JP2007090876A - 熱収縮性空孔含有フィルム、並びに該フィルムを基材とした成形品、熱収縮性ラベル及び容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリ乳酸系樹脂組成物と、該ポリ乳酸系樹脂組成物に非相溶なポリオレフィン系樹脂組成物とからなる(I)層と、ポリ乳酸系樹脂組成物を主成分としてなる(II)層の少なくとも2層で構成される未延伸積層フィルムを、少なくとも一軸方向以上に延伸し、(I)層において、A成分からなるマトリックス中に分散しているB成分からなる分散ドメインの主収縮方向に直交する方向の主収縮方向に対するアスペクト比を5〜50、80℃の温水中で10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率を20%以上とする。
【選択図】なし
Description
下記A成分とB成分とを主成分として含み、B成分の含有量がA成分100質量部に対して10質量部以上90質量部以下である混合樹脂組成物で構成される(I)層と、下記A成分を主成分とする樹脂組成物で構成される(II)層との少なくとも2層を有し、前記(I)層において、A成分からなるマトリックス中に分散しているB成分からなる分散ドメインの主収縮方向と直交する方向の主収縮方向に対するアスペクト比が5以上50以下であり、80℃の温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が20%以上であることを特徴とする熱収縮性空孔含有フィルム。
A成分:D−乳酸及びL−乳酸の共重合体からなるポリ乳酸系樹脂組成物
B成分:A成分に非相溶で、振動周波数10Hzで測定したときの80℃における貯蔵弾性率が0.25GPa以上2.0GPa以下であるポリオレフィン系樹脂組成物
なお、本明細書において、「主成分として含有する」とは、各層を構成する樹脂の作用・効果を妨げない範囲で、他の成分を含むことを許容する趣旨である。さらに、この用語は、具体的な含有率を制限するものではないが、各層の構成成分全体の70質量%以上、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上を占める成分である。
本発明のフィルムは、下記のA成分とB成分とを混合した樹脂組成物で構成される(I)層と、下記のA成分を主成分とする樹脂組成物で構成される(II)層との少なくとも2層からなる未延伸積層フィルムを、少なくとも1軸方向に延伸することにより得られた熱収縮性空孔含有フィルムである。
(A成分)
A成分として用いられるポリ乳酸系樹脂組成物としては、乳酸の単独重合体(具体的には構造単位がL−乳酸若しくはD−乳酸の単独重合体(すなわち、ポリ(L−乳酸)又はポリ(D−乳酸)))、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸の両方を有する共重合体(すなわちポリ(DL−乳酸))や、これらの混合体(以下、これらをまとめて「乳酸系樹脂」という。)を主成分とする樹脂組成物が挙げられる。さらに、ポリ乳酸系樹脂組成物には、L−乳酸やD−乳酸と、乳酸以外のα−ヒドロキシカルボン酸及び/又はジオール成分とジカルボン酸成分との共重合体を主成分とする乳酸系共重合体(以下「乳酸系共重合体」という。)も含まれる。共重合成分における共重合比は特に指定されないが、乳酸系樹脂の機械的特性、特に後述するビカット軟化点の範囲を超えない程度の割合で共重合することが望ましい。上記乳酸系樹脂及び乳酸系共重合体は、単独で用いても混合して用いても構わない。
本発明において、B成分は、上記A成分に非相溶であり、かつ振動周波数10Hz、歪み0.1%、チャック間2.5cm、昇温速度1℃/分で昇温して測定したときの80℃における貯蔵弾性率が0.25GPa以上2.0GPa以下であるポリオレフィン系樹脂組成物である。
本発明のフィルムは、A成分とB成分を含有することにより空孔を形成することができ、それによって光線透過率を抑えること(すなわち遮光性を付与すること)は可能であるが、さらに充填剤(以下「C成分」ともいう。)を含有させることにより、光線透過率をさらに抑えることができる。
