JP2007176521A - カップ型食品包装蓋材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ブチレンテレフタレート単位を含むポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(A)より融点の高いポリエステル層(B)を有する二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の表面に金属酸化物からなる蒸着薄膜層が積層され、反対面に紙層が積層されていることを特徴するカップ型食品包装蓋材。
【選択図】図2
Description
本発明の蓋材は再外面から紙層、二軸延伸ポリエステルフィルム層、金属酸化物からなる蒸着薄膜層を積層したシートからなる蓋材である。
フィルムを10枚重ねてマイクロメータ法にて厚さを測定し10で除して平均値を求めフィルム厚みとした。
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
融解開始温度(Tim)、融点(Tpm)の測定はパーキンエルマー製示差走査カロリーメーターDSC7型を用いて測定した。DSC測定条件は以下のとおりである。試料フィルム6mgをDSC装置にセットし、試料を0℃より10℃/分の速度で300℃まで昇温し、JIS K7121のDSC曲線の読み方に従い融点を検知した。
インテスコ社製引張り試験機モデル2001型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内において長さ(チャック間)50mm、幅15mmの試料サンプルを200mm/分の歪み速度で引張り、フィルム破断時の荷重を測定し、下記式により引張破断強度を求めた。
引張破断強度(MPa)=切断時の荷重(N)/試料フィルムの断面積(mm2)
フィルムを長さ方向および幅方向に35mm幅×1000mm長の短冊状にサンプルを切り出し無張力状態にて120℃に設定されたオーブン(タバイエスペック社製:熱風循環炉)の中に3分間熱処理を行い、熱処理前後の長さを直尺により測定し、下記式にて熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)=[(a−b)/a]×100
(上記式中、aは熱処理前のサンプルの長さ(mm)、bは熱処理後のサンプルの長さ(mm)を表す。)
積層シートから直径100mm、一部に10mmの出っ張りを部分開封用タブとして設けた蓋材を作成した(図1)。市販カップ麺空き容器を用い、部分開封用タブから遠い半周部を接着剤で固定した。そして部分用開封用タブを摘んで、折り目をつけずに180度ひねって(ひねった時の状態を図3に示す)、手を離した。この時の蓋材の状態(図4)を以下のように分類した。
○:熱湯を注ぐのに十分な開封口が保持されている
×:熱湯を注ぐのに十分な開封口が保持されない
積層シートから直径100mm、一部に10mmの出っ張りを部分開封用タブとして設けた図1に示したような蓋材を作成した。市販カップ麺空き容器を用い、図2に示したように部分開封用タブから遠い半周部を接着剤で固定した部分開封タブをフランジ形状に沿わせて折り込みクリップで固定した。5分放置後のシートの状態を以下のように分類した。
○:折り込み状態を維持している
×:折り込み状態が外れる
<ポリエステル1の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を使用し、多価アルコール成分として1,4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法でポリブチレンレテフタレートを製造した。このポリエステル原料の極限粘度([η])は0.80dl/gで、原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は213℃、融点(Tpm)は222℃であった。
ジカルボン酸成分としてイソフタル酸およびテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し、常法の溶融縮重合法で製造した。ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は15モル%であった。このポリエステル原料の極限粘度([η])は0.69dl/gで、この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は198℃、融点(Tpm)は220℃であった。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し 常法の溶融縮重合法にて、平均粒径2.5μmの非晶質シリカを0.18部含有する、極限粘度([η])0.70dl/gのポリエステルチップを得た。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は242℃、融点(Tpm)は254℃であった。
ポリエステル1を50部とポリエステル2を50部ブレンドして得た。ポリエステル4に含まれるポリブチレンテレフタレートは50%、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は7モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は200℃、融点(Tpm)は218℃であった。
ポリエステル1を25部とポリエステル2を75部ブレンドして得た。ポリエステル5に含まれるポリブチレンテレフタレートは25%、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は11モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は195℃、融点(Tpm)は217℃であった。
ポリエステル1を90部とポリエステル2を10部ブレンド後、二軸押出機で溶融混練りしてチップ得た。ポリエステル6に含まれるポリブチレンテレフタレートは90%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)は213℃、融点(Tpm)は221℃と237℃のダブルピークであった。
ポリエステル3とポリエステル4のペレットをそれぞれ別の押出機に溶融させて、積層ダイを用い ポリエステル3(B層)/ポリエステル4(A層)/ポリエステル3(B層)の構成の2種3層積層ポリエステル樹脂を表面温度30℃の冷却ドラムに押出して、急冷し厚さ約350μmの未延伸フィルムを得た。次いで、75℃にて縦方向に3.5倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て85℃で4.0倍の横延伸、230℃で5秒間の熱処理を行い、厚さ25μmのポリエステルフィルムを得た。B層/A層/B層の厚み構成は、2μm/21μm/2μmだった。このフィルムの片面に真空蒸着法にて酸化アルミニウムを50nmの厚さに蒸着し、さらに蒸着面の反対面にポリエステル系接着剤を均一に塗布し、秤量80g/m2のコート紙をドライラミネートし、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を下記表1に示す。
ポリエステルフィルムのA層にポリエステル5を使用した以外は実施例1と同じ方法でポリエステルフィルムを作成し、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表1に示す。
ポリエステルフィルムのA層にポリエステル6を使用した以外は実施例1と同じ方法でポリエステルフィルムを作成し、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表1に示す。
ポリエステルフィルムのB層/A層/B層の厚み構成を5μm/10μm/5μmとした以外は実施例1と同じ方法で積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表1に示す。
酸化珪素を50nmの厚さで蒸着した以外は実施例1と同じ方法で積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表2に示す。
ポリエステル4を押出機に溶融させ単層ダイを用いて作成し、熱処理温度を180℃とした以外は実施例1と同じ方法でポリエステルフィルムを作成し、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表2に示す。
ポリエステル2を押出機に溶融させ単層ダイを用いて作成した以外は実施例1と同じ方法でポリエステルフィルムを作成し、積層シートを作成した。このポリエステルフィルムの特性と積層シートのデッドホールド性を表2に示す。
2:部分開封用タブ
3:カップ容器
4:カップ容器のフランジ
Claims (1)
- ブチレンテレフタレート単位を含むポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(A)より融点の高いポリエステル層(B)を有する二軸延伸ポリエステルフィルムの一方の表面に金属酸化物からなる蒸着薄膜層が積層され、反対面に紙層が積層されていることを特徴するカップ型食品包装蓋材。
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