JP2007157459A - 非水電解質電池 - Google Patents

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寛之 明石
Kenichi Ogawa
健一 小川
Yoshiaki Obana
良哲 尾花
Tomitaro Hara
富太郎 原
Atsushi Kajita
篤史 梶田
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Abstract

【課題】最大充電電圧が4.25V以上6.0V以下の非水電解質電池において、セパレータの材質が著しく損傷するのを抑制し、フロート特性が劣化するのを抑制することで、高いエネルギー密度と優れた放電特性を実現できる非水電解質電池を提供する
【解決手段】電池缶1の内部に、帯状の正極2と負極3とがセパレータ4を介して巻回された巻回電極体20を有している。また、正極2とセパレータ4との界面には、フッ素樹脂層2cが設けられている。フッ素樹脂層2cは、正極2とセパレータ4との化学反応を低減するためのものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、非水電解質電池に関し、詳しくは、正極、負極、非水電解質およびセパレータにより構成される非水電解質電池に関する。
近年の携帯電子技術の目覚しい発達により、携帯電話やノートブックコンピューターは高度情報化社会を支える基盤技術として認識されている。これら機器の高機能化に関する研究開発は精力的に進められており、高機能化による消費電力の増加が駆動時間を短縮することが課題とされてきた。
一定水準以上の駆動時間を確保するためには、駆動電源として用いられる二次電池の高エネルギー密度化が必須条件となるため、例えばリチウムイオン二次電池等に代表される高機能性二次電池におけるさらなる高エネルギー密度化が期待されている。
従来のリチウムイオン二次電池では、正極にコバルト酸リチウムおよび負極には炭素材料が使用されており、作動電圧が4.2Vから2.5Vの範囲で用いられてきた。単電池において、端子電圧を4.2Vまで上げられるのは、非水電解質材料やセパレータ等の優れた電気化学的安定性によるところが大きい。
ところで、従来の最大4.2Vで作動するリチウムイオン二次電池に用いられるコバルト酸リチウム等の正極活物質は、その理論容量に対して6割程度の容量を活用しているに過ぎず、さらに充電電圧を上げることにより、残存容量を活用することが原理的に可能である。実際、例えば特許文献1にて開示されているように、充電時の電圧を4.25V以上にすることにより、高エネルギー密度化が発現することが知られている。
国際公開第WO03/019713A1号パンフレット
その一方で、充電電圧を上げた場合には電池特性の劣化が著しいことが報告されている。例えば、非特許文献2に記載されているように、充電電圧を4.4V程度に設定したリチウムイオン二次電池を評価すると、特に、室温よりも高い温度領域において電池の基本特性劣化が顕著であることが課題とされている。
J. R. Dahn et al., Electrochimica Acta, 49, 1079-1090, (2004).
従来、このような劣化現象については、例えば特許文献3に記載されているように、リチウムイオンの挿入・脱離量の増大による結晶構造に発生する歪や疲労などによる劣化や、正極自身の酸化性が強まることによる電解質材料の化学変化等が報告されている。
特開2004−55539号公報
このような劣化現象に対し、例えば、非特許文献4および非特許文献5に記載されているように、例えば、層状構造を有する含リチウム複合酸化物をZnOやAl23などの酸化物で被覆したような化合物が提案される等、主として正極活物質の改良を中心とした報告がなされてきた。
J. Prakash et al., Journal of the Electrochemical Society, 150 (7), A970-A972 (2003). B. Park et al., Journal of the Electrochemical Society, 149(2), A127-A132 (2002).
しかしながら、これらの構造による改善は、一定水準の効果を示すものの、特に、高温下におけるフロート特性については、さらなる改善が必要となる。そこで、本願発明者等は、高温状態でのフロート特性の改善について鋭意検討を行ったところ、以下に説明するように、特に充電電圧が高いことを特徴とする本電池系において著しくセパレータの劣化反応が進行することが要因であることを突き止めた。
本願発明者等は、最大充電電圧が4.25V以上の非水電解質電池のモデルとして、リチウムイオン二次電池を調査対象に選定し、それらの高温下における保存劣化を詳しく検証し、以下のような新規な知見を得ることに成功した。
すなわち、従来のように最大充電電圧が4.2Vのリチウムイオン二次電池では、酸化力が上昇した正極と接触するセパレータの酸化分解反応は、その見かけの反応速度自体が非常に遅いため、高温下における保存においても分子構造の分解が極めて生起しづらい系が成立しており、結果的に保存後の特性劣化が起こりにくかったことを実験的に突き止めた。一方、最大充電電圧が4.25V以上の非水電解質電池では、正極の酸化力がセパレータの主成分であるポリオレフィン材料の耐酸化限界を上回ってしまう結果、セパレータの材質が著しく損傷し、フロート特性が劣化していることを新たに見出した。この劣化挙動は、従来報告されてきた正極近傍における電解質材料の分解反応等による劣化挙動とは、異なる新規な知見である。この劣化挙動を改善することにより、電池の大幅な特性改善を図ることが可能であることを見出した。
したがって、この発明の目的は、最大充電電圧が4.25V以上6.0V以下の非水電解質電池において、セパレータの材質が著しく損傷するのを抑制し、フロート特性が劣化するのを抑制することで、高いエネルギー密度と優れた放電特性を実現できる非水電解質電池を提供することにある。
上述した課題を解決するために、この発明は、
正極と、負極と、非水電解質およびセパレータとを有し、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の範囲内である非水電解質電池であって、
セパレータと正極との間に含フッ素高分子で構成された多孔質層が設けられたこと
を特徴とする非水電解質電池である。
この発明では、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の非水電解質電池において、正極とセパレータとの間に含フッ素高分子で構成された多孔質層が設けられる。これにより、正極とセパレータ材料間の化学反応を効果的に低減することで、正極の酸化力がセパレータの主成分であるポリオレフィン材料の耐酸化限界を上回る結果生じるセパレータの材質の著しい損傷を抑制し、フロート特性が劣化するのを抑制できる。
