JP2007152736A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクジェットプリンタにおいて、両面印刷などで既に印刷された面が紙パス内を通過するとき、紙パス内が汚れないようにインクが十分定着するような状態をコストをかけずに検出・提供する。
【解決手段】 インク吐出制御のためインクジェットプリンタにほぼ標準的に搭載されているヘッド近傍の温度検知手段を用いて、所定条件下でこの温度検知手段による検出温度を環境温度と認識させ、この環境温度に応じて第1印刷面の終了後の待機時間を可変させて必要十分なインク定着時間を確保し、その後第2印刷面の印刷を開始させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に両面印刷可能なインクジェット記録装置に関するものである。
近年、インクを記録シートに吐出して画像を記録するインクジェット方式のプリンタは、構造が簡単で小型、高静粛性、かつ安価なことから多方面で広く使われている。このインクジェット方式のプリンタは、インクジェットヘッドの吐出ノズル内にあるインクに対して機械的な振動や熱を与えたりすることで、微細なインク滴を記録シート表面に吐出して画像形成するような原理となっている。
吐出されるインクは非常に小さな粒子(数ピコリットル〜数十ピコリットル程度)であり、その吐出メカニズムも非常に精密なので、インク吐出量は吐出ノズル近傍の条件、特に温度に左右されやすい。しかも吐出されるインク・吐出ノズルに対して振動や熱が頻繁に印加されるため、吐出ノズル近傍の温度変化も必然的に大きくなる。そのため、安定したインク吐出を実現させるために、吐出ノズル近傍に温度検知手段を設けて、その検出温度に応じて振動や熱の印加量を可変させ、インク吐出量の制御を行うことが提案されている(特許文献1参照)。
またインクジェット方式のプリンタは、その画像形成と記録シートの搬送における高速化も進化してきている。ここで問題となってくるのが記録画像の定着性・乾燥性である。プリンタの高速化が進むと形成画像が記録シートに対して十分定着しない・乾燥しないうちに記録シートが搬送されてしまうという現象が無視できなくなってきた。特に、記録シートの表裏両面に画像形成を行うような場合(特許文献2参照)、表面印刷後すぐに記録シートの表裏反転経路に記録シートを引き込んでしまうと、まだ定着・乾燥が不十分な表面のインクが記録シートの表裏反転経路内に付着し、次回以降同じように両面印刷を行うときに記録シートを汚してしまう可能性がある。
そこで、印刷直後のインクの定着・乾燥を確保するために、表面印刷直後その場で記録シートを一定時間停止・待機させてインクの定着・乾燥を進行させてから表裏反転経路へ引き込むというような方策が考えられる。また、表面印刷中、または印刷直後などに温風などを吹き付けて強制的に定着・乾燥させるという提案もなされている(特許文献3参照)。
特開平10−16226号広報 特開平5−138965号広報 特開2001−63019号広報
しかしながら、印刷直後の待機時間を確保する場合、プリンタ装置が設置・使用される環境温度の範囲内で必要とされる待機時間は一定ではなく、使用される記録シート・インクによっては、例えば、30℃では5秒、10℃では10秒というような場合もある。そのため、待機時間をどちらかの環境に合わせて一定にしてしまうと一方では冗長な待機時間となり、他方では定着・乾燥不足となってしまう。だからといって温度変化に対応して適正化するために別途環境温度検知手段を設けるとコストアップなどの要因にもなる。
また、前述した特許文献3のような乾燥システムは装置の大型化・複雑化、当然大幅なコスト増にもつながってしまう。
上記課題を解決するために本発明においては、記録データに応じてインクを吐出する記録部によりシート状の記録媒体の第1の記録面と第2の記録面とに順次記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録部のインク吐出口近傍の温度を測定する温度検知手段と、該温度検知手段が該インクジェット記録装置の主電源投入の瞬間または主電源投入から一定時間Aの経過後または最終の画像形成終了後新たな画像形成が為されない状態が一定時間Bの間継続した後の少なくともいずれかにおいて検知した温度や、記録媒体の種類に応じて前記第1の記録面の記録が終了してから前記第2の記録面の記録に関わる動作が開始されるまでの待機時間を設定する待機時間設定手段と、前記待機時間設定手段によって設定された待機時間に応じて前記第1の記録面の記録に関わる動作の終了後前記第2の記録面への記録に関する動作を開始させる制御手段を有することを特徴とするものである。
