JP2007098907A - タイヤ用モールド及びタイヤ製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】品質に優れたタイヤが得られるモールドの提供。
【解決手段】モールドのセグメントのキャビティ面16は、多数の凸部16と多数の凹部とを備えている。凸部16は、主部20とコア22とを備えている。コア22は、主部20に埋設されている。コア22は、一方の凹部18aから他方の凹部18bにまで至っている。コア22は、円柱状の本体24と、この本体24から突出する突起26とからなる。この突起26は、主部20と係合している。この係合により、主部からのコア22の脱抜が防止されている。主部20とコア22との間には、微小な隙間が存在している。加硫工程において、一方の凹部18aのエアーは、主部20とコア22との隙間を通じて他方の凹部18bに移動する。エアーはさらに、分割面又はベントホールを通じてモールドから排出される。
【選択図】図5
【解決手段】モールドのセグメントのキャビティ面16は、多数の凸部16と多数の凹部とを備えている。凸部16は、主部20とコア22とを備えている。コア22は、主部20に埋設されている。コア22は、一方の凹部18aから他方の凹部18bにまで至っている。コア22は、円柱状の本体24と、この本体24から突出する突起26とからなる。この突起26は、主部20と係合している。この係合により、主部からのコア22の脱抜が防止されている。主部20とコア22との間には、微小な隙間が存在している。加硫工程において、一方の凹部18aのエアーは、主部20とコア22との隙間を通じて他方の凹部18bに移動する。エアーはさらに、分割面又はベントホールを通じてモールドから排出される。
【選択図】図5
Description
本発明は、タイヤの成形・加硫工程に用いられるモールドに関する。
タイヤの加硫工程では、モールドが用いられている。モールドは、割モールドと2ピースモールドとに大別される。加硫工程では、予備成形されたグリーンタイヤが、モールドに投入される。このグリーンタイヤは、モールドとブラダーとによって形成されるキャビティにおいて、加圧されつつ加熱される。加圧と加熱とにより、グリーンタイヤのゴム組成物がキャビティ内を流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。加圧の際、モールドのキャビティ面とグリーンタイヤとの間にエアーが残留すると、タイヤの表面にベアーが形成される。ベアーは、タイヤの品質を低下させる。
モールドには、ベントホールが設けられている。ベントホールは、キャビティと外気とを連通する。グリーンタイヤとキャビティ面との間に存在するエアーは、ベントホールを通じて外気へと排出される。この排出により、ベアーが防止される。エアーの排出後、ベントホールには多少のゴム組成物が流入する。このゴム組成物により、スピューが形成される。スピューは、トリミングされる。トリミングがなされない場合でも、タイヤの使用の初期段階で、トレッド面上のスピューは摩滅する。
割モールドは、円弧状のトレッドセグメントを備えている。多数のトレッドセグメントが並べられることで、リング状のキャビティ面が形成される。トレッドセグメントの、隣接するトレッドセグメントとの境界は、「分割面」と称されている。ベントホールのみならず、この分割面を通じても、エアーが排出される。この排出により、ベアーが防止される。
タイヤは、その表面に溝を備えている。この溝は、キャビティ面の凸部によって形成される。キャビティ面は、この凸部と共に、凹部も備えている。凹部により、タイヤにはブロックが形成される。加硫工程では、凹部のエアーが、ベントホール又は分割面へと移動し、排出される必要がある。移動の促進の観点から、凸部には貫通孔が形成されている。この貫通孔は、「クロスベントホール」と称されている。クロスベントホールは、1つの凹部と他の凹部とを連通している。ベントホールから遠い凹部のエアーは、クロスベントホールを通じてベントホールに近い凹部へと移動し、さらにベントホールへと移動して排出される。分割面から遠い凹部のエアーは、クロスベントホールを通じて分割面に近い凹部へと移動し、さらに分割面へと移動して排出される。クロスベントホールを備えたモールドが、特開2004−181664公報に開示されている。
特開2004−181664公報
