JP2007080683A - 端子台および照明器具 - Google Patents

Abstract

【課題】電源端子台と点灯回路部の接続に電線を不要とすることができる電源端子台および照明器具を提供する。
【解決手段】ハウジング１は電線挿入穴２４ａ〜２４ｄ、２５ａ〜２５ｄを有する。速結端子２はハウジング１内に設けられて電線挿入穴２４ａ〜２４ｄ、２５ａ〜２５ｄより挿入された電線を速結結線する。刃形端子３６は速結端子２に接続されてハウジング１より一部が露出して別に設けられたコネクタに圧接接続する。速結端子２と刃形端子３６はハウジング１の取付面上に並び、電線挿入穴２４ａ〜２４ｄ、２５ａ〜２５ｄは速結端子２と刃形端子３６を結ぶ平面上にあって刃形端子３６の刃面に沿う方向でハウジング１の取付面３ａに対して傾斜している。
【選択図】 図１

Description

この発明は、例えば誘導灯照明器具または非常灯照明器具に内蔵する電子回路に電源を接続するための電源端子台などの端子台およびこれを用いた照明器具に関するものである。

従来のこの種の照明器具は、安定器などを有する点灯回路部と、この点灯回路部にリード線で接続された電源端子台とを備えている。電源端子台には速結端子を設け、これに電源線を速結接続して点灯回路部に給電する。

しかし、点灯回路部のプリント基板から電源端子台に電気接続する場合、プリント基板に設けたはんだ付け端子部と器具本体に固定した電源端子台の間をリード線で接続していた。このため、電線接続に人手が必要となり費用が高くなるという課題があった。

これに対して、リード線に代えて電源端子台とプリント基板とを刃形端子とコネクタで接続することが考えられる（例えば特許文献１参照）。
特開平９−２４５８６２号公報

しかし、電線を速結端子に接続する際に電源端子に加わる外力や、速結端子から電線を外す際に加わる外力で刃形端子がねじれたり変形するほか、コネクタに外力が加わりコネクタのはんだ付け部にクラックが生じて、接続不良が生じるおそれがあった。

したがって、この発明の目的は、刃形端子を用いた場合に接続不良の発生を防止することができる端子台および照明器具を提供することである。

この発明の端子台は、電線挿入穴を有するハウジングと、前記ハウジング内に設けられて前記電線挿入穴より挿入された電線を速結結線する速結端子と、前記速結端子に接続されて前記ハウジングより一部が露出して別に設けられたコネクタに圧接接続する刃形端子とを備え、前記速結端子と前記刃形端子は前記ハウジングの取付面上に並び、前記電線挿入穴は前記速結端子と前記刃形端子を結ぶ平面上にあって前記刃形端子の刃面に沿う方向で前記ハウジングの前記取付面に対して傾斜している。

上記構成において、前記速結端子は複数並設され、前記刃形端子は前記速結端子ごとに設けられるとともに相互に等間隔に並設され、前記速結端子に対応して設けられた前記電線挿入穴が、略等間隔の間隔をおいて配置された複数の電源端子用の穴と、前記電源端子用の穴に対して前記間隔と異なる間隔をおいて配置されたアース端子用の穴とを有する。

上記構成において、前記刃形端子は差し込み先端よりも後端寄りの位置から前記後端に向けて延びたリブを有する。

この発明の照明器具は、上記構成の端子台を用いている。

この発明の端子台によれば、刃形端子をコネクタに接続することにより、例えば電源端子台と電子回路を接続する電線が不要となる。とくに小型の誘導灯照明器具においては器具内部に配線のための作業スペースが少ないため配線がしづらいときに有利であり、また接続する本数も多い場合に大幅な組立工数の削減ができる。

電線を挿入する際の力が刃形端子の刃面に沿う方向であるので、コネクタに外力が加わるおそれがなく、コネクタの半田付け部にクラックが生じたりすることがなくなる。これに対して、刃形端子の差し込み方向と異なる方向から電線を挿入すると、刃形端子にも横から押す力が発生し、結果的にコネクタを横から押すことになるので、半田付け部にも外力が加わることになる。

また電線挿入穴をハウジングの取付面に対して傾斜させているので、電線結線状態での全高さを低くすることができ、誘導灯や非常灯など薄さがデザイン上有効である器具に対して効果的である。

また電線挿入穴のピッチの差が容易に視認できることにより、アース端子の識別が容易となり、電源線を間違ってアース端子に接続することを防止できる。特に非常灯照明器具や誘導灯照明器具に使用する場合は電源に３極とアースに１極の構成になり、間隔が２つできるのでこれらを等間隔とし、これらと間隔の違う端子の識別に特に効果がある。一般的に使用される２極とアース極では幅広部と幅狭部が各１つずつのためどちらが特殊なピッチなのかが識別しにくい。一方刃形端子側は等ピッチであるから安価な汎用コネクタが使用できるとともに、プリント基板の設計、制作が容易である。

