JP2007158191A - 熱電材料およびこの材料を用いた熱電変換素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、出力因子が比較的大きくかつ十分に低い熱伝導率を有し高い無次元性能指数ZTを示すMgAgAs型結晶構造の熱電材料およびこの材料を用いた熱電変換素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る熱電材料は、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、組成式が(Tia1Zrb1Hfc1)xAyB100−x−yで表され、前記a1、b1、c1はそれぞれ0≦a1≦1、0≦b1≦1、0≦c1≦1、a1+b1+c1=1の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超えることを特徴とするものである。
この熱電材料をp型素子1およびn型素子2の一方または双方に用いることにより、熱電変換特性の高い熱電変換素子10を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る熱電材料は、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、組成式が(Tia1Zrb1Hfc1)xAyB100−x−yで表され、前記a1、b1、c1はそれぞれ0≦a1≦1、0≦b1≦1、0≦c1≦1、a1+b1+c1=1の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超えることを特徴とするものである。
この熱電材料をp型素子1およびn型素子2の一方または双方に用いることにより、熱電変換特性の高い熱電変換素子10を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、熱電効果を有する熱電材料に係り、特にハーフホイスラー化合物を用いた熱電材料および熱電変換素子に関する。
近年、地球環境問題に対する意識の高揚から、フロンレス冷却機器であるペルチェ効果を利用した熱電冷却素子に関する関心が高まってきている。また、地球温暖化問題から二酸化炭素排出量を削減するために、未利用廃熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換する熱電発電素子に対する関心も高まりつつある。
熱電材料の性能指数Zは、次の式(1)で表される。
[数1]
Z=α2σ/κ(=Pf/κ) …(1)
ここで、αは熱電材料のゼーベック係数、σは熱電材料の導電率、κは熱電材料の熱伝導率である。導電率σの逆数は、電気抵抗率ρとして表される。また、α2×σの項をまとめて出力因子Pfという。Zは温度の逆数の次元を有し、この性能指数Zに絶対温度Tを乗じて得られるZTは、無次元の値となる。
[数1]
Z=α2σ/κ(=Pf/κ) …(1)
ここで、αは熱電材料のゼーベック係数、σは熱電材料の導電率、κは熱電材料の熱伝導率である。導電率σの逆数は、電気抵抗率ρとして表される。また、α2×σの項をまとめて出力因子Pfという。Zは温度の逆数の次元を有し、この性能指数Zに絶対温度Tを乗じて得られるZTは、無次元の値となる。
このZT値は、無次元性能指数と呼ばれる。ZT値は、熱電材料の熱電変換効率と相関関係があり、このZTの大きな材料ほど熱電変換効率は大きくなる。
式(1)からわかるように、熱電材料には、より高いゼーベック係数αおよびより低い電気抵抗率ρ、すなわちより高い出力因子Pfと、低い熱伝導率κとが求められる。
MgAgAs型結晶構造を有する金属間化合物の一部は、半導体的性質を示すことから、新規熱電材料として注目されている。
半導体的性質を示すMgAgAs型結晶構造を有する金属間化合物の一つに、ハーフホイスラー化合物がある。
ハーフホイスラー化合物は、有害物質を全く含まない、または極力低減した材料であり、立方晶系の化合物である。構成元素をMABで表すと、元素MおよびBで構成されるNaCl型結晶格子に、元素Aが挿入された構造を有する。この構造を有するハーフホイスラー化合物は、室温で高いゼーベック係数を有するため、地球環境問題の観点から、最近注目を集めている。
ハーフホイスラー化合物の熱電性能は、構成元素の組み合わせに依存することが報告されている(例えば特許文献1参照)。
例えばZrNiSnは、室温で−176μV/Kという高いゼーベック係数を有することが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、ZrNiSnは、室温での抵抗率が11mΩcmと大きく、熱伝導率も8.8W/mKと大きいため、その無次元性能指数ZTは0.01と小さい。
