JP2007155643A - 車両試験器における自動運転制御装置 - Google Patents
車両試験器における自動運転制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007155643A JP2007155643A JP2005354529A JP2005354529A JP2007155643A JP 2007155643 A JP2007155643 A JP 2007155643A JP 2005354529 A JP2005354529 A JP 2005354529A JP 2005354529 A JP2005354529 A JP 2005354529A JP 2007155643 A JP2007155643 A JP 2007155643A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle speed
- target
- value
- acceleration
- gain
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Feedback Control In General (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
【課題】実車速を車速変化パターンに高精度で追従させることが可能であって、現実の人間のアクセルペダル操作に近似した操作でアクセルペダル開度を変更することが可能な車両試験器における自動運転制御装置を提供する。
【解決手段】目標車速Vtrgを微分処理して基本目標加速度Atrg1を求めるフィードフォワード系2、目標車速Vtrgと実車速Vrとの偏差ΔVに基づいた基本補正加速度A1に対してゲインGvを乗算して補正加速度A2を求めるフィードバック系3、基本目標加速度Atrg1と補正加速度A2とを加算した値に基づいてNTマップ44よりアクセルペダル開度θを決定するアクセルペダル開度演算系4を備えさせる。フィードバック系3では、偏差ΔVの増減傾向を認識してこの傾向に応じてゲインGvを変更し、これにより実車速Vrを目標車速Vtrgに一致させる収束性を高める。
【選択図】図1
【解決手段】目標車速Vtrgを微分処理して基本目標加速度Atrg1を求めるフィードフォワード系2、目標車速Vtrgと実車速Vrとの偏差ΔVに基づいた基本補正加速度A1に対してゲインGvを乗算して補正加速度A2を求めるフィードバック系3、基本目標加速度Atrg1と補正加速度A2とを加算した値に基づいてNTマップ44よりアクセルペダル開度θを決定するアクセルペダル開度演算系4を備えさせる。フィードバック系3では、偏差ΔVの増減傾向を認識してこの傾向に応じてゲインGvを変更し、これにより実車速Vrを目標車速Vtrgに一致させる収束性を高める。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両やエンジンの動的な運転性能試験を行う車両試験器(シャシダイナモメータやエンジンベンチ試験器等)において、運転状態を所定の試験パターンに一致させるための自動運転制御装置に係る。
従来より、例えば下記の特許文献1及び特許文献2に開示されているように、車両の走行性能試験やエンジンの運転試験を実施するためにシャシダイナモメータやエンジンベンチ試験器等の車両試験器によるシミュレート運転が行われている。このシミュレート運転では、油圧や空気圧やモータ等によって複数のアクチュエータを個々に駆動し、アクセルペダルや変速機等の操作を行うことにより燃料消費率や排気エミッション性能等の試験が行われる。
ところで、上記シミュレート運転においては、予め設定された運転パターン(試験パターン)に追従するように車両の走行またはエンジンの運転を行わせる必要がある。そのためのアクセルペダル開度の制御方式として以下に述べる制御ロジックが採用されている。
図4は、車両の走行速度(以下、単に車速という)を所定の運転パターン(車速変化パターン)に追従させるためのアクセルペダル開度を決定する制御ブロックを示している。この図4に示すように、この制御ブロックには、フィードフォワード系Aと、このフィードフォワード系Aで得られたアクセルペダル開度(基本アクセルペダル開度θa)の誤差分を補償するためのフィードバック系Bとが備えられている。
先ず、フィードフォワード系Aでは、微分器a、車両慣性モーメント乗算部b、タイヤ半径乗算部h、ロード抵抗演算部c、ギア比乗算部d、NTマップeにより基本アクセルペダル開度θaが演算される。具体的に、上記微分器aには、運転パターンに応じて目標車速Vtrgの情報が入力され、この目標車速Vtrgが微分されることで目標加速度Atrgが算出される。それに対し、車両重量等の慣性モーメントに応じた伝達関数を車両慣性モーメント乗算部bにおいて乗算し、これによって目標駆動力Ftrgが算出される。また、この目標駆動力Ftrgに対してタイヤ半径乗算部hでタイヤ半径を乗算すると共に、車速が高くなることに伴って上昇する抵抗(R/L:ロード抵抗や空気抵抗等)とタイヤ半径(タイヤ有効径)とを乗算した値(ロード抵抗演算部cで算出された値)を乗算し、試験条件となっているギア比(変速機やデファレンシャルギア等におけるギア比)をギア比乗算部dにおいて更に乗算することで目標トルクTtrgが算出される。そして、上述の如く算出された目標トルクTtrg、現在の実エンジン回転数がNTマップeに入力され、このNTマップeから、上記目標トルクTtrgを得るためのアクセルペダル開度θaが求められる。このようにして基本アクセルペダル開度θaが演算される。
一方、フィードバック系Bは、PID制御部fを備えており、上記基本アクセルペダル開度θaに対する補正値θbが演算される。このフィードバック系Bでの演算としては、先ず、運転パターンに応じて入力された目標車速Vtrgとセンシングまたは演算(エンジン回転数やギア比等から算出)された実車速(フィードバック車速)Vrとの偏差ΔVが算出され、この偏差ΔVをPID制御部fにおいてPID(比例・積分・微分)制御することで、上記偏差ΔVに応じたアクセルペダル開度補正値θbが求められる。つまり、実車速Vrを目標車速Vtrgに近付けるためのアクセルペダル開度補正値θbが求められる。
以上のようにしてそれぞれ求められた基本アクセルペダル開度θaとアクセルペダル開度補正値θbとを加算することによりアクセルペダル開度θが決定され、その信号がペダルアクチュエータgに入力されることにより、アクセルペダルが上記アクセルペダル開度θに操作されて実車速Vrを目標車速Vtrgに近付けることができるようになっている。
特開平11−258119号公報
特開2003−214990号公報
しかしながら、上述した従来のアクセルペダル開度の制御方式にあっては以下に述べる不具合があった。
先ず、上記PID制御の制御ゲインの設定が難しいことが挙げられる。つまり、上記PID制御部fにおける制御ゲインを小さく設定してしまうと、単位時間当たりにおけるアクセルペダル開度の変化量を大きく得ることができないため、目標車速の変曲点などの過渡領域にあっては、実車速を目標車速に近付けるまでに要する時間を長く要してしまうことになる。一方、上記制御ゲインを大きく設定してしまうと、実車速と目標車速との僅かな偏差でアクセルペダル開度が大きく変化してしまい、車速の変化が著しく大きくなってアクセルペダルの踏み返し動作(現実の人間のアクセルペダル操作に比較して無駄な操作)が頻繁に生じてしまって実車速を目標車速に収束させることが困難になってしまう。このように制御ゲインの設定が難しいため、実車速を車速変化パターンに高精度で追従させることが困難であり、現実の人間のアクセルペダル操作とは異なる操作でアクセルペダル開度が変更されることになってしまうため試験の信頼性を高めるには限界があった。
また、同一アクセルペダル操作量であっても、その際のエンジン回転数やエンジンの特性の差異によりエンジントルクの上昇量は大きく異なるものであるので、この影響によっても、実車速を車速変化パターンに高精度で追従させることは困難であった。図5を用いて説明する。図5における「I」はエンジンの低回転域におけるアクセルペダル開度とエンジントルクとの関係を示す曲線であり、「II」はエンジンの高回転域におけるアクセルペダル開度とエンジントルクとの関係を示す曲線である。また、Δθはアクセルペダルの操作変化量を示し、ΔTはその操作変化量に伴うエンジントルクの上昇分を示している。この図からも明らかなように、アクセルペダル開度のチューニングを高回転域を基準に行った場合、低回転域ではアクセルペダル操作量に対するトルク上昇量が小さいために十分なトルクが得られず実車速を目標車速に近付けるまでに要する時間を長く要してしまうことになる。一方、アクセルペダル開度のチューニングを低回転域を基準に行った場合には高回転域では僅かなアクセルペダル開度の変更でもトルクが急増しそれに伴って車速の変化が著しくなり、アクセルペダルの踏み返し動作が頻繁に生じてしまって実車速を目標車速に収束させることが困難になってしまう。
