JP2007133368A - 光コネクタにおけるフェルール先端保護構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】光コネクタにおけるフェルール先端をより良く保護することが可能な構造を提供する。
【解決手段】フェルール4をリアホルダー8に収納し、このフェルール4を収納したリアホルダー8をハウジング11に収納しつつ仮係止を行うと、相手側光コネクタ2に嵌合させる前の状態の光コネクタ1が出来上がる。この状態の光コネクタ1においては、フェルール4の先端部分がハウジング11のリアホルダー収納室9内に存在する状態であり、フェルール4の先端部分が外部に対して保護される状態にある。光コネクタ1を相手側光コネクタに嵌合させた後に、フェルール4を収納したリアホルダー8を本係止位置まで移動させると、フェルール4の先端部分が光学接続空間部10に突出する。これによって光学的な接続が行われる。係止機構は、リアホルダー側仮係止部20、リアホルダー側本係止部21、ハウジング側仮係止部27、ハウジング側本係止部28である。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ファイバによる光学的な接続を行うための光コネクタに関し、詳しくは、フェルールの先端を保護するためのフェルール先端保護構造に関する。
下記特許文献1に開示される光コネクタは、特に図示しないが、次のような構造を有している。すなわち、光コネクタは、光ファイバ端末に設けられるフェルールをハウジング内に収納する構造を有している。また、光コネクタは、相手側光コネクタとの嵌合により、ハウジング内に収納したフェルールを光学的に接続させる構造を有している。さらに、光コネクタは、前面となる相手側光コネクタとの嵌合面に、相手側光コネクタによって押されて軸方向に後退するスライド部材を設ける構造を有している。
スライド部材は、フェルールの先端を保護するための部材として設けられている。スライド部材は、ハウジングに対して別体となる部材であって、ハウジングの前面から突出するような状態、且つ軸方向に後退するとハウジング内に隠れるような状態に設けられている。このようなスライド部材は、軸方向に後退する際に、フェルールの先端を露出させる貫通孔を有している。ハウジング及びスライド部材は、スライド部材の意図しないハウジング内への後退を防止するための構造を有している。
光コネクタは、フェルールを固定して先端位置を変えない状態で相手側光コネクタとの嵌合を行う構造を有している。光コネクタは、相手側光コネクタにより押されるスライド部材のスライドによってはじめて、フェルールの先端を露出させる構造を有している。言い換えれば、相手側光コネクタとの嵌合の最中にフェルールの先端を露出させる構造を有している。
特開2002−90577号公報
ところで、上記従来技術にあっては、相手側光コネクタとの嵌合の最中にフェルールの先端が露出するような構造であることから、嵌合最中に例えばガタツキによって相手側光コネクタの嵌合方向にズレが生じると、フェルールの先端がスライド部材又は相手側光コネクタにより、こじられてしまうという恐れを有している。フェルールの先端面には、光ファイバの端面(光学面:光の伝達面)が存在することから、光学的接続に影響を来してしまうという問題点を有している。その他、上記従来技術にあっては、光コネクタの構造を複雑にしてしまうという問題点も有している。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、光コネクタにおけるフェルール先端をより良く保護することが可能な構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造は、光ファイバ端末に取り付けるフェルールと、フェルール収納室を有するリアホルダーと、リアホルダー収納室及び光学接続空間部を有するハウジングとを備え、前記フェルール収納室は、前記フェルールの収納状態で該フェルールの先端側が露出する構造であり、前記リアホルダー及び前記ハウジングは、収納過程で前記リアホルダーの仮係止及び本係止がなされる複数の係止機構を更に有する構造であり、前記リアホルダー収納室は、前記リアホルダーの仮係止状態で前記フェルールの前記先端側が収納状態となる構造であり、前記光学接続空間部は、前記リアホルダーの本係止状態で前記フェルールの前記先端側の突出が生じる構造であることを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、フェルールをリアホルダーに収納し、このフェルールを収納したリアホルダーをハウジングに収納しつつ仮係止を行うと、相手側光コネクタに嵌合させる前の状態の光コネクタが出来上がる。この状態の光コネクタにおいては、フェルールの先端側がハウジングのリアホルダー収納室内に存在する状態であり、フェルールの先端側が外部から保護される状態にある。光コネクタを相手側光コネクタに嵌合させた後に、フェルールを収納したリアホルダーを本係止位置まで移動させて本係止すると、フェルールの先端が光学接続空間部に突出する。これによって光学的な接続が行われる。
請求項2記載の本発明の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造は、請求項1に記載の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造において、前記ハウジングは、前記本係止に対する解除機構を更に有する構造であり、このような前記ハウジングの前記リアホルダー収納室内には、前記本係止の解除により前記ハウジング及び前記フェルールを前記仮係止の側へ移動させる弾性体を設けることを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、解除機構を操作することにより、フェルールを収納したリアホルダーの本係止が解除される。本係止が解除されると、弾性体の作用によりフェルールを収納したリアホルダーが仮係止の側へ自動的に移動する。この状態の光コネクタにおいては、フェルールの先端側がハウジングのリアホルダー収納室内に存在する状態にある。
