JP2007170414A - 圧縮機 - Google Patents

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【課題】 従来の圧縮機では、冷媒と冷凍機油が分離されにくく密閉容器外への冷凍機油の持ち出されが多く、圧縮機に油枯渇が発生する可能性があった。
【解決手段】 密閉容器内に収納され、密閉容器外より吸入した冷媒を圧縮して密閉容器内の吐出空間に吐出する圧縮機構部と、圧縮機構部に対して吐出空間と軸方向反対側の密閉容器内の第1の空間に配置され、固定子と回転子からなり主軸を介して圧縮機構部を駆動する電動機部と、密閉容器に設けられ、第1の空間に開口する吐出管と、圧縮機構部の外周側に設けられ、吐出空間と第1の空間とを連通する圧縮機構部外周側流路と、回転子の前記第1の空間側の端部に設けられたファンと、を備え、吐出空間に吐出された冷媒を、圧縮機構部外周側流路を介して第1の空間に導いてファンを通過させた後に密閉容器外へ排出させるようにした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、密閉容器内に圧縮機構部と電動機部を有する冷媒圧縮機に関するものである。
図8は、特開2000−161254号公報などに示される従来のスクロール圧縮機の縦断面図である。
図8において、1は固定スクロールであり、外周部はガイドフレーム15にボルト(図示せず)によって締結されている。また、固定スクロール1の側面からは、吸入管10aが密閉容器10を貫通して圧入されている。
2は揺動スクロールであり、台板部2aの上面には固定スクロール1の台板部1aに設けられた板状渦巻歯1bと実質的に同一形状の板状渦巻歯2bが設けられており、幾何学的に圧縮室1dを形成している。台板2aの板状渦巻歯2bと反対側の面の中心部には中空円筒のボス部2fが形成されており、主軸4上端の揺動軸部4bと回転自在に係合されている。また、台板2aの板状渦巻歯2bと反対側の面にはコンプライアントフレーム3のスラスト軸受け3aと圧接摺動可能なスラスト面2dが形成されている。
コンプライアントフレーム3はその外周部に設けられた上下2つの円筒面3d、3eを、ガイドフレーム15の内周部に設けた円筒面15a、15bにより半径方向に支持されており、その中心部には固定子7により回転駆動される主軸4を半径方向に支持する主軸受け3cおよび副主軸受け3hが形成されている。またスラスト軸受け3a面内から軸方向に貫通する連絡通路3sが設けてあり、そのスラスト軸受け側開口部2kは揺動スクロール抽出孔2jに対面して配置されている。
ガイドフレーム15の外周面15gは焼きばめ、もしくは溶接などによって密閉容器10に固着されているものの、その外周部に設けた切り欠き部15cにより、固定スクロール1の吐出ポート1fから吐出される高圧の冷媒ガスを圧縮機構部と電動機要素の間に設けられた吐出管10bに導く流路は確保されている。
4は主軸であり、その上端部は揺動スクロール2の揺動軸受け2cと回転自在に係合する揺動軸4bが形成されており、その下側には主軸バランサ4eが焼きばめられている。さらにその下にはコンプライアントフレーム3の主軸受け3cおよび副主軸受け3hと回転自在に係合する主軸部4cが形成されている。また主軸4の下側はサブフレーム6の副軸受け6aと回転自在に係合する副軸部4dが形成され、この副軸部4dと前述した主軸部4c間には回転子8が焼きばめられている。回転子8の上端面には第1バランサ8aが、下端面には第2バランサ8bが固定されており、前述した主軸バランサ4eとあわせて合計3ヶのバランサにより、静バランスおよび動バランスがとられている。さらに主軸4の下端にはオイルパイプ4fが圧入されており、密閉容器10底部の油だめ10gにたまった冷凍機油10eを吸い上げる構造となっている。
つぎに、この従来のスクロール圧縮機の基本動作について説明する。低圧の吸入冷媒は吸入管10aから固定スクロール1および揺動スクロール2の板状渦巻歯で形成される圧縮室1dにはいる。固定子7により駆動される揺動スクロール2は偏芯旋回運動とともに圧縮室1dの容積を減少させる。この圧縮行程により吸入冷媒は高圧となり、固定スクロール1の吐出ポート1fより密閉容器10内に吐き出される。
密閉容器10底部の油だめ10gにためられた冷凍機油10eは、差圧により主軸4を軸方向に貫通する中空空間4gを通り揺動軸受け部2gに導かれる。この軸受け部の絞り作用によって中間圧力となった冷凍機油は、揺動スクロール2とコンプライアントフレーム3によって囲まれた空間(ボス部空間)2hを満たし、この空間と低圧雰囲気空間を連絡する圧力調整弁(記載せず)を経由して低圧空間に導かれ、低圧の冷媒ガスとともに圧縮室1dに吸入される。圧縮行程により冷凍機油は高圧の冷媒ガスとともに吐出ポート1fから密閉容器10内に吐き出される。
特開2000−161254号公報
しかしながら、上記に説明した従来の高圧シェルタイプのスクロール圧縮機では、図9に示すように冷媒ガスと冷凍機油は混合した状態で吐出される。図9は従来の圧縮機の冷媒ガスと冷凍機油の流れの様子を説明した図である。図において、1fは吐出ポート、15cはガイドフレーム15の外周部に設けられた切り欠き部、10bは吐出管である。また、図中の白抜き矢印は冷媒ガスの流れを表し、黒塗り矢印は冷凍機油の流れを表している。
吐出ポート1fより吐き出される冷媒ガスと冷凍機油は混ざり合った状態で、ガイドフレーム15の外周部に設けた切り欠き部15cを通り、ガイドフレーム15と電動機要素の間に導かれ、最終的に吐出管10bより圧縮機外に排出されるが、その際かなりの量の冷凍機油が冷媒ガスとともに圧縮機外に持ち出され、ユニットにおいて圧力損失、伝熱性能が悪化したり、また油枯渇による圧縮機の軸受焼き付き等が引き起こされるという信頼性上の問題点があった。