尚、上述した不具合は、アクセルペダルを操作して車速を所定の運転パターンに追従させる場合に限らず、スロットルバルブを操作して車速を所定の運転パターンに追従させる場合においても同様に生じる。また、アクセルペダルまたはスロットルバルブを操作してエンジン回転数を所定の運転パターンに追従させる場合においても同様に、エンジン回転数を回転数変化パターンに高精度で追従させることは困難である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、実車速を車速変化パターンに高精度で追従させたり、または、実エンジン回転数をエンジン回転数変化パターンに高精度で追従させたりすることが可能であって、現実の人間のアクセルペダル操作に近似した操作でアクセルペダル開度(スロットルバルブの開度を直接的に操作する試験器にあっては、現実の人間のアクセルペダル操作に連動するスロットルバルブ開度)を変更することが可能な車両試験器における自動運転制御装置を提供することにある。
−発明の概要−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、目標値(目標車速や目標エンジン回転数)と実際の値(実車速や実エンジン回転数)との偏差により求められるフィードバック値を、目標値と実際の値との偏差の増減傾向を認識してこの傾向に応じて設定されるゲインにより補正するようにしている。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、目標値(目標車速や目標エンジン回転数)と実際の値(実車速や実エンジン回転数)との偏差により求められるフィードバック値を、目標値と実際の値との偏差の増減傾向を認識してこの傾向に応じて設定されるゲインにより補正するようにしている。
−解決手段−
先ず、車速が所定の運転パターンに追従するようにスロットル開度を制御するための解決手段として以下の構成が挙げられる。目標車速に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標車速と実車速との偏差に基づき実車速を目標車速に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備え、車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した値に基づいて「スロットル開度」を決定する車両試験器における自動運転制御装置を前提とする。この自動運転制御装置に対し、上記フィードバック系が、上記目標車速と実車速との偏差に基づいて求めた「フィードバック補正初期値」を所定のゲインによって補正することにより上記「フィードバック補正値」を求める構成とする。また、上記「フィードバック補正初期値」を補正するためのゲインを可変とし、このゲインを設定するためのゲイン設定手段を備えさせる。そして、このゲイン設定手段が、上記目標車速と実車速との偏差の時間的な変化を認識し、この偏差が拡大していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも大きな値として得られるゲインに設定する一方、この偏差が縮小していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも小さな値として得られるゲインに設定する構成としている。
先ず、車速が所定の運転パターンに追従するようにスロットル開度を制御するための解決手段として以下の構成が挙げられる。目標車速に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標車速と実車速との偏差に基づき実車速を目標車速に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備え、車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した値に基づいて「スロットル開度」を決定する車両試験器における自動運転制御装置を前提とする。この自動運転制御装置に対し、上記フィードバック系が、上記目標車速と実車速との偏差に基づいて求めた「フィードバック補正初期値」を所定のゲインによって補正することにより上記「フィードバック補正値」を求める構成とする。また、上記「フィードバック補正初期値」を補正するためのゲインを可変とし、このゲインを設定するためのゲイン設定手段を備えさせる。そして、このゲイン設定手段が、上記目標車速と実車速との偏差の時間的な変化を認識し、この偏差が拡大していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも大きな値として得られるゲインに設定する一方、この偏差が縮小していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも小さな値として得られるゲインに設定する構成としている。
また、目標エンジン回転数が所定の運転パターンに追従するようにスロットル開度を制御するための解決手段として以下の構成が挙げられる。目標エンジン回転数に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差に基づき実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備え、車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した値に基づいて「スロットル開度」を決定する車両試験器における自動運転制御装置を前提とする。この自動運転制御装置に対し、上記フィードバック系が、上記目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差に基づいて求めた「フィードバック補正初期値」を所定のゲインによって補正することにより上記「フィードバック補正値」を求める構成とする。また、上記「フィードバック補正初期値」を補正するためのゲインを可変とし、このゲインを設定するためのゲイン設定手段を備えさせる。そして、このゲイン設定手段が、上記目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差の時間的な変化を認識し、この偏差が拡大していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも大きな値として得られるゲインに設定する一方、この偏差が縮小していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも小さな値として得られるゲインに設定する構成としている。
尚、これら解決手段における「スロットル開度」は、エンジン吸気系に備えられたスロットルバルブの開度をスロットルモータ等によって直接的に調整する場合ばかりでなく、スロットルバルブの開度調整のためにアクセルペダル開度(アクセルペダルの踏み込み量)を調整する場合も含むものとする。
これら特定事項により、単に目標値(上記目標車速や目標エンジン回転数)と実際の値(実車速や実エンジン回転数)との偏差の値のみに基づいてフィードバック補正値をゲイン調整する場合に比べてより収束性の高い「スロットル開度」の設定を行うことができる。つまり、上記目標値と実際の値との偏差の値のみを検知するものでは、その後にこの偏差が拡大していく場合に、十分に大きな「フィードバック補正値」を得ることができず実際の値を目標値に近付けるまでに要する時間を長く要してしまう可能性がある。逆に、偏差が縮小していく場合には、「フィードバック補正値」が相対的に大きくなりなり過ぎて実際の値を目標値に収束させることできない所謂ハンチング状態を招いてしまう可能性がある。本発明の解決手段によれば、目標値と実際の値との偏差の時間的な変化を認識し、この偏差に応じてゲインを変更するようにしているため、目標値と実際の値との偏差が拡大している状況ではゲインを大きくし、短時間で実際の値を目標値に近付けていくことができると共に、目標値と実際の値との偏差が縮小している状況になるとゲインを小さくし、実際の値を目標値に一致させるための高精度な制御状態を実現することができる。このため、実際の値を変化パターン(車速変化パターンまたはエンジン回転数変化パターン)に高精度で追従させることが可能になり、現実の人間のアクセルペダル操作(それに伴うスロットル開度の変化も含む)に略一致した動作を実行させることができシミュレート運転の信頼性を高めることができる。
