JP2007147514A - 電流センサ及び電流センサのコア - Google Patents

電流センサ及び電流センサのコア Download PDF

Info

Publication number
JP2007147514A
JP2007147514A JP2005344399A JP2005344399A JP2007147514A JP 2007147514 A JP2007147514 A JP 2007147514A JP 2005344399 A JP2005344399 A JP 2005344399A JP 2005344399 A JP2005344399 A JP 2005344399A JP 2007147514 A JP2007147514 A JP 2007147514A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
core
conductive member
magnetic path
current sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005344399A
Other languages
English (en)
Inventor
Takamasa Kanehara
金原  孝昌
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005344399A priority Critical patent/JP2007147514A/ja
Publication of JP2007147514A publication Critical patent/JP2007147514A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)

Abstract

【課題】コアに地磁気等の外部磁界が集束することによるコアの磁気飽和を防ぐとともに、後付け配置を容易に、且つ効率的に行える電流センサ、及び、電流センサのコアを提供する。
【解決手段】被測定電流Iが流れる導電部材14を取り囲むように配置され、導電部材14を被測定電流Iが流れることにより発生する磁界を集磁するコア11と、コア11に集磁された磁界に応じた電気信号を出力する磁電変換素子12とを備え、コア11は、導電部材14の長手方向に対して略垂直方向から、導電部材14を取り囲む位置に配置できるように、導電部材14を通過させることが可能な第1の隙間15を有するとともに、コア11の一部において、磁気経路が第1の磁気経路と第2の磁気経路とに分岐され、磁電変換素子12は、分岐された第1及び第2の磁気経路のどちらか一方に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、被測定電流が流れる導電部材の周囲に発生する磁界に基づいて、被測定電流の電流値の測定を行う電流センサ、及び、電流センサのコアに関する。
特開平10−73619号公報(特許文献1)に開示された電流センサ50は、図4に示すように、一部にギャップ53が形成された環状のコア51が導電部材54の周囲を取り囲むように配置され、ギャップ53内には、磁電変換素子52が配置されている。
このように構成された電流センサ50は、導電部材54を被測定電流Iが流れることによって、導電部材54の周囲に発生する磁界がコア51に集束し、磁電変換素子52がギャップ53を通過する磁界の変化に応じた電気信号を出力する。そして、この電気信号に基づいて被測定電流Iの電流値の測定を行うものである。
特開平10−73619号公報
ところで、特許文献1に開示された電流センサ50は、導電部材54の周囲に発生する磁界に加えて、地磁気や電流センサ50の付近に配置された電子機器や磁性体等から発生する外部磁界がコア51に集束することがある。
コア51に集束した磁界が一定値を超えると、コア51が磁気飽和してしまうため、コア51は被測定電流Iに応じた磁界を集束することができなくなる。すると、電流センサ50は、被測定電流Iの電流値を正確に測定することが困難になるという問題があった。
また、導電部材54が予め収納ケースや筐体等に配置されている場合、コア51を導電部材54の周囲を取り囲むように後付け配置する作業は、作業効率の点で芳しくないという問題があった。
そこで、本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コアが複数の磁気経路を備えることでコアの磁気飽和を防ぐとともに、後付け配置を容易に、且つ効率的に行える電流センサ、及び、電流センサのコアを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1〜6に記載の発明は、被測定電流が流れる導電部材の周囲に発生する磁界に基づいて、被測定電流の電流値を測定する電流センサに関するものである。
