JP2007112921A - 連続有機過酸化物架橋ゴム成形体への加工法およびその架橋ゴム成形体 - Google Patents

連続有機過酸化物架橋ゴム成形体への加工法およびその架橋ゴム成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、押出し加工性が良好で、良好な機械的強度を示し、架橋物の表面に粘着性がなく、全く問題のない外観を有し、高い架橋密度を有する連続有機過酸化物架橋ゴム成形体への加工法、および該加工法によって得られる架橋ゴム成形体を提供することである。
【解決手段】 エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムと(B)液状のエチレン・α−オレフィン共重合ゴムを主に含有する(G)エチレン・α−オレフィン共重合ゴム組成物のコンパウンドのムーニー(100℃)粘度が15〜180である該組成物から得られる架橋ゴム成形体への加工法において、架橋ゴム成形体の架橋密度M1と、同一のコンパウンド粘度を有する、(B)共重合ゴムを含まないゴム組成物2から得られる架橋ゴム成形体の架橋密度M2との比(M1/M2)が120以上である架橋ゴム成形体への加工法による。

Description

本発明は、熱風中で架橋可能なエチレン・α−オレフィン共重合ゴム組成物から得られる架橋ゴム成形体への加工法に関する。より詳しくは、有機過酸化物架橋組成物を空気中で架橋が可能であり、エチレン・α−オレフィン系共重合ゴム組成物から得られる架橋ゴム成形体への加工法に関する。また、本発明は、該加工法によって得られる架橋ゴム成形体に関する。
エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム(EPDM)は、主鎖に不飽和基を持たないため、汎用のジエン系ゴムと比較し、耐熱性や耐候性に優れているので、電線や自動車用のウェザーストリップ、ホースなどに多く使用されている。
EPDMは、硫黄を架橋剤として使用する場合が多いが、有機過酸化物(PO)を架橋剤として用いたPO架橋EPDMゴム材料は、優れた耐熱性および圧縮永久ひずみを示し、要求性能が毎年厳しくなる自動車用途で必要不可欠の材料である。そして、例えば、水系ゴムホースは、押出し成形後、加圧蒸気存在下でバッチ式に架橋する方法で生産される。また、ウェザーストリップは、熱風下で連続的に架橋する方法で製品化されている。
ところで、硫黄加硫では製品表面に粘着性はなく、また、架橋が不充分な場合に見られるボイドの発生は見られない。しかし、PO架橋剤を使用した架橋では、上記のような空気(酸素)の介在する加硫方式で成形すると酷い表面粘着が生じ、製品とならないので、PO架橋材料は、金型成形部品だけに適用され、その応用範囲が制限されていた。
それに対して、EPDMの連続架橋における架橋表面の粘着性を改良する技術として、イ)シリコーンゴムとビスマレイミド化合物をブレンドする方法、ロ)エチレン含量の非常に高いEPDMを使用する方法、ハ)ジエン成分としてDCDPを共重合したDCDP−EPDMを用いる方法、ニ)液状ポリブタジエンを多量にブレンドする方法などが提案されている。
しかしながら、これらの技術を適用すると、ゴム製品の物性に何らかの悪影響が及ぶことがあり、材料設計の自由度が極めて制限されてしまうため工業的に応用するには不充分であった。従って、PO架橋材料の連続生産は、酸素をゴム表面触れさせない方法が採られている。例えば、電線は、酸素を窒素で置き換えた大掛かりな連続架橋装置で生産されている。また、取り扱い難く環境問題を含んでいるが、溶融硝酸塩を媒体に使用するLCM(Liquid Cu ring Medium)架橋による方法が適用されている。
PO架橋剤を用いた材料を空気存在下で架橋すると、PO架橋剤による水素引き抜きによって発生したポリマーラジカルが空気中の酸素と結合し、製品表面のゴム分子の切断が起こり、表面に著しい粘着を生じさせる。また、内部には架橋反応途中に見られるボイドの発生を伴う。従って、一部のシリコーンゴムを除き、PO架橋剤による熱空気下の架橋は不可能とされてきた。
発明者らは、鋭意検討した結果、温度を加える架橋工程の前に硫黄懸濁液を噴霧し、その後熱を加え連続的に架橋ゴムを得る新しい加工法よって熱空気下で連続的に架橋できる技術を開発した(特許文献1〜3)。しかしながら、その後の検討した結果、型成形された架橋ゴムに比べ架橋密度が低くなる傾向があり、押出加工においても架橋密度の高い材料が必要であることが判明した。特に、目標の製品硬度を得るために、多くのPO架橋剤を必要とする、あるいは、必要以上の高分子量のEPDMを適用せざるえなく、加工し難いなどの問題があることが判った。
特開2001年213973号公報 特開2005年133090号公報 特開2005年139293号公報