また、上記の目的を達成するための他の発明の解決手段としては以下のものも挙げられる。先ず、車速が所定の運転パターンに追従するようにスロットル開度を制御するための解決手段は以下のとおりである。目標車速に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標車速と実車速との偏差に基づき実車速を目標車速に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備えると共に、実車速を目標車速に近付けるための目標トルクとエンジン回転数とからスロットル開度を決定するスロットル開度決定手段を備えた車両試験器における自動運転制御装置を前提とする。この自動運転制御装置に対し、車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した加算値を求める加算手段を備えさせる。そして、スロットル開度決定手段が、この加算手段により求められた加算値に基づいて実車速を目標車速に近付けるための目標トルクを算出し、この目標トルクとエンジン回転数とから「スロットル開度」を決定する構成としている。
また、目標エンジン回転数が所定の運転パターンに追従するようにスロットル開度を制御するための解決手段として以下の構成が挙げられる。目標エンジン回転数に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差に基づき実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備えると共に、実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近付けるための目標トルクとエンジン回転数とからスロットル開度を決定するスロットル開度決定手段を備えた車両試験器における自動運転制御装置を前提とする。この自動運転制御装置に対し、車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した加算値を求める加算手段を備えさせる。そして、スロットル開度決定手段が、この加算手段により求められた加算値に基づいて実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近付けるための目標トルクを算出し、この目標トルクとエンジン回転数とから「スロットル開度」を決定する構成としている。
これら特定事項のように、スロットル開度決定手段によって「スロットル開度」を決定する前段階で、フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対してフィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算しておくことにより、スロットル開度決定手段にあっては「フィードバック補正値」をも加味した値としての「スロットル開度」が決定されることになる。このため、エンジン回転数やエンジン特性の差異の影響を受けることなしに、実際の値を変化パターン(車速変化パターンまたはエンジン回転数変化パターン)に高精度で追従させることが可能になり、現実の人間のアクセルペダル操作(それに伴うスロットル開度の変化も含む)に略一致した動作を実行させることができシミュレート運転の信頼性を高めることができる。
上述した各解決手段としてより具体的には以下のものが挙げられる。先ず、目標値と実際の値との偏差の増減傾向を認識してこの傾向に応じてゲインを設定するものであって、且つ車速が所定の運転パターンに追従するようにスロットル開度を制御するものにおいては、「フィードフォワード制御値」は、目標車速(Vtrg)を微分処理することにより求められた基本目標加速度(Atrg1)であり、一方、「フィードバック補正初期値」は、目標車速(Vtrg)と実車速(Vr)との偏差(ΔV)に基づいて求められた基本補正加速度(A1)であり、「フィードバック補正値」は、この基本補正加速度(A1)を、ゲイン設定手段(36)により設定された所定のゲイン(Gv)によって補正することにより求められた補正加速度(A2)である。
また、スロットル開度決定手段によって「スロットル開度」を決定する前段階で、フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算しておくものであって、且つ車速が所定の運転パターンに追従するようにスロットル開度を制御するものにおいては、「フィードフォワード制御値」は、目標車速(Vtrg)を微分処理することにより求められた基本目標加速度(Atrg1)であり、一方、「フィードバック補正値」は、目標車速(Vtrg)と実車速(Vr)との偏差(ΔV)に基づいて求められた補正加速度(A2)である。
また、上述した各解決手段を兼ね備えたものとしては以下の構成が挙げられる。つまり、フィードフォワード系(2)とフィードバック系(3)と開度演算系(4)とを備えさせ、上記フィードフォワード系(2)に、目標車速(Vtrg)を微分処理することにより基本目標加速度(Atrg1)を求める微分器(21)を備えさせる。また、フィードバック系(3)に、目標車速(Vtrg)と実車速(Vr)との偏差(ΔV)をPID制御することにより補正車速値(V1)を算出するPID制御部(34)と、このPID制御部(34)で算出された補正車速値(V1)を、車速の補正に要する時間(Tconst)で除算することにより基本補正加速度(A1)を算出する加速度補正値算出器(35)と、この加速度補正値算出器(35)で算出された基本補正加速度(A1)を所定のゲイン(Gv)によって補正して補正加速度(A2)を求めるゲイン設定手段(36)とを備えさせる。更に、開度演算系(4)に、上記フィードフォワード系(2)で求められた基本目標加速度(Atrg1)とフィードバック系(3)で求められた補正加速度(A2)とを加算して目標加速度(Atrg)を求める加速度加算器(20)と、この加速度加算器(20)で求められた目標加速度(Atrg)に車両慣性モーメントを乗算することによって目標駆動力(Ftrg)を算出する車両慣性モーメント乗算部(41)と、この車両慣性モーメント乗算部(41)で算出された目標駆動力(Ftrg)に基づいて算出された目標トルク(Ttrg)と現在のエンジン回転数とからスロットル開度を求めるNTマップ(44)とを備えさせる。そして、上記ゲイン設定手段(36)において基本補正加速度(A1)を補正するゲイン(Gv)を可変とし、ゲイン設定手段(36)が、上記目標車速(Vtrg)と実車速(Vr)との偏差の時間的な変化を認識し、この偏差が拡大していく状況では補正加速度(A2)が基本補正加速度(A1)よりも大きな値として得られるゲインに設定する一方、この偏差が縮小していく状況では補正加速度(A2)が基本補正加速度(A1)よりも小さな値として得られるゲインに設定する構成としている。
本発明では、目標値(目標車速や目標エンジン回転数)と実際の値(実車速や実エンジン回転数)との偏差の増減傾向を認識してこの傾向に応じてゲインを設定している。また、スロットル開度決定手段によって「スロットル開度」を決定する前段階で、フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算しておくようにしている。このため、実際の値を変化パターン(車速変化パターンまたはエンジン回転数変化パターン)に高精度で追従させるスロットル開度(アクセルペダル開度)の自動制御が可能になり、現実の人間のアクセルペダル操作(それに伴うスロットル開度の変化も含む)に略一致した動作を実行させることができシミュレート運転の信頼性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、車両試験器としてエンジンベンチ試験器に本発明を適用した場合について説明する。また、本実施形態では車両速度(車速)を所定の試験条件(運転パターン)に沿って変更するためにアクセルペダル開度を制御(アクチュエータにより開度調整)しながらエンジンの性能試験等を実施する場合について説明する。
−エンジンベンチ試験器の概略構成−
図1は本実施形態に係るエンジンベンチ試験器の制御ブロックの概略構成を示している。この図1に示すように、本実施形態に係るエンジンベンチ試験器では、試験対象であるエンジンEが載置され、このエンジンEの出力軸E1(クランクシャフト)に対して、車両(仮想の車両)からエンジンEに掛かる負荷を擬似的に再現するためのモータMが取り付けられている。つまり、モータMにより車両負荷(車体重量や走行抵抗などの負荷)が再現され、この車両負荷が擬似的にエンジンEの出力軸E1に作用する構成となっている。このような状態で、エンジンEを駆動し、所定の運転パターン(検証パターン)に沿って、仮想の車速(エンジン回転数やギア比等により演算される車速)やモータMによる負荷を変更しながらエンジンEの燃料消費率や排気エミッション性能等の試験が行われるようになっている。
