JP2007173694A - 半導体基板の作製方法 - Google Patents

半導体基板の作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007173694A
JP2007173694A JP2005372095A JP2005372095A JP2007173694A JP 2007173694 A JP2007173694 A JP 2007173694A JP 2005372095 A JP2005372095 A JP 2005372095A JP 2005372095 A JP2005372095 A JP 2005372095A JP 2007173694 A JP2007173694 A JP 2007173694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
layer
insulating layer
film
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005372095A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoo Kakizaki
恵男 柿崎
Nobuhiko Sato
信彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2005372095A priority Critical patent/JP2007173694A/ja
Publication of JP2007173694A publication Critical patent/JP2007173694A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Element Separation (AREA)

Abstract

【課題】薄いBOX膜厚を制御できると共に、高い膜厚均一性も確保することができ、しかも、SOI層を薄くすることが可能な半導体基板の作製方法を提供する。
【解決手段】第1の基体11の主面側に予めセルフストップ層として絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上にバッファー層13を形成する。また、バッファー層13から第1の基体11内にイオンを注入し、イオン注入層14を形成し、バッファー層を絶縁層をセルフストップ層として除去する。次いで、第1の基体の絶縁層と第2の基体15を貼り合わせ、イオン注入層で第1の基体を分離する。そうすることで、薄いBOX膜厚を制御でき、SOI層を薄くできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板の作製方法、特に、誘電体分離或いは絶縁物上の単結晶半導体、Si基板上の単結晶化合物半導体、更には、単結晶半導体層に作成される電子デバイス、集積回路の半導体基板等に好適な半導体基板の作製方法に関するものである。
単結晶シリコンウェーハ上に表面側から順に単結晶シリコン層(SOI層)とSiO層(BOX層)が配置された構造のSOIウェーハが電子デバイス等に用いられている。近年、SOI層にMOSFETを作製する際のBOX層膜厚を薄くし、BOX領域をゲート酸化膜として使用するデバイス構造が提唱されており、その際、SOI基板に求められるBOXの厚さは一般的に用いられるゲート酸化膜と同等の厚さ(概ね50nm以下、より好ましくは10nm以下)となっている。そして、その絶縁層の品質としてもゲート酸化膜と同等の耐圧特性や低リーク電流特性が求められている。即ち、絶縁層の薄膜化と高い耐圧、耐リーク特性が要求されている。
貼り合わせSOIの製造方法としては、例えば、特開平5−211128号公報にイオン打ち込みによりバブル層を形成し、熱処理により結晶再配列と気泡の凝集とが生じ、バブル層を介してはがす方法が提案されている(特許文献1)。
同公報の方法では、イオン注入のエネルギーを一定とするとイオン打ち込みを行った際に、分離前のBOX層厚さは、第1及び第2の基体に予め形成した絶縁層の厚みによりコントロールされるので、BOX層の薄膜化を行う際にはSOI層の厚さがトレードオフとなり、SOI層が厚くなってしまう。
よって、SOI、BOX層の双方を薄くするためには、同公報の方法では、イオン注入層の深さを浅くするためにイオン注入のエネルギーを低くする必要があるが、注入エネルギーの低下に伴う注入深さの減少に比して、注入深さの標準偏差はさほど小さくならないため、注入深さに対する注入層厚は相対的に大きくなるのであって、イオン注入層の形成を精密に制御することや、安定してイオン注入層を形成することが困難になってくる。
このようにSOI基板のBOX層をゲート酸化膜として使用するデバイスに使用するSOIウェハを作製するに際して、薄いBOXの膜厚(特に10nm以下)を制御することは困難である。