本発明フィルムは、さらに耐破断性を向上させる目的で、軟質成分(以下「D成分」という。)を添加することが好ましい。このようなD成分としては、上記A成分以外の脂肪族ポリエステル、芳香族脂肪族ポリエステル、ジオールとジカルボン酸と乳酸系樹脂との共重合体、コアシェル構造型ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体(EAA、EMA)、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体(EAMA、EMMA)、スチレン−イソブチレン共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン共重合体(SEBS)、酸変性SEBS等のスチレン系エラストマー等が好適に用いられ、その中でも、上記A成分以外の脂肪族ポリエステル、芳香族脂肪族ポリエステル、ジオールとジカルボン酸と乳酸系樹脂との共重合体、コアシェル構造型ゴム、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等がさらに好適に用いられる。
本発明のフィルムは、空孔を含有する上記(I)層のほかに、空孔を含有しない(II)層を有する。(I)層に(II)層を配設することにより、印刷性、溶剤シール性などを向上できる。また、(I)層及び(II)層において、使用するポリ乳酸系樹脂組成物の共重合体比率を変更することにより、空隙形成・収縮特性を好ましい範囲に調整できる。
本発明のフィルムは、少なくとも上記(I)層と(II)層との少なくとも2層を有すれば、層構成は特に限定されるものではない。ここで、「(I)層と(II)層との少なくとも2層を有する」とは、(I)層に隣接して(II)層が片面又は両面に積層されている態様のみならず、(I)層と(II)層との間に接着性の改良やバリア性、隠蔽性、断熱性等を付与する目的のため、第3の層を有する場合も含まれる。好ましくは中間層として(I)層、表面層として(II)層を有する2種3層の層構成((II)層/(I)層/(II)層)、又は中間層と表面層との間に接着層を有する3種5層の層構成((II)層/接着層/(I)層/接着層/(II)層)などの層構成が挙げられる。
(a)エチレンと、酢酸ビニル、アクリル酸、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エチル、メチル(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、及びメタクリル酸グリシジルからなる群から選ばれる1種の単位とからなる共重合体(以下「エチレン系共重合体」ともいう。)
(b)軟質の芳香族系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体又はこれらの水素添加誘導体
(c)変性ポリオレフィン系樹脂
本発明のフィルムは、上記A成分とB成分とを混合した混合樹脂組成物で構成される(I)層がB成分からなる分散ドメインの長軸方向と直交する方向に少なくとも一方向に延伸されてなることが肝要である。
すなわち、本発明のフィルムは(I)層と、上記A成分を主成分として構成される(II)層とを積層した未延伸フィルムを少なくとも一方向に延伸する方法、あるいは(I)層を少なくとも一方向に延伸した後、(II)層の未延伸フィルム又は延伸フィルムを公知の方法によって熱又は溶剤によりラミネーションする方法、あるいは(I)層を少なくとも一方向に延伸した後、A成分からなる樹脂組成物を公知の方法によりコーティングする方法により作製できる。
先ず、上記A成分とB成分の混合方法等として、同方向2軸押出機、ニーダー、ヘンシェルミキサー等を用いてプレコンパウンドを得る方法がある。また、両成分を予め混合することなく、直接、フィルム押出機に投入し、混合とフィルム成形とを同一装置で行ってもよい。
なお、本明細書において「主収縮方向」とは、縦方向と横方向のうち延伸の大きい方向を意味し、例えば、ボトルに装着する場合にはその外周方向に相当する方向である。また、「主収縮方向と直交する方向」とは、延伸の大きい方向と直交する方向をいう。
本発明のフィルムの嵩比重は0.50以上、より好ましくは0.60以上、さらに好ましくは0.70以上であって、1.00未満、好ましくは0.95以下、さらに好ましくは0.90以下であることが望ましい。嵩比重が1.00未満であれば、このフィルムを液比重法によって分離することが容易であり好ましい。一方、嵩比重が0.50以上であれば、存在する空孔によって、このフィルムの強度が不十分となるなどの不具合を生じることなく好ましい。
発明のフィルムは、80℃温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が20%以上であり、好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上であり、かつ80%以下、好ましくは75%以下であることが望ましい。これは、例えばペットボトルの収縮ラベル用途に適用される熱収縮性フィルムでは、その形状によって様々であるが、一般に20%乃至70%程度の熱収縮率が要求されるため、そのような用途において好適に対応し得るようにするためである。