請求項3記載の本発明の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造は、請求項2に記載の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造において、前記ハウジングは、相手側光コネクタとの嵌合・嵌合解除用となるとともに、前記解除機構に作用するロッキングアームを更に有する構造であることを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、ロッキングアームを操作することにより、相手側光コネクタとの嵌合が解除されるとともに、フェルールを収納したリアホルダーの本係止が解除される。相手側光コネクタとの嵌合解除状態、及び本係止解除状態の光コネクタにおいては、フェルールの先端側がハウジングのリアホルダー収納室内に収納され、外部から保護される状態にある。
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の本発明の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造は、光ファイバ端末に取り付けるフェルールと、フェルール収納室を有するリアホルダーと、リアホルダー収納室及び光学接続空間部を有するハウジングと、該ハウジング及び前記リアホルダーの間に介在して該リアホルダーを付勢する弾性体とを備え、前記フェルール収納室は、前記フェルールの収納状態で該フェルールの先端側が露出する構造であり、前記リアホルダー及び前記ハウジングは、前記リアホルダー収納室への収納過程で前記リアホルダーの仮係止がなされる複数の係止機構を更に有する構造であり、前記リアホルダー収納室は、前記リアホルダーの仮係止状態で前記フェルールの前記先端側が収納状態となる構造であり、前記リアホルダーは、相手側光コネクタとの嵌合・嵌合解除用となり且つ前記リアホルダーの本係止状態を形成するためのロッキングアームを更に有する構造であり、前記光学接続空間部は、前記リアホルダーの本係止状態で前記フェルールの前記先端側の突出が生じる構造であることを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、フェルールをリアホルダーに収納し、このフェルールを収納したリアホルダーを弾性体と共にハウジングに収納しつつ仮係止を行うと、相手側光コネクタに嵌合させる前の状態の光コネクタが出来上がる。この状態の光コネクタにおいては、フェルールの先端側がハウジングのリアホルダー収納室内に存在する状態であり、フェルールの先端側が外部から保護される状態にある。光コネクタのハウジングを相手側光コネクタに収納しつつフェルールを収納したリアホルダーを本係止位置まで移動させるとともに、ロッキングアームを介して相手側光コネクタに嵌合させ、そして、リアホルダーの本係止の状態を形成すると、フェルールの先端が光学接続空間部に突出する。これによって光学的な接続が行われる。
請求項5記載の本発明の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造は、請求項4に記載の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造において、前記弾性体による付勢力を受ける前記フェルールに対し、前記ハウジングは前記仮係止状態において前記フェルールの移動を規制する第一フェルール保持部を有し、前記リアホルダーは前記本係止状態において前記ハウジングに替わり前記フェルールの移動を規制する第二フェルール保持部を有することを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、リアホルダーの仮係止を行うと、弾性体により付勢されるフェルールはハウジングの第一フェルール保持部で受け止められて保持される。これによりフェルールの移動が規制される。そして、相手側光コネクタとの嵌合のためにリアホルダーを本係止位置まで移動させて本係止状態を形成すると、フェルールはリアホルダーの移動に伴ってハウジングの第一フェルール保持部からリアホルダーの第二フェルール保持部に受け止め位置が入れ替わる。本発明によれば、相手側光コネクタとの嵌合前に、フェルールを介して弾性体による余分な付勢力がリアホルダーに作用しないことになる。
請求項6記載の本発明の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造は、請求項5に記載の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造において、前記第一フェルール保持部及び前記第二フェルール保持部は、可撓性を有するランス状の構造であることを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、フェルールをリアホルダーに収納すると、第二フェルール保持部がフェルールの抜け止めとして機能する。そして、このフェルールを収納したリアホルダーを弾性体と共にハウジングに収納すると、第一フェルール保持部が弾性体により付勢されるフェルールを受け止める。第一フェルール保持部は、恰もフェルールの抜け止めとして機能する。第一フェルール保持部及び第二フェルール保持部は、この構造上、フェルールの収納やリアホルダーの収納に支障を来さないことになる。
請求項1に記載された本発明によれば、光コネクタにおけるフェルール先端をより良く保護することができるという効果を奏する。また、請求項2、3に記載された本発明によれば、より確実にフェルール先端を保護することができるという効果を奏する。
請求項4に記載された本発明によれば、光コネクタにおけるフェルール先端をより良く保護することができるという効果を奏する。また、請求項5に記載された本発明によれば、相手側光コネクタとの嵌合前にリアホルダーに余分な力を作用させないようにすることができるという効果を奏する。また、請求項6に記載された本発明によれば、リアホルダーに余分な力を作用させない他に、フェルールの抜け止めとしても機能させることができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施の形態を示す光コネクタとこの光コネクタが嵌合する相手側光コネクタの分解斜視図である。また、図2は図1の光コネクタ(仮係止状態)の向きを変えた状態での斜視図、図3は光コネクタの仮係止状態を示す断面図、図4は光コネクタの本係止状態を示す断面図である。
図1において、引用符号1は光コネクタを示している。また、引用符号2は光コネクタ1の嵌合相手となる相手側光コネクタを示している。光コネクタ1は、光ファイバ3の端末に設けられるフェルール4と、このフェルール4の先端部分5に装着されるスプリング6と、フェルール収納室7を有するリアホルダー8と、リアホルダー収納室9及び光学接続空間部10を有するハウジング11とを備えて構成されている。また、相手側光コネクタ2は、相手側ハウジング12と、この相手側ハウジング12に収納されるFOT(Fiber Optic Transceiver )13(図3及び図4参照)と、相手側ハウジング12の外側に装着されるシールドケース14とを備えて構成されている。以下、図1乃至図4を参照しながら、各構成部材について説明する。