図1は本実施形態に係るエンジンベンチ試験器の制御ブロックの概略構成を示している。この図1に示すように、本実施形態に係るエンジンベンチ試験器では、試験対象であるエンジンEが載置され、このエンジンEの出力軸E1(クランクシャフト)に対して、車両(仮想の車両)からエンジンEに掛かる負荷を擬似的に再現するためのモータMが取り付けられている。つまり、モータMにより車両負荷(車体重量や走行抵抗などの負荷)が再現され、この車両負荷が擬似的にエンジンEの出力軸E1に作用する構成となっている。このような状態で、エンジンEを駆動し、所定の運転パターン(検証パターン)に沿って、仮想の車速(エンジン回転数やギア比等により演算される車速)やモータMによる負荷を変更しながらエンジンEの燃料消費率や排気エミッション性能等の試験が行われるようになっている。
上記エンジンベンチ試験器は、上記運転パターンである目標車速等の各種運転条件を出力する運転パターン発生器1と、フィードフォワード系(フィードフォワード回路)2と、このフィードフォワード系2で得られた値(基本目標加速度Atrg1)の誤差分を補償するためのフィードバック系(フィードバック回路)3と、これらフィードフォワード系2及びフィードバック系3でそれぞれ演算された値(基本目標加速度Atrg1、補正加速度A2)に基づいてアクセルペダル開度θを決定するアクセルペダル開度演算系(開度演算系)4とが備えられている。以下、それぞれについて説明する。
(運転パターン発生器1)
上記運転パターン発生器1は、目標車速発生器11、走行抵抗発生器12、変速段発生器13を備えている。目標車速発生器11は、運転パターンに応じた目標車速信号Vtrgを上記フィードフォワード系2及びフィードバック系3にそれぞれ発信するようになっている。
上記運転パターン発生器1は、目標車速発生器11、走行抵抗発生器12、変速段発生器13を備えている。目標車速発生器11は、運転パターンに応じた目標車速信号Vtrgを上記フィードフォワード系2及びフィードバック系3にそれぞれ発信するようになっている。
走行抵抗発生器12は、後述するアクセルペダル開度演算系4のロード抵抗演算部42に接続されており、走行車速に応じた設定走行抵抗(路面の摩擦抵抗や空気抵抗等に相当する走行抵抗)を数値化した信号をロード抵抗演算部42に送信するようになっている。
変速段発生器13は、後述するアクセルペダル開度演算系4のギア比乗算部43に接続されており、運転パターンに応じた設定変速段(トランスミッションのチェンジ位置)の情報をギア比乗算部43に送信するようになっている。
また、この運転パターン発生器1から発信される各種信号は、上記エンジンEの出力軸E1に取り付けられている上記モータMを制御するためのモータコントローラ5にも送信されるようになっている。つまり、運転パターン発生器1から発信される運転パターン信号に応じた負荷がエンジンEに作用するように、モータコントローラ5によるモータMの制御(モータMからエンジンEに作用する負荷の調整)が行われるようになっている。また、このモータMは、後述するNTマップ44(目標トルク及びエンジン回転数からアクセルペダル開度を求めるためのマップ)を作成する場合にも、このNTマップ44の作成のための負荷をエンジンEに作用させるべくモータコントローラ5により制御される。このNTマップ44の作成動作については後述する。
(フィードフォワード系2)
上記フィードフォワード系2は微分器21を備えている。このフィードフォワード系2では、上記運転パターン発生器1の目標車速発生器11から発信された目標車速Vtrgの情報が入力され、この目標車速Vtrgが微分器21において微分演算されることで基本目標加速度(フィードフォワード制御値)Atrg1が算出されるようになっている。この算出された基本目標加速度Atrg1の信号は、このフィードフォワード系2からの出力信号及び上記フィードバック系3からの出力信号をそれぞれ受けて加算する加速度加算器(加算手段)20に出力される。
上記フィードフォワード系2は微分器21を備えている。このフィードフォワード系2では、上記運転パターン発生器1の目標車速発生器11から発信された目標車速Vtrgの情報が入力され、この目標車速Vtrgが微分器21において微分演算されることで基本目標加速度(フィードフォワード制御値)Atrg1が算出されるようになっている。この算出された基本目標加速度Atrg1の信号は、このフィードフォワード系2からの出力信号及び上記フィードバック系3からの出力信号をそれぞれ受けて加算する加速度加算器(加算手段)20に出力される。
(フィードバック系3)
上記フィードバック系3は、エンジン回転数検出器(エンジン回転数センサ)31、車速演算部32、車速比較器33、PID制御部34、加速度補正値算出器35、ゲイン変更器(ゲイン設定手段)36を備えている。
上記フィードバック系3は、エンジン回転数検出器(エンジン回転数センサ)31、車速演算部32、車速比較器33、PID制御部34、加速度補正値算出器35、ゲイン変更器(ゲイン設定手段)36を備えている。
エンジン回転数検出器31は、エンジンEの出力軸E1に取り付けられたNeロータ31aに対向して配置されており、出力軸E1の回転によるNeロータ31aの外周囲突起の通過に伴ってパルス信号を発信し、このパルス信号に基づいて出力軸E1の回転数、つまりエンジン回転数を検出するようになっている。
車速演算部32は、上記エンジン回転数検出器31からのエンジン回転数信号を受け、このエンジン回転数の情報、上記変速段発生器13から発信されている変速段の情報及びタイヤ半径(仮想のタイヤ有効半径)から実車速Vr(仮想の実車速:演算車速)を算出するものである。
車速比較器33は、上記目標車速発生器11からの目標車速Vtrgと、上記車速演算部32で算出された実車速Vrとを比較し、その偏差ΔVを算出するようになっている。
PID制御部34では、上記車速比較器33で算出された偏差ΔVをPID(比例・積分・微分)制御することで、上記偏差ΔVに応じた補正車速値V1が求められる。
加速度補正値算出器35では、上記PID制御部34で求められた補正車速値V1を、車速の補正に要する所定時間(実車速Vrを目標車速Vtrgに一致させるための所要時間:Tconst)で除算することにより、基本補正加速度(フィードバック補正初期値)A1を算出する。
ゲイン変更器36は、本実施形態の特徴部分の一つであって、上記加速度補正値算出器35で算出された基本補正加速度A1に対して、現在の実車速の変化状況に応じたゲインGvを求め、このゲインGvを基本補正加速度A1に乗算することにより、補正加速度(フィードバック補正値)A2を決定するようになっている。以下、このゲイン変更器36におけるゲインGvの設定動作について説明する。
図2は、車速の時間的変化の一例を示しており、図中のαが目標車速、つまり上記目標車速発生器11から出力される目標車速Vtrgの変化状態を示している。この図2では目標車速Vtrgが一定の加速度で加速していく状態を示している。また、図中のβ及びγは実車速(上記車速演算部32で演算された車速Vr)であって、βでは時間の経過と共に目標車速Vtrgに対する実車速Vrの乖離幅(速度偏差:ΔV)が拡大していく状況にあり、γでは時間の経過と共に目標車速Vtrgに対する実車速Vrの乖離幅(速度偏差:ΔV)が縮小していく状況にあることを示している。つまり、βは、目標車速の変化値である加速度よりも実際の加速度が小さい状況を示しており、γは、目標車速の変化値である加速度よりも実際の加速度が大きい状況を示している。
ゲイン変更器36では、この両者を識別し、前者(速度偏差ΔVが拡大していく状況)である場合にはゲインGvを「1」以上の大きな値に設定し、後者(速度偏差ΔVが縮小していく状況)である場合にはゲインGvを「1」以下の小さな値に設定するようになっている。つまり、単位時間当たりの実車速の変化量を検出し、それにより求められる加速度(実加速度)が目標車速Vtrgの変化パターンにおける加速度よりも大きいかまたは小さいかを識別し、実加速度の方が小さい場合にはゲインGvを「1」以上の大きな値に設定し、実加速度の方が大きい場合にはゲインGvを「1」以下の小さな値に設定するようになっている。尚、この場合、ゲインGvの算出には以下の演算式が使用される。
速度偏差拡大時:Gv=(1+|a1−a|÷Aconst) …(1)
速度偏差縮小時:Gv=(1−|a2−a|÷Aconst) …(2)
(Gv:ゲイン、a:目標車速の変化である加速度(図2おけるαの傾きに相当)、a1:速度偏差拡大時における実加速度(図2おけるβの接線の傾きに相当)、a2:速度偏差縮小時における実加速度(図2おけるγの接線の傾きに相当)、Aconst:定数)
