)が最も好ましく、また2軸の刃間を
広くとれ高速回転が可能なフローターパルパーでもよ
い。更に処理温度もインキを剥がすことが目的ではない
ので、必ずしも高温である必要はなく、常温でも充分に
混合の効果は認められる。
既に述べたように、従来の漂白方法ではソーキング濃
度(ソーキング時のパルプ濃度)が20%で白色度の上昇
が止まるが、本発明ではソーキング濃度が25%〜30%も
しくはそれ以上でも白色度が増加することが分かった。
従って、本発明においては得られるDIPの白色度が同
一であれば、従来の漂白方法に比較してアルカリ使用
量、H2O使用量を削減することができ、排水CODを半分に
減少することができる。
上述のようにDIPを酸化型漂白剤で漂白するに際し、
高濃度で高速ミキサー処理し、高濃度ソーキングすると
排水負荷を増大しないで白色度70以上の古紙パルプを得
られることが分かったが、これを更に高白色化するため
に還元型漂白剤を使用することが、本発明の特徴で、か
つ還元型漂白剤としてホルムアミジンスルフィン酸(FA
S)を使用するものである。
還元型漂白剤としては、通常ハイドロサルファイトが
使用されるが、この薬剤は酸化され易く、パルプ濃度が
高いと空気中の酸素に触れる機会が多くなり好ましくな
いので、通常4%程度のパルプ濃度で漂白される。この
ような薄い濃度だけ高白色度にするため、ハイドロサル
ファイトの添加量をふやそうとしても水量が多いため、
対パルプ量としてはそれ程多くすることはできず、白色
度の向上に限界があり、また漂白後色戻りも大きい。
そこで、本発明者等は、還元型漂白剤の一つとしてホ
ルムアミジンスルフィン酸(FAS)の利用を考えたので
ある。FASは別名二酸化チオ尿素とも称され、常温では
安定な白色粉末で還元性はないが、熱又はアルカリによ
り分解してスルフィン酸を発生させ、強力な還元力を発
揮する。従って、ハイドロサルファイトのように、酸化
分解のおそれもなく、FAS添加後、アルカリを添加し、
加温することによってハイドロサルファイトでは得られ
ない高白色度を得ることができる。
本発明において、DIPを酸化漂白したパルプを、更にF
ASにより還元漂白する条件は次の通りである。
即ち、FASはハイドロサルファイトより安定なため、
4%程度の低濃度とするより、パルプ濃度15%とした方
が白色度がより向上するが、濃度30%にすると低下する
ので、8〜20%が好ましい。高濃度にすると低下するの
は、ハイドロサルファイトと同じく空気酸化によるもの
で濃度30%でも空気を窒素で置換すると白色度の低下は
ない。
また、反応温度は40℃,60℃,80℃でテストした結果、
80℃が最も良好であるが、本発明では実用上50〜100℃
の範囲でよい。
反応時間は15分でかなり白色度が上昇し、60分で充分
白色度が上がり、24時間処理すると白色度が低下するの
で、10〜90分が好ましい範囲である。
FASで漂白したパルプは、H2O2漂白のパルプに比べ
て、青味の傾向で、現状の出版界の好みの傾向にマッチ
した高白色度のパルプを得ることができる。
本発明の高白色度古紙パルプを得る方法に用いるDIP
の原料となる印刷古紙は新聞古紙を対象とすると効果的
である。本発明の方法では、新聞古紙を脱墨したDIPを
更に漂白して白色度75以上の高白色度パルプが得られる
点に特徴があり、白色度の低い新聞古紙からこのような
高白色度パルプを得ることは従来なし得なかったことで
ある。
本発明の方法に用いるDIPは従来知られる脱墨方法に
より脱墨したDIPでよいが、できるだけ白色度の高いも
のが得られる脱墨方法で脱墨したDIPを用いた方が好ま
しいことは当然である。
[実施例] 以下に本発明の実施例を示す。
DIPの調整 新聞古紙を下記の従来の脱墨方法により脱墨した。オ
フセット印刷新聞古紙に水を加えて試験用パルパーで濃
度5%になるように離解し、古紙風乾重量に対し、NaOH
l%、Na2SiO34%及び界面活性剤(東邦化学工業(株)F
T301 A)0.3%を添加して攪拌した後、濃度20%に脱
水した。更にこれにNaOH2%、Na2SiO36%及び界面活性
剤(前記FT301A)0.1%、H2O2(濃度60%として)2%
添加して温度45℃で1時間ソーキングを行った。
ソーキング後濃度4%に希釈し、更に1%に希釈し、
試験用フローテーターを用いて20分フローテーション処
理を行い、脱水してDIPを得た。得られたDIPの白色度は
62%%であった。
このDIPを用いて本発明の酸化漂白、還元漂白を行っ
た。
〔参考例1〕 この参考例1は、以下の各実施例の前段処理に相当す
るもので、前記で得たDIPを濃度30%水系スラリーにし
て、H2O2をDIP(風乾)に対し、4%添加してマイカー
プロセッサ(石川島産業機械(株)製)を通過させて充
分混合させた後、ソーキング濃度30%で3時間漂白を行
った。排水のCOD及び得られた漂白後のDIPの白色度を表
に示す。
〔比較例1〕 参考例1において、マイカープロセッサの代りに試験
用ニーダーを使用した以外は参考例1と全く同様にして
漂白したDIPを得た。
〔比較例2〕 参考例1において、DIPのパルプ濃度を20%にして混
合と漂白を行った以外は参考例1と全く同様にして漂白
したDIPを得た。
〔実施例1〕 参考例1で得られた酸化漂白したDIPをパルプ濃度15
%にして、FASをDIP(風乾重量)に対し0.5%添加し、