コネクタへ挿入する際に、刃形端子の差し込み先端のリブの無い部分がガイドの役目を果たし、挿入作業がしやすくなるし、リブにより刃形端子が厚くなるので刃形端子の補強効果があり、同時にコネクタのばね部に対するストロークも大きくなり、コネクタのばね部の変形代を大きくでき、接触の信頼性が向上するといった効果が得られる。また刃形端子の補強効果により輸送中や組立時の変形も防止できる。

この発明の一実施の形態の電源端子台を図１から図１３により説明する。すなわち、この電源端子台はハウジング１に速結端子２を収納している。ハウジング１は樹脂製のボディ３と樹脂製のカバー４からなる。ボディ３は底浅の箱形であり、周囲は前端壁５、後端壁６および両側壁７、８からなっており、底部の外面が取付面３ａとなっている。後端壁６および両側壁７、８は同じ高さであるが、前端壁５はそれらよりも高くかつ他の壁と同じ高さに外方に張り出す段部９を形成し、段部９の先端からさらに支持壁１０を立設している。ボディ３内には前端壁５と後端壁６との間をつなぐように複数条例えば４条の隔壁１１を設けて隔壁１１および側壁７、８との間に形成される溝のうち中央の溝を除く４条を端子収納溝１２としている。これらの端子収納溝１２内に位置するように支持壁１０に端子支持用のスリット１３を形成している。また一側壁８の前端壁５寄りに前端壁５の幅を狭くする凹部１４を形成している。さらに両側壁７、８にそれぞれ連結部となるカバー取付け爪１５を突設している。５０は取付面３ａに形成した例えば孔を用いた位置決め部である。

カバー４はボディ３に冠合する相似形状をなしており、前端壁５の前面には被さらないで前方に張り出す端子押さえ片１６を設けている。カバー４の両側壁７、８にカバー取付け爪１５を嵌合させる連結受け部となる連結孔４６を形成するとともに取付け部１７をカバー４の開口端よりも上方に位置して外方に張り出している。１８はねじ挿通穴、１９は凸部であり、ねじ挿通穴１８の径とこれに挿通するねじの径との差による電源端子台の取付部１７での位置ずれを防止する位置決めに用いる。これは電線を速結端子２に差し込んだり抜き出す場合に加わる外力によって電源端子台が動くのを確実に防止し、後述の刃形端子３６の差し込み時のおよび差し込み状態でのねじれ等の変形を防止することを目的としている。

カバー４の上面は前端から後端にかけて波形に形成している。波形の山は２つであり、各山の傾斜面２０〜２３のうち端子押さえ片１６に向いた傾斜面２０、２２にそれぞれ電線挿入穴２４ａ〜２４ｄ、２５ａ〜２５ｄを形成している。これらの電線挿入穴２４ａ〜２４ｄ、２５ａ〜２５ｄはボディ３の４個の端子収納溝１２に対向するように形成されている。この場合、３個の電線挿入穴２４ａ〜２４ｃの相互間隔および電線挿入穴２５ａ〜２５ｃの相互間隔は間隔Ｌ１で等しいが、凹部１４のある端子収納溝１２に臨む電線挿入穴２４ｄ、２５ｄと隣接する電線挿入穴２４ｃ、２５ｃとの間隔Ｌ２は他の間隔Ｌ１よりも大きくなっており、その電線挿入穴２４ｃ、２４ｄの間および電線挿入穴２５ｃ、２５ｄに識別用突起２６を設けている。識別用突起２６は端に位置する電線挿入穴２４ｄ、２５ｄがアース端子用であることを示し、電源端子用の電線挿入穴２４ａ〜２４ｃおよび２５ａ〜２５ｃとの識別を容易にしている。カバー４の他の傾斜面２１、２３はボディ３の相隣接する端子収納溝１２にまたがるように電線解除部２８が一体形成されている。各電線解除部２８は相隣接する端子収納溝１２に収納される速結端子２の電線を同時に解除するものである。