一方、ZrNiSnと比べ、希土類を含む熱電材料であるHoPdSbは、熱伝導率が6W/mKとやや小さい値を示すことが報告されている(例えば、非特許文献2参照)。しかし、HoPdSbは、室温におけるゼーベック係数が150μV/Kとやや小さく、抵抗率が9mΩcmと大きいため、その無次元性能指数ZTは0.01にとどまる。また、Ho0.5Er0.5PdSb1.05、Er0.25Dy0.75Pd1.02SbおよびEr0.25Dy0.75PdSb1.05についても、室温における無次元性能指数ZTは、それぞれ0.04、0.03および0.02と、小さいことが報告されている。
特開2001−189495号公報
J. Phys.:Condensed Matter 11, 1697-1709(1999)
Appl. Phys. Lett. 74, 1415-1417(1999)
従来、ハーフホイスラー化合物は、構成元素の組み合わせによって熱電性能が変化することが知られている。
しかし、従来のハーフホイスラー化合物では、十分に高い熱電性能を示すには至っていない。
有害物質を全く含まない、または極力低減した材料であるハーフホイスラー化合物を利用した、熱電性能の良好な熱電材料の開発が望まれる。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、出力因子を比較的大きくかつ熱伝導率を十分に低くすることにより高い無次元性能指数ZTを示すハーフホイスラー化合物を利用した熱電材料およびこの材料を用いた熱電変換素子を提供することを目的とする。
本発明に係る熱電材料は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、組成式が(Tia1Zrb1Hfc1)xAyB100−x−yで表され、前記a1、b1、c1はそれぞれ0≦a1≦1、0≦b1≦1、0≦c1≦1、a1+b1+c1=1の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る熱電材料は、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、LnをYおよび希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の元素として表し、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、組成式が(Lnd(Tia2Zrb2Hfc2)1−d)xAyB100−x−yで表され、前記a2、b2、c2はそれぞれ0≦a2≦1、0≦b2≦1、0≦c2≦1、a2+b2+c2=1の数を、前記dは0<d≦0.3の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る熱電変換素子は、上述した課題を解決するために、請求項8に記載したように、p型熱電材料を含むp型素子と、n型熱電材料を含むn型素子とを備え、前記p型素子と前記n型素子とを交互に直列に接続した構造を有し、前記p型熱電材料および前記n型熱電材料の少なくとも一方は、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、組成式が(Tia1Zrb1Hfc1)xAyB100−x−yで表され、前記a1、b1、c1はそれぞれ0≦a1≦1、0≦b1≦1、0≦c1≦1、a1+b1+c1=1の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超える熱電材料であることを特徴とするものである。
また、本発明に係る熱電変換素子は、上述した課題を解決するために、請求項10に記載したように、p型熱電材料を含むp型素子と、n型熱電材料を含むn型素子とを備え 前記p型素子と前記n型素子とを交互に直列に接続した構造を有し、前記p型熱電材料および前記n型熱電材料の少なくとも一方は、LnをYおよび希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の元素として表し、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、組成式が(Lnd(Tia2Zrb2Hfc2)1−d)xAyB100−x−yで表され、前記a2、b2、c2はそれぞれ0≦a2≦1、0≦b2≦1、0≦c2≦1、a2+b2+c2=1の数を、前記dは0<d≦0.3の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超える熱電材料であることを特徴とするものである。
本発明に係る熱電材料およびこの材料を用いた熱電変換素子によれば、比較的高い出力因子と十分に低い熱伝導率を有することで大きな無次元性能指数ZTを示す、有害物質を全く含まない、または極力低減した熱電材料を提供することができ、この熱電材料を用いることによって、高性能の熱電変換素子および熱電変換モジュールを容易に作製することが可能となり、その工業的価値は大きい。
