JP2007107933A - 液滴量測定方法、及び液滴量測定装置 - Google Patents

液滴量測定方法、及び液滴量測定装置 Download PDF

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久志 大垣
Yutaka Iwata
裕 岩田
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Abstract

【課題】吐出ヘッドより吐出された液滴の液滴量を測定する手法において、高速高精度で安価に液滴量を測定するする方法がなかった。
【解決手段】吐出された液滴の速度が減速して一定速度に到達するまでに、液滴の速度を少なくとも2回測定し、液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定し、少なくとも2つの、液滴の速度の算出基準方向成分と、そのときの測定時間間隔と液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット式記録装置の液体吐出ヘッドより吐出されたインク液滴の液滴量測定方法、及び液滴量測定装置に関するものである。
インクジェット記録装置などの液滴吐出装置は、液体吐出ヘッド(以下、吐出ヘッドと記載)の吐出口から吐出した液滴を、紙やOHPシートなどの記録媒体に着弾させることで画像を形成している。液体吐出装置は、高精細かつ高画質化が求められており、吐出された液滴量にばらつきがあると、濃度むらやカラー画質における色調ずれ等の影響を及ぼし、高精細かつ高画質化の妨げとなる。こうした問題を解決するためには、液滴量のばらつきをなくす検討を行う必要があり、その際、液滴量を測定することが求められる。
液滴量の計測方法としては、以下のように複数の異なる手法が開示されている。
例えば、ひとつのノズルより複数のインク液滴を吐出して、その吐出前後のインクタンクの重量変化量を吐出滴数で割ることにより、求める手法が知られている。あるいは、ひとつのノズルより吐出した複数のインク液滴を容器に受けて、得られた複数の液滴の重量を求め、その重量を吐出滴数で割ることにより求める手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
あるいは、部材の上にインクを吐出して、部材の上に形成されたインクドットの色の濃度を測定して、その濃度に基づいて液滴量を求める手法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
あるいは、吐出したインク液滴の飛翔中の画像を撮像し、インク液滴の像の大きさから液滴量を求める手法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
あるいは、吐出されたインク液滴の重力方向への落下の加速と雰囲気による抵抗とが釣り合って、一定の速度で落下していくときの速度を測定し、得られた液滴の落下速度と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数とに基づいて液滴量を求める手法が知られている(例えば、特許文献4参照)。
あるいは、既知の速度で気流が流れている定常気流域に、気流の流れ方向と非平行に吐出されたインク液滴の、気流の影響によって生じる、気流の流れ方向での速度の変化を測定し、得られた速度変化と、気流の速度と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数とに基づいて液滴量を求める手法が知られている(例えば、特許文献5参照)。
特開平11−248927号公報 特開平9−48111号公報 特開平5−149769号公報 特開2003−28696号公報 特開2003−62983号公報
しかしながら、開示されているインクジェット液滴量測定方法では以下のような課題が生じていた。
すなわち、複数のインク液滴の重量を計測することで求める手法においては、インク液滴1つずつの重量が非常に小さいために、計測にあたっては数万滴以上の吐出が必要となり、1つのノズル箇所の計測に要する時間が非常に長いという問題があった。例えば、十分な精度で重量を測定するためには、精密天秤を用いて測定を行うが、微小重量では、気流の影響による測定変動や、溶媒蒸発による測定変動などの影響を無視できない。それらの影響を無視するためには、最低1mg程度の試料が必要となる。そのため、1滴4pl(重量約4ng)の液滴を1秒間に1万滴もの高速吐出を行える場合においても、インクの吐出だけでおよそ25秒もの時間を要し、高精度測定のための天秤の静定時間や準備時間を含めると、1つのノズルにつき数分もの時間を要していた。そのため、多数のノズルを備えた吐出ヘッドを複数個測定するには多大な時間を要していた。また、この手法によって得られる液滴量は、多数滴の平均値であり、1滴1滴の液滴量ではないため、液滴間のばらつきや過渡的な液滴量の変化を測定することができないという問題もあった。
また、部材の上に吐出されたインク液滴の色の濃度より求める手法においては、液滴の周辺部で色の濃度が薄くなるため、液滴と周囲との境界が十分に判断できずに、誤差が大きくなるという問題があった。その上、部材の表面の品質によりインク液滴の広がり方が大きく変化するため、誤差がますます増大するという問題があった。例えば、液滴と部材表面との接触角度が、30度から25度に変化すると、同じ液滴量であってもインク液滴の広がり面積は10%以上増大する。インク液滴の広がり面積が増大すると、全体として色の濃度が低下するため、液滴と周囲との境界の判別はさらに困難となり、誤差が大きくなっていた。さらには、この手法においては部材の上に吐出した後に測定を行う必要があるため、計測に要する時間が長くなるという問題もあった。
また、吐出したインク液滴の飛行画像の大きさから液滴量を求める手法においては、撮像する条件により得られる画像が変化してしまい、測定結果が大きく左右されるという問題があった。例えば、照明の向きや強度により、得られた画像の輝度レベルが変動するため、液滴と周囲との境界線の判断が困難となる。その結果、正しい液滴の大きさを求めることができず、液滴量の算出を行えなくなるという問題があった。また、この手法では、液滴径から液滴量を算出するため、液滴量の誤差は測定する径の誤差の3/2乗に比例することとなり、径のわずかな測定誤差が大きな液滴量の誤差となってしまうという問題もあった。
また、吐出されたインク液滴の落下速度より液滴量を求める手法においては、重力による加速と雰囲気気体による抵抗とが釣り合って、インク液滴の落下速度がインク液滴の液滴量、及び重量に応じた一定速度になることを用いて、インク吐出液滴量を測定している。ところが、吐出されたインク液滴の液滴量は、例えば4pl程度と非常に小さいために、インク液滴の重量も4ng程度と非常に小さくなる。そのため、重力による加速に比べて、雰囲気気体による抵抗が大きくなり、インク液滴の落下速度は非常に遅くなる。結果、周囲の気流の影響によりインク液滴の落下速度が大きく変動するようになり、わずかな周囲の気流の変動によって、測定結果が大きく左右されてしまうという問題があった。例えば、上記の液滴量、及び重量を持つインク液滴の場合、大気中におけるインク液滴の落下速度はおよそ12mm/sとなる。そのため、1mm/s程度のわずかな気流変動であっても、測定値が10%近く変動してしまい、求められた液滴量で大きな誤差を生じていた。