この課題に対し、特開2004−247610号公報には、BOX層を予め厚く形成しておき、エッチングによる薄膜化で薄いBOX厚を有するSOI基板を形成する技術が記載されている(特許文献2)。また、特開2005−572043号公報には、水素イオンを打ち込む前に酸化膜表面を窒化することで表面を硬化する技術が記載されている(特許文献3)。
特開平5−211128号公報 特開2004−247610号公報 特開2005−572043号公報
特許文献1の方法では、上述のようにSOI基板のBOX層をゲート酸化膜として使用するデバイスに使用するSOIウェハを作製するに際して、薄いBOXの膜厚(特に10nm以下)を制御することは困難である。
また、特許文献2の方法では、SOIウェハの300mm、450mm化等と更なる大口径化に対して、更なるエッチングの均一性が求められるため、ウェハ面内及びウェハ間における高い膜厚均一性を制御することは難しい。更に、特許文献3の方法には、イオン注入によるダメージの保護及び表面に付着する汚染を除去する機能はあるが、BOX層の膜厚調整機能は無かった。
本発明の目的は、薄いBOX膜厚を制御できると共に、高い膜厚均一性も確保することができ、しかも、SOI層を薄くすることが可能な半導体基板の作製方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、第1の基体の主面側に絶縁層と前記絶縁層上にバッファー層を形成する工程、前記主面側からバッファー層と前記絶縁層を通して、前記第1の基体内にイオンを注入し、前記第1の基体内にイオン注入層を形成する工程、前記バッファー層を除去する工程、前記第1の基体の絶縁層の主面と第2の基体の主面とを貼り合わせる工程、前記イオン注入層で前記第1の基体を分離する工程、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、SOI層の厚さを規定するイオン注入前にBOXの膜厚を制御するためのバッファー層を予め形成することにより、薄いBOXのSOI基板を作製する際にBOX膜厚をSOI層の膜厚と独立に高精度に制御することが可能となる。すなわち、BOX層を薄くした場合においても、SOI層が厚くなることなく、BOX膜厚を薄く制御することができる。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る半導体基板の作製方法の第1の実施形態を示す工程図である。まず、図1(a)に示すように第1の基体(Si単結晶基板等)11を用意する。第1の基体としては、Si単結晶ウェーハが好適に用いられる。第1の基体の主面側の表層が本発明により第2の基体上に移設される層となる。第1の基体は、特にこれに限定されるものではなく、GaAs、GaP、InP、Ge等の基板であっても構わないし、基板の表面に基板とは異種材料がヘテロエピタキシャル成長してあっても構わない。
その上に絶縁層(シリコン酸化膜等)12を形成する。この絶縁層12と後述する別の第2の基体に付随する絶縁層16との膜厚の和が最終的なBOXの厚さとなる。
絶縁層12としては、例えば、SiO2、SiN、Si4、SiOxNy、HfSiO、HfSiON、PrOx、HfO、ZrO、La、Pr、Al、TiO、Ta、或いはそれらを組み合わせた層等が挙げられる。
次に、図1(b)に示すように絶縁層12上にバッファー層(例えば、ポリシリコン膜)13を形成する。バッファー層13としては、絶縁層12表面に対しての選択的にエッチングできる選択性を有していれば、SiO、SiN、Si、フォトレジスト、ポリシリコン膜、アモルファスシリコン膜、Al、Ti、Ta、Wのメタル膜等何でも良い。
この絶縁層12とバッファー層13の厚さの和とイオン注入条件により、後に行う分離後のSOI層の厚さを規定することとなる。
次に、図1(c)に示すように第1の基体11の主表面から希ガス、水素、及び窒素のうち少なくとも1種の元素をイオン注入し、内部にイオン注入溜り(イオン注入層)14を形成する。
続いて、図1(d)に示すように絶縁層12より表面側にあるバッファー層13をエッチング除去する。バッファー層13を除去する方法としては、ドライエッチング、ウェットエッチング若しくはポリッシュ、CMP等の方法があるが、絶縁層に対して選択的に除去できる方法がより好適に用いられる。エッチング方法は、上記した方法に限定されるものではなく、これらを組み合わせた手法でも良い。
バッファー層を除去した際に絶縁層の膜厚均一性を維持するには、バッファー層を選択的にエッチングすることが望ましい。選択的なエッチングとしては、化学エッチング、特にウェットエッチングが好適に用いられる。例えば、絶縁層としてSiO、バッファー層としてポリシリコン層を用いる場合には、アルカリ溶液が好適である。例えば、KOH,TMAH,NH4OHなどが挙げられる。