請求項1に係る電流センサは、被測定電流が流れる導電部材を取り囲むように配置され、導電部材を被測定電流が流れることにより発生する磁界を集磁するコアと、コアに集磁された磁界に応じた電気信号を出力する磁電変換素子とを備え、コアは、導電部材の長手方向に対して略垂直方向から、導電部材を取り囲む位置に配置できるように、導電部材を通過させることが可能な第1の隙間を有するとともに、コアの一部において、磁気経路が第1の磁気経路と第2の磁気経路とに分岐され、磁電変換素子は、分岐された第1及び第2の磁気経路のどちらか一方に設けられることを特徴とする。
これにより、コアに集磁した磁界を第1、第2の磁気経路に分岐させることができるので、コアの磁気飽和を防ぐことができる。また、コアには導電部材を取り囲むように配置できるように、導電部材を通過させることができる第1の隙間が形成されているので、コアの後付けの配置を容易に行うことができる。
請求項2に係る電流センサは、第1の磁気経路は、第2の磁気経路よりも導電部材に近い側に位置し、磁電変換素子は、第1の磁気経路に設けられることを特徴とする。これにより、導電部材の周囲に発生する磁界の多くが第1の磁気経路を通過することとなる。したがって、第1の磁気経路に設けられた磁電変換素子は、磁界の変化を高精度に検知することができる。
請求項3に係る電流センサは、第2の磁気経路は、第1の磁気経路を覆うように略同一平面状に設けられることを特徴とする。これにより、外部磁界の多くが第2の磁気経路を通過することとなる。したがって、導電部材の周囲に発生する磁界と外部磁界とを併せた磁界によるコアの磁気飽和を防ぐことができる。
請求項4に係る電流センサは、第2の磁気経路は、その一部が当該第2の磁気経路よりも透磁率が低い低透磁率部であることを特徴とする。これにより、低透磁率部の透磁率を適宜調整することで、コアに集磁した磁界を第1、第2の磁気経路に所望の割合で分岐することができる。したがって、コアの磁気飽和を防ぎつつ、磁電変換素子は磁界の変化をより検知しやすくなる。
請求項5に係る電流センサは、低透磁率部は、第2の隙間であることを特徴とする。これにより、低透磁率の磁性体材料を用意し、この磁性体材料をコアに組み込む作業が不要となる。したがって、低コスト、且つ、容易に低透磁率部を設けることができる。
請求項6に係る電流センサは、第1の隙間の幅は、導電部材の幅よりも大きいことを特徴とする。これにより、コアの後付け配置を容易に、且つ効率的に行うことができる。
請求項7〜12に記載の発明は、電流センサのコアに関するものである。この電流センサのコアを電流センサに用いることで、上述した請求項1〜6に記載の発明と同様の効果が得られるため、その説明を省略する。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、各図において同一、もしくは、均等である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1の実施形態)
本発明を具体化した電流センサの第1の実施形態を概略断面図である図1を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態における電流センサ10は、コア11、磁電変換素子12を備えており、導電部材14の周囲に発生する磁界に基づいて、導電部材14を流れる被測定電流Iの電流値を測定するものである。なお、電流センサ10は、コア11、磁電変換素子12、導電部材14等が筐体や収納ケース等に収容配置されたものであるが、筐体や収納ケース等の図示は省略する。
コア11は、例えば、パーマロイ、スーパーマロイ等の透磁率が比較的大きい磁性体材料をせん断加工して得られる板状の断片を1枚、若しくは複数枚を積層して構成されている。したがって、コア11は、この板状の断片の積層数に応じた磁気飽和量を備えている。また、コア11は、部分的に太さや厚さを変化させることで、透磁率(磁気抵抗)を部分的に変化させることができる。
以下、コア11の各部位に11a〜11gの参照番号を付して説明する。図1に示すように、コア11はその一部において、磁気経路が11a〜11dからなる第1の磁気経路と11e〜11gからなる第2の磁気経路とに分岐されている。
第1の磁気経路は、第2の磁気経路よりも導電部材14に近い側に位置している。また、第1の磁気経路と第2の磁気経路とは同一平面状に設けられ、第2の磁気経路は第1の磁気経路を覆うように設けられている。
コア11の外枠部(11c〜11g)は環状であって、ほぼコの字型に形成されており、イ−イ線を対象線としてほぼ左右対称の形状である。コア11のコの字を構成する三辺のうち対向する二辺(11c−11eからなる辺、11d−11fからなる辺)のそれぞれからは、コア11の内側に向けて突出部11a及び11bが形成されている。突出部11a及び11bの先端部同士は接触せず、その先端部の間にはコア11に集磁した磁界が通過するギャップ13が形成されている。ギャップ13の内側又は近傍には、磁電変換素子12が配置されている。