また、気流域に吐出されたインク液滴の、気流による速度変化より液滴量を求める手法においては、気流によりノズルが乾燥しやすくなり、液の粘度が増大するため誤差が大きくなるという問題があった。溶媒雰囲気の気流であれば乾燥を防ぐことが可能であるが、気流発生装置が必要な上にさらに溶媒雰囲気を作る機構が必要となるため、装置がさらに複雑となるという問題があった。
さらに、液滴の速度を測るためには、液滴位置を液滴吐出方向及び気流方向双方と直交する方向から観察して求めるのが良好であるが、その場合、観察系の構成を液滴の移動速度が速い方向である液滴吐出方向に合わす必要があり、気流方向については最大限の精度で計測することができないという問題があった。すなわち、気流の速度は液滴の移動速度よりも遅いため、測定しない液滴吐出方向の移動速度により観察可能範囲が制限され、液滴吐出方向とは非平行の気流方向の液滴の速度変化の測定については観察系の視野を十分に生かしきれない。
例えば、典型値として液滴の吐出速度は10m/sであり、気流の速さは2m/sであり、吐出の方向と気流の方向が直交方向である場合、液滴が吐出された直後に気流の速度に達したとしても、100μsecの時間で液滴は液滴吐出方向に約1mm変化するが、気流方向には約200μmの変化しか示さない。十分な精度で測定を行うためには、固定状態のカメラの視野内で液滴の位置変化を追う必要があるため、カメラの視野は液滴の液滴吐出方向の位置変化量に合わせて選択する必要があり、この場合は約1mmの液滴の位置変化を測定可能とする必要がある。ところが、実際に必要なのは気流方向の位置変化であり、約200μmの位置変化の測定を行えればよい。つまり、約200μmの位置変化の測定を行うために、約1mmものカメラの視野が必要となる。このため、カメラの視野は計測を行うべき気流方向の液滴位置を捉える精度は、カメラの本来性能の5分の1でしか発揮できないこととなる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、吐出ヘッドより吐出されるインク液滴の高速かつ正確な量測定方法、及びそれを用いた液滴量測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の液滴量測定方法では、吐出された液滴の速度が減速して一定速度に到達するまでに、液滴の速度を少なくとも2回測定し、液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定し、少なくとも2つの、液滴の速度の算出基準方向成分と、そのときの測定時間間隔と液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求めることを特徴とする。
この構成によれば、液滴の速度の算出基準方向成分と、その測定の時間間隔のみを測定すればよく、また短時間測定が可能となるため雰囲気の気流の影響が微小となり、安価で高速かつ高精度に吐出ヘッドの液滴量を求めることが可能となる。
また、本発明の液滴量測定方法では、吐出された液滴の速度が減速して一定速度に到達するまでに、少なくとも3箇所の液滴の位置を測定し、液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定し、少なくとも2つの、液滴の位置の算出基準方向における間隔と、そのときの測定時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求めることを特徴とする。
この構成によれば、液滴の位置の算出基準方向における間隔と、位置測定の時間間隔のみを測定すればよく、短時間測定が可能となって雰囲気の気流の影響が微小となるため、安価で高速かつ高精度に吐出ヘッドの液滴量を求めることが可能となる。
また、本発明の液滴量測定方法では、前記液滴の位置測定箇所の1つが吐出面であることを特徴とする。
この構成によれば、位置測定箇所のひとつが吐出面であるため、実質の測定回数を2回にすることができ、より高速に液滴量を求めることが可能となる。
また、本発明の液滴量測定方法では、複数の液滴について同時に観察することを特徴とする。
この構成によれば、短時間で測定が完了するため、測定に要する時間内であれば、液滴の大きさあるいは速度にかかわらず、複数の液滴の位置はほぼ同じ箇所で測定が可能となるため、複数の液滴を同時に観察することにより、測定効率が上がる。また、短時間で測定が完了するため、液滴同士が及ぼしあう影響も微小になるため、同時に複数の液滴を吐出しても、高い精度で液滴量を求めることが可能となる。
また、本発明の液滴量測定方法では、算出基準方向が重力方向と等しいことを特徴とする。
この構成によれば、重力方向は常に液滴吐出方向と重力方向とが成す平面内にあることから、ヘッドやノズルのばらつきによる液滴吐出方向のばらつきが生じても、算出基準方向を常に一定として測定を行えるため、異なる複数のノズルについて連続して液滴量を求めるのが容易となる。
また、本発明の液滴量測定方法では、算出基準方向が液滴吐出方向と等しいことを特徴とする。
この構成によれば、液滴の速度の変化は液滴吐出方向で最も大きくなるため、液滴の速度の変化を最も高精度に表すことが可能となり、液滴量算出の精度が良くなる。
また、本発明の液滴量測定装置では、吐出ヘッドから吐出された液滴が減速して一定速度に到達するまでに、液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定し、液滴の速度の算出基準方向成分を少なくとも2回測定する液滴速度測定装置と、少なくとも2つの、液滴の速度の算出基準方向成分と、そのときの測定時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求める処理装置とで構成されたことを特徴とする。
また、本発明の液滴量測定装置では、液滴速度測定装置として、少なくとも2箇所の液滴の位置を観察する液滴観察装置と、液滴の位置の観察結果より液滴の速度の算出基準方向成分を算出する算出装置とで構成されたことを特徴とする。
この構成によれば、液滴の速度の算出基準方向成分の測定に観察装置を用いることが可能となり、微小な液滴についても高精度に速度を求めることが可能となる。
また、本発明の液滴量測定装置では、吐出ヘッドから吐出された液滴が減速して一定速度に到達するまでに、少なくとも3箇所の液滴の位置を観察する観察装置と、液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定して、液滴の位置の算出基準方向の間隔を算出する算出装置と、少なくとも2つの、液滴の位置の算出基準方向の間隔と、観察時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求める処理装置とで構成されたことを特徴とする。