次いで、図1(e)に示すように第2の基体15と第1の基体11の表面とを室温で密着させて貼り合わせる。第2の基体15には絶縁層16が形成され、第1の基体11の絶縁層12と密着させて貼り合わせる。
第2の基板15としては、例えば、単結晶シリコン基板等が用いられる。基板15の表面に絶縁層16としてSi、SiOxNy、HfSiO、HfSiON、PrOx、HfO、ZrO、La、Al、TiO、Ta等を積層する。
また、第2の基体15として、単結晶シリコン基板の他に、石英等の光透過性基板、サファイア等から選択できるが、これに限定されるものではなく、貼り合わせに供される面が十分に平坦であればどれでも構わない。
次に、図1(f)に示すようにイオン注入層14で基板を分離する。分離方法としては、加圧、引っ張り、せん断、楔、WJ等の外圧をかける方法、熱をかける方法、熱応力をかける方法、或いは軟化させる方法等があるが、この方法に限定されるものではない。熱をかけて分離する方法の場合には、例えば600℃程度の熱処理を行い、基板を分離する。これと同時に貼り合わせ強度が強化される。必要に応じ、追加の熱処理を行い、貼り合わせ強度をさらに高めてもよい。
分離後のイオン注入層14の表面は荒れているため、第2の基体15側の残りの第1の基体11側表面をケミカルメカニカルポリッシング(CMP)若しくは水素を含む還元性雰囲気中で熱処理を行い、表面の平坦化を行う。この表面平坦化処理には、CMPを行った後に水素を含む還元性雰囲気中での熱処理を行う方法もあり、この方法では更に薄いSOI層を得ることが可能である。
図1(g)は分離後に得られた本発明による半導体基板を示す。第2の基体15上に絶縁層(酸化膜)12、絶縁層16、その上にSOI層として薄膜化した第1の基体11が均一に薄層化され、その構造がウェハ全域に大面積に形成されている。
分離された第1の基体は再度第一の基体として用いてもよい。第1の基体11が残留するイオン注入層14を除去しても、表面平坦性が再利用に許容できないほど荒れている場合には、表面平坦化を行った後、再度第1の基体11、或いは次の第2の基体15として使用することができる。
ここで、上述のように本発明の半導体基板の作製方法について説明したが、イオン注入層の深さ、BOX層の厚さ、SOI層の厚さ、バッファー層の厚さ等に関しては、以下の関係とするのが良い。
まず、図1(c)に示すイオン注入層の深さT、図1(f)に示すイオン注入層による分離後のBOX層の厚さTBOX、図1(f)に示すSOI層の厚さTSOIの関係は、T>TBOX+TSOIとするのが良い。
また、本発明はBOX層厚が薄い場合に好適に用いられるのであって、イオン注入層による分離後の絶縁層の厚さTBOXはTBOX≦50nmとするのが好ましい。その場合、バッファー層厚はBOX層やSOI層の膜厚に対して相対的に厚いことによって、本発明の効果を奏する。具体的には、イオン注入層による分離後のBOX層の厚さTBOX、図1(b)に示すバッファー層の厚さTbfの関係は、Tbf>TBOXとするのが良い。
更により好ましくは、イオン注入層による分離後のBOX層の厚さTBOX、SOI層の厚さTSOI、バッファー層の厚さTbfの関係は、Tbf≧TBOX+TSOIとするのが良い。以上の関係は後述する全ての実施形態において同様である。
(第2の実施形態)
図2は第2の基体15に絶縁層16が形成されていない場合の実施形態を示す。この形態では、図2(e)に示すように第2の基体15と第1の基体11の表面とを室温で密着させて貼り合わせる。その際、第2の基体15には絶縁層は形成されていない。なお、この貼り合わせ工程の前の工程は図1の場合と同様である。
次に、図2(f)に示すようにイオン注入層14で基板を分離する。分離方法は図1の方法と同様である。その後、上述のように分離後のイオン注入層14の表面は荒れているため、CMP若しくは水素を含む還元性雰囲気中で熱処理を行い、表面の平坦化を行う。図2(g)は分離後に得られた半導体基板を示す。この場合の絶縁層は1層となる。
(第3の実施形態)
図3は本発明の第3の実施形態を示す工程図である。本実施形態では、絶縁層を3層にして絶縁層の膜厚を調整した例を示す。まず、図3(a)に示すように第1の基体(Si単結晶基板等)21を用意し、その上に絶縁層22を形成する。次に、図3(b)に示すように絶縁層22上に絶縁層23を形成する。
その場合、絶縁層23としては絶縁層22の上部に膜を堆積しても良いし、窒化等により絶縁層22の表層を反応させて、絶縁層22と組成の異なる絶縁層23を形成しても良い。本実施形態では、この絶縁層22、絶縁層23、そして別の第2の基体に付随する絶縁層27との和が最終的なBOXの厚さとなる。
次いで、図3(c)に示すように絶縁層23上にバッファー層24を堆積する。この絶縁層22、23、バッファー層24の和とイオン注入条件により、後に行う分離後のSOI層の厚さを規定することとなる。