本発明のフィルムの自然収縮率はできるだけ小さいほうが望ましいが、一般的に熱収縮性フィルムの自然収縮率は、例えば、30℃で30日保存後の自然収縮率が3.0%以下、好ましくは2.0%以下、さらに好ましくは1.5%以下であることが望ましい。上記条件下における自然収縮率が3.0%であれば作製したフィルムを長期保存する場合であっても容器等に安定して装着することができ、実用上問題を生じにくい。
本発明のフィルムの耐破断性は引張破断伸度により評価され、0℃環境下の引張試験において、特にラベル用途ではフィルムの引き取り(流れ)方向(MD)で伸び率が100%以上、好ましくは150%以上、さらに好ましくは200%以上ある。0℃環境下での引張破断伸度が100%以上あれば印刷・製袋などの工程時にフィルムが破断するなどの不具合を生じ難くなるため好ましい。また、印刷・製袋などの工程のスピードアップにともなってフィルムに対してかかる張力が増加するような際にも、引張破断伸度が100%以上あれば破断し難くなり好ましい。
本発明のフィルムの腰(常温での剛性)は、フィルムの主収縮方向と直交する方向の引張弾性率が1.2GPa以上であることが好ましく、1.4GPaであることがより好ましく、1.6GPa以上であることがさらに好ましい。また、通常使用される熱収縮性フィルムの引張弾性率の上限値は3.0GPa程度であり、好ましくは2.9GPa程度であり、さらに好ましは2.8GPa程度である。フィルムの主収縮方向と直交する方向の引張弾性率が1.2GPa以上あれば、フィルム全体としての腰(常温での剛性)を高くすることができ、特にフィルムの厚みを薄くした場合においても、ペットボトルなどの容器に製袋したフィルムをラベリングマシン等で被せる際に、斜めに被ったり、フィルムの腰折れなどで歩留まりが低下したりしやすいなどの問題点が発生し難く、好ましい。
本発明のフィルムは、フィルムの印刷適性、高剛性、耐破断性、収縮仕上り性等に優れているため、その用途が特に制限されるものではないが、必要に応じて印刷層、蒸着層その他機能層を形成することにより、ボトル(ブローボトル)、トレー、弁当箱、総菜容器、乳製品容器等の様々な成形品として用いることができる。特に本発明のフィルムを食品容器(例えば清涼飲料水用又は食品用のPETボトル、ガラス瓶、好ましくはPETボトル)用熱収縮性ラベルとして用いる場合、複雑な形状(例えば、中心がくびれた円柱、角のある四角柱、五角柱、六角柱など)であっても該形状に密着可能であり、シワやアバタ等のない美麗なラベルが装着された容器が得られる。本発明の成形品及び容器は、通常の成形法を用いることにより作製できる。
なお実験例及び比較例中の物性値及び評価は、以下の方法により測定し、評価を行った。ここで、フィルムの引き取り(流れ)方向をMD、それと直交方向をTDと記載する。
[メルトフローレート]
安田精機製作所製メルトインデクサー(120SAS−2000)を用い、JIS K7210(測定温度:230℃、荷重:21.18N)に準拠してポリオレフィン系樹脂組成物のメルトフローレートを測定した。
熱プレス装置(神藤金属工業所製)によりポリオレフィン系樹脂を用いて厚み200μmのフィルムを作製し、次いで4mm×60mmの大きさに切り出し、粘弾性スペクトロメーター(アイティー計測(株)製:DVA−200)を用い、チャック間2.5cm、振動周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度1℃/分、測定温度40℃から150℃までの範囲で長手方向(辺長60mmの方向)について測定し、80℃における貯蔵弾性率を測定した。
得られたフィルムをミクロトームでTD1mm×MD10mmの大きさに切り出し、電子顕微鏡で10カ所観察し、フィルム中のA成分に非相溶のB成分からなるドメインのMDのTDに対するアスペクト比(長径/短径)を算出した。
バーコーターを用いて、大日精化工業(株)製特殊グラビアインキOS−M(藍色)を溶媒にて適度に希釈したインキを得られたフィルムに塗布し、その塗布面の状態を下記の基準により判断した。
○:インキがムラなく均一に塗布されている。
△:インキ塗布面にムラがあり、インキが塗布されていない個所がある。
×:インキがほとんど塗布されていない。