これら演算式により、速度偏差拡大時にあっては、上記aとa1との偏差(加速度偏差)の大きさに応じてゲイン(Gv)が1〜2の範囲の値に設定される(加速度偏差が大きい程、ゲインGvも大きな値に設定される)一方、速度偏差縮小時にあっては、上記aとa2との偏差(加速度偏差)の大きさに応じてゲイン(Gv)が0〜1の範囲の値に設定されることになる(加速度偏差が小さい程、ゲインGvも小さな値に設定される)。つまり、速度偏差拡大時には上記補正加速度A2が基本補正加速度A1よりも大きくなるようにゲインGvが設定される一方、速度偏差縮小時には上記補正加速度A2が基本補正加速度A1よりも小さくなるようにゲインGvが設定されることになる。上述した数値の範囲は上記Aconstの変更により任意に設定できる。
速度偏差縮小時:Gv=(1−|a2−a|÷Aconst) …(2)
(Gv:ゲイン、a:目標車速の変化である加速度(図2おけるαの傾きに相当)、a1:速度偏差拡大時における実加速度(図2おけるβの接線の傾きに相当)、a2:速度偏差縮小時における実加速度(図2おけるγの接線の傾きに相当)、Aconst:定数)
これら演算式により、速度偏差拡大時にあっては、上記aとa1との偏差(加速度偏差)の大きさに応じてゲイン(Gv)が1〜2の範囲の値に設定される(加速度偏差が大きい程、ゲインGvも大きな値に設定される)一方、速度偏差縮小時にあっては、上記aとa2との偏差(加速度偏差)の大きさに応じてゲイン(Gv)が0〜1の範囲の値に設定されることになる(加速度偏差が小さい程、ゲインGvも小さな値に設定される)。つまり、速度偏差拡大時には上記補正加速度A2が基本補正加速度A1よりも大きくなるようにゲインGvが設定される一方、速度偏差縮小時には上記補正加速度A2が基本補正加速度A1よりも小さくなるようにゲインGvが設定されることになる。上述した数値の範囲は上記Aconstの変更により任意に設定できる。
以上の動作により求められた補正加速度A2は、上記加速度加算器20に出力され、上記微分器21において求められた基本目標加速度Atrg1に加算されて目標加速度(加算値)Atrgとして得られるようになっている。
(アクセルペダル開度演算系4)
上記アクセルペダル開度演算系4は、上記算出された目標加速度Atrgに基づいてアクセルペダル開度θを求めるものであって、車両慣性モーメント乗算部41、タイヤ半径乗算部45、ロード抵抗演算部42、ギア比乗算部43、NTマップ44を備えている。
上記アクセルペダル開度演算系4は、上記算出された目標加速度Atrgに基づいてアクセルペダル開度θを求めるものであって、車両慣性モーメント乗算部41、タイヤ半径乗算部45、ロード抵抗演算部42、ギア比乗算部43、NTマップ44を備えている。
車両慣性モーメント乗算部41は、車両重量等の車両慣性モーメントに応じた伝達関数を備えており、上記目標加速度Atrgに車両慣性モーメントを乗算することによって目標駆動力Ftrgを算出するようになっている。
タイヤ半径乗算部45は、上記目標駆動力Ftrgにタイヤ半径を乗算するものである。また、ロード抵抗演算部42は、車速が高くなることに伴って上昇する抵抗(R/L:ロード抵抗や空気抵抗等)とタイヤ半径(タイヤ有効径)とを乗算した値を求めるものであって、この値を上記目標駆動力Ftrgに乗算するものである。そして、これらタイヤ半径乗算部45及びロード抵抗演算部42において上記目標駆動力Ftrgに対する乗算演算を行うことによって基本目標トルクT1を算出するようになっている。
ギア比乗算部43は、試験対象であるギア比を上記基本目標トルクT1に乗算することで目標トルクTtrgを算出するようになっている。
そして、NTマップ44は、このようにして算出された目標トルクTtrg、現在のエンジン回転数(上記エンジン回転数検出器31で検出されたエンジン回転数)が入力され、これら値からアクセルペダル開度θを求めるようになっている。このような動作がアクセルペダル開度演算系4では行われるようになっているため、上記車両慣性モーメント乗算部41、ロード抵抗演算部42、ギア比乗算部43、NTマップ44によって本発明でいうスロットル開度決定手段が構成されている。
このようにして求められたアクセルペダル開度θの信号はペダルアクチュエータ6に入力されることにより所定のアクセルペダル開度θに操作されて実車速Vrを目標車速Vtrgに近付けることができるようになっている。
−アクセルペダル開度制御動作−
次に、上述の如く構成されたエンジンベンチ試験器におけるアクセルペダル開度の制御動作について具体的に説明する。
次に、上述の如く構成されたエンジンベンチ試験器におけるアクセルペダル開度の制御動作について具体的に説明する。
先ず、アクセルペダル開度制御動作に先立って上記NTマップ44の作成が行われる。このNTマップ作成動作では、アクセルペダル開度を0%から100%まで10%毎に大きくしていき、それぞれにおけるエンジンEの出力トルクとエンジン回転数との関係をモニタリングすることにより行われる。具体的には、アクセルペダル開度及びエンジン回転数を固定した状態で出力トルクを検出してその性能曲線を求めるといった動作を繰り返すことによりNTマップ44が作成される。
そして、エンジンの性能試験実施時におけるアクセルペダル開度制御動作は、エンジンEを運転した状態で、運転パターン発生器1からの指令により、フィードフォワード系2及びフィードバック系3それぞれに目標車速発生器11から目標車速Vtrgが入力される。
そして、フィードフォワード系2では、上述した如く、目標車速Vtrgが微分器21において微分演算されて基本目標加速度Atrg1が算出される。
一方、フィードバック系3では、車速比較器33において目標車速Vtrgと実車速(演算された実車速)Vrとの偏差ΔVが算出され、この偏差ΔVがPID制御部34においてPID制御されて補正車速値V1が求められる。そして、加速度補正値算出器35では、この補正車速値V1を基に基本補正加速度A1が算出され、この基本補正加速度A1はゲイン変更器36により所定のゲインGvが乗算されて補正加速度A2が決定される。
このようにしてフィードフォワード系2で算出された基本目標加速度Atrg1とフィードバック系3で算出された補正加速度A2とが加速度加算器20で加算されて目標加速度Atrgが得られ、この目標加速度Atrgに対し、車両慣性モーメント乗算部41における車両慣性モーメントの乗算、タイヤ半径乗算部45におけるタイヤ半径の乗算、ロード抵抗演算部42における抵抗(R/L:ロード抵抗や空気抵抗等)とタイヤ半径との乗算、ギア比乗算部43におけるギア比の乗算の各演算処理が行われることで目標トルクTtrgが算出される。
このようにして算出された目標トルクTtrgと現在のエンジン回転数に基づきNTマップ44によりアクセルペダル開度θが求められ、ペダルアクチュエータ6は、アクセルペダル開度がこの開度値θとなるようにアクセルペダルを操作する。
このようなアクセルペダル開度制御動作によれば、速度偏差ΔVが拡大する状況ではゲインが大きな値(1以上の値)として設定されて補正加速度A2が大きな値で得られる一方、速度偏差ΔVが縮小する状況ではゲインが小さな値(1以下の値)として設定されて補正加速度A2が小さな値で得られることになるので、実車速を変化パターン(車速変化パターン)に高精度で追従させることが可能になり、現実の人間のアクセルペダル操作に略一致した動作を実行させることができる。その結果、アクセルペダル操作量の頻繁な増減(アクセルペダル踏み返し操作)を解消することができ、また、全エンジン回転数領域において適正なアクセルペダル操作量を得ることが可能になって、シミュレート運転の信頼性を高めることができる。
また、アクセルペダル開度演算系4によってアクセルペダル開度θを決定する前段階で、フィードフォワード系2により求められた基本目標加速度Atrg1に対してフィードバック系3により求められた補正加速度A2を加算しておくようにしているため、フィードバックゲイン(PIDの制御ゲイン)のチューニング工数を削減でき、試験対象となるエンジンEが交換されてもフィードバックゲインのチューニングを行うことなしにシミュレート運転を開始することが可能である。
−実験例−
上記の効果を確認するために行った実験例について以下に説明する。この実験では、車速を所定の運転パターン(例えばLA♯4モード)に沿って変更するためのアクセルペダル開度制御について行ったものであり、その結果を図3に示している。図3(a)は上述した実施形態に係る制御ブロックによりアクセルペダル開度制御を行った場合の車速の時間的変化を示しており、図3(b)は従来技術に係る制御ブロック(図4に示すもの)によりアクセルペダル開度制御を行った場合の車速の時間的変化を示している。この図3における破線は車速の運転パターン(目標車速の変化パターン)を示しており、破線はアクセルペダル開度制御が行われたことに伴う実際の車速の変化状態を示している。また、一点鎖線はアクセルペダル開度の変化状態を示している(上側に向けてアクセルペダル開度が大きくなる)。