フェルール4は、内部に光ファイバ収納室15を有する略円筒形状に形成されている。フェルール4は、この先端面16から光ファイバ3の端面が露出するように形成されている。フェルール4の外部中間には、環状の中間フランジ17が形成されている。また、後部には、中間フランジ17よりも幅広の後部フランジ18が形成されている。フェルール4は、加締め又は接着剤により光ファイバ3の端末に固定されている。フェルール4は、金属製又は合成樹脂製のいずれのものであってもよいものとする。
スプリング6は、フェルール4の先端部分5に装着される弾性体として備えられている。スプリング6は、圧縮すると復元方向に付勢力が生じる(このような付勢力が生じるのであればスプリング以外の弾性体(例えばゴムなど)であってもよいものとする)ものであって、一端がハウジング11の後述する隔壁30に当接するとともに、他端がフェルール4の中間フランジ17に当接(リアホルダー8に当接でも可)するようになっている。
リアホルダー8は、合成樹脂製の部材であって、本体部19と、一対のリアホルダー側仮係止部20と、一対のリアホルダー側本係止部21とを有する図示のような形状に形成されている。本体部19は、フェルール収納室7を有しており、略円筒形状に形成されている。本体部19及びフェルール収納室7は、フェルール4の収納状態でこのフェルール4の先端部分5(先端側)が露出するように形成されている。本体部19は、フェルール収納室7内に係止突起22が突出するようなランス23を有している。ランス23は、可撓性を有しており、フェルール4の中間フランジ17を引っ掛けてフェルール収納室7からのフェルール4の抜けを阻止するようになっている。本体部19の後部24は、図示のような枠状となるように形成されている。
一対のリアホルダー側仮係止部20は、可撓性を有しており、リアホルダー8の軸方向に沿って長くなるコ字状の枠形状に形成されている。一対のリアホルダー側仮係止部20は、本体部19を挟むような位置で尚かつ後部24に連続するように形成されている。一方、一対のリアホルダー側本係止部21は、剛性を有しており、ハウジング11の後述するロッキングアーム25の存在する側に形成されている。また、一対のリアホルダー側本係止部21は、本体部19の後部24に連続するように形成されている。一対のリアホルダー側本係止部21は、本形態において、一対のリアホルダー側仮係止部20に対して直交する位置に、また、ランス23の反対側の位置に形成されている。一対のリアホルダー側本係止部21は、凹部を有する図示のような形状に形成されている。
ハウジング11は、合成樹脂製の部材であって、本体部26と、一対のハウジング側仮係止部27と、一対のハウジング側本係止部28と、ロッキングアーム25とを有する図示のような形状に形成されている。本体部26は、リアホルダー収納室9及び光学接続空間部10を有しており、筒状に形成されている。リアホルダー収納室9及び光学接続空間部10は、貫通孔29を有する隔壁30によって区切られている。貫通孔29は、フェルール4の先端部分5の径に合わせてサイズが設定されている。貫通孔29のサイズは、スプリング6の径にも合わせて設定されている。
一対のハウジング側仮係止部27は、ハウジング11における外部の所定位置に形成されている。具体的には、リアホルダー8の一対のリアホルダー側仮係止部20に対応する位置に形成されている。一対のハウジング側仮係止部27は、突起であって、特に符号を付さないが、一対のリアホルダー側仮係止部20に対する摺動傾斜面と係止平面とを有している。ハウジング11における一対のハウジング側仮係止部27の存在する面には、ガイド部31が形成されている。ガイド部31は、コ字状の一対のリアホルダー側仮係止部20を案内するために形成されている。リアホルダー8は、ガイド部31に案内されてガタ付きなくハウジング11に収納されるようになっている。
一対のハウジング側本係止部28は、リアホルダー8の一対のリアホルダー側本係止部21に対応する位置に形成されている。一対のハウジング側本係止部28は、突起であって、特に符号を付さないが、一対のリアホルダー側本係止部21に対する摺動傾斜面と係止平面とを有している。ハウジング11における一対のハウジング側本係止部28の存在する部分、及びこの近傍は、図示のような壁32であって、リアホルダー収納室9側へ撓む可撓性を有している。壁32は、この両側のスリット(符号省略)により可撓性を有するように形成されてる。壁32は、可撓性を有することにより、後述する本係止の解除機構を構成するようになっている。
ロッキングアーム25は、上記の壁32が存在する側に形成されている。ロッキングアーム25は、可撓性を有する片持ち形状の部分であって、本形態においては、この基端部が光学接続空間部10の外側の位置あたりに連続するように形成されている。このようなロッキングアーム25は、相手側光コネクタ2の相手側ハウジング12に引っ掛かる係止突起33と、操作用の操作部34と、壁32を押下する突起形状の押下部35とを有している。押下部35は、操作部34の反対側の位置に形成されている。押下部35は、後述する本係止の解除機構(壁32)に作用する部分として形成されている。押下部35を除くロッキングアーム25の各部は、相手側光コネクタ2との嵌合・嵌合解除用に形成されている。
相手側光コネクタ2を構成する相手側ハウジング12は、絶縁性を有する合成樹脂材料によって図示のような箱状の形状に成形されている。相手側ハウジング12は、光コネクタ1に対する嵌合空間36及び嵌合部37と、FOT13に対する装着部38とを有している。また、相手側ハウジング12は、この外部にシールドケース14が取り付くように形成されている。嵌合空間36は、光コネクタ1の差し込みが可能な大きさに形成されている。嵌合部37は、光コネクタ1のロッキングアーム25を引っ掛けるように形成されている。相手側ハウジング12は、特に図示しないが、回路基板上に取り付くように形成されている。
FOT13は、例えば発光素子モジュール又は受光素子モジュールなどと呼ばれる部材であって、筒状の案内部39の奥に素子(図示省略)が存在するように形成されている。素子は、リードフレーム40上にマウントされており、素子の周囲は、光透過性の樹脂41で覆われるようになっている。リードフレーム40は、図示しない上記回路基板に電気的に接続されるようになっている。
