JP2007136832A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる条件の適切化を図ることにより、無駄なインク排出量を少なく抑えることができる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】交換クリーニングが実施された場合(S110でYES)は、タイマクリーニング(TCL)累積カウント値Nが規定値M未満であれば(S120でYES)、TCL累積カウント値N=Mに更新する(S130)。TCL累積カウント値N<Mが成立すれば(S160でYES)、強力クリーニングテーブルを参照してクリーニング条件を決定し、一方、TCL累積カウント値N<Mが不成立であれば(S160でNO)、通常クリーニングテーブルを参照してクリーニング条件を決定する。従って、交換クリーニングが実施された場合は、TCL累積カウント値Nが規定値M未満であっても、強力クリーニングから通常クリーニングに移行する。
【選択図】図7

Description

本発明は、未使用の新品の液体収容体(例えばカートリッジ)が取り付けられたことを認識して所定の処理を行う液体噴射装置に関する。
この種の液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という)が知られている。プリンタは、インクカートリッジ(以下、「カートリッジ」という)が着脱可能に装填できるように構成され、装填されたカートリッジから供給されるインクを印刷ヘッドから噴射(吐出)することにより印刷が行われる。
ところで、液体噴射装置では、貯留容器から液体噴射ヘッドまでの液体流路を、装置の最初の使用に先立って使用液体で満たしておく必要がある。このため、工場から出荷された装置を初めて使用する際には、液体噴射ヘッドのノズル開口側を負圧にして貯留容器内の液体を吸い出し、液体流路内の空気やメンテナンス液、或いは、気泡を、ノズル開口を通じて排出しながら液体流路内に液体を充填する。即ち、初期充填動作が行われる。
しかしながら、初期充填動作終了時において液体導入針内に気泡が残存してしまう。これは、カートリッジ側から空気が流れてくること、及び、液体導入針の下流端に異物濾過用のフィルタを配設していること等による。この気泡は、初期充填動作中において、比較的小さな気泡が隣接した状態で浮遊した状態になっている。このため、液体の流れに乗り難く、初期充填動作の終了後もこの液体導入針内に留まってしまう。そして、これらの気泡は、初期充填動作終了後から暫く静止すると自然に合体し、比較的大きな気泡となる。さらに、合体後の気泡は、流れてくる液体中の空気を吸収したり、流路を区画する部材(例えば合成樹脂)を透過した空気を吸収したりして徐々に成長する。
そして、液体導入針内の気泡が過度に成長してしまうと、使用時の比較的緩やかな液体の流れであっても下流側への移動が可能となる。そして、成長した気泡が上記のフィルタに接触すると、この気泡がフィルタの表面を覆った状態で留まってしまうことがある。この場合には、気泡によって液体の流量が減ってしまうので、液体の供給量が不足し、液滴の吐出不良が生じてしまう。また、成長した気泡がフィルタを通り抜けてしまうと、この気泡はノズル開口からヘッド外部に排出されるので、多くのノズルから液滴が吐出されない多ノズル抜けの状態となってしまう。
このような不具合を解消するために、従来、記録装置に動作電源を投入すると、インクカートリッジが装填された時の装填形態(ステータス)が確認され、このステータス確認で記録装置に初めてインクを充填する初期充填であった場合は、それに対応する回復処理動作の手順を記述した1つのテーブルが参照され、吸引ポンプからの負圧の印加に基づくインクの吸引動作として通常吸引動作よりも吸引力の強力な強力吸引動作が選択される。そして、特に気泡の残留度合いが顕著に現れるカートリッジを再装填したような場合においては、気泡の排出効果の高い、強力吸引動作(強力クリーニング)が実行されるようになっていた(例えば特許文献1)。
また特許文献2には、電源供給直後になされるメンテナンス動作において、初期充填の終了後から規定回数までの初期タイマクリーニングに関しては、インク導入針内の気泡を排出可能な第1クリーニングモードで実行し、一方、規定回数よりも後になされる通常タイマクリーニングに関しては、インク導入針の気泡が排出されない第2クリーニングモードで実行する液体噴射装置が開示されている。
特開2001−239679号公報 特開2004−136502号公報
ところで、初期充填後に連続印刷が行われて、例えばカートリッジ1個分のインクが消費された場合、カートリッジ内のインクは脱気されたインクであるため、気泡を吸収する能力を有する。このため、初期充填後、短時間のうちに多量の脱気インクが流路を流れた場合には、フィルタに付着した気泡がフィルタを通るインク中に徐々に溶解吸収されて、フィルタを通るインクの流れにくくしたりするなどの悪影響を及ぼさない程度に気泡が小さくなったり消滅したりする。そして、カートリッジが交換された場合は、供給針(導入針)がカートリッジの供給口に貼られたフィルムを破ったときに供給針の先端の導入孔から侵入した気泡を排除するために、所定量のインクを吸引排出する交換クリーニングが実施される。初期充填後に連続印刷されてカートリッジ1個分のインクが短時間に消費されてカートリッジ交換が行われた場合は、初期充填後にタイマクリーニングが1回も行われないことになる。このため、1回目のタイマクリーニングが実施される際は、タイマクリーニングが規定回数に達していないことから、既にフィルタ上に気泡がほとんど付着していないにもかかわらず、強力クリーニングが実施されることになっていた。強力クリーニングは、通常クリーニングによりも当然インク吸引量が多量であるので、強力クリーニングの実施によりインクが無駄に排出されていたという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる条件の適切化を図ることにより、無駄なインク排出量を少なく抑えることができる液体噴射装置を提供することにある。
本発明は、液体を噴射する液体噴射手段を有するとともに該液体噴射手段に液体を供給する液体収容体が着脱可能に取り付けられる液体噴射装置であって、前記液体噴射手段の噴射口からクリーニングのために液体を排出させるクリーニング手段と、液体収容体の初回装填時からの前記クリーニング手段の実施履歴情報がクリーニング条件を強力条件から通常条件へ移行すべき所定条件を満たすか否かを判断する判断手段と、所定量の液体が液体収容体の初回装填時から早期に消費されたことを判定する早期消費判定手段と、前記早期消費判定手段により早期の消費と判定されたときは、前記所定条件を満たしていなくても、前記クリーニング手段によるクリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる条件選択手段とを備えたことを要旨とする。
これによれば、液体収容体の初回装填時からのクリーニング手段の実施履歴情報がクリーニング条件を強力条件から通常条件へ移行すべき所定条件を満たすか否かが判断手段により判断される。また、所定量の液体が液体収容体の初回装填時から早期に消費されたことが判定される。クリーニング手段の実施履歴情報が前記所定条件を満たしておらず、しかも早期の消費と判定されないうちは、強力条件でクリーニングが実施される。また、クリーニング手段の実施履歴情報が前記所定条件を満たすか、又は早期の消費であると判定された場合は、条件選択手段により、クリーニング手段により実施されるクリーニングのクリーニング条件が強力条件から通常条件に移行される。このため、通常条件でクリーニングが実施される。つまり、早期消費判定手段により早期の消費であると判定されると、クリーニング手段の実施履歴情報が所定条件を満たしていなくても、強力条件から通常条件に移行し、通常条件でクリーニングが実施される。
例えば液体収容体が初回装填されたときに初期充填が行われ、その後、連続して液体噴射処理が行われてクリーニングが一度も行われることなく所定量の液体が消費された場合、クリーニングが行なわれなくても、液体の噴射によって液体収容体から液体噴射手段の噴射口に至るまでの流路を多量の液体が流れることになる。液体収容体には通常脱気された液体が収容されているので、初期充填後に流路上に設けられた例えばフィルタに付着などする気泡が存在しても、脱気された液体が多量に流れれば、そのガス溶解能力により、気泡は液体噴射処理に影響がない程度に小さくなるか消滅することになる。このように所定量の液体が早期に消費された場合は、クリーニング手段の実施履歴情報が所定条件を満たす前であっても、強力条件でクリーニングを実施する必要がない程度に気泡が小さくなるか又は消滅しているので、通常条件に移行しても問題はない。そして、通常条件に移行することにより、強力条件でクリーニングが行われる場合に比べ、クリーニングによる液体排出量を少なく抑えることができ、液体噴射処理に利用できる液体量を相対的に増やすことが可能となる。
また、本発明の液体噴射装置では、前記早期消費判定手段は、初回装填された液体収容体の交換を検出する交換検出手段を備え、前記所定条件を満たす前に前記液体収容体の交換が検出されたときに早期の消費であると判定することが好ましい。
これによれば、条件選択手段は、初回装填された液体収容体の交換が検出されると、判断手段の判定内容が所定条件を満たしていなくても、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる。液体収容体の交換を検出すれば済むので、液体の消費量を求めずに済ませることも可能となる。
また、本発明の液体噴射装置では、前記早期消費判定手段は、初回装填された液体収容体の交換後に実施される交換クリーニングの実施を検出する交換クリーニング検出手段を備え、前記所定条件を満たす前に前記交換クリーニングの実施が検出されたときに早期の消費であると判定することが好ましい。
これによれば、条件選択手段は、初回装填された液体収容体の交換後に実施される交換クリーニングの実施が検出されると、判断手段の判定内容が所定条件を満たしていなくても、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる。液体収容体が交換されるだけでなく、その後さらに交換クリーニングが実施されてから、クリーニング条件が強力条件から通常条件に移行されるので、次回通常条件でクリーニングが実施されたときに気泡を一層確実に少なく抑制又は消滅できる。また、交換クリーニングの実施を検出すれば済むので、液体の消費量を求めずに済ませることも可能となる。