上記の効果を確認するために行った実験例について以下に説明する。この実験では、車速を所定の運転パターン(例えばLA♯4モード)に沿って変更するためのアクセルペダル開度制御について行ったものであり、その結果を図3に示している。図3(a)は上述した実施形態に係る制御ブロックによりアクセルペダル開度制御を行った場合の車速の時間的変化を示しており、図3(b)は従来技術に係る制御ブロック(図4に示すもの)によりアクセルペダル開度制御を行った場合の車速の時間的変化を示している。この図3における破線は車速の運転パターン(目標車速の変化パターン)を示しており、破線はアクセルペダル開度制御が行われたことに伴う実際の車速の変化状態を示している。また、一点鎖線はアクセルペダル開度の変化状態を示している(上側に向けてアクセルペダル開度が大きくなる)。
これら図から明らかなように、従来技術に係る制御ブロックによる制御では、特に、目標車速の変曲点などの過渡領域において実車速が目標車速からずれており(図3(b)において破線の円で囲んだ部分を参照)、その後、実車速を目標車速に近付けるまでに要する時間を長く要している。また、アクセルペダル開度の操作量が大き過ぎることに伴うアクセルペダルの踏み返し動作も頻繁に発生しており(例えば図3(b)におけるタイミングt1〜t3を参照)、無駄なアクセルペダル操作が多く、それに伴って排気ガス中にNOx等の有害物質が多く発生してしまう可能性がある。
これに対し、本発明の実施形態に係る制御ブロックによる制御では、実車速が目標車速に対してずれることは殆ど無く(特に、図3(a)において破線の円で囲んだ部分を図3(b)のものと比較)、信頼性の高いシミュレート運転が可能になっていることが解る。以上の実験例により本発明の効果が確認された。
−その他の実施形態−
以上説明した実施形態は、車速を所定の運転パターンに沿って変更するためにアクセルペダル開度を制御しながらエンジンの性能試験等を実施する場合について説明した。本発明はこれに限らず、エンジン回転数を所定の運転パターンに沿って変更するためにアクセルペダル開度を制御するもの(例えば特許2727229号公報のもの)にも適用可能である。また、制御対象としては、アクセルペダル開度に代えてスロットルバルブの開度とすることも可能である。つまり、エンジン吸気系に備えられたスロットルバルブの開度をスロットルモータ等によって直接的に調整するものへの適用も可能である。
以上説明した実施形態は、車速を所定の運転パターンに沿って変更するためにアクセルペダル開度を制御しながらエンジンの性能試験等を実施する場合について説明した。本発明はこれに限らず、エンジン回転数を所定の運転パターンに沿って変更するためにアクセルペダル開度を制御するもの(例えば特許2727229号公報のもの)にも適用可能である。また、制御対象としては、アクセルペダル開度に代えてスロットルバルブの開度とすることも可能である。つまり、エンジン吸気系に備えられたスロットルバルブの開度をスロットルモータ等によって直接的に調整するものへの適用も可能である。
また、上述した実施形態では、フィードバック系3では、基本補正加速度A1に対してゲイン変更器36においてゲインGvを乗算して補正加速度A2を求め、この補正加速度A2をフィードフォワード系2で求めた基本目標加速度Atrg1に加算するようにしていた。本発明はこれに限らず、目標車速Vtrgと実車速Vrとの偏差ΔVをPID制御部34においてPID制御することでアクセルペダル開度の補正値(従来例における補正値θb)を求め、これにゲインGv(目標車速と実車速との偏差の増減傾向に応じて可変とされたゲイン)を乗算しておき、フィードフォワード系2で求めた基本目標加速度Atrg1から目標トルクTtrgを求め、この目標トルクTtrgに基づいて基本アクセルペダル開度を求め、この基本アクセルペダル開度に上記アクセルペダル開度の補正値(ゲイン補正されたもの)を加算してアクセルペダル開度θを決定するようにしてもよい。つまり、フィードバック系3においてアクセルペダル開度の補正値に対して上記ゲインGvによる補正を行うものである。
また、本発明は、基本補正加速度A1をゲイン補正することなく、フィードフォワード系2で求められた基本目標加速度Atrg1に加算した後、アクセルペダル開度演算系4によるアクセルペダル開度θの演算を行うものも技術的思想に含んでいる。
更に、上述した実施形態では、車両試験器としてエンジンベンチ試験器に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、シャシダイナモメータへの適用も可能である。この場合、上述した実施形態の如くエンジン回転数やギア比等から実車速を算出するのに代えて、直接的にタイヤの回転速度をセンシングし、そのセンシング値を実車速とすることができる。
また、上記実施形態では変速機としてマニュアルトランスミッションを搭載した車両を想定したシミュレート運転について説明した。本発明はこれに限らず、オートマチックトランスミッションを搭載した車両を想定したシミュレート運転にも適用可能である。この場合、目標トルクTtrgの演算に関してはトルクコンバータに対応した伝達関数を有するブロックを制御ロジックに追加することになる。
2 フィードフォワード系
3 フィードバック系
20 加速度加算器(加算手段)
36 ゲイン変更器(ゲイン設定手段)
4 アクセルペダル開度演算系(開度演算系)
41 車両慣性モーメント乗算部
42 ロード抵抗演算部
43 ギア比乗算部
44 NTマップ
45 タイヤ半径乗算部
E エンジン
Vtrg 目標車速
Vr 演算車速(実車速)
Atrg 目標加速度(加算値)
Atrg1 基本目標加速度(フィードフォワード制御値)
A1 基本補正加速度(フィードバック補正初期値)
A2 補正加速度(フィードバック補正値)
Ftrg 目標駆動力
θ アクセルペダル開度(スロットル開度)
Gv ゲイン
Ttrg 目標トルク
3 フィードバック系
20 加速度加算器(加算手段)
36 ゲイン変更器(ゲイン設定手段)
4 アクセルペダル開度演算系(開度演算系)
41 車両慣性モーメント乗算部
42 ロード抵抗演算部
43 ギア比乗算部
44 NTマップ
45 タイヤ半径乗算部
E エンジン
Vtrg 目標車速
Vr 演算車速(実車速)
Atrg 目標加速度(加算値)
Atrg1 基本目標加速度(フィードフォワード制御値)
A1 基本補正加速度(フィードバック補正初期値)
A2 補正加速度(フィードバック補正値)
Ftrg 目標駆動力
θ アクセルペダル開度(スロットル開度)
Gv ゲイン
Ttrg 目標トルク
Claims (7)
- 目標車速に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標車速と実車速との偏差に基づき実車速を目標車速に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備え、車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した値に基づいて「スロットル開度」を決定する車両試験器における自動運転制御装置において、
上記フィードバック系は、上記目標車速と実車速との偏差に基づいて求めた「フィードバック補正初期値」を所定のゲインによって補正することにより上記「フィードバック補正値」を求めるようになっており、
上記「フィードバック補正初期値」を補正するためのゲインは可変であって、このゲインを設定するためのゲイン設定手段が備えられており、このゲイン設定手段は、上記目標車速と実車速との偏差の時間的な変化を認識し、この偏差が拡大していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも大きな値として得られるゲインに設定する一方、この偏差が縮小していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも小さな値として得られるゲインに設定するよう構成されていることを特徴とする車両試験器における自動運転制御装置。 - 目標エンジン回転数に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差に基づき実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備え、車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した値に基づいて「スロットル開度」を決定する車両試験器における自動運転制御装置において、