この発明によれば、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の非水電解質電池において、セパレータの材質が著しく損傷するのを抑制し、フロート特性の劣化を抑制することで、高いエネルギー密度と優れた放電特性を実現できる。
(1)第1の実施形態
(1−1)非水電解質電池の構成
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明の第1の実施形態による微多孔膜を用いた二次電池の断面構造を表している。
この二次電池では、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が、4.20Vより大きく6.00V以下、若しくは4.20Vより大きく4.65V以下、または4.25V以上6.00V以下、若しくは4.25V以上4.65V以下である。
この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶1の内部に、帯状の正極2と帯状の負極3とがセパレータ4を介して巻回された巻回電極体20を有している。また、正極2とセパレータ4との界面には、フッ素樹脂層2cが設けられている。フッ素樹脂層2cは、正極2とセパレータ4との化学反応を低減するためのものである。
電池缶1は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶1の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板5,6がそれぞれ配置されている。
電池缶1の開放端部には、電池蓋7と、この電池蓋7の内側に設けられた安全弁機構8および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)9とが、ガスケット10を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶1の内部は密閉されている。電池蓋7は、例えば、電池缶1と同様の材料により構成されている。安全弁機構8は、熱感抵抗素子9を介して電池蓋7と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板11が反転して電池蓋7と巻回電極体20との電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子9は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものである。ガスケット10は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
巻回電極体20は、例えば、センターピン12を中心に巻回されている。巻回電極体20の正極2には、例えばアルミニウムなどよりなる正極リード13が接続されており、負極3には、例えばニッケルなどよりなる負極リード14が接続されている。正極リード13は、安全弁機構8に溶接されることにより電池蓋7と電気的に接続されており、負極リード14は、電池缶1に溶接され電気的に接続されている。
[正極]
図2は、図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表すものである。図2に示すように、正極2は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体2Aと、正極集電体2Aの両面に設けられた正極合剤層2Bとを有している。なお、正極集電体2Aの片面のみに正極合剤層2Bが設けられた領域を有するようにしてもよい。正極集電体2Aは、例えば、アルミニウム(Al)箔等の金属箔により構成されている。正極合剤層2Bは、例えば、正極活物質を含んでおり、必要に応じてグラファイトなどの導電剤と、ポリフッ化ビニリデンなどの結着剤とを含んでいてもよい。
正極活物質としては、リチウムを含有する化合物、例えばリチウム酸化物,リチウム硫化物あるいはリチウムを含む層間化合物が適当であり、これらの2種以上を混合して用いてもよい。特に、エネルギー密度を高くするには、正極活物質としてLixMO2を主体とするリチウム複合酸化物を含んでいることが好ましい。なお、Mは1種類以上の遷移金属が好ましく、具体的には、コバルト(Co),ニッケル(Ni),マンガン(Mn),鉄(Fe),アルミニウム(Al),バナジウム(V)およびチタン(Ti)からなる群のうちの少なくとも1種が好ましい。また、xは、電池の充放電状態によって異なり、通常、0.05≦x≦1.10の範囲内の値である。このようなリチウム複合酸化物の具体例としては、例えば、LiaCoO2(a≒1)、LibNiO2(b≒1)あるいはLicNidCo1-d2(c≒1、0<d<1である。)が挙げられる。また、リチウム複合酸化物としては、スピネル構造を有するLieMn24(e≒1)、あるいは、オリビン構造を有するLifFePO4(f≒1)が挙げられる。
例えば、一般式としては以下に述べる(化1)〜(化2)で表された組成を有するリチウム遷移金属複合酸化物を用いることができる。
(化1)
LipNi(1-q-r)MnqM1r(2-y)z
(M1は、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)を除く2族〜15族から選ばれる元素のうち少なくとも一種を示す。Xは、酸素(O)以外の16族元素および17族元素のうち少なくとも1種を示す。p、q、y、zは、0≦p≦1.5、0≦q≦1.0、0≦r≦1.0、−0.10≦y≦0.20、0≦z≦0.2の範囲内の値である。)
(化2)
LiaM2bPO4
(M2は、2族〜15族から選ばれる元素のうち少なくとも一種を示す。a、bは、0≦a≦2.0、0.5≦b≦2.0の範囲内の値である。)
[負極]
図2に示すように、負極3は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体3Aと、負極集電体3Aの両面に設けられた負極合剤層3Bとを有している。なお、負極集電体3Aの片面のみに負極合剤層3Bが設けられた領域を有するようにしてもよい。負極集電体3Aは、例えば銅(Cu)箔などの金属箔により構成されている。負極合剤層3Bは、例えば、負極活物質を含んでおり、必要に応じてポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んでいてもよい。
負極活物質としては、リチウムを吸蔵および離脱することが可能な負極材料(以下、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料と適宜称する。)を含んでいる。リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料としては、例えば、炭素材料、金属化合物、酸化物、硫化物、LiN3などのリチウム窒化物、リチウム金属、リチウムと合金を形成する金属、あるいは高分子材料などが挙げられる。