また、本発明の液滴量測定装置では、前記液滴の位置観察箇所の1つが吐出面であることを特徴とする。
また、本発明の液滴量測定装置では、前記観察装置による観察方向は、液滴吐出方向と直交する方向であることを特徴とする。
この構成によれば、観察方向から見たときの液滴の速度が最大となるため、液滴吐出方向の液滴位置を最も高精度で測定することが可能となり、高精度に液滴量を求めることが可能となる。
また、本発明の液滴量測定装置では、同時に複数の液滴を観察することを特徴とする。
また、本発明の液滴量測定装置では、算出基準方向が重力方向と等しいことを特徴とする。
また、本発明の液滴量測定装置では、算出基準方向が液滴吐出方向と等しいことを特徴とする。
本発明によれば、吐出された液滴の速度が減速して一定速度に到達するまでに、少なくとも2回の液滴の速度の算出基準方向成分と、そのときの測定時間間隔のみを測定すれば、液滴量が求まる。あるいは、吐出された液滴の速度が減速して一定速度に到達するまでに、少なくとも3箇所の液滴の位置を測定して、少なくとも2つの、液滴の位置の算出基準方向の間隔と、位置測定時間間隔のみを測定すれば、液滴量が求まる。そのため、液滴を吐出してから測定までの時間がごく短く、雰囲気の気流の影響が微小となるため、高速高精度に液滴量の測定が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態による液滴量測定装置の構成を示した図である。以下、図1に基づいて説明する。
液滴量測定装置は、液滴1を吐出する吐出ヘッド2と、吐出ヘッド2を駆動するヘッドコントローラ3と、液滴1を照明する照明光源4と、液滴1を撮像するカメラ5と、カメラ5で取り込まれた画像に基づいて液滴1の位置計測を行い、液滴1の液滴量を算出する画像処理装置6とで構成されている。
吐出ヘッド2は、液滴1を重力方向に吐出するように設置されており、ヘッドコントローラ3につながっている。照明光源4、及びカメラ5は、吐出ヘッド2の吐出部近傍に設置されており、カメラ5は飛翔方向と直交する方向から飛翔中の液滴を撮像できるように配置され、照明光源4は、出射した照明光が液滴の飛翔する空間を通ってカメラ5に入射するように配置されている。飛翔中の液滴が、カメラ5に入射する照明光を遮るように配置されているため、撮像した像は明るい周囲に黒い液滴像が写ったものとなる。ヘッドコントローラ3、照明光源4、及びカメラ5は、いずれも画像処理装置6につながっており、同期した動作が可能である。
吐出ヘッド2は、液滴吐出方向が重力方向と等しくなるように設置されている。なお、本発明において液滴吐出方向とは、吐出ヘッドより液滴が吐出された時に液滴が向かう方向のことを指し、飛翔方向とは、吐出された液滴がある時刻において向かっている方向のことを指す。つまり、吐出時の飛翔方向が液滴吐出方向である。
また、照明光源4、及びカメラ5は、吐出ヘッド2の吐出部近傍に設置されているが、これは、液滴1が吐出ヘッド2から吐出されてから観察を終了するまでの時間を短くして、液滴1の挙動に与える周囲の気流などの外乱による影響を最小限にとどめ、さらに液滴1が飛翔中に乾燥し、液滴1の液滴量が変化することを防ぐためである。本実施の形態では、吐出ヘッド2のノズル面から約0.3mm上からノズル面から約1.4mm下の範囲を観察するように設置されている。
また、温度の変動により液滴粘度が変動して吐出液滴量の変動が生じるのを防止し、液滴の蒸発による誤差発生を防止するために、本液滴量測定装置は、温度が23℃±1℃、湿度が60%±10%で制御された恒温恒湿室に設置されている。
次に、各機器について説明する。
吐出ヘッド2は、インク加圧素子と、インク室と、ノズル孔を備えたノズルプレートで構成されており、信号線とインク供給パイプ(図示せず)が接続されている。吐出ヘッド2は、信号線を介してヘッドコントローラ3に接続されており、インク供給パイプを介してインクタンク(図示せず)に接続されている。
インク加圧素子は、例えばPZT材料で構成された圧電素子であり、ヘッドコントローラ3からの信号により駆動され、インク室内のインクに圧力を加える。インク室内のインクの圧力が高まることにより、ノズル孔から液滴が吐出する。
ヘッドコントローラ3は、情報処理装置6からの信号に応じて吐出ヘッド2の駆動を行う。吐出ヘッド2の駆動周波数は、測定する液滴1の前を飛翔する液滴が測定に影響を与えない程度であれば良く、例えば本実施の形態では1kHzと設定している。
照明光源4は、例えば発光源にLEDを使用したものであり、情報処理装置6からの信号に応じて発光する。
カメラ5は、拡大レンズとカメラ本体とで構成されている。本実施の形態においては、拡大レンズは光学倍率4倍のものを用い、カメラ本体にはPCO社製のDiCAMproを用いる。これにより、視野サイズが約2.1mm×約1.7mmで、空間分解能が約1.7μm/画素、焦点深度約26μmでの撮像が可能である。カメラ5は、情報処理装置6からの信号に応じて露光を行って、撮像する。撮像された画像は情報処理装置6に送られる。
情報処理装置6は、ヘッドコントローラ3、照明光源4、及びカメラ5に接続されており、各機器の制御を行う。さらに、カメラ5で撮像された液滴の画像を解析して液滴の位置を求め、さらに液滴の速度を求めて、あるいは撮像時間と液滴位置との関係から直接、液滴の液滴量を算出する。
本実施の形態において、カメラ5は液滴の飛翔方向と直交する方向から飛翔中の液滴を撮像できるように配置されている。これは、液滴の飛翔方向と直交する方向から撮像することで、液滴の位置を最も高精度で捉えることが可能となるためである。これを、図を用いて説明する。
図10は、飛翔する液滴1をカメラ5で撮像する様子を示した図である。液滴1の飛翔方向とカメラ5の撮像する方向との間の角度はθである。また、図11は撮像にて得られた撮像画像7である。液滴1がPの位置にあるとき、及びPの位置にあるときに撮像を行うことで、図11のような撮像画像が得られる。ここで、実際のPとPの間の距離をa、画像7における見かけのPとPの間の距離をbとすると、以下の式が成り立つ。
b=a・sinθ
測定にて得られるのはbであり、a≧bであるため、aを最も高精度で測定するためにはa=bとなる、θ=90degの状態、つまり、液滴の飛翔方向とカメラの撮像する方向が直交している状態が最も良好となる。
さらに、液滴の飛翔方向とカメラの撮像する方向が直交していれば、一度ピントを合わせておけば、ピントの再調整を行うことなく明瞭に観察することが容易であるという特徴もある。本実施の形態において用いるカメラ5の焦点深度は約26μmと短いため、ピントの再調整を行わずに液滴を明瞭に観察するためには、液滴の飛翔方向とカメラの撮像する方向が直交しているのが望ましい。
本発明における液滴量測定原理について説明する。