本発明に係る熱電材料の第1実施形態について説明する。
まず、本発明において用いる用語の定義について説明する。
本発明において、主相とは、構成される結晶相のうち最も体積分率の高い結晶相のことをいう。
また、本発明において、真密度とは、溶解により製造された、内部に空隙のない熱電材料の試料の体積と重量を実測することにより求めた密度のことをいう。
式(1)からわかるように、熱電材料は、出力因子Pfが高く熱伝導率κが小さいほど、無次元性能指数ZTが高く優れた性能を示す。熱電材料の出力因子Pfや熱伝導率κは、構成元素、結晶構造および組織形態などに依存する。
本発明者らは、MgAgAs型結晶構造をもつ金属間化合物において、その密度を真密度に近くすることによって、出力因子Pf(=α2/ρ)、ゼーベック係数、導電率が向上し、材料の密度が低い場合に比べ高い性能指数を得られることを見出した。
すなわち、第1実施形態に示される熱電材料は、次の組成式(2)で示されるように、MgAgAs型結晶相を主相とするハーフホイスラー化合物であり、その密度が真密度の99.0%を超えることを特徴とするものである。
[化1]
組成式:(Tia1Zrb1Hfc1)xAyB100−x−y …(2)
(組成式(2)中、0≦a1≦1、0≦b1≦1、0≦c1≦1、a1+b1+c1=1、30≦x≦35、30≦y≦35、AはNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素、BはSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素である。)
[化1]
組成式:(Tia1Zrb1Hfc1)xAyB100−x−y …(2)
(組成式(2)中、0≦a1≦1、0≦b1≦1、0≦c1≦1、a1+b1+c1=1、30≦x≦35、30≦y≦35、AはNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素、BはSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素である。)
組成式(2)で示される熱電材料では、構成元素をMABで表わしたとき、Mサイトの元素としてTi、ZrおよびHfを用いる。これらの元素により、熱伝導率κを低下させることができる。
また、MサイトにTi、ZrおよびHfのうち、2つ以上の元素を用いることにより、原子半径および原子量の不均一性によるフォノンの散乱を生じさせて、熱伝導率κを大幅に低減させることができる。
さらに、本発明者らは、組成式(2)で示される熱電材料において、MサイトにTi、ZrおよびHfの全てを用いると、ゼーベック係数αの増加に効果があることを見出した。組成式(2)で示される熱電材料のうち、Ti、ZrおよびHfの全てを含むものは、フェルミ面近傍における電子密度分布に急峻な変化が生じていると考えられる。
MgAgAs結晶相以外の結晶相が析出すると、ゼーベック係数αが低下するおそれがある。このため、元素Mの組成xおよび元素Aの組成yの範囲は、それぞれ30≦x≦35および30≦y≦35であることが好ましい。xおよびyのより好ましい範囲は、それぞれ33≦x≦34および33≦y≦34である。
また、組成式(2)で示される熱電材料は、MgAgAs型結晶相を主相とするハーフホイスラー化合物であり、密度が真密度の99.0%を超えるように調整されている。このため、組成式(2)で示される熱電材料は、ハーフホイスラー化合物にくらべ、従来の比較的高い出力因子Pfと十分に低い熱伝導率κを有する。したがって、組成式(2)で示される熱電材料は、大きな無次元性能指数ZTを有することができる。
次に、本発明に係る熱電材料の第2実施形態について説明する。
次の組成式(3)で示される熱電材料は、MgAgAs型結晶相を主相とするハーフホイスラー化合物であり、その密度が真密度の99.0%を超えることを特徴とするものである。
[化2]
組成式:(Lnd(Tia2Zrb2Hfc2)1−d)xAyB100−x−y …(3)
(組成式(3)中、LnはYおよび希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の元素、AはNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素、BはSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素を表し、a2、b2、c2はそれぞれ0≦a2≦1、0≦b2≦1、0≦c2≦1、a2+b2+c2=1の数、dは0<d≦0.3の数、x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表す。)