炭素材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維あるいは活性炭が挙げられる。このうち、コークス類には、ピッチコークス、ニードルコークスあるいは石油コークスなどがある。有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂等の高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいい、一部には難黒鉛化性炭素または易黒鉛化性炭素に分類されるものもある。また、高分子材料としてはポリアセチレンあるいはポリピロール等が挙げられる。
このようなリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料のなかでも、充放電電位が比較的リチウム金属に近いものが好ましい。負極3の充放電電位が低いほど電池の高エネルギー密度化が容易となるからである。なかでも炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好なサイクル特性を得ることができるので好ましい。特に黒鉛は、電気化学当量が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるので好ましい。また、難黒鉛化性炭素は、優れたサイクル特性を得ることができるので好ましい。
リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料としては、また、リチウム金属単体、リチウムと合金を形成可能な金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が挙げられる。これらは高いエネルギー密度を得ることができるので好ましく、特に、炭素材料と共に用いるようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるのでより好ましい。なお、本明細書において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とからなるものも含める。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうち2種以上が共存するものがある。
このような金属元素あるいは半金属元素としては、スズ(Sn),鉛(Pb),アルミニウム(Al),インジウム(In),ケイ素(Si),亜鉛(Zn),アンチモン(Sb),ビスマス(Bi),カドミウム(Cd),マグネシウム(Mg),ホウ素(B),ガリウム(Ga),ゲルマニウム(Ge),ヒ素(As),銀(Ag),ジルコニウム(Zr),イットリウム(Y)またはハフニウム(Hf)が挙げられる。これらの合金あるいは化合物としては、例えば、化学式MasMbtLiu、あるいは化学式MapMcqMdrで表されるものが挙げられる。これら化学式において、Maはリチウムと合金を形成可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、MbはリチウムおよびMa以外の金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mcは非金属元素の少なくとも1種を表し、MdはMa以外の金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表す。また、s、t、u、p、qおよびrの値はそれぞれs>0、t≧0、u≧0、p>0、q>0、r≧0である。
なかでも、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が好ましく、特に好ましいのはケイ素あるいはスズ、またはこれらの合金あるいは化合物である。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
この他、MnO2、V25、V613、NiS、MoSなど、リチウムを含まない無機化合物も、正負極のいずれかに用いることができる。
[電解液]
電解液としては、非水溶媒に電解質塩を溶解させた非水電解液を用いることができる。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートのうちの少なくとも一方を含んでいることが好ましい。サイクル特性を向上させることができるからである。特に、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとを混合して含むようにすれば、よりサイクル特性を向上させることができるので好ましい。非水溶媒としては、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートまたはメチルプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステルの中から、少なくとも1種を含んでいることが好ましい。サイクル特性をより向上させることができるからである。
非水溶媒としては、さらに、2,4−ジフルオロアニソールおよびビニレンカーボネートのうちの少なくとも一方を含んでいることが好ましい。2,4−ジフルオロアニソールは放電容量を改善することができ、ビニレンカーボネートはサイクル特性をより向上させることができるからである。特に、これらを混合して含んでいれば、放電容量およびサイクル特性を共に向上させることができるのでより好ましい。
非水溶媒としては、さらに、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、これら化合物の水素基の一部または全部をフッ素基で置換したもの、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピロニトリル、N,N−ジメチルフォルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、ジメチルスルフォキシドあるいはリン酸トリメチル等のいずれか1種または2種以上を含んでいてもよい。
組み合わせる電極によっては、上記非水溶媒群に含まれる物質の水素原子の一部または全部をフッ素原子で置換したものを用いることにより、電極反応の可逆性が向上する場合がある。したがって、これらの物質を適宜用いることも可能である。
電解質塩であるリチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiB(C654、LiCH3SO3、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiC(SO2CF33、LiAlCl4、LiSiF6、LiCl、LiBF2(ox)、LiBOB、あるいはLiBrが適当であり、これらのうちのいずれか1種または2種以上が混合して用いることができる。なかでも、LiPF6は、高いイオン伝導性を得ることができるとともに、サイクル特性を向上させることができるので好ましい。
