JP2007159393A - ステータ構造及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

【課題】防水効果を有するステータ構造及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ステータ構造は、第一カバー１１、ステータ組立部品１２、充填物１３を備える。そのうち、第一カバー１１は収納空間を有し、ステータ組立部品１２はその収納空間に設置される。そして、充填物１３は第一カバー１１とステータ組立部品１２の間に充填される。さらに、その充填物１３は、完全にステータ組立部品１２を覆う。第一カバーと充填物がステータ組立部品を完全に覆うことにより、ステータ組立部品は外界から完全に隔離され、ステータ構造が応用される製品は、水気や湿気の影響を受けやすい環境や塩分の高い場所において使用しても、防水効果を備えるため、良好な使用効果が得られることを特徴とする。
【選択図】図２Ｄ

Description

本発明は、ステータ構造及びその製造方法に関し、特に防水効果を有するステータ構造及びその製造方法に関する。

モーターの応用分野は、電子工業の進歩に伴い、ますます広がっており、現在産業界においては充分成熟した産業の一つとなっている。
交通機関、ファン、排水用ポンプ、そして、プリンタ、スキャナー等のコンピューター周辺機器に至るまで、全てにモーターが使用されている。モーターの基本的な機能は、駆動させることであり、各種製品に機械的動作をさせることにある。

しかしながら、モーターのステータ、コイルあるいは回路板は、水や湿気に弱いという欠点がある。水に濡れたり、湿気の影響を受けたりすると、モーターの寿命が短くなり、モーター内部のパーツがショートして、モーターの機能が失われ、製品の動作にも影響することになる。

ファンの場合を例に挙げると、現在の技術では、ロータとステータの間の隙間、及び、ファンフレーム及びステータの間の隙間をできるだけ小さくして、モーター内部のパーツが湿気や水気の影響を受けないようにしている。しかしながら、この方法では、保護の程度に限りがある。

モーターの応用分野が大きくなるにつれ、使用される環境もより苛酷になることが考えられる。このため、いかにしてモーターに防水効果を持たせるかが重要な課題である。

上記課題を解決するために、本発明のステータ構造は、第一カバー、ステータ組立部品、及び充填物を備える。そのうち、第一カバーは収納空間を有し、ステータ組立部品はその収納空間に配置される。充填物は第一カバーとステータ組立部品との間に充填され、完全にステータ組立部品を覆うことを特徴とする。

本発明のステータ構造の製造方法は、以下のステップにしたがって実施される。収納空間を有する第一カバーを提供する。ステータ組立部品を第一カバーの収納空間中に配置する。充填物を第一カバーとステータ組立部品の間に充填する。
第一カバーと充填物がステータ組立部品を完全に覆うことにより、ステータ組立部品は外界から完全に隔離され、ステータ構造が応用される製品は、水気や湿気の影響を受けやすい環境や塩分の高い場所において使用しても、防水効果を備えるため、良好な使用効果が得られることを特徴とする。

また、この方法では、さらに、第二カバーも提供する。それは、前記第一カバーと組み合わせて使用し、ステータ組立部品は第一カバーと第二カバーが結合することで形成された空間中に配置され、充填物は第一カバー、第二カバー、ステータ組立部品の間に充填される。

また、本発明では、他のステータ構造の製造方法も提供する。その方法は以下の通りである。ステータ組立部品をファンフレームのベースに配置する。収納空間を有する第一カバーを提供する。第一カバーをファンフレームに結合させることで、ステータ組立部品を第一カバーとベースの間に固定させる。充填物を第一カバーとファンフレームのベースの間に充填する。
この方法により、ステータ組立部品が効果的に外界から隔離され、ステータ組立部品は防水効果を備えることによって、水気や湿気の影響を受けやすい環境や塩分の高い場所においても使用が可能である。

本発明のステータ構造及びその製造方法によれば、ステータ組立部品は外界から完全に隔離され、ステータ構造が応用される製品は、水気や湿気の影響を受けやすい環境や塩分の高い場所において使用しても、防水効果を備えるため、良好な使用効果が得られる。

以下、図面を参照しながら、本発明のステータ構造及びその製造方法に関する好適な実施例について説明する。このうち、同じ構成部分に関しては、同じ符号によって説明を加える。