磁電変換素子12は、図示しない基板に実装されたものであり、この図示しない基板を介して図示しない外部装置と電気的に接続されている。磁電変換素子12は、ギャップ13を通過する磁界に応じた電気信号を、図示しない外部装置に向けて出力する。磁電変換素子12として、例えば、ホール素子や磁気抵抗素子を用いることができるが、ギャップ13を通過する磁界に応じた電気信号を出力できる素子であれば、これらに限定されない。
本実施形態における電流センサ10において、例えば、導電部材14の紙面の表面から裏面に向かって被測定電流Iが流れると、導電部材14の周囲には紙面に向かって時計回りの磁界が発生する。
一般的に、磁界は近くの磁気経路、閉じた磁気経路、透磁率が大きい(磁気抵抗が小さい)磁気経路を通過する性質を有している。したがって、導電部材14の周囲に発生した磁界の一部(磁界B1a)は、導電部材14に近い側に配置された第1の磁気経路を通過する。
しかしながら、第1の磁気経路にはギャップ13が形成されているため、第1の磁気経路よりも第2の磁気経路の方が透磁率が大きい(磁気抵抗が小さい)。したがって、他の一部(磁界B1b)は第2の磁気経路を通過する。
ところで、電流センサ10の設置場所や使用環境によっては、磁界B1とは異なる磁界B2(破線矢印)がコア11に集磁し、コア11を通過することがある。この磁界B2は、例えば、地磁気や電流センサ10の近傍に配置された電子機器や磁性体等から発せられる外部磁界に基づくものである。
本実施形態における電流センサ10は、コア11にこのような外部磁界が集磁したとしても、外部磁界は、上述した磁界の性質に基づいて、第1、第2の磁気経路に分かれて通過する。すなわち、外部磁界は、その一部(磁界B2a)が第2の磁気経路を通過し、他の一部(磁界B2b)が第1の磁気経路を通過する。
したがって、本実施形態における電流センサ10は、コア11の一部において、磁気経路が第1の磁気経路と第2の磁気経路とに分岐されていることで、導電部材14の周囲に発生した磁界B1や外部磁界は第1、第2の磁気経路に分かれて通過することとなる。これにより、コア11の磁気飽和を防ぐことができる。
なお、磁界B1、B2が第1、第2の磁気経路と分かれる割合は、それぞれの磁気経路の透磁率の比率(磁気抵抗比)や導電部材14からの距離の比率によってほぼ定まる。したがって、予めこれらの比率を求めておけば、ギャップ13を通過する磁界B1aに基づいて被測定電流Iの電流値を測定できる。
図1に示すように、コア11には、導電部材14の長手方向に対して略垂直方向から、導電部材14を取り囲む位置に配置できるように、導電部材14を通過させることが可能な第1の隙間15が形成されている。この第1の隙間15の幅(11cと11dとの間の幅)W’は、導電部材14の幅Wよりも広いものとする。
したがって、被測定電流Iが流れる導電部材14が図示しない筐体や収納ケース等に予め配置されている場合でも、導電部材14を取り囲む位置にコア11を配置することができる。すなわち、コア11を後付け配置する場合において、コア11の後付け配置を容易に、且つ効率的に行うことができる電流センサ10とすることができる。
(第2の実施形態)
本発明を具体化した電流センサの第2の実施形態を、概略断面図である図2を用いて説明する。図2に示すように、本実施形態における電流センサ20は、コア21、磁電変換素子12を備えており、導電部材14を流れる被測定電流Iの電流値を導電部材14の周囲に発生する磁界に基づいて測定するものである。なお、電流センサ20は、コア21、磁電変換素子12、導電部材14等が筐体や収納ケース等に収容配置されたものであるが、筐体や収納ケース等の図示は省略する。
以下、コア21の各部位に21a〜21gの参照番号を付して説明する。図2に示すように、コア21はその一部において、磁気経路が21a〜21dからなる第1の磁気経路と21e〜21gからなる第2の磁気経路とに分岐されている。
第1の磁気経路は、第2の磁気経路よりも導電部材14に近い側に位置している。また、第1の磁気経路と第2の磁気経路とは同一平面状に設けられ、第2の磁気経路は第1の磁気経路を覆うように設けられている。
コア21の外枠部(21c〜21g)は、環状であって、ほぼコの字型に形成されており、ロ−ロ線を対象線として左右対称である。コア21のコの字を構成する三辺のうち対向する二辺(21c−21eからなる辺、21d−21fからなる辺)のそれぞれからは、コア21の内側に向けて突出部21a及び21bが形成されている。突出部21a及び21bの先端部同士は接触せず、その先端部の間にはコア11に集磁した磁界が通過するギャップ13が形成されている。ギャップ13の内側、又は近傍には磁電変換素子12が配置されている。
磁電変換素子12は、図示しない基板に実装されたものであり、この図示しない基板を介して図示しない外部装置と電気的に接続されている。磁電変換素子12は、ギャップ13を通過する磁界に応じた電気信号を、図示しない外部装置に向けて出力する。磁電変換素子12として、例えば、ホール素子や磁気抵抗素子を用いることができるが、ギャップ13を通過する磁界に応じた電気信号を出力できる素子であれば、これらに限定されない。