また、本発明の液体噴射装置では、前記クリーニング手段の実施履歴情報は、液体収容体の初回装填時から累積されているクリーニング回数又はクリーニング消費量であり、前記判断手段は、クリーニング回数又はクリーニング消費量が設定値以上であると、前記所定条件を満たすと判断することが好ましい。
これによれば、条件選択手段は、クリーニング回数又はクリーニング消費量が設定値以上であると、早期消費判定手段により早期の消費と判定されなくても、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる。
本発明は、液体を噴射する液体噴射手段を有するとともに該液体噴射手段に液体を供給する液体収容体が着脱可能に取り付けられる液体噴射装置であって、前記液体噴射手段の噴射口からクリーニングのために液体を排出させるクリーニング手段と、前記クリーニング手段により液体収容体の初回装填時から排出された累積排出量を指すクリーニング消費量の多さの目安となる第1指標を取得する第1指標取得手段と、前記初回装填時から前記液体噴射手段による液体の噴射で消費された噴射消費量の多さの目安となる第2指標を取得する第2指標取得手段と、前記第1指標が前記クリーニング消費量が規定以上に多いことを示す所定条件を満たすか又は第2指標が前記噴射消費量が規定以上に多いことを示す所定条件を満たすようになると、前記クリーニング手段によるクリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる条件選択手段とを備えたことを要旨とする。
これによれば、液体収容体の初回装填時からのクリーニング手段により排出された累積排出量であるクリーニング消費量の多さの目安となる第1指標が取得される。また、初回装填時から液体噴射手段による液体の噴射で消費された噴射消費量の多さの目安となる第2指標が取得される。そして、第1指標が、クリーニング消費量が規定以上に多いことを示す所定条件を満たしておらず、しかも第2指標が、前記噴射消費量が規定以上に多いことを示す所定条件を満たしていなければ、条件選択手段は、クリーニング手段によるクリーニング条件として強力条件を選択する。この結果、強力条件でクリーニングが行われる。一方、第1指標が、クリーニング消費量が規定以上に多いことを示す所定条件を満たすか、又は第2指標が、前記噴射消費量が規定以上に多いことを示す所定条件を満たすようになると、条件選択手段は、クリーニング手段によるクリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる。この結果、通常条件でクリーニングが実施される。つまり、第2指標が所定条件を満たすようになると、第1指標が所定条件を満たしていなくても、強力条件から通常条件に移行し、通常条件でクリーニングが実施される。
例えば液体収容体が初回装填されたときに初期充填が行われ、その後、連続して液体噴射処理が行われてクリーニングが一度も行われることなく所定量の液体が消費された場合、クリーニングが行なわれなくても、液体の噴射によって液体収容体から液体噴射手段の噴射口に至るまでの流路を多量の液体が流れることになる。液体収容体には通常脱気された液体が収容されているので、初期充填後に流路上に設けられた例えばフィルタに付着などする気泡が存在しても、脱気された液体が多量に流路を流れれば、そのガス溶解能力により、気泡は液体噴射処理に影響がない程度に小さくなるか消滅することになる。このように所定量の液体が消費されて第2指標が所定条件を満たすようになった場合は、クリーニング消費量が規定以上に達しておらず第1指標が所定条件を満たす前であっても、強力条件でクリーニングを実施する必要がない程度に気泡が小さくなるか又は消滅しているので、通常条件に移行しても問題はない。そして、通常条件に移行することにより、強力条件でクリーニングが行われる場合に比べ、クリーニングによる液体排出量を少なく抑えることができ、液体噴射処理に利用できる液体量を相対的に増やすことが可能となる。
また、本発明の液体噴射装置では、前記第2指標取得手段は、液体収容体の交換を検出する交換検出手段を有し、液体収容体の交換の有無を前記噴射消費量の多さの目安となる前記第2指標とし、前記条件選択手段は、前記液体収容体の交換が検出されたことをもって、前記第2指標が前記所定条件を満たしたとすることが好ましい。
これによれば、交換検出手段により液体収容体の交換が検出されると、条件選択手段は、第1指標が所定条件を満たしていなくても、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる。噴射消費量を求めなくても、液体収容体の交換を検出するだけで済むので、装置構成が簡単で済む。
また、本発明の液体噴射装置では、前記第2指標取得手段は、液体収容体の交換後に実施される交換クリーニングの実施を検出する交換クリーニング検出手段を有し、前記交換クリーニングの実施の有無を前記噴射消費量の多さの目安となる前記第2指標とし、前記条件選択手段は、前記交換クリーニングの実施が検出されたことをもって、前記第2指標が前記所定条件を満たしたとすることが好ましい。
これによれば、交換クリーニング検出手段により、液体収容体の交換後に実施される交換クリーニングの実施が検出されると、条件選択手段は、第1指標が所定条件を満たしていなくても、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる。液体収容体が交換されるだけでなく、その後さらに交換クリーニングが実施されてから、クリーニング条件が強力条件から通常条件に移行されるので、次回通常条件でクリーニングが実施されたときに気泡を一層確実に少なく抑制又は消滅できる。また、噴射消費量を求めなくても、液体収容体の交換を検出するだけで済むので、装置構成が簡単で済む。
また、本発明の液体噴射装置では、前記クリーニング手段によりクリーニングが実施されるときに、前記第2指標が前記所定条件を満たすか否かを判定する第2指標判定手段を備え、該第2指標判定手段による判定結果から前記第2指標が前記所定条件を満たしたときは、今回の当該クリーニングが実施された後の次回のクリーニングから、前記条件選択手段は当該第2指標判定手段による判定内容を適用することが好ましい。
これによれば、第2指標が所定条件を満たすと、今回のクリーニングが実施された後の次回のクリーニングから当該第2指標の判定内容が条件選択手段に適用され、次回のクリーニングから通常条件に移行される。このため、第2指標が所定条件を満たした後、さらにもう1回のクリーニングが実施されてから、通常条件に移行するので、次回に通常条件のクリーニングを実施したときに、より確実に液体中の気泡を十分小さく抑制又は消滅できる。
また、本発明の液体噴射装置では、前回のクリーニングからの経過時間を計時する計時手段をさらに備え、前記クリーニング手段は、前記経過時間に応じたクリーニング条件でタイマクリーニングを実施し、前記条件選択手段は、少なくとも前記タイマクリーニングのクリーニング条件を選択することが好ましい。
これによれば、クリーニング手段は、前回のクリーニングからの経過時間に応じたタイマクリーニングを実施する。第2指標が所定条件を満たすと判定されると、第1指標が所定条件を満たしていなくても、少なくともタイマクリーニングのクリーニング条件が強力条件から通常条件に移行される。
また、本発明の液体噴射装置では、前記条件選択手段は、前記第2指標が所定条件を満たすと、前記第1指標を所定条件を満たすことになる値に更新する更新手段を備え、前記第1指標が所定条件を満たすことをもって前記強力条件を前記通常条件に移行させることが好ましい。
これによれば、第2指標が所定条件を満たしたと判定されると、更新手段により、第1指標を所定条件が満たすことになる値に更新される。このため、条件選択手段が、クリーニング条件を強力条件と通常条件から選択するときに、2つの指標のうち第1指標を見るだけで選択できるので、条件選択処理が簡単となる。
また、本発明の液体噴射装置では、前記クリーニング手段による前回のクリーニングからの経過時間を計時する計時手段をさらに備え、前記条件選択手段は、前記経過時間に応じた前記クリーニング条件を選択することが好ましい。
これによれば、条件選択手段は、強力条件と通常条件のいずれかを選択し、その選択された条件の中からさらに前回のクリーニングからの経過時間に応じたクリーニング条件を選択する。このため、前回のクリーニングからの経過時間に応じた適切なクリーニングを実施することができる。例えば前回のクリーニングからの経過時間が長いほど、クリーニング条件は強力なものが選択される。
また、本発明の液体噴射装置では、前記液体噴射手段による累積噴射時間又は累積噴射量を取得する噴射情報取得手段をさらに備え、前記条件選択手段は、前記噴射情報取得手段により取得された前記累積噴射時間又は前記累積噴射量に応じた前記クリーニング条件を選択することが好ましい。
これによれば、条件選択手段は、強力条件と通常条件のいずれかを選択し、その選択された条件の中からさらに、累積噴射時間又は累積噴射量に応じたクリーニング条件を選択する。このため、累積噴射時間又は累積噴射量に応じた適切なクリーニングを実施することができる。例えば累積噴射時間長いほど又は累積噴射量が多いほど、クリーニング条件は強力なものが選択される。
また、本発明の液体噴射装置では、前記クリーニング手段は、少なくとも電源が投入されて液体噴射装置が起動されたときに液体噴射処理開始前にクリーニングを実施し、前記条件選択手段は当該クリーニングのクリーニング条件を選択することが好ましい。
これによれば、電源が投入されて液体噴射装置が起動されたときに液体噴射処理開始前にクリーニングが実施される。当該クリーニングのクリーニング条件は、条件選択手段により選択される。このため、液体噴射装置の起動時には、液体噴射処理開始前に適切な条件でクリーニングが実施されるので、その後、液体噴射手段による液体噴射処理を適切に実施することができる。