吐出ヘッドより吐出された液滴は、雰囲気の粘性抵抗により速度が低下していく。この様子を図2に示す。図2から分かるように、液滴の速度は吐出直後に急激に減速するが、次第に緩やかな減速となり、やがて速度はほぼ一定となる。例えば、約10m/sの吐出速度で吐出された、液滴量約3pLの液滴は、吐出から100μsec後には約9.1m/sの速度となり、吐出から200μsec後には約8.2m/sの速度となって、吐出から約12,000μsec後には速度はほぼ一定となる。このとき、液滴の速度の減速度合いは、液滴の液滴量や雰囲気の粘度などにより決まるため、変化の大きい吐出直後の減速程度を測定すれば、後述する手法にて高精度に液滴量を求めることが可能となる。また、吐出直後で測定を行うことで、外乱の影響をほとんど受けずに測定が完了するため、より高精度に液滴量を求めることが可能となる。
次に、液滴量測定原理に基づいた、本実施の形態における液滴量測定方法について説明する。
図3は、本実施の形態における吐出ヘッド2の駆動タイミング、照明光源4の発光タイミング、及びカメラ5の露光タイミングを示した図である。本実施の形態においては、吐出ヘッド2の駆動信号により、1つのノズルよりインクが吐出される。カメラ5は、吐出ヘッド2の駆動信号をトリガーとして、30μsec後から130μsec後まで連続露光する。照明光源5は、吐出ヘッド2の駆動信号をトリガーとして、50μsec後と54μsec後にそれぞれ1μsecの発光時間で2回の発光を行い、さらに100μsec後と104μsec後にそれぞれ1μsecの発光時間で2回の発光を行う。
図4に、液滴を撮像した画像を示す。カメラ5は吐出ヘッド2の吐出口から約1.4mm下までを撮像しているため、液滴1は吐出ヘッド2から吐出された直後から約140μsecの間でカメラ5の撮像視野内にある。カメラ5は、液滴1が吐出ヘッドから吐出された後、30μsecから130μsecの間で連続露光しているが、液滴1の像は照明光源4が発光したときのみ撮像される。ここで、照明光源4は液滴1が吐出ヘッドから吐出されてから、50μsec後、54μsec後、100μsec後、及び104μsec後の4回の発光を行うため、図4に示すように、1回の撮像で、1回目の発光による液滴像11、2回目の発光による液滴像12、3回目の発光による液滴像13の、及び4回目の発光による液滴像14の、4つの液滴像を捉えた画像が得られる。液滴1は減速しているため、同じ4μsecの時間間隔であるが、液滴像11と液滴像12との位置間隔よりも、液滴像13と液滴像14との位置間隔の方が狭くなっている。
得られた画像を情報処理装置6にて処理することにより、各発光時の液滴位置を求めることができる。撮像された画像よりインク液滴位置を求める手法としては、インク液滴の画像の重心位置を求めてインク液滴位置とする手法を用いる。画像の重心位置は細かな輪郭形状に左右され難いため、インク液滴の画像の状況に係わらず、良好にインク液滴位置を求めることが可能である。なお、画像の重心位置を求める手法は一般的であるので省略する。
得られた液滴位置情報と照明光源4の発光時間間隔とを、さらに情報処理装置6にて処理することで、液滴が吐出されてから約50μsec後(50μsec〜54μsec)、及び約100μsec後(100μsec〜104μsec)における、液滴吐出方向の液滴の速度が求まる。具体的には、液滴が吐出ヘッドから吐出されてから、50μsec後の液滴位置情報と、54μsec後の液滴位置情報より、液滴吐出方向についての、その2つの液滴間距離、すなわち4μsecの時間での液滴吐出方向についての液滴の移動距離を求め、それを4μsecで割ることで、液滴が吐出されてから約50μsec後の液滴吐出方向の液滴の速度を求める。同様に液滴が吐出されてから約100μsec後の液滴吐出方向の液滴の速度が求まる。なお、2つの液滴位置情報より、特定方向についての、その2つの液滴間の距離を求める手法は、一般的であるので省略する。
次に、液滴量の算出方法を以下に示す。
気体中の液滴の運動方程式はストークスの公式より式(1)で示される。
ma=mg−6πηrv ・・・(1)
ここで、m、a、r、vはそれぞれ液滴の質量、液滴の加速度、液滴の半径、及び液滴の速度を表し、gは重力による加速度、ηは気体の粘性係数を表す。
式(1)は液滴の飛翔する方向とは関係なく成立するため、液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内に算出基準方向を定め、算出基準方向のみで考えると、式(1)は次のように書き直すことができる。
maα=mg・cos(β)−6πηrvα ・・・(1’)
ここで、βは算出基準方向と重力方向との間の角度を表す。また、aαは算出基準方向の加速度を表しており、vαは速度の算出基準方向成分を表している。
ここで、算出基準方向と液滴吐出方向とが成す角度、及び算出基準方向と重力方向とが成す角度の両方が同時に90degであると、式(1’)の右辺が0となり、式を解くことができなくなるため、算出基準方向は、算出基準方向と液滴吐出方向とが成す角度、及び算出基準方向と重力方向とが成す角度の両方が同時に90degとはならない方向である。
液滴が完全な球体であると仮定して、運動方程式(1’)を解くと、液滴の時刻Tにおける液滴の速度の算出基準方向成分Vαは、下記の式(2)となる。
α=V∞.α+pC・exp(−pT) ・・・(2)
ただし、ρを液滴の密度とすると、p=9η/(2ρr)である。V∞.αは、十分時間が経過した後に液滴が一定速度になったときの速度の算出基準方向成分で、V∞.α=g・cos(β)/pであり、Cは定数である。
異なる2つの時刻T、T(ただし、T<T)における液滴の速度を、それぞれV、Vとすると、式(2)より以下のように表される。
1.α=V∞α+pC・exp(−pT) ・・・(21)
2.α=V∞α+pC・exp(−pT) ・・・(22)
を時刻Tと時刻Tの間の経過時間とすると、T<Tであるため、tは以下のように表される。
=T―T ・・・(31)
ここで、Tを時刻測定の原点とすると、以下の式が成立する。
=0 ・・・(41)
=t ・・・(42)
式(41)、及び式(42)を式(21)、及び式(22)に代入すると以下のようになる。
1.α=V∞.α+pC ・・・(51)
2.α=V∞.α+pC・exp(−pt) ・・・(52)
以上より、V1.α、V2.α、t、ρ、η、g及びβが求まれば、式(51)、及び式(52)を連立して解くことにより、C及びpが求まり、pが求まれば液滴の半径rがる求まるため、これにより液滴量を求めることができる。
ここで、Vαは液滴速度の算出基準方向成分であるから、結局、異なる2箇所における液滴速度の算出基準方向成分と、その2箇所の測定時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とが分かれば、吐出ヘッドより吐出された液滴の液滴量を求めることが可能となる。液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度は、予め知ることが可能であるため、実験では異なる2箇所における液滴速度の算出基準方向成分と、その2箇所の測定時間間隔のみを求めればよい。
次に、実験の結果を示す。