本実施形態における電流センサ20は、図2に示すように、第2の磁気経路の一部に、第2の磁気経路の他の部分よりも透磁率が低い低透磁率部26が形成されている。低透磁率部26は、第2の磁気経路を構成する材料の透磁率よりも低い透磁率を有する磁性体材料や空気層(第2のギャップ)を第2の磁気経路の途中に介在させて形成する。透磁率は低透磁率部26を構成する磁性体材料を入れ換えたり、その幅を変えたりすること調整が可能である。また、低透磁率部26を形成する位置は第2の磁気経路上であれば適宜変更が可能である。
本実施形態における電流センサ20において、例えば、被測定電流Iが導電部材14の紙面の表面から裏面に向かって流れると、導電部材14の周囲には紙面に向かって時計回りの磁界が発生する。
上述した通り、磁界は近くの磁気経路、閉じた磁気経路、透磁率が大きい(磁気抵抗が小さい)磁気経路を通過する性質を有している。そこで、本実施形態における電流センサ20はこの性質を利用して、第2の磁気経路に低透磁率部26を形成して、第2の磁気経路の透磁率を小さくすることで、第2の磁気経路を通過する磁界B2bを減少させ、第1の磁気経路を通過する磁界B1aを増加させている。
これにより、磁電変換素子12は、効率的にギャップ13を通過する磁界B1bの変化を検知しやすくなり、この変化に応じた電気信号を図示しない外部装置に向けて出力することができる。
ところで、電流センサ20の設置場所や使用環境によっては、磁界B1とは異なる磁界B2(破線矢印)がコア21に集磁し、コア21を通過することがある。この磁界B2は、例えば、地磁気や電流センサ20の近傍に配置された電子機器や磁性体等から発せられる外部磁界に基づくものである。磁界は上述したような性質を有することから、外部磁界は、その一部(磁界B2a)が第2の磁気経路を通過に集束し、他の一部(磁界B2b)が第1の磁気経路を通過することとなる。
しかしながら、本実施形態における電流センサ20は、コア21にこのような外部磁界が集束したとしても、外部磁界は、上述した磁界の性質に基づいて、第1、第2の磁気経路に分かれて通過する。すなわち、外部磁界は、その一部(磁界B2a)が第2の磁気経路を通過し、他の一部(磁界B2b)が第1の磁気経路を通過する。
したがって、本実施形態における電流センサ20は、コア21の一部において、磁気経路が第1の磁気経路と第2の磁気経路とに分岐されていることで、導電部材14の周囲に発生した磁界B1や外部磁界は第1、第2の磁気経路に分かれて通過することとなる。これにより、コア21の磁気飽和を防ぐことができる。
なお、磁界B1、B2が第1、第2の磁気経路と分かれる割合は、それぞれの磁気経路の透磁率の比率(磁気抵抗比)や導電部材14からの距離の比率によってほぼ定まる。したがって、予めこれらの比率を求めておけば、ギャップ13を通過する磁界B1aに基づいて被測定電流Iの電流値を測定できる。
図2に示すように、コア21には、導電部材14の長手方向に対して略垂直方向から、導電部材14を取り囲む位置に配置できるように、導電部材14を通過させることが可能な第1の隙間15が形成されている。この第1の隙間15の幅(21cと21dとの間の幅)W’は、導電部材14の幅Wよりも広いものとする。
したがって、被測定電流Iが流れる導電部材14が図示しない筐体や収納ケース等に予め配置されている場合でも、導電部材14を取り囲む位置にコア21を配置することができる。すなわち、コア21を後付け配置する場合において、コア21の後付け配置を容易に、且つ効率的に行うことができる電流センサ20とすることができる。
(第3の実施形態)
本発明を具体化した電流センサの第3の実施形態を概略断面図である図3を用いて説明する。図3に示すように、本実施形態における電流センサ30は、コア31、磁電変換素子12を備えており、導電部材14を流れる被測定電流Iの電流値を、導電部材14の周囲に発生する磁界に基づいて測定するものである。なお、電流センサ30は、コア31、磁電変換素子12、導電部材14等が筐体や収納ケース等に収容配置されたものであるが、筐体や収納ケース等の図示は省略する。
以下、コア11の各部位に31a〜31g、31m、31nの参照番号を付して説明する。図3に示すように、コア31はその一部において、磁気経路が31a〜31d、31m、31nからなる第1の磁気経路と31e〜31gからなる第2の磁気経路とに分岐されている。
第1の磁気経路は、第2の磁気経路よりも導電部材14に近い側に位置している。また、第1の磁気経路と第2の磁気経路とは同一平面状に設けられ、第2の磁気経路は第1の磁気経路を覆うように設けられている。