[化2]
組成式:(Lnd(Tia2Zrb2Hfc2)1−d)xAyB100−x−y …(3)
(組成式(3)中、LnはYおよび希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の元素、AはNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素、BはSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素を表し、a2、b2、c2はそれぞれ0≦a2≦1、0≦b2≦1、0≦c2≦1、a2+b2+c2=1の数、dは0<d≦0.3の数、x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表す。)
本発明者らは、組成式(2)で示されるハーフホイスラー化合物MAB(M=Ti、Zr、Hf)における元素Mの一部を、Ti、Zr、Hfのいずれよりも原子半径が大きい、Yおよび希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の元素で置換することによって、熱伝導率κを改善できることを見出した。
つまり、Ln(Yおよび希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の元素)は、熱電材料の熱伝導率κを低減するのに有効な元素であることを見出した。
Lnのうち、希土類元素には周期律表における原子番号57のLaから原子番号71のLuまでの全ての元素が含まれる。融点および原子半径を考慮すると、LnとしてはEr、GdおよびNdが特に好ましい。
Lnは少量でもこの熱伝導率κを低減する効果を発揮するが、熱伝導率κをより低減するためには、Lnの配合率dは、LnとM(Ti、Zr、Hf)との総量に対し、0.1原子%以上とすることが好ましい。Ln、Ti、ZrおよびHfの総量に対し、Lnの配合率dが30原子%を超えた場合には、MgAgAs型結晶相以外の結晶相、例えばLnSn3相の析出が顕著になって、ゼーベック係数の劣化を招くおそれがある。
したがって、dの範囲は0<d≦0.3とすることが好ましく、0.001≦d≦0.3とすることがより好ましい。
組成式(3)で示される熱電材料においても、組成式(2)で示される熱電材料と同様に、xおよびyの範囲はそれぞれ30≦x≦35および30≦y≦35であることが好ましい。この範囲を逸脱すると、MgAgAs結晶相以外の結晶相が析出してゼーベック係数αが低下するおそれがあるためである。
一般に、ハーフホイスラー化合物においては、総価電子数が18近傍である場合に大きなゼーベック係数が観測される。例えば、ZrNiSnにおける外殻電子配置は、Zr(5d26s2)、Ni(3d84s2)、Sn(5s25p2)であり、価電子の総数は18となる。TiNiSnおよびHfNiSnも同様に、価電子の総数は18となる。
一方、組成式(3)で示されるように元素M(Ti、Zr、Hf)の一部を希土類元素で置換した場合、外殻電子配置が(5d16s2)である希土類元素(Ce、Eu、Ybを除く)を含むハーフホイスラー化合物では総価電子数が18からずれてしまうおそれがある。
この総荷電子数のずれは、xおよびyを適宜調整することにより補うことができる。
組成式(2)または組成式(3)において、元素M(Ti、Zr、Hf)の一部は、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWからなる群より選択される少なくとも一種の元素M’で置換してもよい。元素M’は単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
元素Mの一部を元素M’で置換することによって、主相であるMgAgAs型結晶相の総価電子数を調整することができ、ゼーベック係数αを増大させたり電気抵抗率ρを低下させたりすることができる。
また、この元素M’と希土類元素とを併用することによって、総価電子数が18近傍になるように総価電子数を調整することによっても、ゼーベック係数αを増大させることができる。
ただし、元素M’の置換量は元素M(Ti、Zr、Hf)の30原子%以下とすることが好ましい。元素M’の置換量が30原子%を超えると、MgAgAs型結晶相以外の結晶相が析出して、ゼーベック係数の低下を招くおそれがある。
組成式(2)または組成式(3)において、元素A(Ni、Co)の一部を、Mn、Fe、CoおよびCuからなる群より選択される少なくとも一種の元素A’で置換してもよい。元素A’は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