本発明は、液体を噴射する液体噴射手段を有するとともに該液体噴射手段に液体を供給する液体収容体が着脱可能に取り付けられる液体噴射装置であって、前記液体噴射手段の噴射口から液体を排出させるクリーニング装置と、前回のクリーニングからの経過時間を計時する計時手段と、前記クリーニング装置によるクリーニング回数又は累積排出量をクリーニング情報として取得する情報取得手段と、前記経過時間に応じたクリーニング条件で前記クリーニング装置を制御するとともに前記クリーニング情報の値が所定値未満のうちは通常条件より液体排出量の多い強力条件でクリーニングを実施させるとともに、前記クリーニング情報の値が前記所定値以上になると前記クリーニング装置に実施にさせるクリーニングを通常条件に移行させる制御手段と、液体収容体が交換されたことを検出する交換検出手段と、液体収容体が交換されたと判定されたときに前記液体噴射手段から液体を排出させる交換クリーニングを実施させる交換クリーニング実施手段と、前記制御手段は、前記交換クリーニングが実施されたときは、前記クリーニング装置に実施させるクリーニングを前記強力条件から前記通常条件に移行させることを要旨とする。
これによれば、前回のクリーニングからの経過時間が計時され、経過時間に応じたクリーニング条件でクリーニング装置が制御される。このとき、クリーニング回数又は累積排出量(クリーニング消費量)をクリーニング情報として取得し、クリーニング情報の値が所定値未満のうちは通常条件より液体排出量の多い強力条件でクリーニングが実施される。そして、液体収容体が交換されて、交換検出手段により液体収容体が交換されたことが検出されると、交換クリーニング実施手段により交換クリーニングが実施される。制御手段は、交換クリーニングが実施されたときは、クリーニング装置に実施させるクリーニングを強力条件から通常条件に移行させる。このため、クリーニング情報の値が所定値未満であっても、交換クリーニング後は、通常条件でクリーニングが実施される。
例えば液体収容体が初回装填されたときに初期充填が行われ、その後、連続して液体噴射処理が行われてクリーニングが一度も行われることなく液体収容体が交換された場合、クリーニングが行なわれなくても、液体の噴射によって液体収容体から液体噴射手段の噴射口に至るまでの流路を多量の液体が流れることになる。液体収容体には通常脱気された液体が収容されているので、初期充填後に流路上に設けられた例えばフィルタなどに付着した気泡が流路上に存在しても、脱気された液体が多量に流れれば、そのガス溶解能力により、気泡は液体噴射処理に影響がない程度に小さくなるか消滅することになる。このようにクリーニング情報の値が所定値未満のうちに交換クリーニングが行われたときは、強力条件でクリーニングを実施する必要がない程度に気泡が小さくなるか又は消滅しているので、通常条件に移行しても問題はない。そして、通常条件に移行することにより、強力条件でクリーニングが行われる場合に比べ、クリーニングによる液体排出量を少なく抑えることができ、液体噴射処理に利用できる液体量を相対的に増やすことが可能となる。
また、本発明の液体噴射装置では、前記液体噴射手段による液体噴射処理の累積噴射時間又は累積噴射量を計測する噴射処理計測手段をさらに備え、前記制御手段は、前記交換クリーニングが実施されたときにおける液体噴射処理の累積噴射時間又は累積噴射量が所定値以上であると判断された場合は、前記クリーニング装置に実施させるクリーニングを前記強力条件から前記通常条件に移行させることが好ましい。
これによれば、交換クリーニングが実施されても、さらにその実施されたときにおける液体噴射処理の累積噴射時間又は累積噴射量が所定値以上であると判断された場合に限り、クリーニング装置に実施させるクリーニングを前記強力条件から前記通常条件に移行させる。このため、液体収容体を使用開始から間もない使用途中で交換されて交換クリーニングが実施されたときには、強力条件から通常条件への移行はなされない。液体噴射処理で必要量の液体が噴射されて脱気された液体が必要量流れて気泡が十分小さく抑制又は消滅され、さらに交換クリーニングが実施されたときに限り、クリーニング条件を強力条件から通常条件へ移行させることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタに適用した第1実施形態を、図1〜図7に従って説明する。
図1は、本実施形態に係るインクジェット式記録装置の基本構成を示す斜視図である。図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置(以下、プリンタ10と称す)は、基体11(本体フレーム)を有し、この基体11内に架設されたガイド軸12が挿通された状態にあるキャリッジ13は、ガイド軸12に沿って往復移動自在に設けられている。キャリッジ13はガイド軸12に沿って張架されているタイミングベルト14の一部と固定されるとともに、基体11の背面側端部に配設されたキャリッジモータ15が正逆転駆動されることによってタイミングベルト14が正逆回転することで、主走査方向(同図のX方向)に往復移動する。
キャリッジ13の下部には、液体噴射手段(液体噴射ヘッド)としてのインクジェット式印刷ヘッド(以下、印刷ヘッド16と称す)が搭載されており、この印刷ヘッド16の下面は、液体としてのインクを噴射する複数列のノズル孔が開口するノズル形成面16a(図2参照)となっている。基体11内において印刷ヘッド16と対向する位置には、印刷ヘッド16のノズル形成面16aと記録用紙17との間隔を規定するプラテン18が設けられている。また、キャリッジ13の上部には、印刷ヘッド16にインクを供給するブラックのインクカートリッジ(以下「カートリッジ19」という)、および例えばイエロー、シアン、マゼンタの3色のインクが個別に収容されたカラー用のインクカートリッジ(以下「カートリッジ20」という)が着脱可能に装填されている。これら各カートリッジ19,20より印刷ヘッド16に供給されたインクは、印刷ヘッド16のノズル形成面16aの各ノズル孔から噴射(吐出)されるようになっている。
また、基体11の側部(同図における右側部)には紙送りモータ21が設けられており、紙送りモータ21が駆動されることにより、基体11内に記録用紙17を搬送するために設けられた一対の搬送ローラ22,23(図3参照)のうち搬送ローラ22が回転駆動することにより記録用紙17は両搬送ローラ22,23に挟持された状態で紙送りされる。なお、紙送りモータ21の駆動により、基体11の背面側に配設された給紙装置24を構成する図示しない給紙ローラ及び搬送ローラ22,23の下流側(Y方向側)に設けられた図示しない排紙ローラも回転駆動されるようになっており、記録用紙17の給紙・紙送り・排紙の動作が共通の紙送りモータ21の駆動により行われる。印刷ヘッド16のノズルからインク滴を噴射(吐出)しながら行われるキャリッジ13の1走査と、記録用紙17の所定量の紙送り動作が交互に繰り返し実施されることにより、記録用紙17への記録は進められる。
キャリッジ13の移動経路上の一端(同図では右端)位置が記録休止中にキャリッジ13が待機するホームポジションとなっており、ホームポジションに位置するキャリッジ13の下方に相当する位置には、印刷ヘッド16のクリーニング等を行うメンテナンス装置25が配置されている。メンテナンス装置25は、印刷ヘッド16においてインク滴が噴射されるノズル開口が形成されているノズル形成面16aを封止するためのキャップ26、ノズル形成面16aを払拭するためのワイパ27及びノズル開口から印刷ヘッド16内の増粘したインクなどを強制吸引するための負圧をキャップ26の内側に導入する吸引ポンプ28を備えている。プラテン18の下側には吸引ポンプ28により吸引された廃インクが排出される廃液タンク29が配置されている。吸引ポンプ28は、紙送りモータ21が逆転駆動されたときに吸引動作する方向に回転駆動される。もちろん、吸引ポンプ28は、専用の電動モータにより駆動される構成としてもよい。
図2は、カートリッジがキャリッジに装填された状態を示す模式断面図である。例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のインクが区画されて個別に収容されたカラー用のカートリッジ20を例に説明する。同図に示すように、キャリッジ13には上面に中空針構造の供給針31(導入針)が突設されるとともに下面に印刷ヘッド16が取り付けられている。印刷ヘッド16は、供給針31の中空内部と連通されるとともにノズル16cまで連通されている流路16bを有する。
印刷ヘッド16は、詳しくはキャリッジ13の下面に取着されたヘッドケース32と、該ヘッドケース32の下面に取着されたヘッドチップ33から主に構成されており、ヘッドケース32の上面において供給針31の下側位置に凹設された凹部にはインク中の異物が印刷ヘッド16側の流路16bへ流れ込むことを防止するフィルタ34が配置されている。
ヘッドチップ33上には各ノズル16cと対応する位置に圧電振動子35が実装されている。駆動電圧(パルス電圧)が印加されて圧電振動子35が振動することで、その直下のインク室(図示省略)が膨張・圧縮されることにより、インク室が膨張したときに導入されたインクの一部が、インク室が圧縮されたときにノズル16cからインク滴として噴射(吐出)される。
カートリッジ20のケース36内には、大気連通孔36cと連通された状態にあって大気圧と略等しい液圧でインクが貯留されている貯留室36aと、貯留室36aから送られてきたインクが一時貯留される供給室36bと、貯留室36aと供給室36bとの連通路上に設けられた差圧弁37とを有する。差圧弁37は、貯留室36aに貯留された大気圧のインクと供給室36bに貯留された負圧のインクの差圧が所定値を超えると開弁し、供給室36b内のインクを所定の負圧に保持する機能を有している。供給針31がカートリッジ20の供給口部36dに差し込まれることによりその先端がゴム製のパッキンを貫通して先端部に形成された図示しない導入孔から供給室36b内の負圧のインクが供給針31を通じて印刷ヘッド16側の流路16bに流入する。そして、供給室36bのインク圧が低下して貯留室36aのインク圧(大気圧)との差圧が所定値を超えると、差圧弁37が開弁して貯留室36aから供給室36bにインクが供給されるようになっている。
また、カートリッジ20の側部には回路基板38(カートリッジIC)と、カートリッジ20の側面に露出する状態で回路基板38と電気的に接続された接続端子39とが設けられている。キャリッジ13には、カートリッジ20を装填したときに接続端子39と相対する内側面上の位置に接続端子40が露出する状態に設けられており、カートリッジ20をキャリッジ13に装填すると、両接続端子39,40が電気的に接続されるようになっている。両接続端子39,40が電気的に接続された状態では、プリンタ本体内に備えられた制御部を構成する後述のCPU51は、回路基板38に実装された後述の半導体記憶素子45(図3参照)に対するデータの読出し及び書込みが可能となっている。半導体記憶素子45には、カートリッジ20のインクの種類、シリアル番号、インク消費量や有効期限等の各種カートリッジ情報のデータが記憶される。回路基板38及び接続端子39はカートリッジ1個に1つずつ設けられているが、貯留室36a、供給室36b及び差圧弁37を有するインク収容構造は、インク色と同数の複数列が同図の紙面と直交する方向に並んで配列されている。なお、ブラックのカートリッジ19についても収容されているインクがブラック1色であってインク収容構造が1列分となっている以外は同様の構造を有している。