このバッファー層24としては、絶縁層23表面に対してのエッチング性として、選択性を有していれば、SiO、SiN、Si、フォトレジスト、ポリシリコン膜、Al、Ti、Ta、Wのメタル膜等何でも良い。
次に、図3(d)に示すように第1の基体21の主表面から希ガス、水素、及び窒素のうち少なくとも1種の元素をイオン注入し、内部にイオン注入溜り(イオン注入層)25を形成する。また、図3(e)に示すように絶縁層23より表面側にあるバッファー層24を選択エッチングにより絶縁層23に対して選択的に除去する。
バッファー層24を除去する方法としては、ドライエッチング、ウェットエッチング、若しくはポリッシュ、CMP等の方法があるが、絶縁層に対して選択的に除去できる方法がより好適に用いられる。エッチング方法は、上記した方法に限定されるものではなく、これらを組み合わせた手法でも良い。
バッファー層を除去した際に絶縁層の膜厚均一性を維持するには、バッファー層を選択的にエッチングすることが望ましい。選択的なエッチングとしては、化学エッチング、特にウェットエッチングが好適に用いられる。例えば、絶縁層としてSiO、イオン注入バッファー層としてポリシリコン層を用いる場合には、アルカリ溶液が好適である。例えば、KOH,TMAH,NHOHなどが挙げられる。
次いで、図3(f)に示すように第2の基体26と第1の基体21の表面とを室温で密着させる。第2の基体26の表面には絶縁層27が形成され、第1の基体21の絶縁層23側とを密着させて貼り合わせる。
第2の基体26としては、シリコン基板上に酸化シリコン膜を形成したもの、石英等の光透過性基板、サファイア等から選択することができるが、これに限定されるものではなく、貼り合わせに供される面が十分に平坦であれば構わない。
次に、図3(g)に示すようにイオン注入層25で第1の基体21と第2の基体26を分離する。分離方法としては、加圧、引っ張り、せん断、楔、WJ等の外圧をかける方法、熱をかける方法、熱応力をかける、或いは軟化させる方法等があるが、この方法に限定されるものではない。熱をかけて分離する方法の場合は、例えば600℃程度のアニールを行い、基板を分離する。これと同時に貼り合わせ強度が強化される。必要に応じ、追加の熱処理を行い、貼り合わせ強度をさらに高めてもよい。
分離後のイオン注入層25の表面は荒れているため、図1の場合と同様に分離された第2の基体26側の残りの第1の基体21側表面を、CMP若しくは水素を含む還元性雰囲気中で熱処理を行い、表面の平坦化を行う。この表面平坦化処理には、CMPを行った後に水素を含む還元性雰囲気中での熱処理を行う方法もあり、この方法では更に薄いSOI層を得ることが可能である。
図3(h)は得られた半導体基板を示す。第2の基体26上に、絶縁層27、絶縁層23、絶縁層22が積層され、その上にSOI層として薄膜化した第1の基体21が均一に薄層化され、その構造がウェハ全域に大面積に形成されている。
なお、第1の基体21は残留するイオン注入層25を除去して、表面平坦性が許容できないほど荒れている場合には、表面平坦化を行った後、再度第1の基体21、或いは次の第2の基体26として使用することができる。
再度第1の基体21や第2の基体26として用いる場合には、分離層厚さと表面処理で減じた厚さ分をエピタキシャル層で補うことにより、ウェハ厚減少により使用できなくなることはなく、半永久的に再利用可能となる。
なお、図3においては、第1基体21に絶縁層22、23を形成し、第2の基体26に絶縁層27を形成しているが、本発明はこの限りではない。例えば、第1基体21に絶縁層22を形成し、第2の基体26側に絶縁層27、絶縁層23を形成する等絶縁層の形成は任意である。
(第4の実施形態)
図4は第2の基体26に絶縁層23が形成されていない場合の実施形態を示す。この形態では、図4(f)に示すように第2の基体26と第1の基体21の表面とを室温で密着させて貼り合わせる。その際、第2の基体26には絶縁層は形成されていない。なお、この貼り合わせ工程の前の工程は図3の場合と同様である。
次に、図4(g)に示すようにイオン注入層25で基板を分離する。その後、上述のように分離後のイオン注入層25の表面は荒れているため、CMP若しくは水素を含む還元性雰囲気中で熱処理を行い、表面の平坦化を行う。図4(h)は分離後に得られた半導体基板を示す。この場合の絶縁層は2層となる。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では次の工程で半導体基板を作製した。第1の基体(単結晶Si基板)上に熱酸化により3nmのシリコン酸化膜を形成した。シリコン酸化膜上にポリシリコンをCVDにより200nm堆積した。表面のポリシリコン膜を通してHを50keVで5×1016cm−2イオン注入した。