インクジェット記録装置において、新たな手段を付加したり大きなコスト上昇を招くことなく設置環境温度や記録媒体の種類に応じた適切な定着・乾燥条件を提供し、高速両面印刷におけるインクジェット記録装置内部、及び印刷成果物の汚れなどを防止できるという効果がある。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
本発明にかかるプリンタ装置の実施例1について、図を用いて説明する。
図1は、本発明に適用可能なインクジェット記録装置の一例を示す概略構成図であり、ここに示すインクジェット記録装置は、記録媒体を反転させて記録媒体の両面に対する記録を可能とするための両面記録機構を備えるものとなっている。
図1において、1は給紙トレイ(給紙部)、2は記録部(記録手段)、3は排紙トレイ(排紙部)、4は反転機構、5は切換部材、6はプラテン、7は搬送経路、8は上流側搬送ローラ対、9は下流側の搬送ローラ対である。
給紙トレイ1上には記録媒体が積載されており、ここから1枚ずつ搬送経路7へと記録媒体が給送される。給送された記録媒体は、上流側の搬送ローラ対(ピンチローラ対)8に挟持され、同ローラ対の正転動作によって、プラテン8に支持されながら矢印X1方向へと搬送され、記録部2によって第1の記録面(表面)の先端領域に画像が記録される。その後、記録媒体は、上流側の搬送ローラ対8と下流側の搬送ローラ対9に挟持され、この状態で第1の記録面(表面)の通常領域に画像が記録される。最後に、記録媒体の後端がピンチローラ対8から外れ、下流側の搬送ローラ対9のみで記録媒体が挟持された状態となり、この状態で第1の記録面(表面)の後端領域に画像が記録される。こうして表面記録が終了する。そして、片面記録の場合には、記録媒体を挟持している下流側の搬送ローラ対9の回転により、記録媒体がそのまま排紙トレイ3へと排出される。
両面記録を行う場合には、上記のようにして表面の記録が終了した後、記録媒体を排紙トレイ3に排紙せず、下流側搬送ローラ対9を逆転させて記録媒体を矢印X2方向へと逆送し、反転機構4へと送る。その際、記録媒体を乾燥させる必要がある場合は、反転機構4に給送する前にプラテン6上で記録媒体を待機させる。本実施例装置において、この待機時間の長さ(記録媒体の表面に対する記録が終了してから記録媒体の逆送開始まで)は、記録媒体表面に付与されたインクが充分に定着・乾燥するために要する時間である。この時間は本装置が設置されている環境温度を考慮することにより決定し、その決定された時間が経過した後に裏面記録に関する動作が開始されるようにする。
所定時間記録媒体を待機させたら、記録媒体の逆送を開始する。この際、記録媒体の後端(逆送中は先端)が実線で示される切換部材5にガイドされて反転機構4におけるループ状の反転経路4aに沿って矢印K方向に搬送される。切換部材5は回動中心5aを中心に矢印L方向に付勢され実線の位置で停止しているが、反転経路4aに沿って矢印K方向に搬送されてきた記録媒体の後端があたるとその記録媒体の剛性による押し込み力で破線の位置に回動する。そして記録媒体は表裏および前後を反転させた状態で再び記録部2へと供給される。すなわち、反転経路4aを通過した後の記録媒体は、その裏面が記録部2に対向し、かつ片面記録時には搬送方向前方に位置していた端部が反転経路4aを通過した後は搬送方向前方に位置することとなる。このようにして反転された記録媒体は、記録部2によって裏面に記録された後、排紙トレイ3に排出される。
図2は、図1に示した記録部2の周辺構成の一例を示す斜視図である。
インクを吐出するための吐出口列を有する記録ヘッド11はキャリッジ13に設置してある。普通紙やOHPシート等の記録媒体は上流側の搬送ローラ8(ここでは図示せず)を経て搬送ローラ対9に狭持され、不図示の搬送モータの駆動に伴い矢印方向に送られる。キャリッジ13は、ガイドシャフト12、およびエンコーダ(不図示)により案内支持されている。そして、キャリッジ13は駆動ベルト14を介してキャリッジモータ15の駆動によりガイドシャフト12に沿って図中Y方向へと往復運動する。