元素Aの一部を元素A’で置換することによって、主相であるMgAgAs型結晶相の総価電子数を調整するなどしてゼーベック係数αを増大させたり、電気抵抗率ρを低下させたりすることができる。
ただし、元素A’の置換量は、一般的には、元素Aの50原子%以下にすることが好ましい。特に、元素Aの一部をCuで置換する場合にCuが多すぎるとMgAgAs型結晶相の生成を阻害するおそれがあるため、Cuの置換量は元素Aの30原子%以下にすることがより好ましい。
また、組成式(2)または組成式(3)における元素B(Sn、Sb)の一部を、Si、Mg、As、Sb、Bi、Ge、Pb、GaおよびInからなる群より選択される少なくとも一種の元素B’で置換してもよい。元素B’は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
元素Bの一部を元素B’で置換することによって、主相であるMgAgAs型結晶相の総価電子数を調整するなどしてゼーベック係数αを増大させたり、電気抵抗率ρを低下させたりすることができる。
ただし、元素B’は、有害性、有毒性、材料コストを考慮すると、SiおよびBiから選択することが特に好ましい。また、元素B’の置換量は、元素Bの30原子%以下とすることが好ましい。元素B’の置換量が30原子%を超えた場合には、MgAgAs型結晶相以外の結晶相が析出して、ゼーベック係数αの低下を招くおそれがある。
次に、本発明に係る熱電材料の製造方法について説明する。
まず、組成式(2)または組成式(3)で示される所定量の各元素を含有する合金を、アーク溶解や高周波溶解などによって作製する。合金の作製に当たっては、単ロール法、双ロール法、回転ディスク法、ガスアトマイズ法などの液体急冷法などを採用することもできる。液体急冷法は、合金を構成する結晶相を微細化したり、結晶相内への元素の固溶域を拡大したりするなどの点で有利であり、熱伝導率κを低減するのに寄与する。
作製された合金に対して、必要に応じて熱処理を施してもよい。この熱処理によって合金が単相化され、結晶粒子径も制御されるので、熱電特性をさらに高めることができる。溶解、液体急冷、および熱処理などの工程は、合金の酸化を防止するという観点から、例えばArなどの不活性雰囲気中で行うことが好ましい。
次に、合金をボールミル、ブラウンミル、スタンプミルなどにより粉砕して合金粉末を得た後、合金粉末を焼結法、ホットプレス法、SPS法などによって一体成形する。合金の酸化を防止するという観点から、一体成形は例えばArなどの不活性雰囲気中で行うことが好ましい。
次に、組成式(2)または組成式(3)で示される熱電材料において、密度を真密度の99.0%を超える範囲に調整する方法について、より具体的に説明する。
例えば、合金粉末を、ホットプレス法により、成形圧力P、成形温度Tとし、成形時間を1時間に固定して成形し、熱電材料を製造する場合を考える。
この場合、成形圧力Pと成形温度Tが、次の式(4)の関係を満たすとき、成形体の密度は99.0%を超え、より性能の高い熱電材料を製造することができる。
[数2]
P>−0.35T+450 …(4)
(ただし、Pは成形圧力(MPa)、Tは成形温度(℃)を表す。)
[数2]
P>−0.35T+450 …(4)
(ただし、Pは成形圧力(MPa)、Tは成形温度(℃)を表す。)
一方、P≦−0.35T+450という条件では、成形体の密度が99.0%を下回る。成形体の密度が真密度の99.0%を下回ると出力因子Pf(=α2/ρ)、ゼーベック係数α、導電率σの低下が生じる。
したがって、成形圧力Pと成形温度Tを管理することで、組成式(2)または組成式(3)で示される熱電材料の密度を、真密度の99.0%を超える範囲に調整することが可能である。
成形体の形状や寸法は適宜選択することができる。例えば、外径0.5〜10mmφで厚み1〜30mmの円柱状や、0.5〜10mm角で厚み1〜30mmの直方体状などとすることができる。
次いで、得られた成形体を所望の寸法に加工する。成形体の形状や寸法は適宜選択することができる。例えば、外径0.5〜10mmφで厚み1〜30mmの円柱状や、0.5〜10mm角で厚み1〜30mmの直方体状などとすることができる。
次に、本発明に係る熱電材料を用いた熱電変換素子の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る熱電変換素子の構造を模式的に示す断面図である。
この熱電変換素子10は、p型半導体の熱電材料(p型熱電材料)を含むp型素子1とn型半導体の熱電材料(n型熱電材料)を含むn型素子2とを交互に接合する電極3を覆うように絶縁性基板4で挟んだ構造をもつ。
p型素子1およびn型素子2は、電極3を介して交互に接続することにより、pn半導体対を形成する。