加硫工程では、クロスベントホールにもゴム組成物が流入する。このゴム組成物は架橋され、スピューを形成する。スピューは、一方のブロックから他方のブロックにまで至る。脱型のとき、スピューは引っ張られ、破断する。スピューは、いずれか一方又は両方のブロックと一体となってタイヤに残存する。このスピューは溝の中にあるので、トリミングされ得ない。しかも、タイヤの使用の初期段階では、摩滅しない。このスピューは、タイヤの外観に悪影響を与える。
脱型のとき、スピューが2以上の箇所で破断すると、スピューがクロスベントホールに残存することがある。残存により、クロスベントホールが塞がれる。このクロスベントホールを通じては、エアーは移動しえない。スピューの残存は、ベアーの原因となる。
脱型のとき、スピューが2以上の箇所で破断すると、スピューがタイヤから脱落してモールドに残存することがある。このモールドによって新たなタイヤが加硫・成形されるとき、スピューがタイヤ表面に付着することがある。このスピューは、タイヤにとって異物である。スピューは、タイヤの品質を低下させる。
モールドが繰り返し使用されると、クロスベントホールに徐々にゴム組成物のカスが堆積し、キャビティと外気との連通が阻害される。カスの堆積は、ベアーの発生の原因となる。不良低減の観点から、ベントホールにカスが堆積した段階で、モールドが清浄される。クロスベントホールの内周径は小さいので、清浄には労力を要する。清浄のとき、クロスベントホールを備えた凸部に隣接する凸部が、清浄のじゃまになる。清浄は、タイヤの生産性に悪影響を与える。
本発明の目的は、品質に優れたタイヤが得られるモールドの提供にある。本発明の他の目的は、生産性に優れたタイヤ製造方法の提供にある。
本発明に係るタイヤ用モールドは、そのキャビティ面に多数の凸部と多数の凹部とを備える。この凸部は、主部とこの主部に埋設されたコアとを備える。このコアは、凸部を挟んで位置する両側の凹部の一方から他方にまで至っている。
好ましくは、凸部の材質とコアの材質とは異なる。好ましくは、コアは、互いに重ねられた2以上の部材からなる。好ましくは、コアは係合部を備える。この係合部が主部と係合することにより、主部からのコアの脱抜が防止される。
本発明に係るタイヤ製造方法は、
そのキャビティ面に多数の凸部と多数の凹部とを備えており、この凸部が主部とこの主部に埋設されたコアとを備えており、このコアが凸部を挟んで位置する両側の凹部の一方から他方にまで至っているモールドに、グリーンタイヤが投入される工程
及び
このグリーンタイヤのゴム組成物がモールド内での加圧及び加熱により流動し、グリーンタイヤとキャビティ面との間のエアーが主部とコアとの隙間を通じて移動する工程
を含む。
そのキャビティ面に多数の凸部と多数の凹部とを備えており、この凸部が主部とこの主部に埋設されたコアとを備えており、このコアが凸部を挟んで位置する両側の凹部の一方から他方にまで至っているモールドに、グリーンタイヤが投入される工程
及び
このグリーンタイヤのゴム組成物がモールド内での加圧及び加熱により流動し、グリーンタイヤとキャビティ面との間のエアーが主部とコアとの隙間を通じて移動する工程
を含む。
このモールドでは、主部とコアとの微小な隙間を通じ、エアーが移動する。このモールドでは、エアーが残留しにくい。このモールドでは、クロスベントホールによるスピューは生じない。従って、このモールドでえられたタイヤは外観に優れる。しかも、スピューが異物としてタイヤに付着することもない。さらに、このモールドでは、清浄作業が容易である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールド2の一部が示された平面図である。図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。このモールド2は、多数のトレッドセグメント4と、上下一対のサイドプレート6と、上下一対のビードリング8とを備えている。セグメント4の平面形状は、実質的に円弧状である。多数のセグメント4が、リング状に連結される。セグメント4の数は、通常3以上20以下である。サイドプレート6及びビードリング8は、実質的にリング状である。このモールド2は、いわゆる「割モールド」である。
図3は、図1のモールド2のセグメント4が示された斜視図である。このセグメント4は、キャビティ面10、背面12及び一対の分割面14を備えている。
図4は、図3のセグメント4のキャビティ面10の一部が示された拡大図である。このキャビティ面10は、多数の凸部16と多数の凹部18とを備えている。この凸部16は、筋山状である。この凸部16は、タイヤのトレッドの溝に相当する。この凸部16により、タイヤにトレッドパターンが形成される。