記録ヘッド11は、インクを吐出するインクジェット記録ヘッドであり、その内部(液路)にはインク吐出用の熱エネルギを発生する発熱素子(電気・熱エネルギー変換体)が設けられている(この構成については、図3および図4と共に後に詳述する)。この発熱素子は、エンコーダ(不図示)の読み取りタイミングに従い、記録信号に基づいて駆動され、記録媒体上にインク液滴を飛翔、付着させることで画像を形成するようになっている。
記録ヘッド11によって記録動作が実行される最大幅の領域(記録領域)の外側のホームポジション(HP)には、キャップ部16を持つ回復ユニットが配設されている。記録を行わないときには、キャリッジ13をホームポジション(HP)へ移動させ、キャップ部16により記録ヘッド11のインク吐出口形成面を密閉し、インク溶剤蒸発に起因するインクの固着あるいは、ホコリ、紙紛等の異物の付着等による目詰まりを防止する。
また、上記キャップ部16のキャッピング機能は記録頻度の低いインク吐出口のインク増粘、固着等による吐出不良や目詰まりを解消するために、インク吐出口から離れた状態にあるキャップ部16へインクを吐出させる予備吐出モードを実行させる場所として利用されたり、キャップした状態で不図示のポンプを動作させてインク吐出口からインクを吸引し、吐出不良を起こしたインク吐出口を回復させる吸引動作モードを実行する場所として利用されたりする。またキャップ部16の隣接位置にブレードを配設することにより、インクジェット記録ヘッドのインク吐出口形成面をクリーニングすることが可能である。
図3は、前記記録ヘッド11のインク吐出部のインク吐出口列を記録媒体側から見た状態を模式的に示す斜視図であり、図4はインク吐出部の内部構造を模式的に示す部分斜視図である。このインク吐出部には、複数のインク吐出口23を有したインク吐出口面22があり、各インク吐出口23に連通する各液路部分31にはインクを吐出するのに必要となるエネルギを発生する吐出エネルギ発生素子32がそれぞれ配置されている。なお、図3における矢印Yはキャリッジ13の走査方向を示している。
また、図4の33は記録ヘッド11の温度を検知するための温度センサであり、この実施形態においては、温度センサとしてサーミスタを吐出口列の両端に設けている。但し、温度を検出する手段は特にこれに限定されるものではなく、インク吐出口23近傍の温度を検出できるものならばどのような原理のセンサを用いてもよい。
なお、図4に示すように、本発明の実施形態では熱エネルギを利用してインクを吐出する記録方式を用いているが、本実施形態はこの記録方式に限定されるものではなく、例えばオンデマンド型の場合にはピエゾ振動素子の機械的発振によりオリフィス(吐出口)からインク滴を吐出する圧力制御方式、コンティニュアス型の場合には荷電制御型、発散制御型等が適用可能である。
図5は、本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
図5において、130はインクジェット記録装置の各部の駆動を制御するCPUであり、後述の演算、判別、制御などの処理を実行する手段としての機能を有する。131はCPU130によって実行される制御プログラムなどを格納したROM、132はCPU130によって実行される処理データおよび入力データなどを格納するRAM132である。
また、前記CPU130,ROM131およびRAM132には、記録ヘッド移動駆動部133、記録媒体搬送駆動部134、記録ヘッド記録駆動部135、データ受信部136、待機時間タイマー部137、インターフェース部138などが、データバス141を介して接続されている。また、このインターフェース部138には、ホストコンピュータ140が接続されている。ホストコンピュータ140には、プリンタドライバ139が格納されている。
ホストコンピュータ140からプリンタドライバ139を介して送信された記録情報は、インターフェース138を介してインクジェット記録装置側のデータ受信部136で受信される。データ受信部136はインクジェット記録装置の状態によりデータの授受を行いRAM132に受信データが格納される。ホストコンピュータ140からの記録命令によりCPU130は記録ヘッド移動駆動部133、記録媒体搬送駆動部134、記録ヘッド記録駆動部135をそれぞれ制御する。
さらに図5について詳述する。CPU130は、ROM131,RAM132等からプログラムや各種データを読み出し、必要な演算や判断を行い、制御プログラムに従って各種制御信号を出力して装置全体の駆動制御を行う。ROM131はプログラムメモリであって、前記CPU130が動作するための各種プログラムや各種データ等を格納している。RAM132はバッファメモリであって、前記CPU130が命令中のデータや演算結果を一時的に貯えておくワーキングエリア、各種データを保存しておくテキストエリア等からなっている。このCPU130には、前記CPU130からの指示信号をもとに計時を行い、時間情報の時間情報の出力を行う待機時間タイマー部137がデータバス141を介して接続されている。