この発明は、上記の問題点を解消するためになされたもので、信頼性の高い圧縮機を得ることを目的とする。また、冷媒ガスと冷凍機油を分離することが可能な圧縮機を得ることを目的とする。また、分離した冷凍機油を油だめに戻し、冷凍機油の圧縮機外への持ち出し量を抑制できる圧縮機を得ることを目的とする。
この発明に係わる圧縮機は、密閉容器内に収納され、密閉容器外より吸入した冷媒を圧縮して密閉容器内の吐出空間に吐出する圧縮機構部と、圧縮機構部に対して吐出空間と軸方向反対側の密閉容器内の第1の空間に配置され、固定子と回転子からなり主軸を介して圧縮機構部を駆動する電動機部と、密閉容器に設けられ、第1の空間に開口する吐出管と、圧縮機構部の外周側に設けられ、吐出空間と第1の空間とを連通する圧縮機構部外周側流路と、回転子の第1の空間側の端部に設けられたファンと、を備え、吐出空間に吐出された冷媒を、圧縮機構部外周側流路を介して第1の空間に導いてファンを通過させた後に密閉容器外へ排出させるようにしたものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、固定子の外周側に設けられ、電動機部に対して第1の空間と軸方向反対側に設けられた第2の空間とを連通する電動機外周側流路と、固定子と回転子との間に設けられ、あるいは回転子に設けられて第2の空間と第1の空間とを連通する電動機内周側流路と、回転子の第1の空間側の端部に設けられ、内周側から吸い込み外周側へ排出するファンと、を備え、電動機外周側流路、電動機内周側流路、ファンの順に密閉容器内の冷媒を通過させて密閉容器外へ排出するようにしたものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、電動機内周側流路を、回転子に設けられ、軸方向に貫通する少なくとも1つの貫通穴としたものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、電動機外周側通路を、固定子の外周側に設けたきり欠きとしたものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、回転子の第2の空間側端部に油分離用のプレートを設けたものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、プレートに1つ以上の貫通穴を形成したものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、プレートを、回転子の第2の空間側端部に設けられた第2バランサとともにかしめにより固定したものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、ファンを第1の空間側端部に設けられた第1バランサと同一面内に設けたものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、ファンを、回転子の第1の空間側端部に設けられたバランサとともにかしめにより固定したものである。
また、この発明に係わる圧縮機は、圧縮機外周側流路を、吐出管と円周方向に90度以上離したものである。
この発明に係わる圧縮機は、密閉容器内に収納され、密閉容器外より吸入した冷媒を圧縮して密閉容器内の吐出空間に吐出する圧縮機構部と、圧縮機構部に対して吐出空間と軸方向反対側の密閉容器内の第1の空間に配置され、固定子と回転子からなり主軸を介して圧縮機構部を駆動する電動機部と、密閉容器に設けられ、第1の空間に開口する吐出管と、圧縮機構部の外周側に設けられ、吐出空間と第1の空間とを連通する圧縮機構部外周側流路と、回転子の第1の空間側の端部に設けられたファンと、を備え、吐出空間に吐出された冷媒を、圧縮機構部外周側流路を介して第1の空間に導いてファンを通過させた後に密閉容器外へ排出させるようにしたので、冷媒ガスと冷凍機油の分離を圧縮機外周側流路やファンにて行なうことができ、冷凍機油の分離効率が向上し、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。また、ユニットにおける圧力損失、伝熱性能の悪化が減少してユニットの効率も向上する。
また、この発明に係わる圧縮機は、固定子の外周側に設けられ、電動機部に対して第1の空間と軸方向反対側に設けられた第2の空間とを連通する電動機外周側流路と、固定子と回転子との間に設けられ、あるいは回転子に設けられて第2の空間と第1の空間とを連通する電動機内周側流路と、回転子の第1の空間側の端部に設けられ、内周側から吸い込み外周側へ排出するファンと、を備え、電動機外周側流路、電動機内周側流路、ファンの順に密閉容器内の冷媒を通過させて密閉容器外へ排出するようにしたので、下降流から上昇流への流れの変更や電動機部内周側流路での上昇流により冷媒ガスと冷凍機油の分離効率が向上し、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくすることができ、圧縮機の信頼性が向上する。また、電動機に電動機外周側通路および電動機内周側通路を設けているので、電動機が効率良く冷却でき、性能向上が図れ、また、過熱による電動機の焼損や過電流を抑制でき、信頼性の高い圧縮機が得られる。