本発明の課題は、押出し加工性が良好で、良好な機械的強度を示し、架橋物の表面に粘着性がなく、全く問題のない外観を有し、高い架橋密度を有する連続有機過酸化物架橋ゴム成形体への加工法、および該加工法によって得られる架橋ゴム成形体を提供することである。
本発明の架橋ゴム成形体の加工法および該加工法によって得られる架橋ゴム成形体は、以下の[1]〜[5]に記載事項により提供される。
[1](A)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム100重量部に対し(B)極限粘度[η](135℃デカリン溶液で測定)が0.15から0.8dL/gである液状のエチレン・α−オレフィン共重合ゴムを20から120の重量割合を混合して得られる(AB)エチレン・α−オレフィン共重合ゴム100重量部に対し、
(C)有機過酸化物1から20重量部、
(D)カーボンブラックかつ/または白色充填剤を20から350重量部、および
(E)軟化剤0.01から200重量部
を含有する(G)エチレン・α−オレフィン共重合ゴム組成物のコンパウンド粘度(ムーニー粘度ML1+4@(100℃))が15〜180である該組成物から得られる架橋ゴム成形体のへ加工法において、前記(G)ゴム組成物から得られる架橋ゴム成形体の架橋密度M1と、同一のコンパウンド粘度を有する、前記(B)共重合ゴムを含まないエチレン・α−オレフィン系共重合ゴム組成物2から得られる架橋ゴム成形体の架橋密度M2との比(M1/M2)が120以上であり、かつ連続して有機過酸化物架橋することを特徴とする架橋ゴム成形体への加工法。
[2] 前記[1]記載の(B)エチレン・α−オレフィン共重合ゴムのエチレン含量が30から79mol%であることを特徴とする前記[1]記載の加工法。
[3] 前記[1]記載の(A)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムのエチレン含量が30から79mol%であることを特徴とする[1]または[2]記載の加工法。
[4] 前記[1]記載の(A)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムおよび(B)エチレン・α−オレフィン共重合ゴムが共にメタロセン触媒を用いて重合することを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の加工法。
[5] 前記[1]〜[4]のいずれかに記載の加工法によって得られる架橋ゴム成形体。
本発明によれば、押出し加工性が良好で、良好な機械的強度を示し、架橋物の表面に粘着性がなく、全く問題のない外観を有し、高い架橋密度を有する連続有機過酸化物架橋ゴム成形体への加工法、および該加工法によって得られる架橋ゴム成形体が得られる。
1)(A)共重合体ゴム
本発明で用いる(A)(A)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(以下、(A)共重合体と略す。)は、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとの共重合体である。
炭素原子数3〜20のα−オレフィンは、特に制限されないが、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、最も好ましくは、プロピレンである。
非共役ポリエンは、炭素−炭素二重結合が1分子中に2個以上、好ましくは2個存在する非共役ポリエンである。二重結合の具体的なものとしては、鎖式炭化水素の末端に存在する二重結合、例えばビニル基やアリル基の二重結合、および脂環族炭化水素の環に存在する二重結合であって、共役しない二重結合などが挙げられる。このような非共役ポリエンには、両末端がビニル基である鎖状ポリエンは含まれない。2個以上のビニル基のうち1個が末端ビニル基である場合には、他のビニル基は末端ではなく、内部オレフィンの構造をとるものが好ましい。
非共役ポリエンとしては、例えば、脂肪族ポリエン、脂環族ポリエンが挙げられる。脂環族ポリエンとしては、1個の不飽和結合を有する脂環部分と、炭素−炭素二重結合を含む鎖状部分とから構成されるポリエンが好ましく、具体的には、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン等であり、特に、炭素−炭素二重結合を含む置換基を有するノルボルネン化合物が特に好ましい。非共役ポリエンは、一種を単独で、あるいは2種以上組合せて用いることができる。
極限粘度[η](135℃デカリン溶液で測定)の上限は、特に制限無いが、加工性から10dL/gであり、下限は、0.9dL/gである。加工性から好ましくは1.0〜6.0dL/gの範囲である。
