JP2007176521A - カップ型食品包装蓋材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アルミニウム箔を含まない積層体で、金属検知器による内容物の異物検査が可能であり、デッドホールド性に優れるカップ型食品包装の蓋材を提供する。
【解決手段】 ブチレンテレフタレート単位を含むポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(A)より融点の高いポリエステル層(B)を有する二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の表面に金属酸化物からなる蒸着薄膜層が積層され、反対面に紙層が積層されていることを特徴するカップ型食品包装蓋材。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属箔を使用しない、デッドホールド性に優れた、即席麺、即席スープ等のカップ型食品包装の蓋材に関するものである。
従来、即席麺や即席スープ等を収容するカップ食品包装で、上部に開口部を有した上部周縁にフランジ部を有するカップ本体とフランジ部を接着する蓋材として、最外層を紙層または保護フィルムと紙の積層体、内層をアルミニウム箔、最内層をカップ接着層とした積層体が広く知られている。
これらの紙層とアルミニウム箔層の積層シートが多用される理由としては、ガスバリヤー性、デッドホールド性の両方の性能を持つためである。ここで言うデッドホールド性とは、カップ型食品蓋材開封時に半開き状態を維持する機能および再閉封しフランジ部に折りたたみ固定できる機能であり、前者は内容物(スープ袋、かやく袋等)を取り出しやすく、熱湯を注ぎやすくすることができ、後者は熱湯を注いだ後食品を蒸らしやすくする性質のことをいう。
しかし、アルミニウム箔を用いたカップ型食品包装の蓋材は金属探知器による異物チェックが困難であり、金属片混入等の製品安全確認ができない問題を抱えている。
さらに、アルミニウム箔を用いたカップ型食品包装の蓋材は燃焼熱が高く、灰分が多く残るため、焼却炉を痛める問題を有する。しかし市販されているカップ型食品蓋材は、紙層とアルミニウム箔層が積層されていて剥離することができないため、一般的には燃焼ゴミとして扱われてきた。
このため、カップ型食品包装の蓋材として、アルミニウム箔を用いず、ガスバリヤー性、デッドホールド性に優れ、金属探知器による内容物の異物検査が可能であり、燃焼ゴミとして扱えて廃棄が容易である包装材料が求められている。
ガスバリヤー性改良に関しては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリアミドフィルムをアルミ蒸着し、積層する技術が開示されている(特許文献1)。しかし、ガスバリヤー性に関しては金属蒸着することにより十分な性能付与は可能であるが、依然として金属蒸着では金属探知器が使用出ないうえ、カップ型食品蓋材としてデッドホールド性に関して十分な検討がなされていない。また、特許文献2には、金属箔を使用しない多層蓋材が提案されている。この場合、開封時の内容物(スープ袋、かやく袋等)を取り出しやすくなり、熱湯を注ぎやすくするデッドホールド性は考慮されているものの、熱湯を注いだ後再密封し、フランジ部に折りたたみ固定し維持する機能が全く考慮されていない。また、特許文献3において、無延伸のポリブチレンテレフタレートの蓋材が提案されている。しかしながら無延伸のポリブチレンテレフタレートを基材とするシートでは偏肉や温度変化による伸縮が大きく寸法安定性に劣るという問題が残る。
特開昭55−126057号公報 特開平2002−37312号公報 特開平2003−267429号公報
本発明は、上記の従来の問題点を解決しようとするものであり、その解決課題は、アルミニウム箔を含まない積層体で、金属検知器による内容物の異物検査が可能であり、デッドホールド性に優れるカップ型食品包装の蓋材を提供することにある。
本発明者は、上記の解決課題について、鋭意検討した結果、蓋材の構成と、蓋材を構成する二軸延伸ポリエステルフィルムの構成を特定のものとすることにより、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、ブチレンテレフタレート単位を含むポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(A)より融点の高いポリエステル層(B)を有する二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の表面に金属酸化物からなる蒸着薄膜層が積層され、反対面に紙層が積層されていることを特徴するカップ型食品包装蓋材に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の蓋材は再外面から紙層、二軸延伸ポリエステルフィルム層、金属酸化物からなる蒸着薄膜層を積層したシートからなる蓋材である。
本発明で用いられる二軸延伸ポリエステルフィルムは、ブチレンテレフタレート単位を含むポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(A)より融点の高いポリエステル層(B)を有する構成であり、ポリエステル層(A)に含まれるブチレンテレフタレートは5〜100モル%が好ましく、さらに好ましくは10〜100モル%である。ポリエステル層(A)の融点は240℃以下が好ましく、さらに好ましくは200〜235℃である。
本発明でいうブチレンテレフタレート単位とは、酸成分としてテレフタル酸と、グリコール成分として1,4−ブタンジオールとから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマー構成単位を指す。かかるポリマーはホモポリマーであってもよく第3成分を共重合させたものでもよい。
共重合ポリエステルとは、酸成分がテレフタル酸およびイソフタル酸、グリコール成分がエチレングリコールからなるポリエステルで代表される。また、さらに他の共重合成分を共重合させてもよい。