吐出ヘッドより水とエチレングリコールの混合液の吐出を行い、吐出から50μsec後、54μsec後、100μsec後、及び104μsec後の4回の発光を行って、それぞれのときの液滴位置を求めた。得られた液滴位置情報、及び発光タイミングより、吐出から約50μsec後(50μsec〜54μsec)、及び約100μsec後(100μsec〜104μsec)の液滴の速度、及び測定時間間隔を求めた。本実験においては、液滴の飛翔方向は常に液滴吐出方向と一致しており、そのため、常に重力方向とも一致していた。そこで、本実験においては算出基準方向を重力方向として求めた。得られた結果を、表1に示す。
Figure 2007107933
ここで、ρは0.975g/cm、ηは1.81×10−5N・s/m、Gは9.80m/s、βは0.00degであった。この結果より、式(51)、及び式(52)を用いて液滴の半径rを求めると、9.12μmが得られ、液滴量3.18pLが得られた。
このように、液滴が吐出されてから約100μsecまでの短い時間で計測が完了するため、周囲の気流などの外乱による影響をほとんど受けず、高速で測定が可能となる。また、液滴速度の算出基準方向成分とそのときの測定時間間隔のみを計測すれば液滴量を求めることが可能であるが、これらは従来から高精度で測定可能であるため、液滴量を高精度に測定を行うことが可能となる。
また、本実施の形態における液滴速度測定装置は、液滴位置観察装置と液滴の位置の観察結果より液滴吐出方向の液滴の速度を算出する算出装置とで構成されているが、液滴の速度を直接測定する装置を用いても良い。例えば、液滴の速度を直接測定する装置としては、超音波を液滴に照射して反射した音波を測定し、ドップラー効果による周波数変化より求める方法などがある。
本実施の形態においては、算出基準方向が重力方向と等しい状態、すなわちβ=0.00degの状態であるが、βがこれ以外の値においても液滴量測定は同様に可能であることは、前述の式より明らかである。
一方で、算出基準方向が重力方向と等しい場合には、液滴吐出方向にかかわらず常に算出基準方向が一方向となるため、複数のノズルについて順次液滴量を計測する際などにノズルによって液滴吐出方向のばらつきが生じていても、ノズル毎に算出基準方向を定める必要がなくなるというメリットがある。
本実施の形態においては、算出基準方向は液滴吐出方向と等しいが、これ以外の場合においても液滴量測定は同様に可能であることは、前述の式より明らかである。例えば、図5に示すように算出基準方向200と液滴吐出方向202とが異なる場合は、液滴速度の算出基準方向成分81のみを考えればよい。
液滴速度の算出基準方向成分を求める方法としては、液滴速度を計測すると共に液滴飛翔方向を計測して求める方法が可能である。あるいは、液滴画像を処理装置に取り込んで液滴位置を求める際に、取り込み処理の時点で算出基準方向を考慮するという方法が可能である。この方法について詳しく記す。
多くのデジタル処理の場合、画像処理装置は画像を格子状に並んだ多数の画素の集合として扱い、画像上の物体の位置については画素位置を示す座標値で表す。液滴画像の処理においては、画像を取り込んだ時点で液滴の位置の座標が判明する。ここで、画素の並び方向(正方格子であれば、行方向及び列方向)のうちのひとつを算出基準方向とすると、その方向の座標値のみを考えれば、算出基準方向における液滴の位置が得られる。こうすることで、特別な計算を行うことなく液滴画像を取り込むことのみで算出基準方向における液滴の位置が得られ、それにより液滴速度の算出基準方向成分を求めることができる。例えば、正方格子状に並んだ画素を用いた処理系において、1回目の計測による液滴位置座標が(Xm1,Ym1)、2回目の計測による液滴位置座標が(Xm2,Ym2)、計測時間間隔をt、算出基準方向をY方向とした場合には、液滴速度の算出基準方向成分vは式(6)で表すことが可能である。
=(Ym2−Ym1)/t ・・・(6)
画像における画素の格子状の並び方向については、画像を取り込むカメラの設置方向で決定されるため、算出基準方向としたい方向に合わせてカメラの設置方向を定めれば、画像の取り込み処理の時点で算出基準方向を考慮することが可能となる。
さらに、算出基準方向が液滴吐出方向と等しい場合には、液滴の速度の変化は液滴吐出方向で最も大きいため、液滴の速度の変化を最も高精度に表すことが可能となり、誤差が最も少ない測定が可能になるというメリットがある。
本実施の形態においては、液滴が吐出されてから約100μsecまでで計測を完了させているが、液滴が一定の速度にまで減速到達するまでであれば、いつでも本発明を適応可能である。例えば、液滴が一定の速度にまで減速到達するまでの時間は、本実施の形態においては約12,000μsecであるため、それまでに計測を行えばよい。しかしながら、雰囲気の気流の影響などを考慮すると、短時間で計測することにより、より精度の高い測定が可能となる。
なお、本実施の形態においては液滴の速度を2回測定して液滴量を求めているが、液滴の速度を3回以上求め、そのうちの2回の値より液滴量を求めても良い。そのような場合には、さらに、異なる組合せで得られる複数の液滴量の平均値を液滴量としても良い。複数回の測定の平均を求めることにより、測定誤差を小さくする効果が期待できる。例えば、液滴の速度を3回求めることにより、1回目の計測と2回目の計測とにより求まる値、1回目の計測と3回目の計測とにより求まる値、及び2回目の計測と3回目の計測とにより求まる値の3つの値が求まるが、3つの値の平均値を液滴量とすることで、測定誤差の小さな結果が期待できる。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態において、液滴量測定装置は第1の実施の形態と同様の構成であるため、同一の構成については説明を省略する。
本実施の形態では、照明光源4、及びカメラ5の設置箇所が第1の実施の形態と異なっている。具体的には、吐出ヘッド2の吐出口から約0.5〜約2.2mmの範囲を観察できるように設置されている。
次に、本実施の形態における液滴量測定方法について説明する。
図6は、本実施の形態における吐出ヘッド2の駆動タイミング、照明光源4の発光タイミング、及びカメラ5の露光タイミングを示した図である。本実施の形態においては、吐出ヘッド2の駆動信号により、1つのノズルよりインクが吐出される。カメラ5は、吐出ヘッド2の駆動信号をトリガーとして、70μsec後から150μsec間連続露光する。照明光源5は、吐出ヘッド2の駆動信号をトリガーとして、100μsec後から50μsec間隔で1μsecの発光時間で3回の発光を行う。
図7に、液滴を撮像した画像を示す。吐出ヘッド2から吐出された液滴1は約10m/sの速度で飛翔し、カメラ5の撮像視野は吐出ヘッド2の吐出口から約0.5mm〜約2.2mm下の箇所であるため、液滴1は吐出ヘッド2から吐出された後、約50μsecから約220μsecの間でカメラ5の撮像視野内にある。カメラ5は、液滴1が吐出ヘッドから吐出された後、70μsecから220μsecの間で連続露光しているが、液滴1の像は照明光源4が発光したときのみ撮像される。ここで、照明光源4は液滴1が吐出ヘッドから吐出された後、100μsec、150μsec、200μsecの3回の発光を行うため、図7に示すように、1回の撮像で、1回目の発光による液滴像11、2回目の発光による液滴像12、及び3回目の発光による液滴像13の、3つの液滴像を捉えた画像が得られる。