エチレン含量は、好ましくは30から79mol%であり、その範囲の中でも最も好ましくは40〜78mol%の範囲である。30mol%未満では、耐熱老化性が悪くとなり、79mol%を超えると低温柔軟性が悪化する傾向になり、好ましくない。
非共役ポリエンの含有量は、加工性と架橋ゴム成形体の特性との兼ね合いから1wt%から20wt%である。その範囲より小さい場合は、架橋密度が低くなり、多い場合には耐熱老化性が悪化する傾向にある。
2)(B)共重合体ゴム
本発明で用いる(B)極限粘度[η](135℃デカリン溶液で測定、以下同様)が0.15から0.8dL/gである液状のエチレン・α−オレフィン共重合ゴム(以下、(B)共重合体と略す。)は、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。
炭素原子数3〜20のα−オレフィンは上記(A)共重合体ゴムと同様である。エチレン含量は、好ましくは30から79mol%であり、その範囲の中でも更に好ましくは30から75mol%が好ましく、最も好ましくは40から70mol%である。30mol%未満の場合は、耐熱老化性が悪化し、79mol%より高い場合は、高い架橋密度が得られないことがある。
極限粘度[η](135℃デカリン溶液で測定)は、0.15〜0.8dL/gの範囲である。それ未満では、発明の効果である架橋密度が上がり難く、超えるとまた同様に発明の効果である架橋密度が上がり難くなり、好ましくない。さらに好ましい範囲は、0.20〜0.60dL/gである。
(B)共重合ゴムの量は、(A)共重合ゴム100重量部に対し、20から120の重量割合であり、好ましくは30から100重量部である。20重量部より少ない場合は、架橋密度の向上が期待できなくなる。120重量部を超える場合は、架橋ゴムがべたつくことがある。
3)重合触媒と重合条件
本発明で用いる(A)共重合体ゴムおよび(B)共重合体ゴムの製造において、重合触媒や重合条件に特に制限はない。重合触媒としては、例えば、チーグラ・ナッタ触媒、メタロセン触媒、イミン触媒、フェノキシイミン触媒など従来より知られる各種の触媒を使用できる。特に最も好ましくは、メタロセン触媒である。重合方法についても、例えば、溶液重合、スラリー重合、塊状重合法など従来より知られる重合法を採用できる。具体的には、例えば、各モノマーを反応器内に連続供給し、触媒の存在下、所定温度で共重合反応を進行させて、得られた共重合体ゴムを分離、乾燥し、その後、(G)共重合ゴム組成物の調整に供する。
4)(G)組成物
本発明で用いる(G)エチレン・α−オレフィン共重合ゴム組成物(以下、(G)ゴム組成物と略す。)は、(A)共重合ゴムと(B)共重合ゴムとを主成分とし、それらを混合して得られる(AB)エチレン・α−オレフィン共重合ゴム100重量部に対し、(C)有機過酸化物1から20重量部、(D)カーボンブラックかつ/または白色充填剤を20から350重量部、および(E)軟化剤0.01から200重量部を含有する。
(G)ゴム組成物のコンパウンド粘度(ムーニー粘度;ML1+4@(100℃))は、15〜180である。それ未満では、押出し形状が大きく変形するため製品化し難くなる。それを超えると押出しし難くなる。より好ましい範囲は、30〜130である。
(C)有機過酸化物は、その種類において特に制限無いが、具体例としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド類;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ジ−t−ブチルバレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのパーオキシケタール類などであり、これらの中の1種または2種以上が使用できる。特に、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイドが好ましく使用できる。
(D)カーボンブラックは、その種類において特に制限無いが、具体例としては、国際分類でIISAF−HS、HAF−HS、MAFに属するものおよびFEFの中の一部であり、商品名ではシースト3H、ダイヤブラックSH、シースト116、ニテロン#10、旭#60H、旭#F200などが挙げられる。
上記カーボンブラックと共に、あるいは単独で用いる白色充填剤は、その種類において特に制限無いが、具体例としては、湿式および乾式シリカ、クレー、タルク、ウォラストナイトのような各種ケイ酸塩類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのような炭酸塩類、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタンなどの酸化金属類およびそれらのカップリング剤などによる表面処理フィラーがあり、特に、クレー、タルク、シリカおよびケイ酸塩が好ましい。