速結端子２は、各端子収納溝１２に収納される細長の導電板３０により形成されている。ボディ３の両側の端子収納溝１２に収納される導電板３０はそれぞれ互いに反対側で側壁７、８に近い側部にカバー４の各波形の山に対応して２個の端子部３１を立ち上げている。端子部３１には鎖錠片３２、電線接続部３３および電線接触部３４が形成されている。鎖錠片３２と電線接続部３３の間の電線挿入部分は電線挿入穴２４ａ、２４ｄ、２５ａ、２５ｄに対向するように傾斜しており、カバー４の電線解除部２８のある傾斜面２１、２３の内側に位置している。したがって、電線挿入穴２４ａ、２４ｄ、２５ａ、２５ｄより電線を挿入すると電線の先端が鎖錠片３２と電線接続部３３との間に挿入され、電線接触部３４に接触した状態で結線状態となる。またその状態で電線解除部２８を押すと鎖錠片３２が押圧されて鎖錠片３２の電線への食い込みが解除され、電線を引き抜くことができる。

また、導電板１２のボディ３の前端壁５側に収納される一端部の側部より刃形端子３６が立ち上がるように折り曲げられている。刃形端子３６は導電板３０の前端より逆Ｌ字形に前方に延出している。導電板３０を端子収納溝１２に収納した状態で刃形端子３６は支持壁１０のスリット１３に挿通され、これに位置決めおよび変形防止されている。また刃形端子３６の先端部には縦長のリブ３７を形成し、リブ３７の下端は刃形端子３６の下端すなわち差し込み端よりも若干上側すなわち後端寄りに位置し、上端は刃形端子３６の上端（後端）まで延びている。

上記より、速結端子２と刃形端子３６とがハウジング７の底部の取付面上に並び、電線挿入穴２４ａ〜２４ｄ、２５ａ〜２５ｄは速結端子２と刃形端子３６を結ぶ平面上にあって、刃形端子３６の差し込み方向が含まれる刃面に沿った方向であり、さらにハウジング７の取付面に対して傾斜した構成が得られる。

速結端子２と刃形端子３６は導電板３０の同じ側部より立ち上げており、４つ並んだ導電板３０のうちの１つおきの導電板３０は、導電板３０の同じ側部より端子部３１および刃形端子３６を立ち上げ、隣合う導電板３０の端子部３１および刃形端子３６は導電板３０の反対側の即部より立ち上げて対称な形状となっている。速結端子２のうち凹部１４に隣接する端子収納溝１２に収納されたものはアース用であり、他は電源用または送り用である。この場合、刃形端子３６同士はスリット１３の間隔を同じにすることにより等間隔となるように配置している。一方、速結端子２の電源用の端子同士は電線挿入穴２４ａ〜２４ｃ、２５ａ〜２５ｃの相互間隔Ｌ１で等間隔となるように配置され、アース用の端子とこれに隣接する電源用の端子との間隔は電線挿入穴２４ｄ、２５ｄと電線挿入穴２４ｃ、２５ｃとの間隔Ｌ２で電源用の端子の電線挿入穴２４ａ〜２４ｃ、２５ａ〜２５ｃの相互間隔Ｌ１より大きくなるように配置されている。

さらに速結端子２のアース用端子は導電板３０にアース端子３８を折曲し、ボディ７に形成したスリット３９より外部に突出し、ボディ７を金属製の取付板に取付ける際に、取付板に形成したアース端子接触部例えばアース用穴に挿入され圧接接続される。

この電源端子台の組立は、ボディ３内に速結端子２を収納し刃形端子３６をスリット１３に通し、アース端子３８をスリット３９に通してカバー４をボディ３に閉じることにより行われる。このときカバー４の端子押さえ片１６の下面は刃形端子３６の上端に当接している。

このように、刃形端子３６をカバー４まで延長し、ボディ３のスリット１３に刃形端子３６を挟み込むことにより、刃形端子３６が横方向にふらついたり、変形することを押さえることができるとともに、刃形端子３６とカバー４を接触させることで刃形端子３６をコネクタ４０の受け部４１に接続する時に確実にコネクタ４０に押さえ込むことができる。

電源端子台は器体となる被取付体となる例えば金属製の取付板に設けたプリント基板のコネクタ４０に接続するように取付板に取付けられる。図７に示すように刃形端子３６をコネクタ４０の受け部（受け刃）４１に差し込みながらボディ３の取付面３ａを取付板に置き、取付部１７のねじ挿通孔１８を通して取付板に設けた台状の取付受け部のねじ孔にねじを締めつけて固定する。このとき、カバー４の端子押さえ片１６を押すことで確実に刃形端子３６を受け部４１に差し込むことができる。なお、凸部１９に対応して取付板５５またはコネクタ４０に側壁が設けられ側壁に凸部１９を位置決めする凹部（図示せず）を形成している。