得られたフィルムを正確にMD10cm×TD10cmの大きさに切り出して質量w(g)を量り、そのフィルムの50点の厚みt(μm)を測定し、下記の式により嵩比重(g/cm3)を算出した。
嵩比重=(w/t)×100
測定対象のフィルムを80℃で25%収縮させた後、MD1cm×TD1cmの小片に細かく粉砕し、水に浮かべて浮くか否か(すなわち、嵩比重が1.00g/cm3未満であるか否か)を下記の基準で判別した。
○:全てが浮く場合
△:浮くものと沈むものがある場合、又は水中に漂うものがある場合
×:全てが沈む場合
フィルムの製造工程及び使用時の耐破断性を評価するため、下記測定をおこなった。
得られたフィルムをMD110mm×TD15mmの短冊形に切り出し、JISK6732に準拠し、チャック間距離40mm、引張速度100mm/minで、雰囲気温度0℃におけるフィルムのMDでの引張伸度を測定し、十回の測定値の平均値を表に示した。
得られたフィルムを、MD100mm×TD100mmの大きさに切り出し、80℃温水バスに10秒間浸漬し、収縮量を測定した。熱収縮率は、収縮前の原寸に対する収縮量の比率のMD/TDのうち大きい値を%値で表示した。
得られたフィルムの剛性を評価するため、下記の測定を行った。
得られたフィルムをMD400mm×TD5mmの大きさに切り出し、JIS K7127に準じて、チャック間距離300mm、引張速度5mm/min、雰囲気温度23℃の条件でフィルムの主収縮方向と直交する方向(MD)について測定した。
得られたフィルムをMD100mm×TD1000mmの大きさに切り取り、30℃の雰囲気の恒温槽に30日間放置し、主収縮方向について、収縮前の原寸に対する収縮量を測定し、その比率を%値で表示した。
表1に示すように、(I)層に用いられるA成分として、Nature WorksLLC社製のポリ乳酸系樹脂「Nature Works 4050D(L体:D体=95:5、重量平均分子量20万、以下「PLA1」と略称する。)」100質量部、B成分として日本ポリプロ(株)製のポリプロピレン系樹脂「FY6H(以下「PO1」と略称する。)」30質量部をドライブレンドし、三菱重工株式会社製の40mmφ小型同方向2軸押出機を用いて、200℃、100rpmにて混練し、ストランド形状に押出して水槽で急冷し、その後、切断してペレットを作製した。
(II)層に用いられる樹脂組成物として、前述の「PLA1」50質量部と、Nature WorksLLC社製のポリ乳酸系樹脂Nature Works 4060D(L体:D体=88:12、重量平均分子量20万、以下「PLA2」と略称)50質量部とをドライブレンドし、上述の方法にてペレットを作製した。
得られたペレットを、それぞれ別個の三菱重工業株式会社製の単軸押出機に投入し、設定温度200℃で溶融混合後、2種3層ダイスより共押出し、60℃のキャストロールで引き取り、冷却固化させて未延伸積層シートを得た。次いで、京都機械株式会社製のフィルムテンターにて、予熱温度75℃、延伸温度72℃で横一軸方向に4.0倍延伸した後、冷風で急冷して、厚さ80μmの熱収縮性空孔含有フィルムを得た。
得られたフィルムの測定及び評価結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、「PO1」の添加量を60質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして熱収縮性空孔含有フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、未延伸積層シートを作製する際にダイスのリップギャップとキャストロールの引取速度を調整することによりアスペクト比を変更した以外は、実施例1と同様にして熱収縮性空孔含有フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、(I)層中のA成分を「PLA1」80質量部、及び「PLA2」20質量部との混合樹脂組成物に、B成分を日本ポリプロ(株)製ポリプロピレン「FL6H(以下「PO2」と略称)」20質量部にそれぞれ変更し、かつ(II)層に用いられる樹脂組成物を「PLA1」100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして熱収縮性空孔含有フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、「PO1」の含有量を20質量部に変更し、かつ未延伸積層シートを作製する際にダイスのリップギャップとキャストロールの引取速度を調整することによりアスペクト比を変更した以外は、実施例1と同様にして熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