図3は、プリンタの電気的構成を示すブロック図である。
プリンタ10は、これを統括制御するプリンタコントローラ41、モータドライバ42,43、印刷ヘッドドライバ44、カートリッジ20が装填されたときにカートリッジ20側の接続端子39と接続される接続端子40、及び操作パネル46を備える。プリンタコントローラ41は、モータドライバ42,43を介してそれぞれキャリッジモータ15及び紙送りモータ21を駆動制御するとともに、印刷ヘッドドライバ44を介して印刷ヘッド16を駆動制御する。
プリンタコントローラ41は、CPU51(中央処理装置)、印刷処理回路52(例えばカスタムLSIとしてのASIC(Application Specific Integrated Circuit)(特定用途向け集積回路)からなる印刷処理用集積回路)、ROM53、RAM54、不揮発性メモリ55(EEPROM)及びインターフェイス56,57を備え、これらはバス58を介して互いに接続されている。CPU51は不揮発性メモリ55に記憶されたファームウェアプログラムを実行することによりモータドライバ42,43を介してキャリッジモータ15及び紙送りモータ21をそれぞれ駆動制御する。
CPU51は、プリンタ10に装填されたカートリッジ20の接続端子39とプリンタ側の接続端子40とが電気的に接続された状態において、接続端子40とデータ線(図示せず)を介して接続されたインターフェイス57を通じて回路基板38(カートリッジIC)と通信可能に接続される。
ホストコンピュータ60から送信された印刷データは、インターフェイス56を介してRAM54の受信バッファ領域に一時記憶され、印刷処理回路52によりコマンド解釈処理及び画像展開処理が順次行われ、印刷ヘッド16からの吐出順序にドット配列された例えば4階調のビットマップデータに1走査分ずつ変換される。CPU51はモータドライバ42に指令信号を送信してキャリッジモータ15の1走査の駆動を開始して、このキャリッジ13の1走査の移動中に、RAM54の出力バッファ領域から読み出した1走査分のビットマップデータに基づき印刷ヘッド16からインク滴を吐出させる。そして、キャリッジ13が1走査する度にモータドライバ42に指令信号を送信してキャリッジモータ15を駆動させることで所定量の紙送りを実施し、このようなインク滴を吐出する印刷ヘッド16の1走査と、所定量の紙送りとを交互に繰り返すことで印刷が行われる。
また、CPU51は、カートリッジ20に付帯された回路基板38(カートリッジICチップ)上に実装された半導体記憶素子45(例えば不揮発性メモリ)と、接続端子39,40を介してデータ転送することにより半導体記憶素子45から情報を読み取ったり書き込んだりすることが可能となっている。
操作パネル46は、表示部47と操作スイッチ48を有しており、図示しないインターフェイスを介してCPU51と接続されている。操作スイッチ48は、電源スイッチ48a、印刷実行スイッチ48b、メンテナンススイッチ48cなどからなる。
CPU51は、定期クリーニングの実施時期になったことを計時するための後述のクリーニングタイマ77(図5参照)を備える。また、CPU51は、カートリッジ装填(取付け)の有無、カートリッジが装填されている場合には、そのカートリッジがプリンタ10にとって初めて装填された1stカートリッジであるか、交換されたカートリッジ(交換カートリッジ)であるかどうかを判断する。CPU51は、1stカートリッジの装填(初回装填)を検出したとき、交換カートリッジを検出したとき、クリーニングタイマ77の計時時間が定期クリーニングの時期に達したとき、プリンタ10の電源起動時の印刷前、及びメンテナンススイッチ48cが操作されたときに、印刷ヘッド16からインクを強制的に吸引する吸引クリーニングを実施する。但し、プリンタ10の電源起動時の印刷前では、前回のクリーニングからの経過時間が所定時間未満と短いときは、吸引クリーニングは行わず、代わりに印刷とは関係のない駆動電圧を圧電振動子35に印加することでノズル16cから液滴を吐出するフラッシングを行う。
吸引クリーニングの際、CPU51は、まずキャリッジモータ15を駆動制御してキャリッジ13をホームポジションに移動させ、キャリッジ13がホームポジションに到達してノズル形成面16aがキャップ26により封止されると、紙送りモータ21を逆転駆動させることで吸引ポンプ28を駆動させる。吸引ポンプ28が駆動されることにより、封止されたキャップ26の内部に負圧が導入されて、ノズル形成面16aのノズル開口から増粘等したインクを吸引する吸引クリーニングが行われる。吸引された廃インクは吸引ポンプ28から排出されて廃液タンク29に排出される。
初めて装填された1stカートリッジであるときには、カートリッジ20から印刷ヘッド16に至る流路(供給針31の中空路を含むキャリッジ側の流路部分)及び印刷ヘッド16内の流路16bにインクを充填する必要があるため、吸引ポンプ28が比較的長い所定時間(例えば2〜10秒の範囲内の値)駆動され、流路全体にインクを充填させる「初期充填」が行われる。交換カートリッジであるときには、特に新品である場合、その供給口部36dに供給針31が差し込まれる過程で、供給口部36dを封止するフィルム(図示せず)を供給針31が破いた際に供給針31の導入孔からエアを巻き込む可能性がある。このため、巻き込まれたエアを流路内のインク中から除去又は消滅させるために、吸引ポンプ28が比較的短い所定時間(例えば0.5秒〜4秒の範囲内の値)駆動される「交換クリーニング」を実施する。なお、本実施形態では、新品でなくても交換クリーニングを実施するようにしているが、交換カートリッジが新品の場合だけ交換クリーニングを実施する構成とすることもできる。カートリッジ装填時に供給針の形状因子の違い等によりエアを巻き込む可能性の極めて低い場合、交換クリーニングの必要がない機種のプリンタもあるが、このような機種においても、本発明を適用する場合は交換クリーニングを行ってもよい。
図4は、クリーニング管理機能を実現する機能構成を示すブロック図である。ファームウェアのプログラムは一部にクリーニング管理プログラムを含んでおり、本実施形態では、CPU51がクリーニング管理プログラムを実行することでクリーニング管理部(以下、単に「管理部70」という)が構築されている。もちろん、管理部70を回路によりハードウェアで構成することもできる。図6及び図7に示すフローチャートはクリーニング管理プログラムの一部を示す。
図4に示す管理部70は、制御部71、クリーニング指令部72、吐出指令部73、タイマクリーニング累積カウンタ(以下、「TCL累積カウンタ74」と称す)、インクカートリッジ交換カウンタ(以下、「交換カウンタ75」と称す)、インク消費量カウンタ76、クリーニングタイマ77、累積印刷タイマ78、交換クリーニングフラグ79を備えている。また、管理部70は、例えば不揮発性メモリ55により構築される記憶部82を備えており、この記憶部82は、強力クリーニングテーブルTB1(図5(a))が記憶された記憶領域83、通常クリーニングテーブルTB2(図5(b))が記憶された記憶領域84、インクカートリッジのシリアル番号のデータが記憶される記憶領域85を備えている。
制御部71は、カートリッジ20を識別して初期充填や交換クリーニングなどカートリッジに必要な初期吸引処理の管理、インク消費量等のカウンタやフラグの管理などを行う。初期充填又は交換クリーニングが必要と判断した場合は、クリーニング指令部72に初期充填又は交換クリーニングの実施を指令する。
制御部71は、クリーニングタイマ77により前回のクリーニングからの経過時間を計時してその計時時間が所定時間に達すると、メンテナンス装置25を駆動制御して印刷ヘッド16のノズル16cからインクを吸引排出するクリーニングを実施する。以下、クリーニングタイマ77が計時する前回のクリーニングからの経過時間に応じて実施される吸引クリーニングをタイマクリーニングと呼ぶことにする。
また、クリーニング指令部72は、制御部71からのクリーニング指令を受け付けたときに、メンテナンス装置25を駆動制御してその指令内容に応じた吸引クリーニングを実施させる制御信号をモータドライバ43に出力する。
TCL累積カウンタ74は、タイマクリーニングが実施された累積回数(TCL累積カウント値N)を計数する。
交換カウンタ75は、カートリッジが交換された回数Kを計数する。
インク消費量カウンタ76(76c,76m,76y,76k)は、プリンタ10に装填されるカートリッジ20のインク消費量をインク色毎に管理するカウンタであり、インク色と同数(本例では4色)備えられている。なお、カウンタ74,75,76c,76m,76y,76kは、例えばCPU51内の回路の一部として備えられたカウンタ(ハードウェア)を使用してもよいし、CPU51が実行するプログラムによりソフトウェアとして構築されたカウンタ機能を用いてもよい。
インク消費量カウンタ76(76c,76m,76y,76k)のカウント値は、「0」から開始されてインクが消費される度にその消費量分だけカウントアップされる。本実施形態では、インク吐出回数(すなわちドット数)から消費量をカウントアップし、またクリーニング時のインク消費量は、クリーニングモード毎に対応付けられたテーブルデータから引き当てたインク吸引量をカウントアップすることによりインク消費量を計数する。なお、インク滴は大・中・小の3種類あり、1回の吐出当たりにインク滴サイズに応じた値の消費量を計数する。
累積印刷タイマ78は、印刷ヘッド16のノズル16cからインク滴を噴射して印刷を行った印刷時間の累積である累積印刷時間を計時する。すなわち、累積印刷タイマ78は「0」から計数が開始されて印刷実行中に時間の計時を行う。
また、制御部71が回路基板38(カートリッジIC)との通信によりカートリッジ20が装填されていることを検出すると、そのカートリッジ20がプリンタ10に初めて装填されたものであるか否かを判断し、初めて装填されたカートリッジであるときには、初期充填処理を実行させる。また、制御部71が回路基板38(カートリッジIC)との通信によりカートリッジ20が交換されていることを検出すると、交換されたカートリッジに対して交換クリーニングを実施させる。