得られた画像を情報処理装置6にて処理することにより、各発光時の液滴位置を求めることができる。撮像された画像よりインク液滴位置を求める手法としては、インク液滴の画像の重心位置を求めてインク液滴位置とする手法を用いる。画像の重心位置は細かな輪郭形状に左右され難いため、インク液滴の画像の状況に係わらず、良好にインク液滴位置を求めることが可能である。なお、画像の重心位置を求める手法は一般的であるので省略する。
液滴位置情報をさらに情報処理装置6にて処理することで各液滴間の算出基準方向における間隔が求まる。算出基準方向は画像面内の方向であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない方向であれば任意の方向を設定することができる。なお、2つの液滴位置情報より、その2つの液滴間の特定方向における間隔を求める手法は、一般的であるので省略する。
次に、液滴量の算出方法を以下に示す。
気体中の液滴の運動方程式は前掲の式(1’)で示される。液滴が完全な球体であると仮定して、運動方程式(1’)を解くと、時刻Tにおける、算出基準方向における液滴の位置Xは、下記の式(6)となる。
X=X+V∞.αT+C[1−exp(−pT)] ・・・(6)
ただし、ρを液滴の密度とすると、p=9η/(2ρr)である。Xは、T=0における液滴の位置であり、V∞.αは、十分時間が経過した後に液滴が一定速度になったときの速度の算出基準方向成分で、V∞.α=g・cos(β)/pであり、Cは定数である。
異なる3つの時刻T、T、T(ただし、T<T<T)における、算出基準方向における液滴の位置を、それぞれX、X、Xとすると、式(6)より以下のように表される。
=X+V∞.α+C[1−exp(−pT)] ・・・(61)
=X+V∞.α+C[1−exp(−pT)] ・・・(62)
=X+V∞.α+C[1−exp(−pT)] ・・・(63)
を時刻Tおける算出基準方向における液滴の位置Xと時刻Tにおける算出基準方向における液滴の位置Xとの間の間隔とし、lを時刻Tおける算出基準方向における液滴の位置Xと時刻Tにおける算出基準方向における液滴の位置Xとの間の間隔とすると、l及びlは以下のように表される。
=X―X ・・・(71)
=X―X ・・・(72)
また、tを時刻Tと時刻Tの間の経過時間とし、tを時刻Tと時刻Tの間の経過時間とすると、T<T<Tであるため、t及びtは以下のように表される。
=T―T ・・・(81)
=T―T ・・・(82)
ここで、Tを時刻測定の原点とし時刻測定の原点とし、Xを位置測定の原点とすると、以下の式が成立する。
=0 ・・・(91)
=l ・・・(92)
=l ・・・(93)
=0 ・・・(101)
=t ・・・(102)
=t ・・・(103)
式(91)、式(92)、式(93)、式(101)、式(102)、及び式(103)を式(61)、式(62)、式(63)に代入すると以下のようになる。
0=X ・・・(111)
=X+V∞.α+C[1−exp(−pt)] ・・・(112)
=X+V∞.α+C[1−exp(−pt)] ・・・(113)
以上より、t、t、l、l、ρ、η、g、及びβが求まれば、式(111)、式(112)、及び式(113)を連立して解くことにより、C、X及びpが求まり、pが求まれば液滴の半径rが求まるため、これにより液滴量を求めることができる。
及びlの定義を言い換えると、lは、時刻Tにおける液滴の位置と時刻Tにおける液滴の位置との算出基準方向における間隔であり、lは、時刻Tにおける液滴の位置と時刻Tにおける液滴の位置との算出基準方向における間隔である。
つまり、異なる2つの液滴位置の算出基準方向における間隔と、そのときの測定時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とが分かれば、吐出ヘッドより吐出された液滴の液滴量を求めることが可能となる。ここで、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度は、予め知ることが可能であるため、実験では液滴の算出基準方向における間隔2つと、そのときの測定時間間隔のみを求めればよい。
次に、実験の結果を示す。
吐出ヘッドより水とエチレングリコールの混合液の吐出を行い、吐出から100μsec後に1回目、150μsec後に2回目、200μsec後に3回目の発光を行って、それぞれのときの液滴位置を求めた。得られた液滴位置情報、及び発光タイミングより、それぞれの液滴位置間隔、及び測定時間間隔を求めた。本実験においては、液滴の飛翔方向は常に液滴吐出方向と一致しており、そのため、常に重力方向とも一致していた。そこで、本実験においては算出基準方向を重力方向として求めた。得られた結果を、表2に示す。
Figure 2007107933
ここで、ρは0.975g/cm、ηは1.81×10−5N・s/m、Gは9.80m/s、βは0.00degであった。この結果より、式(111)、式(112)、及び式(113)を用いて液滴の半径rを求めると、9.15μmが得られ、液滴量3.21pLが得られた。
このように、液滴が吐出されてから約200μsecまでの短い時間で計測が完了するため、周囲の気流などの外乱による影響をほとんど受けず、高速で測定が可能となる。また、液滴位置と時間のみを計測すれば液滴量を求めることが可能であるが、これらは従来から高精度で測定可能であるため、液滴量を高精度に測定を行うことが可能となる。
本実施の形態においては、液滴が吐出されてから約200μsecまでで計測を完了させているが、液滴が一定の速度にまで減速到達するまでであれば、いつでも本発明を適応可能である。例えば、液滴が一定の速度にまで減速到達するまでの時間は、本実施の形態においては約12,000μsecであるため、それまでに計測を行えばよい。しかしながら、雰囲気の気流の影響などを考慮すると、短時間で計測することにより、より精度の高い測定が可能となる。
なお、本実施の形態においては発光タイミングの1回目と2回目における測定値、及び1回目と3回目における測定値を用いて求めたが、どちらかの代わりに2回目と3回目における測定値を用いてもなんら問題ない。あるいはすべての測定値を用いて3種類の液滴量を求め、平均値をもって液滴量としても良い。複数回の測定の平均を求めることにより、測定誤差を小さくする効果が期待できる。
あるいは、発光を4回以上行い、得られた4つの測定値より、2個の液滴位置間隔及び測定時間間隔を任意に求めて液滴量を求めても良い。例えば発光を4回行うときには、1回目と2回目における測定値、及び3回目と4回目における測定値より液滴量を求めることができる。そのような場合には、さらに、異なる測定値の組合せで得られる複数の液滴量の平均値を液滴量としても良い。
また、本実施の形態において算出基準方向は重力方向と等しく、さらに、算出基準方向は液滴吐出方向と等しいが、これ以外の場合においても液滴量測定が可能であることは実施の形態1と同じである。