CVDにより堆積した200nm厚のポリシリコン膜をドライエッチングによりエッチングした。この際、ポリシリコンとシリコン酸化膜のエッチングによる選択比は20:1と十分な選択比を有するため、ポリシリコンのエッチングは先に形成したシリコン酸化膜がエッチストップ層となる。
次に、このシリコン酸化膜表面と別に用意したSi基板(第2の基体)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、600℃でアニールした。その結果、イオン注入の投影飛程付近で2枚に分離され、第2の基体上には3nmの絶縁層、その上に表面の荒れた約200nmの単結晶膜を有するSOI基板が得られた。
この基板の貼り合わせ強度を向上させるため、1000℃、4時間の熱処理を行った。更に、分離した単結晶Siの荒れの平坦化及びSOI層を任意の膜厚にするため、CMPにより表面単結晶Si膜の膜厚を150nm研磨で除去した。
こうしてSi基板上に3nmの厚みを持った絶縁層、更にその上に50nmの厚さを有する単結晶Si層が作製できた。作製したSOI基板の膜厚を面内全面について100点を測定したところ、SOI(Si単結晶)膜の膜厚均一性は、50nm±3nm、BOX(絶縁)膜の膜厚は3nm±0.5nmと均一であった。
(実施例2)
実施例2では次の工程で半導体基板を作製した。第1の基体(単結晶Si基板)上にプラズマ酸化により2nmのシリコン酸化膜を形成した。更に、2nmのシリコン酸化膜表面0.5nmをプラズマ窒化により窒化した。窒化膜の上にCVDにより300nmのシリコン酸化膜を形成した。表面のシリコン酸化膜を通してHを30keVで3×1016cm−2イオン注入した。
0.5nmのシリコン窒化膜上の200nmのシリコン酸化膜を弗酸溶液によりエッチングし、絶縁層として第1の基板(単結晶Si基板)上に1.5nmの酸化膜と0.5nmの窒化膜を形成した。この時、窒化膜は弗酸溶液に対するエッチング速度が低いため、エッチングは窒化膜で自動的に停止されることとなる。
このシリコン窒化膜表面と別に用意したSi基板(第2の基体)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、600℃でアニールしたところ、イオン注入の投影飛程付近で2枚に分離され、第2の基体上には2nmの絶縁層、その上に表面の荒れた約100nmの単結晶膜を有するSOI基板が得られた。この基板の貼り合わせ強度を向上させるため、1100℃、3時間の熱処理を行った。
更に、分離した単結晶Siの荒れの平坦化及びSOI層を任意の膜厚にするため、CMPにより表面単結晶Si膜を70nm研削研磨した。
こうしてSi基板上に2.0nmの厚みを持った絶縁層、更にその上に30nmの厚さを有する単結晶Si層が作製できた。作製したSOI基板の膜厚を面内全面について100点を測定したところ、SOI(Si単結晶)膜の膜厚均一性は、30nm±2nm、BOX(絶縁)膜の膜厚は2.0nm±0.5nmと均一であった。
(実施例3)
実施例3では次の工程によって半導体基板を作製した。第1の基体(単結晶Si基板)上にプラズマ酸化により1.5nmのシリコン酸化膜を形成した。更に、1.5nmのシリコン酸化膜表面0.5nmをプラズマ窒化により窒化した。
窒化膜の上にCVDにより300nmのシリコン酸化膜を形成した。表面のシリコン酸化膜を通してHを30KeVで3×1016cm-2イオン注入した。0.5nmのシリコン窒化膜上の200nmのシリコン酸化膜を弗酸溶液によりエッチングし、絶縁層として第1の基体上に1.0nmの酸化膜と0.5nmの窒化膜を形成した。この時、窒化膜は弗酸溶液に対してエッチング性を有しないため、エッチングは窒化膜で自動的に停止されることとなる。
このシリコン窒化膜表面と、別に用意したSi基板(第2の基体)の表面に熱酸化により1.0nmのシリコン酸化膜を形成した第2の基板の熱酸化表面とを重ね合わせ、接触させた後、500℃でアニールした。その結果、イオン注入の投影飛程付近で2枚の基板に分離され、第2の基体上には2.5nmの厚さでシリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化の膜構造を有する絶縁層、その上に表面の荒れた約100nmの単結晶膜を有するSOI基板が得られた。
この基板の貼り合わせ強度を向上させるため、1100℃、3時間の熱処理を行った。更に、分離した単結晶Siの荒れの平坦化及びSOI層を任意の膜厚にするため、CMPにより表面単結晶Si膜を70nm研削研磨した。
こうしてSi基板上に2.5nmの厚みを持った絶縁層、更にその上に30nmの厚さを有する単結晶Si層が作製できた。作製したSOI基板の膜厚を面内全面について100点を測定したところ、SOI(Si単結晶)膜の膜厚均一性は、30nm±2nm、BOX(絶縁)膜の膜厚は2.5nm±0.5nmと均一であった。
(実施例4)