、「PO1」の添加量を5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、「PO1」の添加量を100質量部に変更した以外は実施例1と同様にして熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、(II)層を形成せず、(I)層のみの単層フィルムとした以外は実施例1と同様にして熱収縮性空孔含有フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、(I)層中のB成分として日本ポリプロ製ポリプロピレン「FB3HAT(以下「PO3」と略称)」40質量部に変更した以外は実施例1と同様にして熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例1において、(I)層中のB成分の代わりにA成分と相溶可能な樹脂組成物である昭和高分子製ポリブチレンサクシネート樹脂「ビオノーレ(以下「BN」と略称)」30質量部添加した以外は実施例1と同様にして熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムについて、実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表2に示す。
これに対し、アスペクト比が本発明の範囲外である場合、得られたフィルムは耐破断性に劣っていたり、十分に空孔を形成しなかったため、嵩比重が所望の値よりもやや大きなったりして、耐破断性に劣っていた(比較例1及び5)。また、(I)層中のB成分が本発明の範囲外である場合には、得られたフィルムは十分な耐破断性及び収縮特性を発現せず、また十分な空孔を形成しなかったため、嵩比重も所望の値よりも大きくなった(比較例2及び3)。また、(II)層を有しない場合には、得られたフィルムは良好な機械物性を発現したが、インキを塗布する際にややムラが生じた(比較例4)。また、(I)層においてA成分と相溶可能な樹脂を用いた場合には、得られたフィルムは良好な耐破断性を示したが、ほとんど空孔を形成しなかったため、嵩比重が所望の値よりも大きく、また自然収縮性もやや劣るものとなった(比較例6)。
これより本発明のフィルムは、嵩比重が小さく、リサイクル性、剛性、低温収縮性、自然収縮性に優れた、収縮包装、収縮結束包装や熱収縮性ラベル等の用途に適した熱収縮性空孔含有フィルムであることが分かる。
Claims (7)
- 下記のA成分とB成分とを主成分として含み、B成分の含有量がA成分100質量部に対して10質量部以上90質量部以下である混合樹脂組成物で構成される(I)層と、
下記のA成分を主成分とする樹脂組成物で構成される(II)層との少なくとも2層を有し、
前記(I)層において、A成分からなるマトリックス中に分散しているB成分からなる分散ドメインの主収縮方向と直交する方向の主収縮方向に対するアスペクト比が5以上50以下であり、
80℃の温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が20%以上であることを特徴とする熱収縮性空孔含有フィルム。
A成分:D−乳酸及びL−乳酸の共重合体を主成分とするポリ乳酸系樹脂組成物
B成分:A成分に非相溶であり、かつ振動周波数10Hz、歪み0.1%、チャック間2.5cm、昇温速度1℃/分で昇温して測定したときの80℃における貯蔵弾性率が0.25GPa以上2.0GPa以下であるポリオレフィン系樹脂組成物 - 前記ポリオレフィン系樹脂組成物のメルトフローレートが1.0g/10分以上5.0g/10分以下である請求項1に記載の熱収縮性空孔含有フィルム。
- 嵩比重が0.50以上1.00未満である請求項1又は2に記載の熱収縮性空孔含有フィルム。
- 25%以下の範囲で熱収縮させた後の嵩比重が1.00未満である請求項3に記載の熱収縮性空孔含有フィルム。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の熱収縮性空孔含有フィルムを基材として用いた成形品。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の熱収縮性空孔含有フィルムを基材として用いた熱収縮性ラベル。
- 請求項5に記載の成形品又は請求項6に記載の熱収縮性ラベルを装着した容器。
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