図5は、図4のV−V線に沿った断面図である。この図5に示されるように、凸部16は、主部20とコア22とを備えている。コア22は、主部20に埋設されている。コア22は、主部20を貫通している。コア22の両端は主部20の表面に露出している。コア22は、一方の凹部18aから他方の凹部18bにまで至っている。コア22は、中実である。コア22は、凸部16にのみ存在しており、凸部16以外の部位には至っていない。
図6は、図5のコア22が示された斜視図である。コア22は、円柱状の本体24と、この本体24から突出する突起26とからなる。この突起26は、主部20と係合する。この係合により、コア22の主部20からの脱抜が防止される。突起26は、本発明に言う係合部である。コア22の形状が、円錐台、角柱、角錐台等であってもよい。
このセグメント4の製作では、コア22が鋳型に挿入される。コア22は、鋳型の溝に填め込まれる。この溝は、セグメント4の凸部16に相当する。次に、この鋳型に溶融金属(典型的にはアルミニウム合金)が流し込まれる。この溶融金属が凝固し、セグメント4が得られる。このセグメント4では、鋳ぐるみにより、コア22が凸部16に埋設されている。図5において二点鎖線で示されているのは、鋳ぐるみ直後のコア22である。コア22のうち主部20からはみ出た部分は、研削により除去される。凝固時及び冷却時の主部20及びコア22の収縮により、主部20とコア22との間には微小な隙間が生じる。
溶融金属が流し込まれても溶融しないとの観点から、コア22の金属材料の融点はセグメント4の金属材料の融点よりも高いことが好ましい。好ましくは、両者の融点の相違は、100℃以上である。セグメント4がアルミニウム合金からなる場合、好適なコア22の材質は鋼である。具体的には、コア22が炭素鋼又は合金鋼からなることが好ましい。耐食性の観点から、コア22がステンレス鋼からなることが特に好ましい。
このモールド2が用いられたタイヤ製造方法では、まず、予備成形工程によってグリーンタイヤが得られる。次に、モールド2が開いておりブラダーが収縮している状態で、グリーンタイヤがモールド2に投入される。この段階では、グリーンタイヤのゴム組成物は未架橋状態である。次に、モールド2が締められ、ブラダーが膨張する。グリーンタイヤはブラダーによってモールド2のキャビティ面10に押しつけられ、加圧される。この状態のグリーンタイヤGが、図2に示されている。同時にグリーンタイヤGは、加熱される。加圧と加熱とによりゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。グリーンタイヤGが加圧及び加熱される工程は、加硫工程と称される。
図4から明らかなように、一方の凹部18aは凸部16によって囲まれている。他方の凹部18bは、分割面14に至っている。加硫工程において、一方の凹部18aのエアーは、主部20とコア22との隙間を通じて他方の凹部18bに移動する。エアーはさらに、分割面14に沿って、モールド2から排出される。この排出により、ベアーが防止される。エアーが、ベントホールを通じて排出されてもよい。
主部20とコア22との隙間は微小なので、この隙間にはゴム組成物は流入しない。このモールド2では、この隙間に起因したスピューは、ほとんど発生しない。このモールド2で得られたタイヤは、外観に優れる。スピューが発生しないので、隙間が塞がることもない。さらに、破断したスピューが残存することで生じる弊害もない。クロスベントホールを備えた従来のモールドに比べ、このモールド2の清浄は容易である。
エアーの排出の観点から、隙間の幅は0.001mm以上が好ましく、0.002mm以上がより好ましい。タイヤの外観の観点から、隙間の幅は0.10mm以下が好ましく、0.08mm以下がより好ましい。
コア22の表面に、凹凸加工が施されることが好ましい。凹凸加工が施されたコア22では、主部20との間の隙間が確保されやすい。典型的な凹凸加工は、ローレット加工である。凹凸加工において、凹部と凸部との高さの差は、ベアー抑制の観点から0.001mm以上が好ましく、0.003mm以上がより好ましい。タイヤの外観の観点から、高さの差は0.10mm以下が好ましく、0.08mm以下がより好ましい。
コア22の表面に粗面加工が施されてもよい。粗面加工により、エアーの排出が助長される。粗面加工は、鋳ぐるみに先立ち行われる。粗面加工の具体例としては、ブラスト処理、研磨等が挙げられる。