他の共重合成分として酸成分としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、アンスラセンジカルボン酸等の芳香族カルボン酸等を例示することができる。またアルコール成分としてはジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール等を例示することができる。これらは単独あるいは2種以上を使用することができる。
本発明でいう二軸延伸ポリエステルフィルムのポリエステル層(B)とは、ジカルボン酸と、ジオールとからあるいはヒドロキシカルボン酸とから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示することができる。その製法としては、例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して 重縮合させる方法が採用される。
ポリエステル層(B)の融点は、ポリエステル層(A)より高く、好ましくは10℃以上高い融点にするとよい。
本発明における二軸延伸ポリエステルフィルムには、微粒子を含有させることが、フィルムの巻上げ工程、塗工工程、蒸着工程等での作業性を向上させる上で望ましい。この微粒子としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、フッ化リチウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、カオリン等の無機粒子やアクリル樹脂、グアナミン樹脂等の有機粒子や触媒残差を粒子化させた析出粒子を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これら粒子の粒径や量は目的に応じ適宜決めることができる。含有させる微粒子は、単成分でもよく、また、2成分以上を同時に用いてもよい。
原料ポリエステルに対する前記各粒子の配合方法は、特に限定されないが、例えばポリエステルの重合工程に各粒子を添加する方法または原料ポリエステルと各粒子を溶融混練する方法などが好適である。また、適宜、各種安定剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えることもできる。
本発明における二軸延伸ポリエステルフィルムは、上記したポリエステル原料をエクストルーダーに代表される周知の溶融押出装置に供給し、当該ポリマーの融点以上の温度に加熱し溶融する。次いでスリット状のダイより溶融ポリマーを押出しながら、回転冷却ドラム状でガラス転移温度以下の温度になるよう急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。このシートを2軸方向に延伸してフィルム化し、熱固定を施すことで得られる。この場合、延伸方法は逐次2軸延伸でも同時2軸延伸でもよい。また、必要に応じ、熱固定を施す前または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよい。本発明においては、包装材料として十分な寸法安定性、腰を得るため延伸倍率を面積倍率として9倍以上、好ましくは12倍以上であることが好ましい。また、延伸後の熱固定温度はポリエステル層(A)の融解開始温度以上、好ましくは融点以上であることが好ましい。延伸後の熱固定温度がポリエステル層(A)の融解開始温度より低いと、ブチレンテレフタレート単位を含む層の非晶領域が少ないため十分なデッドホールド性が得られないことがある。
本発明で用いられる二軸延伸ポリエステルフィルムの引張破断強度は40〜140MPa以下、好ましくは50〜100MPa以下であり、140MPaを超えると、紙層と積層したとき、デッドホールド性を得ることができなることがあり、40MPa未満であると強度が不足し加工に支障をきたす場合がある。
本発明で用いられる二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みは特に限定されるものではないが、加工適性や良好なデッドホールド性を考えると12〜100μmが好ましく、さらに好ましくは16〜50μmである。
本発明で用いられる二軸延伸ポリエステルフィルムの熱収縮率は、積層シートのデッドホールド性を考えると、10%以下が好ましく、さらに好ましくは5%以下である。熱収縮率が大きいと紙層との積層シートにしたとき積層シートがカールし、デッドホールド性に支障をきたす場合がある。
本発明において上記二軸延伸ポリエステルフィルムは金属酸化物からなる蒸着薄膜層と紙層を積層した積層シートとして使用される。このため、蒸着薄膜層や接着剤などとの密着性を向上させるために、フィルム表面に化学的、または物理的処理が施されてもよい。
本発明はカップ型食品包装シートの十分なガスバリヤー性を持たせるために、二軸延伸ポリエステル層の内面に、金属酸化物からなる蒸着薄膜層を積層する必要がある。蒸着層を施す方法として特に制限はないが、真空蒸着、EB蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、プラズマCVD等の公知の方法を用いることができる。二軸延伸ポリエステル層と無機酸化物または金属酸化物からなる蒸着被膜との密着性を向上させるために、フィルムの表面をあらかじめコロナ放電処理やアンカーコート剤を塗布するなどの方法により前処理しておくことが好ましい。二軸延伸ポリエステル層に蒸着させる金属酸化物としては、酸化珪素、酸化アルミニウム等が挙げられ、得られる蒸着層の膜厚としては10〜100nmであることが好ましい。膜厚が10nm以上であると、均一な蒸着膜厚が得られやすく、また100nm以下であるとクラック等蒸着層に欠陥が発生しにくく、さらなるガスバリヤー性向上が望めるからである。
本発明で用いる紙シートは、秤量が40〜160g/mの範囲が好ましく、さらに好ましくは60〜100g/mの範囲である。秤量が40g/mより低いと十分な強度が発現せず、また十分なデッドホールド性を付与することが難しくなる。一方、秤量が160g/mを超えると逆に弾性変形性を示す傾向にある。