コア31の外枠部(31c〜31g、31m、31n)は、環状であって、ほぼコの字型に形成されており、ハ−ハ線を対象線として左右対称である。コア31のコの字を構成する三辺のうち対向する二辺(31c−31eからなる辺、31d−31fからなる辺)のそれぞれからは、コア31の内側に向けて突出部31a及び31bが形成されている。突出部31a及び31bの先端部同士は接触せず、その先端部の間にはコア11に集磁した磁界が通過できるギャップ13が形成されている。ギャップ13の内側、又は近傍には磁電変換素子12が配置されている。
磁電変換素子12は、図示しない基板に実装されたものであり、この図示しない基板を介して図示しない外部装置と電気的に接続されている。磁電変換素子12は、ギャップ13を通過する磁界に応じた電気信号を、図示しない外部装置に向けて出力する。磁電変換素子12として、例えば、ホール素子や磁気抵抗素子を用いることができるが、ギャップ13を通過する磁界に応じた電気信号を出力できる素子であれば、これらに限定されない。
本実施形態における電流センサ30は、図3に示すように、コア31の裾部(31c−31m、31d−31n)をそれぞれ鉤状に形成したものである。これにより、コア31のコの字を構成する三辺のうち対向する二辺(31c−31eからなる辺、31d−31fからなる辺)の距離が狭まり、第1の磁気経路は閉じた磁気経路に近くなる。
本実施形態における電流センサ30において、例えば、被測定電流Iが導電部材14の紙面の表面から裏面に向かって流れると、導電部材14の周囲には紙面に向かって時計回りの磁界が発生する。
上述した通り、磁界は近くの磁気経路、閉じた磁気経路、透磁率が大きい(磁気抵抗が小さい)磁気経路を通過しやすい性質を有している。そこで、本実施形態における電流センサ30はこの性質を利用して、第1の磁気経路を閉じた磁気経路に近づけることで、第2の磁気経路を通過する磁界B2bを減少させ、第1の磁気経路を通過する磁界B1aを増加させている。
これにより、磁電変換素子12は、効率的にギャップ13を通過する磁界B1bの変化を検知しやすくなり、この変化に応じた電気信号を図示しない外部装置に向けて出力することができる。
ところで、電流センサ30の設置場所や使用環境によっては、磁界B1とは異なる磁界B2(破線矢印)がコア31に集束して通過することがある。この磁界B2は、例えば、地磁気や電流センサ30の近傍に配置された電子機器や磁性体等から発せられる外部磁界に基づくものである。磁界は上述したような性質を有することから、外部磁界は、その一部(磁界B2a)が第2の磁気経路を通過し、他の一部(磁界B2b)が第1の磁気経路を通過することとなる。
しかしながら、本実施形態における電流センサ30は、コア31にこのような外部磁界が集束したとしても、外部磁界は、上述した磁界の性質に基づいて、第1、第2の磁気経路に分かれて通過する。すなわち、外部磁界は、その一部(磁界B2a)が第2の磁気経路を通過し、他の一部(磁界B2b)が第1の磁気経路を通過する。
したがって、本実施形態における電流センサ30は、コア31の一部において、磁気経路が第1の磁気経路と第2の磁気経路とに分岐されていることで、導電部材14の周囲に発生した磁界B1や外部磁界は第1、第2の磁気経路に分かれて通過することとなる。これにより、コア31の磁気飽和を防ぐことができる。
なお、磁界B1、B2が第1、第2の磁気経路と分かれる割合は、それぞれの磁気経路の透磁率の比率(磁気抵抗比)や導電部材14からの距離の比率によってほぼ定まる。したがって、予めこれらの比率を求めておけば、ギャップ13を通過する磁界B1aに基づいて被測定電流Iの電流値を測定できる。
図3に示すように、コア31には、導電部材14の長手方向に対して略垂直方向から、導電部材14を取り囲む位置に配置できるように、導電部材14を通過させることが可能な第1の隙間15が形成されている。
この第1の隙間15の幅(31mと31nとの間の幅)W’は、導電部材14の幅Wよりも広いものとする。したがって、被測定電流Iが流れる導電部材14が図示しない筐体や収納ケース等に予め配置されている場合でも、導電部材14を取り囲む位置にコア31を配置することができる。すなわち、コア11を後付け配置する場合において、コア31の後付け配置を容易に、且つ効率的に行うことができる電流センサ30とすることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、数々の変形実施が可能である。例えば、コアの外形はコの字型に限らずC字型やU字型でもよい。また、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。
本発明の第1の実施形態における、電流センサの概略断面図である。 本発明の第2の実施形態における、電流センサの概略断面図である。 本発明の第3の実施形態における、電流センサの概略断面図である。 従来の電流センサを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
符号の説明