交換クリーニングフラグ79は、交換クリーニングが実施されたときにONされるとともに、交換クリーニングが実施されないうちはOFFにされるフラグである。このため、交換クリーニングフラグ79は、初回装填されたカートリッジを使い切って、次(2個目)のカートリッジを装填して実施される交換クリーニングの完了前はOFFになり、次(2個目)のカートリッジを装填して実施される交換クリーニングの完了後にONとされる。
一方、回路基板38は、半導体記憶素子45により構築されている記憶部90を備えている。記憶部90には、インクカートリッジ取付け回数が格納される記憶領域91、シリアル番号が格納されている記憶領域92、インク消費量xoが格納される記憶領域93がそれぞれ用意されている。回路基板38がマイクロコンピュータを有する場合は、取付け回数はカウンタに計数させてもよい。マイクロコンピュータがプログラムを実行することにより構築されたカウンタ機能を用いたりしてもよい。記憶領域91には、カートリッジ20がプリンタ10に装填された取付け回数(装填回数)のデータを格納する機能を有している。新品のカートリッジ20では取付け回数は「0」に設定されている。
カラー用のカートリッジ20の場合は、記憶領域93に3色分のインク消費量xo(xoc,xom,xoy)のデータが記憶されるようになっており、ブラック用のカートリッジ19の場合は、記憶領域93に1色分のインク消費量xo(xok)のデータが記憶されるようになっている。
図4に示すように、ホストコンピュータ60は、本体61と、表示装置62と、キーボード63及びマウス64からなる入力装置65とを備えている。本体61内に設けられたハードディスク(図示せず)には、印刷ドライバプログラムがインストールされており、印刷ドライバプログラムをホストコンピュータ60が実行することで印刷ドライバ66が構築されている。印刷ドライバ66は、印刷ドライバ66は印刷データの生成機能、印刷データをプリンタ10に送信するなどの通信機能及びインク残量表示機能などを有する。
図5は、クリーニングテーブルデータを示す。図5(a)は強力クリーニングテーブル、図5(b)は通常クリーニングテーブルを示す。
初期充填後においては規定回数Mのタイマクリーニングが実施されるまでは、吸引力が強く吸引量も多い強力条件のクリーニングである強力クリーニングが実施され、規定回数Mのタイマクリーニングが実施された以後は、クリーニング条件を通常条件に移行させ、通常クリーニングが実施されるようになっている。TCL累積カウンタ74の計数値であるTCL累積カウント値Nが規定値M未満であるときは、強力クリーニングを実施し、TCL累積カウント値Nが規定値M以上であるときは、通常クリーニングを実施する。
プリンタ10の電源起動時に行うタイマクリーニングの条件を選択するために、TCL累積カウント値Nの値に応じて、TCL累積カウント値N<Mのうちは強力クリーニングテーブルTB1を選択し、TCL累積カウント値N≧Mの条件を満たす場合は通常クリーニングテーブルTB2を選択する。そして、選択されたクリーニングテーブルTB1又はTB2を参照してクリーニング条件を決めるようになっている。
クリーニングテーブルは、前回のクリーニングからの経過時間を計時しているクリーニングタイマ77の値であるクリーニング経過時間(以下、「CL経過時間T1」という)と、累積印刷タイマ78の値である累積印刷時間T2との組合せに応じてクリーニング条件が細分化されている。
図5(a)に示す強力クリーニングテーブルTB1では、CL経過時間T1は、96時間(4日)未満(T1<96)と、96時間以上168時間(8日)未満(96≦T1<168)と、168時間(8日)以上(T1≧168)との3段階に分けられており、累積印刷時間T2が2時間未満(T2<2)と2時間以上(T2≧2)との2段階に分けられている。例えば、CL経過時間T1が96時間未満のときは、累積印刷時間T2が2時間未満であればフラッシングB、2時間以上であれば「タイマクリーニング1」(以下、クリーニング条件を指す場合は「タイマクリーニング」を「TCL」と表記する)の条件が選択される。また、CL経過時間T1が96時間以上168時間未満のときは、「TCL1」が選択され、CL経過時間T1が168時間以上のときは、「TCL2」が選択されるようになっている。タイマクリーニングには「TCL1」と「TCL2」の2条件が設定されており、インク吸引量は、「TCL1」よりも「TCL2」の方が強力な条件となっており、TCL1<TCL2の関係となっている。フラッシング条件は、フラッシングA〜Eまでの5段階設定されており、flsA<flsB<flsC<flsD<flsEのように、フラッシングAからフラッシングEに至るまでこの順で段階的にインク吐出量が多くなる条件設定となっている。どのフラッシング条件よりも、タイマクリーニング「TCL1」の方がインク吸引力及びインク吸引量が上回っている。
また、図5(b)に示す通常クリーニングテーブルTB2では、CL経過時間T1は、T1<82、82≦T1<120(5日)、120≦T1<240(10日)、240≦T1<480(20日)、480≦T1<600、T1≧600の6段階に分けられている。また、累積印刷時間T2は、5時間未満(T2<5)と5時間以上(T2≧5)の2段階に分けられている。
どちらのクリーニングテーブルTB1,TB2も、CL経過時間T1が長くなるほど、また累積印刷時間T2が長くなるほど、それぞれの組合せから決まるクリーニング条件がインク排出力及びインク排出量のより高い強力なクリーニング条件が選択されるようになっている。そして、CL経過時間T1と累積印刷時間T2の同じ組合せの下での比較では、図5(a)と図5(b)の比較から分かるように、おおよそ強力クリーニングテーブルTB1の条件の方が、通常クリーニングテーブルTB2の条件よりも強力なクリーニング条件が決定されるように設定されている(但し、フラッシングについては一部強弱関係が僅かに逆転する領域がある。)。
タイマクリーニングのインク吸引量は、例えば「TCL1」が約1.2グラム、「TCL2」が約3グラムに設定している。また、フラッシングのインク吐出量は、フラッシングAが1000seg、フラッシングBが3000seg、フラッシングCが4000seg、フラッシングDが6000seg、フラッシングEが8000segという設定にしている。但し、これはあくまで一例であり、使用されるインク種(溶媒種又は分散媒種)及びカートリッジや記録ヘッドの樹脂部分におけるガス透過性能、使用環境などの各種条件に応じて適宜な値に設定するのが望ましい。
以下、本実施形態のクリーニング管理処理について図6及び図7のフローチャートに従って説明する。図6は、カートリッジ管理処理プログラムを示すフローチャート、図7は、タイマクリーニング処理ルーチンを示すフローチャートである。まず図6に示すカートリッジ管理処理について説明する。CPU51が図6のフローチャートの各処理を実行することにより、図4に示す制御部71が主体となって、クリーニング指令部72及び吐出指令部73等に所定の処理を実施させる。CPU51はカートリッジ20(19)の回路基板38と接続されているか否かを確認する処理をし、例えば半導体記憶素子45からデータ読出しが可能な状態にあると、カートリッジが装填されていると判定し、カートリッジが装填されている確認がとれた場合に、図6に示す当該処理ルーチンを実行する。
まずステップS10では、カートリッジ側の記憶部90からカートリッジ情報を読み出して取得する。詳しくは、カートリッジのシリアル番号、インク消費量xoなどの情報のデータを、半導体記憶素子45(記憶部90)の各記憶領域92,93から読み出す。
ステップS20では、本体に装填されているカートリッジ20がプリンタ10にとって初めての1stインクカートリッジであるか否かを判断する。本例では、初期充填の実施の有無を管理する初期充填管理フラグ(図示せず)が不揮発性メモリ55の所定記憶領域に用意されており、この初期充填管理フラグがリセット(OFF)されていれば、1stインクカートリッジと判断する。1stインクカートリッジであった場合は、ステップS20に進み、1stインクカートリッジでなかった場合はステップS30に進む。なお、当該1stインクカートリッジ(初回品)の判定処理を実行するCPU51により初回判定手段が構成される。
ステップS30では、初期充填を実施する。すなわち、プリンタ10に初めてカートリッジ20が装填されたときで流路にまだインクが充填されていないので、流路全体にインクを充填できるように、交換クリーニングに比べ比較的長い所定時間の吸引動作を行う。初期充填が実施された結果、カートリッジ20と印刷ヘッド16間の流路及び印刷ヘッド16内の流路がインクで充填される。
ステップS40では、インクカートリッジが交換されたか否かを判断する。インクカートリッジが交換されたか否かの判断は、本体側とカートリッジ側でそれぞれ記憶するシリアル番号とインク消費量との比較処理による判定法で行う。すなわち、記憶領域85に記憶されている前回まで装填されていたカートリッジのシリアル番号と、今回装填されているカートリッジの記憶領域92から読み出したシリアル番号を比較して、両者が一致しなければ交換されたと判断する。前回と今回でシリアル番号が一致しても、インク消費量カウンタ76の計数値であるインク消費量xと、現在(今回)装填されているカートリッジ20の半導体記憶素子45(記憶領域92)から読み取ったインク消費量xoとを比較し、両者が一致しなければ、カートリッジが交換されたと判断する。このとき、装填されているカートリッジ20が複数色インク収容タイプのカートリッジ20である場合は、インク色毎にインク消費量x,xoを比較し、1色でも値が異なれば交換されたと判断する。なお、ステップS40を実行するCPU51により第2指標取得手段及び交換検出手段が構成され、本実施形態では、カートリッジ交換の有無を第2指標としている。
次のステップS50では、交換クリーニングを実施する。すなわち、カートリッジ20が新品である場合はその交換時に供給針が供給口部に差し込まれたときにエアを巻き込む可能性があるので、巻き込んだエアを除去又は消滅できるように所定量のインクを吸引する。巻き込んだエアを除去又は消滅させる目的で行われ比較的少量の吸引で済むので、交換クリーニング時のインク吸引時間は初期充填に比べ短い。交換クリーニングが実施された結果、カートリッジ交換時に仮にエアを巻き込んだとしてもそのエアは除去又は消滅されるので、その後の印刷品質が良好に保たれる。但し、交換クリーニングが行われるのは、初回のカートリッジから他のカートリッジへの交換があった場合に行われ、通常は初回のカートリッジがすべて消費されてインクエンドになった後に行われることになる。このため初期充填後、初回のカートリッジのインクがすべて消費されるまでの間は、ステップS40からステップS70に移行することになる。