本発明で用いられるカップ型食品包装シートの一部もしくは全面に、本発明の効果を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂シートをラミネートしてもよい。
本発明で用いられるカップ型食品包装シートに、本発明の効果を損なわない範囲で印刷層を積層してもよい。
本発明で用いられるカップ型食品包装シートには、本発明の効果を損なわない範囲で商品ラベル層またはカップ型食品密着用の接着層を積層または部分積層してもよい。
本発明において積層フィルムを構成する各層は本発明の作用を阻害しない範囲で可塑剤等の他の成分を含有していてもよい。また、積層シートは、本発明の作用を阻害しない範囲で上記各層の他の層を有していてもよく、積層シートの総厚みは特に限定されない。
本発明でいうカップ型食品とは、カップ型容器(紙積層、樹枝シート積層、紙おうおび樹脂シート複合積層、発泡樹脂)に乾麺、半生麺、スープ、具材等が収納され、熱湯を注ぎ食する食品を言う。
本発明でいうカップ型食品包装シートとは、上記カップ型容器に乾麺、半生麺、スープ、具材等を収納し、フランジ部で接着密封するカップ型食品蓋材用シートをいう。
本発明によれば、即席麺や即席スープ等を収容するカップ型食品包装の蓋材で、アルミニウム箔を用いずに、ガスバリヤー性、デッドホールド性に優れ、を金属探知器による内容物の異物検査が可能で、燃焼ゴミとして容易に扱えて廃棄が容易である蓋材を供給することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における評価方法やサンプルの処理方法は下記のとおりである。また、実施例および比較例中の「部」は「重量部」を示す。
(1)フィルム厚みの測定方法
フィルムを10枚重ねてマイクロメータ法にて厚さを測定し10で除して平均値を求めフィルム厚みとした。
(2)積層ポリエステル層の厚みの測定方法
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
(3)融解開始温度、融点の測定方法
融解開始温度(Tim)、融点(Tpm)の測定はパーキンエルマー製示差走査カロリーメーターDSC7型を用いて測定した。DSC測定条件は以下のとおりである。試料フィルム6mgをDSC装置にセットし、試料を0℃より10℃/分の速度で300℃まで昇温し、JIS K7121のDSC曲線の読み方に従い融点を検知した。
(4)引張破断強度の測定方法
インテスコ社製引張り試験機モデル2001型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内において長さ(チャック間)50mm、幅15mmの試料サンプルを200mm/分の歪み速度で引張り、フィルム破断時の荷重を測定し、下記式により引張破断強度を求めた。
引張破断強度(MPa)=切断時の荷重(N)/試料フィルムの断面積(mm
(5)熱収縮率の測定方法
フィルムを長さ方向および幅方向に35mm幅×1000mm長の短冊状にサンプルを切り出し無張力状態にて120℃に設定されたオーブン(タバイエスペック社製:熱風循環炉)の中に3分間熱処理を行い、熱処理前後の長さを直尺により測定し、下記式にて熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)=[(a−b)/a]×100
(上記式中、aは熱処理前のサンプルの長さ(mm)、bは熱処理後のサンプルの長さ(mm)を表す。)
(6)デッドホールド性の評価方法(開封時)
積層シートから直径100mm、一部に10mmの出っ張りを部分開封用タブとして設けた蓋材を作成した(図1)。市販カップ麺空き容器を用い、部分開封用タブから遠い半周部を接着剤で固定した。そして部分用開封用タブを摘んで、折り目をつけずに180度ひねって(ひねった時の状態を図3に示す)、手を離した。この時の蓋材の状態(図4)を以下のように分類した。
○:熱湯を注ぐのに十分な開封口が保持されている
×:熱湯を注ぐのに十分な開封口が保持されない
(7)デッドホールド性の評価方法(部分開封用タブ部)
積層シートから直径100mm、一部に10mmの出っ張りを部分開封用タブとして設けた図1に示したような蓋材を作成した。市販カップ麺空き容器を用い、図2に示したように部分開封用タブから遠い半周部を接着剤で固定した部分開封タブをフランジ形状に沿わせて折り込みクリップで固定した。5分放置後のシートの状態を以下のように分類した。
○:折り込み状態を維持している
×:折り込み状態が外れる
以下の実施例および比較例にて使用したポリエステル原料は次の方法にて製造した。
<ポリエステル1の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を使用し、多価アルコール成分として1,4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法でポリブチレンレテフタレートを製造した。このポリエステル原料の極限粘度([η])は0.80dl/gで、原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は213℃、融点(Tpm)は222℃であった。
<ポリエステル2の製造法>
ジカルボン酸成分としてイソフタル酸およびテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し、常法の溶融縮重合法で製造した。ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は15モル%であった。このポリエステル原料の極限粘度([η])は0.69dl/gで、この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は198℃、融点(Tpm)は220℃であった。