また、この発明に係わる圧縮機は、電動機内周側流路を、回転子に設けられ、軸方向に貫通する少なくとも1つの貫通穴としたので、鋼板を打抜くだけの簡単な構成で回転子に冷媒流路を設けることができる。また、流路面積を増加させることができるので、電動機内周側流路を通過する冷媒の流速を減少させることができ、冷媒ガスと冷凍機油の分離効率が向上し、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きを起こりにくくすることができる。
また、この発明に係わる圧縮機は、電動機外周側通路を、固定子の外周側に設けたきり欠きとしたので、鋼板を打抜くだけの簡単な構成で固定子に冷媒流路を設けることができる。
また、この発明に係わる圧縮機は、回転子の第2の空間側端部に油分離用のプレートを設けたので、冷凍機油を含んだ冷媒ガスがプレートにぶつかって遠心力が与えられ、冷媒ガスに比べ比重の重い冷凍機油が遠心分離されて固定子7の第2コイルエンドにぶつかる方向へ飛ばされ、冷凍機油が圧縮機外へ排出されなくなり、軸受焼き付きなどが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。
また、この発明に係わる圧縮機は、プレートに1つ以上の貫通穴を形成したので、冷媒ガスより分離され下降してきた冷凍機油はプレートに形成された貫通穴をとおりプレート21下面より油だめ10gに排出されるようになり、油戻りが向上し、分離された冷凍機油が再び冷媒ガスに混合されるのを抑制できる。
また、この発明に係わる圧縮機は、プレートを、回転子の第2の空間側端部に設けられた第2バランサとともにかしめにより固定したので、プレートを回転子に固定するための特別な構造を必要としないため、コストを低減することが可能になるとともに、圧縮機をより小型化することが可能になる。
また、この発明に係わる圧縮機は、ファンを第1の空間側端部に設けられた第1バランサと同一面内に設けたので、ファンが第1バランサよりも軸方向に突出することがなくなり、圧縮機を小型化できる。
また、この発明に係わる圧縮機は、ファンを、回転子の第1の空間側端部に設けられた第1バランサとともにかしめにより固定したので、圧縮機製造コストを低減することが可能になるとともに、圧縮機をより小型化することが可能となる。
また、この発明に係わる圧縮機は、圧縮機外周側流路を、吐出管と円周方向に90度以上離したので、第1の空間内で吐出管までの通過する距離が長くとれ、その間に冷媒ガスと冷凍機油が分離され、油上がりの小さい信頼性の高い圧縮機が得られる。
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態1について説明する。図1は本発明の実施の形態1を表す圧縮機の縦断面図、図2は本発明の実施の形態1を表す圧縮機の冷媒ガスと冷凍機油の流れを説明するための圧縮機の縦断面図、図3は本発明の回転子の要部を表す斜視図である。
図1において、1は固定スクロールであり、外周部はガイドフレーム15にボルト(図示せず)によって締結されている。台板部1aの一方の面(図1において下側)には板状渦巻歯1bが形成されると同時に、外周部にはオルダム案内溝1cがほぼ一直線上に2ヶ形成されている。このオルダム案内溝1cにはオルダムリング9の爪9cが往復摺動自在に係合されている。さらに固定スクロール1の側面からは、吸入管10aが密閉容器10を貫通して圧入されている。
2は揺動スクロールであり、台板部2aの上面には固定スクロール1の板状渦巻歯1bと実質的に同一形状の板状渦巻歯2bが設けられており、幾何学的に圧縮室1dを形成している。台板2aの板状渦巻歯2bと反対側の面の中心部には中空円筒のボス部2fが形成されており、主軸4上端の揺動軸部4bと回転自在に係合されている。また、台板2aの板状渦巻歯2bと反対側の面にはコンプライアントフレーム3のスラスト軸受け3aと圧接摺動可能なスラスト面2dが形成されている。また、揺動スクロール台板2aの外周部には、固定スクロール1のオルダム案内溝1cとほぼ90度の位相差をもつ2個一対のオルダム案内溝2eがほぼ一直線上に2ヶ形成されており、このオルダム案内溝2eにはオルダムリング9の爪9aが往復摺動自在に係合されている。また台板部2aには圧縮室1dとスラスト面2dを貫通する抽出孔2jが設けられ、圧縮途中の冷媒ガスを抽出してスラスト面2dに導く構造となっている。
コンプライアントフレーム3はその外周部に設けられた上下2つの円筒面3d、3eを、ガイドフレーム15の内周部に設けた円筒面15a、15bにより半径方向に支持されており、その中心部には固定子7により回転駆動される主軸4を半径方向に支持する主軸受け3cおよび副主軸受け3hが形成されている。またスラスト軸受け3a面内から軸方向に貫通する連絡通路3sが設けてあり、そのスラスト軸受け側開口部2kは揺動スクロール抽出孔2jに対面して配置されている。ここで、固定スクロール1、揺動スクロール2、コンプライアントフレーム3、ガイドフレーム15によって、圧縮機構部が構成され、固定子7と回転子8によって電動機部が構成されている。
ガイドフレーム15の外周面15gは焼きばめ、もしくは溶接などによって密閉容器10に固着され、その外周部には冷媒の流路として切り欠きや凹部などにて圧縮機構部外周側流路15cが設けられており、この圧縮機構部外周側流路15cにより、固定スクロール1の吐出ポート1fから密閉容器10内の吐出空間100に吐出される高圧の冷媒ガスを圧縮機構部(固定スクロール1、揺動スクロール2、コンプライアントフレーム3、ガイドフレーム15などによって構成される)と電動機部(固定子7、回転子8などによって構成される)の間の第1の空間101に開口している吐出管10bに導かれる。また、圧縮機構部外周側流路15cは吐出管10bとは反対(略180度反対側)の位置に設けられており、冷媒ガスが吐出空間100から第1の空間101に導かれるようにしている。ここで、圧縮機構部外周側流路15cは、ガイドフレーム15に設けた例について説明したが、吐出空間100と第1の空間101とを連通させる流路であればよく、圧縮機構部を構成する部品であればどこに設けても良い。