[セパレータ]
以下に、第1の実施形態に利用可能なセパレータ材料について説明する。セパレータ材料としては、従来の電池に使用されてきたものを利用することが可能である。そのなかでも、ショート防止効果に優れ、且つシャットダウン効果による電池の安全性向上が可能なポリオレフィン製微孔性フィルムを使用することが特に好ましい。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン樹脂からなる微多孔膜が好ましい。
さらに、セパレータ材料としては、シャットダウン温度がより低いポリエチレンと耐酸化性に優れるポリプロピレンを積層または混合したものを用いることが、シャットダウン性能とフロート特性の両立が図れる点から、より好ましい。
セパレータ4と正極2との界面には、多孔質であるフッ素樹脂層2cが設けられる。フッ素樹脂層2cの材料としては、ポリ四フッ化エチレン、より好ましくは、ポリフッ化ビニリデン、ポリ六フッ化プロピレンを基本骨格とする材料を用いることができる。さらに、これらの共重合体も利用することが可能である。その他、パーフルオロアルコキシアルカン(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー、パーフルオロエチレン-プロペンコポリマー、エチレン-クロロトリフルオロエチレンコポリマーなどを利用することが可能である。
フッ素樹脂層2cは、電極反応種となるイオンの移動を妨げることが無いように注意深く配することが必要である。実際に介在させる手法としては、正極表面やセパレータ表面へ予め担持することができる。さらに、この発明の1の実施形態のように、巻回電極体20を採用した系では、巻回時に正極2およびセパレータ4の界面に直接噴霧することも可能である。
介在するフッ素樹脂層2cの量は、単位面積当りの重量で規定される。例えば、0.1mg/cm2以上10mg/cm2以下となる程度に介在させることが好ましい。0.1mg/cm2より小さいと、酸化分解反応に対する保護効果が発揮させづらくなるからである。10mg/cm2より大きいと、電極間距離の増加によるイオン伝導経路長の冗長化により、エネルギー密度の低下が顕著化するため、不適当となるからである。
電極表面やセパレータ表面にフッ素樹脂層2cを設ける手法としては、フッ素樹脂の懸濁液を被着表面へ噴霧した後に乾燥させる方法、フッ素樹脂の溶液をバーコーター等により塗布した後、乾燥する方法等を、代表例として挙げることが可能である。このように、フッ素樹脂層2cを設ける手法は、限定されるものではないが、上述した懸濁液の噴霧方法は、フッ素樹脂層2cが多孔質に富む構造を容易に呈することから、電解液の浸透性などを確保でき、より好ましい方法である。
(1−2)非水電解質電池の製造方法
次に、この発明の第1の実施形態による非水電解質電池の製造方法について説明する。以下、一例として円筒型の非水電解質電池を挙げて、非水電解質電池の製造方法について説明する。
正極2は、以下に述べるようにして作製する。まず、例えば、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤を1−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させて正極合剤スラリーとする。
次に、この正極合剤スラリーを正極集電体2Aに塗布し溶剤を乾燥させた後、ロールプレス機などにより圧縮成型して正極合剤層2Bを形成し、正極2を作製する。
負極3は、以下に述べるようにして作製する。まず、例えば、負極活物質と、結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤を1−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させて負極合剤スラリーとする。
次に、この負極合剤スラリーを負極集電体3Aに塗布し溶剤を乾燥させた後、ロールプレス機などにより圧縮成型して負極合剤層3Bを形成し、負極3を作製する。
次に、正極集電体2Aに正極リード13を溶接などにより取り付けると共に、負極集電体3Aに負極リード14を溶接などにより取り付ける。次に、予め表面に含フッ素樹脂層2cを担持した正極2と、負極3とをセパレータ4を介して巻回し、正極リード13の先端部を安全弁機構8に溶接すると共に、負極リード14の先端部を電池缶1に溶接して、巻回した正極2および負極3を一対の絶縁板5,6で挟み電池缶1の内部に収納する。
次に、電解液を電池缶1の内部に注入し、電解液をセパレータ4に含浸させる。次に、電池缶1の開口端部に電池蓋7、安全弁機構8および熱感抵抗素子9を、ガスケット10を介してかしめることにより固定する。以上により、この発明の第1の実施形態による非水電解質電池が作製される。
この発明の第1の実施形態による非水電解質電池では、充電を行うと、例えば、正極2からリチウムイオンが離脱し、電解液を介して負極3に吸蔵される。放電を行うと、例えば、負極3からリチウムイオンが離脱し、電解液を介して正極2に吸蔵される。
(2)第2の実施形態
(2−1)非水電解質電池の構成
図3は、この発明の第2の実施形態による非水電解質電池の構造を示す。図3に示すように、この非水電解質電池は、電池素子30を防湿性ラミネートフィルムからなる外装材37に収容し、電池素子30の周囲を溶着することにより封止してなる。電池素子30には、正極リード32および負極リード33が備えられ、これらのリードは、外装材37に挟まれて外部へと引き出される。正極リード32および負極リード33のそれぞれの両面には、外装材37との接着性を向上させるために樹脂片34および樹脂片35が被覆されている。
[外装材]
外装材37は、例えば、接着層、金属層、表面保護層を順次積層した積層構造を有する。接着層は高分子フィルムからなり、この高分子フィルムを構成する材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)が挙げられる。金属層は金属箔からなり、この金属箔を構成する材料としては、例えばアルミニウム(Al)が挙げられる。また、金属箔を構成する材料としては、アルミニウム以外の金属を用いることも可能である。表面保護層を構成する材料としては、例えばナイロン(Ny)、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。なお、接着層側の面が、電池素子30を収納する側の収納面となる。
[電池素子]