10,20,30,50・・・電流センサ、11,21,31,51・・・コア、12,52・・・磁電変換素子、13,53・・・ギャップ、14,54・・・導電部材、15・・・第1の隙間、26・・・低透磁率部(第2のギャップ)

Claims (12)

  1. 被測定電流が流れる導電部材を取り囲むように配置され、前記導電部材を被測定電流が流れることにより発生する磁界を集磁するコアと、
    前記コアに集磁された磁界に応じた電気信号を出力する磁電変換素子とを備え、
    前記コアは、前記導電部材の長手方向に対して略垂直方向から、前記導電部材を取り囲む位置に配置できるように、前記導電部材を通過させることが可能な第1の隙間を有するとともに、前記コアの一部において、磁気経路が第1の磁気経路と第2の磁気経路とに分岐され、前記磁電変換素子は、分岐された第1及び第2の磁気経路のどちらか一方に設けられることを特徴とする電流センサ。
  2. 前記第1の磁気経路は、前記第2の磁気経路よりも前記導電部材に近い側に位置し、
    前記磁電変換素子は、前記第1の磁気経路に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記第2の磁気経路は、前記第1の磁気経路を覆うように略同一平面状に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の電流センサ。
  4. 前記第2の磁気経路は、その一部に当該第2の磁気経路よりも透磁率が低い低透磁率部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電流センサ。
  5. 前記低透磁率部は、第2の隙間であることを特徴とする請求項4に記載の電流センサ。
  6. 前記第1の隙間の幅は、前記導電部材の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電流センサ。
  7. 被測定電流が流れる導電部材を取り囲むように配置され、前記導電部材を被測定電流が流れることにより発生する磁界を集磁する電流センサのコアであって、
    前記導電部材の長手方向に対して略垂直方向から、前記導電部材を取り囲む位置に配置できるように、前記導電部材を通過させることが可能な第1の隙間を有するとともに、前記コアの一部において、磁気経路が第1の磁気経路と第2の磁気経路とに分岐されることを特徴とする電流センサのコア。
  8. 前記第1の磁気経路は、前記第2の磁気経路よりも前記導電部材に近い側に位置することを特徴とする請求項7に記載の電流センサのコア。
  9. 前記第2の磁気経路は、前記第1の磁気経路を覆うように略同一平面状に設けられることを特徴とする請求項7又は8に記載の電流センサのコア。
  10. 前記第2の磁気経路は、その一部に当該第2の磁気経路よりも透磁率が低い低透磁率部を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の電流センサのコア。
  11. 前記低透磁率部は、第2の隙間であることを特徴とする請求項10に記載の電流センサのコア。
  12. 前記第1の隙間の幅は、前記導電部材の幅よりも大きいことを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の電流センサのコア。
JP2005344399A 2005-11-29 2005-11-29 電流センサ及び電流センサのコア Pending JP2007147514A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005344399A JP2007147514A (ja) 2005-11-29 2005-11-29 電流センサ及び電流センサのコア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005344399A JP2007147514A (ja) 2005-11-29 2005-11-29 電流センサ及び電流センサのコア

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007147514A true JP2007147514A (ja) 2007-06-14

Family

ID=38209079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005344399A Pending JP2007147514A (ja) 2005-11-29 2005-11-29 電流センサ及び電流センサのコア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007147514A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010117165A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Tdk Corp 電流センサ