(E)軟化剤は、その種類において特に制限無いが、具体例としては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、潤滑油、パラフィン類、流動パラフィン、シリコーンオイル、液状ポリブテンなどの合成高分子系軟化剤やフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのエステル系可塑剤類を挙げることができる。このなかでもパラフィン系プロセスオイルが好ましい。
本発明で用いる(G)組成物のコンパウンド粘度(ムーニー粘度ML1+4@(100℃))は15〜180である。それ未満でも超えても優れた加工性は得られず、架橋ゴム成形体を得ることは困難である。
(G)共重合ゴム組成物から得られる架橋ゴム成形体の架橋密度M1と、同一のコンパウンド粘度を有する、例えば、G共重合ゴム組成物に添加した(B)共重合ゴムの全部もしくはその一部をパラフィンオイルなどに置き換えた架橋ゴム成形体の架橋密度M2との比(M1/M2)は120以上である。それを満たす、連続して有機過酸化物架橋可能な組成物が得られる。また、型成形によって得られる架橋ゴム成形体と遜色のない架橋ゴムの物性を有する成形体を得ることができる。これによって、架橋密度を上げるために多量にPO架橋剤を添加する必要はなく、また、必要以上の高分子量ポリマーを使用する必要もない。
本発明で用いる(G)共重合ゴム組成物は、本発明の共重合体ゴムとその他の成分を、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、一軸あるいは二軸の押出機等の従来より知られる混練機を用いて所定の温度で混練することにより調製できる。
本発明で用いる(G)ゴム組成物は、以上説明した(A)共重合体ゴムおよび(B)共重合体ゴムを主成分として含む。それら以外の成分は特に制限されず、従来知られる各種の添加成分、例えばゴム補強剤、充填剤、老化防止剤、加工助剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、難燃剤等を、本発明の目的を損なわない範囲内で配合することができる。また、(A)共重合体ゴムおよび(B)共重合体ゴム以外の市販されているような周知のゴムを添加することもできる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。実施例および比較例における各物性測定方法は、以下の通りである。なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り、重量基準である。
[1]評価法
1)ムーニー粘度(コンパウンド粘度も同様)
配合ゴムをJISK6300に従い、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)を測定した。
2)表面粘着性評価
HAV加硫槽から引き取り機を使って架橋ゴムを取出し後、表面温度計で170℃になったことを確認後、軟鉄製ニードル(先端径100μm)でおよそ5cm強く引っかき、その状態を以下のように分類して評価した。
E;全く傷がなく、跡もない。全くボイドがない。全く粘着がない。
G;僅かに引掻き跡がある。全くボイドがない。全く粘着がない
F;僅かに引掻き跡がある。ボイドが多くある。若干粘着がある。
P;若干の傷がある。ボイドが多くある。若干粘着がある。
VP; 深い傷がある。ボイドが無数にある。酷い粘着がある。
3)架橋密度測定
試料をトルエン溶媒中に37℃、72時間膨潤させ、平衡膨潤状態を得た後、その重量変化を求めた。架橋密度はFlory−Rehner式に従い、1立方メートル当りの個数を求めた。
4)引張り試験、硬さ試験
得られた架橋シートを、JIS K6301に従って測定した。
[2]硫黄懸濁液の調製
特許文献3の特開2005年139293号公報に記載の方法で硫黄懸濁液を調製した。具体的には分散剤として陽イオン性界面活性剤であるジステアリルジメチルアンモニウムクロライドを用いた。窒素吹き込み口、温度計、プロペラ型擾拝機を備えた500mLの4つロフラスコを水浴上に設置し、該フラスコ内に窒素を導入し、窒素雰囲気下で該フラスコ内に精製水262.5gおよび分散剤として非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンラクリルエーテル6gを投入し、操拝機を回し分散剤を溶解した。分散剤を溶解したところで、コロイド硫黄(300メッシュの節を通過しうるもの)30gと、安定化剤としてポリビニルアルコール(完全けん化型、重合度1700)の10重量%水溶液1.5gを該フラスコ内に添加した。フラスコ内の温度が30℃以下となるようにしながら、擾拝機で5時間連続擾拝し、コロイド硫黄を充分に分散させ、ゴム架橋用硫黄懸濁液を得た。