上記フィードバック系は、上記目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差に基づいて求めた「フィードバック補正初期値」を所定のゲインによって補正することにより上記「フィードバック補正値」を求めるようになっており、
上記「フィードバック補正初期値」を補正するためのゲインは可変であって、このゲインを設定するためのゲイン設定手段が備えられており、このゲイン設定手段は、上記目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差の時間的な変化を認識し、この偏差が拡大していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも大きな値として得られるゲインに設定する一方、この偏差が縮小していく状況では「フィードバック補正値」が「フィードバック補正初期値」よりも小さな値として得られるゲインに設定するよう構成されていることを特徴とする車両試験器における自動運転制御装置。 - 目標車速に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標車速と実車速との偏差に基づき実車速を目標車速に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備えると共に、実車速を目標車速に近付けるための目標トルクとエンジン回転数とからスロットル開度を決定するスロットル開度決定手段を備えた車両試験器における自動運転制御装置において、
車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した加算値を求める加算手段を備えており、スロットル開度決定手段は、この加算手段により求められた加算値に基づいて実車速を目標車速に近付けるための目標トルクを算出し、この目標トルクとエンジン回転数とから「スロットル開度」を決定するよう構成されていることを特徴とする車両試験器における自動運転制御装置。 - 目標エンジン回転数に基づきフィードフォワード制御により「フィードフォワード制御値」を求めるフィードフォワード系と、上記目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差に基づき実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近付けるための「フィードバック補正値」を求めるフィードバック系とを備えると共に、実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近付けるための目標トルクとエンジン回転数とからスロットル開度を決定するスロットル開度決定手段を備えた車両試験器における自動運転制御装置において、
車両またはエンジンのシミュレート運転を行うに際し、上記フィードフォワード系により求められた「フィードフォワード制御値」に対して上記フィードバック系により求められた「フィードバック補正値」を加算した加算値を求める加算手段を備えており、スロットル開度決定手段は、この加算手段により求められた加算値に基づいて実エンジン回転数を目標エンジン回転数に近付けるための目標トルクを算出し、この目標トルクとエンジン回転数とから「スロットル開度」を決定するよう構成されていることを特徴とする車両試験器における自動運転制御装置。 - 上記請求項1記載の車両試験器における自動運転制御装置において、
「フィードフォワード制御値」は、目標車速(Vtrg)を微分処理することにより求められた基本目標加速度(Atrg1)である一方、
「フィードバック補正初期値」は、目標車速(Vtrg)と実車速(Vr)との偏差(ΔV)に基づいて求められた基本補正加速度(A1)であって、「フィードバック補正値」は、この基本補正加速度(A1)を、ゲイン設定手段(36)により設定された所定のゲイン(Gv)によって補正することにより求められた補正加速度(A2)であることを特徴とする車両試験器における自動運転制御装置。 - 上記請求項3記載の車両試験器における自動運転制御装置において、
「フィードフォワード制御値」は、目標車速(Vtrg)を微分処理することにより求められた基本目標加速度(Atrg1)である一方、
「フィードバック補正値」は、目標車速(Vtrg)と実車速(Vr)との偏差(ΔV)に基づいて求められた補正加速度(A2)であることを特徴とする車両試験器における自動運転制御装置。 - 目標車速(Vtrg)を微分処理することにより基本目標加速度(Atrg1)を求める微分器(21)を有するフィードフォワード系(2)と、
目標車速(Vtrg)と実車速(Vr)との偏差(ΔV)をPID制御することにより補正車速値(V1)を算出するPID制御部(34)と、このPID制御部(34)で算出された補正車速値(V1)を、車速の補正に要する時間(Tconst)で除算することにより基本補正加速度(A1)を算出する加速度補正値算出器(35)と、この加速度補正値算出器(35)で算出された基本補正加速度(A1)を所定のゲイン(Gv)によって補正して補正加速度(A2)を求めるゲイン設定手段(36)とを有するフィードバック系(3)と、
上記フィードフォワード系(2)で求められた基本目標加速度(Atrg1)とフィードバック系(3)で求められた補正加速度(A2)とを加算して目標加速度(Atrg)を求める加速度加算器(20)と、この加速度加算器(20)で求められた目標加速度(Atrg)に車両慣性モーメントを乗算することによって目標駆動力(Ftrg)を算出する車両慣性モーメント乗算部(41)と、この車両慣性モーメント乗算部(41)で算出された目標駆動力(Ftrg)に基づいて算出された目標トルク(Ttrg)と現在のエンジン回転数とからスロットル開度を求めるNTマップ(44)とを有する開度演算系(4)とを備えており、
上記ゲイン設定手段(36)において基本補正加速度(A1)を補正するゲイン(Gv)は可変であって、ゲイン設定手段(36)は、上記目標車速(Vtrg)と実車速(Vr)との偏差の時間的な変化を認識し、この偏差が拡大していく状況では補正加速度(A2)が基本補正加速度(A1)よりも大きな値として得られるゲインに設定する一方、この偏差が縮小していく状況では補正加速度(A2)が基本補正加速度(A1)よりも小さな値として得られるゲインに設定するよう構成されていることを特徴とする車両試験器における自動運転制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005354529A JP2007155643A (ja) | 2005-12-08 | 2005-12-08 | 車両試験器における自動運転制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005354529A JP2007155643A (ja) | 2005-12-08 | 2005-12-08 | 車両試験器における自動運転制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007155643A true JP2007155643A (ja) | 2007-06-21 |
Family
ID=38240199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005354529A Pending JP2007155643A (ja) | 2005-12-08 | 2005-12-08 | 車両試験器における自動運転制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007155643A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011158352A (ja) * | 2010-02-01 | 2011-08-18 | Sinfonia Technology Co Ltd | 動力系の試験装置及びその制御方法 |
CN102589899A (zh) * | 2012-02-20 | 2012-07-18 | 吴明 | 车辆台试模拟路试瞬态工况加载方法 |
JP2014228440A (ja) * | 2013-05-23 | 2014-12-08 | 日野自動車株式会社 | エンジン模擬試験方法 |
US9299034B2 (en) | 2012-11-09 | 2016-03-29 | International Business Machines Corporation | Predicting change-points in continuous time-series data using two classifier stages |