また、ガイドフレーム15の内周面には、コンプライアントフレーム3の外周面に形成された上下円筒面3d、3eと係合する円筒面15a、15b、およびシール材を収納するシール溝が2カ所設けられており、それぞれシール材16a、16bが設置されている。これら2つのシール材を用いて密封されたガイドフレーム15の内周面とコンプライアントフレーム3の外周面からなるフレーム空間15fは、コンプライアントフレーム3の連絡通路3sとのみ連通しており、揺動スクロール抽出孔2jより供給される圧縮途中の冷媒ガスを封入する構造となっている。
4は主軸であり、その上端部には揺動スクロール2の揺動軸受け2cと回転自在に係合する揺動軸4bが形成されており、その下側には主軸バランサ4eが焼きばめられている。さらにその下にはコンプライアントフレーム3の主軸受け3cおよび副主軸受け3hと回転自在に係合する主軸部4cが形成されている。また主軸4の下側はサブフレーム6の副軸受け6aと回転自在に係合する副軸部4dが形成され、この副軸部4dと前述した主軸部4c間には回転子8が焼きばめられている。回転子8の上端面には第1バランサ8aが、下端面には第2バランサ8bが固定されており、前述した主軸バランサ4eとあわせて合計3ヶのバランサにより、静バランスおよび動バランスがとられている。さらに主軸4の下端にはオイルパイプ4fが圧入されており、密閉容器10底部の油だめ10gにたまった冷凍機油10eを吸い上げる構造となっている。
また、密閉容器10の側面にはガラス端子10fが設置されており、固定子7からのリード線が接合されている。以上のように、本実施の形態のスクロール圧縮機は、上部に圧縮機構部、下部に電動機部を配置し、圧縮機構部を駆動する主軸4を密閉容器10内に収納するとともに、上記密閉容器10内は圧縮された吐出ガス雰囲気となる高圧シェルタイプのスクロール圧縮機を表している。
ここで、本発明では、回転子8の第1空間側(上部)端部の略半周部分に、アンバランスを解消するための第1バランサ8aが設けられ、また、回転子8の第1空間側(上部)端部の第1バランサ8aと対向する位置の半周側には、ファン20も設けられている。ここで、ファン20は内周側から吸い込み外周側に排出するように形成され、第1バランサと同一面上に形成された複数の羽根20bと、この羽根20bと第1バランサ8aの上面に設けられ、回転子8の外形と略同等の大きさを有する台板20aと、によって構成されている。
ここで、台板20aは、図3に示すように、板金や打抜き鋼板などにより中央部に貫通穴を有する円盤状をしている。したがって、回転子8に主軸4が固着された状態で、台板20と主軸4との間には空間20cが存在する。この状態で回転子8の上部に取り付けられた羽根20bを有するファン20は回転子8が焼きばめや圧入などにより固着されている主軸4と同期回転する。このとき、羽根20bは流体の流れを半径方向外方に向かわせるような形状に設けられているために、ファン20の回転により回転子8の上部には負圧が生じ、台板20aと主軸4との間の空間20cより冷凍機油を含んだ冷媒ガスを吸い込むような流れを発生させるようにしている。
つぎに本発明のスクロール圧縮機の基本動作について説明する。低圧の吸入冷媒は吸入管10aから固定スクロール1および揺動スクロール2の板状渦巻歯で形成される圧縮室1dにはいる。固定子7により駆動される揺動スクロール2は偏芯旋回運動とともに圧縮室1dの容積を減少させる。この圧縮行程により吸入冷媒は高圧となり、固定スクロール1の吐出ポート1fより密閉容器10内の吐出空間100に吐き出される。
なお上記圧縮行程において圧縮途中の中間圧力の冷媒ガスは揺動スクロール2の抽出孔2jよりコンプライアントフレーム3の連絡通路3sを経て、フレーム空間15fに導かれ、この空間の中間圧力雰囲気を維持する。高圧となった吐出ガスは密閉容器10内を高圧雰囲気で満たし、吐出管10bから圧縮機外に放出されるため、密閉容器10内が高圧雰囲気となる高圧シェルタイプの圧縮機を構成している。
密閉容器10の底部の油だめ10gに溜められた冷凍機油10eは、差圧により主軸4を軸方向に貫通する中空空間4gを通り揺動軸受け部2gに導かれる。この軸受け部の絞り作用によって中間圧力となった冷凍機油10eは、揺動スクロール2とコンプライアントフレーム3によって囲まれた空間(ボス部空間)2hを満たし、この空間と低圧雰囲気空間を連絡する圧力調整弁(記載せず)を経由して低圧空間に導かれ、低圧の冷媒ガスとともに圧縮室1dに吸入される。圧縮行程により冷凍機油10eは高圧の冷媒ガスとともに吐出ポート1fから密閉容器10内の吐出空間100に吐き出され、切り欠きや凹部などの圧縮機構部外周側流路15cを通って第1の空間に至り、第1の空間に開口した吐出管10bより密閉容器10外へ排出される。
さて、コンプライアントフレーム3には、圧縮作用により固定スクロール1と揺動スクロール2が軸方向に離れようとするスラストガス力と、ボス部空間2hの中間圧力によりコンプライアントフレーム3と揺動スクロール2が離れようとする力の合計が、図中下向きの力として作用する。