ステップS60では、交換クリーニングフラグをON(セット)にする。
次のステップS70では、カートリッジ20側の記憶領域91に格納されているデータである取付け回数をインクリメントする。取付け回数の値によって、現在のカートリッジ20が何回装填されたかその取付け回数(装填回数)が記憶される。
ステップS80では、交換カウンタ75をインクリメントする。こうして新品のカートリッジ20が装填されたと判断されたときは、交換カウンタ75がインクリメントされて、プリンタ10で使用された新品カートリッジの個数(装填回数)が計数されることになる。新品カートリッジの使用個数の情報は、例えばプリンタ10のメンテナンス時においてプリンタ10の履歴情報の1つとして用いられる。なお、本実施形態では、新品のカートリッジが取り付けられたときに行われる所定の処理として、交換クリーニング、新品カートリッジの取付け回数を計数する計数処理が行われる。
なお、初期吸引処理の内容(初期充填又は交換クリーニング)に応じて、テーブルデータを参照して、初期充填量又は交換クリーニング吸引量を引き当て、その引き当てた量をインク消費量カウンタ76に計数してインク消費量xを更新する。もちろん、交換クリーニング及び初期充填の実際の動作時間をクリーニングタイマ77で計時し、その動作時間に応じて、テーブルデータを参照して、あるいは所定の計算により、初期充填量又は交換クリーニング吸引量を求め、その求めた量をインク消費量カウンタ76に計数してインク消費量xを更新する方法を採用することもできる。さらにカートリッジ20側の半導体記憶素子45の記憶領域93に、その更新したインク消費量カウンタ76のカウント値をインク消費量xoとして書き込む。
インク消費量xoが書き込まれた後は、ステップS40におけるカートリッジ交換の判定は、インク消費量カウンタ76のカウント値で示されるインク消費量xとカートリッジ側に書き込まれたインク消費量xoとを比較することにより行われることになる。
また、インクが消費されれば、別フローでの処理で、その消費インク量が求められるとともにその求められた消費インク量に相当する値をインク消費量カウンタ76に計数することで、インク消費量x,xoが更新されるようになっている。例えば所定のクリーニング時期になったときに実施されるタイマクリーニング又はユーザがメンテナンススイッチ48cを操作して実施されるマニュアルクリーニングなどの吸引クリーニング実施時には、そのときのクリーニング内容からテーブルデータを参照して引き当てたインク吸引量の値がインク消費量カウンタ76に計数される。そして、そのインク消費量カウンタ76のカウント値がインク消費量xoとして半導体記憶素子45の記憶領域93に書き込まれて更新される。さらに、印刷が行われるときには、印刷ヘッド16のノズルから噴射されるインク滴を1滴当たりのインク滴サイズ(大・中・小)に応じた重量値をドット毎に計数して積算することによりその印刷におけるインク消費量をインク色毎に算出し、その算出値をインク色毎のインク消費量カウンタ76に計数する。そして、インク色毎のインク消費量カウンタ76の各カウント値がインク消費量xoとして対応するインク色のインクを収容するカートリッジ20(19)の半導体記憶素子45(記憶領域93)に書き込まれて更新される。
次に、図7に示すタイマクリーニング処理ルーチンについて説明する。
まずステップS110では、交換クリーニングが実施されたか否かを判断する。すなわち、交換クリーニングフラグがON(セット)であるか否かを判断する。交換クリーニングが実施された場合はステップS120に進み、交換クリーニングが実施されていない場合はステップS140に進む。
ステップS120では、TCL累積カウント値Nが規定値M未満であるか否かを判断する。TCL累積カウント値Nが規定値M未満である場合はステップS130に進み、TCL累積カウント値Nが規定値M未満でない場合はステップS140に進む。
ステップS130では、TCL累積カウント値Nが規定値Mに更新する。すなわち、交換クリーニングが既に実施されているときは、TCL累積カウント値Nが規定値M未満(N<M)であっても、TCL累積カウント値Nを強制的に規定値Mに更新する。
ステップS140では、CL経過時間T1を所得する。すなわち、クリーニングタイマ77の値であるCL経過時間T1を取得する。
ステップS150では、累積印刷時間T2を取得する。すなわち、累積印刷タイマ78の値である累積印刷時間T2を取得する。
ステップS160では、TCL累積カウント値Nが規定値M未満であるか否かを判断する。TCL累積カウント値Nが規定値M未満である場合はステップS170に進み、TCL累積カウント値Nが規定値M未満でない場合はステップS180に進む。
ステップS170では、強力クリーニングテーブルTB1を参照してクリーニング条件を決定する。
ステップS180では、通常クリーニングテーブルTB2を参照してクリーニング条件を決定する。
ステップS190では、クリーニングを実施する。
次のステップS200では、TCL累積カウント値Nをインクリメントする。すなわち、TCL累積カウンタ74をインクリメントする。
なお、ステップS110,S120の処理を実行するCPU51により早期消費判定手段が構成され、そのうちステップS110を実行するCPU51により交換クリーニング検出手段が構成される。また、ステップS160の処理を実行するCPU51により判断手段が構成される。さらに、ステップS130,S160,S170の処理を実行するCPU51により条件選択手段手段が構成され、そのうちステップS130の処理を実行するCPU51により更新手段が構成される。本実施形態では、カートリッジ交換の有無を第2指標とする発明が包含され、ステップS110を実行するCPU51により、カートリッジ交換の有無を第2指標とした場合において第2指標が所定条件を満たすか否かを判定する第2指標判定手段が構成されている。ここでは、カートリッジ交換が実施されたときに必ず行われる交換クリーニングの実施をもって、カートリッジ交換の実施を判定している。
例えば初期充填が実施された後、連続印刷が行われて、カートリッジ1個分のインクが消費された場合、カートリッジ内のインクは脱気されたインクであるため、気泡を吸収する能力を有する。このため、初期充填後、短時間のうちに多量の脱気インクが流路16bを流れた場合には、フィルタ34に付着した気泡がフィルタ34を通るインク中に徐々に溶解吸収されて、フィルタ34を通るインクを流れにくくしたりするなどの悪影響を及ぼさない程度に気泡が小さくなったり消滅したりする。そして、カートリッジ20が交換された場合は、供給針(導入針)がカートリッジ20の供給口部36dに貼られたフィルムを破ったときに供給針31の先端の導入孔から侵入した気泡を排除するために、所定量のインクを吸引排出する交換クリーニングが実施される。初期充填後に連続印刷されてカートリッジ1個分のインクが短時間に消費されてカートリッジ交換が行われた場合は、初期充填後にタイマクリーニングが1回も行われないことになる。このため、1回目のタイマクリーニングが実施される際は、TCL累積カウント値Nが規定値Mに達していないが、交換クリーニングが実施されたときには、TCL累積カウント値Nが規定値Mに強制的に更新されることから、既にフィルタ34上に気泡がほとんど付着していない状態下で、強力クリーニングが実施されることが回避される。強力クリーニングは、通常クリーニングによりも当然インク吸引量が多量であるので、強力クリーニングが実施されず通常クリーニングに移行することにより、インクが無駄に排出されずに済む。
なお、カートリッジが新品のときに限り交換クリーニングを実施する処理方法を採用してもよい。この場合、新品と判定する判断内容としては、新品の判断条件は、全色のインク消費量「0」であり、かつカートリッジの取付け回数「0」であることで判断する。例えばカラー用のカートリッジ20のように複数色のインクを収容するタイプのものは、インク消費量が全色について「0」であること、かつ取付け回数「0」であることが、新品と判断する条件となる。一方、1色のインクのみ収容するタイプのカートリッジ19である場合は、その1色についてのインク消費量「0」、かつ取付け回数「0」であることが、新品と判断される条件となる。本実施形態では、新品のカートリッジであるか否かの判定に用いる取付け履歴情報として取付け回数を採用し、取付け回数が1回目であることをもって新品と判定する方法を採用したが、取付け履歴情報は取付け回数に限定されない。例えば新品であることを示す情報(例えば新品であれば「1」、新品でなければ「0」にする1ビット情報)を半導体記憶素子45に記憶する構成を採用することもできる。
以上、詳述したように本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)カートリッジ20(19)が交換された後に交換クリーニングが実施されると、TCL累積カウント値Nが規定値M(=2)未満であっても、以後行われるタイマクリーニングを強力クリーニング条件から通常クリーニング条件に移行させる。よって、クリーニングで吸引排出される廃インク量を少なく抑えることができ、その分のインクを印刷に使用できることから、カートリッジの印刷寿命を延ばすことができる。
(2)カートリッジ20(19)の充填量である所定量のインクが消費された目安となる第2指標を交換クリーニングの有無とし、交換クリーニングが実施されたことをもって所定条件を満たしたとして強力クリーニング条件から通常クリーニング条件に移行するようにした。このため、所定量(充填量)のインクが消費されたことを認知するために消費量を求めなくても、所定量(充填量)のインクが消費されたことを判定することができる。
(3)第1指標としてTCL累積カウント値Nを採用したので、クリーニング消費量を求めなくて済む。
(第2実施形態)
図8に従って第2実施形態を説明する。クリーニング管理処理内容が、前記第1実施形態と異なる。