図1から図２Ｄに示すのは、本発明の第一実施例のステータ構造及びその製造方法である。

図１に示すのは、本発明の第一実施例のステータ構造の製造方法のフローチャートである。本実施例はステップＳ２１からＳ２３が含まれる。

図２Ａを参照しながら説明する。まず、Ｓ２１では収納空間１１１を有する第一カバー１１を提供する。本実施例において、第一カバー１１は、制限部１１２を有し、第一カバー１１の材質は、プラスチック、アクリル樹脂あるいは金属等が考えられるが、これらに制限されることはない。

図２Ｂに示すように、ステップＳ２２では、ステータ組立部品１２を第一カバー１１の収納空間１１１内に配置する。本実施例において、ステータ組立部品１２は、制限部１１２に嵌め込まれ、第一カバー１１の収納空間１１１内に配置される。また、ステータ組立部品１２は、複数のシリコンスチールシート１２１、シリコンスチールシート１２１に巻きつけられたコイル１２２、シリコンスチールシート１２１に電気的に接続された回路板１２３を備える。回路板１２３は、第一カバー１１の制限部１１２とは反対側の開口部分に緩挿される。またリード線１２３１は、回路板１２３に接続される。

最後に、ステップＳ２３では、充填物１３が第一カバー１１の収納空間１１１とステータ組立部品１２の間に充填されて、防水効果のあるステータ組立部品１２が形成される。本実施例においては、充填物１３は、液体あるいは流動体の物質で、その材質は、エポキシ樹脂、シリコン、あるいは、ＰＵ樹脂等の防水物質が考えられるが、これらに制限されることはない。

図２Ｃに示すように、充填物１３は、ステータユニット１２の回路板１２３と第一カバー１１の隙間の側から、第一カバー１１の収納空間１１１とステータ組立部品１２との間に充填される。外部の治具（図示されていない）を使用して、充填物１３で回路板１２３のベースを覆うことも可能であり、回路板１２３の外周縁の近傍付近でベースの内側面及び外側面を覆うことも可能である。充填物１３が完全に充填された後、低温急速冷却方式あるいは高温オーブン加熱方式によって充填物１３を凝固させ、図２Ｄに示すステータ構造を形成させる。

次に、図３を参照しながら説明する。本実施例では、ステータ組立部品１２及び第一カバー１１は、ファンフレーム１５の中に配置することも可能である。本実施例において、ステータ組立部品１２及び第一カバー１１は、ファンフレームのベース１５１に配置されている。さらに、ロータ１６及びステータ組立部品１２を、ファンフレーム１５に取り付けるとファンが形成される。

上述のように、本発明のステータ構造の製造方法は、ステータ組立部品１２が完全に第一カバー１１及び充填物１３に覆われることにより、ステータ組立部品１２が外界から隔離されて、ファンのようなステータ構造を応用した製品は、水気や湿気の影響を受けやすい環境や塩分の高い場所においても、防水作用を有するため、使用効果が高められる。

図４から図５Ｃを参照しながら説明する。これらは、本発明の第二実施例のステータ構造の製造方法を示す図である。説明に便利なように、そのステータ構造の符号にそれぞれ従って説明を行なう。

図４を参照しながら説明する。これは、本発明第二実施例のステータ構造の製造方法を示したフローチャートである。本実施例は、ステップＳ０１からＳ０４を含む。

図５Ａを参照しながら説明する。まず、ステップＳ０１では第一カバー１１、ステータ組立部品１２、第二カバー１４を提供する。上述の実施例同様、第一カバー１１は、収納空間１１１及び制限部１１２を有し、第二カバー１４は、制限部１４２を有する。第一カバー１１及び第二カバー１４の材質は、プラスチック、アクリル樹脂、金属等が考えられるが、これらに制限されることはない。

ステップＳ０２は、ステータ組立部品１２を第一カバー１１の収納空間１１１と第二カバー１４の間に配置する。本実施例において、ステータ組立部品１２は、制限部１１２と制限部１４２の間にはめ込まれ、第一カバー１１の収納空間１１１内に配置される。また、ステータ組立部品１２は、上述の実施例と同様、複数のシリコンスチールシート１２１、コイル１２２、回路板１２３を備え、構造も上述の実施例と同様であるため、ここでは詳しく述べない。

次に、図５Ｂを参照しながら説明する。ステップＳ０３では、第二カバー１４と第一カバー１１を緊密に結合させる。本実施例において、第一カバー１１と第二カバー１４の結合方法は、はめ込み型、ねじ込み型、樹脂接合型等の方式が考えられるが、これらに制限されることはない。第二カバー１４は、第一カバー１１の制限部１１２とは反対側の開口部分を覆う形状を備える。