一方、圧縮途中の冷媒ガスを導いて中間圧力雰囲気となったフレーム空間15fがコンプライアントフレーム3とガイドフレーム15を引き離そうとする力と、下部の高圧雰囲気に露出している部分に作用する差圧力の合計が、上向きの力として作用する。定常運転時においては前述した上向きの力が下向きの力を上回るように設定されており、このためコンプライアントフレーム3は上下2つの嵌合された円筒面3d、3eにガイドされて上方に浮上する。揺動スクロール2はコンプライアントフレーム3と密着摺動して同様に浮上し、その板状渦巻歯2bを固定スクロール1に接触させて摺動する。
また、起動時や液圧縮時などには前述したスラストガス力が大きくなり、揺動スクロール2はスラスト軸受け3aを介してコンプライアントフレーム3を下方に強く押し下げるので、揺動スクロール2と固定スクロール1の歯先と歯底には比較的大きな隙間が生じ、圧縮室の異常な圧力上昇を回避することができる、いわゆる圧力リリーフを行なうことが可能となっている。
コンプライアントフレーム3には揺動スクロール2に発生する転覆モーメントの一部または全部が、スラスト軸受け3aを介して伝達されるものの、主軸受け3cから受ける軸受け負荷と、その反作用である2つの合力、すなわちコンプライアントフレーム3とガイドフレーム15の上下2つの円筒嵌合面3d、3eから受ける反力の合力によって生じる偶力が転覆モーメントを打ち消すように作用するので、非常に良好な定常運転時追随動作安定性、およびリリーフ動作安定性を有する。
ここで、回転子8の第1空間101側端部に設けられている羽根20bは、流体の流れを半径方向外方に向かわせるような形状に設けられているために、主軸4の回転に伴うファン20の回転により回転子8の上部(第1空間101)には負圧が生じ、台板20aと主軸4との間の空間20cより冷媒ガスと冷凍機油を吸い込むような流れが発生するため、回転子8において冷媒ガスと冷凍機油の混合ガスは回転子8の内周側より吸い込まれ外周側へ排出させる流れが発生するようになる。
したがって、冷媒ガスと冷凍機油の混合ガスは回転子8の上方(第1空間101)中心より外周側へと流れて固定子7の第1の空間101側の第1コイルエンドにぶつかり冷凍機油が冷媒ガスから分離され、冷凍機油はエアギャップなどを通って油だめ10gにもどる。
このように構成された本発明の圧縮機では、冷媒ガスと冷凍機油の分離効率が向上するため、ユニットにおける圧力損失、伝熱性能の悪化が減少してユニットの効率が向上するとともに、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくなり圧縮機の信頼性も向上する。
また、羽根20bを、第1バランサ8aと対向する半周側に第1バランサ8aと同じ高さ以下になるように設けているため、羽根20bが第1バランサ8aよりも高く(大きく)なることがなく、ファン20を設置するスペースを小さくすることが可能になり、圧縮機の小型化が可能になる。
ただし、羽根20bを第1バランサ8aと対向する半周側のみに配置した場合に、風量が足りず油分離効果が不十分である場合には、ファン20が第1バランサ8aよりも高くなるが、羽根20bを第1バランサ8aの上部に全周に配置するようにしてもよい。
また、本実施の形態では羽根20bは台板20aに対して下方に配置してあるが、羽根20bは台板に対し上方、あるいは上下両側に配置してもよい。また、ファン20の台板20aを図3のように回転子8に対し第1バランサ8aとともにかしめにより固定すれば、ファン20を回転子8に固定するための特別な構造を必要としないため、圧縮機製造コストを低減することが可能になるとともに、圧縮機をより小型化することが可能となる。
また、図4に示すようにファン20の羽根20bを板金加工などにより台板20aと一体に成形して切り起こす構造としてもよい。図4は本発明の実施の形態1を表すファンの構造を説明するための図である。図において、20はファンであり、ファン20の羽根20bを板金加工などにより台板20aと一体に成形して切り起こす構造にしたものである。このように構成すると、ファン20を低コストで製造することが可能になり、圧縮機製造コストを低減することができる。また、ファン20の組立も容易になる。また、羽根20bを回転子8のエンドリングと一体に鋳物などにより成形しても同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施の形態では、密閉容器10内に収納され、密閉容器10外より吸入した冷媒を圧縮して密閉容器10内の吐出空間100に吐出する圧縮機構部と、密閉容器10内に収納され、圧縮機構部に対して吐出空間100と軸方向反対側の密閉容器10内の第1の空間101に配置され、固定子7と回転子8からなり主軸4を介して圧縮機構部を駆動する電動機部と、圧縮機構部の外周側に設けられ、吐出空間100と第1の空間101とを連通して吐出空間100に吐出された冷媒を吐出管10bが開口する第1の空間101に導くための圧縮機構部外周側流路15aと、回転子8の第1の空間101側の端部に設けられた油分離用のファン20と、を備え、密閉容器10内に吐出された冷媒を第1の空間101に導いてファン20により油分離させた後に吐出管10bより密閉容器10外へ排出させるようにしたので、冷媒ガスと冷凍機油の分離をファン20にて行なうことができ、冷凍機油の分離効率が向上し、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。また、ユニットにおける圧力損失、伝熱性能の悪化が減少してユニットの効率も向上する。
また、ファン20を、回転子8の第1の空間101側端部に設けられた第1バランサ8aとともにかしめにより固定しているので、圧縮機製造コストを低減することが可能になるとともに、圧縮機をより小型化することが可能となる。また、ファン20の羽根20bを板金加工などにより台板20aと一体に成形して切り起こす構造にしているので、ファン20を低コストで製造することが可能になり、圧縮機製造コストを低減することができる。また、ファン20の組立も容易になる。