WO2014087987A1 (ja) * 2012-12-03 2014-06-12 矢崎総業株式会社 電流センサ及び電流センサを製造する製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11194141A (ja) * 1998-01-06 1999-07-21 Yasukawa Control Kk 電流検出器
JPH11258275A (ja) * 1997-11-29 1999-09-24 Hioki Ee Corp 電流センサ
WO2000043795A1 (fr) * 1999-01-21 2000-07-27 Tdk Corporation Detecteur de courant
JP2004191312A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 電流検出装置
JP2004245776A (ja) * 2003-02-17 2004-09-02 Denso Corp 電流センサ装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11258275A (ja) * 1997-11-29 1999-09-24 Hioki Ee Corp 電流センサ
JPH11194141A (ja) * 1998-01-06 1999-07-21 Yasukawa Control Kk 電流検出器
WO2000043795A1 (fr) * 1999-01-21 2000-07-27 Tdk Corporation Detecteur de courant
JP2004191312A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 電流検出装置
JP2004245776A (ja) * 2003-02-17 2004-09-02 Denso Corp 電流センサ装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010117165A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Tdk Corp 電流センサ
WO2014087987A1 (ja) * 2012-12-03 2014-06-12 矢崎総業株式会社 電流センサ及び電流センサを製造する製造方法
US10317432B2 (en) 2012-12-03 2019-06-11 Yazaki Corporation Current sensor and method for manufacturing current sensor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5143765B2 (ja) 電流センサ
EP2520945B1 (en) Magnetic field detecting apparatus and current sensor
US20080094060A1 (en) Electric current detector
JP4479758B2 (ja) 電流センサ用コア
JP6119296B2 (ja) 電流センサ
US10191089B2 (en) Current sensing assembly employing magnetic sensors
JP2005308635A (ja) 電流センサ
JP2007183221A (ja) 電流センサ
WO2016194240A1 (ja) 電流センサ
WO2013080557A1 (ja) 電流センサ
JP2007113965A (ja) 電流センサ
WO2017018306A1 (ja) 電流センサ
JP6897063B2 (ja) 電流センサ
JP2015137892A (ja) 電流検出構造
JP6658823B2 (ja) 磁気センサおよび磁気センサシステム
JP2009058451A (ja) 電流センサ用磁気コアおよびこれを用いた電流センサ
KR101191437B1 (ko) 2채널 전류센서
JP2010536011A (ja) 導電体を流れる電流測定の配置
JP2007147514A (ja) 電流センサ及び電流センサのコア
JP2008020404A (ja) 電流検出機構及びその組付方法
JP2007155399A (ja) 電流センサ、及び、それを有する電流値算出システム
JP5849914B2 (ja) 電流センサ
JP2009204415A (ja) 電流センサ及び電力量計
JP2009156802A (ja) 電流センサ
JP3186356U (ja) 電流センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100506

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101005