前記CPU130はインターフェース部138を介してホストコンピュータ140に電気的に接続されており、前記ROM131や前記RAM132に格納されたホストコンピュータ140からの画像データ(記録データ)に基づき記録動作を制御する。ここでホストコンピュータ140にはコンピュータ上で作成や編集などが行われた記録情報を受信しインターフェース部138を介してインクジェット記録装置144側へ渡すためのプリンタドライバ139が備えられている。プリンタドライバ139においては、記録装置144の記録に係る様々な情報の設定や選択等が行えるようになっており、これら設定や選択された情報も記録装置144側へと送信されるようになっている。
記録に係る様々な情報の一例としては、記録を行うシート等の記録媒体の種類の設定や、片面記録モードを実行させるか両面記録モードを実行させるかの選択等がある。また前記CPU130は、記録ヘッド移動駆動部133および記録媒体搬送駆動部134を制御すると共に、前記RAM132に収納された記録情報に基づき記録ヘッド記録駆動部135を介して記録部2(記録ヘッド11)を制御する。なお、記録モード等の記録情報を設定する操作パネルと、記録シートの先端及び後端を検知するシートセンサ(不図示)がデータバスを介してCPU130に接続されている。
前記バッファメモリとしてのRAM132は1走査分或いは複数走査分の記録データを格納するラインバッファとしての機能を有している。このラインバッファは、記録ヘッドの主走査一回で記録領域のどの位置に記録ヘッドのオリフィスで記録を行うかの情報を格納するバッファである。図6および図7にRAM132に設けられたバッファに記録データが格納される様子の一例を示す。
バッファの構成は、本インクジェット記録装置144で使用可能な記録シートの最大記録幅を所定のドットピッチで表現するのに必要なM列と、記録ヘッドのオリフィスの数に対応した行とにより構成されている。そして、ホストコンピュータ140から送られ、展開された記録データは、記録媒体の表面に記録するときは、図6に示すようにバッファの第1段第1列のドット(黒く塗りつぶしたドット)情報から格納されていき、裏面側に記録するときは図7に示すようにバッファの第H段第M列のドット(黒く塗りつぶしたドット)情報から格納されていく。これは、両面記録を行う場合には、記録媒体の前後が入れ替わった状態で記録ヘッド11に送られるためである。但し、裏面に対する記録データの格納順番を、図6に示すような表面に対する記録データの格納順序と同一にしておき、プリンタドライバ139からインクジェット記録装置144へと送信する際に、記録データの送信順番を反転させるようにしてもよい。なお、図6および図7に示される各ドットは、記録シートに展開、記録されるドットを模式的に表したものであって、必ずしも1つのドットが1つの記録データとして取り扱われるわけではない。
次に、上記のように構成されたインクジェット記録装置によって実行される両面記録モード時の動作について説明する。ここで、インクジェット記録装置のラインバッファ(RAM132)に格納される記録データは、ホストコンピュータ140のプリンタドライバ139において両面記録のための所定の処理が施された後のデータとなっている。
図8は両面記録モード時の記録動作の動作手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、ホストコンピュータ140からの記録の開始命令を受信したか否かを判断し、記録開始指令を受信した場合には、続いてホストコンピュータ140のプリンタドライバ139より送信されてくる記録データ受信し、これをRAM132のバッファに格納する。次に、ステップS3において、格納した記録データに基づき、記録媒体の表面(第1の記録面)に対する記録が終了してから裏面(第2の記録面)に対する記録に関する動作(例えば、記録媒体の逆送)が開始されるまでの時間の長さ(待機時間)を算出し設定(決定)する。