それから、ステップＳ０４では、充填物１３を、第一カバーの収納空間１１１、ステータ組立部品１２と第二カバー１４の間に充填して、防水効果を有するステータ構造１を形成させる。本実施例における充填物１３の材質は、エポキシ樹脂、シリコン、ＰＵ樹脂等の防水物質が考えられるが、これらに制限されることはない。また、本実施例において、充填物１３は液体あるいは流動体物質であり、それは第二カバー１４のホール１４１から、第一カバー１１の収納空間１１１、ステータ組立部品１２及び第二カバー１４の間に充填されて、さらに、充填物１３が完全に充填された後、低温急速冷却方式あるいは高温オーブン加熱方式によって充填物１３を凝固させる。当然、ホール１４１は、第一カバー１１（図示はされない）に設置することも可能で、さらに、第一カバー１１から充填物１３を第一カバー１１の収納空間１１１、ステータ組立部品１２及び第二カバー１４の間に充填することが可能である。

図５Ｃを参照しながら説明する。本実施例において、ステータ組立部品１２、第一カバー１１及び第二カバー１４は、ファンフレーム１５内のベース１５１に配置される。また、ロータ１６及びステータ組立部品１２は、ファンフレーム１５に取り付けられるとファンが形成される。

上述のように、本発明のステータ構造の製造方法は、第一カバー１１及び第二カバー１４を結合させることによって、ステータ組立部品１２を第一カバー１１の収納空間１１１と第二カバー１４の中に覆ってしまい、さらに、充填物１３が第一カバー１１の収納空間１１１、ステータ組立部品１２及び第二カバー１４の隙間に充填されるという方式により、ステータ構造に防水効果を持たせており、ステータ構造が応用される製品が、水気や湿気の影響を受けやすい環境や塩分の高い場所においても、使用効果が高められ、さらに、ステータ構造が簡単にファンフレームのような、その他のパーツと結合するようになっているため、カバーを取り除く必要がなく、製造時間が短縮されて、生産しやすいという効果がある。

図６から図７Ｃまでを参照しながら、本発明の第三実施例のステータ構造の製造方法について説明する。

図６を参照しながら説明する。これは本発明の第三実施例のステータ構造の製造方法を示したフローチャートである。本実施例ではステップＳ１１からＳ１４が含まれる。

図７Ａを参照しながら説明する。Ｓ１１はステータ組立部品をファンフレーム２２のベース２２１に配置する。ステータ組立部品２１は、上述の実施例と同様、複数のシリコンスチールシート２１１、コイル２１２及び回路板２１３を備える。

さらに、図７Ｂを参照しながら説明する。ステップＳ１２及びＳ１３では、収納空間２３１を有する第一カバー２３を提供し、第一カバー２３とファンフレーム２２を結合させて、ステータ組立部品２１を収納空間２３１とベース２２１の間に固定させる。ベース２２１は、第一カバー２３の回路板２１３を固定する側の開口部分を覆う形状を備える。
本実施例における第一カバー２３の材質は、プラスチック、アクリル樹脂、金属等の防水材質が考えられるが、これらに制限されなくともよい。また、第一カバー２３とファンフレーム２２の結合方式ははめ込み型、ねじ込み型、樹脂接合型等の方式が考えられるが、これらに制限されることはない。

図７Ｃを参照しながら説明する。最後のステップＳ１４では、充填物２４を第一カバー２３の収納空間２３１、ステータ組立部品２１及びファンフレーム２２のベースの間に充填して、ステータ組立部品に防水効果を持たせる。充填物２４の材質は、上述の実施例と同様、プラスチック、アクリル樹脂、金属等の防水材質が考えられるが、これらに制限されなくともよい。

また、本実施例において、充填物２４は、液体あるいは流動体物質であり、それは第一カバー２３のホール２３２、あるいは、ステータ構造のコード出口（図示はされない）から、第一カバー２３の収納空間２３１、ステータ組立部品２１及びファンフレーム２２のベース２２１の間に充填されて、さらに、充填物２４が完全に充填された後、低温急速冷却方式あるいは高温オーブン加熱方式によって充填物２４を凝固させる。