温度80℃で60分漂白を行い、還元漂白されたDIPを得
た。
〔実施例2〕 参考例1で得られた酸化漂白したDIPを、実施例1に
おいて、FASをDIPに対し0.2%添加する以外は実施例1
と全く同様にして還元漂白されたDIPを得た。
〔実施例3〕 参考例1において、パルプ濃度を25%にした以外は参
考例1と全く同様にして酸化漂白したDIPを得て、更に
このDIPを実施例1においてFAS添加量をDIPに対し0.2
%、パルプ濃度20%とした以外は実施例1と全く同様に
して還元漂白されたDIPを得た。
〔実施例4〕 参考例1において、温度70℃でH2O2による漂白を行う
以外は、参考例1と全く同様にして酸化漂白したDIPを
得て、更にこのDIPを実施例1においてFAS添加量をDIP
に対し0.2%、パルプ濃度8%とした以外は実施例1と
全く同様にして還元漂白されたDIPを得た。
〔実施例5〕 参考例1で得られた酸化漂白したDIPを、実施例1に
おいてFAS添加量をDIPに対し0.2%、温度40℃とした以
外は実施例1と全く同様にして還元漂白されたDIPを得
た。
〔実施例6〕 参考例1で得られた酸化漂白したDIPを、実施例1に
おいてFAS添加量をDIPに対し0.2%、漂白時間を15分と
した以外は実施例1と全く同様にして還元漂白されたDI
Pを得た。
〔実施例7〕 参考例1で得られた酸化漂白したDIPを、実施例1に
おいてFAS添加量をDIPに対し0.2%、漂白時間を180分と
した以外は実施例1と全く同様にして還元漂白されたDI
Pを得た。
〔比較例3〕 参考例1で得られた酸化漂白したDIPを、実施例1に
おいて使用したFASの代りにナトリウムハイドロサルフ
ァイト(濃度4%)をDIPに対し1%添加し、温度50
℃、時間60分で還元漂白を行う以外は実施例1と全く同
様にして還元漂白されたDIPを得た。
〔比較例4〕 参考例1と全く同様にして酸化漂白して得られたパル
プを、パルプ濃度を30%にして再び参考例1と全く同様
な手順で酸化漂白を行って、2段酸化漂白されたDIPを
得た。
比較例1、2、実施例1〜7及び比較例3、4で得ら
れた結果を表に示す。
[試験方法] 排水COD JIS K0101による パルプ白色度 フォトボルト・メーターにより測定 色 調 村上式色差計により測定 表に示した結果によれば、本発明の酸化漂白方法を通
常の脱墨方法により得たDIPの漂白に適用(参考例1)
した結果、白色度76の比較的高白色度のパルプを得るこ
とができ、従来のニーダーで混合、漂白したもの(比較
例1)に比べて白色度が2ポイント向上し、しかも排水
CODが略半減した。
また、パルプ濃度を20%で深白を行うと(比較例2)
白色度がややさがる。
本発明方法により、前記の酸化漂白方法で漂白したDI
Pを更にFASにより還元漂白を行う(実施例1)とパルプ
白色度は81ポイントと80を越え、FAS添加量は0.2%(実
施例2)でも白色度80が得られ、パルプ濃度25%で酸化
漂白を行っても(実施例3)白色度79になる。
還元漂白のパルプ温度を8%(実施例4)で行うと、
実施例1や実施例2よりも白色度1ポイント下り、ま
た、還元漂白の温度を40℃にする(実施例5)と白色度
は3ポイント近く下るので、還元漂白のパルプ濃度は10
%以上、温度は50℃以上あることがより好ましい。
更に還元漂白の時間は15分(実施例6)で白色度79
で、10分以上が好ましいが180分(実施例7)と余り長
くすると白色度はむしろ低下するので、90分程度でとど
めておくことが好ましい。
参考例の酸化漂白を行ったDIPを、従来のハイドロサ
ルファイトで漂白(比較例3)を行った場合の白色度は
1ポイント程度の上昇にとどまる。また、参考例1の酸
化漂白を繰り返し2段で行う(比較例4)と、後段でFA
Sによる還元漂白を行う実施例1より白色度が低く、色
目も黄味で排水CODも多くなる。
[発明の効果] 上記のように、本発明の製造方法は、印刷古紙特に新
聞古紙より得られたDIPを酸化漂白とFASによる還元漂白
を行って、漂白工程における排水負荷が軽減でき、しか
も再生紙使用増に対応できる高率配合可能な高白色度パ
ルプを得ることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷古紙を脱墨して得られた古紙脱墨パル
    プを脱水し、更に下記A〜C工程により漂白することを
    特徴とする高白色度古紙パルプの製造方法。 (A)一軸のローター周面に送り刃と戻り刃が配置さ
    れ、且つステーターの刃と各刃間に充分な間隙を有した
    高速・高濃度ミキサーを使用し、パルプ濃度25%以上
    で、パルプと酸化型漂白剤を常温ないし加温下で混合す
    る工程。 (B)前記漂白剤が混合されたパルプをパルプ濃度25%
    以上でソーキングして漂白する工程。 (C)前記B工程で漂白されたパルプを更に、還元型漂
    白剤としてホルムアミジンスルフィン酸を使用してパル
    プ濃度8〜20%で漂白する工程。
  2. 【請求項2】前記ホルムアミジンスルフィン酸を使用す
    る還元漂白工程は、温度50〜100℃で10〜90分漂白する
    ことを特徴とする請求項1記載の高白色度古紙パルプの
    製造方法。
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