この電池素子30は、例えば、図4に示すように、両面にゲル電解質層45が設けられた帯状の負極43と、セパレータ44と、両面にゲル電解質層45が設けられた帯状の正極42と、セパレータ44とを積層し、長手方向に巻回されてなる巻回型の電池素子30である。また、セパレータ44と正極42との間には、フッ素樹脂層42cが設けられている。フッ素樹脂層42cは、正極42とセパレータ44との化学反応を低減するためのものである。なお、第2の実施形態では、セパレータ44とゲル電解質層45との界面にフッ素樹脂層42cが設けられた例について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、正極42とゲル電解質層45との界面にフッ素樹脂層42cを設けることも可能である。さらに、例えば、セパレータ44とゲル電解質層45との界面および正極42とゲル電解質層45との界面に、フッ素樹脂層42cを設けることも可能である。また、上記の実施形態の他、例えば電池素子30は、ゲル電解質を利用せず、非水電解液のみで構成することもできる。さらに、同様な電池素子をラミネートフィルムの代わりに金属ケースに収納した角型電池のような実施形態も可能である。
正極42は、帯状の正極集電体42Aと、この正極集電体42Aの両面に形成された正極合剤層42Bとからなる。正極集電体42Aは、例えばアルミニウム(Al)などからなる金属箔である。
正極42の長手方向の一端部には、例えばスポット溶接または超音波溶接で接続された正極リード32が設けられている。この正極リード32の材料としては、例えばアルミニウム等の金属を用いることができる。
負極43は、帯状の負極集電体43Aと、この負極集電体43Aの両面に形成された負極合剤層43Bとからなる。負極集電体43Aは、負極集電体43Aとしては、例えば、銅(Cu)箔、ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
また、負極43の長手方向の一端部にも正極42と同様に、例えばスポット溶接または超音波溶接で接続された負極リード33が設けられている。この負極リード33の材料としては、例えば銅(Cu)、ニッケル(Ni)等を用いることができる。
ゲル電解質層45以外のことは、上述の第1の実施形態と同様であるので、以下ではゲル電解質層45について説明する。
ゲル電解質層45は、電解液と、この電解液を保持する保持体となる高分子化合物とを含み、いわゆるゲル状となっている。ゲル電解質層45は高いイオン伝導率を得ることができるとともに、電池の漏液を防止できるので好ましい。電解液の構成(すなわち液状の溶媒、電解質塩および添加剤)は、第1の実施形態と同様である。
高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンあるいはポリカーボネートを挙げることができる。特に電気化学的な安定性の点からは、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレンあるいはポリエチレンオキサイドが好ましい。
(2−2)非水電解質電池の製造方法
次に、この発明の第2の実施形態による非水電解質電池の製造方法について説明する。まず、正極42および負極43のそれぞれに、溶媒と、電解質塩と、高分子化合物と、混合溶媒とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶媒を揮発させてゲル電解質層45を形成する。なお、予め正極集電体42Aの端部に正極リード32を溶接により取り付けるとともに、負極集電体43Aの端部に負極リード33を溶接により取り付けるようにする。
次に、ゲル電解質層45が形成された正極42と負極43とを、予めフッ素樹脂層42cが担持されたセパレータ44を介して積層し積層体とした後、この積層体をその長手方向に巻回して、巻回型の電池素子30を形成する。
次に、ラミネートフィルムからなる外装材37を深絞り加工することで凹部36を形成し、電池素子30をこの凹部36に挿入し、外装材37の未加工部分を凹部36上部に折り返し、凹部36の外周部分を熱溶着し密封する。以上により、この発明の第2の実施形態による非水電解質電池が作製される。
この発明の第1の実施形態および第2の実施形態では、満充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.0V以下であることを特徴とする非水電解質電池において、高温下において特に顕著化する正極材料とセパレータ材料間の化学反応を効果的に低減することが可能となり、より高いエネルギー密度と優れた放電特性を実現することが可能となる。
この発明の具体的な実施例について、図1および図2を参照して詳細に説明する。なお、この発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
Figure 2007157459
表1は、実施例1〜実施例35および比較例1〜比較例9に用いた正極2、負極3の材料、充電電圧、被覆材料、被覆目付け量、セパレータ4の材料および厚み、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を示す。以下、表1を参照しながら、実施例1〜実施例35および比較例1〜比較例9について説明する。
<実施例1>
正極2は、次のようにして作製した。コバルト酸リチウム(表1中、正極IIと示す)と炭酸リチウム粉末とを、それぞれ95質量%と1質量%との比率になるように混合した後、この混合物と、アモルファス性炭素粉(ケッチェンブラック)と、ポリフッ化ビニリデンとを、それぞれ94質量%、3質量%、3質量%の比率となるように混合して正極合剤を調製した。この正極合剤を1−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーを作製した後、この正極合剤スラリーを厚み15μmの帯状アルミニウム箔よりなる正極集電体2Aの両面に均一に塗布した。得られた塗布物を温風乾燥した後、ロールプレス機で圧縮成型し、正極合剤層2Bを形成した。正極2の総厚みは135μmとなるようにした。
正極2とセパレータ4の界面に安定層を設ける手法として、実施例1では、正極2の上にポリ4フッ化エチレン含有懸濁液(PTFE、ダイキン工業)を1mg/cm2の目付け量になるようにスプレーコートした後、120℃にて24時間減圧乾燥することで所望の正極材料を得た。
負極3は、次のようにして作製した。平均粒径20μm、比表面積が0.8g/cm3の球状黒鉛粉末と、ポリフッ化ビニリデンと炭素繊維(繊維平均直径0.1μm、アスペクト比5)を、それぞれ90質量%と8質量%と2質量%の比率で混合して負極合剤を調製した。この負極合剤を1−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーを作製した後、負極合剤スラリーを厚み12μmの帯状銅箔よりなる負極集電体3Aの両面に均一に塗布し、さらに、これを加熱プレス成型することにより、負極合剤層3Bを形成した。負極3の総厚みは、140μmとなるようにした。
正極2および負極3を作製した後、表1に示す物性のポリエチレンを主成分とする微多孔膜をセパレータ4として用い、このセパレータ4と正極2と負極3とを、負極3、セパレータ4、正極2、セパレータ4の順に積層し、渦巻型に多数回巻回することにより、外径17.0mmのジェリーロール型の巻回電極体20を作製した。