実施例4では次の工程によって半導体基板を作製した。第1の基体(単結晶Si基板)上にCVD(Chemical Vapor Deposition)法により単結晶Siを1.5μmエピタキシャル成長させた。成長条件は以下の通りとした。
ソースガス: SiHCl/H
ガス流量: 0.5/180 1min
ガス圧力: 80Torr
温度: 950℃
成長速度: 0.3μm/min
このエピタキシャル成長を行った第1の基体上にプラズマ酸化により2nmのシリコン酸化膜を形成した。2nmの酸化膜表面に1nmのシリコン窒化膜を堆積した。
窒化膜の上にプラズマCVDにより100nmのアモルファスシリコン膜を形成した。表面のシリコン酸化膜を通してHを30KeVで5×1016cm−2イオン注入した。1nmのシリコン窒化膜上の100nmのSiO膜を2.4%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)水溶液によりエッチングし、絶縁層として第1の基体上に2nmの酸化膜と1nmの窒化膜が形成された。この時、窒化膜はTMAH水溶液に対してエッチング性を有しないため、エッチングは窒化膜で自動的に停止されることとなる。
更に、残った酸化膜表面の窒化膜をリン酸によりエッチングし、絶縁層として第1の基体(単結晶Si基板)上に2nmの酸化膜が残された。この時、酸化膜はリン酸溶液に対してエッチング性を有しないため、エッチングは酸化膜で自動的に停止されることとなる。
この酸化膜表面と別に用意したSi基板(第2の基体)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、600℃でアニールしたところ、イオン注入の投影飛程付近で2枚の基板に分離され、第2の基体上には2nmの絶縁層、その上に表面の荒れた約300nmの単結晶膜を有するSOI基板が得られた。
この基板の貼り合わせ強度を向上させるため、1000℃、4時間の熱処理を行った。更に、分離した単結晶Siの荒れの平坦化及びSOI層を任意の膜厚にするため、CMPにより表面単結晶Si膜を250nm研磨した。
こうしてSi基板上に2nmの厚みを持った絶縁層、更にその上に50nmの厚さを有する単結晶Si層が作製できた。作製したSOI基板の膜厚を面内全面について100点を測定したところ、SOI(Si単結晶)膜の膜厚均一性は、50nm±3nm、BOX(絶縁)膜の膜厚は2nm±0.5nmと均一であった。
更に、CMPにより導入されるSi単結晶表面のダメージ除去及び表面平坦化の為に、水素雰囲気中において1000℃で熱処理を2時間施した。表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2nmで通常市販されているSiウェハと同等であった。
更に、上記基板をConc HF溶液に15分浸けた後に光学顕微鏡で基板全面を確認したところ、HFにより埋め込み酸化膜(BOX)に穴が空いている個所は一個所と極めて少なかった。
つまり、第1の基体表面にエピタキシャルシリコン層を形成した基板を用いることにより、HF defect試験で従来のCZ基板を用いて作製したSOI基板に比べてCOPフリーの高品質な半導体層を有するSOI基板が得られた。
更に、作製したSOI基板の膜厚を面内全面について100点を測定したところ、SOI(Si単結晶)膜の膜厚均一性は、50nm±3nm、BOX(絶縁)膜の膜厚は2nm±0.5nmと均一であった。
また、分離された第1の基体は、第1の基体側に残ったイオン注入層を、水素雰囲気中での熱処理若しくは表面研磨等の表面処理を施して再び第1の基体として或いは第2の基体として用いることができた。
ここで、再び第1の基体等として投入する時には、ウェハ厚減少分を上述のようなエピタキシャル層で補うことにより半永久的に再利用可能となった。即ち、繰り返しの2回目以降はエピタキシャル膜厚は分離によるウェハ厚減少分となり、イオン注入層はエピタキシャル層の内部に形成され、繰り返し再利用が可能となる。
(実施例5)
実施例5では次の工程で半導体基板を作製した。第1の基体(単結晶Si基板)上に熱酸化酸化により5nmのシリコン酸化膜を形成した。スピンコーターによりフォトレジスト膜を塗布、露光し、面内平均厚さ800nmとした。
フォトレジスト膜を通してHを100KeVで5×1016cm−2イオン注入した。この基板のフォトレジスト膜を剥離することで、絶縁層として第1の基体上に5nmの酸化膜と酸化膜表面から55nmの深さにイオン注入層が形成された基板となる。
このシリコン酸化膜表面と、別に用意したSi基板(第2の基体)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、600℃でアニールした。その結果、イオン注入の投影飛程付近で2枚の基板に分離され、第2の基体上には5nmの厚さの絶縁層、その上に表面の荒れた約55nmの単結晶膜を有するSOI基板が得られた。