シールドケース14は、導電性を有する金属板をプレス加工することにより形成されている。シールドケース14は、FOT13を外部から電磁的に遮蔽する機能を有している。シールドケース14は、複数の脚部42を介して図示しない上記回路基板に電気的に接続されるようになっている。
上記構成において、光ファイバ3の端末にフェルール4を固定し、このフェルール4の先端部分5にスプリング6を装着し、そして、この状態でフェルール4をリアホルダー8のフェルール収納室7に収納し、さらに、フェルール4を収納したリアホルダー8をハウジング11のリアホルダー収納室9に収納しつつ仮係止を行うと、相手側光コネクタ2に嵌合させる前の状態の光コネクタ1が出来上がる。
仮係止について説明すると、リアホルダー8のリアホルダー側仮係止部20がハウジング11のハウジング側仮係止部27を乗り越えて通過することにより行われる。具体的には、リアホルダー側仮係止部20がハウジング側仮係止部27の摺動傾斜面を摺動し、乗り越え直後に係止平面に引っ掛かることにより仮係止がなされる。仮係止がなされると、フェルール4を収納したリアホルダー8の抜けが規制される。
相手側光コネクタ2に嵌合させる前の状態の光コネクタ1においては、リアホルダー収納室9内にスプリング6が存在する。従って、フェルール4の先端部分5は、意図しない状態で光学接続空間部10へ突出することはない。また、相手側光コネクタ2に嵌合させる前の状態の光コネクタ1においては、フェルール4の先端部分5がハウジング11のリアホルダー収納室9内に存在する。従って、フェルール4の先端部分5は、外部に対して保護される。
相手側光コネクタ2を図示しない上記回路基板に取り付け、この相手側光コネクタ2の相手側ハウジング12における嵌合空間36に光コネクタ1を差し込み、相手側ハウジング12の嵌合部37に光コネクタ1のロッキングアーム25を引っ掛けて係止すると、光コネクタ同士の嵌合が完了する。その後、光コネクタ1においては、フェルール4を収納したリアホルダー8を本係止位置まで移動させて本係止を行うと、フェルール4の先端部分5が光学接続空間部10へ突出する。光学接続空間部10へ突出した先端部分5は、FOT13の案内部39内に差し込まれ、これによって光コネクタ同士の光学的な接続が完了する。
本係止は、リアホルダー8のリアホルダー側本係止部21がハウジング11のハウジング側本係止部28を乗り越え通過することにより行われる。具体的には、リアホルダー側本係止部21がハウジング側本係止部28の摺動傾斜面を摺動するとともに壁32を押し下げ、乗り越え直後にハウジング側本係止部28の係止平面に引っ掛かることにより本係止がなされる。本係止がなされると、フェルール4を収納したリアホルダー8の移動が規制される(この時、フェルール4は、圧縮されたスプリング6の作用を受ける)。
光コネクタ同士の嵌合解除の場合、ロッキングアーム25の操作部34を指で押下すると、相手側ハウジング12の嵌合部37と光コネクタ1のロッキングアーム25との嵌合が解除される。この時、ロッキングアーム25の押下部35は、壁32に当接してこれを押し下げる。すると、リアホルダー8のリアホルダー側本係止部21とハウジング11のハウジング側本係止部28との本係止が解除され、フェルール4を収納したリアホルダー8は、スプリング6の作用により仮係止の側へ自動的に移動する。この状態の光コネクタ1においては、フェルール4の先端部分5がハウジング11のリアホルダー収納室9内に存在する。従って、フェルール4の先端部分5は、外部に対して保護される。
以上、図1乃至図4を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、光コネクタ1におけるフェルール4の先端をより良く、また、より確実に保護することができるという効果を奏する。
続いて、図5乃至図9を参照しながら本発明の他の一実施の形態を説明する。図5は他の一実施の形態を示す光コネクタとこの光コネクタが嵌合する相手側光コネクタの分解斜視図、図6は光コネクタの分解斜視図、図7は相手側光コネクタの分解斜視図、図8は相手側光コネクタに嵌合する直前の状態を示す光コネクタ(仮係止状態)の断面図、図9は相手側光コネクタに嵌合した状態を示す光コネクタ(本係止状態)の断面図である。
図5において、引用符号51は光コネクタを示している。また、引用符号52は光コネクタ51の嵌合相手となる相手側光コネクタを示している。光コネクタ51は、光ファイバ53の端末に設けられるフェルール54と、このフェルール54の先端部分55に装着されるスプリング56と、フェルール収納室57を有するリアホルダー58と、リアホルダー収納室59及び光学接続空間部60を有するハウジング61とを備えて構成されている。また、相手側光コネクタ52は、相手側ハウジング62と、この相手側ハウジング62に収納されるFOT(Fiber Optic Transceiver )63と、相手側ハウジング62の外側に装着されるシールドケース64とを備えて構成されている。
尚、各構成部材の名称に関し、例えば図5に示す全体を光コネクタと読み替え(すなわち光コネクタ51及び相手側光コネクタ52の両方を光コネクタと読み替え)、また、リアホルダー58を雌ハウジング、ハウジング61をフロントカバー、相手側ハウジング62をヘッダーハウジングと読み替えても良いものとする。
以下、図5乃至図9を参照しながら各構成部材について説明する。ここで図中の矢印Pを上下方向、矢印Qを左右方向、矢印Rを前後方向と定義して説明をするものとする。
フェルール54は、内部に光ファイバ収納室65を有する略円筒形状に形成されている。フェルール54は、この先端面66から光ファイバ53の端面が露出するように形成されている。フェルール54の外部中間には、環状の中間フランジ67が形成されている。また、後部には、中間フランジ67よりも幅広の後部フランジ68が形成されている。フェルール54は、金属製又は合成樹脂製のいずれのものであってもよいものとする。フェルール54は、金属製の場合、加締めにより光ファイバ53の端末に固定されている。これに対して合成樹脂製の場合には、接着剤又はレーザー溶着等により光ファイバ53の端末に固定されている。