巻回電極体20を作製した後、巻回電極体20を挟み込むように、巻回電極体20の周面に対して垂直に一対の絶縁板5,6を配設し、正極2の集電をとるために、アルミニウム製の正極リード13の一端を正極集電体2Aから導出し、他端をディスク板11を介して電池蓋7と電気的に接続した。また、負極3の集電をとるためにニッケル製の負極リード14の一端を負極集電体3Aから導出し、他端を電池缶1に溶接した。また、巻回電極体20を電池缶1の内部に収納するとともに、電池缶1の内部に電解液4.0gを減圧方式により注入した。
電解液には、エチレンカーボネート35質量%と、ジメチルカーボネート63質量%およびビニレンカーボネート2質量%とを混合した混合溶媒を調製した。さらに、この混合溶媒に対して、LiPF6を重量モル濃度が1.5mol/kgとなるように溶解させたものを用いた。最後に、アスファルトを塗布したガスケット10を介して電池缶1をかしめることにより、安全弁機構8、熱感抵抗素子9および電池蓋7を重ね合わせた状態で密閉した。以上により、実施例1の直径18mm、高さ50mmの円筒型の二次電池とした。
次に、発明の効果を実証する目的で、以下に説明するようにして、作製した実施例1の二次電池の定格エネルギー密度の測定、放電特性試験および60℃の高温下において連続充電試験を行った。
特に記載が無い場合は、充放電試験は、以下の条件にて行った。すなわち、充電は、定電流定電圧方式により行った。具体的には、500mAで定電流で充電を開始した後、それぞれ端子間電圧が4.40Vまで上昇した時点で定電圧充電へ切り替えた。充電は、充電開始後、5時間を経過した時点で終了した。本明細書では、このような状態を完全充電状態と定義する。放電は、定電流方式により行った。具体的には、300mAで放電を開始し、端子間電圧が2.75Vに降下するまで行った。このような状態を完全放電状態と定義する。
定格エネルギー密度
定格エネルギー密度は、上述の充放電操作の2回目の放電容量を測定し、これを定格容量と規定し、定格容量測定時の放電電圧と定格容量の積を電池実体積で除することで見積もった。
放電特性試験
放電特性試験では、上述の充放電操作において、特に放電電流を2C相当の電流値に設定した場合に得られる放電容量を定格容量で除することにより放電容量比を求め、電池の出力特性を比較した。
連続充電試験
連続充電試験では、完全充電状態の電池を70℃の環境温度において、充電電圧を維持したまま定電流定電圧充電を実施した。この試験では、観測開始直後、電池の端子間電圧が充電電圧に達した直後より、同電圧を維持するために充電電流は減少する。一旦減少した充電電流が、再度上昇する傾向が観測されるが、これは電池内部において何らかの化学反応が発現していることを示唆していると考えられることから、電池の安定性を評価する指標となる。本明細書では、試験開始後より20mA以上に達した時間を計測することにより、高温下における電池の安定性を評価した。
<比較例1〜比較例2>
<比較例1>
PTFE層を設けない点を除き、実施例1と同様にして、比較例1の二次電池を作製した。次に、比較例1について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、PTFE層を正極2とセパレータ4の界面に設けたことにより、良好なエネルギー密度、放電容量比を維持したまま、大幅に連続充電時間の改善を図れることが確認された。
<比較例2>
充電電圧を4.20Vである点を除き、比較例1と同様にして、比較例2の二次電池を作製した。次に、比較例2について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、比較例2は、PTFE層が存在しないにも関わらず、良好な連続充電時間が観測された。
<比較例3>
さらに、充電電圧が4.20Vの条件におけるPTFE層の保護効果を検証するために、PTFE層を正極2とセパレータ4の界面に設けた点を除き、比較例2と同様にして、比較例3の二次電池を作製した。次に、比較例3について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、4.20Vの充電電圧の条件では、PTFE層の保護効果が認められないことが確認された。
以上に説明したように、実施例1および比較例1〜比較例3において得られた結果は、上限充電電圧4.20Vで作動する現行のリチウムイオン二次電池において、PTFE層を設けるなどの措置を設ける必要が無いことを示唆しており、充電電圧が4.20Vを超えるものであり、正極表面近傍の酸化性雰囲気がより強いような電池において本発明の技術が特異的に有効であることを示唆している。
<実施例2〜実施例6>
表1に示す組成を有する層状含リチウム複合酸化物(表1中、正極Iと示す)とコバルト酸リチウム(表1中、正極IIと示す)との混合物を、表1に示すような比率で混合した点を除き、実施例1と同様にして、実施例2〜実施例6の二次電池を作製した。表1に示す組成を有する層状含リチウム複合酸化物は、以下に説明するようにして作製した。
層状含リチウム複合酸化物の作製
市販の硝酸ニッケル、硝酸コバルト、硝酸マンガンを水溶液として、Ni、Co、Mnの比率がそれぞれ0.50、0.20、0.30となるように混合し、十分攪拌しながらアンモニア水を滴下して複合水酸化物を得た。これを水酸化リチウムと混合し、酸素気流中、850℃で10時間焼成した後に粉砕し、当該リチウム遷移金属複合酸化物を得た。得られた粉末を原子吸光分析により分析したところ、LiNi0.50Co0.20Mn0.302の組成が確認された。また、レーザー回折法により粒径を測定したところ、平均粒径は13μmであった。また、この粉末のX線回折測定を行ったところ、得られたパターンはICDDの09−0063にあるLiNiO2のパターンに類似しており、LiNiO2と同様の層状岩塩構造を形成していることが確認された。また、SEM(Scanning Electron Microscope)により粉末を観察したところ、0.1〜5μmの1次粒子が凝集した球状の粒子が観察された。
次に、実施例2〜実施例6について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、実施例2〜実施例6の電池諸特性は、比較例1および比較例2のそれぞれと比較した結果、いずれも良好な定格エネルギー密度、放電容量比、さらに、連続充電時間が観測された。
<実施例7〜実施例8>
特に仕込み量を調整することでNi原子、Co原子、Mn原子の比率を表1に示すようにした点を除き、実施例2と同様にして、実施例7〜実施例8の二次電池を作製した。次に、実施例7〜実施例8について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、実施例7および実施例8では、良好な電池諸特性が観測されることが確認された。この結果より、Ni原子、Co原子、Mn原子の存在比率によらず、広い組成域において概ね良好な電池安定性が実現されることが確認された。
<実施例9〜実施例14>