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態において、液滴量測定装置は第1の実施の形態と同様の構成であるため、同一の構成については説明を省略する。
本実施の形態に用いる吐出ヘッドには、第1ノズル、第2ノズル、及び第3ノズルの3つのノズルを備えており、それぞれ同時に、ないし独立に液滴を吐出することが可能である。本実施の形態においては3つのノズルより同時に吐出を行う。これら3つのノズルは、カメラ5の撮影方向と垂直な方向で一列に並んでおり、同一の方向に液滴の吐出を行う。そのため、3つのノズルより吐出されたいずれの液滴も、カメラ5で同時に観察することが可能である。
吐出ヘッド2は、液滴吐出方向が重力方向と等しくなるように設置されている。さらに、液滴吐出方向がカメラ5の撮影方向と垂直な方向となるように設置されている。その結果、3つのノズルより吐出されたいずれの液滴も、液滴の飛翔方向が変化しない限り、カメラ5からの距離は一定となる。そのため、カメラ5は焦点深度が約26μmと短いが、一度ピントを合わせておけば、3つのノズルより吐出されたいずれの液滴も、液滴の飛翔方向が変化しない限り、ピントの再調整を行うことなく明瞭に観察することが可能である。あるいは、3つのノズルより同時に吐出を行う際にも、短時間のうちに測定が可能であるため、液滴の大きさあるいは速度による影響を受け難く、複数の液滴を同じカメラの視野内で捕らえることが可能となる。また、液滴の飛翔方向が変化しない限り、3つの液滴を常に明瞭に観察することが可能である。
次に、本実施の形態における液滴量測定方法について説明する。
図8は、本実施の形態における吐出ヘッド2の駆動タイミング、照明光源4の発光タイミング、及びカメラ5の露光タイミングを示した図である。本実施の形態においては、吐出ヘッド2の駆動信号により、3つのノズルより同時にインクが吐出される。照明光源4は、吐出ヘッド2の駆動信号をトリガーとして、60μsec後から60μsec間隔で1μsecの発光時間で2回の発光を行う。カメラ5は、吐出ヘッド2の駆動信号をトリガーとして、0μsec後から150μsecの時間だけ連続露光する。
図9に、液滴を撮像した画像を示す。本実施の形態においては、吐出ヘッド2の一部をカメラ5で観察できるため、図9には吐出ヘッド2の一部が映っている。吐出ヘッド2から吐出された各液滴は約10m/sの速度で飛翔し、カメラ5の撮像視野は吐出ヘッド2の吐出口から約0.3mm上から約1.4mm下の箇所であるため、各液滴は吐出ヘッド5から吐出された直後から約140μsecの間でカメラ5の撮像視野内にある。カメラ5は、各液滴が吐出ヘッドから吐出された直後から150μsecの間で連続露光しているが、各液滴の像は照明光源4が発光したときのみ撮像される。
ここで、照明光源4は各液滴が吐出ヘッドから吐出された後、60μsec、120μsecの2回の発光を行う。そのため、図9に示すように、1回の撮像で2回の各発光時についての像が得られる。つまり、1回の撮像で、第1ノズルから吐出された液滴の1回目の発光による液滴像11、第1ノズルから吐出された液滴の2回目の発光による液滴像12、第2ノズルから吐出された液滴の1回目の発光による液滴像21、第2ノズルから吐出された液滴の2回目の発光による液滴像22、第3ノズルから吐出された液滴の1回目の発光による液滴像31、及び第3ノズルから吐出された液滴の2回目の発光による液滴像32の、合計6つの液滴像を捉えた画像が得られる。
得られた画像を情報処理装置6にて処理することにより、ノズル毎に各発光時の液滴位置が求まる。各発光時の液滴位置を求める手法は、第2の実施の形態と同じであるため省略する。
さらに、得られた画像を情報処理装置6にて処理することにより、吐出ヘッド2のノズル位置が求まり、液滴位置情報とノズル位置情報をさらに情報処理装置6にて処理することで、吐出ヘッド2と各液滴間との算出基準方向の間隔が求まる。算出基準方向は画像面内の方向であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない方向であれば任意の方向を設定することができる。
ノズル位置を求める手法としては、吐出ヘッド2の下端部の線101と、同一のノズルより吐出された異なる2つの液滴位置を結ぶ直線102との交点をノズル位置とする方法などがある。吐出ヘッドが映った画像より吐出ヘッドの下端部の線を求める手法、及びノズル位置情報と液滴位置情報より、その2つの間の算出基準方向の間隔を求める手法は、一般的であるため省略する。
次に、液滴量の算出方法を以下に示す。
実施の形態2にて示したように、液滴の算出基準方向の間隔2つと、そのときの測定時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とが分かれば、吐出ヘッドより吐出された液滴の液滴量を求めることが可能となる。ここで、駆動信号を吐出ヘッドに与えたときの液滴位置は、まさに吐出ヘッドの吐出口にあると考えられる。本実施例においては、吐出ヘッドの吐出口を撮像しているため、吐出ヘッドの吐出口から1回目の発光における液滴位置までの、算出基準方向の間隔を求めることが可能である。また、駆動信号を与えてから1回目の発光までの時間間隔を求めることも可能である。そのため、これらを第1の測定値とし、1回目の発光における液滴位置と2回目の発光における液滴位置との算出基準方向の間隔、及び1回目の発光から2回目の発光までの時間間隔を第2の測定値として、式(111)、式(112)、及び式(113)を連立して解けば、液滴量が求まる。
次に、実験の結果を示す。
吐出ヘッドより水とエチレングリコールの混合液の吐出を行い、吐出から60μsec後に1回目、120μsec後に2回目の発光を行って、それぞれのときの液滴位置を求めた。得られた液滴位置情報、及び発光タイミングより、それぞれの液滴の算出基準方向の間隔、及び測定時間間隔を求めた。本実験においては、液滴の飛翔方向は常に液滴吐出方向と一致しており、そのため、常に重力方向とも一致していた。そこで、本実験においては算出基準方向を重力方向として求めた。得られた結果を、表3に示す。
Figure 2007107933
ここで、ρは0.975g/cm、ηは1.81×10−5N・s/m、Gは9.80m/s、βは0.00degであった。この結果より、式(111)、式(112)、及び式(113)を用いて液滴の半径r、及び液滴量を求めた。結果を表4に示す。
Figure 2007107933
このように、液滴が吐出されてから約120μsecまでの短い時間で計測が完了するため、液滴の大きさあるいは速度にかかわらず、複数の液滴の位置はほぼ同じ箇所で測定が可能となるため、液滴同士の影響や雰囲気の気流の影響を受けずに、複数の液滴について少ない測定回数で液滴量を求めることが可能となる。
また、液滴位置と時間のみを計測すれば液滴量を求めることが可能であるが、これらは従来から高精度で測定可能であるため、液滴量を高精度に測定を行うことが可能となる。