モールド2が繰り返し用いられると、キャビティ面10に堆積物が付着する。この堆積物は、タイヤの品質を損なう。堆積物は、除去される必要がある。除去には通常、ショットブラスト処理が採用される。ショットブラスト処理により、主部20が微小な塑性変形を起こす。この塑性変形により、主部20とコア22との隙間が消滅することがある。モールド2が高温に昇温されれば、主部20及びコア22が膨張する。この膨張により、主部20が圧縮されて隙間が再生される。このモールド2では、ベント効果の回復が容易である。再生が確実になされるとの観点から、主部20とコア22とが互いに異なる金属材料からなることが好ましい。好ましくは、その熱膨張係数が主部20の熱膨張係数よりも小さなコア22が好ましい。
図7(a)は本発明の他の実施形態に係るモールドのコア28が示された斜視図であり、図7(b)はその断面図である。このモールドにおけるコア28以外の構成は、図1から図4に示されたモールド2と同等である。このコア28は、主部(図示されず)に埋設されている。コア28は、一方の凹部18a(図4参照)から他方の凹部18bにまで至っている。このコア28は、概して中実である。このコア28は、穴30を備えている。鋳ぐるみのとき、溶融金属はこの穴30に流入する。凝固後の主部は、この穴30に入り込んだアンカーを備える。このアンカーに穴30が係合することで、主部からのコア28の脱抜が防止される。穴30は、本発明に言う係合部である。このモールドでも、主部とコア28との隙間を通じてエアーが移動しうる。
図8は、本発明のさらに他の実施形態に係るモールドのコア32が示された斜視図である。このモールドにおけるコア32以外の構成は、図1から図4に示されたモールド2と同等である。このコア32は、主部(図示されず)に埋設されている。コア32は、一方の凹部18aから他方の凹部18bにまで至っている。このコア32は、中実である。このコア32は、本体34と拡径部36とからなる。拡径部36は、本体34の中央に位置している。本体34と拡径部36とは、一体的に形成されている。本体34は円柱状であり、拡径部36はリング状である。本体34と拡径部36とは、同心状に位置している。拡径部36の直径は、本体34の直径よりも大きい。このコア32が主部に埋設されると、拡径部36が主部に係合する。この係合により、主部からのコア32の脱抜が防止される。拡径部36は、本発明に言う係合部である。このモールドでも、主部とコア32との隙間を通じてエアーが移動しうる。
図9は、本発明のさらに他の実施形態に係るモールドのコア38が示された斜視図である。このモールドにおけるコア38以外の構成は、図1から図4に示されたモールド2と同等である。このコア38は、主部(図示されず)に埋設されている。コア38は、一方の凹部18aから他方の凹部18bにまで至っている。このコア38は、中実である。このコア38は、細径部40を備えている。細径部40は、コア38の中央に位置している。鋳ぐるみのとき、溶融金属はこの細径部40に流入する。凝固後の主部は、この細径部40に入り込んだアンカーを備える。このアンカーに細径部40が係合することで、主部からのコア38の脱抜が防止される。細径部40は、本発明に言う係合部である。このモールドでも、主部とコア38との隙間を通じてエアーが移動しうる。
図10(a)は本発明のさらに他の実施形態に係るモールドのコア42が示された正面図であり、図10(b)は図10(a)のB−B線に沿った断面図であり、図10(c)は図10(b)のC−C線に沿った断面図である。このモールドにおけるコア42以外の構成は、図1から図4に示されたモールド2と同等である。このコア42は、主部(図示されず)に埋設されている。コア42は、一方の凹部18aから他方の凹部18bにまで至っている。このコア42は、一対の本体44と、ワイヤー46とからなる。本体44は、中実である。図10(b)から明らかなように、本体44の断面形状は半円状である。一方の本体44は、他方の本体44に重ねられている。本体44同士の間には、微小な隙間が生じている。ワイヤー46は、本体44に巻かれている。ワイヤー46により、一対の本体44が束ねられている。ワイヤー46は、本体44から突出している。このコア42が主部に埋設されると、ワイヤー46が主部に係合する。この係合により、主部からのコア42の脱抜が防止される。ワイヤー46は、本発明に言う係合部である。このモールドでも、主部とコア42との隙間を通じてエアーが移動しうる。このモールドではさらに、本体44と本体44との隙間を通じてもエアーが移動しうる。