充電電圧を、表1に示すようにして、変化させた点および負極3の塗布厚みを以下に説明するようにした点を除き、実施例2と同様にして、実施例9〜実施例14の二次電池を作製した。実施例9では、負極3の厚みを129μmにした。実施例10では、負極3の厚みを133μmにした。実施例11では、負極3の厚みを151μmにした。実施例12では、負極3の厚みを154μmにした。実施例13では、負極3の厚みを157μmにした。実施例14では、負極3の厚みを160μmにした。
実施例9〜実施例14では、厚みを上述のようにした負極3を用いることにより、正極2および負極3の容量バランスを一定に維持するように配慮した。次に、実施例9〜実施例14について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、実施例9〜実施例14によると、充電電圧が高く推移する程、定格エネルギー密度が増加する傾向が観測されるとともに、比較的良好な放電容量比および連続充電時間が観測されていることが確認され、正極2とセパレータ4間にPTFE層を設けたことによる安定効果が広い充電電圧領域において、実現可能なことが示唆された。
<実施例15〜実施例19>
PTFE層の厚みを、目付け量換算で変化させた場合の安定化効果を検証した。目付け量を表1に示すようにした点を除き、実施例2と同様にして、実施例15〜実施例19の二次電池を作製した。次に、実施例15〜実施例19について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、本測定領域においては、いずれの条件においても比較例1より優れた安定化効果が発現していることが確認された。ただし、目付け量が過度になると、見掛けの電極反応速度が低下し、放電容量比が低下する傾向が観測されることが判明した。
<実施例20〜実施例24>
高い充電電圧条件下において発生する電池安定性の低下とセパレータ4の厚みの関係を検証した。セパレータ4の厚みを表1に示すようにした点を除き、実施例2と同様にして、実施例20〜実施例24の二次電池を作製した。次に、実施例20から実施例24について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、セパレータ4の厚みが薄い場合は、連続充電時間がやや劣化し易い傾向が観測されたものの、比較例1との対比より、PTFE層による改善効果が実現されていることが判明した。
<実施例25>
セパレータ4として、2枚の7μm厚のポリプロピレン層の真ん中に6μm厚のポリエチレン層を積層した三層構造の微多孔膜を用いた点を除き、実施例2と同様にして、実施例25の二次電池を作製した。次に、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
<実施例26>
負極活物質としてハードカーボン(カーボトロンP、呉和化学)を用い、負極3の総厚みを230μmにした点を除き、実施例2と同様にして、実施例26の二次電池を作製した。次に、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、負極材料をハードカーボンへ変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例27>
負極活物質として粒状珪素を用い、負極総厚みを10μmにした点を除き、実施例25と同様にして、実施例27の二次電池を作製した。次に、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、負極材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例28>
負極活物質として銅箔上に無電解めっきされた錫(スズ)を用い、負極3の総厚みを60μmにした点を除き、実施例25と同様にして、実施例28の二次電池を作製した。次に、実施例28について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、負極材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例29>
負極活物質として炭素および錫とコバルトからなる合金の混合物を用い、それぞれの混合比を20wt%と80wt%とした点および負極3の総厚みを100μmにした点を除き、実施例25と同様にして、実施例29の二次電池を作製した。次に、実施例29について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、負極材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例30>
負極活物質として銅箔上に真空蒸着されたリチウム金属を用い、負極3の総厚みを60μmにした点を除き、実施例25と同様にして、実施例30の二次電池を作製した。次に、実施例30について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、負極材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例31>
負極3の総厚みを100μmにした点を除き、実施例25と同様にして、実施例31の二次電池を作製した。次に、実施例25と同様にして、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。なお、実施例31は、特許第3573102号公報に記載されているような新規負極での効果を検証したものである。すなわち、完全充電時において炭素材料とリチウム金属が複合化した負極活物質を用いて、実施例31の二次電池を試作し、その電池諸特性を評価した。
表1に示すように、負極材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例32>
ポリフッ化ビニリデン微粒子を分散した懸濁液を用い、被覆材料をPVdFにした点を除き、実施例25と同様にして、実施例32の二次電池を作製した。次に、実施例32について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、被覆材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例33>
共重合比が95%と5%であるようなポリフッ化ビニリデンとポリヘキサフルオロプロピレンの共重合体からなる微粒子を分散した懸濁液を用い、被覆材料をこの高分子とした点を除き、実施例25と同様にして、実施例33の二次電池を作製した。次に、実施例33について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、被覆材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例34、比較例4〜比較例6>
<実施例34>
正極活物質がLiNi0.5Ti0.5MnO4であり、正極2の総厚みが150μmである点を除き、実施例1と同様にして、実施例34の二次電池を作製した。