また、液滴の位置の1つを吐出面とすることにより、吐出面の位置及び液滴が吐出面にあるときは液滴を観察せずとも分かるため、本来は3回必要である液滴位置の観察を2回に減らすことが可能となり、撮影や演算処理などの回数を減らすことが可能となり、より高速に液滴量を求めることが可能となる。
本実施の形態においては、液滴が吐出されてから約120μsecまでで計測を完了させているが、液滴が一定の速度にまで減速到達するまでであれば、いつでも本発明を適応可能である。例えば、液滴が一定の速度にまで減速到達するまでの時間は、本実施の形態においては約12,000μsecであるため、それまでに計測を行えばよい。しかしながら、液滴同士の影響や雰囲気の気流の影響などを考慮すると、短時間で計測することにより、より精度の高い測定が可能となる。
なお、本実施の形態においては吐出時と発光タイミングの1回目における測定値、及び発光タイミングの1回目と2回目における測定値を用いて求めたが、どちらかの代わりに吐出時と発光タイミングの2回目における測定値を用いてもなんら問題ない。あるいはすべての測定値を用いて3種類の液滴量を求め、平均値をもって液滴量としても良い。複数回の測定の平均を求めることにより、測定誤差を小さくする効果が期待できる。
あるいは、発光を4回以上行い、得られた4つの測定値より、2個の液滴位置間隔の液滴吐出方向成分及び測定時間間隔を任意に求めて液滴量を求めても良い。例えば、発光を4回行うときには、吐出時と発光タイミングの2回目における測定値、及び発光タイミングの2回目と3回目における測定値より液滴量を求めることができる。そのような場合には、さらに、異なる測定値の組合せで得られる複数の液滴量の平均値を液滴量としても良い。
また、本実施の形態において算出基準方向は重力方向と等しく、さらに、算出基準方向は液滴吐出方向と等しいが、これ以外の場合においても液滴量測定が可能であることは実施の形態1と同じである。
以上で、実施の形態3についての説明を終わる。
吐出ヘッドの吐出液滴量の評価装置に適用可能である。
本発明に係る実施の形態1の液滴量測定装置の概略構成を示した図である。 吐出された液滴の吐出後の時間と速度の関係を示した図である。 本発明に係る実施の形態1における、吐出ヘッドの駆動、照明光源の発光、カメラの露光タイミングを示した図である。 本発明の実施の形態1における撮像画像を示す図である。 重力方向、液滴吐出方向及び算出基準方向とが異なる方向における撮像画像を示す図である。 本発明に係る実施の形態2における、吐出ヘッドの駆動、照明光源の発光、カメラの露光タイミングを示した図である。 本発明の実施の形態2における撮像画像を示す図である。 本発明に係る実施の形態2における、吐出ヘッドの駆動、照明光源の発光、カメラの露光タイミングを示した図である。 本発明の実施の形態2における撮像画像を示す図である。 飛翔する液滴をカメラで撮像する様子を示す図である。 飛翔する液滴をカメラで撮像した撮像画像を示す図である。
符号の説明
1 液滴
2 吐出ヘッド
3 ヘッドコントローラ
4 照明光源
5 カメラ
6 画像処理装置
11、12、… ノズルから吐出された液滴の像

Claims (14)

  1. 吐出された液滴の速度が減速して一定速度に到達するまでに、液滴の速度を少なくとも2回測定し、
    液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定し、
    少なくとも2つの、前記液滴の速度の算出基準方向成分と、そのときの測定時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求めることを特徴とする液滴量測定方法。
  2. 吐出された液滴の速度が減速して一定速度に到達するまでに、少なくとも3箇所の液滴の位置を測定し、
    液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定し、
    少なくとも2つの、前記液滴の位置の算出基準方向における間隔と、そのときの測定時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求めることを特徴とする液滴量測定方法。
  3. 前記液滴の位置測定箇所の1つが吐出面であることを特徴とする請求項2に記載の液滴量測定方法。
  4. 吐出された複数の液滴を同時に観察することを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の液滴量測定方法。
  5. 前記算出基準方向が重力方向と等しいことを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の液滴量測定方法。
  6. 前記算出基準方向が液滴吐出方向と等しいことを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の液滴量測定方法。
  7. 吐出ヘッドから吐出された液滴が減速して一定速度に到達するまでに、液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定し、
    液滴の速度の算出基準方向成分を少なくとも2回測定する液滴速度測定装置と、
    少なくとも2つの、前記液滴の速度の算出基準方向成分と、そのときの測定時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求める処理装置とで構成されたことを特徴とする液滴量測定装置。
  8. 前記滴速度測定装置は、少なくとも2箇所の液滴の位置を観察する液滴観察装置と、液滴の位置の観察結果より液滴の速度の算出基準方向成分を算出する算出装置とで構成されたことを特徴とする、請求項7に記載の液滴量測定装置。
  9. 吐出ヘッドから吐出された液滴が減速して一定速度に到達するまでに、少なくとも3箇所の液滴の位置を観察する観察装置と、
    液滴吐出方向と重力方向とを含む平面内であり、液滴吐出方向と成す角度、及び重力方向と成す角度の両方が同時に90degとはならない算出基準方向を設定して、
    前記液滴の位置の算出基準方向の間隔を算出する算出装置と、
    少なくとも2つの、液滴の位置の算出基準方向の間隔と、観察時間間隔と、液滴の密度と、雰囲気の粘性係数と、重力加速度と、算出基準方向と重力方向との間の角度とより液滴量を求める処理装置とで構成されたことを特徴とする液滴量測定装置。
  10. 前記液滴の位置観察箇所の1つが吐出面であることを特徴とする請求項9に記載の液滴量測定装置。
  11. 前記観察装置による観察方向は、液滴吐出方向と直交する方向であることを特徴とする請求項9あるいは10いずれかに記載の液滴量測定装置。
  12. 同時に複数の液滴を観察することを特徴とする請求項7から11いずれかに記載の液滴量測定装置。
  13. 前記算出基準方向が重力方向と等しいことを特徴とする請求項7から12いずれかに記載の液滴量測定装置。
  14. 前記算出基準方向が液滴吐出方向と等しいことを特徴とする請求項7から12いずれかに記載の液滴量測定装置。
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