また、ファン20を第1バランサと同一面内に設けるようにしているので、ファン20が第1バランサよりも軸方向に突出することがなくなり、圧縮機を小型化できる。また、圧縮機構部外周側流路15cを吐出管10fに対して円周方向に回転角度で略90度以上離した位置(略180度反対側の位置が良い)に設けるようにしているので、第1の空間101内で吐出管10bまでの通過する距離が長くとれ、その間に冷媒ガスと冷凍機油が分離され、油上がりの小さい信頼性の高い圧縮機が得られる。
以上は、高圧シェルタイプのスクロール圧縮機について説明したが、別にスクロール圧縮機でなくてもよく、ロータリー圧縮機、レシプロ圧縮機、その他の圧縮機でも同様の効果が得られるのはいうまでもない。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態の圧縮機は実施の形態1に記載の圧縮機において、図5に示すとおり回転子8に軸方向に貫通する通路8cを設けたものである。図5は、本発明の実施の形態2を表す圧縮機の縦断面図である。
図において、図1乃至図4と同等部分は同一の符号を付して説明を省略する。図において、8cは回転子8にもうけられた軸方向に貫通する通路である。この通路8cあるいは固定子7と回転子8の間に設けられたエアギャップは電動機内周側流路を構成している。このように構成すると、ガイドフレーム15と電動機要素(固定子7、回転子8)の間に導かれた冷凍機油を含んだ冷媒ガスは固定子7の外周側に切り欠きや凹部などにて設けられた電動機外周側流路7aを下降し密閉容器内の第2の空間102(電動機部下方空間)に達した後、電動機内周側流路(回転子8の通路8cやエアギャップ)を上昇するような流れが発生するようになる。
すなわち、固定子7の外周側に設けられた電動機外周側流路7aは冷媒の下降流路として利用され、電動機内周側流路(回転子8に設けられた貫通穴である通路8cやエアギャップ)は冷媒の上昇流路として利用される。したがって、固定子7の外周側に設けられた電動機外周側流路7a(切り欠きや凹部など)の間を下降する際、および電動機内周側流路(回転子8の通路8dやエアギャップ)を上昇する際に冷凍機油が分離される。
また、下降流から上昇流への流れ方向の変更が行なわれる際にも冷凍機油が分離される。さらに、通路8cを通って上昇した冷媒ガスは、ファン20の内周側から吸い込まれ羽根20bによって外周側に吹き飛ばされて固定子7の第1の空間101側の第1コイルエンドにぶつかって冷凍機油が分離されるようになる。その後、冷媒ガスから分離された冷凍機油は密閉容器10の内壁や回転子8の通路8cや固定子7と回転子8との間のエアギャップをつたって油だめ10gにもどる。
このように構成された圧縮機は、冷媒ガスと冷凍機油の分離効率が向上するため、ユニットにおける圧力損失、伝熱性能の悪化が減少しユニットの効率が向上するとともに、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。
また、冷凍機油を含んだ冷媒ガスは、固定子7に設けられた電動機外周側流路7aの間を下降し第2の空間102に達した後、エアギャップや通路8cなどの電動機内周側流路を上昇するので、固定子7と回転子8の間の隙間(エアギャップ)のみでなく回転子8に設けられた通路8cを通過することになるため、冷凍機油を含んだ冷媒ガスの流路面積を増加させることができ、したがって電動機内周側流路を通過する冷媒の流速を減少させることができ、冷媒ガスと冷凍機油の分離効率を向上させることができる。
よって、本実施の形態の圧縮機は、冷媒ガスと冷凍機油の分離効率が向上するため、ユニットにおける圧力損失、伝熱性能の悪化が減少しユニットの効率が向上するとともに、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。
以上のように、本実施の形態では、固定子7の外周側に設けられ、第1の空間101と電動機部に対して第1の空間101と軸方向反対側に設けられた第2の空間102とを連通する電動機外周側流路7aと、固定子7と回転子8との間に設けられ、あるいは回転子8に設けられて第2の空間102と第1の空間101とを連通する電動機内周側流路(回転子8に設けられた通路8cあるいはエアギャップ)と、回転子8の第1の空間101側の端部に設けられ、内周側から吸い込み外周側へ排出する油分離用のファン20と、を備え、電動機外周側通路7a、電動機内周側流路(通路8cあるいはエアギャップ)、ファン20の順に密閉容器10内の冷媒を通過させて密閉容器10外へ排出するようにしている。
したがって、冷凍機油を含んだ冷媒ガスの流路面積を増加させることができ、電動機内周側流路を通過する冷媒の流速が減少するので、冷媒ガスと冷凍機油の分離効率が向上し、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。また、電動機に電動機外周側通路7aおよび電動機内周側通路を設けているので、電動機が効率良く冷却でき、性能向上が図れ、また、過熱による電動機の焼損や過電流を抑制でき、信頼性の高い圧縮機が得られる。
また、電動機内周側流路の通路8cを、回転子8に軸方向に貫通する少なくとも1つ以上の貫通穴としたので、鋼板を打抜くだけの簡単な構成で回転子に冷媒流路を設けることができる。さらに、電動機外周側通路7aを、固定子外周側に設けたきり欠きや凹部や貫通穴としたので、鋼板を打抜くだけの簡単な構成で固定子に冷媒流路を設けることができる。
実施の形態3.