この基板の貼り合わせ強度を向上させるため、1100℃、3時間の熱処理を行った。更に、分離した単結晶Siの荒れの平坦化及びSOI層を任意の膜厚にするため、CMPにより表面単結晶Si膜を35nm研削研磨した。
こうしてSi基板上に5nmの厚みを持った絶縁層、更にその上に20nmの厚さを有する単結晶Si層が作製できた。作製したSOI基板の膜厚を面内全面について100点を測定したところ、SOI(Si単結晶)膜の膜厚均一性は、20nm±2nm、BOX(絶縁)膜の膜厚は5nm±1.5nmと均一であった。
本発明による半導体基板の作製方法の第1の実施形態を示す工程図である。 本発明の第2実施形態を示す工程図である。 本発明の第3の実施形態を示す工程図である。 本発明の第4の実施形態を示す工程図である。
符号の説明
11 第1の基体
12 絶縁層
13 バッファー層
14 イオン注入層
15 第2の基体
16 絶縁層
21 第1の基体
22 絶縁層
23 絶縁層
24 バッファー層
25 イオン注入層
26 第2の基体
27 絶縁層

Claims (1)

  1. 第1の基体の主面側に絶縁層と前記絶縁層上にバッファー層を形成する工程、
    前記主面側からバッファー層と前記絶縁層を通して、前記第1の基体内にイオンを注入し、前記第1の基体内にイオン注入層を形成する工程、
    前記バッファー層を除去する工程、
    前記第1の基体の絶縁層の主面と第2の基体の主面とを貼り合わせる工程、
    前記イオン注入層で前記第1の基体を分離する工程、
    を含むことを特徴とする半導体基板の作製方法。

JP2005372095A 2005-12-26 2005-12-26 半導体基板の作製方法 Withdrawn JP2007173694A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372095A JP2007173694A (ja) 2005-12-26 2005-12-26 半導体基板の作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372095A JP2007173694A (ja) 2005-12-26 2005-12-26 半導体基板の作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007173694A true JP2007173694A (ja) 2007-07-05

Family

ID=38299817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005372095A Withdrawn JP2007173694A (ja) 2005-12-26 2005-12-26 半導体基板の作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007173694A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011027871A1 (ja) * 2009-09-04 2011-03-10 住友化学株式会社 半導体基板、電界効果トランジスタ、集積回路、及び半導体基板の製造方法
JP2011515825A (ja) * 2007-03-28 2011-05-19 エス.オー.アイ.テック シリコン オン インシュレータ テクノロジーズ 複合基板を製造するための工程
JP2011524641A (ja) * 2008-06-20 2011-09-01 天錫 李 薄膜製造方法
JP2012507167A (ja) * 2008-10-30 2012-03-22 ソイテック 半導体薄膜のスタックを製造する方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011515825A (ja) * 2007-03-28 2011-05-19 エス.オー.アイ.テック シリコン オン インシュレータ テクノロジーズ 複合基板を製造するための工程
JP2011524641A (ja) * 2008-06-20 2011-09-01 天錫 李 薄膜製造方法
JP2012507167A (ja) * 2008-10-30 2012-03-22 ソイテック 半導体薄膜のスタックを製造する方法
WO2011027871A1 (ja) * 2009-09-04 2011-03-10 住友化学株式会社 半導体基板、電界効果トランジスタ、集積回路、及び半導体基板の製造方法
JP2012023326A (ja) * 2009-09-04 2012-02-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 半導体基板、電界効果トランジスタ、集積回路、及び半導体基板の製造方法