[3]連続架橋成形ライン加工
用いた連続架橋成形ラインの設備は、φ60mmのゴム用押出機、硫黄噴霧装置、UHF加硫槽、およびHAV加硫槽の順番に直列配列した。引き取りは3.5m/minの速度で行い、5分間で成形した。UHF加硫槽温度は230℃、出力2kW、HAV加硫槽温度は250oCとした。ゴム用押出機とUHF加硫槽の間に、スプレーイング社製硫黄噴霧装置を設置し、押出した未加硫ゴム(厚み2mm、幅25mmの平板形状)の全表面に硫黄懸濁を均一に塗布した。硫黄懸濁液の噴霧量は5×10-5m3/minで行い、押出しゴム表面には0.6g/m2一塗布した。使用方法は、特許文献2の特開2005年133090号公報記載と同一である。
[実施例1〜5および比較例1〜10]
公知の方法により得られた各種エチレン・プロピレン系ゴムを表1に示す。また、公知の方法により得られた液状の各種エチレン・プロピレン系ゴムを表2に示す。それらに、亜鉛華、ステアリン酸、充填剤など配合し、16リットルのインターナルミキサーにより、6分間混練りした後、有機過酸化物、カーボンブラック、および軟化剤を加えて14インチロールで混練りし、配合ゴムシートを分出した。それ後連続して、UHFおよびHAV連続架橋槽で250℃、5分架橋し、厚さ2mmの連続架橋シートを得た。結果を表3および4に示す。
Figure 2007112921
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Figure 2007112921
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本発明に係わる新規かつ有用な加工法は、各種ゴム製品への加工法として幅広く利用することができる。本発明の加工法によって得られる架橋ゴム成形体は、押出し加工性が良好で、良好な機械的強度を示し、架橋物の表面に粘着性がなく、全く問題のない外観を有し、高い架橋密度を有することから、自動車の水系ホース、窓枠、ドアーシールスポンジ、トランクリッド、ソリッドゴムとスポンジゴムとの積層押し出しゴム製品、グラスランチャンネル、その他各種のウェザーストリップ類、建材ガスケット類、防水シート、ルーフィング、電線などEPDMの押し出し成形で製造されているゴム製品などに用いられる。

Claims (5)

  1. (A)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム100重量部に対し(B)極限粘度[η](135℃デカリン溶液で測定)が0.15から0.8dL/gである液状のエチレン・α−オレフィン共重合ゴムを20から120の重量割合を混合して得られる(AB)エチレン・α−オレフィン共重合ゴム100重量部に対し、
    (C)有機過酸化物1から20重量部、
    (D)カーボンブラックかつ/または白色充填剤を20から350重量部、および
    (E)軟化剤0.01から200重量部
    を含有する(G)エチレン・α−オレフィン共重合ゴム組成物のコンパウンド粘度(ムーニー粘度ML1+4@(100℃))が15〜180である該組成物から得られる架橋ゴム成形体への加工法において、前記(G)ゴム組成物から得られる架橋ゴム成形体の架橋密度M1と、同一のコンパウンド粘度を有する、前記(B)共重合ゴムを含まないエチレン・α−オレフィン系共重合ゴム組成物2から得られる架橋ゴム成形体の架橋密度M2との比(M1/M2)が120以上であり、かつ連続して有機過酸化物架橋することを特徴とする架橋ゴム成形体への加工法。
  2. 請求項1記載の(B)エチレン・α−オレフィン共重合ゴムのエチレン含量が30から79mol%であることを特徴とする請求項1記載の加工法。
  3. 請求項1記載の(A)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムのエチレン含量が30から79mol%であることを特徴とする請求項1または2記載の加工法。
  4. 請求項1記載の(A)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムおよび(B)エチレン・α−オレフィン共重合ゴムが共にメタロセン触媒を用いて重合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の加工法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の加工法によって得られる架橋ゴム成形体。
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