次にこの発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態の圧縮機は実施の形態1や実施の形態2に記載の圧縮機において、図6に示すとおり回転子8の下部に圧縮機構部を駆動する主軸と同期回転するプレート21を取り付けるようにしたものである。図6は本発明の実施の形態3を表す圧縮機の縦断面図である。
図において、図1乃至図5と同等部分は同一の符号を付して説明を省略する。図において、21は回転子8の下端(第2の空間102側)の第2バランサ8bの下部に取り付けられたプレートであり、固定子7の第2コイルエンド7bの内径よりも小さい外径を有しているので、プレート21の外径と固定子7の第2コイルエンド7bの内径との間にはすきまが存在し、このすきまを冷媒ガスが通過できるようになっている。
したがって、以上のように構成された圧縮機が運転されると、吸入管10aより吸入された冷媒ガスは圧縮機構部にて圧縮されたのち吐出ポート1fより密閉容器10内に吐出され、固定子7に設けられた電動機外周側流路7a(切り欠きや凹部など)を下降し密閉容器10内の第2の空間102に達した後、電動機内周側流路(回転子8の通路8cやエアギャップ)を上昇する。このとき、冷凍機油を含んだ冷媒ガスは、回転子8の第2の空間102側に設けられたプレート21にぶつかって遠心力が与えられるため、冷媒ガスに比べ比重の重い冷凍機油が固定子7の第2コイルエンド7bにぶつかって遠心分離される。分離された冷凍機油は第2コイルエンド7bの間からサブフレーム6の油戻し穴6bを伝わり油だめ10gに向かって滴下する。
また、通路8cを通って上昇した冷媒ガスは、ファン20の内周側から羽根20bによって外周側に吹き飛ばされて電動機固定子7の第1の空間101側の第1コイルエンドにぶつかって冷凍機油が分離されるようになる。その後、冷媒ガスから分離された冷凍機油は密閉容器10の内壁や回転子8の通路8c内や固定子7と回転子8との間のエアギャップをつたって油だめ10gにもどる。
このように構成された圧縮機は、冷媒ガスと冷凍機油の分離効率が向上するため、ユニットにおける圧力損失、伝熱性能の悪化が減少しユニットの効率が向上するとともに、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。
また、本実施の形態では、回転子8上部にファン20を設けた場合について説明したが、回転子8上部にファン20を設けない場合においても、プレート21のみを取り付けることによっても油分離効果が得られ、また、ファン20の分だけコスト低減が図れる。
また、図7に示すように回転子8の下部にとりつけたプレート21に1つ以上の穴21aを形成してもよい。図7は本発明の実施の形態3を表す別の圧縮機の断面図である。図において、プレート21には1つ以上の油戻し用の貫通穴21aが設けられている。
この様に構成すると、プレート21より上方(通路8cやファン20など)で冷媒ガスより分離され下降してきた冷凍機油はプレート21に形成された穴21aをとおりプレート21下面より油だめ10gに排出されるようになり、油戻りが向上し、分離された冷凍機油が再び冷媒ガスに混合されるのを抑制できる。
したがって、本実施の形態の圧縮機では、冷媒ガスと冷凍機油の分離効率が向上するため、ユニットにおける圧力損失、伝熱性能の悪化が減少しユニットの効率が向上するとともに、油枯渇による圧縮機の軸受焼き付きが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。
また、プレート21を回転子8の第2バランサ8bとともにかしめにより固定してもよい。このように構成すると、プレート21を回転子8に固定するための特別な構造を必要としないため、コストを低減することが可能になるとともに、圧縮機をより小型化することが可能になる。
以上のように構成されているので、本実施の形態では回転子8の第2の空間102側端部に油分利用のプレート21を設けたので、冷凍機油を含んだ冷媒ガスがプレート21にぶつかって遠心力が与えられ、冷媒ガスに比べ比重の重い冷凍機油が遠心分離されて固定子7の第2コイルエンド7bにぶつかる方向へ飛ばされ、冷凍機油が圧縮機外へ排出されなくなり、軸受焼き付きなどが起こりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。
また、プレート21に1つ以上の貫通穴21aを形成したので、冷媒ガスより分離され下降してきた冷凍機油はプレート21に形成された貫通穴21aをとおりプレート21下面より油だめ10gに排出されるようになり、油戻りが向上し、分離された冷凍機油が再び冷媒ガスに混合されるのを抑制できる。また、プレート21を、回転子の第2の空間側に設けられた第2バランサとともにかしめにより固定したので、プレート21を回転子8に固定するための特別な構造を必要としないため、コストを低減することが可能になるとともに、圧縮機をより小型化することが可能になる。