ここで本実施例では、プリンタ装置が設置されている環境温度に応じて上記の待機時間を決定し、その環境温度は、ヘッド11の吐出ノズル23近傍の温度検出を行っている温度センサ33で検出するものである。しかしながらこの部分は前述したインク吐出のためのデバイスが設けられているため、その振動や発熱によって不用意に温度検出を行っても環境温度よりかなり高い温度となってしまう。そこで本発明では装置が以下の稼働状態において温度センサ33で検出した温度が装置の設置されている環境温度であると判断する。
(1)主電源投入直後
(2)最終印刷終了時から一定時間経過後
(1)の主電源投入直後という状態は、非常に高い確率で主電源投入以前には装置が使用されなかったことが推測でき、温度センサ33近傍はもちろんのこと、装置全体が環境温度とほぼ等しくなっていると考えられる。また(2)の場合は、温度センサ33が吐出ノズル23近傍にあったとしても温度検出しているインク吐出デバイス部分は熱容量的にも大きな部分ではないため、一定時間が経過すれば環境温度、もしくは、プラテン近傍温度(すなわち記録媒体の待機場所近傍の雰囲気温度)と同等になっていると推測できる。こうして検出した環境温度(M)が、例えば第一の温度m1のときは第一の待機時間(T)がt1に設定され、第二の温度m2のときは第二の待機時間t2に設定される。このとき、m1<m2の場合にはt1>t2となり、環境温度が高いときほど待機時間が短くなる。この環境温度(T)は、(2)で述べたように最終印刷終了時から一定時間経過するたび随時更新されるようにもできる。
引き続き、図8に従って説明を行う。上記のように待機時間を設定すると、次にステップS4では、給紙トレイ2から記録媒体の給紙を行い、記録媒体の表面に対する記録を行う。次に、ステップS5では、上記ステップS3で設定した待機時間をタイマーにセットする。この後、ステップS6では、表面記録が終了した時点から、セットした待機時間が経過したか否かの判断を行い(ステップS6)、待機時間が経過するまで裏面の記録に関する動作を停止させておき、待機時間が経過した時点で、裏面記録のための記録媒体の搬送動作(逆送)を開始する(ステップS7)。この後、反転経路R10を経て記録部2に達すると、記録部2は記録媒体の裏面に対して記録を行う(ステップS8)。裏面の記録が完了すると記録媒体を排紙ローラ9の連続回転動作によって排紙トレイ(排紙部)3へと排出し、両面記録は完了する(ステップS9)。 また、上記待機時間中は、記録媒体の後端部、すなわち記録部2側の端部をプラテン6に待機させた状態で保持しておき、待機時間が経過した後は、排紙ローラ9の逆転によって直ちに裏面記録のための搬送動作を開始するようになっている。
なお、上記実施形態においては、環境温度が低い時ほど待機時間が長くなるような無段階の演算処理をCPU130によって実行する場合を例に採り説明したが、待機時間(T)と環境温度(M)との関係を予め待機時間決定テーブルに格納しておき、そのテーブルから読み出すことにより、有限段階の待機時間を決定するようにしてもよい。例えば、図9に示すような、環境温度(M)の範囲M<m1、m1≦M<m2、m2≦M<m3、m3≦M(m1<m2<m3)と上記時間の長さ(T)T=t1、T=t2、T=t3、T=t4(t1>t2>t3>t4)とを対応させたテーブルを用意しておき、そのテーブルを参照して待機時間を求めればよい。つまり、環境温度(M)がM<m1の範囲であれば上記時間の長さ(T)をt1に設定し、環境温度(M)がm1≦M<m2の範囲であれば上記時間の長さ(T)をt2に設定し、環境温度(M)がm2≦M<m3の範囲であれば上記時間の長さ(T)をt3に設定し、環境温度(M)がm3≦Mの範囲であれば上記時間の長さ(T)をt4に設定すればよい。
実施例1の形態では、環境温度(M)のみに基づいて待機時間(T)を決定したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、待機時間(T)を決定する要素として、環境温度に加え、記録媒体の種類も考慮するように構成してもよい。この場合、上記待機時間(T)と、環境温度(M)および記録媒体の種類との関係を予め待機時間決定テーブルとして格納しておき、そのテーブルから呼び出すこととにより待機時間(T)を決定するようにしてもよい。
このテーブルの一例を図10に示す。このようなテーブルを使用することで記録媒体の種類に応じたインクの定着・乾燥特性なども考慮することが可能となり、各記録媒体の特性により適した待機時間(T)を設定することができる。