CN102498542A (zh) * 2009-09-04 2012-06-13 住友化学株式会社 半导体基板、场效应晶体管、集成电路和半导体基板的制造方法
US20120205747A1 (en) * 2009-09-04 2012-08-16 The University Of Tokyo Semiconductor substrate, field-effect transistor, integrated circuit, and method for fabricating semiconductor substrate
US9112035B2 (en) 2009-09-04 2015-08-18 Sumitomo Chemical Company, Limited Semiconductor substrate, field-effect transistor, integrated circuit, and method for fabricating semiconductor substrate
TWI506782B (zh) * 2009-09-04 2015-11-01 Sumitomo Chemical Co A semiconductor substrate, a field effect transistor, an integrated circuit, and a semiconductor substrate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3352340B2 (ja) 半導体基体とその製造方法
US6350702B2 (en) Fabrication process of semiconductor substrate
US6054363A (en) Method of manufacturing semiconductor article
US6426270B1 (en) Substrate processing method and method of manufacturing semiconductor substrate
KR100260832B1 (ko) 반도체기판 및 반도체기판의 제조방법
TWI297171B (en) Method for fabricating a germanium on insulator (geoi) type wafer
US7928436B2 (en) Methods for forming germanium-on-insulator semiconductor structures using a porous layer and semiconductor structures formed by these methods
TWI291711B (en) Substrate and manufacturing method therefor
EP0867921A2 (en) Substrate and production method thereof
EP0843345A2 (en) Method of manufacturing a semiconductor article
EP0843346B1 (en) Method of manufacturing a semiconductor article
US7368332B2 (en) SOI substrate manufacturing method
JP2005311367A (ja) ハイブリッド結晶方位上の歪みシリコンcmos
JP2004247610A (ja) 基板の製造方法
JP2008109105A (ja) 混合マイクロテクノロジー構造を製造する方法、およびそれによって得られる構造
US20110037142A1 (en) Soi wafer and method for forming the same
JP4987470B2 (ja) 自立を誘発することによって薄肉化された極薄層の製造方法
JP2007173694A (ja) 半導体基板の作製方法
JP2004055752A (ja) Soiウェーハの製造方法
JP2001109136A (ja) ステンシルマスク及びステンシルマスクの形成方法
JP3293767B2 (ja) 半導体部材の製造方法
JP4613656B2 (ja) 半導体ウエーハの製造方法
JP2004055750A (ja) Soiウェーハの製造方法
JP2011029618A (ja) Simoxウェーハの製造方法、simoxウェーハ
US10347525B2 (en) Method for producing bonded SOI wafer

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080207

A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090303