図８（ｂ）〜（ｄ）は刃形端子３６の差し込み動作を説明している。図８（ｂ）は刃形端子３６がばね性の受け部４１に接触していない状態、（ｃ）は刃形端子３６が受け部４１に接触した状態であり、図８（ｂ）から受け部４１に当接するまでの距離Ｂである。図８（ｄ）は刃形端子３６が受け部４１に完全に装着され、受け部４１の圧接状態である。一方図８（ｅ）はリブ３７が刃形端子３６の下端まで延びた例を示し、この場合上記実施の形態と比較して受け部４１に当接するまでの距離Ａが距離Ｂより短く、挿入力が大きくなる。

図９は渡り線の接続を示し、図９（ａ）は中央の２本の電線挿入穴２４ｂ、２４ｃに渡り線４４を接続した例である。この渡り線４４を外す際切断可能であり、ま個々の電線解除部２８を上面から押す操作で外すことができる。またアース用端子と反対側の電線挿入穴２４ａの電源用端子とこれに隣接する電線挿入穴２４ｂの電源用端子との間の渡り線４５を接続する場合、両速結端子２にまたがった一つの電線解除部２８を操作することで取り外しが可能である。図９（ｂ）は図９（ａ）の前者の例でカバー４の上面の波形の山の異なる電線挿入穴２４ｃ、２５ｂ間に渡り線４６を接続した例であり、渡り線４６に対して変形代が確保でき作業性がよくなる。いずれも電線挿入穴の傾斜に沿って渡り線を装着できるので、作業性がよくしかも結線後の端子台高さを低いままとすることができる。

図１０から図１３は誘導灯照明器具を示している。６５は誘導灯照明器具の天井または壁取付け可能な器体、６６はプリント基板６６ａに実装された回路ブロック、６７は壁取付け時の取付孔、６８は電線挿通孔である。電線は径が大きくなるほど曲げ加工が行いにくくなるが、電線挿入穴を斜めに形成することにより、差し込み容易になる。７７はコネクタ４０または取付板５５に設けられ電源端子台の前端側部に位置した、凸部１９が位置決め嵌合する凹部を有する側壁である。

図１４は他の実施の形態を示し、カバー４の端子押さえ片１６の下面に刃形端子３６の表面に当接する突起４７を設けている。刃形端子３６が受け部４１に差し込みの際に振れるのを防止し、振れ止め効果を高めている。

なお、カバー取付け爪１５と連結孔４６は凹凸嵌合手段であり、カバー４側に爪などの突起を設けボディ３側に凹部を設けてもよい。ボディ３の前端壁５と段部９とが連続する角部に刃形端子３６の付け根部分が通る切欠きを設けて刃形端子３６の中間部を支持してもよい。

（ａ）はこの発明の一実施の形態の電源端子台を前方上方からみた斜視図、（ｂ）は平面図である。 電源端子台を上方からみた斜視図である。 電源端子台を下方からみた斜視図である。 カバーを外した状態の一方からみた分解斜視図である。 カバーを外した状態の他方からみた分解斜視図である。 全分解斜視図である。 刃形端子をコネクタに接続する作業を説明する部分斜視図である。 刃形端子の受け部への差し込み動作を説明する説明図である。 渡り線の接続状態を示す斜視図である。 誘導灯照明器具の外観斜視図である。 器体の蓋を開いた状態の断面図である。 平面図である。 回路ブロックと電源端子台とを示す部分斜視図である。 別の実施の形態の底面側からみた斜視図である。

符号の説明

１ ハウジング
２ 速結端子
３ ボディ
４ カバー
１３ スリット
２４ａ〜２４ｄ 電線挿入穴
２５ａ〜２５ｄ 電線挿入穴
３６ 刃形端子
３７ リブ

Claims (4)

1. 電線挿入穴を有するハウジングと、前記ハウジング内に設けられて前記電線挿入穴より挿入された電線を速結結線する速結端子と、前記速結端子に接続されて前記ハウジングより一部が露出して別に設けられたコネクタに圧接接続する刃形端子とを備え、前記速結端子と前記刃形端子は前記ハウジングの取付面上に並び、前記電線挿入穴は前記速結端子と前記刃形端子を結ぶ平面上にあって前記刃形端子の刃面に沿う方向で前記ハウジングの前記取付面に対して傾斜している請求項１記載の端子台。
2. 前記速結端子は複数並設され、前記刃形端子は前記速結端子ごとに設けられるとともに相互に等間隔に並設され、前記速結端子に対応して設けられた前記電線挿入穴が、略等間隔の間隔をおいて配置された複数の電源端子用の穴と、前記電源端子用の穴に対して前記間隔と異なる間隔をおいて配置されたアース端子用の穴とを有する請求項１記載の端子台。
3. 前記刃形端子は差し込み先端よりも後端寄りの位置から前記後端に向けて延びたリブを有する請求項２記載の端子台。
4. 請求項１から請求項３のいずれか一項記載の端子台を用いた照明器具。
   

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