なお、本実施例2の形態では、記録媒体の種類設定は、プリンタドライバ上で使用記録媒体の設定時に行うものと想定しているが、もちろんプリンタ装置自身に記録媒体の種類を検出する手段を持っていても良い。例えば、記録媒体をプリンタ装置にセットする際、ダイヤルスイッチのようなもので記録媒体の種類を手動で設定できるようにすることは容易である。また、記録媒体の通過部分であって画像形成が行われる前の範囲において、記録媒体に特定の光を照射しその反射光の強度の違いなどによって記録媒体の種類を自動的に判別する受発光センサのようなものを備え、プリンタ装置自身で記録媒体の種類を判別する、ということも可能である。
もちろん本発明はその他の記録媒体の種類判別手段を持つもの全てを包含するものであることをここに明記する。
本発明に適用可能なインクジェット記録装置の一例を示す概略構成図。 図1に示した記録部の周辺構成の一例を示す斜視図。 記録ヘッドのインク吐出部のインク吐出口列を記録媒体側から見た状態を示す模式的斜視図。 記録ヘッドのインク吐出部の内部構造を模式的に示す部分斜視図。 本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図。 本発明の実施形態における表面記録用の記録データをバッファメモリへ格納する状態を説明するための説明図。 本発明の実施形態における裏面記録用の記録データをバッファメモリへ格納する状態を説明するための説明図。 両面記録モード時の記録動作手順を示すフローチャート。 本発明実施例1において使用する、環境温度(M)の範囲と、待機時間の長さ(T)との関係を表したテーブル。 本発明実施例2において使用する、記録媒体の種類と、環境温度(M)の範囲と、待機時間の長さ(T)との関係を表したテーブル。
符号の説明
1 給紙トレイ
2 記録部
3 排紙トレイ
4 反転機構
4a 反転経路
5 切り換え部
6 プラテン
7 搬送経路
8 搬送ローラ
9 排紙ローラ
11 記録ヘッド
12 ガイドシャフト
13 キャリッジ
14 駆動ベルト
15 キャリッジモータ
16 キャップ部
22 インク吐出面
23 インク吐出口
31 液路部分
32 吐出エネルギ発生素子
33 温度センサ
130 CPU
131 ROM
132 RAM
133 記録ヘッド移動駆動部
134 記録ヘッド媒体搬送部
135 記録ヘッド記録駆動部
136 データ受信部
137 待機時間タイマー部
138 インターフェース部
139 プリンタドライバ
140 ホストコンピュータ
144 インクジェット記録装置

Claims (4)

  1. 記録データに応じてインクを吐出する記録部によりシート状の記録媒体の第1の記録面と第2の記録面とに順次記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記記録部のインク吐出口近傍の温度を測定する温度検知手段と、該温度検知手段が該インクジェット記録装置の主電源投入の瞬間または主電源投入から一定時間Aの経過後または最終の画像形成終了後新たな画像形成が為されない状態が一定時間Bの間継続した後の少なくともいずれかにおいて検知した温度に応じて前記第1の記録面の記録が終了してから前記第2の記録面の記録に関わる動作が開始されるまでの待機時間を設定する待機時間設定手段と、前記待機時間設定手段によって設定された待機時間に応じて前記第1の記録面の記録に関わる動作の終了後前記第2の記録面への記録に関する動作を開始させる制御手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 任意の画像形成が為された後において、新たな画像形成が為されない状態が前記一定時間Bの間継続した後に前記温度検出手段によって検知される温度に応じて、前記待機時間設定手段により待機時間が随時更新されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記待機時間設定手段は、前記記録媒体の種類、及び、前記検出した温度に応じて前記待機時間を設定することを特徴とする請求項1又は、請求項2のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録媒体の種類判別は、該インクジェット記録装置内部に設けられる記録媒体判別手段または該インクジェット記録装置を外部から制御するプリンタドライバによって、手動的あるいは自動的に行うことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
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