図７Ｃを参照しながら説明する。また、本実施例において、ロータ２５及びステータ組立部品２１がファンフレーム１５に取り付けられるとファンが形成される。

上述のように、本発明のステータ構造の製造方法は、第一カバー２３とファンフレーム２２を結合させることによって、ステータ組立部品２１が第一カバー２３及びファンフレーム２２の中に固定され、さらに、充填物２４を第一カバー２３、ステータ組立部品２１、及びファンフレーム２２の隙間に充填することで、ステータ構造に防水効果を持たせており、水気や湿気の影響を受けやすい環境や塩分の高い場所においても、影響を受けずに作動して、使用効果を高めることが可能である。また、充填物２４の充填が完了して凝固した後は、第一カバー２３を取り外す必要がなく、ステータ組立部品２１及びファンフレーム２２が共に固定されるため、別に組み立てを行なう必要がない。したがって、製造時間が短縮されて、生産しやすいという効果がある。

以上、本発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても、本発明に含まれる。

本発明の第一実施例のステータ構造の製造方法を示したフローチャートである。 本発明の第一実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 本発明の第一実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 本発明の第一実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 本発明の第一実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 図２Ｄのステータ構造をファンフレームに取り付けた状態を示した図である。 本発明の第二実施例のステータ構造の製造方法を示したフローチャートである。 本発明の第二実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 本発明の第二実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 本発明の第二実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 本発明の第三実施例のステータ構造の製造方法を示したフローチャートである。 本発明の第二実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 本発明の第二実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。 本発明の第二実施例のステータ構造の製造工程を示した図である。

符号の説明

11 第一カバー
111 収納空間
112 制限部
12 ステータ組立部品
121 シリコンスチールシート（silicon steel sheets）
122 コイル
123 回路板
1231 リード線
13 充填物
14 第二カバー
141 ホール
142 制限部
15 ファンフレーム
151 ベース
16 ロータ（rotor）
21 ステータ組立部品
211 シリコンスチールシート
212 コイル
213 回路板
22 ファンフレーム
221 ベース
23 第一カバー
231 収納空間
232 ホール
24 充填物
25 ロータ（rotor ）
S21-S23 第一実施例におけるステータ構造の製造工程
S01-S04 第二実施例におけるステータ構造の製造工程
S11-S14 第三実施例におけるステータ構造の製造工程

Claims (11)

1. 収納空間を有する第一カバーと、
   前記収納空間に配置されるステータ組立部品と、
   充填物とを備え、
   前記充填物が前記第一カバー及び前記ステータ組立部品の間に充填され、前記充填物が完全に前記ステータ組立部品を覆うことを特徴とする、ステータ構造。
2. 少なくとも１個の収納空間を有するカバーを提供し、
   ステータ組立部品を前記カバーの前記収納空間に配置し、
   充填物を前記カバーと前記ステータ組立部品との間に充填することを特徴とする、ステータ構造の製造方法。
3. 前記充填物は、前記ステータ組立部品の回路板と前記カバーとの隙間から充填されることを特徴とする、請求項２に記載のステータ構造の製造方法。
4. 前記少なくとも１個有するカバーは、
   第一カバー及び第二カバーを備え、前記第一カバーが前記第二カバーと結合し、前記ステータ組立部品が前記第一カバーと前記第二カバーの中に配置されることを特徴とする、請求項２に記載のステータ構造の製造方法。
5. 前記第一カバーあるいは第二カバーがホールを有し、前記ホールに充填物が充填できるように形成された、請求項４に記載のステータ構造の製造方法。
6. 前記充填物を前記カバーと前記ステータ組立部品の配置部分に充填する前に、前記カバ ーをファンフレームのベースと結合させて、前記ステータ組立部品を前記カバーと前記ベースの間に位置づけることを特徴とする、請求項２に記載のステータ構造の製造方法。
7. 前記カバーあるいは前記ベースはホールを有し、前記ホールに充填物が注入できることを特徴とする、請求項６に記載のステータ構造の製造方法。
8. 前記充填物は、前記カバー及び前記ベースの間に充填されることを特徴とする、請求項７に記載のステータ構造の製造方法。
9. 前記カバーの材質は、プラスチック、アクリル樹脂、金属等であり、且つ、前記充填物の材質は、エポキシ樹脂、シリコン、あるいは、ＰＵ樹脂、液体あるいは流動物体あるいは防水物質であることを特徴とする、請求項２に記載のステータ構造の製造方法。
10. 前記充填物が、前記カバー、前記ステータ組立部品の間に充填された後、低温急速冷却方式あるいは高温オーブン加熱方式によって充填物を凝固させることを特徴とする、請求項９に記載のステータ構造の製造方法。
11. 前記ステータ組立部品及び前記カバーがファンフレームのベースに配置されることを特徴とする、請求項２に記載のステータ構造の製造方法。

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