図8において、ステップS310〜ステップS350の各処理内容は、第1実施形態における図6において、ステップS10〜ステップS50の各処理内容と同様である。また、ステップS370〜ステップS390の各処理内容は、図6におけるステップS60〜ステップS80の各処理内容と同様である。すなわち、本実施形態では、ステップS350において交換クリーニングが実施された後、さらにステップS360において累積印刷時間T2が所定値Tcを超えているか否かを判断する。そして、累積印刷時間T2が所定値Tcを超えている場合は、ステップS370に進んで交換クリーニングフラグをON(セット)する。一方、累積印刷時間T2が所定値Tcを超えていない場合は、ステップS380に進む。つまり、交換クリーニングフラグをON(セット)することはしない。
これは、交換クリーニングの実施が、初回装填されたカートリッジがインクエンド近くまで使用されたことにならない場合があるためである。特に本実施形態では、新品のカートリッジだけでなく使用途中のカートリッジに交換されたときにも、交換クリーニングが実施されるため、例えば初回装填されたカートリッジの使用途中で、ユーザがカートリッジの着脱を繰り返したり、異なる使用途中のカートリッジに交換したり、新品のカートリッジに交換したりした場合、交換クリーニングが実施されるが、初期充填後に印刷処理で消費されたインク消費量が少ない場合が比較的あり得るからである。
本実施形態では、交換クリーニングが実施された後、それまでに印刷処理で消費されたインク量を間接的に表す累積印刷時間T2をみて、この累積印刷時間T2が所定値Tcを超えていれば、初期充填後に気泡を脱気インクで十分小さく抑制又は消滅できる程度の十分な脱気インクが流路16bを流れたとみなす。ここで、所定値Tcは、例えば初回装填された満充填のカートリッジがニアエンド近くの所定の消費量まで使い切るのに要する累積印刷時間に設定している。もちろん、所定値Tcは、仮に使用途中で交換されても、脱気インクで気泡を十分小さく抑制又は消滅するのに必要な量の脱気インクが流路16bを流れたことを保証できる値であれば、例えばカートリッジの充填量の半分以上の量のインクを印刷するのに要する所要時間に設定することもできる。
このように本実施形態によれば、初回装填されたカートリッジが使用開始から間もない使用途中(例えば1/5未満の消費量の段階)に交換されたことによって、交換クリーニングが実施されても、累積印刷時間T2が所定値Tcを超えていないときには、交換クリーニングフラグがON(セット)されない。そして、交換クリーニングが実施され、かつ累積印刷時間T2が所定値Tcを超えて、十分な量の脱気インクが流路16bを流れたときにだけ、強力クリーニングから通常クリーニングに移行させることができる。このため、初回装填されたカートリッジ20が使用開始間もない使用途中で交換されたことにより交換クリーニングが実施された場合には、強力クリーニングに維持できる。
尚、発明の実施の形態は、上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように変更してもよい。
(変形例1)第1指標としてクリーニング回数を採用したが、クリーニングによる累積吸引量を採用してもよい。すなわち、累積吸引量(累積排出量)が所定値以上になったら強力クリーニングから通常クリーニングに移行させる構成とする。そして、交換クリーニングの実施が検出されれば、累積吸引量が所定値未満であっても、強力クリーニングから通常クリーニングに移行させる。もちろん、累積吸引量に替えてフラッシング量を含むクリーニング排出量(累積排出量)を採用してもよい。また、交換クリーニングの実施の検出に替え、カートリッジ交換が検出されたことをもって、クリーニング回数又は累積排出量が所定値(規定値)未満であっても、強力クリーニングから通常クリーニングに移行させる構成を採用することもできる。さらに、第1指標は、上記のクリーニング消費量以外にクリーニング実施時間でもよい。
(変形例2)前記実施形態では、交換クリーニングの実施の有無を第2指標としたが、これに限定されない。例えばインク消費量を第2指標として採用してもよい。この場合、インク消費量が所定値以上であれば、噴射消費量が短期間のうちに所定量以上消費された目安になるので、TCL累積カウント値N(タイマクリーニング回数)が規定値M未満であっても、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させるようにする。ここで採用する所定値は、脱気インクがフィルタ34を通過したことによりフィルタ34に付着した気泡を十分小さくできる量以上の値(インク消費量)に設定しておく。こうすれば、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行しても、必要量以上の脱気インクが通過してフィルタ34に付着した気泡が十分小さくなっていることになるので、次回からのクリーニングが通常条件で行われても問題はない。また、第2指標は、液体噴射処理の累積噴射時間としてもよい。所定量の液体が消費されたことに相当する累積噴射時間が所定値以上になれば、強力条件から通常条件に移行させるようにする。
(変形例3)早期消費判定手段の判定内容は、交換クリーニングの実施やカートリッジ交換の判定に限らず、例えばカートリッジ1個分(第1所定量)のインクを消費する所要時間でもよい。すなわち、初回装填時からカートリッジ1個分(所定量)のインクが消費されるまでの所要時間をタイマに計時させ、その所要時間が所定値未満であれば、その判定を契機にさらに1回のクリーニングを実施し、TCL累積カウント値N(タイマクリーニング回数)が所定回数M未満であっても、次回からは、強力クリーニングから通常クリーニングに移行させるようにする。
(変形例4)前記実施形態では、強力クリーニングテーブルと通常クリーニングテーブルのうちいずれを選択する選択条件として、交換クリーニング実施時にTCL累積カウント値N(タイマクリーニング回数)を規定値M(=2)に更新する構成としたが、これに限定されない。例えばTCL累積カウント値と交換クリーニングの実施の有無を判断条件とし、TCL累積カウント値N≧2と交換クリーニングフラグONのいずれか一方の条件が成立したときに、通常クリーニングテーブルに移行する構成としてもよい。要するに、強力クリーニングテーブルから通常クリーニングテーブルに移行させる処理手順は適宜選択できる。また、噴射情報取得手段が取得する噴射情報は、累積噴射時間としての累積印刷時間T2に限定されず、累積噴射量とし、各クリーニングテーブルを参照して累積噴射量に応じたクリーニング条件を選択する構成としてもよい。
(変形例5)前記実施形態では、交換クリーニングの実施の有無を第2指標とし、所定量を初回装填されたカートリッジの充填量としたが、これに限定されない。例えばカートリッジの使用途中の所定量(<充填量)としてもよいし、充填量より多い所定量としてもよい。所定量が充填量より多い値に設定した場合は、例えば2個目以降のN個目のカートリッジの使用途中の所定量であってもよいし、2個目以降のN個目のカートリッジが交換されたときとしてもよい。
(変形例6)第1指標をクリーニング消費量とする場合、フラッシングにより噴射された液量(フラッシング消費量)は第1指標(クリーニング消費量)に含めてもよい。また、第2指標を噴射消費量とする場合、液体噴射処理(例えば印刷処理)と、フラッシングにより噴射された液量(フラッシング消費量)を第2指標(噴射消費量)に含めてもよい。なお、第1指標及び第2指標を共に消費量とする場合は、フラッシング消費量はいずれか一方に含めるのがよい。
(変形例7)前記実施形態では、交換クリーニングは一定条件で行う構成であったが、交換クリーニングについても、強力条件と通常条件を設定してもよい。
(変形例8)前記実施形態では、交換クリーニングが行われた後に強力条件から通常条件に移行させる構成としたが、所定量の液体が短時間に消費されていればその後もう1回のタイマクリーニングが行われた後に、強力条件から通常条件に移行させる構成としてもよい。
(変形例9)クリーニングの強さの段階は、強力条件と通常条件の2段階としたが、強力条件が複数段階に分かれていてもよい。
(変形例10)初期充填や交換クリーニングなどの液体排出処理は、前記実施形態における初期充填吸引や交換クリーニング吸引のようなインク吸引法に限定されない。例えば液体収容体(カートリッジ)内にポンプで流体(エア又はインク廃液)を供給するなどしてカートリッジ内を加圧することでインクを排出させる加圧法を採用できる。
(変形例11)本発明が適用される液体噴射装置は、カートリッジがキャリッジに装填される、いわゆるキャリッジオンタイプに限定されない。装置本体に設けられた収容部(収容室)にカートリッジが装填される、いわゆるオフキャリッジタイプの液体噴射装置において適用することもできる。
(変形例12)前記実施形態では、液体噴射装置としてのインクジェット式のプリンタに具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が分散されている液状体を含む)を噴射する液体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に、本発明を適用してもよい。
以下、前記実施形態および各変形例から把握される技術的思想を記載する。
(1)請求項1に記載の液体噴射装置において、前記指標取得手段は、前記クリーニング手段が実施したクリーニング回数を前記指標として計数する計数手段であることを特徴とする。
(2)請求項1に記載の液体噴射装置において、前記所定量は、初回装填された液体収容体の充填量であることを特徴とする。これによれば、初回装填された液体収容体の交換を検出したことをもって、所定量(液体収容体の充填量)の液体が早期に消費されたと判定する構成を採用することが可能となる。
(3)請求項5乃至10のいずれか一項に記載の液体噴射装置において、前記第1指標取得手段は、前記第1指標としてクリーニング回数を計数する計数手段であり、前記条件選択手段は、前記クリーニング回数が所定値以上であることをもって前記所定条件を満たしたとすることを特徴とする。これによれば、計数手段によりクリーニング回数が計数される。条件選択手段は、クリーニング回数が所定値未満であっても、第2指標が所定条件を満たせば、クリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる。クリーニング消費量を求めなくても、クリーニング回数を計数するだけで済むので、装置構成が簡単で済む。
一実施形態におけるプリンタの概略構成図。 カートリッジが装填されたキャリッジの模式断面図。 プリンタの電気的構成を示すブロック図。 タイマクリーニング制御装置を示す機能ブロック図。 (a)強力クリーニングテーブル図、(b)通常クリーニングテーブル図。 カートリッジ管理処理のフローチャート。 タイマクリーニング処理ルーチンのフローチャート。 変形例のカートリッジ管理処理のフローチャート。