<ポリエステル3の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し 常法の溶融縮重合法にて、平均粒径2.5μmの非晶質シリカを0.18部含有する、極限粘度([η])0.70dl/gのポリエステルチップを得た。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は242℃、融点(Tpm)は254℃であった。
<ポリエステル4の製造法>
ポリエステル1を50部とポリエステル2を50部ブレンドして得た。ポリエステル4に含まれるポリブチレンテレフタレートは50%、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は7モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は200℃、融点(Tpm)は218℃であった。
<ポリエステル5の製造法>
ポリエステル1を25部とポリエステル2を75部ブレンドして得た。ポリエステル5に含まれるポリブチレンテレフタレートは25%、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は11モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は195℃、融点(Tpm)は217℃であった。
<ポリエステル6の製造法>
ポリエステル1を90部とポリエステル2を10部ブレンド後、二軸押出機で溶融混練りしてチップ得た。ポリエステル6に含まれるポリブチレンテレフタレートは90%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は213℃、融点(Tpm)は221℃と237℃のダブルピークであった。
実施例1:
ポリエステル3とポリエステル4のペレットをそれぞれ別の押出機に溶融させて、積層ダイを用い ポリエステル3(B層)/ポリエステル4(A層)/ポリエステル3(B層)の構成の2種3層積層ポリエステル樹脂を表面温度30℃の冷却ドラムに押出して、急冷し厚さ約350μmの未延伸フィルムを得た。次いで、75℃にて縦方向に3.5倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て85℃で4.0倍の横延伸、230℃で5秒間の熱処理を行い、厚さ25μmのポリエステルフィルムを得た。B層/A層/B層の厚み構成は、2μm/21μm/2μmだった。このフィルムの片面に真空蒸着法にて酸化アルミニウムを50nmの厚さに蒸着し、さらに蒸着面の反対面にポリエステル系接着剤を均一に塗布し、秤量80g/mのコート紙をドライラミネートし、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を下記表1に示す。
実施例2:
ポリエステルフィルムのA層にポリエステル5を使用した以外は実施例1と同じ方法でポリエステルフィルムを作成し、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表1に示す。
実施例3:
ポリエステルフィルムのA層にポリエステル6を使用した以外は実施例1と同じ方法でポリエステルフィルムを作成し、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表1に示す。
実施例4:
ポリエステルフィルムのB層/A層/B層の厚み構成を5μm/10μm/5μmとした以外は実施例1と同じ方法で積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表1に示す。
実施例5:
酸化珪素を50nmの厚さで蒸着した以外は実施例1と同じ方法で積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表2に示す。
比較例1:
ポリエステル4を押出機に溶融させ単層ダイを用いて作成し、熱処理温度を180℃とした以外は実施例1と同じ方法でポリエステルフィルムを作成し、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表2に示す。
比較例2:
ポリエステル2を押出機に溶融させ単層ダイを用いて作成した以外は実施例1と同じ方法でポリエステルフィルムを作成し、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表2に示す。
Figure 2007176521
上記表中、PETはポリエチレンテレフタレート、PBTはポリブチレンテレフタレート、IPAはイソフタル酸、MDはフィルムの長手方向、TDはフィルムの幅方向をそれぞれ意味する。
Figure 2007176521
上記表中、PETはポリエチレンテレフタレート、PBTはポリブチレンテレフタレート、IPAはイソフタル酸、MDはフィルムの長手方向、TDはフィルムの幅方向をそれぞれ意味する。
本発明のフィルムは、例えば、カップ型食品包装の蓋材として好適に利用することができる。
本発明の食品包装蓋材の一実施形態例を示す上面図である。 本発明の食品包装蓋材を使用したカップ容器の側面図である。 蓋材を180度ひねった状態を示す側面図である。 実施例における蓋材を180度ひねって、手を離した時の状態を示す側面図である。
符号の説明
1:蓋材
2:部分開封用タブ
3:カップ容器
4:カップ容器のフランジ

Claims (1)

  1. ブチレンテレフタレート単位を含むポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(A)より融点の高いポリエステル層(B)を有する二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の表面に金属酸化物からなる蒸着薄膜層が積層され、反対面に紙層が積層されていることを特徴するカップ型食品包装蓋材。
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