スプリング56は、フェルール54の先端部分55に装着される弾性体として備えられている(特許請求の範囲に記載した弾性体に相当)。スプリング56は、圧縮すると復元方向に付勢力が生じる(このような付勢力が生じるのであればスプリング以外の弾性体(例えばゴムなど)であってもよいものとする)ものであって、一端がハウジング61の後述する隔壁85に当接するとともに、他端がフェルール54の中間フランジ67に当接するようになっている。スプリング56は、フェルール54を付勢するために備えられている。スプリング56は、本形態において、フェルール54の先端部分55よりも長さの短いものが用いられている。
リアホルダー58は、合成樹脂製の部材であって、前後方向にのびる筒状部69と、この筒状部69の後部に連成される枠状部70と、枠状部70の上部及び下部からそれぞれ前方へのびる一対のリアホルダー側仮係止部71、71と、枠状部70の左部から前方へのびる壁部72と、この壁部72の前端に連成されて後方へのびるロッキングアーム73とを有している。リアホルダー58は、筒状部69と枠状部70とに跨ってフェルール収納室57が形成されている。
筒状部69は、略円筒状に形成されている。このような筒状部69には、スリット74、75が形成されている。スリット74は、筒状部69の右部を真っ直ぐに切り欠くように形成されている。また、スリット74は、所定の幅で形成されている(後述する第一フェルール保持部82の挿通が可能となる幅に形成されている)。スリット74は、枠状部70の右部も切り欠くように形成されている。スリット74の反対側には、スリット75が形成されている。スリット75は、筒状部69の左部に配置形成されるとともに、スリット74に対して平行となるように形成されている。スリット75は、後述する第二フェルール保持部76のために形成されている。
枠状部70は、この形状が略矩形に形成されている。枠状部70の中央には、丸い貫通孔が形成されている。この丸い貫通孔は、筒状部69の内部空間に連通するように形成されている。フェルール収納室57は、このような丸い貫通孔と内部空間とで構成されている。フェルール収納室57は、フェルール54の収納状態でこのフェルール54の先端部分55(先端側)が露出するように形成されている。すなわち、フェルール収納室57は、フェルール54の全長よりも短い長さに形成されている。
リアホルダー側仮係止部71、71は、可撓性を有している。リアホルダー側仮係止部71、71は、前方へ長くのびるコ字状の枠形状となるように形成されている。リアホルダー側仮係止部71、71は、筒状部69に対して間隔を有するように配置形成されている(リアホルダー側仮係止部71、71と筒状部69との間には、ハウジング61の一部が差し込まれるようになっている)。リアホルダー側仮係止部71、71は、この先端内側にハウジング61の後述する突起状のハウジング側仮係止部81、81が引っ掛かるように形成されている。また、リアホルダー側仮係止部71、71は、この内側に、後述する突起状のハウジング側仮係止部81、81が前後方向に移動可能となるように形成されている。リアホルダー側仮係止部71、71は、後述する突起状のハウジング側仮係止部81、81を乗り越える際に必要な可撓性を有するように形成されている。
壁部72は、平板状の形状であって、スリット75の部分において筒状部69に連続するように形成されている。壁部72は、筒状部69よりも前方に長く形成されている。壁部72は、ハウジング61の後述する開口部83を覆うように形成されている。このような壁部72には、可撓性を有するランス状の第二フェルール保持部76が形成されている。第二フェルール保持部76は、この基端部分が枠状部70の近傍に位置するとともに、先端部分がスリット57を通過して筒状部69の内部空間に突出するように配置形成されている。第二フェルール保持部76は、壁部72に対して傾くように、言い換えれば先端部分が斜め前方を向くように形成されている。
第二フェルール保持部76は、フェルール収納室57にフェルール54の収納があると、第二フェルール保持部76の先端部分がフェルール54の中間フランジ67に引っ掛かり抜け方向の移動を規制することができるようになっている。また、第二フェルール保持部76は、リアホルダー58の後述する本係止状態が形成されると、スプリング56により付勢されるフェルール54の中間フランジ67を受け止めることができるようになっている。
ロッキングアーム73は、可撓性を有する片持ち形状に形成されている。ロッキングアーム73には、相手側光コネクタ52の相手側ハウジング62に引っ掛かる係止突起77と、操作用の部分となる操作部78とが形成されている。ロッキングアーム73は、光コネクタ51と、相手側光コネクタ52との嵌合・嵌合解除用として形成されている。ロッキングアーム73は、リアホルダー58の後述する本係止状態を形成する際に用いられるようにもなっている。
ロッキングアーム73は、壁部72の外面から突出する一対の保護壁79、79(一方のみ図示)によって保護されるようになっている。一対の保護壁79、79のうち片方は、相手側光コネクタ52との嵌合の際に相手側ハウジング62の後述するガイド部90に差し込まれて案内されるようになっている。
ハウジング61は、合成樹脂製の部材であって、前後方向に開口するリアホルダー収納室59及び光学接続空間部60を有する本体部80と、この本体部80に形成される一対のハウジング側仮係止部81、81と、同じく本体部80に形成される第一フェルール保持部82とを有している。本体部80は、矩形の筒状に形成されている。本体部80は、この内部にリアホルダー収納室59及び光学接続空間部60が連続するように形成されている。本体部80は、リアホルダー収納室59及び光学接続空間部60によって段付きとなる形状に形成されている。
リアホルダー収納室59の存在する部分は、左壁を開口するような開口部83を有する略大きな筒状に形成されている。また、光学接続空間部60の存在する部分は、略小さな筒状に形成されている。開口部83は、リアホルダー58の筒状部69をリアホルダー収納室59に差し込んで収納すると、リアホルダー58の壁部72によって開口全体が覆われるようになっている。
リアホルダー収納室59及び光学接続空間部60は、貫通孔84を有する隔壁85によって区切られるように形成されている。貫通孔84は、フェルール54の先端部分55の径に合わせてこのサイズが設定されている。貫通孔84のサイズは、スプリング56の径にも合わせて設定されている。リアホルダー収納室59は、フェルール54を収納したリアホルダー58の筒状部69が差し込まれて収納される部分として形成されている。また、光学接続空間部60は、リアホルダー58の後述する本係止状態において、フェルール54の先端部分55が貫通孔84を介して突出する部分として形成されている。