この熱電変換素子10において、p型素子1またはn型素子2のどちらか一方、もしくは両方として、組成式(2)または組成式(3)で示された本発明に係る熱電材料を用いる。どちらか一方のみに本発明に係る熱電材料を用いる場合、他方にはBi−Te系、Pb−Te系などの熱電材料を用いる。
したがって、熱電変換素子10は、出力因子を比較的大きくかつ熱伝導率を十分に低くすることにより高い無次元性能指数ZTを示すハーフホイスラー化合物を用いた熱電材料により構成できるため、従来のハーフホイスラー化合物を用いた熱電材料と比べ、はるかに高性能である。
本発明の熱電材料について、実施例を示して以下に詳細に説明する。
表1は、実施例1および比較例1の特性を対比した表である。
表1に示す実施例1について、代表的な実施例として説明する。原料として純度99.9%のTi、純度99.9%のZr、純度99.9%のHf、純度99.99%のNi、および純度99.99%のSnを用意し、(Ti0.3Zr0.35Hf0.35)NiSnで表される合金を得るように各原料を秤量した。秤量した原料を混合し、アーク炉内の水冷銅製ハースに装填して、2×10-3Paの真空度まで真空引きした。
次に、純度99.999%の高純度Arを−0.04MPaまで導入して減圧Ar雰囲気として、アーク溶解した。溶解後、水冷銅製ハースで急冷して金属塊を得た。この金属塊を石英管に10-4Pa以下の高真空で真空封入し、1150℃で2時間熱処理した。この金属塊を45μm以下に粉砕した。得られた合金粉末を内径20mmの金型を用いて圧力50MPaで成形した。得られた成形体を内径20mmのカーボン製モールドに充填し、Ar雰囲気中、80MPa、1200℃で1時間加圧焼結して、直径約20mm円盤状の焼結体を得た。この焼結体はほぼ空隙を含まないとみなせるものであった。
次に、この焼結体の正確な密度を求めるために、マイクロメーターを用いてこの焼結体の外径と厚さを測定し、焼結体の体積を求めた。この結果、本実施例の焼結体は真密度の99.9%の密度であり、ほぼ真密度を持つ焼結体が得られていることがわかった。
この焼結体を粉末X線回析法によって調べたところ、MgAgAs型結晶層を主としていることが確認された。この焼結体の組成をICP発光分光法で分析したところ、ほぼ所定の組成であることが確認された。
得られた焼結体について、以下の方法によって熱電特性を評価した。
(a)抵抗率ρ
焼結体から1.5mm×0.5mm×18mmの試料を切り出し、電極を形成し直流4端子法で測定した。
焼結体から1.5mm×0.5mm×18mmの試料を切り出し、電極を形成し直流4端子法で測定した。
(b)ゼーベック係数α
焼結体から5mm×1.5mm×0.5mmの試料を切り出し、両端に2℃の温度差を付け起電力を測定し、ゼーベック係数αを求めた。
焼結体から5mm×1.5mm×0.5mmの試料を切り出し、両端に2℃の温度差を付け起電力を測定し、ゼーベック係数αを求めた。
(c)熱伝導率κ
焼結体から外径10mm×厚さ2.0mmの試料を切り出し、レーザーフラッシュ法により熱拡散率を測定した。また、DSC測定により比熱を求めた。このとき、上記で求めた焼結体の密度を用いた。これらの値から熱伝導率κ(格子熱伝導率)を算出した。
焼結体から外径10mm×厚さ2.0mmの試料を切り出し、レーザーフラッシュ法により熱拡散率を測定した。また、DSC測定により比熱を求めた。このとき、上記で求めた焼結体の密度を用いた。これらの値から熱伝導率κ(格子熱伝導率)を算出した。
こうして得られた抵抗率ρ、ゼーベック係数αおよび熱伝導率κの値を用い、式(1)より無次元性能指数ZTを求めた。300Kおよび700Kにおける抵抗率ρ、ゼーベック係数α、熱伝導率κおよび無次元性能指数ZTは次のとおりであった。
300K:抵抗率ρ 8.62×10−3Ωcm
ゼーベック係数α −333μV/K
熱伝導率κ 3.2W/mK
ZT=0.12
700K:抵抗率ρ 2.35×10−3Ωcm
ゼーベック係数α −323μV/K
熱伝導率κ 2.6W/mK
ZT=1.20
300K:抵抗率ρ 8.62×10−3Ωcm
ゼーベック係数α −333μV/K
熱伝導率κ 3.2W/mK
ZT=0.12
700K:抵抗率ρ 2.35×10−3Ωcm
ゼーベック係数α −323μV/K
熱伝導率κ 2.6W/mK
ZT=1.20
次に、比較例1について説明する。
焼結条件を、Ar雰囲気中、30MPa、780℃、1時間とした以外は、実施例1と全く同様の手順により、焼結体を得た。この焼結体は真密度の69.1%の密度を有していた(比較例1)。
表1には、密度(d)/真密度(d0)のパーセンテージ[(d/d0)×100]、熱伝導率κ、出力因子Pf、無次元性能指数ZTを示す。
図2に(Ti0.3Zr0.35Hf0.35)NiSnについて焼結温度と密度/真密度のパーセンテージとの関係を示す。