図11(a)は本発明のさらに他の実施形態に係るモールドのコア48が示された正面図であり、図11(b)は図11(a)のB−B線に沿った断面図であり、図11(c)は図11(b)のC−C線に沿った断面図である。このモールドにおけるコア48以外の構成は、図1から図4に示されたモールド2と同等である。このコア48は、主部(図示されず)に埋設されている。コア48は、一方の凹部18aから他方の凹部18bにまで至っている。このコア48は、4つの本体50と、ワイヤー52とからなる。本体50は、中実である。図11(b)から明らかなように、本体50の断面形状は矩形である。本体50同士は、重ねられている。本体50同士の間には、微小な隙間が生じている。ワイヤー52は、本体50に巻かれている。ワイヤーにより、4つの本体50が束ねられている。ワイヤー52は、本体50から突出している。このコア48が主部に埋設されると、ワイヤー52が主部に係合する。この係合により、主部からのコア48の脱抜が防止される。ワイヤー52は、本発明に言う係合部である。このモールドでも、主部とコア48との隙間を通じてエアーが移動しうる。このモールドではさらに、本体50と本体50との隙間を通じてもエアーが移動しうる。
図12(a)は本発明のさらに他の実施形態に係るモールドのコア54が示された正面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B線に沿った断面図であり、図12(c)は図12(b)のC−C線に沿った断面図である。このモールドにおけるコア54以外の構成は、図1から図4に示されたモールド2と同等である。このコア54は、主部(図示されず)に埋設されている。コア54は、一方の凹部18aから他方の凹部18bにまで至っている。このコア54は、一対の本体56と、ワイヤー58とからなる。図12(b)から明らかなように、本体56は板状である。本体56同士は、重ねられている。本体56同士の間には、微小な隙間が生じている。ワイヤー58は、本体56に巻かれている。ワイヤー58により、一対の本体56が束ねられている。ワイヤー58は、本体56から突出している。このコア54が主部に埋設されると、ワイヤー58が主部に係合する。この係合により、主部からのコア54の脱抜が防止される。ワイヤー58は、本発明に言う係合部である。このモールドでも、主部とコア54との隙間を通じてエアーが移動しうる。このモールドではさらに、本体56と本体56との隙間を通じてもエアーが移動しうる。本体56が、波形とされてもよい。
以上、割モールドが一例とされて本発明が説明されたが、コアが埋設された凸部が2ピースモールドに設けられてもよい。
本発明に係るモールドは、種々のタイヤの製造に適している。
2・・・モールド
4・・・セグメント
10・・・キャビティ面
14・・・分割面
16・・・凸部
18、18a、18b・・・凹部
20・・・主部
22、28、32、38、42、48、54・・・コア
24、34、44、50、56・・・本体
26・・・突起
30・・・穴
36・・・拡径部
40・・・細径部
46、52、58・・・ワイヤー
4・・・セグメント
10・・・キャビティ面
14・・・分割面
16・・・凸部
18、18a、18b・・・凹部
20・・・主部
22、28、32、38、42、48、54・・・コア
24、34、44、50、56・・・本体
26・・・突起
30・・・穴
36・・・拡径部
40・・・細径部
46、52、58・・・ワイヤー
Claims (5)
- そのキャビティ面に多数の凸部と多数の凹部とを備えており、
この凸部が、主部とこの主部に埋設されたコアとを備えており、
このコアが、凸部を挟んで位置する両側の凹部の一方から他方にまで至っているタイヤ用モールド。 - 上記凸部の材質とコアの材質とが異なる請求項1に記載のモールド。
- 上記コアが、互いに重ねられた2以上の部材からなる請求項1又は2に記載のモールド。
- 上記コアが係合部を備えており、この係合部が主部と係合することにより主部からのコアの脱抜が防止されている請求項1から3のいずれかに記載のモールド。
- そのキャビティ面に多数の凸部と多数の凹部とを備えており、この凸部が主部とこの主部に埋設されたコアとを備えており、このコアが凸部を挟んで位置する両側の凹部の一方から他方にまで至っているモールドに、グリーンタイヤが投入される工程と、
このグリーンタイヤのゴム組成物がモールド内での加圧及び加熱により流動し、グリーンタイヤとキャビティ面との間のエアーが主部とコアとの隙間を通じて移動する工程と
を含むタイヤ製造方法。
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