一対のハウジング側仮係止部81、81は、突起状の形状であって、本体部80の上壁及び下壁にそれぞれ一つずつ形成されている。一対のハウジング側仮係止部81、81は、リアホルダー58の仮係止状態を形成するための部分であって、リアホルダー側仮係止部71、71の形状及び位置を配慮して配置形成されている。一対のハウジング側仮係止部81、81は、特に符号を付さないが、一対のリアホルダー側仮係止部71、71に対する摺動傾斜面と係止平面とを有している。
一対のハウジング側仮係止部81、81の存在する面には、ガイド部86が形成されている。ガイド部86は、コ字状のリアホルダー側仮係止部71、71を案内するために形成されている。リアホルダー58は、ガイド部86に案内されて、また、リアホルダー58の筒状部69がリアホルダー収納室59の入口(後部開口)で案内されて、ガタ付きなくハウジング61に収納されるようになっている。
第一フェルール保持部82は、本体部80の右壁に形成されている。第一フェルール保持部82は、可撓性を有するランス状に形成されている。第一フェルール保持部82には、リアホルダー収納室59側に突出する爪状の突起部分が形成されている。この突起部分は、第一フェルール保持部82の先端に形成されており、フェルール54の中間フランジ67を引っ掛けて抜け方向の移動を規制することができるようになっている。突起部分は、リアホルダー収納室59の後部開口の位置に配置されている。
第一フェルール保持部82は、リアホルダー58のスリット74の位置に合わせて配置されている。第一フェルール保持部82は、特に符号を付さないが、フェルール54の中間フランジ67に対する摺動傾斜面と係止平面とを有している。第一フェルール保持部82は、リアホルダー58をスプリング56と共に図示のようにハウジング61に収納して仮係止状態を形成すると、突起部分がフェルール54の中間フランジ67を受け止めるようになっている。スプリング56により付勢されるフェルール54は、この中間フランジ67が第一フェルール保持部82の突起部分によって受け止めるようになっている。
相手側光コネクタ52を構成する相手側ハウジング62は、絶縁性を有する合成樹脂材料によって図示のような箱状の形状に成形されている。相手側ハウジング62は、光コネクタ51に対する嵌合空間87及び嵌合部88と、FOT63に対する装着部89とを有している。また、相手側ハウジング62は、この外部にシールドケース64が取り付くように形成されている。嵌合空間87は、光コネクタ51の差し込みが可能となる大きさに形成されている。嵌合空間87には、リアホルダー58の保護壁79を案内するガイド部90が形成されている。嵌合部88は、光コネクタ51のロッキングアーム73が引っ掛かるように形成されている。相手側ハウジング62は、特に図示しないが、回路基板上に取り付けられるように形成されている。
FOT63は、例えば発光素子モジュール又は受光素子モジュールなどと呼ばれる部材であって、筒状の案内部91の奥に素子(図示省略)が存在するように形成されている。素子は、リードフレーム92上にマウントされており、素子の周囲は、光透過性の樹脂93で覆われるようになっている。リードフレーム92は、図示しない上記回路基板に電気的に接続されるようになっている。
シールドケース64は、導電性を有する金属板をプレス加工することにより形成されている。シールドケース64は、FOT63を外部から電磁的に遮蔽する機能を有している。シールドケース64は、複数の脚部94を介して図示しない上記回路基板に電気的に接続されるようになっている。
上記構成において、光ファイバ53の端末にフェルール54を固定し、このフェルール54の先端部分55にスプリング56を装着し、そして、この状態でフェルール54をリアホルダー58のフェルール収納室57に収納し、さらに、フェルール54を収納したリアホルダー58をハウジング61のリアホルダー収納室59に収納しつつ仮係止を行うと、相手側光コネクタ52に嵌合させる前の状態の光コネクタ51が出来上がる。
仮係止について説明すると、リアホルダー58のリアホルダー側仮係止部71、71がハウジング61のハウジング側仮係止部81、81を乗り越えて通過することにより行われる。具体的には、リアホルダー側仮係止部71、71がハウジング側仮係止部81、81の摺動傾斜面を摺動し、乗り越え直後に係止平面に引っ掛かることにより仮係止がなされる。仮係止がなされると、フェルール54を収納したリアホルダー58の抜けが規制される。
仮係止がなされる過程において、リアホルダー58に収納されたフェルール54の中間フランジ67は、ハウジング61の第一フェルール保持部82の突起部分に当接してこの第一フェルール保持部82を撓ませる。そして、中間フランジ67が第一フェルール保持部82の突起部分を通過すると、フェルール54自体もハウジング61によって係止される。尚、スプリング56が存在することから、このスプリング56により付勢されるフェルール54は、ハウジング61の第一フェルール保持部82によって受け止められ保持される。スプリング56及び第一フェルール保持部82により、フェルール54はこの前後方向の移動が規制される。
相手側光コネクタ52に嵌合させる前の状態の光コネクタ51においては、リアホルダー収納室59内にスプリング56が存在することから、フェルール54の先端部分55が意図しない状態で光学接続空間部60へ突出することはない。また、相手側光コネクタ52に嵌合させる前の状態の光コネクタ51においては、フェルール54の先端部分55がハウジング61のリアホルダー収納室59内に存在することから、フェルール54の先端部分55が外部に対して保護される。
相手側光コネクタ52を図示しない上記回路基板に取り付け、この相手側光コネクタ52の相手側ハウジング62における嵌合空間87に光コネクタ51を差し込み、そして、リアホルダー58を前方へ移動させつつ相手側ハウジング62の嵌合部88に光コネクタ51の(リアホルダー58の)ロッキングアーム73を引っ掛けて係止させると、リアホルダー58の本係止状態が形成されるとともに、光コネクタ同士の嵌合が完了する。
リアホルダー58の本係止状態について説明すると、ロッキングアーム73の係止位置はリアホルダー58の本係止位置となる。スプリング56を圧縮しつつリアホルダー58をこの位置まで移動させると、これまで先端部分55が外部から保護された状態にあるフェルール54は、リアホルダー58の移動に伴ってこの先端部分55が光学接続空間部60へと突出する。フェルール54の先端部分55が光学接続空間部60へと突出すると、先端部分55はFOT63の筒状の案内部91に差し込まれ、この奥に存在する素子に光ファイバ53の端面が対向する。これにより光コネクタ同士の光学的な接続が完了する。