符号の説明
10…液体噴射装置としてのプリンタ、13…キャリッジ、14…タイミングベルト、15…キャリッジモータ、16…液体噴射手段(液体噴射ヘッド)としての印刷ヘッド、16c…噴射口としてのノズル、19,20…液体収容体(液体カートリッジ)としてのカートリッジ、21…クリーニング手段を構成する紙送りモータ、25…クリーニング手段を構成するとともにクリーニング装置としてのメンテナンス装置、26…クリーニング手段及びクリーニング装置を構成するキャップ、28…クリーニング手段及びクリーニング装置を構成する吸引ポンプ、38…回路基板(カートリッジIC)、39…接続端子(カートリッジ側)、39…半導体記憶素子(不揮発性メモリ)、40…接続端子(本体側)、51…クリーニング手段、判断手段、早期消費判定手段、条件選択手段、交換検出手段、交換クリーニング検出手段、制御手段、第1指標取得手段、第2指標取得手段及び更新手段を構成するCPU、55…条件選択手段を構成する不揮発性メモリ、56…インターフェイス、57…インターフェイス、60…ホストコンピュータ、71…制御手段としての制御部、72…クリーニング指令部、73…吐出指令部、74…第1指標取得手段を構成するとともに計数手段としてのタイマクリーニング(TCL)累積カウンタ、75…インクカートリッジ交換カウンタ、76,76c,76m,76y,76k…消費量取得手段を構成するインク消費量カウンタ、77…計時手段としてのクリーニングタイマ、78…噴射情報取得手段及び噴射処理計測手段としての累積印刷タイマ、80…交換クリーニングフラグ(第2指標)、x,xc,xm,xy,xk…インク消費量(本体側)、xo…インク消費量(カートリッジ側)、N…第1指標、クリーニング手段の実施履歴情報、クリーニング情報としてのTCL累積カウント値(タイマクリーニング回数)、M…設定値、所定値としての規定値(規定回数)、TB1…強力クリーニングテーブル、TB2…通常クリーニングテーブル、T1…経過時間としてのクリーニング経過時間、T2…累積印刷時間。

Claims (15)

  1. 液体を噴射する液体噴射手段を有するとともに該液体噴射手段に液体を供給する液体収容体が着脱可能に取り付けられる液体噴射装置であって、
    前記液体噴射手段の噴射口からクリーニングのために液体を排出させるクリーニング手段と、
    液体収容体の初回装填時からの前記クリーニング手段の実施履歴情報がクリーニング条件を強力条件から通常条件へ移行すべき所定条件を満たすか否かを判断する判断手段と、
    所定量の液体が液体収容体の初回装填時から早期に消費されたことを判定する早期消費判定手段と、
    前記早期消費判定手段により早期の消費と判定されたときは、前記所定条件を満たしていなくても、前記クリーニング手段によるクリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる条件選択手段と
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記早期消費判定手段は、初回装填された液体収容体の交換を検出する交換検出手段を備え、前記所定条件を満たす前に前記液体収容体の交換が検出されたときに早期の消費であると判定することを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記早期消費判定手段は、初回装填された液体収容体の交換後に実施される交換クリーニングの実施を検出する交換クリーニング検出手段を備え、前記所定条件を満たす前に前記交換クリーニングの実施が検出されたときに早期の消費であると判定することを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液体噴射装置において、
    前記クリーニング手段の実施履歴情報は、液体収容体の初回装填時から累積されているクリーニング回数又はクリーニング消費量であり、前記判断手段は、クリーニング回数又はクリーニング消費量が設定値以上であると、前記所定条件を満たすと判断することを特徴とする液体噴射装置。
  5. 液体を噴射する液体噴射手段を有するとともに該液体噴射手段に液体を供給する液体収容体が着脱可能に取り付けられる液体噴射装置であって、
    前記液体噴射手段の噴射口からクリーニングのために液体を排出させるクリーニング手段と、
    前記クリーニング手段により液体収容体の初回装填時から排出された累積排出量を指すクリーニング消費量の多さの目安となる第1指標を取得する第1指標取得手段と、
    前記初回装填時から前記液体噴射手段による液体の噴射で消費された噴射消費量の多さの目安となる第2指標を取得する第2指標取得手段と、
    前記第1指標が前記クリーニング消費量が規定以上に多いことを示す所定条件を満たすか又は第2指標が前記噴射消費量が規定以上に多いことを示す所定条件を満たすようになると、前記クリーニング手段によるクリーニング条件を強力条件から通常条件に移行させる条件選択手段と
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項5に記載の液体噴射装置において、
    前記第2指標取得手段は、液体収容体の交換を検出する交換検出手段を有し、液体収容体の交換の有無を前記噴射消費量の多さの目安となる前記第2指標とし、
    前記条件選択手段は、前記液体収容体の交換が検出されたことをもって、前記第2指標が前記所定条件を満たしたとすることを特徴とする液体噴射装置。
  7. 請求項5に記載の液体噴射装置において、
    前記第2指標取得手段は、液体収容体の交換後に実施される交換クリーニングの実施を検出する交換クリーニング検出手段を有し、前記交換クリーニングの実施の有無を前記噴射消費量の多さの目安となる前記第2指標とし、
    前記条件選択手段は、前記交換クリーニングの実施が検出されたことをもって、前記第2指標が前記所定条件を満たしたとすることを特徴とする液体噴射装置。
  8. 請求項5又は6に記載の液体噴射装置において、
    前記クリーニング手段によりクリーニングが実施されるときに、前記第2指標が前記所定条件を満たすか否かを判定する第2指標判定手段を備え、該第2指標判定手段による判定結果から前記第2指標が前記所定条件を満たしたときは、今回の当該クリーニングが実施された後の次回のクリーニングから、前記条件選択手段は当該第2指標判定手段による判定内容を適用することを特徴とする液体噴射装置。
  9. 請求項5乃至8のいずれか一項に記載の液体噴射装置において、
    前回のクリーニングからの経過時間を計時する計時手段をさらに備え、
    前記クリーニング手段は、前記経過時間に応じたクリーニング条件でタイマクリーニングを実施し、
    前記条件選択手段は、少なくとも前記タイマクリーニングのクリーニング条件を選択することを特徴とする液体噴射装置。
  10. 請求項5乃至9のいずれか一項に記載の液体噴射装置であって、
    前記条件選択手段は、前記第2指標が所定条件を満たすと、前記第1指標を所定条件を満たすことになる値に更新する更新手段を備え、前記第1指標が所定条件を満たすことをもって前記強力条件を前記通常条件に移行させることを特徴とする液体噴射装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液体噴射装置において、
    前記クリーニング手段による前回のクリーニングからの経過時間を計時する計時手段をさらに備え、
    前記条件選択手段は、前記経過時間に応じた前記クリーニング条件を選択することを特徴とする液体噴射装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の液体噴射装置において、
    前記液体噴射手段による累積噴射時間又は累積噴射量を取得する噴射情報取得手段をさらに備え、
    前記条件選択手段は、前記噴射情報取得手段により取得された前記累積噴射時間又は前記累積噴射量に応じた前記クリーニング条件を選択することを特徴とする液体噴射装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の液体噴射装置において、
    前記クリーニング手段は、少なくとも電源が投入されて液体噴射装置が起動されたときに液体噴射処理開始前にクリーニングを実施し、前記条件選択手段は当該クリーニングのクリーニング条件を選択することを特徴とする液体噴射装置。
  14. 液体を噴射する液体噴射手段を有するとともに該液体噴射手段に液体を供給する液体収容体が着脱可能に取り付けられる液体噴射装置であって、
    前記液体噴射手段の噴射口から液体を排出させるクリーニング装置と、
    前回のクリーニングからの経過時間を計時する計時手段と、
    前記クリーニング装置によるクリーニング回数又は累積排出量をクリーニング情報として取得する情報取得手段と、
    前記経過時間に応じたクリーニング条件で前記クリーニング装置を制御するとともに前記クリーニング情報の値が所定値未満のうちは通常条件より液体排出量の多い強力条件でクリーニングを実施させるとともに、前記クリーニング情報の値が前記所定値以上になると前記クリーニング装置に実施にさせるクリーニングを通常条件に移行させる制御手段と、
    液体収容体が交換されたことを検出する交換検出手段と、
    液体収容体が交換されたと判定されたときに前記液体噴射手段から液体を排出させる交換クリーニングを実施させる交換クリーニング実施手段と、
    前記制御手段は、前記交換クリーニングが実施されたときは、前記クリーニング装置に実施させるクリーニングを前記強力条件から前記通常条件に移行させることを特徴とする液体噴射装置。
  15. 請求項14に記載の液体噴射装置において、
    前記液体噴射手段による液体噴射処理の累積噴射時間又は累積噴射量を計測する噴射処理計測手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記交換クリーニングが実施されたときにおける液体噴射処理の累積噴射時間又は累積噴射量が所定値以上であると判断された場合は、前記クリーニング装置に実施させるクリーニングを前記強力条件から前記通常条件に移行させることを特徴とする液体噴射装置。
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