CN109064829A (zh) * | 2018-08-14 | 2018-12-21 | 山东省科学院自动化研究所 | 一种无人驾驶车辆视觉感知能力测试方法及*** |
JP2019177859A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | トヨタ自動車株式会社 | 車速制御装置 |
CN111413103A (zh) * | 2019-01-07 | 2020-07-14 | 上汽通用汽车有限公司 | 车辆工况自动测试***及其测试方法 |
CN114636565A (zh) * | 2020-12-16 | 2022-06-17 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 踏板的开度调节装置 |
CN114967547A (zh) * | 2022-05-23 | 2022-08-30 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种参数复现***、方法、电子终端及存储介质 |
US20220274615A1 (en) * | 2021-02-26 | 2022-09-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Driving force control system for vehicle |
CN115857479A (zh) * | 2023-02-28 | 2023-03-28 | 深圳佑驾创新科技有限公司 | Nedc测试方法、装置、计算机设备和存储介质 |
WO2024016852A1 (zh) * | 2022-07-19 | 2024-01-25 | 东风汽车集团股份有限公司 | 发动机实时扭矩计算方法、装置、设备及可读存储介质 |
-
2005
- 2005-12-08 JP JP2005354529A patent/JP2007155643A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011158352A (ja) * | 2010-02-01 | 2011-08-18 | Sinfonia Technology Co Ltd | 動力系の試験装置及びその制御方法 |
CN102589899A (zh) * | 2012-02-20 | 2012-07-18 | 吴明 | 车辆台试模拟路试瞬态工况加载方法 |
US9299034B2 (en) | 2012-11-09 | 2016-03-29 | International Business Machines Corporation | Predicting change-points in continuous time-series data using two classifier stages |
JP2014228440A (ja) * | 2013-05-23 | 2014-12-08 | 日野自動車株式会社 | エンジン模擬試験方法 |
JP2019177859A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | トヨタ自動車株式会社 | 車速制御装置 |
CN109064829A (zh) * | 2018-08-14 | 2018-12-21 | 山东省科学院自动化研究所 | 一种无人驾驶车辆视觉感知能力测试方法及*** |
CN111413103A (zh) * | 2019-01-07 | 2020-07-14 | 上汽通用汽车有限公司 | 车辆工况自动测试***及其测试方法 |
CN114636565A (zh) * | 2020-12-16 | 2022-06-17 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 踏板的开度调节装置 |
CN114636565B (zh) * | 2020-12-16 | 2023-03-07 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 踏板的开度调节装置 |
US20220274615A1 (en) * | 2021-02-26 | 2022-09-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Driving force control system for vehicle |
US12017669B2 (en) * | 2021-02-26 | 2024-06-25 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Driving force control system for vehicle |
CN114967547A (zh) * | 2022-05-23 | 2022-08-30 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种参数复现***、方法、电子终端及存储介质 |
WO2024016852A1 (zh) * | 2022-07-19 | 2024-01-25 | 东风汽车集团股份有限公司 | 发动机实时扭矩计算方法、装置、设备及可读存储介质 |
CN115857479A (zh) * | 2023-02-28 | 2023-03-28 | 深圳佑驾创新科技有限公司 | Nedc测试方法、装置、计算机设备和存储介质 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007155643A (ja) | 車両試験器における自動運転制御装置 | |
JP6233477B1 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP2007163306A (ja) | 車両試験器における自動運転制御装置 | |
WO2007055144A1 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JPH1178594A (ja) | 車速制御装置 | |
JPH0441940A (ja) | 車両用エンジンの制御装置 | |
JP6028492B2 (ja) | ハイブリッド車のモータ制御装置 | |
JP2008239130A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP5256671B2 (ja) | 車速制御の駆動力特性収録方法 | |
JP2009186377A (ja) | ベンチ性能試験装置 | |
US20170268961A1 (en) | Display control device for vehicle | |
JP2008512621A (ja) | 自動車の自動変速機の複数の動作モードの、特に自動車のブレーキが作動されないアイドル前進に対する制御方法および関連する装置 | |
JP2005147143A (ja) | エンジン及び自動変速機を備えた車両のアップシフト変速時のエンジン制御方法及びシステム | |
JP2007285931A (ja) | 車両走行試験機 | |
US7460944B2 (en) | Damping device and damping method for suppressing torsional oscillations in a drivetrain | |
JP4253078B2 (ja) | 車両自動運転装置で用いる走行性能マップの作成方法 | |
JPH0617684A (ja) | 自動車の加速度制御方式 | |
JPH10197409A (ja) | 車両自動運転装置の車速制御方法 | |
US20150224977A1 (en) | System and method for shift restraint control | |
JP2009162088A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2005343422A (ja) | 駆動力制御装置 | |
JP3719032B2 (ja) | 無段変速機を装備した車両の駆動力制御装置 | |
JP2009227025A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP5245307B2 (ja) | 車両速度制御における駆動力特性収録方法 | |
JP2006177243A (ja) | 車両の駆動力制御装置 |