1 p型素子
2 n型素子
3 電極
4 絶縁性基板
10 熱電変換素子
2 n型素子
3 電極
4 絶縁性基板
10 熱電変換素子
Claims (10)
- AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、
組成式が(Tia1Zrb1Hfc1)xAyB100−x−yで表され、
前記a1、b1、c1はそれぞれ0≦a1≦1、0≦b1≦1、0≦c1≦1、a1+b1+c1=1の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、
MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超えることを特徴とする熱電材料。 - LnをYおよび希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の元素として表し、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、
組成式が(Lnd(Tia2Zrb2Hfc2)1−d)xAyB100−x−yで表され、
前記a2、b2、c2はそれぞれ0≦a2≦1、0≦b2≦1、0≦c2≦1、a2+b2+c2=1の数を、前記dは0<d≦0.3の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、
MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超えることを特徴とする熱電材料。 - 前記Ti、ZrおよびHfの一部は、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWからなる群より選択される少なくとも一種の元素で置換されたものである請求項1または2に記載の熱電材料。
- 前記Aの一部は、Mn、FeおよびCuからなる群より選択される少なくとも一種の元素で置換されたものである請求項1または2に記載の熱電材料。
- 前記Bの一部は、Si、Mg、As、Bi、Ge、Pb、GaおよびInからなる群より選択される少なくとも一種の元素で置換されたものである請求項1または2に記載の熱電材料。
- p型熱電材料を含むp型素子と、
n型熱電材料を含むn型素子とを備え、
前記p型素子と前記n型素子とを交互に直列に接続した構造を有し、
前記p型熱電材料および前記n型熱電材料の少なくとも一方は、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、
組成式が(Tia1Zrb1Hfc1)xAyB100−x−yで表され、
前記a1、b1、c1はそれぞれ0≦a1≦1、0≦b1≦1、0≦c1≦1、a1+b1+c1=1の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、
MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超える熱電材料であることを特徴とする熱電変換素子。 - p型熱電材料を含むp型素子と、
n型熱電材料を含むn型素子とを備え、
前記p型素子と前記n型素子とを交互に直列に接続した構造を有し、
前記p型熱電材料および前記n型熱電材料の少なくとも一方は、LnをYおよび希土類元素からなる群より選択される少なくとも一種の元素として表し、AをNiおよびCoから選択される少なくとも一種の元素として表し、BをSnおよびSbから選択される少なくとも一種の元素として表したとき、
組成式が(Lnd(Tia2Zrb2Hfc2)1−d)xAyB100−x−yで表され、
前記a2、b2、c2はそれぞれ0≦a2≦1、0≦b2≦1、0≦c2≦1、a2+b2+c2=1の数を、前記dは0<d≦0.3の数を、前記x、yはそれぞれ30≦x≦35、30≦y≦35の数を表し、
MgAgAs型結晶構造を有する相を主相とし、密度が真密度の99.0%を超える熱電材料であることを特徴とする熱電変換素子。 - 前記熱電材料は、前記Ti、ZrおよびHfの一部がV、Nb、Ta、Cr、MoおよびWからなる群より選択される少なくとも一種の元素で置換されたものである請求項6または7に記載の熱電変換素子。
- 前記熱電材料は、前記Aの一部がMn、FeおよびCuからなる群より選択される少なくとも一種の元素で置換されたものである請求項6または7に記載の熱電材料。
- 前記熱電材料は、前記Bの一部がSi、Mg、As、Bi、Ge、Pb、GaおよびInからなる群より選択される少なくとも一種の元素で置換されたものである請求項6または7に記載の熱電材料。
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