本発明の実施の形態1を表す圧縮機の縦断面図である。 本発明の回転子の要部を表す斜視図である。 本発明の実施の形態1を表す圧縮機の冷媒ガスと冷凍機油の流れを説明するための圧縮機の縦断面図である。 本発明の実施の形態1を表すファンの構造を説明するための図である。 本発明の実施の形態2を表す圧縮機の縦断面図である。 本発明の実施の形態2を表す圧縮機の縦断面図である。 本発明の実施の形態3を表す別の圧縮機の断面図である。 従来の圧縮機の縦断面図である。 従来の圧縮機の冷媒ガスと冷凍機油の流れを説明するための圧縮機の縦断面図である。
符号の説明
1 固定スクロール、1a 台板部、1b 板状渦巻歯、1c オルダム案内溝、1d 圧縮室、1f 吐出ポート、1g 吸入圧力雰囲気空間、2 揺動スクロール、2a 台板部、2b 板状渦巻歯、2c 揺動軸受2d スラスト面、2e オルダム案内溝、2f ボス部、2g 揺動軸受け空間、2h ボス部空間、2j 抽出孔、2k 連絡通路開口部、3 コンプライアントフレーム、3a スラスト軸受け、3c 主軸受け、3d 上側円筒面、3e 下側円筒面、3h 副主軸受け、3s 連絡通路、4主軸、4b 揺動軸部、4c 主軸部、4d 副軸受け部、4e 主軸バランサ、4f オイルパイプ、4g 中空空間6 サブフレーム、6a 副軸受け、7 固定子、7a 電動機外周側流路、7b 第2コイルエンド、8 回転子、8a 第1バランサ、8b 第2バランサ、8c 電動機内周側流路、9 オルダムリング、9a 揺動スクロール側爪、9c 固定スクロール側爪、10 密閉容器、10a 吸入管、10b 吐出管、10e 冷凍機油、10f ガラス端子、10g 油だめ、15 ガイドフレーム、15a 上側円筒面、15b 下側円筒面、15c 圧縮機構部外周側流路、15f フレーム空間、15g 外周面、16a 上側シール材、16b 下側シール材、20 ファン、20a 台板、20b 羽根、20c 空間、21 プレート、21a 貫通穴、100 吐出空間、101 第1の空間、102 第2の空間。

Claims (10)

  1. 密閉容器内に収納され、前記密閉容器外より吸入した冷媒を圧縮して前記密閉容器内の吐出空間に吐出する圧縮機構部と、前記圧縮機構部に対して前記吐出空間と軸方向反対側の前記密閉容器内の第1の空間に配置され、固定子と回転子からなり主軸を介して前記圧縮機構部を駆動する電動機部と、前記密閉容器に設けられ、前記第1の空間に開口する吐出管と、前記圧縮機構部の外周側に設けられ、前記吐出空間と前記第1の空間とを連通する圧縮機構部外周側流路と、前記回転子の前記第1の空間側の端部に設けられたファンと、を備え、前記吐出空間に吐出された冷媒を、前記圧縮機構部外周側流路を介して前記第1の空間に導いて前記ファンを通過させた後に前記密閉容器外へ排出させるようにしたことを特徴とする圧縮機。
  2. 前記固定子の外周側に設けられ、前記電動機部に対して前記第1の空間と軸方向反対側に設けられた第2の空間とを連通する電動機外周側流路と、前記固定子と前記回転子との間に設けられ、あるいは前記回転子に設けられて前記第2の空間と前記第1の空間とを連通する電動機内周側流路と、前記回転子の前記第1の空間側の端部に設けられ、内周側から吸い込み外周側へ排出するファンと、を備え、前記電動機外周側流路、前記電動機内周側流路、前記ファンの順に前記密閉容器内の冷媒を通過させて前記密閉容器外へ排出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記電動機内周側流路を、前記回転子に設けられ、軸方向に貫通する少なくとも1つの貫通穴としたことを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記電動機外周側通路を、前記固定子外周側に設けた切り欠きとしたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記回転子の前記第2の空間側端部に油分離用のプレートを設けたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちのいずれかに記載の圧縮機。
  6. 前記プレートに1つ以上の貫通穴を形成したことを特徴とする請求項5に記載の圧縮機。
  7. 前記プレートを、前記回転子の前記第2の空間側端部に設けられた第2バランサとともにかしめにより固定したことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の圧縮機。
  8. 前記ファンを前記第1の空間側端部に設けられた第1バランサと同一面内に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の圧縮機。
  9. 前記ファンを、前記回転子の前記第1の空間側端部に設けられた第1バランサとともにかしめにより固定したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の圧縮機。
  10. 前記圧縮機外周側流路を、前記吐出管と円周方向に90度以上離したことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の圧縮機。
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