リアホルダー58は、この本係止位置までの移動において、フェルール54がハウジング61の第一フェルール保持部82からリアホルダー58の第二フェルール保持部76へと受け止め位置が入れ替わる。これは、光コネクタ51が相手側光コネクタ52との嵌合の前に、スプリング56による余分な付勢力がフェルール54を介してリアホルダー58に作用しないことを意味する。従って、光コネクタ同士の嵌合前のリアホルダー58においては、スプリング56の付勢力に起因する破損の発生が防止される。尚、この点については比較例を参照しながら後述する。
光コネクタ同士の嵌合解除の場合は、ロッキングアーム73の操作部78を指で押下すると、相手側ハウジング62の嵌合部88と光コネクタ51のロッキングアーム73との嵌合が解除される。嵌合が解除されると、フェルール54を収納したリアホルダー58は、スプリング56の作用によって仮係止状態を形成する側へ自動的に移動する。この状態の光コネクタ51においては、フェルール54の先端部分55がハウジング61のリアホルダー収納室59内に存在する。従って、フェルール54の先端部分55は、外部に対して保護される。
以上、図5乃至図9を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、光コネクタ51におけるフェルール54の先端をより良く、また、より確実に保護することができるという効果を奏する。
続いて、フェルール54がハウジング61の第一フェルール保持部82からリアホルダー58の第二フェルール保持部76へと受け止め位置が入れ替わり、このことによって余分な付勢力がリアホルダー58に作用しない点についての効果を図10及び図11を参照しながら補足説明する。図10は比較例としての光コネクタの嵌合直前の状態(仮係止状態)を示す断面図、図11は比較例としての光コネクタの嵌合時の状態(本係止状態)を示す断面図である。尚、前述と基本的に同じ構成部材及び部分には同一の符号を付して説明を省略するものとする。
図10及び図11において、比較例としての光コネクタ101は、前述の相手側光コネクタ52に嵌合するものであって、光ファイバ53の端末に設けられるフェルール54と、このフェルール54の先端部分55に装着されるスプリング56と、フェルール収納室102を有するリアホルダー103と、リアホルダー収納室104及び光学接続空間部60を有するハウジング105とを備えて構成されている。
リアホルダー103は、前述のリアホルダー58(図5乃至図9参照。以下、必要に応じて図5乃至図9を参照するものとする)に対して次の点が異なっている。すなわち、図を参照すれば分かるが、前述のリアホルダー58ではスリット74が存在するものの、比較例でのリアホルダー103ではこれが存在しない点が異なっている。また、前述のリアホルダー58では第二フェルール保持部76が存在するものの、比較例でのリアホルダー103ではこれが存在しない点が異なっている。これに対し、比較例でのリアホルダー103ではランス23(図1、図3、図4参照。同じ機能であるものとする)が存在し、このランス23の係止突起22がフェルール収納室102に突出している点が異なっている。
ハウジング105に関しても前述のハウジング61(図5乃至図9参照。以下、必要に応じて図5乃至図9を参照するものとする)に対して次の点が異なっている。すなわち、図を参照すれば分かるが、前述のハウジング61では第一フェルール保持部82が存在するものの比較例でのハウジング105ではこれが存在しない点が異なっている。比較例でのリアホルダー収納室104には、フェルール54を係止するための部分が存在しないようになっている。
上記構成において、フェルール54の先端部分55にスプリング56を装着し、そして、この状態でフェルール54をリアホルダー103のフェルール収納室102に収納してランス23により係止させ、さらに、フェルール54を収納・係止したリアホルダー103をハウジング105のリアホルダー収納室104に収納しつつリアホルダー103の仮係止を行うと、相手側光コネクタ52に嵌合させる前の状態の、比較例としての光コネクタ101が出来上がる。
リアホルダー103の仮係止について説明すると、リアホルダー103のリアホルダー側仮係止部71、71(図6参照)がハウジング105のハウジング側仮係止部81、81(図6参照)を乗り越えて通過することにより行われる。
比較例としての光コネクタ101は、スプリング56により付勢されるフェルール54がリアホルダー103のランス23により受け止められる構造となる。すなわち、比較例としての光コネクタ101は、これが出来上がった時点からリアホルダー103に、スプリング56による余分な付勢力が作用することになる。
相手側光コネクタ52を図示しない上記回路基板に取り付け、この相手側光コネクタ52の相手側ハウジング62における嵌合空間87に、比較例としての光コネクタ101を差し込み、そして、リアホルダー103を前方へ移動させつつ相手側ハウジング62の嵌合部88にリアホルダー103のロッキングアーム73を引っ掛けて係止させると、リアホルダー103の本係止状態が形成されるとともに、光コネクタ同士の嵌合が完了する。
比較例としての光コネクタ101は、リアホルダー103の本係止状態が形成されると、スプリング56が仮係止状態の時よりも圧縮され、これによってランス23に、より大きな付勢力が作用することになる。
ここで懸念されることは、比較例としての光コネクタ101を組み立ててすぐに相手側光コネクタ52に嵌合させる場合は良いが、比較例としての光コネクタ101を組み立ててからしばらくたって相手側光コネクタ52に嵌合させる場合には、ランス23に掛かる負荷が増大してしまうということが懸念される。負荷を考慮してランス23の形状を大きくしようとすると、リアホルダー103やハウジング105でのスペースを確保することが困難で、場合によっては光コネクタ全体のサイズアップを検討しなくてはならないということも懸念される。
本願発明の光コネクタ51(図5乃至図9を参照しながら説明した光コネクタ51)では、相手側光コネクタ52との嵌合の前に、スプリング56による余分な付勢力がフェルール54を介してリアホルダー58に作用しない構造であることから、すなわち、フェルール54がハウジング61の第一フェルール保持部82からリアホルダー58の第二フェルール保持部76へと受け止め位置が入れ替わる構造であることから、スプリング56の付勢力に起因する不具合(例えば破損の発生)が比較例と比べて格段に低減される。