<比較例4〜比較例6>
充電電圧、被覆材料、被覆目付け量、セパレータ4の材料を、表1に示すようにした点を除き、実施例34と同様にして、比較例4〜比較例6の二次電池を作製した。
次に、実施例34および比較例4〜比較例6について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、正極活物質材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
<実施例35、比較例7〜比較例9>
<実施例35>
正極活物質がLiCoPO4であり、正極2の総厚みが160μmである点を除き、実施例1と同様にして、実施例35の二次電池を作製した。
<比較例7〜比較例9>
充電電圧、被覆材料、被覆目付け量、セパレータ4の材料を、表1に示すようにした以外は、実施例35と同様にして、比較例7〜比較例9の二次電池を作製した。
次に、実施例35および比較例7〜比較例9について、定格エネルギー密度、放電容量比、連続充電時間を計測した。表1に計測結果を示す。
表1に示すように、正極活物質材料を変更した場合についても、正極2とセパレータ4間の化学反応が効果的に抑制された結果、良好な電池諸特性が得られることが確認された。
この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、その形状においては、特に限定されない。円筒型、角型、コイン型、ボタン型等を呈するものであってもよい。
また、第1の実施形態では、電解質として、電解液を有する非水電解質電池、第2の実施形態では、電解質として、ゲル電解質を有する非水電解質電池について説明したがこれらに限定されるものではない。
例えば、電解質としては、上述したものの他にイオン伝導性高分子を利用した高分子固体電解質、またはイオン伝導性無機材料を利用した無機固体電解質なども用いることも可能であり、これらを単独あるいは他の電解質と組み合わせて用いてもよい。高分子固体電解質に用いることができる高分子化合物としては、例えばポリエーテル、ポリエステル、ポリフォスファゼン、あるいはポリシロキサンなどを挙げることができる。無機固体電解質としては、例えばイオン伝導性セラミックス、イオン伝導性結晶、あるいはイオン伝導性ガラスなどを挙げることができる。
この発明の第1の実施形態による非水電解質電池の概略断面図である。 図1に示した巻回電極体の一部の拡大断面図である。 この発明の第2の実施形態による非水電解質電池の構造を示す概略図である。 図3に示した電池素子の一部の拡大断面である。
符号の説明
1・・・電池缶
2・・・正極
2A・・・正極集電体
2B・・・正極合剤層
2c・・・フッ素樹脂層
3A・・・負極集電体
3B・・・負極合剤層
3・・・負極
4・・・セパレータ
5,6・・・絶縁板
7・・・電池蓋
8・・・安全弁機構
9・・・熱感抵抗素子
10・・・ガスケット
11・・・ディスク板
12・・・センターピン
13・・・正極リード
14・・・負極リード
20・・・巻回電極体
30・・・電池素子
32・・・正極リード
33・・・負極リード
34,35・・・樹脂片
35・・・負極リード
36・・・凹部
37・・・外装材
42・・・正極
42A・・・正極集電体
42B・・・正極合剤層
42c・・・フッ素樹脂層
43・・・負極
43A・・・負極集電体
43B・・・負極合剤層
44・・・セパレータ
45・・・ゲル電解質層

Claims (12)

  1. 正極と、負極と、非水電解質およびセパレータとを有し、一対の上記正極および上記負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の範囲内である非水電解質電池であって、
    上記セパレータと上記正極との間に含フッ素高分子で構成された多孔質層が設けられたこと
    を特徴とする非水電解質電池。
  2. 請求項1において、
    上記多孔質層は、上記セパレータと上記正極との界面に設けられたこと
    を特徴とする非水電解質電池。
  3. 請求項1において、
    上記多孔質層は、ポリ四フッ化エチレンまたは上記ポリ四フッ化エチレンを含む共重合体で構成されたものであること
    を特徴とする非水電解質電池。
  4. 請求項1において、
    上記多孔質層は、ポリフッ化ビニリデンまたは上記ポリフッ化ビニリデンを含む共重合体で構成されたものであること
    を特徴とする非水電解質電池。
  5. 請求項1において、
    上記多孔質層の目付け量は、0.1mg/cm2以上10mg/cm2以下であること
    を特徴とする非水電解質電池。
  6. 請求項1において、
    上記負極は、負極活物質を有し、
    上記負極活物質は、炭素質材料で構成されたものであること
    を特徴とする非水電解質電池。
  7. 請求項1において、
    上記負極は、負極活物質を有し、
    上記負極活物質は、リチウム(Li)金属と金属間化合物を形成する材料で構成されたものであること
    を特徴とする非水電解質電池。
  8. 請求項1において、
    上記負極は、負極活物質を有し、
    上記負極活物質は、ケイ素で構成されたものであること
    を特徴とする非水電解質電池。
  9. 請求項1において、
    上記負極は、負極活物質を有し、
    上記負極活物質は、リチウム(Li)金属で構成されたものであること
    を特徴とする非水電解質電池。
  10. 請求項1において、
    上記正極は、正極活物質を有し、
    上記正極活物質は、化1で表された層状化合物で構成されたものであること
    を特徴とする非水電解質電池。
    (化1)
    LipNi(1-q-r)MnqM1r(2-y)z
    (M1は、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)を除く2族〜15族から選ばれる元素のうち少なくとも一種を示す。Xは、酸素(O)以外の16族元素および17族元素のうち少なくとも1種を示す。p、q、y、zは、0≦p≦1.5、0≦q≦1.0、0≦r≦1.0、−0.10≦y≦0.20、0≦z≦0.2の範囲内の値である。)
  11. 請求項1において、
    上記正極は、正極活物質を有し、
    上記正極活物質は、コバルト酸リチウムで構成されたものであること
    を特徴とする非水電解質電池。
  12. 請求項1において、
    上記正極は、正極活物質を有し、
    上記正極活物質は、化2で表されたリン酸塩であること
    を特徴とする非水電解質電池。
    (化2)
    LiaM2bPO4
    (M2は、2族〜15族から選ばれる元素のうち少なくとも一種を示す。a、bは、0≦a≦2.0、0.5≦b≦2.0の範囲内の値である。)
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