以上、本願発明の光コネクタ51は、フェルール54の先端部分55をより良く保護することと、リアホルダー58に余分な力を作用させないようにすること、の二つの大きな特徴を有している。
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
本発明の一実施の形態を示す光コネクタとこの光コネクタが嵌合する相手側光コネクタの分解斜視図である。 図1の光コネクタ(仮係止状態)の向きを変えた状態での斜視図である。 光コネクタの仮係止状態を示す断面図である。 光コネクタの本係止状態を示す断面図である。 本発明の他の一実施の形態を示す光コネクタとこの光コネクタが嵌合する相手側光コネクタの分解斜視図である。 光コネクタの分解斜視図である。 相手側光コネクタの分解斜視図である。 相手側光コネクタに嵌合する直前の状態を示す光コネクタ(仮係止状態)の断面図である。 相手側光コネクタに嵌合した状態を示す光コネクタ(本係止状態)の断面図である。 比較例としての光コネクタの嵌合直前の状態(仮係止状態)を示す断面図である。 比較例としての光コネクタの嵌合時の状態(本係止状態)を示す断面図である。
符号の説明
1 光コネクタ
2 相手側光コネクタ
3 光ファイバ
4 フェルール
5 先端部分(先端側)
6 スプリング(弾性体)
7 フェルール収納室
8 リアホルダー
9 リアホルダー収納室
10 光学接続空間部
11 ハウジング
12 相手側ハウジング
13 FOT
14 シールドケース
20 リアホルダー側仮係止部(係止機構)
21 リアホルダー側本係止部(係止機構)
23 ランス
25 ロッキングアーム
27 ハウジング側仮係止部(係止機構)
28 ハウジング側本係止部(係止機構)
29 貫通孔
30 隔壁
32 壁(解除機構)
35 押下部
39 案内部
40 リードフレーム
41 光透過性の樹脂
42 脚部
51 光コネクタ
52 相手側光コネクタ
53 光ファイバ
54 フェルール
55 先端部分(先端側)
56 スプリング(弾性体)
57 フェルール収納室
58 リアホルダー
59 リアホルダー収納室
60 光学接続空間部
61 ハウジング
62 相手側ハウジング
63 FOT
64 シールドケース
69 筒状部
70 枠状部
71 リアホルダー側仮係止部(係止機構)
72 壁部
73 ロッキングアーム
74、75 スリット
76 第二フェルール保持部
77 係止突起
78 操作部
80 本体部
81 ハウジング側仮係止部(係止機構)
82 第一フェルール保持部
87 嵌合空間
88 嵌合部
89 装着部
91 案内部

Claims (6)

  1. 光ファイバ端末に取り付けるフェルールと、フェルール収納室を有するリアホルダーと、リアホルダー収納室及び光学接続空間部を有するハウジングとを備え、
    前記フェルール収納室は、前記フェルールの収納状態で該フェルールの先端側が露出する構造であり、
    前記リアホルダー及び前記ハウジングは、収納過程で前記リアホルダーの仮係止及び本係止がなされる複数の係止機構を更に有する構造であり、
    前記リアホルダー収納室は、前記リアホルダーの仮係止状態で前記フェルールの前記先端側が収納状態となる構造であり、
    前記光学接続空間部は、前記リアホルダーの本係止状態で前記フェルールの前記先端側の突出が生じる構造である
    ことを特徴とする光コネクタにおけるフェルール先端保護構造。
  2. 請求項1に記載の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造において、
    前記ハウジングは、前記本係止に対する解除機構を更に有する構造であり、このような前記ハウジングの前記リアホルダー収納室内には、前記本係止の解除により前記ハウジング及び前記フェルールを前記仮係止の側へ移動させる弾性体を設ける
    ことを特徴とする光コネクタにおけるフェルール先端保護構造。
  3. 請求項2に記載の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造において、
    前記ハウジングは、相手側光コネクタとの嵌合・嵌合解除用となるとともに、前記解除機構に作用するロッキングアームを更に有する構造である
    ことを特徴とする光コネクタにおけるフェルール先端保護構造。
  4. 光ファイバ端末に取り付けるフェルールと、フェルール収納室を有するリアホルダーと、リアホルダー収納室及び光学接続空間部を有するハウジングと、該ハウジング及び前記リアホルダーの間に介在して該リアホルダーを付勢する弾性体とを備え、
    前記フェルール収納室は、前記フェルールの収納状態で該フェルールの先端側が露出する構造であり、
    前記リアホルダー及び前記ハウジングは、前記リアホルダー収納室への収納過程で前記リアホルダーの仮係止がなされる複数の係止機構を更に有する構造であり、
    前記リアホルダー収納室は、前記リアホルダーの仮係止状態で前記フェルールの前記先端側が収納状態となる構造であり、
    前記リアホルダーは、相手側光コネクタとの嵌合・嵌合解除用となり且つ前記リアホルダーの本係止状態を形成するためのロッキングアームを更に有する構造であり、
    前記光学接続空間部は、前記リアホルダーの本係止状態で前記フェルールの前記先端側の突出が生じる構造である
    ことを特徴とする光コネクタにおけるフェルール先端保護構造。
  5. 請求項4に記載の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造において、
    前記弾性体による付勢力を受ける前記フェルールに対し、前記ハウジングは前記仮係止状態において前記フェルールの移動を規制する第一フェルール保持部を有し、前記リアホルダーは前記本係止状態において前記ハウジングに替わり前記フェルールの移動を規制する第二フェルール保持部を有する
    ことを特徴とする光コネクタにおけるフェルール先端保護構造。
  6. 請求項5に記載の光コネクタにおけるフェルール先端保護構造において、
    前記第一フェルール保持部及び前記第二フェルール保持部は、可撓性を有するランス状の構造である
    ことを特徴とする光コネクタにおけるフェルール先端保護構造。
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